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第1章  にぎわいと活力あふれるまち

第9節    人権尊重の推進

 

■ めざすべき 姿

「人権の世紀」として位置付けられた 21 世紀も半世紀が過ぎ、一人ひとりの人権意識が向上し、

差別や人権侵害のない社会が形成されている。 

   

■   現状と課題 

○ 人権を守るための法整備の進展に伴い、同和対策事業は一定の成果を収めてきたが、今なお差別 事象は後を絶たない。 

○ 啓発事業をはじめいろいろな取り組みがなされているが、同和問題をはじめ、在日外国人を含む 外国人や女性、子ども、高齢者、障がい者( 児) などに対する差別や人権侵害が依然として存在し ている。 

○ インターネットの普及など、コミュニケーションツールが多様化する中で、差別事象の形態も多 様化し、誰もが被害者にも加害者にもなり得る可能性を有していることから、法規制を含めた対 応が求められている。 

○ 人権が尊重される社会を実現するためには、行政はもちろん、家庭や学校、地域社会、企業など が一体となって取り組むことが必要である。 

   

■   施策の体系

       

人権尊重の推進  1.   課題に即した人権啓発の推進 

2.   人権擁護・救済方法の充実 

1.課題に即した人権啓発の推進 

【計画】 

市民が互いに理解し、尊重し合える人間関係を構築できるように、実情に合わせたさまざまな ツールを利用し、人権意識を高揚させる。 

【ステップ】 

・人権擁護委員や人権擁護推進協議会などの関連機関と連携を図り、活動の輪を広げる。 

・人権尊重の精神を広める講演会や講座、啓発パンフレットの配布などの事業と合わせて、イン ターネット等の新たなツールを活用した啓発活動の充実を図る。 

・同和問題のみならず、在日外国人を含む外国人や女性、子ども、高齢者、障がい者( 児) などに 対する差別や人権侵害などそれぞれの問題、対象に合わせた人権の啓発活動、教育活動を展開 する。 

・インターネットなど新たなコミュニケーションにおけるモラルについても、広く啓発活動を行 う。 

   

2.人権擁護・救済方法の充実 

【計画】 

市民が人権問題に直面したときに、それぞれの問題に応じた支援情報を効果的に提供し、人権 擁護・救済に努める。 

【ステップ】 

・相談窓口体制の整備を図る。 

・さまざまな相談機関とのネットワーク体制の充実を図る。 

・人権救済等を講じる関係機関との連携による救済・保護システムづくりを推進する。 

・インターネット等、匿名性を利用した新たな形態による差別にかかる法規制については、国に 働きかける。 

   

■ 市民等の市政への参画

・人権に関する啓発や情報発信の中身について提案を募集するとともに、講演会やイベントなど の企画運営に関わってもらう。 

・人権問題に関心を持ち、人権意識の向上に努める。 

   

第 1 0 節    男女共同参画社会の実現 

 

■ めざすべき 姿

男女が互いの人権を尊重し、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分 野における活動に参画する機会が確保され、男女がともに政治的、経済的、社会的および文化的利 益を享受することができる社会が形成されている。 

   

■   現状と課題 

○ 家事、育児、介護など、さまざまな分野において依然として男女共同参画は十分ではなく、これ らを阻んでいる性別による役割分担意識の解消が求められている。 

○ 女性には、積極的に意思決定過程に参画するなどのエンパワーメント

38※

が求められている。 

○ ドメスティック・バイオレンス

39※

やセクシャル・ハラスメント

40※

など、特に女性に対する人権 侵害が問題となっている。 

〇本市の審議会等政策決定過程への女性の登用を積極的に図る必要がある。 

○ 池田市男女共同参画推進計画(いけだパートナーシップ 21)に基づき施策を推進しているが、残 された課題の解決への取り組みが必要である。 

   

■   施策の体系

           

        

38

  エンパワーメント:個人が自分自身の力で問題や課題を解決していくことができる社会的技術や能力を引き出し、高 めること。 

39

  ドメスティック・バイオレンス:一般的には、「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振るわれる 暴力」という意味で使用される。 

40

  セクシャル・ハラスメント:性的な言動に対する相手方の反応によって不利益を与え、また性的な言動により相手方 の生活や環境を害すること。 

男女共同参画社会の実現  1.   あらゆる分野への男女の参画促進 

3.   女性の人権尊重 

2.   多様な生き方を支援する条件整備 

1.あらゆる分野への男女の参画促進 

【計画】 

男女が多様な個性や能力を発揮できる環境づくりを進める。 

【ステップ】 

・男女共同参画の理念について、広報・教育・啓発活動を継続的に展開し、周知を徹底する。 

・企業や官公庁において、女性も管理職へ登用することにより、政策、意思決定過程への参画を 促す。 

・本市の審議会等委員への女性の登用を積極的に行う。 

・職場での人権侵害やセクシャル・ハラスメント等の問題に関する相談体制の整備・充実を企業 等に促す。 

   

2.多様な生き方を支援する条件整備 

【計画】 

女性の就労機会の拡大および就労環境の整備を図るとともに、仕事と生活の調和を推進する。 

【ステップ】 

・就労に関するさまざまな情報の提供や相談の実施など、支援の充実を図る。 

・地域や家庭生活への男性の参画を促進するための啓発を充実する。 

   

3.女性の人権尊重 

【計画】 

女性に対する暴力の予防と根絶のための環境づくりを進める。 

【ステップ】 

・配偶者などからの暴力の防止と被害者保護のための基盤整備を行う。 

・「性」の重要性に対する正しい認識と理解が深まるよう、幅広く広報・啓発活動を行う。 

   

■ 市民等の市政への参画

・男女共同参画施策の立案や実施、評価の各段階に参加する。 

・男女共同参画の理念について認識を深め、生活の中で実践する。 

   

■ 主な部門別計画

・池田市男女共同参画推進計画「いけだパートナーシップ21」(人権推進課:平成 12 年度(2000 年度)〜23 年度(2011 年度)、改訂計画 24 年度(2012 年度)〜) 

   

第3 章  人、 環境に やさ し い 安全・ 安心なま ち