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て100 E

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 45-63)

200

o

150

0

て100

特別な緩衝装置を持たない車椅子 では, 前軸及び後軸のパネ係数には計算結果 に影響し ない十分大きな値を与え, 減衰係数にも十分小さ な値を与えておけばよい. そ こ で, k 3

= k 4 = 8 0 x 104 (N /m), c 3 = C 4 = 2 5 0 0 (N . s 1m)とした.

シートのバネ係数は, 車輪を取り外した車椅子に正しい姿勢で被験者を座ら せ, その膝 にダミーウェイト 20'""60kgを載荷した際の肩の沈下量から推定し, バネ係数k 5=

6 5 3 0 0 (N 1m)とした. 減衰係数C 5は, 座面の摩擦を考慮して前と同織に5'""10 Hzの範囲で損失係数O. 3の程度となるように, c5=928 (N ・ s 1m)と与えた.

腰一腹聞のバネ係数は, 文献61l)に座った状態で上下加振を受けた人体の肩の卓越周波 数が4'""5Hz になる ことが示されているのにしたがって, 頑と胸の質量の和(m6 +m7)

=3 2. 1 (kg)を腹のバネで文え たモデルの[&Jイi振動数が5IIzf\U去になるように,

k 6 = 2 6 6 0 0 (N /m), 同じく肩と頭の相対変位の卓越周波数が20Hz程度になる ことから , 頭 m7二3 .5 (kg)を支える首のバネ係数をk7=5 5 2 0 0 (N/m)と する . 減衰係数は, 両者とも その卓越周波数付近で損失係数がO. 1程度になるように, c

6 = 1 7 0 (N . s 1m), c 7 = 8 7 (N . s 1m)とする.

このモデルの適用性を調べる ため, 表6-5 (6. 4参照) に示した凸凹のうち種別1 の走行路をO. 4 7 m/ sの速度で走行する車椅子の挙動を計算し, 実測結果と比較して みた. 図6-6は, 計算で得られた座面(モデル車両の重心位置)の加速度変化をFFT 分析して得たパワースペクトルを, 測定した結果のそれと対照 した一例である . 数学的な 走行路の凸凹の設定と現実の設定, ある いは走行速度に誤差が避けられないことを考えれ ば , 両者の適合度は妥当なものであるということが出来る.

→一計算値 実測値

25

昭島

20 15

._

10 5

。 40

20

-10 10

。 30

(Nσ)ωo一0←

-20

Hz

車椅子座面の加速度パワースペクトル(長周期凹凸) 図6-6

(G)

0.1

0.01 o.∞1 o.αX>1

20 40 ω ω

-計算値 ×計算値OVER札し

。鳥羽腿 A実測値OVERALし

図6-7 車椅子座面の加速度パワースペクトル(目地との衝突)

(Hz)

6. 3

車椅子利用者の快適性評価

6. 3. 1

車椅子利用者の快適性評価と実験方法

椅子の振動の知覚経路や感覚特性は単純ではないと考えられるが, 本論文では, 出発 点として二つの領域を取り上げる. 一つは, 比較的低周波数で大振幅の振動で, 陪乗者は 腹部に特有の不快感を訴えることから, ある種の内臓共振に関わる可能性がある. もちろ ん, 現在のところ断定する十分な根拠はないが, 以下では便宜的に「内臓共振」と表現し ておく. もう一つは 舗装の白地で起きる小さな衝突など比較的高周波成分を多く含む振 動で, Iしびれた足をたたかれるような」という表現が川いられる脊維J負傷τ号に特イjの感 覚である. これには, 損傷の部位や程度によって大きな個人差の存在が予想されるが, 車 椅子利用者から割合に強く現れてくる訴えである. 以後これを便宜的に「しびれ感覚Jと

呼ぶ.

騒音や振動など物理的な刺激に対する人の感覚を定量化するには, 物理的に限定された 条件, すなわち特定の周波数, 特定の振幅の刺激を設定して, それを順次変更しながら,

それに対する人の感覚を測定していく精神物理学的なアフローチが望ましい. しかし,

椅子ごと人を振動台に乗せて実験するためには大がかりな設備が必要であるし, 設備によ っては危険が伴うこともある. そこで, 予め幾種類かの凹凸を持つ路面を用意して, 被験 者を乗せた車椅子を実験者が異なる速度で押し, 計測された振動と被験者の評価を定量的 に対比することにした. 被験者は, 福岡市身体障害者福祉協会に依頼して選考し協力を得 た32歳から52歳までの男性5名で, 全員が脊椎損傷者であるが比較的活動的な人たちであ る. 使用した車椅子はごく普通のもので, 主な仕様を表6-3に示す. 車椅子座面には,

実際の使用状況にあわせてウレタン製の座布団を使用した. また, 図6-8に示したフレ ーム上の各部位の左右計6カ所で上下方向振動加速度を測定した. 測定結果はデータレコ ーダに記録し, 後日FFTアナライザーで分析した. 使用した機材の型式,

仕様を表6-4に示す. 別に, 主車輪のリムに12cmごとに長さ6cmの黒色ビニールテープを貼付し, 走 行中の輝度変化をフォトトランジスターで検出して速度を算定した. 車椅子は手で押した

わめて遅い速度から始めて, すこしづっ速度を上げてゆき, I非常に不快」または「不快」

が現れるところで終了した. 通常このような手法を用いる場合速度をランダムに設定し,

それに対する被験者の快適性を測定することが望ましいが, 車椅子利用者に不快感を知覚 させる条件設定を行うことは難しいため, 速度を段階的に設定した.

前輪6i n. 後輪22i n.

全長970 全I隔620 全高660

(mm)

I

前座高435 座幅400 アームレスト高230 座シート奥行400 背シート高380

表6-4 使用機材

測定点 G 1 --G 4 P 1, P 2

加速度計 圧電式 抵抗線式

リオンPY-94 東京測器AR-IOOE 増幅器 電荷増幅器 動歪み計

リオンUY-06 東京測器DA-12D 周波数範囲 1--15KHz o --1KHz データレコーダ TEAC RD-IIIT

RD-125T FFTアナライザ リオンSA-74

G 1, G 2, G 3, G 4 :圧電式加速度計

P 1, P 2 :ひずみ式加速度計

図6-8 加速度計設置位置

6. 3. 2

内臓共振に関する測定と評価関数

( 1 )試験走行路と実験結果

実験条件を明確にして前述の人一 事椅子系の力学モデルの作成に利用するため, 屋内の 平坦な床面(廊下)に図6-9に示すような3種類の台形に成形したアクリルの薄板を 定間隔で並べて試験走行路とした. その寸法, 間隔を友6-5に示す.

図6- 1 0は, シート下G3点の加速度記録をFFT処理し, 中心周波数O.8Hzから 12.5Hzまでの113オクターブバンドスペクトルとして表した例である. 基準(OdB)は, 19

(重力JJIJ速度)である. 凹凸の設定誤差や微細衝突のため広信;域スペクトルではあるが,

凸のピッチと走行速度で決まる卓越成分が明確に現れており, これが不快感の違いを支 配すると考えられる. そこでまず, この振動に対する人の体感曲線を推定し, 次いで, そ の体感曲線を用いて得られる「体感加速度レベル」と不快感に関する言語報告を対比する.

なお, この実験では被験者のうち4名しか測定できなかった.

文16-9 路面に設置した凸凹の形状

表6-5 凸凹の諸冗

上幅(mm) 下幅(mm) 高さ(mm) 間隔(mm)

60 90 2 150

30 50 2 80

60 90 3 150

I1ICH PRECISION FAST FOURIER SICNAL ANRLY2ER

�Ol 010.000001 A: OdB. B: 30dB. FREQ: ZOHzlE.U.

.QOU 212 HOOE 1…...・H・-………----...1 Flx

I IUHI T A.8

1/3 OCn...・...・H・...・H・-……・H・H・...………-…..l...・H・_..………・一一…J G :A

P().IER I I I G :8

dBG .哩 'i\...-�.1 ! IUHI T OISF' u :UP

U :L().I 10.00 .掴………ー・ ・……..J!.….�・h・.�唱と………..…・�FACTOR

…・4・……・4……・・…H・H・-一一….1 Ach 1.000C

q・ 9}>3・u

A : 1.00679

・・H・H・...…………・…4…………・…一一一一.,目: 1.∞∞o UP: 1.00000

・...・H・-…...………・一…・・l Ul: 1.00000

UNI T HODE

HETER

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1 IUHI T A. 8

1/3 ocq...・H・-…'"・H・,...・p・...・M・....…....1...・H・……一一....・H・……J G :A

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Ach 1.00∞

Q- '}'3.U

A : 1.00679

…..._-._..日: 1.00000 UP: 1.∞000

・・… ・・・・・…...・H・-……一一...j'Ul: 1.00000 UNI T HOOE

HETER

( 2 )体感曲線

本章では, í非常に不快」に5点, í不快」に4点, í少し不快」に3点, íあまり不快でな い」に2点, í全く不快でない」にl点の得点を与えたうえ, 被験者に共通の感度曲線を仮 定し, 各人について, この感度曲線で換算した体感加速度レベルと得点が線形になるよう な感度曲線を試行錯誤によって推定した.評価得点iを10i /20に変換して被説明変量とし,

説明変量としては実測加速度から得た1/3オクターブバンドの振動加速度振|隔を用いて重回 帰分析を行うものである. このとき, 走行速度が十分遅い領域では, 加速度レベルが変化 しでも評価値が各人の最低値のまま全く変わらない範囲がある. この範囲内での実験は無 意味であるので, 各人ごとにその範聞の上限の走行速度の測定のみを残し, それ以下の速 度のデータは無視した. 図6 - 1 1は, こうして推定した感度曲線で, 1/3オクターブバン ドの中心周波数3.15Hzを境として, 次式のように表される.

Ky (ο:補正係数

f :周波数

([豆3.15)

(3.15<[ )

(6・25)

測定された加速度成分にこの係数をかけて合成したものが体感加速度レベルである.

(6-25)式は, 3. 15Hz以下の成分に対して補正なし, 4Hz以上はバンドが1つ上がる(中心 周波数がl.26倍)ごとに, -l. 8dB (感度がO.81倍)程度の補正である. この体感加速度レ ベルを, 後述の「しびれJと区別してdBVと表す. Vは内臓Visceraのイニシャルである.

図6-12は, 縦軸に各被験者の評価値を, 横軸にこの体感曲線を用いた体感加速度レベ ルを取って, 両者の対応を示す. 基準値(OdB)はO.Olgである. 図中に記入した1次式は 両者の回帰式, R 2は寄与率であり, 記号A, B, D, Eは被験者を区別している. 推定 した体感補正が評価値とよく対応する補正加速度レベルを与えていることがわかる. ただ,

厳しい評価範囲に偏るもの, 無難な平均的範囲に集中するものなど, 評価に偏りがみられ る. この偏りが, 評価に関与する感覚の個人差と感覚を言語報告に変換する時の個人差の どちらが支配的であるかをこの測定で区別することはできないが, 経験的にはこの種のば らつきは言語表現のそれであることが多い. もし, 主として言語報告の個人差によるなら ば, 評価の絶対値の個人差は特に区別する必要はない. そこで, 改めて各人の評価の最高

中の実直線は回帰直線で, 寄与率O. 63と, 比較的よい線形関係が見られる.

-2

- 4

ロコ可コ

-5 -6 ー7 -8 -9

Hz

S関

調理

図6 - 1 1 内臓共振の体感補正

1 0

‘\

』・�

内蔵共振-A

5 4

内唱u n,』

ωω』

。 1 0

dB 5

Y=0.53X-0.38 R2=0.77

実測

一一評価関数

1 5 20

刈6-12a 体感加速度レベルと被験者の応答(内臓共振・被験者A)

内蔵共振-B

5 4

内‘u n,』

ωω』

Y=0.18Xt3.089 R2=0.73

実測

一一評価関数

。 5 10

dB

1 5 20

l文16-12b 体感加速度レベルと被験者の応答(内臓共振・被験者B)

内臓共振-0

Y=0.71X-3.63

5 ロ/ R2=0.81

4

的3 / 口 口 実測

。,

一一

評価 関 数

。 5 1 0 1 5 20

dB

l文16-12c 体感加速度レベルと被験者の応答(内臓共振・被験者D)

5 4

2

内臓共振-E

Y=0.21X-O.76 R2=0.76

5 1 0 1 5

ロ 実測

一一

評価 関 数

20

釦- d

,JJ/"

× tx y ハ/ .

ーーーljvd L ー 。

Y=0.48X-0.88 R2=0.63 5

A B D E

-一一 --95%限界 評価関数

• 穂

× 6

4

ωむ」

3

10 20 dBV -10

内臓共振の評価関数 ヌ16

-

1 3

快適な路面 とは, ほとんどの人が「不快でない」と感じる路面である. 要求基準は, rほ とんどの人」の割合と「不快でないJ の限界によって定められる. この規定は, 費用や技 術的難易度あるいは設計思想、によるが, いま仮に図6-13に95%信頼限界線を引いてみ たのが図中の2本の破線である. 上の破線 が評価値3を与える等価加速度レベル, 2.5dBV は, rほとんどJを97.5%とし, その割合の人が「あまり不快ではないJ, r全く不快では ない」と感じ, 残り2.5%の人が「少し不快jと感じるところである. 2.5dBVは体感加速 度がO.013gで, 人の感度が高い2Hzの振動だ、と片振幅約O.8mm (正弦波の高さ1.6mm)に 相当する rほとんど」を99%にとるなら98%信頼限界をとってO.5dB, O.Ollg , O.7mmで、

ある. 切石舗装などでは容易にこの程度の波高に達することが考え得る.

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 45-63)

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