となる.これより任意のα∈Vに対してρα=ρとなるρは0とσのみであることがわか
る.ゆえにZ(P)=〈σ〉である. ■補題3.300M24(σ)〉σ≠1ならばσ∈σが成り立つ,
Proof OM24(σ)〉σ≠1と仮定する. P∩σ=1であるとすればOM24(σ)〉一Pより
σはPの元と可換となり,補題3.26よりσ≦N(0)が得られ,矛盾が生じる.従って P∩σ≠1が成り立つ.一方,Pは2一群であり,P∩σ〈Pであることから,定理1.16よ
り(P∩の∩Z(P)>1が得られる.よってσ∈P∩σ≦0 が示された. ■
3.Mathieu群
68
定理3.3h=0,1,2,3に対しM24一εは単純群である.
Proof鈴木の判定法を適用し,オ=0の場合は定理1.24の条件(1,1)と(1.2),オ=1,2,3の
ロ し コ か ノド ノ ヨ モ ロム バウ わ じロロ ノ ミ ヤ つ へ を つ へ ち ヤ ロ ロ しロコロ
砺冒ほ余件〔⊥・⊥/ど楠題1.25の粂1午(L3)をみたすことを不す.このときM24一εの位数が4 の倍数であることから鰯4一εの単純性が得られる.以下σは前と同様に1828型の置i換と
し,その固定点からなるoctadを0,α1,α2,α3∈0とする.
まず(7=ル∫24一舌とおきσ=〈σG>を示す.1>(0)の位数2の元はすべてσの共役 であるからN(0)≦〈σσ〉が成り立つ.またA(の鯉.48%は単純群であり,位数2の元で
生成されるがA(オ)の位数2の元は固定点をもっから1828型でσと共役である.従って
、4(オ)≦〈σσ〉を得る.以上で瓦(0)≦〈σG>が示された.次に0と異なる01∈0(ので α1,α2,α3を含むものを選ぶ.このとき10∩011=4であるから0∩01={α1,α2,α3,α4}
とおく.N(01)は◎許。、α,。、に可移に作用するから0γ≠0をみたすT∈N(01)が存在 する.7∈σσかつT¢瓦(0)であるから瓦(0)⊆〈σσ〉が成り立つ.一方,定理3.22より 瓦(0)はσ=鰯4%の極大部分群であるからσ=〈σG>を得る.よってσは条件(1.1)を みたすことが示された.
オ=0のときは補題3.30より条件(1.2)が成り立つ.またオ=1,2,3のときは定理3.23 と定理327より条件(1.3)が成り立つ.ゆえにσ=M24弓は単純群である. ■ M24,1協3,ル∫22はMathieuの単純群と呼ばれる.なおル∫21はP∬(3,4)に同型であ
ることが知られている.また1<1協24∩.424〈.M24であるが,.M24が奇置i換を含めば
.M24∩.424≠M24となり定理3.31に矛盾する.従ってM24のすべての元は偶置換である.
R24の直交変換のなす群としてConway群・0を定義し,その剰余群,部分群と してConwayの単純群・1,・2,・3が現れることを示す.なおLeech latticeは 1967年,J. Leechがsphere packingとの関連で発見したR24の格子である.
§4.1ではLeech lattice Aを定義し, Aに含まれる長さ4Vう,4〜原,8のベクト ルの型と個数を決定する.またA/2Aの,長さ8のベクトルを含む剰余類に長さ 8のベクトルからなるR24の直交基底が含まれることを示す.§4.2ではBinary
Golay Codeと!協4からAを不変にする単項行列のなすMonomial groupが
自然に定まることを示し,長さ4>百以下のベクトルの集合を軌道に分割する.
また長さ8のベクトルからなる直交基底から得られる正規直交基底に関するA
のベクトルの成分表示がLeech latticeの3条件をみたすことを示す.§4.3では Conway群・0,・1,・2,・3を定義し,それらの位数を決定するとともに,・1,・2,・3 の単純性を導く.4.1 Leech lattice
以下R24は24次ユークリッド空間とし,そのベクトルを行ベクトルで表すことにす
る.すなわち
R24一{(・、,∬,,…,ω24)1賜∈R}
である。ベクトルX=@1,_,∬24)とy=(9/1,… ,!ノ24)に対して
〈X,y>一Σ鋤, Iixll一〈X,X>一Σ堵
2=乞 乞=乞
69
4.Conway群 70
と定める.〈x,y>はユークリッド空間における通常の内積である.第乞座標が1であり,そ の他の座標が0である基本ベクトルをe2と表す(1≦¢≦24).更にΩ={1,2,_,24}と おき,rをΩ上のBinary Goley Code,(Ω,⑪)をrから定まるS(5,8,24)とする.Ωの部
分集合丁に対してeT=▽e、とおく.
占 ム_♂ ロ
¢∈T
定義4.1座標が整数であるR24のベクトルx=@1,_.,ω24)で,次の条件をみたすも の全体からなる集合を加θc耐αオ痂θといいAと表す.
∬1≡労2≡……≡欝24(mod 2) (4.1)
シー{0(mod 8),∬¢≡0(mod 2)のとき (4.24(mod 8),錫…≡…1(mod 2)のとき)
m=0,1,2,3に対して{司銑≡m(mod 4)}∈rが成り立つ (4,3)
成分が整数であるR24のベクトル全体のなす集合をZ24と表すとZ24はe1,_,e24をZ基
底とする階数24の自由加群で,A⊆Z24が成り立つ.補題42AはZ24の部分油画である.
Proof x∈Aに対して一xが(4,1),(42),(4.3)をみたすのは明らかである.またx,y∈A に対してx+yが(4.1),(42)をみたすことも明らかである.従ってx+yが(4.3)をみた すことを示せばよい.
銑≡防≡0(mod 2)のとき
D={乞i銑≡0(mod 4)}, E={司跳≡0(mod 4)}
とおくとD,E∈rより
{乞ljじ茗十跳…≡2(mod 4)}=D十E∈r,{司」じ乞十跳≡…0(mod 4)}=D十E∈r
となるので(4.3)が成り立つ.∬琶≡防≡1(mod 2)のときも同様である.
銑≡0,防…≡1(mod 2)のときは
D ={司錫…≡0(mod 4)}, E ={ゼ1跳…1(mod 4)}
とおくとD〜五γ∈rより
{乞1銑十四≡3(mod 4)}=D 十E ∈r,{司一十跳≡1(mod 4)}=D 十E ∈r となるので(4.3)が成り立つ.銑≡1,防≡0(mod 2)のときも同様である. 彊
Aは階数24の自由加群Z24の部分加子であるから,定理1.23より階数が高々24の自
由加群である.一方8e乞は明らかにAに含まれるから{@1,∬2,…,欝24)1銑∈Z;,賜≡0(mod 8)}
は8e1,...,8e24を基底とする自由鼠取で, Aの部分加群である.その階数24はAの階数以
下であることからAの階数は24である.
一般にRηの部分加群しが階数ηの自由加群で,RηのR基底を含むとき,Rηの格子
(lattice)と呼ばれる.従ってAはR24の格子である.
以下,整数α,6,c,...に対して
P−1{乞匿=α}1,9一囮・・一δ}1,・一1{乞1銑一・}レ・・…
であるようなベクトルxを(αP。わ(1.cT,,.)型のベクトルと呼ぶ.
補題4.3D∈rならば2eD∈Aが成り立つ.また次の型のベクトルはすべてAに含
まれる.
(一31.123), (81.023), (一41.41.022), (42.022)
Proof D∈rのとき,ベクトル2eDは明らかに(4.1),(4.3)をみたす.また[Dlが4の倍 数であるから,成分の和は8の倍数になり(4.2)もみたす.従って2eD∈Aが成り立つ.
(一31.123)型のベクトルxは成分がすべて奇数でΣ鑑銑=20…≡4(mod 8),およ び{司銑…≡1(mod 4)}=Ω∈rをみたすことからAに含まれる.また(81.023)型のベク
トルがAに含まれることは上に注意した通りである.
(一31.123)型のベクトルは適当な乞により一4q+eΩと表される.これより,任意の 乞≠ゴに対して
一4eガ十eΩ,一4eゴ十eΩ∈A ⇒ 一(一4eガ十eΩ)÷(一4eゴ十eΩ)=4e乞一4eゴ∈A 4e¢一4eわ8eゴ∈A ⇒ 4e乞一4eゴ十8eゴ=4eゼ十4eゴ∈A
4.Conw翫y群
72
が成り立つので(一41.41.022)型,および(42.022)型のベクトルもAに含まれる. 薩
補題4.4Aは(28.016),(一31.123)型のベクトルで生成される.
Proof(一31.123)型のベクトルをy¢=一4e¢+eΩ(1≦乞≦24)とし
Ao=〈2eo, y肩σ∈◎,1≦②≦24>
とおく.Ao⊆Aは明らかに成り立つのでA⊆Aoを示せばよい. Trio{01,02,03}を1つ 選べば
2eo1十2eo2十2eo3=2eΩ∈Ao
が得られ,これより2eΩ一2y乞=8e乞∈Ao
も得られる.また補題4.3の証明と同様にして4er 4eゴ∈Aoが得られる.
さて任意のa=(α1,_,α24)∈Aを選びa∈Aoが成り立つことを示す.各砺が奇数 であればa+y1と置き換えることにより,α¢はすべて偶数であるとしてよい.更にaに適
当に4e1−4eたの整数倍を加えることにより,第2〜24日分が0または2であるとして
よい.
ここで
D={②1α¢≡2(mod 4)}
とおく,a∈AよりD∈rである. D=ののとき,第2〜24成分はすべて0である.
D=Ωのときはa−2eΩの第2〜24成分はすべて0である. Dがoctadのときは a−2eoの第2〜24成分はすべて0である. Dがoctadの補集合のときはD=01∪02
と表されるので,a−2eo、一2eo、の第2〜24成分はすべて0である. Dがdodecadの ときはD=01+02と表されるので,a−2eo、一2eo,とすると第2〜24成分は高々2成
分で一4になることを除いて,すべて0である.従って適当な一4e1+4eたを加えることにより第2〜24成分をすべて0になるようにできる.
以上からaの第2〜24成分はすべて0であるとしてよい.このときα1は8の倍数
であるからaは8e1の整数倍に一致する.よってa∈Aoが示された, ■
補題4.5
(1)任意のx,y∈Aに対して〈x,y>∈8Zが成り立つ.
(2)任意のx∈Aに対してllxl≡0(mod 16)が成り立つ.ただしllxll=16をみたす x∈Aは存在しない.
(3)任意のx∈Aに対して〈z,x>∈8Zをみたすz∈R24はAに含まれる.
Proof x,y∈Aを任意に選ぶ.補題4.4より
x=∬1a1・十… 十∬24a24, y=〃1b1十… 十ツ24b24 @乞,防∈Z)
と表すことができる.ただしa乞,bゴは(28.016)型,または(一31.123)型のベクトルである.
ここで
〈x,y>一〈・・a・+…+・・4a・4,ツ・b・+…+〃24b24>一Σ・勤〈a・,bゴ〉
乞,ゴ
が成り立つ.従って(1)を示すにはa,bが(一31.123)型または(28.016)型のとき〈a,b>が 8の倍数であることを示せばよい.
a,bが共に(28.016)型のときa=2eo, b=2eDとおく.ただしσ, D∈◎である.こ のとき補題2.12より10∩Dlは偶数である.従って〈a,b>=410∩DIは8の倍数である.
a,bが共に(一31.123)型のときa=一4q+eΩ, b=一4eゴ+eΩとする.このとき 低b>一{!::;;1
となり,〈a,b>は8の倍数である,
aが(28.016)型,bが(一31.123)型のときa=・2eo(σ∈◎), b=一4eゴ+eΩとする.
このときも
偽b>一{1謡
となり〈a,b>は8の倍数である. aが(一31。123)型, bが(28.016)型のときも同様である.
以上で(1)が示された.
4.Conway群 74 次にxを前と同様とすると
〈X,X>=〈コウ・a・+…枕24a24,諮、a、+…枕24a24>
一Σ鋤〈a¢,aゴ〉
㌶
一Σイ〈・・,a・〉+Σ2鋤〈a・,a、〉
¢=1 kゴ
が成り立つ・上式の第2項は〈aI,aゴ〉が8の倍数であることから16の倍数である.一
方〈a乞,a乞〉はa乞が(28.016)型または(一31.123)型のいずれの場合も32である.従って
〈x,x>は16の倍数である.またu=(物,_,u24)∈Aが
〈u,u>=㌶+…+略4=16
をみたすとすると,砺の中に0が含まれることになるので,すべての砺は偶数である.あ る乞について砺=」=4となるならば,第②成分以外はすべて0となり,Σ¢u¢=土4≠0
(mod 8)より矛盾が得られる.従って砺は0または土2である.このときも砺≡2(mod 4)
となる乞が4個のみで,Leech latticeの条件(4.3)をみたさない.よって〈u, u>=16をみ たすベクトルuはAに存在しない.以上で(2)が示された.
最後に任意のx∈Aに対して〈z,x>∈8Zをみたすz=(之1,...,z24)∈R24がAに含 まれることを示す.8e¢∈Aより
〈z,8e乞〉=8麹∈8Z
が成り立つ.従ってz乞∈Zが得られる.次に¢≠プとして
〈z,4e¢一4eゴ〉=4(麹一βゴ)∈8π
よりβ¢≡z (mod 2)が得られるので定義4.1の(4.1)がみたされる.また 〈・,一4・・+eΩ〉一4・・+Σ貌∈8Z
乞
よりΣ漁≡4z、(mod 8)が成り立つ.従って(4.2)もみたされる.
さて,必要ならばzをz−4e1+eΩで置き換えることによりzの成分は偶数であると
してよい.ここでD=・{乞lz乞……2(mod 4)}1ぎr
と仮定すると,定理2.27より10∩Dlが奇数となるoctad Oが存在する.このとき 〈・,2・・〉≡Σ2・・≡Σ4≡4ρ∩Di≡4(m・d 8)
乞∈C∩D 2∈0∩D
よりくz,2eo>¢8Zとなり仮定に反する.よってD∈rが成り立ち,(4,3)もみたされるの
でz∈Aが示された. ■
以下π=2,3,4に対してAπを次のように定める.
A・={x∈Alllxll=32},A・={x∈All図1=48},A・={x∈Alllxll−64}
A。のベクトルx=@1,_幽4)はΣぜ=16ηをみたす.A。に属するベクトルxに対
をニヱして(1飢11,_,1∬241)の型を絶対値型ということにし,まずこれを決定する.なお絶対値型 は便宜上大きい順に並べることにする.以下max{團}=1ωm lとおく.
A2のベクトルx=@1,…,ω24)1まΣ♂=32をみたす・従って團く6が得られる・
信;1
剛=5のときはΣ♂=7となり,ある∬琶が0となる.従って,この場合(4.1)を
乞≠mみたさない.
隔1−4のときはΣ・〜一16となる・この場合(42・022)型,(一41・41・022)型,
づ
(一42.022)型ベクトルなど,絶対値型が(42.022)となるものに3条件(4.1),(42),(4.3)
をみたすベクトルがある.一方,成分に±2が現れる絶対値型が(4124.019)であるベ クトルは(4.3)をみたさない.
隔1−3のときはΣ・〜一23となる・・mのほか}・±3を成分に持て1ず,ある・・
が0となり(4.1)をみたさない.従って絶対値型が(31.123)となるが,実際(一31.123)
型ベクトルなどが3条件をみたす.
1鰍1二2のときは絶対値型が(28.016)となるベクトルで3条件をみたすものがある.
以上からA2のベクトルの絶対値型は(28.016),(31.123),(42.022)のいずれかである. A3, A4 も同様にしてベクトルの絶対値型が決定できる(詳細略).