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E a c h v a l u e i s t h e a v e r a g e o f 3 d e t e r m i n a t i o n s

Table27,28はそれぞれ10%および30%ヒト血清共存下,25℃におけるBAC,

CHGの安定性を24時間まで経時的に示したものである。血清を添加しない場合に は,BAC,CHGは共に濃度の低下は見られなかった。一方,血清共存下においては CHGでは濃度の低下はほとんど認められなかったが,BACではとくに30%血清共 存下において濃度の低下が著しく,0.05および0.5W/W6BACの濃度は24時間後に

Iまそれぞれ約18%,52%低下した。

Table27.EffectoflO%humanserumonthestabilityofaqueoussolutionsofBACand CHGat25℃

Table28.Effectof30%humanserumonthestabilityofaqueoussolutionsofBACand

C H G a t 2 5 ℃ . BAC(0.05W/V%)BAC(0.5W/v%)CHG(0.05w/v%)CHG(0.5w/V%)

T i m e ( h

BAC(0.05w/v%)BAC(0.5W/v%)CHG(0.05w/v%)CHG(0.5wM6)

- 4 1 -

Concn.pHConcn.pH ConcnpHConcn.pH

E a c h v a l u e i s t h e a v e r a g e o f 3 d e t e r m i n a t i o n s

0.499 0.498 0.497 0.494 0.494 0.0497

0.0497 0.0491 0.0489 0.0486

89999

●●●●●

77777 77777●●●●● 43345

0.0485 0.0485 0.0474 0.0470 0.0467

06567

●●●●●

87777

0.471 0.468 0.467 0.458 0.424

67564

●●●●●

77777

i n i t i a l

l

Concn.pHConcn.pH

第5節化学的安定‘性

0.0478 0.0458 0.0448 0.0418 0.0357 i

n i t i a l

l

0.499 0.498 0.498 0.497 0.497 T

i m e ( h

ConcnpHConcn・pH

90000●即●●●78888

0.0498 0.0495 0.0482 0.0480 00468

46466

『●◆●●077777

89888

●●●●●

77777

0.391 0.272 0.267 0.259 0.238

第 6 節 小 括

本章では,BAC,CHGに対し有効な菌種の特定および医療現場での使用法につい て検討した。以下に得られた結果を要約する。

l)BACおよびCHGは共に栄養型細菌やCa必jca恥に対しては有効であるが,胞 子形成真菌に対しては殺菌効果が弱く,抗酸菌および細菌芽胞に対しては諸家の報 告どおり全く無効であった63-65)。これらの結果からBACおよびCHGの使用

は,非危険性器具や器械類の一次消毒あるいは環境の消毒に限定されるべきであり,

compromisedhostの処置に使用される器具類や内視鏡などのように高度な消毒を必要

とする器具の消毒には用いられるべきではない。また,BAC,CHGは栄養型細菌に は有効ではあるが,これらの中には同一菌種であっても両消毒薬に対する感受性 が異なる株が存在することも稀ではなく,とくにPse仙加o”SSP.,AC腕e"bacZersP.

などのブドウ糖非発酵性グラム陰性梓菌やSer剛α腕arcesce"sはBACあるいは CHGに対し容易に抵抗性を獲得することが報告されている’‐3)。S、α”e“8株,

P.αemgj"Osa8株を用いた著者の試験においても「抵抗‘性」とまでは言えないもの の,確かに菌株ごとにBAC,CHGに対する感受性は異なっており,このことは臨床 分離株に対する抗菌薬の感受性試験と同様に,臨床分離株に対する消毒薬の殺菌力 試験の必要性を示唆するものであろう。尾家ら66)は,消毒薬に抵抗性を有するグラ

ム陰性梶菌に対しては,CHGと低濃度EtOHを併用することで殺菌力の向上を認め ており,この件に関しては著者も同様の結果を得ている67)。すなわち,CHGに抵 抗性を有するS岬ノ,yノococc"sap娩伽伽Pse伽加o"as叩α血,Pse伽加o"as抑肋お

よびCa必jca"sに対して,7~lOv/V%EtOH添加0.05wM6CHGの殺菌力は非常に

強力であり,これらの抵抗‘性菌株に対して15秒~1分以内に殺菌効果が認められた。

この消毒薬は,EtOH濃度が低いので呼吸器への刺激性や引火‘性などを心配する必要 がなく,また栄養型細菌に強い殺菌力を有するので,とくに集中治療室(ICU)や新

- 4 2 -

生児室など厳重な感染対策を必要とする部署での使用に有効なものと考えられる。

2)HBVについては,BAC,CHG共に120分の作用時間でも不活化することができ なかった。したがって,‘患者の血液で汚染された器具,物品,環境などの消毒に BACやCHGを使用すべきではない。

3)水溶液の安定性については,ヒト血清共存下においてもCHGは24時間ほとん ど濃度の低下は認められなかったが,BACでは30%血清添加時に濃度の低下が著し かった。したがって,有機物共存下においてBACを実際使用する際には薬剤濃度の 低下に十分注意する必要がある。

- 4 3 -

第6章手指消毒法の比較検討

第 1 節 序

従来より,院内感染の原因の一つとして医療従事者の手指を媒介した病原菌の伝 播が問題となっており68‐71),規則的かつ適切な手指消毒が感染の伝播を防止する 上で最も重要であることは,院内感染防止に関する各種ガイドラインに手指消毒の 基準が定められていることからも明らかである721。とくに近年では,MRSAによ る院内感染が大きな社会問題となっており,医療施設における消毒には大きな関心 が寄せられ,われわれ医療従事者には手指消毒の徹底が強く要求されている現況で ある。しかしながら,手指消毒に関する実態調査の報告をみる限り,その実施率は 必ずしも満足すべきものではない。その理由としては,多忙であること,手指消毒 を行う場所が不便であること,手指消毒に関する教育の不足,あるいは手荒れの問 題などが挙げられている73)。

ところで,わが国における一般病棟での手指消毒については,未だにベースン内 に希釈した消毒薬を入れて手洗いする方法(basin法)を採用している施設もみられ るが,この方法は手洗い人数の増加に伴う消毒薬濃度の低下74)や消毒液の微生物汚 染75),あるいは消毒時間の不足67,76)など多くの問題点が指摘されており,微生

物の可及的な除去を目的とする手指消毒という行為が,逆に交叉感染の温床となる 可能性を否定することはできない。この様な観点から,界面活性剤を含有する消毒 薬(原液)を直接手掌に取りもみ洗い後,流水で洗い流す方法(scrub法)や消毒薬

含有のエタノールローションを用いる方法(rubbing法)が多くの施設で採用される

ようになってきた。

本章では,現在わが国で手指消毒に繁用されているCHG製剤とPVP-I製剤を用 い,上述した3種の手指消毒法の除菌効果および消毒持続効果を比較し,一般病棟 における衛生的手洗い(Hygienichanddisinfection)について再検討を行った。

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第2節Glovejuice法によるinvivo殺菌力試験

試験には,scrub法において4W/V%CHGindetergent(Hibiscrub。,ゼネカ薬品)お よび7.5W/V%PVP-Iindetergent(Isodinepsurgicalscrub,明治製菓),rubbing法におい

て0.2W/v%CHGin80v/v%EtOH(Hibiscohol9サラヤ)および0.5W/v%pVp-Iin

80v/v%EtOH(Isodinざpalm,明治製菓),basin法において0,2W/V%CHG(5W/V%

HibitaneOより希釈調製)および0.2wM6PVP-I(Isodineosolutionより希釈調製)を

使用した。手指細菌の採取は,「被験者は試験期間中抗生剤の投与は受けておらず,

また試験実施前24時間は手洗い時における消毒薬の使用を禁止する」などFDAで

定められた規定にほぼ準拠してGlovejuice法22)により行った。

Table29は被験者を6群に分け,各群の消毒前の平均手指菌数(ベースライン値)

を指数表示したものである。各群とも右手,左手の菌数はほとんど変わらず,また6 群間においても手指菌数に大差は認められず,各群におけるベースライン値はlO6 cfUのレベルであった。

Table29.Meanlog10cfU(S、,.)ofeachgroupbefbIMisinfection

ABCDEF

Meanlogl0cfU(SD.)

RighthandLefthand

No.of

s u b j e c t s Group

- 4 5 - 6 . 0 8 ( 0 . 4 5

6 . 1 2 ( 0 . 3 9

6 . 1 5 ( 0 . 4 2

6 . 1 2 ( 0 . 3 6

6 . 1 1 ( 0 . 4 4

6 . 0 8 ( 0 . 4 0

555500111111

6 . 1 8 ( 0 . 4 4

6 . 0 3 ( 0 . 3 0

6 . 1 6 ( 0 . 5 0

6 . 0 9 ( 0 . 3 8

6 . 0 7 ( 0 . 5 2

6 . 1 6 ( 0 . 5 0

E

a c h v a l u e i s t h e a v e r a g e o f 3 d e t e r m i n a t i o n s

消毒後の手指菌数については,各群Table30に示した方法により手指消毒を行い,

消毒直後(右手)および90分後(左手)の菌数を測定した。6群中E群およびF群

(basin法による消毒群)においては,basinおよびbasin中の試験消毒液は被験者毎

に滅菌したものを使用した。各群における手指消毒効果については,ベースライン

1

ともに消毒効果が減少することが明らかとなった。

T a b l e 30.epticsandswithantisroceduresofhDisinfectionp

AB

G r o u p N o . o

f stcejbus ictpesitAn Disin企ctionpmcedu肥

CD

4w/v%CHGindetergent 7、5w/v%PVP-Iindetergent

1.Washhandsand2/3ofthefbIcarmswithnon‐

m e d i c a l e d s o a p f b r 3 0 s

2.Rinsehandsandarmswithstenledistilledwaterfbr l5sandIemoveexcesswater、

3.Pump5mlofantisepticandwashhandsand2/3of

thefOrealmsfbr30s、

4.RinsehandsandaImswithsteriledistilledwaterfbr

l 5 s a n d d I y h a n d s w i t h s t e r i l e p a p e r t o w e 1 . 1.Washhandsand2/3ofthefbrearmswithnon‐

medicatedsoapfbr30s心

2.RinsehandsandaImswithsteriledistilledwaterfOr

l 5 s a n d d r y h a n d s w i t h s t e r i l e p a p e r t o w e 3.Pump5mlofantisepticandmbhandsdry、

1.Washhandsand2/3ofthefO肥aImswithnon‐

m e d i c a t e d s o a p f O r 3 0 s

2.RinsehandsandaImswithsteriledistilledwaterfbr

l 5 s a n d d r y h a n d s w i t h s t e r i l e p a p e r t o 1. 3 . W a s h h a n d s a n d 2 / 3 o f t h e f b I c a r m s w i t h antiseptic

solutioninthebasin、

ppaleiersthitwdsanhIyD e r t o w e l

値に対する消毒後菌数の減少率を指数減少に変換し,unpairedt-testで有意差検定を

行った。その結果をFig.12に示す。まず,消毒直後の効果についてはA,B,Cおよ

びD群間では差はなくいずれも高い菌数減少率を示したが,EおよびF群における 菌数減少率はA,CおよびD群に対しp<0.01で,またB群に対してはp<0.05で有

意に低い値を示した。すなわち,4W/V%CHGindetergent,7.5W/V%PVP-IindeOergent

を用いたscrub法および0.2W/v%CHGin80v/v%EtOH,0.5W/V%PVP-Iin80v/V%

EtOHを用いたrubbing法は0.2W/v%CHG,0.2w/v%PVP-Iを用いたbasin法に比べ有

意に高い消毒効果を有することが判明した。

次に,各群において消毒直後の菌数減少率と90分後の菌数減少率を比べると,A,

CおよびE群では両者の菌数減少率に有意差は認められなかったが,一方B,Dおよ びF群においてはいずれもp<0.001で両者の菌数減少率に有意差が認められた。こ のことから,CHG製剤(A,CおよびE群)では消毒90分後においても消毒直後と 同様の消毒効果を維持できるが,PVP-I製剤(B,DおよびF群)では時間の経過と

0.2W/v%CHG O2w/v%PVP-I

0.2w/v%CHGin80v/v%EtOH O,5W/v%PVP-Iin80v/v%EtOH 1

EF 1

- 4 6 -

樟ぷし

N S P < 0 . 0 0 1

N S P < 0 . 0 0 1

N S P < 0 . 0 0 1

1.2

1.0 ↓.‘:、1.■11.. * * , # * * , #

自○写○.つの鱈

。 , $

0.8

己。畠ざ己

張,41

0.6

ル1

. qH1

DP

0.4 q~9

, :17..1F

0.2

、二目,〆0.

二rP。・qT1・日日・・■』FII

領幸 11

1

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Ⅱ ■

’1

D E F

D i s i n f e c t i o n g r o u p F

i g

、 12.ioninfecterdisonsafteducti10cfUreanlogM

ー:immediatelyafterdisinfection,ー:90minafterdisinfection.

A:4w/v%CHGindetergent,B:7.5W/v%PVP-Iindetergent,

C:0.2w/v%CHGin80v/v%EtOH,D:0.5w/v%PVP-Iin80v/v%EtOH,E:().2 w/V%aqueousCHG,F:0.2W/v%aqueousPVP-I・

Eachcolumnwithabar正presentsmean±S、D、=15(GroupsA,B,CandD),、=10

(GroupsEandF).

**p<0.001Vs・groupA,CandD.#P<0.05Vs・groupB.

第 3 節 小 括

手指消毒の究極の目的は,手指を介した交叉感染を防止することであり,手指消 毒を実施すれば実施しないときに比べ,院内感染の発生率は当然のことながら低い

値を示さなければならない。しかしながら,例えば低開発国のように衛生状態が悪 い場合には手指消毒を励行することで院内感染の発生率は大幅に低下することが予 測されるが,わが国を含む先進国においては手指消毒以外にも感染対策は種々講じ られており,手指消毒の効果だけを取り上げ感染率の低下と結びつけるのはやや困 難と思われる。したがって通常は,手指に存在する細菌数の減少の程度で消毒薬の

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