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■ 病名データの精度向上に向けた取り組み

ドキュメント内 05flN4„”“ƒ†E…O…›…r…A.QX (ページ 60-64)

 (スライド2)院内における病名データの精度向上 については,病名の精度の良し悪しを外部から「おた くのデータの精度がよくない」などと指摘される前に,

自分の病院のデータは病院の財産であるという考え方 に立って,自助努力で,責任を持って解決していかな ければなりません。

 病名のデータ精度については,今回 ICD コードの 変更の多い病名ならびに診断群分類変更の多い事例を 対象に,どういう原因で変更になっているのかを調査 しました。最終的には,医師が病名登録をする際,診 断群分類の選択や,病名表記の標準化を図るために役 立てていただくよう「詳細病名一覧表」,「事例一覧 表」,よく使われる病名を診療科ごとにまとめた「使 用病名一覧表」などを作成しました。

 (スライド2)実際に調査した結果,ICD コードの 変更,診断群分類の変更の多い要因として4点挙げら れました。

 1つはその病名表記に関する問題です。例えば,気 管支炎でも急性気管支炎,慢性気管支炎,急性・慢性 の記載のない気管支炎で ICD コードが変わってきま す。また,例えば肝機能障害でも,薬物性なのかアル コール性なのかで ICD コードが変わり,さらに ICD コードが違うと診断群分類での請求も変わってくると いうことになっています。ですから4番目の問題とも 関連しますが,医師にきちんと正しい病名をつけても

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スライド21

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スライド23

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スライド22

らうためには,その病名の表記や診断群分類について ある程度理解してもらわなければいけないということ です。

 2番目は標準病名マスターの問題です。私どももこ れを使用していますが,実際に使っていますと,やは り病名マスターにちょっと不具合があって,病名を入 れても正しい ICD コードにつながっていかないものが あります。根本的にはそのマスターをつくっている MEDIS(医療情報システム開発センター)のほうで修 正,バージョンアップ,更新をされていくかと思いま すが,そういう問題もあるわけです。

 3番目に,そのマスターを運用する病院側の問題も あります。修飾語を入れて病名コードをつけるのか,

それとも1つの病名としてあればそれを利用するのか,

入力する医師によって,つけられるコードが変わって くるという運用上の問題も発生しています。

 4番目は,診断群から選択する病名の問題です。同 様の症例でも医師によって選択が異なる場合があるの です。

●病名選択・表記の標準化を図る3つの一覧表  スライド2は,詳細病名一覧表の一部を抜粋したも のです。例えば先ほど例にも挙げましたとおり,内科 でよく使われる病名で肝機能障害があります。この ICD コードは K769ですが,実際の ICD 名称には肝機

能障害,アルコール性肝疾患,薬物性肝疾患というも のがあり,これで ICD コードが変わってくるわけです。

これは疾患の原因によって ICD コードが変わってくる 場合です。それから胆のう結石症などは胆のう炎の有 無によってコードが変わります。また実際にマスター に存在しないコードも含まれています。しかし病名登 録はしなければいけないものですから,医師が病名を 登録しようと思ってもマスターに出てこない場合は,

診療情報管理室に連絡をしてもらいます。そこで,本 当にないのかどうかをマスター上で確認し,類似して いる病名,少し表記が違う病名などで置き換えられる ものについては,以後はその病名で登録してもらうよ うにしています。しかし,それでも全くない場合には とりあえず仮コードをつけて,院内マスターに追加登 録しています。

 (スライド2)このシステムにはまた,事例一覧表と いうのがあり,例えば子宮筋腫による貧血のために輸 血をした場合,DPC の医療資源を最も投入した傷病名 として出血性貧血を選択するようなルールをつくって います。医師もその都度わからなくなって,診療情報 管理室や医事課の職員に確認してくるという場合があ りますが,DPC 運用を開始したはじめの頃は,三者に 非常にストレスがかかりました。そういうことで,診 療情報管理士と医師と医事課職員の三者で協議・打ち

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スライド24

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医師も直接かかわってつくられたものです。こういう

ものをつくって利用することによって,精度も向上し,

実際の ICD 変更の件数も大幅に減少したのです。

 スライド2は,実際にその科でどういう病名が多く

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スライド25

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使用されているかをまとめた

「使用病名一覧表」の一部で す。すべての病名についてこ ういう決め事をする必要はな いと思いますが,この例の産 婦人科ではここを押さえてお けばいいだろうという,全病 名の8〜9割にあたる50病 名くらいをまとめたものです。

使用病名一覧表は小児科と産 婦人科について最初につくり ました。診療情報管理士がい ればご存じかと思いますが,

産婦人科では,周産期に発生 する病態ということで ICD の大分類が別になっています。

さらに妊娠,産褥などにかか

わる分類も O コードというものがついて別になってい ます。周産期,新生児の高ビリルビン血漿というのは 周産期の場合は頭に P のコードがつくのですが,普通 に入力すると R のコードがついてしまいます。そうい う場合,これは新生児だなと思ったら,やはり正確に は P のコードをつけなければいけないことになります。

 (スライド2)厚生労働省から公表されている傷病名 の報告データと,日鋼記念病院の傷病名構成を比較し てみると,顕著に違うものとして肺炎がありました。

DPC 調査全病院と私どもの病院との肺炎の内訳をみま すと,全病院で詳細不明の肺炎 J189が31%あって最も 多く,細菌性肺炎はわずかに4%です。ところが日鋼 記念病院では,細菌性肺炎が46%で断然1位でした。

実際に当院と全国病院との構成比が違うのかは定かで はありませんが,もしかしたら ICD コードのふり方に 違いがあるのかも知れません。こんな比較をすること によって問題点が見えてくることもあるのです。

データの活用――これからの課題

 (スライド2)データ活用は今後の大きな課題です。

第1にまず,医療の質を評価するために必要な診療指 標の作成を考えています。実際に必要とされる診療指 標がどういうものか院内でも討議していかなければい けませんが,とりあえずがん生存率を出せるようにし ようと考えています。その指標に必要なデータを収集 しなければなりませんが,1つの数値を取るための負 担が大きすぎると次に進めなくなってしまいますので,

まずできるところからということで,電子カルテのシ ステムを使いながら,また様式1へのデータ項目を追 加しながらデータ収集にあたっていきたいと考えてい ます。また医療の質を上げるためのベンチマーキング ができるように持っていきたいとも思っています。

 よく標準化と言われますが,まずは国の標準化の前 に各病院での標準化ができていないと,なかなか全体 の標準化につながっていかないと思います。まず院内 の標準化を積極的に図って,これらのデータを使って いろいろな取り組みをしていきたいと考えています。

そして,ベンチマーキングができるくらいの質を保証 できるようなデータを出していきたいものです。

 (スライド2)院内におけるこれからの情報活用を考 えるにあたっては,診療情報管理部門の役割は大変大 きいものがあります。今までは診療情報管理部門とい うのは何をするところだと思われていたのですが,

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スライド28

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スライド27

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