• 検索結果がありません。

⑦企業の土地(民有地)

ドキュメント内 -平成 28 年熊本地震を事例として- (ページ 49-54)

木造が3団地、プレハブが5団地であり、7つの分類の中で最も 敷地面積が大きい。MK 町のプレハブ仮設住宅 R 団地は戸数が 516 戸と、全体の中で最大規模の団地となっている。M 村の木造仮設住 宅 H 団地も戸数が 68 戸となっており、木造の中では一番規模の大 きい団地となっている。

表 3-10. 企業の土地に建てられた団地一覧

写真 3-21. 企業の土地に建てられた プレハブ仮設住宅団地 事例2

中上:団地内の仮設店舗 右上:団地内の復興住宅のモデルハウス

下段:団地内の集会施設 写真 3-19. 企業の土地に建てられたプレハブ仮設住宅団地 事例1

写真 3-20. 企業の土地に建てられた木造仮設住宅団地 事例1 左・中:ゆとりのある住棟配置となっている 右:集会施設

4) 元の敷地用途と敷地面積

 図 3-3 は、元の敷地用途と仮設住宅団地の敷地面積の関係を表し ている注 7)。表中の敷地面積は元の敷地用途ごとの中央値を集計して いる。従来、仮設住宅1戸当たりの敷地面積の目安は 100m2であっ たが、熊本地震の仮設住宅はゆとりのある配置計画を目指し 150m2 とした2)。この計画は、被災者の生活にゆとりをもたらしたが、一方 で大きな敷地が必要となり建設地を見つけることが困難になったと いう一面もあった。⑤農地は民有地であり、かつ、建築物のために 整備されていない土地であるにも関わらず、敷地数が最も多い。宅 地に比べると、ある程度大きな面積が確保できるためだと推測され る。

5) 元の敷地用途と転用割合

 図 3-4 は、元の敷地用途と転用割合の関係を示している注 8)。  ②公営住宅跡地は転用割合が 71%と高くなっているが、これは最 初から木造仮設住宅の恒久化を視野に入れていた箇所が多いためで ある。公営住宅の建替という位置付けで整備されている。

 ③公園・広場については、ここではⅠ . 都市公園法に基づく公園・

広場と、Ⅱ . それ以外の公園・広場に分けている注 9)。公園・広場Ⅰ に 10 団地を整備した KA 町では、都市公園法により整備された公園 は元に復旧する必要があるため、最初から木造を選んでいないとい う回答を得た。

 ⑥グラウンドについては、転用不可の仮設団地は元のグラウンド に復旧が必要であることが理由であった。反対に、公園・広場 I とグ ラウンドで転用可能な計2箇所は代替地を別の敷地に用意するとい うことであった。

 ⑤農地と⑦企業の土地は民有地であるため、転用の可否は土地所 有者との交渉が不可欠であるが、⑤農地はそれに加えて農地転用許 可が必要であること等、制約が多いため木造仮設住宅の恒久化が難 しいという回答が多かった。

注 7) 仮設住宅団地の敷地面積は、熊本県 から筆者が参加するボランティア団 体「KASEI プロジェクト」に提供し てもらった配置図を参考にした。

2 ) 桂英昭:熊本型デフォルト - 応急仮設住 宅計画 -, WEB 版建築討論 009 (http://touron.aij.or.jp/2016/08/2438),

参照 2018.11.1

注 8) 転用割合 (%)= { 木造転用可 /( 木造 + プレハブ )( 単位:敷地数 )}×100 と している。

注 9) 公園・広場の分類ついては下記による。

 条例と規制・自治体 Web 例規集 (http://www.hi-ho.ne.jp/tomita/reikidb/

reikilink.htm), 参照 2018.11.1

図 3-3. 元の敷地用途と敷地面積

図 3-4. 元の敷地用途と転用割合 12 5

5 2

1

1 12

12 11 4

4 3

3

13 11

3 4 25

5 10 15 30 Number of tenporary housing developments

仮設住宅団地数 Issues for diversion 転用の課題 Rate転用

割合(%)

・Restoration to parking lot

駐車場の復旧

・Rreparation of alternative land

代替地が必要

・Rreparation of alternative land

代替地が必要

・Cost for diversion to farmland 農地転用等の費用

・Land-owner’s intention 土地所有者の意向

・Land-owner’s intention 土地所有者の意向 8

7

9 71 17

57

6

13 Legend/ 凡例:

Diverted/ 木造転用

Not diverted or undecided/ 木造転用不可 , 未定 Light-weight steel/ プレハブ

① Parking lot     駐車場

② Former public housing site      公営住宅跡地

③ Park, SquareⅠ     公園・広場Ⅰ

③ Park, SquareⅡ     公園・広場 Ⅱ

④ Unused public land

    未利用公有地

⑥ Playing field     グラウンド

⑦ Land owned by private sector     企業の土地

⑤ Farmland     農地

Former land use 元の敷地用途

Light-weight steel + timber/  プレハブ+木造 Legend/ 凡例:

Light-weight steel (S)/         プレハブ Timber(T)/       木造

① Parking lot     駐車場

② Former public housing site     公営住宅跡地

③ Park, Square     公園・広場

④ Unused public land     未利用公有地

⑥ Playing field     グラウンド

⑦ Land owned by private sector

    企業の土地

⑤ Farmland     農地

Former land use 元の敷地用途

median of site area

敷地面積の中央値(㎡) number of sites 敷地数

T sum S 2,000 4,000 合計 

6 4 2 7 2 5 20 14 6 15 11 4 32 25 7 16 12 4 8 5 3 6,000 8,000 10,000

6) 敷地面積と転用割合

 図 3-5 は、図 3-3、図 3-4 から、敷地面積と転用割合の関係につい て表したものである。敷地面積が小さい方が転用割合が高くなるが、

2-2 節で前述したように、熊本県は必要戸数の多い市町村ではプレ ハブを勧めたという経緯があり、元より敷地面積の大きい団地には 木造が建設されていない。しかし、規模の大きな団地が建設された としても恒久化するためには課題が多くあると予想される。例えば、

大規模な代替地を見つけるのは難しい、開発許可が必要となってく る、住宅として運営するには、規模が大きいと今後の維持管理計画 や都市計画に大きく影響を及ぼす等である。また、そもそも面積が 大きい敷地は⑤農地や⑦企業の土地といった民有地が多く、土地所 有者と交渉し払い下げてもらう必要があることも条件となる。

図 3-5. 敷地面積と転用割合

2,000 0

100

50

4,000 6,000 8,000 10,000 12,000

Diverted 転用

※ Numbers in graph show number of developments    グラフ内数値は団地数 Sum of not diverted,

undecided and light-weight steel

転用なし・未定・プレハブの合計 Legend/ 凡例

site area/ 敷地面積 (m2)

diversion rate/ 転用割合 (%)

1 15 3 29 1 14 2

3

51

71 5

4

12 1

① Parking lot     駐車場

② Former public housing site      公営住宅跡地

③ Park, SquareⅠ    公園・広場Ⅰ

③ Park, SquareⅡ     公園・広場 Ⅱ

④ Unused public land     未利用公有地

⑥ Playing field     グラウンド

⑦ Land owned by private sector     企業の土地

⑤ Farmland     農地

ドキュメント内 -平成 28 年熊本地震を事例として- (ページ 49-54)