*52 「厳密に」とは,ベン図などを使わず,記号の定義のみ用いることを意味する.この p ⇐⇒ p を示すには,「q ⇒ r が真ならば,
p ∪ q ⇒ p ∪ r が真である · · · · · · · · ⃝」を認める必要がある. 1
そのうえで,概略を示す.まず「排中律が等しい事」を言い換えて「p ⇒ p」が示される.逆の「p ⇒ p」を示すには「p ∪ p」を 示せばよい.それには,たった今示した p ⇒ p と ⃝から p ∪ p ⇒ p ∪ p が正しいので,これに排中律などを用いればよい. 2
(証明) a, b の最大公約数を d , b, r の最大公約数を d ′ とする. d = d ′ を示せばよい.
まず, a = bq + r において, b, r は d ′ の倍数なので, a は d ′ の倍数である.つまり, a, b とも d ′ の倍数な
ので, d ′ は a, b の公約数である.よって, d ′ ≦ d ( ······· · ⃝) 1 である.
次に, a = bq + r ⇔ r = a − bq であり, a, b は d の倍数なので, r も d の倍数である.つまり, b, r とも d