図-5.2 および図-5.3 に、 過年度の実験結果も含めた注 入材別の排出時間と注入充填率を示す。
有機系のエポキシ樹脂系注入材(以下、エポキシ系) では、試験体の温度が低いと注入材の排出時間が長くな った。これは、注入材が低温になるほど粘性が上がる性 能が影響している。また、室温 5℃、注入材温度が 5℃、 試験体温度が 5℃で注入した場合のほうが、室温 20℃、 注入材温度が 20℃、試験体温度が 0℃で注入した場合よ りも排出時間が長くなった。これは、0℃の試験体のひび 割れ内で 20℃の注入材が冷やされて粘性は上がったが、 室温 20℃で徐々に試験体温度が上昇したため、注入材の 流動が復活したことによると思われる。しかし、アクリ ル樹脂系注入材(以下、アクリル系)では、エポキシ系 と同様に注入材の低温による流動性の低下は見られたが、 注入材 20℃、試験体 0℃のケースでは、途中で流動が停 止し、排出しなかった。これは、注入材の温度が高いと 硬化時間短くなる性能が影響したと思われる。 0℃の試験
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