アルゴンメディカルデバイスジャパン株式会社 2)
【目的】小児用耐圧チューブを組込んだ圧トランスデューサキット回路の周波数特性について詳細に検討した 報告はない.そこで今回、我々は小児用耐圧チューブを組込んだ圧トランスデューサキット回路の周波数特 性を明らかにする目的で測定を行った.【方法】エドワーズライフサイエンス(ED)社製圧トランスデューサ キット回路(MHD6S, 成人用)と小児用の耐圧チューブ(ED, 内径 1.1 mm)、アルゴンメディカルディバイ ス(AMD)社製圧トランスデューサキット回路(DT4812J, 成人用)と小児用の耐圧チューブ(AMD, 内径 1.0 mm)を用いた.血圧キャリブレーターには人工圧源(BIO-TEK 601A)を使用した.各キット回路の固有周 波数と制動係数は、周波数特性解析ソフト(AMD 社製)を用いて解析し、ガードナーチャートにプロットし て周波数特性を評価した.加えて圧波形比較を行った.【結果】MHD6S に全長 150 cm の小児用の耐圧チュー ブ(ED, 内径 1.1 mm)を組込んだ回路の固有振動数は 26.8Hz、制動係数は 0.14 であった.DT4812J に全長 150 cm の小児用の耐圧チューブ(AMD, 内径 1.0 mm)を組込んだ回路の固有振動数は 23.7Hz、制動係数は 0.14 であった.また、ED 社製の MHD6S の固有振動数は 34.3Hz、制動係数は 0.14 であった.AMD 社製の DT4812J の固有振動数は 31.8Hz、制動係数は 0.13 であった.【考察】小児用の耐圧チューブを組込んだキッ ト回路の周波数特性は、成人用の耐圧チューブを使用したキット回路の周波数特性と比較して、ED 社製にお いては 34.3 から 26.8Hz、AMD 社製においては 31.8 から 23.7Hz へと固有振動数の減少を認めた.成人用と の圧波形比較において、両社とも小児用回路は収縮期血圧で 2mmHg のわずかな上昇を認めるのみであった. 小児用の耐圧チューブを組込んで使用した場合、両社のキット回路は、固有振動数の低下あるものの、収 縮期では 2 mmHg 程度しか差がないことから、その使用に大きな障害なく使用できると考えられた. O-18.インジゴカルミンの静注が経皮的トータルヘモグロビン濃度に及ぼす影響について
さらに見せる
59
さらに読み込む