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4 月 23 日 蒲生郡蒲生町字岡本 高木神社春季大祭

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Academic year: 2023

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4月23日 蒲生郡蒲生町字岡本 高木神社春季大祭 渡御順

清祓い、太鼓(お祓い、小学生 2)大幣、小幣帛、御幣(白幣、御輿警護の方 1)、天狗の面、高木神社八幡神 社、神主(1名)白幣、日吉神社(白幣1)、岡本3村(幣の村、穂村、今村)の各一番尉3名、御稚児(付添1)、 旭野神社神主(御神霊奉授)、花(旭野神社)、鉾振り(旭野神社)、帯、山部神社(白幣)(御輿前のござ)、神 職、巫女、御幣(各村中、二番尉)なぎなたふり。

一名帯掛祭り。もとは1字に1つづゝあった。今は1字づゝ順番に帯掛をする。

ケンケト。七人子供(麻生の字のみ)『蒲生郡誌』に詳しい。

1月18日、初神楽。湯立。氏子の小学校3~6年生の女の子がやる。3月18日。祈年祭。4月3日、山王神社祭典。

23日、大祭。7月5日、八幡祭、祭典。7月18日、涼み(曝涼)12月12日、大祓い。大祓には人形の行事。

山の神、野神の祭は岡本だけがやる。岡本が東西 2 組に分れて東の組が野神、西組が山の神を祭る。山の神は 1 月3~4日。野神は9月9日。8日に準備。このとき角力(東西両方)をする。高木神社の氏子は180~190戸。字岡 本(幣、穂、今の3字)

下麻生、上麻生の3字(こゝでは5字がやるという)。各字の最年長、一番尉、二番尉、三番尉、という。年期は 5年。一番尉及び二番尉は白衣、烏帽子。

当日、まづしゅうしから始まる。この場所は定っている。大神主(2)小神主(2人)が5字から年順に定める。

しゅうし。鮨1盛、汁、魚(じゃこ)、を本体とする。昔は宵宮に稚児が神輿の下で寝た。このとき大神主、小神 主は共に泊って稚児の番をした。稚児は1人(係り番の村から出す)7才位の男童。

しゅうしの始まるとき神官が祝詞をのべる。ケンケトの曲目は、神社の鳥居を入った所から「馬場入り」をやる 宮巡りであって、年少のものが頭の上で長刀を振る。次は「出端」最年長のケンケト組のもの、長刀の綾は黒と銀。

次は「曲振り」。出端は神前での式舞であって「曲振」にはいろいろ種類の振り方がある。

しゅうしの席は決っている。鳥居を入って神社までの広場、参道の左右に藍色の幕を張ってその中がしゅうし場 である。右側の幕うちに2つ、左側の幕うちに3つ、右側は向いあって1列づゝ2列に並ぶ。右の列が幣の村、左の 列が穂の村、正面前方に御幣を芝の上に立てる。神社に近い幣の立てゝある方から一番尉、二番尉の順に以下全員 席につく。ござを敷いた上に坐って前に膳を置く。

前記の盛り五目ずし、汁(もとは棒だらを味とした)じゃこは何れの村も変らない。左側は 3 村とも幕の方へ向 って並ぶ。器は村によって違う。穂の村の膳は足高膳である。しゅうしの途中で、帯が神社へ入って来る。今年の 帯は上麻生から出る。従って左側の中央の列が上麻生であるがこれを太刀のまゝしゅうしの座の中央の所にかける。

帯は木製の大きなさやの太刀で、さやの所に丸帯を 3 本かけつばの所に十文字に掛板というものを置き左右に夫々 丸帯3本、全部で9本の丸帯を掛け吊す。もとは全村から1人づゝ出たが、今は1人、5村年番で1人1村から出る。

持つ人の服装は素襖様の着物、色染各村区々。この地はもと、麻生の庄といって麻の栽培が盛んな所であったた め、立派な布を神様に献じたことに起因するのではないかとの説がある。又伝説に昔、大*天皇が狩に来たれたと き偶々日野川が洪水で天皇を始めお供の狩人達は川中の島に孤立したのを村人が帯を継いで綱としてお助けした古 事によるともいう。村人の話に麻生に嫁にやるのは非常に気をつかうから、それは嫁入に持たせた丸帯が、あとで 村中に見せつけられることになるからという。太刀のつかの先に人形を飾る風が生じたが、これは後世のことらし い。人形は何んでもよい。お目出たい人形をつける。

ケンケトも七人子供も上麻生村にのみある芸能である。他の4 村にはない。七人子供は役割は年令の下のものか ら(最年少者は7才)花笠2人、笛2人、僧子ボ ウ ズ1人、副おとな1人、おとな1人。おとなを勤め終るとナギナタ(ケ ンケト)の最年少組に入る。服装は何れも黒。鈴のついた網腰巻をつける。ケンケトは黒の半纏、白袴、草色の脚 胖。踊るときは裸足となる。

ケンケトのうち年長組(曲振をする組)はナギナタの柄は黒銀の綾巻、年少者は黒赤の綾巻。

渡御のとき、神輿のみは河原の御旅へ行く途中下麻生の旭野神社へ練込むが、その間猿田彦以下の側はぢっと道 に立どまって決して、神輿より先に河原へ降りない。河原の御旅所で祭典後再び七人子供及びケンケトをやる。

還幸は岡本 3 村は神輿について岡本へ帰るが、上麻生と下麻生は途中から自分の村へ帰る。今年は帯も上麻生で あるから、ケンケトと共に村へ帰った。尤も神輿は上麻生から下麻生の方まで練込んで仲々帰って来なかったが列 はそのまゝじっと待っていた。

ケンケト(七人子供も)は上麻生の旭野神社で踊り次いで下麻生の山辺神社でも1踊りした。

岡本、上麻生、下麻生にも山の神は別々にあるらしい。山の神の祭は何れも早朝にするが前には縄ないで注連を2 本造り、1本は神社の入口に、他の1本は山の神にかける。

山辺神社の勧請縄は神社の横の昔の街道筋であったという路を袴いで 2 本の木にかけてあって、今尚お朽ちず、

そのまゝであった。

ケンケト。七人子供を通じて、しめ太鼓は 1 つで、共通に使っており、この太鼓の役が両方の指揮をしていた。

恐らく青年組の最年長と思われる人で、これに副が1人つき添えていた。言忘れたが飾りの造花が2本常に先頭で 立ちこれを持つものも青年であった。

花は祭の終った後、上麻生の氏子に分るといっていた。花の奪い合いはない。

岡本の高木神社、上麻生の旭野神社、下麻生の山辺神社の関係は不明である。高木神社にある末社、日吉神社、

八幡神社は恐らく岡本3村に別々にあったのを合祀したものでないか。

(2)

岡本は古への麻生庄に属す。麻生庄は岡本、上下麻生、田井、大森の 5 郷なり。高木神社はその総社と称するこ と文明17年9月10日の文書に記さる。祭神、高産霊神(近江蒲生郡誌)下麻生、山辺神社、もと小松大明神と称 す。神社に並びて赤人堂あり 1つに赤人寺とも見ゆ。足利時代の懸仏3面あり。上麻生、旭野神社もと十禅師権現 と称えしを明治9年改称、今に祭神を十禅師となす大山咋命。

蒲生郡内の大将軍社、現存するもの(近江蒲生郡志大正11年)

金田村金剛寺、中野村大字中野、小脇、及び今堀等。鏡山須恵の大将軍社は大正 4 年八幡社に合祀した。鏡山村 西川、西横関に各1社、字北に3社あり。

蒲生郡内には山の神信仰は非常に多い。

祭祀はいづれも1月。2日のもの東桜谷村原、北比都佐村小谷石原。3日のもの、北比都佐村小御門、桜谷村石塔。

7日のもの、市原村新出、高木、市原野、1式。

形態、東桜谷村

高木神社祭例について近江蒲生郡志第 6 巻神社志によれば境内の日吉神社は社園社領となった縁故によるもので あろう。社前に古い石灯籠 1 基あり。銘刻に「正和四年二月、奉造石燈炉大勧進戒入」とあり、祭礼はもと4 月3 日、近年5月3日に行う。帯祭りと称え、婦人の帯を7筋づゝ木太刀に掛け、同じ装束のもの7人が渡御する。「蒲 生舊趾考」には

数人木ノ太刀ニ綾錦其外種々男女の帯ヲ賭懸ケ是ヲ佩テ渡ル因テ帯祭トイフ、帯を懸クルハ照妙明妙ナド云イ、

綾錦ヲ献セル遣風

今は広帯なれど古は細帯をかけたものなるべし。麻布の産地としての祭であったのではないか。4月30日、探り 湯(清祓)。5月1日卯の刻(6a.m)神主は神木を奉じ4人の童子供御して、上麻生の旭野の神輿、高木社に渡御 す。高木社の神主、松明を持ち出して迎える。

以後旭野社の神主、3昼夜神輿を護って篭る。3日の祭礼には下麻生の御旅所旭野に渡御する行列の順序。

太鼓、大笛、小笛、神馬2匹、神輿、稚児、社掌、巫女、帯7竿、座中、旭野神幣、高木神幣の順。

下麻生山部神社蔵文書中に高木神社殿改築の史料あり。

蒲生上郡麻生庄内下七板(下七板は下麻生の古名)□徳院被宮様、想社高木大明神一縁建立之上者、庄内萬難 公事除可申者也仍而名主番頭衆云々上者雖至末代不可及違義之状如件。

文明十七年己巳九月十日 蚊野方 国方 山本方 西勝方

朝日野村大字大塚に八幡宮がある。応神天皇を祭神とする。社伝には延応元年 3 月、豊前宇佐八幡を分祀し、大 塚城の鎮護の神とした。栩原野に栩原神社が古くからあって産土神であったが天文中氏子の争論より各村に分社し、

大塚はその神霊を八幡宮に併祀した。以後、大塚、田井2村の産土神となった。祭礼3月16日、古へは舞殿にて今 堂サルゴを奏した。サルゴは猿楽である。後藤喜三郎高治の子千代寿は申楽笛の名人であったらしく、此の地の俚 歌に

「御日は晩ぬるさるごは終る。おしや千代寿の笛の音は」

※以下、『近江蒲生郡志』巻6(弘文堂 T11)からの要約のため省略。

参照

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