クールである。語学、舞踊、歌、楽器演奏など多
数の科目がある。日本語クラスも、
50代以上の人
達が集まり、皆熱心に日本語を勉強している。日
本語を勉強する理由は多様で、自分の子供が今日
本で働いているとか、以前仕事で日本に行ったこ
とがある、文化や歴史に興味があるなど、日本が
本当に好きな人達であった。何で日本のこんな事
まで知っているのかと、私が驚かされることもよ
くあった。私とはお互い年齢も近いので、気持ち
も通じ合えた。上海滞在中に、私は60歳になっ 中国の朝は早い。上海師範大学の授業も、
8時
開始なので、学生たちは、片手にパンなどを食べ
ながら、それぞれの教室に向かって行く。途中に
ある広いグランドには、太極拳をやっている高齢
者たちがいる。すらりとした背の高い先生と思わ
れる人は、いつも太極拳の衣装をまとい、他の人
を指導している。大学前の横断歩道に行くと、電
動バイクに子供を乗せて、小学校へ送り届ける保
護者を見ることができる。これが毎日変わらぬ朝
の風景であった。
大学の授業は、90分授業が1日2コマ、「精読」
「速読」、「会話」、「聞き取り」の4科目の授業が
月曜日から金曜日まで行われる。毎回、新出単語
も多く、予習するだけでかなり大変であった。留
学しているのだから、授業で苦労するのは当たり
前のことであるが、日本に居る時からしっかり学
習しておくことの大切さを感じた。期間中には、
留学生向けに様々な行事が組まれていた。宿泊を
伴う社会見学のプログラムも用意されており、私
は世界遺産になっている安徽省の黄山に行った。
授業以外での思い出は、週1回、大学から頼ま
れた「老年大学」の日本語クラスのボランティア
指導である。老年大学は、上海師範大学の校舎を
使い、言わば中国人の高齢者対象のカルチャース
上海師範大学の中国語クラスの仲間たち。右から 2 人目が筆者
2016年中国・
上海師範大学 での 学生生活
ー留学 の ススメ
外国語学部 中国語学科 4 年
須藤 和夫
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たが、突然のサプライズで、日本語クラスの人達
が、私の還暦祝いをしてくれた。お祝いのケーキ
にろうそくを付け、記念の色紙をいただいた。こ
れには驚くと同時に大変嬉しかった。また、日本
に帰国の際は、送別会も開いてくれた。中国人は
付き合いの度合いが日本人よりも本当に濃い。毎
回の授業でも、飲み物、食べ物を私に持ってきて
くれて、大変恐縮した。 上海は大都会なので、外国人も多く、授業がな
い週末土日には、中国人、外国人との様々な交流
会が行われている。特に制約はなく、参加者同士
が、その場に応じて自由に話す形式である。私が
参加したのは主として日中間の交流会が多かった
が、それ以外の外国人も多数参加している。中国
人の参加者は社会人が多く、彼らからは中国社会
の状況を直接知ることが出来た。日本に行ったこ
とがなくても、流暢に日本語が話せる中国人も多
く、その勉強量とやる気に驚いた。交流会のおか
げで、上海在住の中国人、その他の外国人や日本
の企業から派遣されてきた日本人駐在員と様々な
話が出来たことは、私にとって大きな収穫であっ
た。
外国に行って、実際生活してみると、今まで見
えなかったものが見えてくる。やはり実際にその
土地に行って自分の目で見ることが大切だと感じ
た。私の周りにいた中国人が、常に困ったときは
助けてくれ、滞在中、一度も不快な思いをするこ
とがなかった。中国人には本当に感謝している。
皆さんも、
1度は外国へ行って、見聞を広めてみ
てはどうだろう。違う世界を感じることができる
と思う。
上海師範大学の校舎を借りた「老年大学」の学生たちが開いてくれた還暦祝 いの様子。中央が筆者
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