第3学年1組 国語科学習指導案
1 単元名 お話のすきな場面をくわしく書こう
2 単元でつけたい力
物語の基本的な特徴を理解し,楽しみながら物語を書く。
3 単元について
(1)単元観
本単元は,学習指導要領〔第3学年及び第4学年〕の「B書くこと」の目標及び内容を受けて行 われる学習である。
目標(2)相手や目的に応じ,調べたことなどが伝わるように,段落相互の関係などに注意して文 章を書く能力を身に付けさせるとともに,工夫をしながら書こうとする態度を育てる。
内容 ①指導事項
オ 文章の間違いを正したり,よりよい表現に書き直したりすること。
②言語活動
ア 身近なこと,想像したことなどを基に,詩を作ったり,物語を書いたりすること。
【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項】
イ(ア)言葉には,考えたことや思ったことを表す働きがあることに気付く。
(エ)句読点を適切に打ち,また,段落の始め,会話の部分などの必要な個所は行を改 めて書くこと。
(カ)表現したり理解したりするために必要な文字や語句について,辞書を利用して調 べる方法を理解し,調べる習慣を付けること。
本単元は,1年生での続き話作り,2年生での変身物語に続くように,物語創作の1つの方法と して設定されている。
学習指導要領には物語の特徴として,①主人公やその他の登場人物がそれぞれの役割をもってい ること,②フィクション(虚構)の世界が物語られていること,③冒頭部分に状況や登場人物が設 定され,事件とその解決が繰り返され発端から結末へと至る事件展開によって構成されていること,
の3点をあげている。
物語を創作することは楽しい活動である。しかし,何もないところからいきなり物語を作ること は難しい。そこで,中心人物(主人公)を設定し,お話の展開を自由に考える活動を設定した。
物語に登場人物は不可欠である。それも,中心となる人物を設定することによって,物語は動き 出すのである。そこで,「お話の作り方」として①主人公や登場人物の設定,②時や場所,③出来事 やあらすじ,そして④最後の場面というように,段階を踏まえて物語の形を作っていくように学習 活動が設定されている。
本単元は創作文を書くことが中心ではあるが,忘れてはならないのが「お話の読み手」の存在で ある。自分の創作活動に目的意識や相手意識をもたせることで,表現活動がより意欲的になる。そ して,単元の最後には「朗読会」を開き,自分の作品を友達に読んで聞かせる。
子ども自身が課題意識をもって相手を設定し,想像したことを基に書く内容を構成して,これま で身に付けてきた書くことの能力を活用していくことになる。
(2)児童の実態
本学級は,男子12名,女子23名の計35名で,明るく元気な児童が多く,授業中も素直な反 応が返ってくる。読書好きな子も多く,時間を見つけて自分の好きな本を読んでいる。
本単元を指導するにあたり,児童の実態調査を行った。
①国語はすきですか。
とてもすき まあまあ あまりすきではない
21人 13人 0人
・音読が楽しいから
・漢字が好きだから
・お話を読むのが好きだから
・楽しいけどむずかしいところもあ るから
②作文を書くのはすきですか。
とてもすき まあまあ あまりすきではない
23人 7人 4人
・文を書くのが好きだから
・自分で考えるのが楽しい。
・2年生の時楽しかったから
・時間がかかるから
・何を書こうかまようから
・文を書くのが苦手
・途中で止まってしまうから
・ ③その中でどの活動がすきですか。(複数回答)
ほうこく文 物語(お話作り) 日記
4人 24人 22人
・友達や先生に教えられるから ・自分で人物など考えるのが好き
・自由にお話が作れておもしろい
・自分がなりたいものになれる
・出来事を書くのが楽しい
・自分のことがわかる気がする
④友だちの作文を読んでみたいですか
はい いいえ
28人 6人
・友達はどんなことを書いているか知りたい
・自分はほかの人と考えが違うから読んでみたい
・友達の作文は楽しそうだから
・恥ずかしいから
・自分は読んでほしくないのに読まれるのはいや
・見せてくれないから
<考察>
アンケートの結果から,国語学習の中でも,作文の学習に抵抗を感じている児童がいることがわ かる。しかし,物語(お話作り)を書く事は好きと答える児童は多く,1・2年生の時に続きのお 話作りをした楽しい経験が心に残っているようである。また,自分で自由にお話を作ったり,登場 人物を考えたりするのが好きなこともわかる。
しかし,作文で何を書いたらいいか迷ったり,途中で止まってしまったりという苦い経験をもっ ている児童もいる。それが作文学習へのマイナスイメージにつながっている。
実際に日記を書かせたところ,よく書けている児童が多く,「書いているうちに楽しくなった。」 という感想も聞かれた。苦手意識のある子も,題材次第で楽しんで書いている様子である。そして,
友達がどんなことを書いているのか興味をもっている子も多い。
3年生の『調べたことをほうこくしよう』では,報告文の書き方を学習し,社会科で市内めぐり に行ったことを報告文にした。1字下げや段落のまとまりなど,表記に関することがあまり定着し ていなかったので,その学習を通して重点的に指導した。そのため,意識する児童は増えてきたが,
漢字をあまり使おうとしない子や片仮名の間違いが気になる子もいるため,今回も手立てを工夫し ていきたいと考えている。
(3)指導観
指導に当たっては,物語を書くことを中心に多くの活動がおこなわれるよう工夫していきたい。
物語を書くためには,自由に想像を広げる力と,想像したことを整理して組み立てる思考力が必 要である。そこで,物語の基本的な特徴を理解させ,創造的な表現をすることの楽しさを実感させ ることが大切だと考える。
そこで,「お話マップ」をつかうことで,物語の構成に関する知識や技術を習得させ,創造を広げ る手助けとなるよう工夫していきたいと考えた。
文章を書くのが得意な子もそうでない子も,みんなが楽しんで物語を書きあげ,一人一人が達成 感や満足感を味わえるようにしていきたい。
【仮説とのかかわり】
◇児童の思いや考えを大切にする工夫
・児童一人一人の想いを視覚化するために「お話マップ」を活用し,想像を膨らませる手がかりに させ,自分独自の考えをもてるようにする。
・構成段階で友達同士の意見交換を行い,お互いのよさを見つけて,各自の創作活動に友達から学 んだことを取り入れるようにする。
◇伝え合う意識を高める学習の場の工夫
・単元のまとめとして,自分が書いた物語を同じ学年の友達に読んで聞かせる「朗読会」をするこ とを伝え,児童の目的意識や相手意識を高める。
◇読書活動の取り入れ方
・よく知っている昔話や童話を改めて読むことで,物語の特徴や構成に気付き,自分の物語作りに 生かせるようにする。
・読書活動推進補助教員と協力・連携して,本選びや本の紹介をすることで,児童の興味関心を高 める。
◇単元構成の工夫
<単元の姿>
<仮説>児童の思いや考えを大切にしながら,単元(教材)構成を工夫し,様々な言語活動を意図 的に取り入れることで,伝え合う意識が高まり,豊かに表現する力が育つだろう。
お 話の す き な場 面 を くわ し く 書こ う
○ 単 元の め あ て
・
物 語 の 基本 的 な 特徴 を 理 解し
、書 く こ との 楽 し さを 味 わ う。
・友 達 の 物語 を 聞 いて
、お 互 い のよ さ に 気付 く
。
○ 単 元計 画
並 行 読 書
・ 物 語の 作 り 方を 知 る
。
『 トラ ッ ク ジュ ニ ア の 大 か つや く
』
・ お 話マ ッ プ を作 る
。
・ 物 語を 書 く
。
想 像 した こ と を 基 に
、 場 面 を 考え
、 物 語を 書 こ う。 お
話 朗読 会 お
話 朗 読会 を 開 こう
。
4 単元の目標
(関心・意欲・態度) ○すすんで物語を書こうとする。
(話すこと・聞くこと)○自分の作品を声に出して読み,聞き手に伝えることができる。
(書 く こ と) ○想像をもとに場面を考え,物語を書くことができる。
(伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項)
○句読点を適切に打ち,また,段落のはじめ,会話の部分などの必要な個所は 行を改めて書くことができる。
○表現したり理解したりするために必要な文字や語句について,辞書を利用し て調べることができる。
5 指導計画(10時間扱い)
過 程
時
間 主な学習活動 支援(○)と評価(◎)
見 出 す (1)
1 学習の見通しと意欲をもつ。
・教科書を読み学習の流れをつか む。
○物語作りの学習を行い,最後に発表会を行うこと を知らせる。
◎学習の流れをつかみ,物語作りへの意欲をもてた か。(観察)
考
え
る (4)
2
・
3 ・『トラックのジュニア大かつやく』
を読み,おもしろいところや,工 夫してあるところを話し合う。
・お話マップと照らし合わせ,その 役割や書き方を確認する。
○読書指導で扱った物語を例にあげながら,物語を 作るときに大切なことを説明する。
○はじめにお話マップを見せながら前半部分の内容 を想像させる。
○おもしろいところや工夫してあるところを話し合 う中で,表現の工夫に気付かせる。
◎物語の作り方を理解し,お話マップの役割や書き 方をとらえることができたか。(ワークシート)
4
( 本時
)・ 5
・マップに沿って自分の物語を考え る。
・友達と交流し,お互いにアドバイ スし合う。
○アイディア段階では1つだけではなく,複数のス トーリーを想像してもよいことにする。
○友達とペアで交流することで,お互いにアドバイ スし合えるようにする。
◎自分の物語を想像し,お話マップにまとめること ができたか。(お話マップ)
深 め る (3)
6
・ 7
・8 ・読み手を意識して,わかりやすい
ように物語を書く。
・辞書で漢字や言葉を調べる。
○辞書をそばに置き,語句を引いて確認させる。
○会話を入れるように支援する。
○段落のはじめや会話部分の改行を意識させる。
◎物語全体を想像し,物語をくわしく書くことがで きたか。(作文)
ま と め あげ る
(2) 9
・
10 ・グループ内で発表し,感想を交流 する。
・学年交流をする。
○物語の場面展開や書き方のよかったところを伝え るようにさせる。
◎自分の作品を発表するとともに,友達の作品も聞 き,感想を交流していたか。(観察・感想カード)
自分の物語を作って,お話朗読会を開こう。
物語の作り方を知ろう。
お話マップを作ってみよう。
お話マップをもとに自分の物語 を書こう。
お話朗読会を開こう。
(2)
5 本時の学習(4/10)
(1) 目標
(関心・意欲・態度)○すすんでお話マップを作ろうとする。
(話すこと・聞くこと )○自分の物語のアイディアを友達と伝え合うことができる。
(書 く こ と) ○お話マップに自分の物語のアイディアを書くことができる。
(2) 展開
時配 学習活動と内容 支援(○)と評価(◎)
5
5
15
15
5
1 今日の学習のめあてを確認する。
○いよいよ自分の物語作りが始まることを 知らせ,活動への意欲を高める。
2 手順を確認する。
・設定
(いつ・どこで・主人公・ほかの登場人物)
・展開
①話のはじめ
②主人公にとってよくない出来事 ③主人公にとってよくなったこと ④話の結末
3 マップに沿って自分の物語のアイディアを 考える。
4 友達と交流し,お互いにアドバイスし合う。
・アドバイスのポイント
5 今日の振り返りと次の予告をする。
○前時までに使ったお話マップの見本を見 せながら,手順を説明する
◎すすんでお話マップを作ろうとしている か(観察)
○アイディア段階では1つだけではなく,複 数のストーリーを想像してもよいことに する。
○なかなか進んでいない児童には,できるだ け話をさせ,言葉にすることで想像を広げ させる。
◎自分の物語を想像し,お話マップにまとめ ることができたか。(お話マップ)
○教師が交流のモデルを示し,児童がやり方 でとまどわないようにする。
○アドバイスするときのポイントを提示す ることで,何についてアドバイスしたらい いか,どのようにアドバイスしたらいいか を共通理解させる。
◎自分の物語のアイディアを友達と伝え合 うことができたか。(ワークシート)
自分だけのお話マップを作ってみよう。
【内容について】
①主人公はどんな人か
②このお話はどんなお話か
③できごとはよくわかったか
どうして?
☆しつもん (理由がしりたいとき)
どうやって?
(方法が知りたいとき)
(3)板書計画
《お話マップ》
☆いつ
☆どこで
☆主人公
☆ほかの登場人物
あらすじを一言で書くと
が する 話。
自分 の お 話マ ッ プ を作 っ て みよ う
。
アド バ イ スの ポ イ ント
①
②
③
①話のはじめ
④話のおわり ③主人公にとって よくなったこと
②主人公にとって よくないできごと
ど う して
? しつ も ん
ど う やっ て
?
(お話マップ)