国際開発学会「開発と社会学」研究部会 第 11 回研究会開催のお知らせ
第11回研究会では、佐野麻由子会員が「持続可能な生計アプローチと社会学」と題した報告を おこないます。今回は、お茶の水女子大学名誉教授の宮島喬氏をお招きし、「開発社会学」のアプ ローチについて社会学理論を研究されてきた立場からコメントを頂戴し、当研究部会がめざす開 発社会学の定立に向けた意見交換の場を設けることを目的とします。
本研究会では、佐野会員が昨年度、福岡県立大学を拠点に実施した「田川市民の社会生活と幸 福感に関する調査」を、持続可能な生計アプローチ(SLアプローチ)をてがかりに報告する予定 です。そして佐野会員の報告に対し宮島氏からコメントを仰ぎ、その後に参加者のあいだで議論 を深める予定です。
宮島氏は、文化を通じた格差の世代間継承の研究で、社会学内外で広く知られています。2012 年には岩波書店から『社会学原論』を出版し、社会学の定義(現代的条件)を提示するなど、社 会学の最先端で精力的に研究活動を続けておられます。
当日は参加者の方々とのディスカッションに十分な時間をとる運営を心がけます。
万障お繰り合わせのうえ、奮ってご参加ください。
本研究会の詳細は以下のとおりです。
【題 目】開発社会学の地平/社会学者とのダイアローグ(1) ——持続可能な生計アプローチと社会学
【話題提供者】佐野麻由子 氏(福岡県立大学准教授・当研究部会副代表)
【コメンテーター】宮島 喬 氏(お茶の水女子大学名誉教授)
【日 時】2014年6月14日(土)14:00-17:30
【場 所】福岡大学文系センター15階 第7会議室
【アクセス】地下鉄七隈線「福大前」下車、1番出口。
以下のキャンパスマップの14番が文系センターです。
http://www.fukuoka-u.ac.jp/aboutus/facilities/big.html
【報告要旨】
本研究会では、持続可能な生計アプローチ(SLアプローチ)に依拠して昨年度、福岡県立大学 で実施した「田川市民の社会生活と幸福感に関する調査」を概説したのちに、宮島先生から(1) 英国国際開発庁、国連開発計画などで用いられてきた SL アプローチと社会学的アプローチとの 異同、(2)SLアプローチにおける資本概念、特に、社会関係資本と文化資本との関係性について のコメントを頂戴し、議論を深めたいと思います。
具体的には、話題提供者から次の3つの論点を提示し議論を深めたいと思います。
(1)SLアプローチと宮島先生の社会学の定義との異同
「人々の生活状態」、「構造とプロセス」、「5つの資本の付帯状況」の関連を分析するSLアプロ ーチと「社会の生成、存立、変化を人々の行為・相互行為を規定する文化や客観的な諸条件と関 連づけて研究する」社会学アプローチとの異同
(2)SLアプローチにおける5つの資本と社会学における資本概念との関係性 援助業界におけるマジックターム「社会関係資本」の批判的検討
(3)開発援助政策における「文化資本」概念のもつ含意
階層格差、不平等生成のメカニズムの説明概念、文化資本の援助政策への含意
特に(3)については、宮島先生の日本における外国人労働者とその家族の文化を通じた格差の 世代間継承についてのご研究を踏まえて、途上国社会の不平等是正に関わる開発援助政策への文 化資本概念の含意についてお話いただき、議論を深めたいと思います。
【備考】
本研究会終了後に懇親会を予定しております。
ご参加いただける方は、下記までお知らせください。
【お申し込み・お問い合わせ先】
JASID「開発と社会学」研究部会事務局
Email: [email protected]