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令和 3 年度穎明館中学校入学式式辞

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Academic year: 2023

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令和3年度穎明館中学校入学式式辞

春爛漫の今日のよき日、学園本部から理事長の堀越正道先生、副理事長の堀越由美子先 生のご臨席を賜り、令和3年度穎明館中学校入学式を挙行できます。私は、本校校長の橋本 好広です。よろしくお願い致します。

保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

コロナ禍にあったこの1年、皆様も大変な日々を過ごされてきたかと存じます。まだまだ 心配で不安定な状況は続いておりますが、「子どもたちの健康と安全を第一に考える」とい う方針は、常に大事にすべき大原則と考えております。コロナ対応を含め、これから中学高 校の6年間、穎明館教育への変わらぬご理解、ご協力をお願い申し上げます。

さて、ただいま入学を許可しました 184 名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうござい ます。皆さんの希望に満ちたまなざしを受けとめながら、私は今日のよき出会いを心よりう れしく思います。新入生の皆さんは、無事に中学入学を迎えられたことに対して、まずはご 家族、お世話になった方々への感謝の気持ちを忘れないでください。

今日は入学式にあたり、新入生の皆さんに本校・穎明館の建学の精神、教育方針について 少しお話します。私立学校で一番、大切にしているもの、それは建学の精神といって、学校 を創立した先生が、どういう気持ちで学校を創ったかというその思い、教育に対する考え方 です。

穎明館は今年創立37年目を迎えます。本校の創立者は「堀越克明先生」。1978

年から26年もの間、日本私立中学高等学校連合会の会長の役割を担い、日本の私立学校全 体をリードしてきた先生です。

その克明先生の祖父である「堀越修一郎先生」が、明治時代初期に創刊した

『穎才新誌』は投稿形式の週刊雑誌です。当時49万部も発行されました。投稿した人物の なかには、尾崎紅葉、夏目漱石などの有名な作家も見られます。堀越克明先生は、時代のリ ーダーを輩出したいという修一郎先生の思いを受け継ぎました。「穎」という難しい漢字に は、稲の穂先、鋭い、賢いという意味があります。この「穎」の文字に思いをこめて、穎明 館は時代を担える、国際社会で貢献できる真のリーダーを育てるという、その熱い志で創ら れたのです。

学校としてモデルにしたのは、イギリスのイートンカレッジです。男の子が生まれたらイ ートンに入れたいと、イギリスの親が熱望する、580年もの歴史がある学校です。イギリス のリーダーを数多く輩出してきました。

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新入生の皆さん、リーダーというと、どういう人を思い浮かべますか。私が考えるリーダ ーとは、先頭に立って集団をぐいぐいと引っ張るタイプの人だけではありません。「組織に 貢献する人」、「世のため人のために尽くす人」は皆、リーダーになり得ると思っています。

仏教の言葉で「一隅を照らす」と言いますが、将来、何らかの形で世の中を照らしてほしい。

できれば皆さんの希望の場で、輝きを放ち、周りの人たちをひきつけて、社会に貢献してい ってほしい。かつて、ナポレオン・ボナパルトはこう言ったといわれます。「リーダーとは 希望を配る人のことである」と。皆さん一人ひとりが、希望を持ち、希望を配れるような人 になってください。これから穎明館中学高等学校での6年間の学校生活でその資質を磨き、

リーダーとして成長していくことを心より願っています。

さて、穎明館はよくEMKとも言われます。EMKはどういう意味であるか、わかります か。これは E(Experience 経験)と M(Morality 道徳)と K(Knowledge 知識)と いう教育の3指針を示しています。今日はその中でもM(Morality 道徳)について、お話 ししたいと思います。

作家、歴史小説家として有名な司馬遼太郎さんのエッセイ「21 世紀を生きる君たちへ」

を一部、引用して紹介します。

原始時代の社会は小さかった。家族を中心とした社会だった。それがしだいに大きな 社会になり、今は、国家と世界という社会をつくり、たがいに助け合いながら生きてい るのである。

自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。

このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。

助け合うという気持ちや行動のもとのもとは、いたわりという感情である。

他人の痛みを感じることと言ってもいい。

やさしさと言いかえてもいい。

「いたわり」

「他人の痛みを感じること」

「やさしさ」

みな似たような言葉である。

この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。

根といっても、本能ではない。例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じ る気持ちを、そのつど自分の中でつくりあげていきさえすればよい。

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この根っこの感情が、自己の中でしっかりと根づいていけば、他民族へのいたわりと いう気持ちもわき出てくる。

君たちさえ、そういう自己をつくっていけば、21 世紀は人類が仲良しで暮らせる時 代になるのにちがいない。

新入生の皆さん、どうですか。司馬遼太郎さんは、21世紀の担い手である皆 さんのような若者に「助け合い、やさしさ」といった道徳についての強いメッセ ージを遺しました。21世紀ももう20年たちますが、助け合いの社会は実現で きているでしょうか。まだまだ課題は多いですね。司馬さんが書いているように、

皆さんも友達との関係など、身近なところから行動して、いたわりの気持ちなど を育て、成長していってほしいと思います。穎明館ではいじめを許しません、認 めません。優しい人が強い人です。皆さんが、「助け合い、やさしさ」の気持ち をもって、これからの学校生活を仲良く送ることを願っています。

今日は入学式にあたり、穎明館の建学の精神とEMKのM(Morality 道徳)

について、お話ししました。新入生の皆さんは、またキャリア教育という時間 に、改めて穎明館について学ぶ機会があります。これから皆さん一人一人、穎明 館で学ぶ意味を考え、しっかりと勉強していきましょう。

以上、令和3年度穎明館中学校入学式式辞といたします。

参照

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