ボールのバウンドの数理
2013 年度卒業研究 明治大学理工学部数学科
上甲和宏
2014 年 3 月 3 日
目次
1 はじめに 77
2 丸いボールの運動 78
2.1 扱うボール . . . 78
2.2 問題の設定 . . . 78
2.3 反発係数 . . . 79
2.4 バウンドの概要 . . . 80
2.5 Garwinのモデル. . . 80
2.6 Brodyのモデル . . . 84
2.7 三次元への拡張 . . . 88
3 楕円球の運動 88 3.1 楕円球と丸い球の違い . . . 88
4 まとめ 90
付録A 球形の物体の慣性モーメント 91
1 はじめに
この研究の目標は、アメリカンフットボールやラグビーボールのような回転楕円体のよ うな球体(以下楕円球)のバウンドについて理解しCGを用いてシミュレートすることで ある。楕円球のバウンドは経験的にわかる通り予測することが非常に難しい。私はそのバ ウンドを経験則ではなく理論的に説明できないかと考え、この研究をするに至った。これ ら楕円球についてのバウンドは大変複雑であることから、まずは二次元での野球やテニス のような丸いボールがどのようなバウンドをするか考察し、それを三次元に拡張してから 楕円球について考察することにした。テニスボールの研究をするにあたって、物理学者
Cross のテニスボールのバウンドに関する論文[3]を参考にした。
2 丸いボールの運動 2.1 扱うボール
前節で述べたようにここではテニスボールを想定した球体を扱う。半径R、質量mで 外皮の素材が均一な球殻のバウンドについて考察する。
2.2 問題の設定
床(水平面)に垂直な平面内を運動するボールを考える。回転軸はその平面に対して垂 直とし、水平面をx軸、鉛直方向をy軸としx軸は進行方向を正、y軸は鉛直上向きを正 の向きとする。また、回転は時計回りを正とする。
この章の目標は、バウンドの直前に速さv1、角速度ω1、入射角θ1で運動していたボー ルのバウンド後の速さv2、角速度ω2、反射角θ2 を求めることである。ただし、入射角と 反射角は垂線からの角度とし、0< θ1 ≦ π2、−π2 ≦θ2 ≦ π2 である。
図1 ボールの運動
2.3 反発係数
一次元運動の反発係数eは次のように定義される。
一次元の反発係数
e=−v2 v1
(1) ただしv1はボールのバウンド直前の速さ、v2はボールのバウンド直後の速さである。
一次元の反発係数は一回のバウンドごとに定義されるが、定数とみなして計算しても大 きな差が生じない場合が多いことからしばしば定数として理想化される。
二次元の反発係数を定義するには水平方向と鉛直方向に定義することが適切である。ま た、上記の速度は全てボールの重心のものであり、ボールと床の接触点の速度を用いて二 次元の反発係数ex、ey 次のように定義する。
二次元の反発係数
ex =−vpx2 vpx1
=−vx2−Rω2 vx1−Rω1
(水平方向), (2)
ey =−vpy2
vpy1
=−vy2
vy1
(鉛直方向) (3)
ただし、vpx1はバウンド前の接触点の水平速度、vpy1 はバウンド前の鉛直速度、vpx2 はバウンド後の水平速度、vpy2はバウンド後の鉛直速度である。
ボールはバウンドの際に鉛直方向だけを見れば上方にバウンドするかバウンドせずにその 場に留まる(完全非弾性衝突)が、水平方向では回転のかかり方によって前後にバウンド することがあるため、それぞれの反発係数の範囲は
−1≦ex ≦1 0≦ey ≦1
となる。また、ey は一次元の反発係数と同様に定数とみなして問題ないため以下定数とみ なすが、ex はその変動がバウンド前の速度と角速度によって大きく変わるためほとんど の場合に定数として扱うことが出来ない。ボールの接触点の速度を求めるにはボールの重
心の速度を水平方向と鉛直方向に分解した成分を用いる。ボールの分解された速度成分は vx1 =v1sinθ1 , vy1 =v1cosθ1 (バウンド前のボールの重心の水平(鉛直)方向の速度) vx2 =v2sinθ2 , vy2 =v2cosθ2 (バウンド後のボールの重心の水平(鉛直)方向の速度) と表す。
図2 分解された重心の速度成分
これらの重心の速度を用いてボールと床の接触点の速度は
vpx1 =vx1−Rω1 , vpy1 =vy1 (バウンド前のボールの接触点の水平(鉛直)速度) vpx2 =vx2−Rω2 , vpy2 =vy2 (バウンド後のボールの接触点の水平(鉛直)速度) と表す。このときボールの接触点での回転による速度は水平方向のみなので、接触点の鉛 直速度は重心と等しい。
2.4 バウンドの概要
これからバウンドの具体的なパラメータを求めていくが、その前にボールのバウンドに ついて興味深い現象を紹介しておく。ボールがバウンドする際に床面を滑り、滑った後に 転がり始めることもある。ボールが滑る時はボールと床面の接触点に滑り摩擦力がはたら き、これはボールの接触点の速度を0にしようとする。接触点の速度が0になるというこ とはvpx=vx−Rω = 0、すなわちvx =Rωを意味し、この瞬間にボールは転がり出す。
詳しい説明は後に回すが、これがボールがバウンド中に転がり始める条件なのである。
2.5 Garwin のモデル
Cross[3] は論文中にスーパーボールのバウンドについて考察したGarwin[2] のモデル
を紹介した。これからそのモデルを参考にしていく。
図3 接触点の速度
ここでは均一な素材で空洞のないボールを想定する。そのような球形の物体の重心を通 る軸の周りの慣性モーメントI は
I = 2 5mR2
である。ボールには水平方向の摩擦力F がはたらき、摩擦力は接触点に作用するのでそ の重心の周りの力のモーメントはF Rであり
F R=Idω
dt (4)
である。
図4 接触点にはたらく力
(4)をニュートンの運動方程式F =−mdvdtx を用いて書き直すと Idω
dt +mRdvx
dt = 0 (5)
となる。このとき、F の符号に気をつける。
バウンドにかかる時間をt= 0からt=τ までの間として(5)を時間tについて積分す れば
I(ω2−ω1) +mR(vx2−vx1) = 0 すなわち
Iω1+mRvx1 =Iω2+mRvx2 (6) が得られる。(6)の左辺はバウンド前の右辺はバウンド後のパラメータをそれぞれ示して いる。(6)より
Iω2 =Iω1+mRvx1−mRvx2 I = 25mR2なので
ω2 =ω1+ 5
2Rvx1− 5
2Rvx2 (7)
である。一方で(2)より
−exvx1+exRω1 =vx2−Rω2
すなわち
vx2 =−exvx1+exRω1+Rω2
となる。(7)を代入して
vx2 =−exvx1+exRω1+Rω1+ 5
2vx1− 5 2vx2 すなわち
vx2 = (5−2ex)vx1+ 2Rω1(ex+ 1)
7 (8)
よって(7)は
ω2 =ω1+ 5
2Rvx1− 5 2R
(5−2ex)vx1+ 2Rω1(ex+ 1 7
= 5
2Rvx1− 25
14Rvx1+ 10ex
14Rvx1+ω1− 5ω1ex
7 − 5ω1 7
= 5(1 +ex)vx1+ (2−5ex)Rω1
7R (9)
が得られる。次に(3)より
vy2 =−eyvy1 (10)
が得られる。既に述べた通りey は定数とみなしていて、Garwin[2]は実験結果からスー パーボールではex も定数とみなしてよいとした。そこで、ω1 = 0かつex = 1を仮定す ると(8)より
vx2 = (5−2∗1)vx1+ 2R∗0(ex+ 1) 7
= 3
7vx1 (11)
である。また(9)より
ω2 = 5(1 + 1)vx1+ (2−5ex)R∗0 7R
= 10 7Rvx1
であり、このときのバウンド後の速度と回転速度の比は Rω2
vx2 = R7R10xx1 3 7vx1
= 10
3 (12)
である。これはバウンド中にボールが転がり始める条件 Rω2 =vpx2
である場合よりも素早く回転している。一方でvx1 > Rω1 であったため、このバウンド 中に摩擦力F によってvxは減少し続け Rωは増加し続けていた。その上で(12)よりバ ウンド後はvx2 < Rω2となっていたことからバウンド中のある瞬間においてvx =Rωと
なっていたことがわかる。つまりこのバウンドではボールは滑り続け途中から転がり始め ていたのである。
次にω1 = 0 かつ ex = 0を仮定すると、
vx2 = (5−2∗0)vx1+ 2R∗0(0 + 1) 7
= 5
7vx1 (13)
である。そしてこのとき
ω2 = 5(1 + 0)vx1+ (2−5∗0)R∗0 7R
= 5 7R より
Rω2 =vx2 (14)
である。すなわちボールはバウンド終了と同時に転がりだすのである。
2.6 Brody のモデル
続いてCross[3]が論文中でテニスボールを考察する際に取り上げたBrody[1]のモデル
を扱う。その中でテニスボールはバウンドの際に衝撃による弾性力の影響でボールの半径 が小さくなるが、その半径は本質的には変わらないと仮定した。またボールに厚みがある ことを考慮し、球殻の厚みの平均を半径とするとボールの重心を通る軸の周りの慣性モー メントI は
I = 2
3mR21 (15)
と近似される。ただし、R21はボールの球殻の厚みの平均を外皮としたときの半径である。
ボールの半径rと厚みaに関してr= 33.0(mm)、a= 6.0(mm)とするR1 = 30.0(mm) であり、この半径を用いて計算すると慣性モーメントは厚みを無視した場合に比べて 17%減少し、回転は17%増加した。
ここでボールの接触点に作用する摩擦力、垂直抗力、力のモーメントをバウンドの期間
(0 τ)で時間積分すると
∫ τ 0
F dt=−m(vx2−vx1), (16)
∫ τ 0
N dt =m(vy2−vy1), (17) R
∫ τ 0
F dt=I(ω2−ω1) (18) 先述の通りボールはバウンドの際に滑り続けたり転がり始めることがある。そこでバウン ド中のボールの動きを場合分けをしてボールの運動を考察していく。
・ボールがバウンドの際に滑り続ける場合
ボールはバウンド中に滑り続けるので常に滑り摩擦がはたらき、その大きさは
F =µsN (µs :滑り摩擦係数) (19) である。また、この滑り摩擦係数は正定数としてよく、実験的に求められているものとす る。これらのことを用いると(16)(17)(19)より
∫ τ 0
F dt=µs
∫ τ 0
N dt
=m(vy2−vy1) より
m(vy2−vy1) =−m(vx2−vx1) である。(3)より
vy2 =−eyvy1 (20)
なので
m(−eyvy1−vy1) =−m(vx2−vx1) となる。これを整理して
vx2 =vx1+µs(1 +ey)vy1 (21) (17)-(19)より
R
∫ τ 0
F dt=µsR
∫ τ 0
N dt
=µsRm(vy2−vy1)
である。(15)から
µsRm(vy2−vy1) = 2
3R21m(ω2−ω1) となる。(20)より
ω2 =ω1− 3µsR(1 +ey)vy1
2R21 (22)
このように(20)-(22)で三つのバウンド後のパラメータを示すことが出来たのでこの一回 のバウンドについては記述することが出来たといえる。
ここでさらに
vx2 =Rω2 (23)
を仮定する。これはバウンド中に滑り続けてバウンド終了時に転がり始めることを意味し ている。このとき(16)(18)より
R
∫ τ 0
F dt=−mR(vx2−vx1) より
−mR(vx2−vx1) = 2
3mR21(ω2−ω1) (23)よりω2 = vRx2 なので
vx2 = 3R2vx1+ 2R21Rω1
3R2+ 2R12 (24)
(20)より
vy2 =−eyvy1 (25)
(23)より
ω2 = 3Rvx1+ 2R12ω1
3R2+ 2R21 (26)
が得られる。(24)-(26)のパラメータだけでなく(23)に(21)(22)を代入すると vx1+µs(1 +ey)vy1 =Rω1− 3µsR2(1 +ey)vy1
2R21
という関係が導かれる。µsについて整理すると
µs = 2R21Rω1−2R21vx1 (1 +ey)(2R21+ 3R1)vy1
(27) このようにバウンド前のパラメータからµsを定めることが出来た。µs とバウンドの間に は次のような関係がある。
µsとバウンドの関係
µs ≦ 2R21Rω1−2R21vx1
(1 +ey)(2R21+ 3R1)vy1
⇔ボールはバウンドの期間中滑り続ける
(等号成立でバウンド終了時に転がり始める) (28) µs > 2R21Rω1−2R21vx1
(1 +ey)(2R21+ 3R1)vy1
⇔ボールはバウンドの期間中に転がり始める (29)
・ボールがバウンドの期間中に転がり始める場合
ボールが床面と接しながら転がる場合、ボールには転がり摩擦力
F =µrN (30)
がはたらくためボールがバウンドの期間中に滑って(滑り摩擦がはたらく)から転がり始 める(転がり摩擦ががはたらく)場合、摩擦力は最初は(19)で途中から(30)に変わる。し かし、一般に転がり摩擦係数は滑り摩擦係数よりも小さいということが知られている以下 で三つの異なる平面とテニスボールとの間の回転摩擦係数と滑り摩擦係数の測定結果を載 せておく。
µs =
0.23±0.02(磨かれた木の面) 0.60±0.03(テニスのハードコート) 0.67±0.03(紙ヤスリ)
µr = 0.04±0.005(三つの面) (31)
という風に回転摩擦係数は接触面の種類に依らず、その変化もほとんど無いことがわか る。そのため、回転摩擦係数がある値未満(ここでは0.05を基準とする)であれば0とみ なして、実験により転がり始めるまでの時間がわかれば滑り摩擦係数のみで計算すること ができる。µr = 0であればボールが転がっている間に接触点の水平速度と角速度は変化 しないためである。
ここまでの方法を用いることで一回のバウンドについて記述することができた。あとは これを繰り返すことでバウンドの全体像が得られる。ボールはバウンドの際に滑り続ける か転がり続けるかによってボールにはたらく力が変わってくるが、どちらの様子でバウン ドするかは前述のとおりであり、具体的にはテニスボールでは入射の際に水平面から20
°前後を基準に変わるそうである。もちろん地面の材質によってその値は異なるが、実際 のテニスでは入射角は小さいのでボールは滑り続けることが多いと云われている。
2.7 三次元への拡張
ここまでは二次元内での運動を想定していたが、実際にはボールは三次元の運動をす る。x-y平面を床面、z軸を高さとして三次元空間を考える。
このとき反発係数も三つに分けられ、それぞれの方向ごとの接触点の速度の比で表され る。鉛直方向の反発係数は今まで通り単純に表現でき一意的に定まるが、x軸方向とy軸 方向の反発係数は定まらない。
ボールに働く力は垂直抗力は2次元の時と同じように扱えるが、摩擦力はその方向を分 解して考えなくてはならない。そして得られる4つの運動量と角運動量の変化式からバウ ンドを考察していく、という流れになる。
3 楕円球の運動
3.1 楕円球と丸い球の違い
今回楕円球の考察をするにあたり、Cross[?]の論文を参考にした。
楕円球のバウンドを考察するにあたり、基本的には丸いボールを扱ったときと同じよう に考察していけばよいのだが、見ればわかる通りその形が大きく異なるため形の違いによ るバウンドのパラメータに及ぼす影響についてまずは考える。以下、楕円球は二次元内で 運動すると仮定する。
・ボールの傾き
丸いボールにはボール自身の向きによるバウンドの変化は見られなかったが、楕円球の 場合同じ速度と入射角と角速度でもボールの傾き具合によってバウンドが異なるため、バ ウンドを考察するにあたりボールの傾きという要素を追加しなければならない。
・接触点の速度
接触点の分解された速度について、丸いボールでは鉛直方向の接触点の速度は重心の速 度と等しかったが、楕円球の場合は水平方向の接触点の速度と同様に回転による速度の変 化を加味しなければならない。
・反発係数
二次元の反発係数を用いるので丸いボールと同じように水平方向と鉛直方向に分けて ボールと床の接触点の速度の比から反発係数を定義するという部分は同じである。水平方 向の反発係数に関しては丸いボールと同様に一意的に定まることは無いが、先述の通り ボールの傾き具合によってバウンドが異なってしまうことから鉛直方向の反発係数も一意 的に定まらない。楕円球は数回のバウンドの中で突然高く跳ね上がったり、より速い水平 速度でバウンドしたりすることがあるように反発係数が1を超えることがある。
・垂直抗力
丸いボールを扱っているときは垂直抗力がボールの重心を通っていたのでボールの回転 には影響を及ぼさなかったが、楕円球ではほとんどの場合に接触点にはたらく垂直抗力は 重心を通らないのでボールに回転を与える要因となる。
・回転軸
楕円球は回転の際に長軸周りの回転か短軸周りの回転かによって回転の様子が異なる。
丸い球の場合は回転軸の大きさが常に一定だった。
4 まとめ
この研究を通してボールの運動についてより深く理解することができた。ここで得られ たパラメータを用いて擬似的にボールの運動をシミュレートできるところまで進めたのは 非常に大きな成果になった。しかし今回は空気抵抗や回転によるマグヌス揚力については 触れなかったのでそれらを加味すればより精度の高い結果が得られるだろう。ボールがバ ウンド中に滑っていてその後転がることがあるというのは個人的には非常に興味深い現象 であった。また、回転摩擦による影響を考慮しないでパラメータを求めたのでその部分で の誤差は生じると思われる。
楕円球のバウンドに関するいろいろな実験による結果は見ることができたが、具体的な パラメータの導出には至らなかった。丸いボールと楕円球では何が異なるのか、その違い がどんな影響を及ぼすのか、といった部分に焦点を当てて今後同様の研究をする学生への 指標を示したい。
最後になりますが、桂田祐史教授をはじめ数学科の教授や院生の方々に感謝いたしま す。ありがとうございました。
付録 A 球形の物体の慣性モーメント
・厚みの無視出来る球殻の重心を通る軸周りの慣性モーメント 質量:M , 半径:a
の厚みの無視できる球殻の重心を通る軸周りの慣性モーメントの計算をする。
面密度
ρ= M 4πa2 微少質量
dm=ρdS=ρa2sinθdθdϕ 任意の点Pから軸までの距離
R=asinθ 以下慣性モーメントIの計算
I =R2
∫ dm
=ρa4
∫ π 0
∫ 2π 0
sin3θ dϕ dθ
=ρa42π4 3
= 2 3a2M
・中身の詰まった球体の重心を通る軸周りの慣性モーメント 質量:M , 半径:a
の中身の詰まった球体の重心を通る軸周りの慣性モーメントの計算をする。
密度は
ρ= 3M 4πa3
である。z軸に沿って原点からzだけ離れた点を中心に球を区切って作られる微小な厚さ dzの小さな円盤についてその半径をrとすると
(円盤の質量) =ρr2πdz
である。質量M,半径Rの円盤の慣性モーメントI’が I′ = 1
2M R2 であることを利用すれば
(厚さdzの小さな円盤の慣性モーメント) = 1
2ρr4πdz である。よって球体の慣性モーメントは
I =
∫ a
−a
1
2ρr4π dz
= 1 2ρπ
∫ a
−a
r4 dz
= 1 2ρπ
∫ a
−a
(a2−z2)2 dz
= 8 15ρπa5
= 2 5M a2
参考文献
[1] H. Brody, That’s how the ball bounces, Phys. Teach, 22(1984), pp. 494-497.
[2] R. Garwin, Kinematics of an ultra elastic rough ball, American J. Physics, 37 (1969), pp. 88-92.
[3] Rod Cross, Measurements of the horizontal coefficient of restitution for a super- ball and a tennis ball, American J. Physic, 70 (2002), pp. 482–489.
[4] Rod Cross, Football Bounce, Physics Department, University of Sydney, Sydney NSW 2006, Australia.