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数学解析第 5回 - 明治大学

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(1)

数学解析 第 5 回

〜 数列の極限 (第3回),関数の極限(第1回)〜

桂田 祐史

2021年5月17日

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 1 / 20

(2)

目次

1 本日の連絡事項&内容

2 数列の極限 (定義と簡単な性質) Leibnizの判定基準, Leibnizの級数 数列の無限大への発散,定義 等比数列がらみの極限

3 関数の極限 —ε-δ論法と連続関数の基本的な性質 関数の極限の定義と基本的な性質

4 参考文献

(3)

本日の連絡事項&内容

5月16日正午過ぎの時点で、宿題3の未提出者が少し残っています。

ここで落として欲しくないのだけど…

本日の授業内容

数列の極限(第3回)

関数の極限(第1回 講義ノート[1]§3) 本日は宿題はありません。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 2 / 20

(4)

2.5 Leibniz の判定基準 , Leibniz の級数

前回、素朴な平方根計算手順で

3 が定義できること、級数e= X n=0

1/n!を 用いてe が定義できることを見た。

それでは円周率πについて、有名な Madhava-Gregory-Leibniz級数

π 4 =

X n=1

(1)n1

2n1 = 11 3 +1

51

7 +· · ·+(1)n1 2n1 +· · ·

はどうか?残念ながら、この級数の部分和の数列 {sn}は単調増加ではない。 s1>s2<s3>s4<· · · (実はs2<s4<s6<· · ·<s5<s3<s1) しかし、次の定理を使うと和が存在することが分かる。

交代級数に関するLeibnizの判定基準(Leibniz criterion for alternating series)

{an}nN が単調減少数列であり、かつ lim

n→∞an = 0 を満たすならば、 X

n=1

(1)n1an は収束する。

Taylor 展開に(1)nという因子はよく現れるので、この命題は結構役に立つ。

(5)

2.5 Leibniz の判定基準 , Leibniz の級数

前回、素朴な平方根計算手順で

3 が定義できること、級数e= X n=0

1/n!を 用いてe が定義できることを見た。それでは円周率πについて、有名な Madhava-Gregory-Leibniz級数

π 4 =

X n=1

(1)n1

2n1 = 11 3 +1

51

7 +· · ·+(1)n1 2n1 +· · · はどうか?

残念ながら、この級数の部分和の数列 {sn}は単調増加ではない。 s1>s2<s3>s4<· · · (実はs2<s4<s6<· · ·<s5<s3<s1) しかし、次の定理を使うと和が存在することが分かる。

交代級数に関するLeibnizの判定基準(Leibniz criterion for alternating series)

{an}nN が単調減少数列であり、かつ lim

n→∞an = 0 を満たすならば、 X

n=1

(1)n1an は収束する。

Taylor 展開に(1)nという因子はよく現れるので、この命題は結構役に立つ。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 3 / 20

(6)

2.5 Leibniz の判定基準 , Leibniz の級数

前回、素朴な平方根計算手順で

3 が定義できること、級数e= X n=0

1/n!を 用いてe が定義できることを見た。それでは円周率πについて、有名な Madhava-Gregory-Leibniz級数

π 4 =

X n=1

(1)n1

2n1 = 11 3 +1

51

7 +· · ·+(1)n1 2n1 +· · ·

はどうか?残念ながら、この級数の部分和の数列 {sn}は単調増加ではない。

s1>s2<s3>s4<· · · (実はs2<s4<s6<· · ·<s5<s3<s1)

しかし、次の定理を使うと和が存在することが分かる。

交代級数に関するLeibnizの判定基準(Leibniz criterion for alternating series)

{an}nN が単調減少数列であり、かつ lim

n→∞an = 0 を満たすならば、 X

n=1

(1)n1an は収束する。

Taylor 展開に(1)nという因子はよく現れるので、この命題は結構役に立つ。

(7)

2.5 Leibniz の判定基準 , Leibniz の級数

前回、素朴な平方根計算手順で

3 が定義できること、級数e= X n=0

1/n!を 用いてe が定義できることを見た。それでは円周率πについて、有名な Madhava-Gregory-Leibniz級数

π 4 =

X n=1

(1)n1

2n1 = 11 3 +1

51

7 +· · ·+(1)n1 2n1 +· · ·

はどうか?残念ながら、この級数の部分和の数列 {sn}は単調増加ではない。

s1>s2<s3>s4<· · · (実はs2<s4<s6<· · ·<s5<s3<s1) しかし、次の定理を使うと和が存在することが分かる。

交代級数に関するLeibnizの判定基準 (Leibniz criterion for alternating series)

{an}nN が単調減少数列であり、かつ lim

n→∞an = 0 を満たすならば、

X n=1

(1)n1an は収束する。

Taylor 展開に(1)n という因子はよく現れるので、この命題は結構役に立つ。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 3 / 20

(8)

2.5 Leibniz の判定基準の証明

証明.

n項までの部分和をsn とすると(つまり、sn:=

Xn

k=1

(1)k1ak)s1s3s5≥ · · · ≥s2k1s2k+1≥ · · · , s2s4s6≤ · · · ≤s2k s2k+2 ≤ · · ·, s2s2k s2k1s1

が成り立つ。

ゆえにbn:=s2n1,cn:=s2n としたとき、{bn}は単調減少数列で s2を下界に持ち、{cn}は単調増加数列s1を上界に持つ(これらのことのチェッ クは自分でやってみよう)。

ゆえに{bn}{cn}も極限を持つ。それらをそれぞれb,c とおくと、 bc= lim

n→∞s2n1 lim

n→∞s2n= lim

n→∞(s2n1s2n)

= lim

n→∞ (1)2n1a2n

= lim

n→∞a2n= 0.

ゆえに b=c. これをs とおくと、{bn}={s2n1}{cn}={s2n}s に収束 するので、{sn}s に収束する。

(9)

2.5 Leibniz の判定基準の証明

証明.

n項までの部分和をsn とすると(つまり、sn:=

Xn

k=1

(1)k1ak)s1s3s5≥ · · · ≥s2k1s2k+1≥ · · · , s2s4s6≤ · · · ≤s2k s2k+2 ≤ · · ·, s2s2k s2k1s1

が成り立つ。ゆえに bn:=s2n1,cn:=s2nとしたとき、{bn}は単調減少数列で s2を下界に持ち、{cn}は単調増加数列s1を上界に持つ(これらのことのチェッ クは自分でやってみよう)。

ゆえに{bn}{cn}も極限を持つ。それらをそれぞれb,c とおくと、 bc= lim

n→∞s2n1 lim

n→∞s2n= lim

n→∞(s2n1s2n)

= lim

n→∞ (1)2n1a2n

= lim

n→∞a2n= 0.

ゆえに b=c. これをs とおくと、{bn}={s2n1}{cn}={s2n}s に収束 するので、{sn}s に収束する。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 4 / 20

(10)

2.5 Leibniz の判定基準の証明

証明.

n項までの部分和をsn とすると(つまり、sn:=

Xn

k=1

(1)k1ak)s1s3s5≥ · · · ≥s2k1s2k+1≥ · · · , s2s4s6≤ · · · ≤s2k s2k+2 ≤ · · ·, s2s2k s2k1s1

が成り立つ。ゆえに bn:=s2n1,cn:=s2nとしたとき、{bn}は単調減少数列で s2を下界に持ち、{cn}は単調増加数列s1を上界に持つ(これらのことのチェッ クは自分でやってみよう)。

ゆえに{bn}{cn}も極限を持つ。それらをそれぞれb,c とおくと、

bc= lim

n→∞s2n1 lim

n→∞s2n= lim

n→∞(s2n1s2n)

= lim

n→∞ (1)2n1a2n

= lim

n→∞a2n= 0.

(11)

2.5 Leibniz の判定基準の証明

後始末

「これらのことのチェックは自分でやってみよう」を練習問題3

(http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/kaiseki/ren3.pdf) とする。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 5 / 20

(12)

2.6 数列の無限大への発散 , 定義

nlim→∞n= を考えよう。

n に近づけると、n に近づく」 というと当たり前のようだけど、そうではない。

数列が に発散するというのを定義する必要がある。 定義 5.1 (数列の, −∞への発散)

{an}nN を数列とする。

nlim→∞an= def. (∀U R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an>U,

nlim→∞an=−∞ def. (∀L∈R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an<L. それぞれ、{an}nN に発散する、{an}nN−∞ に発散する、と いう。

(13)

2.6 数列の無限大への発散 , 定義

nlim→∞n= を考えよう。「n に近づけると、n に近づく」

というと当たり前のようだけど、そうではない。

数列が に発散するというのを定義する必要がある。 定義 5.1 (数列の, −∞への発散)

{an}nN を数列とする。

nlim→∞an= def. (∀U R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an>U,

nlim→∞an=−∞ def. (∀L∈R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an<L. それぞれ、{an}nN に発散する、{an}nN−∞ に発散する、と いう。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 6 / 20

(14)

2.6 数列の無限大への発散 , 定義

nlim→∞n= を考えよう。「n に近づけると、n に近づく」

というと当たり前のようだけど、そうではない。

数列が に発散するというのを定義する必要がある。

定義 5.1 (数列の, −∞への発散) {an}nN を数列とする。

nlim→∞an= def. (∀U R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an>U,

nlim→∞an=−∞ def. (∀L∈R)(∃N N)(∀n∈N:n≥N) an<L.

それぞれ、{an}nN に発散する、{an}nN−∞ に発散する、と いう。

(15)

2.6 数列の無限大への発散

nlim→∞n=の証明

任意の実数U に対して、アルキメデスの公理から、N>U を満たす N Nが存在する。(a= 1, b=|U|+ 1とおくと、1>|U|+ 1を満 たす N Nが存在する。|U|+ 1>|U| ≥U であるからN >U.)

このときn≥Nを満たす任意の n∈Nに対し an=n≥N >U.

ゆえに lim

n→∞an=. すなわち lim

n→∞n=.

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 7 / 20

(16)

2.6 数列の無限大への発散

は数?

は数だろうか?

まず は実数ではない。∞ ̸∈R.

nlim→∞an= のとき、「 に収束する」ではなく「 に発散する」。 そもそも発散の定義の条件式の中に は現れない。モノ(集合の要 素)ですらない。

一方、 −∞(数ではないが) モノと考えて、R,−∞ を合 わせた集合 R∪ {∞,−∞} を考えることもある。

R∪ {∞,−∞} は補完実数直線(the extended real line) とよぶ。 この場合は に収束と言うこともある。

R∪ {∞,−∞} はもはや体ではない。取り扱い注意が必要である。 R∪ {∞,−∞} を考えるのは、それほど標準的ではない。この講義で はその立場は採らないことにする。

(17)

2.6 数列の無限大への発散

は数?

は数だろうか?

まず は実数ではない。∞ ̸∈R.

nlim→∞an= のとき、「 に収束する」ではなく「 に発散する」。 そもそも発散の定義の条件式の中に は現れない。モノ(集合の要 素)ですらない。

一方、 −∞(数ではないが) モノと考えて、R,−∞ を合 わせた集合 R∪ {∞,−∞} を考えることもある。

R∪ {∞,−∞} は補完実数直線(the extended real line) とよぶ。 この場合は に収束と言うこともある。

R∪ {∞,−∞} はもはや体ではない。取り扱い注意が必要である。 R∪ {∞,−∞} を考えるのは、それほど標準的ではない。この講義で はその立場は採らないことにする。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 8 / 20

(18)

2.6 数列の無限大への発散

は数?

は数だろうか?

まず は実数ではない。∞ ̸∈R.

nlim→∞an = のとき、「 に収束する」ではなく「 に発散する」。

そもそも発散の定義の条件式の中に は現れない。モノ(集合の要 素)ですらない。

一方、 −∞(数ではないが) モノと考えて、R,−∞ を合 わせた集合 R∪ {∞,−∞} を考えることもある。

R∪ {∞,−∞} は補完実数直線(the extended real line) とよぶ。 この場合は に収束と言うこともある。

R∪ {∞,−∞} はもはや体ではない。取り扱い注意が必要である。 R∪ {∞,−∞} を考えるのは、それほど標準的ではない。この講義で はその立場は採らないことにする。

(19)

2.6 数列の無限大への発散

は数?

は数だろうか?

まず は実数ではない。∞ ̸∈R.

nlim→∞an = のとき、「 に収束する」ではなく「 に発散する」。

そもそも発散の定義の条件式の中に は現れない。モノ(集合の要 素)ですらない。

一方、 −∞(数ではないが) モノと考えて、R,−∞を合 わせた集合 R∪ {∞,−∞} を考えることもある。

R∪ {∞,−∞} は補完実数直線(the extended real line) とよぶ。

この場合は に収束と言うこともある。

R∪ {∞,−∞} はもはや体ではない。取り扱い注意が必要である。

R∪ {∞,−∞} を考えるのは、それほど標準的ではない。この講義で はその立場は採らないことにする。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 8 / 20

(20)

2.7 等比数列がらみの極限

(1) 0<r <1 lim

n→∞rn= 0

(2) 0<r <1 かつk N lim

n→∞nkrn= 0

(1)の証明。h= 1

r 1 とおくと、h>0, 1

r = 1 +hであるから、 1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+· · · ≥nh. ゆえに 0<rn 1 nh 0. はさみ打ちの原理によって、 lim

n→∞rn= 0. (2)も同様に出来る。k = 1なら

1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+n(n1)

2 h2+· · · ≥ n(n1)

2 h2 h2 2 n2. きちんとやると: 1

rn Cn2,すなわちrn 1

Cn2 を満たすC が存在する。ゆえに 0<nrnn· 1

Cn2 = 1

Cn 0 (n→ ∞). ゆえに lim

n→∞nrn= 0. k >1の場合も同様(講義ノート[1]36,解答p. 130)。

(21)

2.7 等比数列がらみの極限

(1) 0<r <1 lim

n→∞rn= 0

(2) 0<r <1 かつk N lim

n→∞nkrn= 0 (1)の証明。h= 1

r 1 とおくと、h>0, 1

r = 1 +hであるから、

1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+· · · ≥nh. ゆえに 0<rn 1 nh 0.

はさみ打ちの原理によって、 lim

n→∞rn= 0.

(2)も同様に出来る。k = 1なら 1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+n(n1)

2 h2+· · · ≥ n(n1)

2 h2 h2 2 n2. きちんとやると: 1

rn Cn2,すなわちrn 1

Cn2 を満たすC が存在する。ゆえに 0<nrnn· 1

Cn2 = 1

Cn 0 (n→ ∞). ゆえに lim

n→∞nrn= 0. k >1の場合も同様(講義ノート[1]36,解答p. 130)。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 9 / 20

(22)

2.7 等比数列がらみの極限

(1) 0<r <1 lim

n→∞rn= 0

(2) 0<r <1 かつk N lim

n→∞nkrn= 0 (1)の証明。h= 1

r 1 とおくと、h>0, 1

r = 1 +hであるから、

1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+· · · ≥nh. ゆえに 0<rn 1 nh 0.

はさみ打ちの原理によって、 lim

n→∞rn= 0.

(2)も同様に出来る。k = 1なら 1

rn = (1 +h)n= 1 +nh+n(n1)

2 h2+· · · ≥ n(n1)

2 h2 h2 2 n2. きちんとやると: 1

rn Cn2,すなわちrn 1

Cn2 を満たすC が存在する。ゆえに

n · 1 1

→ ∞

(23)

3 関数の極限 — ε-δ 論法と連続関数の基本的な性質

連続的に変化する変数の関数についての極限について論じよう。

(これまでは{an}nN,n Nで、ここでは f(x), x∈I R)

極限の定義も、それにまつわる議論も、ε-δ 論法を用いてなされる。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 10 / 20

(24)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

区間の閉包 I

Rの区間 I に対して、その端点を加えた集合をI と表す。

つまり I = (α, β),(α, β],[α, β),[α, β] (ここで α, β∈R,α < βとする)の場 合はI = [α, β]

I = (α,∞),[α,∞) (ここで α∈R) の場合はI = [α,∞) I = (−∞, β),(−∞, β] (ここでβ R) の場合はI = (−∞, β] I = (−∞,∞) =Rの場合はI = (−∞,∞) =R (端の点は存在し ないので変わらない)

I のようなものを考えるのは、

xlim0xlogx = 0

のような例を扱いたいからである。関数 xlogx の定義域はI := (0,∞) であり、0はI に含まれないが、I には含まれることに注意しよう。

(25)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

区間の閉包 I

Rの区間 I に対して、その端点を加えた集合をI と表す。つまり I = (α, β),(α, β],[α, β),[α, β] (ここで α, β∈R,α < βとする)の場 合はI = [α, β]

I = (α,∞),[α,∞) (ここで α∈R) の場合はI = [α,∞) I = (−∞, β),(−∞, β] (ここでβ R) の場合はI = (−∞, β]

I = (−∞,∞) =Rの場合はI = (−∞,∞) =R (端の点は存在し ないので変わらない)

I のようなものを考えるのは、

xlim0xlogx = 0

のような例を扱いたいからである。関数 xlogx の定義域はI := (0,∞) であり、0はI に含まれないが、I には含まれることに注意しよう。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 11 / 20

(26)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

区間の閉包 I

Rの区間 I に対して、その端点を加えた集合をI と表す。つまり I = (α, β),(α, β],[α, β),[α, β] (ここで α, β∈R,α < βとする)の場 合はI = [α, β]

I = (α,∞),[α,∞) (ここで α∈R) の場合はI = [α,∞) I = (−∞, β),(−∞, β] (ここでβ R) の場合はI = (−∞, β]

I = (−∞,∞) =Rの場合はI = (−∞,∞) =R (端の点は存在し ないので変わらない)

I のようなものを考えるのは、

xlim0xlogx = 0

関数 xlogx の定義域はI := (0,∞) であり、0はI に含まれないが、I には含まれることに注意しよう。

(27)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

区間の閉包 I

Rの区間 I に対して、その端点を加えた集合をI と表す。つまり I = (α, β),(α, β],[α, β),[α, β] (ここで α, β∈R,α < βとする)の場 合はI = [α, β]

I = (α,∞),[α,∞) (ここで α∈R) の場合はI = [α,∞) I = (−∞, β),(−∞, β] (ここでβ R) の場合はI = (−∞, β]

I = (−∞,∞) =Rの場合はI = (−∞,∞) =R (端の点は存在し ないので変わらない)

I のようなものを考えるのは、

xlim0xlogx = 0

のような例を扱いたいからである。関数 xlogx の定義域はI := (0,∞) であり、0はI に含まれないが、I には含まれることに注意しよう。

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 11 / 20

(28)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

関数の極限

定義 5.2 (関数の極限)

I Rの区間、f:I R,a∈I,A∈Rとする。x→a のときf(x) A に収束する(f(x)→A)とは、

(∀ε >0)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) |f(x)−A|< ε が成り立つことをいう。

これを満たす Aは存在するならば一つしかないので(これは数列の場 合と同様に証明される)、lim

xaf(x)という記号で表し、x →aのときの f(x) の極限と呼ぶ。

(本当は、I を区間に限るのは良くない。どうすれば良いかは、そのうち 自然に分かるので、今はゆるくやっておく。)

(29)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

関数の極限

定義 5.2 (関数の極限)

I Rの区間、f:I R,a∈I,A∈Rとする。x→a のときf(x) A に収束する(f(x)→A)とは、

(∀ε >0)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) |f(x)−A|< ε が成り立つことをいう。

これを満たす Aは存在するならば一つしかないので(これは数列の場 合と同様に証明される)、lim

xaf(x) という記号で表し、x →a のときの f(x) の極限と呼ぶ。

(本当は、I を区間に限るのは良くない。どうすれば良いかは、そのうち 自然に分かるので、今はゆるくやっておく。)

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 12 / 20

(30)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

x→ ∞f(x)→ ∞

f(x)→ ∞は次のように定義される (数列のときと少し似ている) 。

x→alimf(x) = def. (∀U R)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) f(x)>U.

I = (a,∞) I = [a,∞) の場合は、x→ ∞ というのも考えられる。

xlim→∞f(x) =A def. (∀ε >0)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) |f(x)−A|< ε.

次はどう定義するか、分かりますか?

xlim→∞f(x) = def.

(∀U R)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) f(x)>U.

(31)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

x→ ∞f(x)→ ∞

f(x)→ ∞は次のように定義される (数列のときと少し似ている) 。

x→alimf(x) = def. (∀U R)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) f(x)>U.

I = (a,∞) I = [a,∞) の場合は、x→ ∞ というのも考えられる。

xlim→∞f(x) =A def. (∀ε >0)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) |f(x)−A|< ε.

次はどう定義するか、分かりますか?

xlim→∞f(x) = def.

(∀U R)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) f(x)>U.

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 13 / 20

(32)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

x→ ∞f(x)→ ∞

f(x)→ ∞は次のように定義される (数列のときと少し似ている) 。

x→alimf(x) = def. (∀U R)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) f(x)>U.

I = (a,∞) I = [a,∞) の場合は、x→ ∞ というのも考えられる。

xlim→∞f(x) =A def. (∀ε >0)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) |f(x)−A|< ε.

次はどう定義するか、分かりますか?

xlim→∞f(x) = def.

(∀U R)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) f(x)>U.

(33)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

x→ ∞f(x)→ ∞

f(x)→ ∞は次のように定義される (数列のときと少し似ている) 。

x→alimf(x) = def. (∀U R)(∃δ >0)(∀x ∈I :|x−a|< δ) f(x)>U.

I = (a,∞) I = [a,∞) の場合は、x→ ∞ というのも考えられる。

xlim→∞f(x) =A def. (∀ε >0)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) |f(x)−A|< ε.

次はどう定義するか、分かりますか?

xlim→∞f(x) = def. (∀U R)(∃R R)(∀x ∈I :x >R) f(x)>U.

桂田 祐史 数学解析 第5 2021517 13 / 20

(34)

3.1 関数の極限の定義と基本的な性質

重要な例(あるいは補題)

(1) f(x) =c (定数関数)の場合に lim

xaf(x) =c となること。

|f(x)c|=|cc|=|0|= 0< ε であるからδ はなんでも良い。例えばδ= 1OK.

ちゃんと証明を書くと、εを任意の正の数とする。δ:= 1とおくと、δ >0であ

り、|xa|< δを満たす任意のx Rに対して、

|f(x)c|=|cc|=|0|= 0< ε

より、|f(x)c|< ε.ゆえに lim

xaf(x) =c.

(2) f(x) =x の場合に、任意の実数aに対して lim

xaf(x) =aとなること。

|f(x)a|=|xa|< δ であるからδ=εとすればOK.

ちゃんと書くと「ε を任意の正の数とする。δ:=εとおくと、δ >0であり、

|xa|< δを満たす任意のxRに対して、

|f(x)a|=|xa|< δ=ε

より、|f(x)a|< ε. ゆえに lim

x→af(x) =a.

参照

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