北海道農芸化学協会特別会員御芳名
有限会社クロモソームサイエンスラボ ニッカウヰスキー株式会社北海道工場 日 本 化 学 飼 料 株 式 会 社 日本新薬株式会社千歳クリエートパーク 日本甜菜製糖株式会社(技術部製造課)
サ ッ ポ ロ ビ ー ル 株 式 会 社 北 海 道 工 場 札 幌 酒 精 工 業 株 式 会 社 春 雪 さ ぶ ー る 株 式 会 社 高 砂 香 料 工 業 株 式 会 社 札 幌 出 張 所 株 式 会 社 和 科 盛 商 会 雪 印 乳 業 株 式 会 社 札 幌 研 究 所 よ つ 葉 乳 業 株 式 会 社 中 央 研 究 所 キ リ ン ビ ー ル 株 式 会 社 千 歳 工 場 ア サ ヒ ビ ー ル 株 式 会 社 北 海 道 工 場
ベ ル 食 品 株 式 会 社
福 山 醸 造 株 式 会 社
有 限 会 社 北 海 道 バ イ オ 技 術 研 究 所 財 団 法 人 北 海 道 農 業 企 業 化 研 究 所 北海道立十勝圏地域食品加工技術センター 北 海 道 糖 業 株 式 会 社 技 術 研 究 所 北 海 道 和 光 純 薬 株 式 会 社
北 海 三 共 株 式 会 社
北 海 製 罐 株 式 会 社
池 田 町 ブ ド ウ ・ ブ ド ウ 酒 研 究 所
岩 田 醸 造 株 式 会 社
関 販 テ ク ノ 株 式 会 社
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北海道大学農学部新棟(総合研究棟)および エンレイソウへのアクセス
JRもしくは地下鉄札幌駅到着後、 JR札幌駅北口へお進み下さい。北海道大
学農学部新棟(総合研究棟)は農学部本館の裏にあり、JR札幌駅北口より徒
歩約 15 分です。下記の図をご参照下さい。なお、現在農学部正面玄関は改修工
事中のため、本館からの通り抜けは出来ません。懇親会会場となります「エン
レイソウ」は農学部より徒歩 5 分です。
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平成19年度 第一回合同学術講演会日程
【7月28日(土)】 於多目的室 W109
・第5回日本農芸化学会北海道支部学生会員奨励賞授与式 (10:00〜10:10)
第5回日本農芸化学会北海道支部学生会員奨励賞受賞講演
Achmad Dinoto氏(北大院農)(10:10〜10:40) 座長:横田 篤(北大院 農)
「ラフィノース投与によるラット盲腸およびヒト腸管内でのビフィズス菌動態の分子 生態学的解析」
孔 凡江(コン ファンジャン)氏(北大院農)(10:40〜11:10)
座長:鍋田憲助(北大院農)
「植物の発生に関わる生物活性物質セオブロキシド」
・日本農芸化学会北海道支部総会(11:15〜11:45)
・一般講演(13:00〜17:00)
講演様式:Power Point (OHP対応可)、パワーポイントファイルはWindows XPをOSとし たPower Point version 2003で作動することを確認しておいて下さい。発表当 日の午前中に受付けにてUSB対応メモリースティックで各自持参したファイ ルを支部で用意しましたノートパソコンにコピーし、作動確認を行って下さ い。
講演時間:討論時間2〜3分を含めてトータル12分間
一般講演プログラム
(座長:森 春英)
13:00 ジャスモン酸類結合タンパク質に関する化学的研究
高橋公咲、○中田梢、村上聖、松浦英幸、鍋田憲助(北大院農)
13:12 古細菌AldTの構造と機能に関する研究
○西岡大樹1、安武義晃2、田村範子2、西矢芳昭3、田村具博1,2
(1北大院農、2産総研・ゲノムファクトリー研究部門、3東洋紡敦賀バイオ研) 13:24 酵母を用いた真核生物N 結合型糖鎖合成酵素複合体の構造機能解析
○森山 聖、高 暁冬、三浦 信明、西村 紳一郎(1北大院・先端) 13:36 糖認識15残基ペプチドp3の(NMRによる)構造解析
○清水弘樹1、藤谷直樹2、松原輝彦3、佐藤智典3、西村紳一郎1,2 (1産総研北海道セ、2北大院先端生命、3慶大理工)
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(座長:福士 幸治)
13:48 (+)- シキミ酸誘導体の合成と利用 川端 潤(北大院農)
14:00 フェノールカルボン酸類のラジカル消去機構(28)
―プロトカテキュ酸(メチル)のフェリシアン化カリウム酸化生成物―
○中島純子、深見麻里江、川端 潤(北大院農)
14:12 ネギ属含硫アミノ酸とポリフェノール類との抗酸化シナジー効果について
○鈴木勇二1、西村弘行1、小栗牧人2(1道東海大・院・理工、2ブルドックソース㈱) 14:24 チコリー抽出物の抗酸化活性能およびU937に対する細胞増殖抑制効果(第3報)
○木村卓郎 西村弘行 佐藤敦(道東海大生物工)
(座長:橋床 泰之)
14:36 Functional characterization of rice MEK1-MAP1 signaling pathway ○Guosheng Xie, Hideki Kato, Ryozo Imai
(National Agricultural Research Center for Hokkaido Region, NARO)
14:48 Analysis of the role of protein phosphatase type 1 in TNFα/NF-κB pathway by using tautomycetin ○Ying Li, Shinya Mitsuhashi, Makoto Ubukata(北大院農)
15:00 Pseudomonas sp. T62由来L-threo -3-hydroxyaspartate dehydratase遺伝子のクローニ ングと大腸菌での発現 ○村上知子、横田 篤、和田 大(北大院農)
(座長:斉藤 勝一)
15:12 バイオポリエステルPHB調節タンパク質PhaRのPHB顆粒形態に与える変異効果 ○山田 美和1、和久田 晶子1、前原 晃2、前田 理久3、田口 精一1
(1北大院工、2三菱ガス化学、3 明大農)
15:24 ヤーコン葉面分離Klebsiella oxytoca から得た4- ヒドロキシケイヒ酸脱炭酸酵素遺伝子
(Pad )の塩基配列決定とグラム陰性細菌のPad 検出を目的としたPCRプライマーの設計 内山博文、○橋床泰之、田原哲士(北大院農)
15:36 ロドコッカス属細菌における有機溶媒応答機構の解析 ○加川雄介1,三谷恭雄2,田村範子2,田村具博1,2 (1北大院農,2産総研・ゲノムファクトリー研究部門)
15:48 細菌のドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸の合成に関わるpfa遺伝子の機能的 な互換性について
○折笠善丈1、西田孝伸1、森田直樹2、奥山英登志1(1北大院地球環境、2産総研)
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(座長:玖村 朗人)
16:00 Rhizopus oryzae におけるフルフラール耐性菌の検索 ○波佐康弘、橋本直人、斎藤勝一 (農研機構・北農研)
16:12 塩蔵すじこの熟成に対する一般生菌の寄与の評価
○宮地竜郎1、中川智行2、藤村朱喜1(1東京農大・生物産業、2岐阜大・応用生物科学) 16:24 大腸ガン発症モデルマウスにおける食餌性ナガイモの大腸腺腫発症抑制効果
○木下幹朗、柚木恵太、得字圭彦、川原美香*、大庭 潔*、大西正男 (帯畜大 *十勝食加研)
(座長:木下 幹朗)
16:36 腸内乳酸菌Lactobacillus gasseri JCM1131Tにおけるコール酸適応機構の解明 ○松原裕樹1、森田直樹2、佐々木泰子3、扇谷悟2、吹谷智1、横田篤1
(1北大院農、2産総研・ゲノムファクトリー、3明治乳業・食機能科学研) 16:48 活性汚泥から得られた糖脂質について
○柘植純一1,平塚宙子2,上宮悠2,野崎浩文2,櫛泰典2 (1岩手大学大学院連合農学研究科,2帯広畜産大学畜産科学科)
・懇親会 (18 : 00〜20 : 00)
場 所:ファカルティハウス・エンレイソウ内、レストランエルム(北大キャンパス内)
参加費:一般 4000円、学生 2000円
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第 回日本農芸化学会北海道支部学生会員奨励賞受賞講演要旨
ラフィノース投与によるラット盲腸およびヒト腸管内での ビフィズス菌動態の分子生態学的解析
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第5回日本農芸化学会北海道支部学生会員奨励賞受賞講演要旨 植物の発生に関わる生物活性物質セオブロキシド
(Functional analysis of the genes of jasmonic acid in plant morphogenesis)
Fanjiang Kong (JSPS Postdoctoral Fellow)
Jasmonates, namely jasmonic acid (JA) and its methyl ester (JAME), are ubiquitously-occurring plant growth regulators, and are known to function as a 'master switch' in various environmentally- and developmentally- regulated processes. By using a biological active plant regulator, theobroxide which induces JA accumulations in potato, we were able to analyze the roles of JA in morphogenesis in Pharbitis nil (P. nil) , Theobroxide inhibits stem elongation and promotes flowering in P. nil , a SD plant, under both SD and LD conditions. These changes were closely associated with the biosynthesis of JA induced by theobroxide. Addition of SHAM, an inhibitor of JA biosynthesis, reduced endogenous levels of JA, and consequently counteracted the inhibitory effect of theobroxide on stem elongation. The results obtained suggest that the endogenous JA is involved in the inhibition of stem elongation influenced by theobroxide and photoperiods. In addition, theobroxide inhibits the stem elongation in P.nil by regulating JA and GA biosynthesis.
Theobroxide induces high JA accumulations in P. nil . Therefore, the key enzymes which were involved in JA biosynthesis were analyzed using immunoblot analysis. The results showed accumulations of LOX, AOS and AOC in the theobroxide-treated plants.
Particularly, accumulations of AOS and AOC proteins by theobroxide were notable after 1 and 2 weeks theobroxide treatment corresponding to high accumulations of JA. AOC is of special importance since this enzyme establishes the naturally occurring enantiomeric form of jasmonates. An AOC gene, PnAOC from P. nil was cloned by RACE and it encompasses 735 bp nucleotides coding for a protein containing 245 amino acid residues. Computer analysis predicted that the PnAOC protein might be transited into chloroplast with the putative cleavage site between amino acids 55 and 56. Immunofluorescence assay confirmed that the AOC protein located in chloroplast in vascular bundles of P. nil leaves. A truncated sequence lacking the chloroplast signal peptide was successfully expressed in E. coli and the recombinant proteins showed AOC activity. RT-PCR analysis demonstrated that theobroxide clearly induced PnAOC expressions after 1 and 2 weeks treatment. These studies revealed that AOC was involved as a key enzyme in theobroxide-induced JA biosynthesis.
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ジャスモン酸類結合タンパク質に関する化学的研究
(北大院農) 高橋公咲、○中田梢、村上聖、松浦英幸、鍋田憲助
研究背景)ジャスモン酸は植物における病傷害応答、離層形成、バレイショ塊茎形成などの生理作 用を示す植物ホルモンの一種であり、ツベロン酸及びその配糖体であるツベロン酸グルコシドなど類 縁体も数多く存在する。これまでジャスモン酸の生理作用に関しては多くの報告がある一方で、その 受容体及び結合タンパク質を含む詳細な情報伝達経路についてはほとんど未解明である。本研究では ジャスモン酸類化合物をモデルとしたアフィニティープローブを合成し、アフィニティーカラムクロ マトグラフィーによりジャスモン酸類結合タンパク質を同定することを目的とした。
方法・結果)アフィニティープローブとして、ジャスモン酸の生物活性を維持しつつ担体に結合可 能なプローブの作成が求められる。そこでジャスモン酸と同様の活性を示す類縁体であるツベロン酸 グルコシドをモデル化合物とし、糖部分の水酸基をアミノ基に置換したアフィニティープローブを合 成した。合成したアフィニティープローブを活性化型アフィニティー担体であるAffi-Gel 10(BIO- RAD社製)とカップリングさせ、シロイヌナズナ( )から抽出したタンパク質をカ ラムに供した。SDS-PAGEの結果より25 kDa付近にアフィニティーカラムへ特異的に結合したと推 定されるバンドが見出された。このタンパク質の構造と機能について現在解析中である。
古細菌AldTの構造と機能に関する研究
(1北大院農、2産総研・ゲノムファクトリー研究部門、3東洋紡敦賀バイオ研)
○ 西岡大樹1、安武義晃2、田村範子2、西矢芳昭3、田村具博1,2
研究背景)Thermoplasma acidophilum は55-60℃ でpH0.5-4という環境に生育する好熱好酸性の腐 食古細菌である。この細胞由来のタンパク質は高温でも安定であり、かつ室温でも活性を示すという 特性を持つ。演者らは、本菌からの有用酵素探索の一環としてグルコースデヒドロゲナーゼに焦点を 当て解析を行った結果、今まで報告されているAldohexose dehydrogenaseとは基質特異性が異なる全 く新しい酵素AldTを同定し、その酵素学的特性を報告した(2004年)。更に、2007年には、この新規 AldTの結晶化及び構造解析を行い、同酵素の構造を決定し、報告した。
本研究では、AldTのX線結晶構造解析によるデータを基にタンパク質工学的手法を用いて、本酵素 の生化学的諸性質の向上及び基質特異性の改変を目指している。機能改変出来た変異体酵素について は、改めて結晶化とX線結晶構造解析を行い、得られたデータから既知の酵素の機能改変、機能向上に 向けた基盤情報取得を目指した研究を展開している。
方法・結果及び考察)AldTの構造解析データから、C- 末端側のアミノ酸数残基が、基質と補酵素が 活性部位へ通る入り口に丁度蓋のような形で覆っている事が判明している。そこでC- 末端側の数残 基を削ることにより、活性部位への基質の供給量が増え、活性が上昇する事を期待し、4種のAldT C- 末端欠失変異体を構築した。各変異体を解析の結果、欠失するアミノ酸数により大きく酵素活性が変 化 す る こ と を 見 出 し た。更 に、AldTと 相 同 性 が 高 く、す で にX線 結 晶 構 造 解 析 が な さ れ て い る B.megaterium IWG3由来glucose dehydrogenaseの構造を基に、8種のAldT活性部位変異体の構築も 行った。本大会では、得られた変異体の解析データについて報告する。
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酵母を用いた真核生物N 結合型糖鎖合成酵素複合体の構造機 能解析
(1北大院・先端) ○森山 聖、高 暁冬、三浦 信明、西村 紳一郎
研究背景:真核生物のN - 結合型糖鎖修飾(Asparagine-Linked Glycosylation: ALG)は小胞体(ER)
膜上でドリコールリン酸をキャリヤにしたリン脂質オリゴ糖前駆体(LLO)の生合成から始まる。LLO 生合成の2番目の反応を担うβ1,4GlcNAc糖転移酵素はAlg13とAlg14の2つの蛋白から構成される複 合体である。これまでの研究で、膜蛋白であるAlg14と活性部位を持つ可溶型蛋白Alg13がER膜上で 結合し、複合体を形成して初めて酵素活性を示すことが分かった。しかも、酵母由来のAlg13或は14 がヒト由来のAlg14或は13とは活性のある複合体を形成できず、生物種間で特異性を示すことが観察 された。我々はバイオインフォマティックスを基に分子生物学的な手法を用いてAlg13/14複合体の 形成機構の解明を試みた。
方法・結果及び考察:酵母をモデル系に用いて実験を行った。先ず,ホモロジーモデルを用いて予 測したAlg13/14複合体の構造を参考に両蛋白の結合に重要とされる部位(或はアミノ酸残基)を欠 損させたAlg13と14の発現ベクターを構築した。次に、染色体上のALG13 と14 遺伝子の発現をグル コースで制御できる変異株を用いてこれら変異蛋白の活性等を評価し、複合体形成への関与を調べた。
また、酵母とヒトのAlg13と14のキメラ蛋白を作成し、種特異性について同様に検討を行った。結果、
Alg13のC末端にあるαへリックス構造とAlg14のC末端最後の3疎水性アミノ酸残基が複合体形成に重 要であり、種特異性にも関与していることが判明した。以上から、我々はAlg13のC末端 ヘリックス領 域がAlg14の形成する疎水的な溝に結合し、それに続いてAlg14C末端の疎水性のアミノ酸残基がそこ に蓋をすることで、最終的に活性型の複合体が形成される機構の仮説を提唱する。
糖認識15残基ペプチドp3の(NMRによる)構造解析
(1産総研北海道セ、2北大院先端生命、3慶大理工)
○清水弘樹1、藤谷直樹2、松原輝彦3、佐藤智典3、西村紳一郎1, 2
研究背景)我々はファージ提示法を用いたランダムペプチドライブラリーから、GM1(Galβ1- 3GalNAcβ1-4(Neu5Acα2-3)Galβ1-4Glcβ1-1'ceramide)単分子膜を調製することで膜面に糖鎖のみ を露出させ、この糖鎖に結合する配列のみを得る親和性選択操作によって、GM1糖鎖へ結合する15ア ミノ酸配列群釣り上げ、同定した1)。本発表では、このペプチド群のうち最も強くGM1糖鎖と親和する p3ぺプチドに関し、その結合様式や構造をNMRなどを用いて研究した結果について報告する。
方法・結果及び考察)GM1と類似した糖鎖を有するガングリオa- 系列ガングリオシドおよびスフィ ンゴ糖脂質に対する結合活性を評価したところ、末端ガラクトース(Gal)とシアル酸(Neu5Ac)がその 結合に必要であった2)。また結合モチーフ中のアミノ酸を置換したペプチド変異体による結合活性評 価の結果から、Arg、TrpおよびPheが必要であり、モチーフ中のArgと疎水性アミノ酸の組み合わせが 必要であることが示唆された。一方、先のp3ペプチドの溶液中の構造をNMRにて同定したところ、中 央付近で折れ曲がっており、さらにGM1結合時には、構造変化を起こし局所的に二次構造が形成され ることがわかった。また特に認識に関わっていると考えられるアミノ酸の側鎖の動きが制限されてお り、先の変異体ペプチドの結果とよい一致を示した(Fig.)3)。今後は、このペプチド群によるGM1に 結合するコレラ毒素Bサブユニット(CTB)阻害能研究、新しいラフとモデル形成研究などを通じ、
生命現象解明や関連する医療分野への応用に展開させたいと考えている。
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(+)- シキミ酸誘導体の合成と利用
(北大院農) 川端 潤
目的:天然型(-)- シキミ酸は、生物における芳香族化合物の生合成鍵中間体であるとともに、近年で はインフルエンザ治療薬タミフルの原料としてその供給が大きな課題となっている。しかしその鏡像 体である非天然型(+)- シキミ酸(1)についてはさしたる生理活性や利用法が知られていない。演者ら は、1の構造が強力なアミラーゼ阻害剤であるアカルボースの触媒部位結合ユニットであるバリエナ ミン(2)に類似していることに着目し、新たなアミラーゼ阻害分子設計の一環として1およびその誘 導体の利用を考えている。今回は、まず簡便な経路による1および関連化合物の合成について検討し た。
方法および結果:安価に入手可能な(-)- キナ酸(3)を出発物質として三個の水酸基の立体化学を、
位置選択的脱水による4位の論理的反転、酸化還元による3位の反転、光延反応による5位の反転によ り順次変換して1とすることとした。既法により3から誘導したアセトニドメチルエステル(4)をPCC 酸化と脱水によってエノン体にした後、NaBH4還元でアリルアルコール(5)を得た。次いでアセトニ ドの架け替えの後、光延反転によりベンゾエートアセトニド(6)とした。これをNaOMe、TFAで順 に脱保護し、1のメチルエステルを得た。現在、各段階の細部および生成物の酵素阻害活性について検 討中である。
フェノールカルボン酸類のラジカル消去機構(28)
―プロトカテキュ酸(メチル)のフェリシアン化カリウム酸化生成物―
(北大院農) ○中島純子、深見麻里江、川端 潤
目的:ロトカテキュ酸(1)およびメチルエステル(2)はアルコール系溶媒中では大きく異なるラ ジカル消去活性を示す。その原因が、1ではカルボキシ基の解離平衡によってキノン体への酸化以降 の二次反応の速度および位置選択性に2とは差がでるためであることをすでに明らかにした。また水 系での2の種々の酸化剤による酸化反応について検討し、ポリフェノールオキシダーゼ、メタ過ヨウ素 酸ナトリウムによる酸化生成物および反応機構について報告した。1) 今回はフェリシアン化カリウム 酸化生成物を探索し、1および2の水系での酸化反応の差異について検討した。
方法および結果:メチルエステル2の水系でのフェリシアン化カリウム酸化反応生成物を酢酸エチル 抽出、Sephadex LH-20カラムクロマト、分取HPLC(ODS)で精製し、新規二量体3を得た。二量体 3は種々機器分析の結果から、これまで明らかにした2の一連の水系酸化生成物の共通前駆体であるキ ノン2位付加体に相当するジフェニルエーテル型二量体であることがわかった。また、酸1を同様の条 件で酸化し、未知反応生成物を単離した。この生成物は1のキノン体の6位にもう一分子の1が付加し た4から閉環脱炭酸によって生成した二量体と推定され、現在
最終的な構造の確認中である。同一の反応条件で1と2が異な る付加様式の二量化生成物を与えたことは、アルコール中同様 に水系でもキノン生成後の二次反応の位置選択性が異なるこ との反映と考えられる。
1) 深見ら、日本農芸化学会2006年度大会, 2J15p17.
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ネギ属含硫アミノ酸とポリフェノール類との抗酸化シナジー 効果について
(1道東海大・院・理工、2ブルドックソース㈱) ○鈴木勇二1、西村弘行1、小栗牧人2 【目的】タマネギ、ニンニク、ギョウジャニンニク等ネギ属植物中に多く含まれる含硫アミノ酸とポ リフェノール類は抗酸化のメカニズムが異なるため、両成分を含む食品の抗酸化シナジー効果を検討 することは、食による生活習慣病予防につながると考えられる。食品は本来、複合成分より構成され ているにもかかわらず、それら構成成分間のシナジー効果の研究報告はほとんどされていない。その ため含硫アミノ酸とポリフェノール類の抗酸化シナジー効果をヒトLDL酸化抑制試験にて検証した。
【実験方法】LDLを銅イオン存在下で過酸化させ、ロダン鉄法で測定しLipid Hydroperoxide Assay Kit を用いて、ハイドロパーオキサイドの定量を行った。
コントロールのハイドロパーオキサイド生成量に対し、サンプル添加時のハイドロパーオキサイド生 成量がどの程度の割合で変化しているかを、ハイドロパーオキサイド生成抑制率として算出した。
【結果と考察】今回、ポリフェノール類としてケルセチン、ケルセチン-3- ガラクトシド、カフェー酸、
プロトカテキュ酸、含硫アミノ酸として合成より得たS -alk(en)yl-L-cysteine sulfoxides(R=CH3,CH
3CH2CH2,CH2=CHCH2)を用いた。
ポリフェノール類と含硫アミノ酸を混合した場合、含硫アミノ酸が比較的低濃度の時に相加的、も しくは相乗的な抗酸化活性を示す傾向が見られた。しかし、含硫アミノ酸が高濃度の場合には、むし ろ活性を阻害する傾向が見られた。
含硫アミノ酸を低濃度・単体で添加すると酸化を促進する物もあるが、ポリフェノールと混合する ことによりポリフェノール単体よりも高い抗酸化活性を示す傾向が見られる組合せが確認された。
チコリー抽出物の抗酸化活性能およびU937に対する細胞増 殖抑制効果(第3報)
(道東海大生物工) ○木村卓郎 西村弘行 佐藤敦
研究の背景と目的)チコリーはキク科タンポポ亜科に分類される園芸作物であり、現在野生種は存 在しないと言われている。食用に供する軟白葉はC.intybus の肥大根から暗所で人工的に出葉させた いわゆる黄化葉である。最近同系の変異種C.foliosum 由来の赤色軟白葉(以下赤チコリー)がサラダ 菜として市販されるようになった。我々はすでにチコリー軟白葉の主要抗酸化活性物質はカフェー酸 誘導体であるとし、ヒト白血病由来株細胞U937の細胞増殖抑制を確認し、ついで単離したセスキテル ペン(8-deoxylactucin)もまた細胞増殖活性を有することを報告した。今回、赤チコリーおけるフラ ボノイド類の両活性への寄与を調べた。
材料と方法)チコリー軟白葉は本校夕張バイオ試験農場で作出した。赤チコリー軟白葉は市販品を 使用した。チコリー花は本校生物工学科圃場で育成した越年植物から採取した。各新鮮材料を0.5%
TFA/MeOH溶媒で一夜浸漬し粗抽出液を得、ついでアセトニトリルを溶出溶媒に用いXAD-4オープン カラムクロマトグラフィーを行った。花色の本体がデルフィニジン配糖体である花弁の分画画分を案 内物質としてU937細胞増殖抑制活性を比較した。
結果と考察)チコリー花赤色画分は0.5%TFA/15%アセトニトリル/水画分に集積することがわかり、
赤チコリー軟白葉の同じ溶出画分のU937細胞増殖抑制(IC50)を比較したところ前者は125μg/ml、
後者は150μg/mlの活性を示した。しかしこの値は前述した在来軟白葉セスキテルペン(9μg/ml)
或いはジカフェーオイルキナ酸(17μg/ml)に比べ活性は低いことから赤チコリーの食材としての 活性寄与は高いと言い難い。
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Functional characterization of rice MEK1-MAP1 signaling pathway
(National Agricultural Research Center for Hokkaido Region, NARO) ○Guosheng Xie, Hideki Kato, Ryozo Imai
Mitogen-activated protein kinase (MAPK) pathways are extensively studied in many eukaryotic systems. However, function of MAPK pathways in rice is poorly understood. Only a few member genes have been identified and characterized although 17 MAPK and 9 MAPKK genes are predicted in the rice genome. We have identified that two MAPK signaling components, OsMEK1 and OsMAP1 are involved in chilling stress response in rice (Wen et al. Plant Physiol. 2002). Here, we report specific interaction between OsMEK1 (MAPKK) and OsMAP1 (MAPK) and possible involvement of thioredoxin h in the regulation of this MAPK signaling pathway. The yeast two-hybrid system was utilized to determine specific interactions between OsMEK1 and rice MAPKs representing each subgroups (A subgroup: OsMAP1/MPK3, OsMPK6; B subgroup: OsMPK4, C subgroup:
OsMAP3/MPK14; D subgroup: OsBWMK1, OsWJUMK, OsMPK16, OsMPK20-1, OsMPK20-3, OsMPK21-1). The results indicated that MEK1 interacts strongly with MAP1 and weakly with MAP3 and MPK6. Ability of MEK1 to directly phoshprylate MAP1 was demonstrated by using an autophosphorylation-negative MAP1 mutant as a substrate. To determine whether OsMEK1 can activate a MBP kinase activity of MAP1, a constitutively active form of MEK1 (MEK1DD ) was created.
In vitro two-step and in-gel kinase assay demonstrated that MEK1DD activates MAP1 kinase activity.
We also found that thioredoxin h is an interactor of MAP1 and inhibits MBP kinase activity of MAP1.
Analysis of the role of protein phosphatase type 1 in TNFα /NF- κB pathway by using tautomycetin
(Division of Applied Bioscience, Graduate School of Agriculture, Hokkaido University)
○Ying Li, Shinya Mitsuhashi, Makoto Ubukata
Objectives: TNFα controls cell functions such as apoptosis, inflammation, the immune response, and cell growth and differentiation by activating the transcription factor NF- κB. Protein phosphatase type 1 (PP1) is a major serine/threonine protein phosphatase which plays a crucial role in cellular signal transduction by dephosphorylating the key phosphoproteins in eukaryotic cells. Recently, 5μM tautomycetin (TC) was used as a novel powerful inhibitor of PP1 activity without affecting PP2A activity, so it can be used to elucidate the physiological roles of PP1 in various biological events. In this study, TC was used to analyze PP1 function in regulating TNFα/NF- κB pathway.
Methods: HEK 293T and HeLa cells were treated with 0.1% DMSO (Con), 100 nM OA and 5μM TC for 5 h following TNFα stimulation, respectively. IKK complex was immunoprecipitated, and the activity was determined by incubating with GST-IκBα in kinase reaction mixture. SDS-PAGE and immunoblot were performed to detect protein expression level. HEK 293T treated with GST-TNFα was used to detect the recruitment of signaling complexes to the TNF receptor.
Results: The results showed that TC suppressed TNFα-induced phosphorylation of IκBα but not JNK activation and blocked IKK activation by attenuating T loop phosphorylation of IKK.
Simultaneously endogenous PP1C was detected in the signaling complexes recruited to TNFR after GST-TNFα stimulation. These results suggested that PP1 positively regulates TNFα/NF- κB signaling pathway by down-regulating IKK activation but not JNK activation.
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Pseudomonas sp. T62 由来 L - threo - 3 - hydroxyaspartate dehydratase遺伝子のクローニングと大腸菌での発現
(北大院農) ○村上知子、横田 篤、和田 大
【研 究 背 景】L-threo-3-hydroxyaspartate dehydratase (L-THA DH) (EC 4.3.1.16) はL-threo-3- hydroxyaspartate (L-THA) からアンモニアを脱離させてオキサロ酢酸を生成する反応を触媒する.本 酵素は和田らによって単離された土壌細菌Pseudomonas sp. T62に見出された.
Pseudomonas sp. T62から精製した本酵素のN末端アミノ酸配列を解析した結果,S. cerevisiae の セリンラセマーゼホモログと相同性を示した.S. cerevisiae のセリンラセマーゼホモログは,すでに 大腸菌での発現系が構築されてある程度の機能解析が行われているが, Pseudomonas sp. T62由来酵 素の遺伝子はまだクローニングされていない.
そこで本研究ではPseudomonas sp. T62 のL-THA DHをコードしている遺伝子をクローニングし,
本酵素の諸性質を解明するために大腸菌での発現系を構築した.
【方法・結果および考察】本酵素の既知の部分アミノ酸配列を元にして,本酵素をコードしている全 長960 bpの遺伝子配列を取得した.本酵素のアミノ酸配列を解析した結果,S. cerevisiae のセリンラ セマーゼホモログ,ラットやヒトのセリンラセマーゼ,アカガイのアスパラギン酸ラセマーゼ,E. coli のスレオニンデヒドラターゼなどと相同性を示し,セリン/スレオニンデヒドラターゼファミリーに属 していることが判明した.本酵素遺伝子配列をHis-tagが付加される発現ベクター pQE-30に組み込ん で大腸菌で発現させた結果,M9- カザミノ酸培地で良好な発現がみられた.得られた組換え粗酵素溶 液をアフィニティークロマトグラフィーカラムで精製して,ワンステップで電気泳動的に均一な精製 酵素を得た.本組換え酵素の性質についても報告する.
バイオポリエステルPHB調節タンパク質PhaRのPHB顆粒形 態に与える変異効果
(1北大院工、2三菱ガス化学、3 明大農)
○山田 美和1、和久田 晶子1前原 晃2、前田 理久3、田口 精一1
研究背景)生分解性プラスチックであるポリヒドロキシブタン酸(PHB)を合成するメタノール資 化性細菌Paracoccus denitrificans では、PHBが菌体内で合成される際、PHB表面上にPhasinタンパク 質(PhaP)が多数結合し、パッキングすることにより細胞内でのPHB顆粒の形態や合成量に影響を与 えることがわかっている。また、PHB生合成調節モデルによると、調節タンパク質PhaRは通常、
phaR 遺伝子自身およびphaP 遺伝子発現を抑制するDNA結合能を持つリプレッサーであるが、PHBが 蓄積され始めると、PHBにPhaRが結合し、phaR 、phaP 遺伝子発現の抑制を解除する。つまり、
PhaRは、phaP 遺伝子の発現を通して菌体内のPHB合成に影響を与えると考えられている。本研究で は、phaP プロモーター上流域へのDNA結合能低下変異体PhaRを用いて、in vivo におけるPHB顆粒形 態に及ぼす影響を検証することを目的とした。
方法・結果及び考察)PHBモノマー供給酵素遺伝子および重合酵素遺伝子、phaP 、野生型または DNA結合能低下変異体phaR を持つプラスミドをそれぞれ大腸菌に導入し、菌体内にPHBを合成させ た。菌体内のPhaR、PhaPタンパク量をWestern blotting、SDS-PAGEで比較解析した結果、PhaR変異 体遺伝子を導入した菌体では、予想通りphaP 遺伝子発現抑制が起こっていなかった。さらに、透過型 電子顕微鏡で蓄積したPHB顆粒形態を観察すると、PhaRのDNA結合能低下変異体が発現した菌体に おけるPHB顆粒は、野生型と比較して小さくなっていた。これはPhaPの分子数に起因するパッキン グ効果の違いによると考えられる。このことからPhaRのDNA結合能が低下し、PhaPのタンパク量が 増加してPHB顆粒が小さくなったということがわかった。
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ヤーコン葉面分離Klebsiella oxytoca から得た4- ヒドロキ シケイヒ酸脱炭酸酵素遺伝子(Pad )の塩基配列決定とグラム 陰性細菌のPad 検出を目的としたPCRプライマーの設計
(北大院農) 内山博文、○橋床泰之、田原哲士
我々は被傷害ヤーコン葉面から分離したKlebsiella oxytoca から4- ヒドロキシケイヒ酸脱炭酸酵素 遺伝子(Pad )が乗っている7.1kbpのDNA断片のクローニングに成功していた。今回、この塩基配列 を全て決定し、250 bp以上のサイズをもつ20箇所のオープンリーディングフレーム(ORF)から、そ れらの塩基配列をもとにコードされているタンパクのデータベース検索を行い、504 pbのORF-7がグ ラム陽性細菌の4- ヒドロキシケイヒ酸脱炭酸酵素(4-HCD, synonym of PAD)とアミノ酸配列の高 い相同性を持つことを見いだした。Eco RIならびにXho Iリンカーを付けたプライマーでこの部分を 増幅し、PCR産物を発現ベクターであるpGEX-4T-3に組み込み、組み換え大腸菌が4-HCD活性を発現 していることをカフェ酸脱炭酸試験にて確認した。本遺伝子産物とグラム陽性細菌群 PADとの共通 モチーフからPad 検出用degeneratedプライマーの設計を試み、YTYDNGW (19-25 AA, forward)、
IFFPRWV(93-99 AA, reverse)か ら こ れ ら を 作 成 し た。こ のPCRプ ラ イ マ ー は、別 のKlebsiella oxytoca 野生株ならびにJCM1665株、さらには強力な4-HCD活性を示した野生Enterobacter spp.2株 のPad 検出に有効であった。このグラム陰性細菌用Pad検出用プライマーから、これらのPADの部分 アミノ酸配列を特定することができた。
ロドコッカス属細菌における有機溶媒応答機構の解析
(1北大院農,2産総研・ゲノムファクトリー研究部門)
○加川雄介1,三谷恭雄2,田村範子2,田村具博1,2
【研究背景】Rhodococcus erythropolis 種は多様な触媒機能を備えた放線菌の1種であり,微生物触媒 を介したケミカルズ生産への応用が期待される菌である。特に,同属細菌は有機溶媒に耐性を示すこ とから,水に難溶性の物質に対するバイオプロセスへの応用が期待されている。そこで本研究では,
Rhodococcus 属細菌における有機溶媒に対する応答性を解析するため,有機溶媒により誘導されるタ ンパク質を探索し,そのタンパク質の同定と機能解析を目指し研究を行った。
【方法・結果及び考察】4株のR. erythropolis 培地中に有機溶媒(計11種)を終濃度1もしくは5%条件 下にて24時間培養した。その結果,メタノールにより,全4株に共通して発現誘導されるタンパク質 をSDS-PAGEにて確認することができた。誘導されたタンパク質をゲルから切り出し,定法に従い LC-MS/MSにて解析した結果,イソクエン酸リアーゼ(以下;IL)であると予想された。得られたペ プチド情報を元に遺伝子をクローニングした結果,ILを先頭にアルコールデヒドロゲナーゼを含む4 種のORFからなるオペロン構造が確認された。ILのORF上流域(約300bp)をレポーター遺伝子(PIP;
プロリンイミノペプチダーゼ)に結合したDNA断片を含むベクターを構築し,形質転換したR.
erythropolis に対するメタノールの影響についてPIPの発現量を測定すると,PIPの細胞内蓄積量はメ タノール添加により増加することが確認された。これにより,ILからアルコールデヒドロゲナーゼを 含むオペロンは,メタノールによってその発現が誘導されることが明らかとなった。
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細菌のドコサヘキサエン酸とエイコサペンタエン酸の合成に 関わるpfa 遺伝子の機能的な互換性について
(1北大院地球環境、2産総研) ○折笠善丈1、西田孝伸1、森田直樹2、奥山英登志1
研究背景)細菌において、ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)は、pfa 遺 伝 子 群 に よ っ て ポ リ ケ チ ド 合 成 様 式 で 合 成 さ れ る。Shewanella pneumatophori SCRC-2738
(SCRC-2738)のEPA合成pfa 遺伝子群はpfaA,B,C,D,E からなっているが、Moritella marina MP-1
(MP-1)のDHA合成にかかわるpfa 遺伝子群はpfaA,B,C,D からなり、pfaE は遺伝子群内に存在しない。
双方のpfa 遺伝子群はアミノ酸レベルで最大で約60%と相同性が高く、各遺伝子のドメイン構造も よく似ているにもかかわらず、最終産物(DHAかEPA)は異なる。SCRC-2738とMP-1のpfaA とpfaE 遺伝子はそれぞれ互換性をもつことが既に明らかになっているが、他の遺伝子については不明である。
本研究では、DHAとEPAの合成における最終産物決定機構の解明を目的にpfaB,C,D の機能的な互換性 を調べた。
方法・結果及び考察)MP-1においてDHA合成にかかわる全5個の必須遺伝子(pfaA-E )をもつpDHA4 を構築した。SCRC-2738のEPA合成pfa 遺伝子群に由来するpfaB, pfaC, pfaD のそれぞれとpDHA4を 大腸菌内で共発現させたところ、pfaB を共発現させた株においてのみEPAとDHAの存在が確認され、
pfaC またはpfaD の共発現株ではDHAのみが検出された。以上の結果からSCRC-2738とMP-1のpfaC とpfaD 同士は互換性があるがpfaB には互換性がないと予想される。DHAかEPAかを決めている要因 のひとつがpfaB であることが強く示唆される。
Rhizopus oryzae におけるフルフラール耐性菌の検索
(農研機構・北農研) ○波佐康弘、橋本直人、斎藤勝一
目的)近年、循環型社会の構築や、未利用資源の高度利活用に向けた研究が盛んに行われている。
バイオマスを発酵利用する上で、炭水化物の分解、糖化などの前処理を行う必要があるが、その時の 処理方法やバイオマスの種類に応じて、塩類やフェノール化合物、フルフラールなどの発酵阻害物質 が生じることが一般に知られている。演者らは、農産バイオマス資源の有効利用を目指し、乳酸やエ タノール生成能を有する糸状菌Rhizopus oryzae を用いた技術開発について検討を行っているが、そ れら阻害物質の及ぼすR. oryzae への影響はほとんど知られていない。そこで今回は、R. oryzae に及 ぼす影響についてフルフラールを用いた検討を行い、実際の利用に適した耐性菌株の検索を行った。
方法) 5%グルコース、0.67%Yeast Nitrogen Base w/o Amino Acids、0.5%カザミノ酸の培地にフル フラール、5- ヒドロキシメチルフルフラール(5-HMF)を各々加え滅菌した。そしてNBRC、ATCC 保存のR. oryzae菌株計60株の胞子懸濁液を接種し、試験管中で25℃、10日間振盪培養を行い、菌体生 育の確認を行った。さらにHPLCを用いて培養上清の乳酸ならびにエタノールを定量した。
結果) フルフラールならびに5-HMFを3g/l、5g/lになるように調製した培地を作成し、菌体生育を指 標に耐性菌株の検索を行った。フルフラールを3g/l添加した培地においては、60菌株全てにおいて菌 体生育は見られなかったが、5-HMFでは4菌株で菌体の生育が確認された。培養上清を分析すると、5- HMFを4g/l添加した時、R. oryzae NBRC 9364株では11.8g/lの乳酸を、R. oryzae NBRC 6300株では 21.4g/lのエタノールを生成していた。これらは、通常発酵の最適菌として用いたR. oryzae NBRC 4707株の5-HMF無添加の場合と比べ、乳酸は約1/2、エタノールは約2.4倍の生成量であった。