• 検索結果がありません。

コリネ型細菌が生み出す バイオ化学品多様性の拡大 - J-Stage

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2023

シェア "コリネ型細菌が生み出す バイオ化学品多様性の拡大 - J-Stage"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

コ リ ネ 型 細 菌 を 利 用 し て 生 産 で き る 化 学 品 の 多 様 性 が 広 がっている.従来の主流はアミノ酸類だったが,その後,ア ルコール類,有機酸類の生産報告が増え,さらに近年では有 機ジアミン類や,毒性が強いためこれまで微生物による生産 は 不 可 能 と 考 え ら れ て き た 芳 香 族 化 合 物 ま で も が 数 十g/L レベルで生産可能となっている.本稿ではコリネ型細菌を用 いた化学品生産の事例を取り上げて解説する.

はじめに

コ リ ネ 型 細 菌( ) は

1950年代に日本においてグルタミン酸生産菌として単 離されて以来,各種アミノ酸や核酸生産に利用されてき た有用工業微生物である.近年,同菌はアミノ酸や核酸 以外の化学品生産にも応用展開が進んでおり,工業用生 産宿主としての潜在能力の高さをうかがうことができ る.化学品生産に直接かかわる応用研究だけでなく,遺 伝子発現解析などの基礎研究も精力的に行われており,

日本,ドイツ,韓国そして中国などの研究機関から数多 くの論文が発表されてきた.コリネ型細菌を対象にした 遺伝子組換え技術が確立されたこともあり,現在は多様 な代謝産物を大量に生産させることに成功している.本 解説では近年報告のあった,さまざまな化学品をター ゲットとした生産研究について横断的に解説し,コリネ 型細菌で生産実績のある化学品のレパートリーの広さを 紹介する.

化学品の生産研究において生産物の価値を明確にする ことが重要である.そのためまず生産対象となる化学品 の用途を説明する.そして,従来の生産例,生産におい てキーポイントとなる遺伝子組換えや培養条件,目的物 質の生産到達濃度,さらに研究グループもできるだけ紹 介する.具体的には2010年代を中心にコリネ型細菌を 用いて生産された化学品の報告(主に学術論文)を抜粋 し,代謝経路から大きく4つのグループに分類した(図

1

.すなわち,1.  グルタミン酸から派生する物質,2. 

リジンから派生する物質,3. ホスホエノールピルビン酸 から派生する物質,4. ピルビン酸から派生する物質につ いて順に解説を進める.

Increasing Diversity of the Bio-Based Chemicals Produced by  : The Recent Trend of Research in  the Production of Chemicals by 

Takeshi KUBOTA, Masayuki INUI, *1 地球環境産業技術研究機構

(RITE),*2 奈良先端科学技術大学院大学

コリネ型細菌が生み出す  バイオ化学品多様性の拡大

コリネ型細菌を利用した近年の化学品生産研究動向

久保田 健 * 1 ,乾 将行 * 1 , 2

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

【解説】

(2)

グルタミン酸から派生する化学品群

グルタミン酸から派生するアミノ酸類についての最近 の生産事例はドイツ・Bielefeld大学のWendischらのレ ビューにまとめられている(1)

.ここではそれを参考にい

くつかの生産例を紹介する(図

2

γ

-アミノ酪酸(GABA)は脊椎動物の脳内で働く抑制性 の神経伝達物質としてよく知られている.また,GABA は環化させることで2-ピロリドンに変換可能であり,さ らに,これを開環重合させることによりポリアミド(ナ イロン4)が生成可能である.ナイロン4は活性汚泥中

の微生物によって分解可能とされているため,生分解性 ナイロンとして注目されている.GABAはグルタミン 酸から脱炭酸酵素Glutamate decarboxylase(GAD)に よる1段階の反応で生合成可能である.これまでGAD を発現させた大腸菌などで,グルタミン酸を基質として GABAを生産させた例があったが,近年コリネ型細菌を 用いてグルコースから直接に生産する例が相次いで報告

された(2〜4)

.コリネ型細菌は内在性GADをもたないが,

大腸菌や は対応する遺伝子を保有

する.神戸大学のOkaiらはグルタミン酸供給を高める 遺伝子破壊に加え,大腸菌由来のGADを発現させるこ 図1コリネ型細菌を利用した化学品生産 マップ

グルコースを糖源として各目的生産物へ至る 簡易代謝経路を示した.青字は派生元となる 化合物,赤字は本稿で紹介した目的生産物を 表している.

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

本稿では再生可能資源である糖類を原料として,

暮らしに役立つ化学品を作ろうという研究いわゆる

「バイオリファイナリー」の例を紹介しています.こ の研究の中心で働くのは,特別に選抜してきた微生 物です.この微生物は糖類を食べて体内で代謝し,わ れわれが望む化学物質にひたすら変換するようあら かじめ遺伝子に細工を施してあります.コリネ型細 菌はこのような目的に有利な特徴を備えており,かつ 遺伝子操作が容易なため,化学品生産に利用される 微生物の代表格です.コリネ型細菌が生産できる化 学品の種類は広く,アミノ酸類や有機酸類,ジアミン 類,そして,ベンゼン環構造をもつ芳香族化合物など も生産可能になっています(こちらは本文中で紹介し

ています).再生可能資源からたとえばプラスチック

原料となる化学品を生産できれば炭素をプラスチッ ク製品中に固定できるため,大気中から長期にわた り隔離することができます.これによって二酸化炭 素排出量削減に貢献できます.また,通常の方法で

は入手や合成が難しく,高価格で取引される化学品 もありますが,このような化学品も微生物だと容易 に生産できることがあります.この場合,安価な糖 類を微生物に与えるだけで高価格物質を作ってくれ る,まさに錬金術のような仕事を微生物は文句も言 わずにやってくれたりします.

コ ラ ム

(3)

とで,120時間で31 g/LのGABAの生産を報告した(2)

また,多くの微生物のGADの反応至適pHは4付近と比 較的低いのに対して,コリネ型細菌の生育が良好なpH は7付近である.そこで韓国・KAISTのChoiらは大腸 菌で報告された,活性pH範囲の広い変異型GADを利用 してpH 6の条件および最適なビオチン濃度の条件下で GABAを生産させ,72時間で39 g/Lの生産に成功して いる(3)

グルタミン酸からアルギニンまでは8段階の反応があ る.それらの反応を触媒する酵素をコードする遺伝子の 多くは一つの 遺伝子クラスターとして存在する.グ ルタミン酸から5段階の反応によりまずオルニチンが作 られる.1番目と5番目の反応は 遺伝子がコードす る酵素Ornithine acetyltransferase(OAT)が両方とも 触媒するとされてきたが,1番目の反応を触媒する酵素 -Acetylglutamate synthase(NAGS) は 別 の 遺 伝 子 がコードしていることが近年,報告された(5)

.次

いで 遺伝子がコードする酵素Ornithine transcar- bamoylase(OTC)によりオルニチンの末端アミノ基に カルバモイル基(‒CONH2)が付加されることでシトル リンが形成される.さらにATPを利用してアスパラギ ン酸を付加した後にアルギニンが形成される.アルギニ ンはオルニチンやシトルリンなどとともにアンモニア解 毒剤,肝機能促進剤として使われる.これまでに中国・

Sun Yat-sen大学のJiangらや韓国・Sangji大学のHwang らがコリネ型細菌を利用してそれぞれ24 g/Lと14 g/L のオルニチン生産を報告している(6, 7)

.最近,KAISTの

KimらはNADPHの供給量を高める改変と, オペロ ンの抑制性レギュレーターである 遺伝子の破壊に よりグルコースから40時間で52 g/Lのオルニチンの生 産を達成した(8)

一方,シトルリン生産について,Bielefeld大学のEb- erhardtら は の 破 壊 にArgininosuccinate synthe- taseをコードする 遺伝子の破壊を重ねて,基本的 なシトルリン生産株を構築した.また, 遺伝子が コードする -Acetylglutamate kinaseはアルギニンから フィードバック阻害を受けるため,その阻害耐性型の酵 素をコードする FBRとさらに (OTCをコード する)を高発現させた.これにより24時間で7.7 g/Lの シトルリン生産を報告した(9)

.また,中国・Nanjing工

業大学のHaoらは同じく と を破壊したうえ に,さらに (OATをコードする)を高発現させる ことで,85時間で8.5 g/Lのシトルリン生産を報告して いる(10)

また,アルギニンの高生産はKAISTのParkらによっ て報告されている.アルギニン生合成遺伝子群の発現を 抑制する制御因子 ,  遺伝子の破壊,ペントース リン酸経路を利用したNADPH供給量の最適化,グルタ ミン酸排出体遺伝子の破壊,さらに生産関連遺伝子の高 発現のためなどにプロモーターの変更を行った.この株 にグルコースとスクロースを糖源として与えることで,

72時間で93 g/Lのアルギニン生産を報告した(11)

プロリンは飼料添加物や医薬原料,化粧品添加物など として用いられる.また,近年はプロリン自体がアル ドール反応を触媒する活性をもつことがわかり,非金属 の不斉触媒としても注目されている.プロリンの生産経 路は一般的にグルタミン酸から3つの反応と一つの自発 反応により構成される.1990年代に田辺製薬株式会社 のMasudaらはグラム陰性桿菌の を 用いて4日でスクロースから100 g/Lのプロリン生産を 報告しているが(12)

,近年,コリネ型細菌を用いて,別

の経路を利用したプロリン生産の報告があった.こちら はオルニチンからアンモニア脱離を伴った環化反応を利 用しており,Ornithine cyclodeaminase(OCD)がそれ を触媒する.Bielefeld大学のJensenらは

由来のOCDをコリネ型細菌で高発現させること により,30時間で13 g/Lの生産性を示した(13)

プトレシンは4炭素鎖の両端にアミノ基をもち,後述 のカダベリンと同様にポリアミドの原料物質となりう る.これを化学的に合成するにはアクリロニトリルにシ アン化物を添加することでサクシノニトリルに変換した 後,水素化することで製造できる.しかし生体内ではア 図2グルタミン酸から派生する化学品とその用途,それぞれ

の酵素をコードする遺伝子

: Glutamate decarboxylase,  :  -Acetylglutamate syn- thase,  : Ornithine acetyltransferase,  :  -Acetylglutamate  kinase,  :  -Acetyl-gamma-glutamyl-phosphate  reductase,  :  -Acetylornithine aminotransferase,  : Ornithine trans- carbamoylase,  : Argininosuccinate synthetase,  : Ar- gininosuccinate lyase,  : Ornithine cyclodeaminase,  : Orni- thine decarboxylase.

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(4)

ミノ酸の分解によって容易に生じ,多くの生物がそれを 生合成できる.プトレシン生合成経路は2つあり,アル ギニンからアグマチンを介した2段階の反応と,オルニ チンから 遺伝子がコードするOrnithine decarbox- ylase(ODC)による脱炭酸反応を介した生産経路であ る.なお,グルコースからの場合は後者の経路を利用し たほうが40倍収率が高いとの報告がある(14)

.プトレシ

ン生産株はODCを過剰に発現させ,かつオルニチンか らアルギニンへ向かう反応を触媒する酵素OTCをコー ドする遺伝子 を削除すると作れるが,その株はア ルギニン要求性になってしまう.そこでBielefeld大学 のSchneiderらは合成プロモーターを用いて の発 現量を調節し,OTC活性を必要最小限にとどめた株を 構築した.この株は生育にアルギニンを要求せず,34 時間で19 g/Lのプトレシンを生産した実績をもつ(15)

リジンから派生する化学品

コリネ型細菌を利用して商業生産される代表的なアミ ノ酸のもう一つはリジンである.リジンの生合成経路は アスパラギン酸を経由する.グルタミン酸同様にリジン の生産濃度は報告されているだけでも100 g/Lを超えるた め,これから派生する物質も高生産を期待できる(図

3

カダベリンは5炭素鎖の両端にアミノ基をもち,ポリ アミドの原料としてそのまま用いることができる.たと えばコハク酸など,両端にカルボキシル基をもつ化合物 と重合させることが可能であり,それはバイオマス由来 ポリマーとなる.カダベリンは,リジンの脱炭酸により 比較的容易に生合成できるため過去に複数の微生物での 生産報告がある.しかしリジンの高生産菌としても有名 なコリネ型細菌を宿主として用いれば,より高生産が期

待できる.ドイツ・Braunschweig工科大学のKindらは リジン排出体をコードする遺伝子 の削除と,大腸 菌由来の脱炭酸酵素Lysine decarboxylaseおよびカダベ リン排出体と考えられているトランスポーターをコード する遺伝子 をともに高発現させることによって 50時間で88 g/Lのカダベリン生産に成功した(16)

.Kind

らはさらに研究を進め,それを用いたポリマー合成まで 行った.植物油由来のセバシン酸(炭素数10で,両末 端がジカルボン酸となる化合物)と重合させることで 100%バイオポリアミドPA5.10を作成した.なお,得ら れたポリマーは既存の6,6ナイロンなどと同程度の性能 を示したと報告している.

ピペコリン酸はプロリンの5員環を6員環に置き換えた 構造をもつ環状アミノ酸であり,免疫抑制剤やペプチド 系抗生物質生産の前駆体として用いられる.ピぺコリン 酸は,リジンから3段階の反応によって生産可能である.

まず, 遺伝子がコードするLysine dehydrogenase により,リジンから末端アルデヒド構造をもつ化合物が 作られる.これが自発的に自己環化し,さらに 遺 伝子がコードするPyrroline 5-carboxylate reductaseに より還元されることでピペコリン酸となる.Bielefeld大 学のPérez-Garcíaらはリジン生産株に対して

由来の と内在性の を高発現させる ことでグルコースから1.8 g/Lのピペコリン酸生産に成 功した(17)

5-アミノ吉草酸は両端に官能基をもつ,いわゆる

ω

-ア ミノ酸に分類されるためポリマー原料として期待でき,

また,自己環化させることでC5モノマーとして利用し やすくなる.5-アミノ吉草酸は 遺伝子がコードす るLysine 2-monooxygenaseおよび 遺伝子がコー ドする5-Aminovaleramidaseによる2段階でリジンから 合成できる.両酵素を発現させた大腸菌での生産報告が あるがその生産性は低かった.KAISTのShinらはコリ ネ型細菌のリジン高生産株をベースに 由来の と を発現させることで5-アミノ吉草酸の基本 的な生産に成功したが,その生産菌の培養液中には副生 成物として5-アミノ吉草酸の代謝物であるグルタル酸が 顕著に蓄積していた.この反応を触媒する酵素は当初,

コリネ型細菌では見つかっていなかったが,その酵素を 新たに見いだし,対応する遺伝子 を破壊すること で副生成物を抑えることに成功した.これにより150時 間で33 g/Lの5-アミノ吉草酸を生産した(18)

.また,興

味深いことに,ほぼ同時期にドイツ・Saarland大学の Rohlesらも5-アミノ吉草酸の生産を報告している.こち らも 由来の と を用い,独自に 図3リジンから派生する化学品とその主な用途,それぞれの

酵素をコードする遺伝子

: Lysine decarboxylase,  : Lysine dehydrogenase,  :  Pyrroline 5-carboxylate reductase,  : Lysine 2-monooxygen- ase,  : 5-Aminovalelamidase.

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(5)

を見つけ出し破壊することで生産性を向上させた.さら にリジンの排出体遺伝子 の破壊を重ねることで,

50時間で28 g/Lの生産性を達成した(19)

ホスホエノールピルビン酸から派生する化学品群 解糖系で作られるホスホエノールピルビン酸はペン トースリン酸経路から供給されるエリスロース4-リン酸 と結合し3-デオキシ-D-アラビノペプツロソン酸7-リン酸

(DAHP)となる.DAHPからコリスミ酸までの代謝経 路はシキミ酸経路と呼ばれ,大半の微生物や植物は有し ているが動物には存在しない.シキミ酸経路では炭素6 員環の形成から一つずつ二重結合が追加され,最後にコ リスミ酸からのピルビン酸の脱離に伴って芳香環が完成 する.そのためこの経路からは主に芳香族化合物が生産 される(図

4

.芳香族アミノ酸であるトリプトファン,

チロシン,フェニルアラニンもこのシキミ酸経路を通し て生合成される.シキミ酸経路に炭素源を集中させるた めには初発の酵素である,DAHP synthaseの活性を高 めることが必須である.そしてこの酵素の基質となるホ

スホエノールピルビン酸とエリスロース4-リン酸の供給 が重要となる.

シキミ酸は日本のシキミ(樒)の実から発見されたも ので,環状構造かつ光学活性点を3つ有するためキラル ビルディングブロックとして有用な化合物である.また,

インフルエンザの感染初期に処方されるタミフルを化学 合成する際の出発物質としての需要がある.現在シキミ 酸はトウシキミ(八角)の実から抽出されることが主流 となっているが,その収率は極めて低い.発酵生産によ る大量供給の手段が確立されればインフルエンザの流行 にも対応可能だと期待できる.シキミ酸はシキミ酸経路 の中央に位置しており,シキミ酸を代謝するShikimate  kinaseをコードする遺伝子 の破壊により若干培養 液中に蓄積する.この生産濃度を高めるため,筆者らの 研究グループである地球環境産業技術研究機構(RITE)

のKogureらはホスホエノールピルビン酸の供給を高め る改変と,フィードバック阻害を受けない大腸菌由来の 変異型DAHP synthaseを導入した.さらに複数の遺伝 子の強化,副生経路遺伝子の破壊を重ねることでシキミ 酸高生産株を構築した.この菌を高密度に培養槽に充填 し,増殖させない条件下で生産させた(RITEバイオプ ロセス)ところ,48時間で141 g/Lもの高い生産濃度を 達成したことを報告した(20)

ここで筆者らの研究グループが開発した「RITEバイ オプロセス」(増殖非依存型バイオプロセス)の紹介を 簡単にさせていただく.微生物による従来型の物質生産 方法では分裂増殖に依存して生産を行うため,細胞分裂 の「場」と「時間」を必要とする.そのため化学反応と 比較して生産性が極めて低い場合が多かった.RITEバ イオプロセスでは以下の手順によってこの問題を解決し ている.まず,微生物細胞を大量に培養する.次に得ら れた細胞を反応器に充填し,原料を投入して増殖を抑制 した状態で物質を生産させる.このように,あたかも 化学触媒 のように微生物細胞を利用することによって 短時間に多量の有用化学品を生産できるようになる.従 来型の「増殖依存型」に比べてRITEバイオプロセスが 有利な点は,1.  高い生産性を示す(高収量,省スペー ス,短時間)

,2. 反応器内の細胞を繰り返し物質生産に

利用できるため,生産コストを大幅に下げられる,3. 発 酵阻害物質や生産物毒性の影響を受けにくいなどが挙げ られる.これまでにバイオ燃料や有機酸などの化学品の 高効率生産実績があり,本稿でもこの技術を応用した例 をいくつか紹介した.

4-アミノ安息香酸(4-ABA)はカルボキシル基とアミ ノ基を併せ持つ芳香族化合物である.芳香環上に2つ以 図4ホスホエノールピルビン酸から派生する化学品とその用

途,それぞれの酵素をコードする遺伝子

,  :  3-Deoxy-D-arabinoheptulosonate  7-phosphate 

(DAHP) synthase,  : 3-Dehydroquinate synthase,  : 3-De- hydroquinate  dehydratase,  :  Shikimate  dehydrogenase, 

: Shikimate kinase,  : 5-Enolpyruvylshikimate 3-phos- phate synthase,  : Chorismate synthase,  : 4-Amino- 4-deoxychorismate synthase,  : 4-Amino-4-deoxychorismate  lyase,  : Chorismate lyase,  : 4-Hydroxybenzoate 3-hy- droxylase,  : 4-Hydroxybenzoate decarboxylase,  : An- thranilate synthase,  : Anthranilate phosphoribosyltransfer- ase,  : Indole-3-glycerol phosphate synthase/phosphoribosyl- anthranilate isomerase,  : Tryptophan synthase,  : Tryp- tophan oxidase,  ,  : Violacein biosynthesis protein,  :  Protodeoxyviolaceinate monooxygenase,  : Violacein synthase.

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(6)

上の官能基を有する化合物は医薬品のビルディングブ ロックとしてだけでなくポリマーの原料としても有望で ある.特にパラ位に置換基を有する場合は直鎖上の芳香 族ポリマーとなり,高耐熱,高強度,高耐久性,そして 耐薬品性等,産業上有用な特徴を付与することができる.

4-ABAはこのような構造的特徴をもつため高機能な芳香 族ポリマーの原料となりうる.4-ABAは代謝経路上で 葉酸の前駆体であり,コリスミ酸から 遺伝子が コードする4-Amino-4-deoxychorismate synthase,およ び 遺伝子がコードする4-Amino-4-deoxychorismate  lyaseによる2段階の反応で生産可能である.これまで

や大腸菌での生産報告例があ るが,その生産濃度は十分ではなかった.RITEの筆者 らはスクリーニングを行い,

由来の と 由来の を用

いた場合に最も高い生産濃度を示すことを見いだした.

これらをプラスミドで導入し,さらにシキミ酸経路の遺 伝子の発現強化と,副生経路遺伝子の破壊により4-ABA 高生産株を構築した.この株は48時間で43 g/Lの4-ABA 生産に至った(21)

フェノールは殺菌作用を示す薬剤として古くから使用 されてきた.また,フェノールとホルムアルデヒドを原 料として熱硬化性のフェノール樹脂を合成することがで きる.このフェノール樹脂は優れた耐熱性や機械特性,

電気絶縁性,耐燃性などの特徴を示すため,自動車部 品,回路基板,そして木材加工接着材など広範な用途に 適用できる.フェノールは単純な構造だが,それ自体が 強力なタンパク質変性作用を示すためこれまで微生物を 用いた発酵生産研究はほとんど進んでいなかった.フェ ノールはチロシンを経由した生産も可能だが,コリスミ 酸から4-ヒドロキシ安息香酸(4-HBA)を中間体として 2段階でも生産可能である.それぞれ 遺伝子がコー ド す るChorismate lyaseと 遺 伝 子 が コ ー ド す る 4-Hydroxybenzoate decarboxylaseによって触媒される.

RITEではDAHP synthaseをコードする , 

由来の ,  由来の を高発現させることでグ ルコースからフェノールを24時間で0.8 g/L生産できる ことを報告した(22)

.現在,フェノール生産技術に関し

てさらなる改良にも成功しており,早期商用化を目指し た応用研究を進めている.また,フェノールの前駆体で ある4-HBA自体も液晶ポリマーの原料として需要が見 込まれる.RITEでは4-HBAを高濃度に生産させる技術 の開発にも成功している(論文準備中)

プロトカテク酸はベンゼンの3置換体でこちらもポリ マー原料として有望であり,また,医薬品や香料の原料

としても用いられる.4-HBAの芳香環上に新たに水酸 基を一つ導入することで生産可能である.神戸大学の Okaiらはコリネ型細菌内在の 遺伝子がコードする 4-Hydroxybenzoate 3-hydroxylaseを利用し,大腸菌由 来の をコリネ型細菌のフェニルアラニン高生産株

(ATC C 21420株)に発現させることでプロトカテク酸 生産を試みた.その結果,96時間で1.1 g/Lのプロトカ テク酸が培養液中に蓄積した(23)

ビオラセインは青紫色を呈し,バイオ色素(染色剤)

として使用できるだけでなく,抗腫瘍薬や抗ウイルス薬 となり得る重要な生理活性をもつことが知られている.

ビオラセインは2分子のトリプトファンからなる主骨格 をもつが,コリネ型細菌によるトリプトファンの高生産 は信州大学のIkedaらによる研究(24)によって古くから知 られているため,ビオラセインも高生産が期待できる.

中国・Dalian Polytechnic大学のSunらはトリプトファ

ン高生産株に 由来の 遺

伝子群をプラスミドで導入した.培養条件などの最適化 により115時間で5.4 g/Lのビオラセインの生産に成功 した(25)

ピルビン酸から派生する化学品

グルコースからピルビン酸までは嫌気的に進行できる が,大量のグルコースを代謝するにはNADの枯渇が 問題となる.そのため効率よく目的物質を生産させるた めにはNADの再生がキーポイントとなる.以下に紹 介した化学品は生産経路上でNADHを消費してNAD を再生できるよう代謝設計されているため,高生産が達 成できている(図

5

図5ピルビン酸から派生する化学品とその用途,それぞれの 酵素をコードする遺伝子

:  Lactate  dehydrogenase,  :  Alanine  dehydrogenase,  : Acetohydroxy acid synthase,  : Acetohydroxy acid  isomeroreductase,  :  Dihydroxy  acid  dehydratase,  :  Leucine dehydrogenase.

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(7)

乳酸の重合体であるポリ乳酸(PLA)はポリエステル の1種で,現在最も研究が進んでいる生分解性プラスチッ クである.しかし耐久性や耐熱性が低く,用途に制限が あった.生体内ではL-乳酸が主流であるため,発酵法で はこれまでポリ-L-乳酸に関する研究がほとんどであった.

しかしポリL-乳酸とポリD-乳酸とを等量混合したステレ オコンプレックス型ポリ乳酸(SC-PLA)は単体ポリ マーよりも高い融点をもつことが知られており,純粋な

D-乳酸生産の需要が高まった.乳酸は石油からも合成で きるが,この合成物はラセミ体となるため,SC-PLAの 合成には適さない.光学的に純粋なD-またはL-乳酸生産 は微生物発酵が得意とするところである.

ピルビン酸をL-乳酸に変換する内在性酵素を破壊し,

D-乳酸選択的に生成する遺伝子を導入することで光学的 に純粋なD-乳酸の生産が可能である.RITEのTsugeら は解糖系上流の5つの遺伝子を高発現させ,さらに

由 来 のLactate dehydrogenaseを コードする遺伝子をプラスミドで発現させることで,D- 乳酸の生産株を構築した.この株を用いて嫌気条件下で RITEバイオプロセスを行うと,80時間で195 g/LのD- 乳酸が生産できた(26)

アラニンは炭素数3の光学活性体として医薬原料とし ての利用価値がある.また,甘味を示すため食品添加物 としても使用されている.グルコースからの発酵生産例 は大腸菌を用いた114 g/L(48 h)の生産報告例がある(27)

ピルビン酸に対してアミノ基の転移反応によりアラニン を生成できるが,コリネ型細菌内在性のアミノ基転移酵 素はアミノ基供与体としてグルタミン酸またはアスパラ ギン酸を要求する(28)

.そこでRITEのYamamotoらは

由来のAlanine dehydrogenase を利用した.この酵素はNADHを利用して無機アンモ ニアを直接ピルビン酸に導入することができ,これによ りアミノ基供与体としてのグルタミン酸またはアスパラ ギン酸を必要とせず,かつNADの再生が可能となっ た.この酵素をコードする遺伝子をプラスミドで高発現 させ,解糖系上の4つの遺伝子の発現強化およびピルビ ン酸,ホスホエノールピルビン酸を消費する酵素をコー ドする遺伝子をそれぞれ削除することによりアラニン高 生産株を作製した.この株を用いて嫌気条件下,RITE バイオプロセスを行うことで,48時間で216 g/Lのアラ ニン生産に成功した(29)

バリンは分岐鎖アミノ酸の1種で,医薬品や化粧品の 原料のほか,食品または飼料添加物としての需要もあ る.また,筋肉の維持および増量に重要な役割をするこ とが示唆されている.バリンはピルビン酸から4段階の 酵素反応によって作られる.ピルビン酸からTCAサイ クルおよび酢酸へと流れる経路を遮断し,ピルビン酸の 供給を増やした株を使用することで,26 g/Lのバリン生 産が達成できたが,この株は生産時に酢酸またはエタ ノールを要求した.そこでStuttgart大学のBuchholzら はピルビン酸をAcetyl-CoAに変換する酵素をコードす る遺伝子のプロモーターを変更し,発現量を調節するこ とで要求性の回避を試みた.この株にプラスミドでバリ ン生産酵素遺伝子を発現させることで,87 g/Lもの高い バリンの蓄積を示した(30)

一方,全く別のアプローチでバリンの高生産を達成し た報告もある.内在性のバリン生合成経路ではNADHで はなくNADPHが消費される.そこでRITEのHasegawa

表1本稿で紹介した化学品のまとめ

中間体 化学品 主な用途 生産濃度(g/L) 時間(h) 報告機関 発表年

グルタミン酸 GABA ポリマー 38.6 72 KAIST 2015

オルニチン 栄養補助剤 51.5 40 KAIST 2015

シトルリン 栄養補助剤 8.5 85 Nanjing工業大学 2015

アルギニン 栄養補助剤 92.5 72 KAIST 2014

プロリン 飼料添加物 12.7 30 Bielefeld大学 2013

プトレシン ポリマー 19.0 34 Bielefeld大学 2012

リジン カダベリン ポリマー 88.0 50 Braunschweig工科大学 2014

ピペコリン酸 医薬原料 1.8 不明 Bielefeld大学 2016

5-アミノ吉草酸 ポリマー 33.1 150 KAIST 2016

ホスホエノールピルビン酸 シキミ酸 医薬原料 141.2 48 RITE 2016

4-アミノ安息香酸 ポリマー 43.1 48 RITE 2016

フェノール ポリマー 0.8 24 RITE 2013

プロトカテク酸 ポリマー 1.1 96 神戸大学 2015

ビオラセイン 医薬原料 5.4 115 Dalian Polytechnic大学 2016

ピルビン酸 D-乳酸 ポリマー 195.4 80 RITE 2015

アラニン 医薬原料 216.4 48 RITE 2012

バリン 飼料添加剤 227.3 48 RITE 2012

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(8)

らは,まず2-アセト乳酸を2,3-ジヒドロキシイソ吉草酸 に変換する酵素Acetohydroxy acid isomeroreductase

(AHAIR,  がコードする)に着目し,補酵素特性の 変換を試みた.補酵素としてNADHまたはNADPHを 要求する他種の還元酵素のアミノ酸配列をそれぞれ比較 することで置換すべき部位を推定し,実際にAHAIRに 3カ所のアミノ酸置換を導入することにより反応時に要 求する補酵素をNADPHからNADHに改変することに 成功した.次にアラニン生産の場合と同じ発想で,グル タミン酸を消費するアミノ基転移酵素の代わりにNADH と無機アンモニアを利用する酵素( がコードする)

を採用した.これによりグルコースからバリンまでの代 謝経路でNADがうまく再生されるようになり,グル コース消費量とバリン生産量が劇的に改善された.この ことは,NADの再生(NADH/NAD比のバランス)が 嫌気条件下でのバリン生産において主たる律速要因であっ たことを強く示唆している.さらに,アナログ耐性株を 解析することでピルビン酸を2-アセト乳酸に変換する酵 素( がコードする)に対するフィードバック阻害 を回避できるアミノ酸置換を見いだした.これらの改良 を加えた生産株を構築し,上述と同様に嫌気条件下で RITEバイオプロセスを行うことにより48時間で227 g/L という高生産を達成した(31)

おわりに

今回示した多くの化学品の生産事例から,コリネ型細 菌の工業用生産宿主としての潜在能力の高さをうかがう ことができる(表

1

.本稿では主に世界の研究機関か

ら発表された論文報告をもとにさまざまな化学品の生産 について,われわれ筆者らの研究グループであるRITE の研究事例も含めて,近年の研究動向を紹介した.しか し実際はコリネ型細菌を用いた生産技術開発の発展は,

菌の発見も含めて協和醱酵工業株式会社(現  協和発酵 キリン株式会社)や味の素株式会社などの大手発酵関連 企業による長年の貢献によるところが大きい.これに よって現在では有用物質の発酵生産における同菌の産業 的価値はゆるぎないものとなっている.工業用生産宿主 としての有利な特徴を生かし,今後も研究機関と企業そ れぞれにおいて新たな化学品生産への挑戦は続くと考え られる.特に細胞に対して強毒性を示す化学品や,より 複雑な分子構造またはより長い代謝経路を必要とする化 学品の生産技術開発が進むと期待している.

文献

  1)  V. F. Wendisch, J. M. Jorge, F. Pérez-García & E. Sgobba: 

32, 105 (2016).

  2)  N. Okai, C. Takahashi, K. Hatada, C. Ogino & A. Kondo: 

4, 20 (2014).

  3)  J. W. Choi, S. S. Yim, S. H. Lee, T. J. Kang, S. J. Park & 

K. J. Jeong:  , 14, 21 (2015).

  4)  J.  M.  Jorge,  C.  Leggewie  &  V.  F.  Wendisch: 

48, 2519 (2016).

  5)  K. Petri, F. Walter, M. Persicke, C. Rückert & J. Kalin- owski:  , 14, 713 (2013).

  6)  L.  Y.  Jiang,  S.  G.  Chen,  Y.  Y.  Zhang  &  J.  Z.  Liu: 

13, 47 (2013).

  7)  G. H. Hwang & J. Y. Cho:  ,  41, 573 (2014).

  8)  S. Y. Kim, J. Lee & S. Y. Lee:  , 112, 416  (2015).

  9)  D. Eberhardt, J. V. Jensen & V. F. Wendisch: 

4, 85 (2014).

10)  N. Hao, J. Mu, N. Hu, S. Xu, M. Yan, Y. Li, K. Guo & L. 

Xu:  , 42, 307 (2015).

11)  S. H. Park, H. U. Kim, T. Y. Kim, J. S. Park, S. S. Kim & 

S. Y. Lee:  , 5, 4618 (2014).

12)  M. Masuda, S. Takamatu, N. Nishimura, S. Komatsubara 

& T. Tosa:  , 43, 189 (1993).

13)  J. V. Jensen & V. F. Wendisch:  , 12, 63  (2013).

14)  J. Schneider & V. F. Wendisch: 

88, 859 (2010).

15)  J. Schneider, D. Eberhardt & V. F. Wendisch: 

95, 169 (2012).

16)  S. Kind, S. Neubauer, J. Becker, M. Yamamoto, M. Volkert,  G. Abendroth, O. Zelder & C. Wittmann:  , 25,  113 (2014).

17)  F.  Pérez-García,  P.  Peters-Wendisch  &  V.  F.  Wendisch: 

100, 8075 (2016).

18)  J. H. Shin, S. H. Park, Y. H. Oh, J. W. Choi, M. H. Lee, J. 

S. Cho, K. J. Jeong, J. C. Joo, J. Yu, S. J. Park  :  , 15, 174 (2016).

19)  C. M. Rohles, G. Giesselmann, M. Kohlstedt, C. Wittmann 

& J. Becker:  , 15, 154 (2016).

20)  T.  Kogure,  T.  Kubota,  M.  Suda,  K.  Hiraga  &  M.  Inui: 

38, 204 (2016).

21)  T. Kubota, A. Watanabe, M. Suda, T. Kogure, K. Hiraga 

& M. Inui:  , 38, 322 (2016).

22)  H. Yukawa & M. Inui: US patent 2013/0273624 A1 (2013).

23)  N. Okai, T. Miyoshi, Y. Takeshima, H. Kuwahara, C. Ogino 

& A. Kondo:  , 100, 135 (2015).

24)  M. Ikeda & R. Katsumata:  , 65,  2497 (1999).

25)  H. Sun, D. Zhao, B. Xiong, C. Zhang & C. Bi: 

15, 148 (2016).

26)  Y. Tsuge, S. Yamamoto, N. Kato, M. Suda, A. A. Vertès,  H.  Yukawa  &  M.  Inui:  , 99,  4679 (2015).

27)  X. Zhang, K. Jantama, J. C. Moore, K. T. Shanmugam & 

L. O. Ingram:  , 77, 355 (2007).

28)  T. Jojima, M. Fujii, E. Mori, M. Inui & H. Yukawa: 

87, 159 (2010).

29)  S. Yamamoto, W. Gunji, H. Suzuki, H. Toda, M. Suda, T. 

Jojima, M. Inui & H. Yukawa:  , 

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

(9)

78, 4447 (2012).

30)  J. Buchholz, A. Schwentner, B. Brunnenkan, C. Gabris, S. 

Grimm,  R.  Gerstmeir,  R.  Takors,  B.  J.  Eikmanns  &  B. 

Blombach:  , 79, 5566 (2013).

31)  S. Hasegawa, K. Uematsu, Y. Natsuma, M. Suda, K. Hira- ga, T. Jojima, M. Inui & H. Yukawa: 

78, 865 (2012).

プロフィール

久保田 健(Takeshi KUBOTA)

<略歴>2000年慶應義塾大学理工学部化 学科卒業/2005年同大学大学院理工学研 究科博士課程修了/同年株式会社ニコン/

2007年理化学研究所基幹研究所研究員/

2011年RITE研 究 員/2016年 同 主 任 研 究 員、現在に至る<研究テーマと抱負>微生 物発酵による芳香族化合物生産とその事業 化<趣味>野菜作り,野鳥観察

乾  将 行(Masayuki INUI)

<略歴>1986年広島大学工学部発酵工学 科卒業/1988年同大学工学部工業化学専 攻 修 了/1988年 三 菱 油 化 株 式 会 社 研 究 員/1993年博士(工学)(東京工業大学)/

1994年三菱化学株式会社副主任研究員/

2000年同社主任研究員/同年RITE主任研 究員/2006年同副主席研究員/2012年同 主席研究員/2014年同グループリーダー 代行・主席研究員/2014年奈良先端科学 技術大学院大学バイオサイエンス研究科客 員教授(兼務)/同年グリーンフェノール 開発株式会社取締役・技術部長(兼務)/

2016年RITEグループリーダー・主席研究 員,現在に至る<研究テーマと抱負>非可 食バイオマスからのバイオ燃料・グリーン 化学品の生産技術の開発と実用化<趣味>

旅行,お酒<所属研究室ホームページ>

http://www.rite.or.jp/bio/

Copyright © 2017 公益社団法人日本農芸化学会 DOI: 10.1271/kagakutoseibutsu.55.690

日本農芸化学会

● 化学 と 生物 

参照

関連したドキュメント

b.

bulgaricus標準株は、生理食塩水、pH 3.0TBS溶液では約1.0×10 8 個の菌数を確認するこ

糖を含まない MRS 培地で培養することで糖飢餓処理し、 Lactobacillus 属細菌のストレ ス耐性に対する糖飢餓処理の効果を調査した。糖飢餓処理した Lactobacillus gasseri SBT2055

ACP の よい 基質 であ るパ ラニト ロフ ウニ ´レ リン 酸が よぃ基質とならなかったことから ACP で はな いと 考え られ る。セ リン /ス レオ ニン ホス

D マンノース,麦芽 糖,乳糖, トレハロース,マンニット,白糖をい

列を調べると,予想とは異なる位置でスプライシングが 生じていた.APaseの活性中心は2つのAspで構成され ているが,この活性中心を形成する2つ目のAspが現れ る前に終止コドンが出現することから,偽遺伝子ではな いかと考えられた.残る2つの と は,正しく 翻訳されGPI-anchor型の酸性プロテアーゼとして酵母

oceanica IMET1 をフラスコ培養し、増殖とと もにオイル生産条件検討し、得られた油の脂肪酸組成を測定した。その結果、12 日間の培養後の オイル生産量は硝酸塩で

弊社では、ポリ乳酸の耐熱温度を120 〜 140度 までに高めるために層 そうじょう 状珪