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尋常性痤瘡病巣より分離されたブドウ球菌の細菌学的・血清学的研究

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48 (東女医大誌第54巻 第9

号)

頁 868~878 昭和59年9月j

尋常性座療病巣より分離された

ブドウ球菌の細菌学的・血清学的研究

西 東京女子医科大学皮膚科学教室〔主任肥田野信教授〉

け 村

(受付昭和59年6月29日〉

Bacteriological aod Serological Study 0 0 Staphylococci

Isolated from Lesions of Patients with Acne Vulgaris Sunao NISHIMURA

Department of Dermatology (Director: Prof. Akira HIDANO) Tokyo Women's Medical College

Bacteriological examination from 55 patients with acne vulgaris revealed 76 strains of Staphylococcus from 47 patients.

Using Api system, the author identified 6 strains of St. aureus, 45 strains of St. epidermidis, one strain of St s.aprophyticus, one strain of St. cohnii, one strain of St. hemolyticus type II, 2 strains of St. hominis type 1 and 5 strains of St. capitis, but 15 strains could not be identified.

Sera from patients were tested with the isolated staphylococcal antigen using gel di妊usion precipitation reaction.

1n ouchterlony plates, sera from 40 patients produc巴done or three precipitin bands with the antigen

of the standard strain of St. aureus. One band, fused to form an arc, was identified with protein A an -tigen from St. aureus.

8 of the 13 patients showed discrete broad bands for immunoelectrophoresis. However, no precipitin band was produced with staphylacoccal antigens by sera of 4 out of 5 patients from whom St. aureus was isolated.

All of the St. aureus strains isolated from patient contained protein A.

The relationship of isolated cocci and clinical symptoms were as follows: St. epidermidis was predominant in females; both St. auresus and St. capitis were isolated in a high rate from pustules; all stains of St. auresus were isolated in teens; and St. epidermidis was isolated less frequent1y in patients with severe acne. はじめに 尋常性座癌(座癒〉の発症には多くの因子が関 与するが,そのうち重要な要因とされているのは,

U

皮脂排出の允進, 2) 皮脂組成の異常, 3)毛包 脂腺内の細菌の役割,4)毛包脂腺開口部の閉塞で あり,そこに遺伝的要因,食餌,内分泌因子,胃 腸障害等の因子がからみあい,さらに誘発因子と しての体内性〔ハロゲン化合物,過酸化脂質など), 体外性(機械的刺激,化粧品など〉の各因子が重 なりあっておこると考えられている1)2) このように,毛包脂腺内の細菌叢が重要な役割 を は た す 事 は 以 前 か ら 予 想 さ れ , 研 究 さ れ て き た.座療病変部からは,皮膚の常在菌である, propionibacterium acnes C P. acnes), Staphy -lococcus epidermidis CSt. epid)

pityrosporum 属が主に分離される.このうち, P. acnesに関し ては,微生物学,皮膚科学の領域でかなりの研究 が積重ねられているが, ブドウ球菌に関してはそ の文献がほとんどみあたらない. 今回著者は,皮膚常在菌として非病原性ブドウ 一

(2)

-868-球 菌 と さ れ て い る St.epid,および病原性ブドウ 球菌のStaphylococcusaureus (S

t

.

aureus)につ いて,座磨病巣からの分離を行い,分離菌抗原に 対する患者血清の抗体の証明として,ゲル内沈降 反応を行なった.また,患者血清に対して反応す るS

t

.

aureusの保有する proteinA抗原について も検討を加えた.更に臨床型と分離菌との関係に ついても検討した. 研 究 材 料 並 び に 実 験 方 法 1.対象 本 学 学 生

1

6

名 ( 昭 和

5

7

5

月より

6

月まで〉お よび外来患者39名 ( 昭 和

5

7

7

月より昭和

5

8

年2 月まで〉の計

5

5

名,いずれも種々の程度に座靖の 認められた者を研究対象とした.

1

1

.

実 験 方 法 1.痘痛病変部よりのブドウ球菌の分離 1)検体材料採取法 患者の顔面,胸部,背部にみられる面胞,丘疹, 膿癌,嚢腫をアルコールで、清拭後,面胞圧出器に て圧出し,内容物を採取し,滅菌スピッツ CPuk. Diluent*) 1m}中に混和して被検液とした. 'Puk-

D

i

luent KH2P04 0.5g/dl Na2HP04 Tween 80 L-cysteine HCl 0.4g/dl O.lmg/dl 0.03g/dl 2)ブドウ球菌分離培養法 被検液のO.Olmlを普通寒天培地に滴下し,白金 耳にて画線培養し ,3TC 1夜培養した. 寒天平板上の

S

型コロニーで肉眼的に異なった もの(白色又はクリーム色) 1 - 2種を釣菌し, それぞれ普通寒天斜面培地に純培養し ,3TC

1

夜 培養した. 斜面培地より

1

白金耳をスタヒロコッカス培地

1

1

0

(病原ブドウ球菌選択分離用培地,栄研〉に移 植,3TC 1夜培養した.

2

.

分離菌の性状についての検討 1)菌染色性および形態 グラム染色にてグラム陽性,ブドウ状配列を示 すものを選択し,以下の実験を行なった. 2)生化学的性状 コアグラーゼ試験:被検菌とウサギ血柴との混 合液を3TCで, 30分, 1, 1.5, 2時間と観察し, 凝固を示すものをコアグラーゼ試験陽性

C

+

)

と した

D

マ ン ニ ッ ト 分 解 能 テ ス ト :

0

.

0

4

%

BTB

試 薬にて,黄色変するものをマンニット分解能陽性 (+)とLtこ. カ タ ラ ー ゼ 反 応 : ス ラ イ ド ガ ラ ス 上 の 被 検 菌 に,

3% H

2

0

2を滴下し,発泡するものを陽性(十〕 とした 表 l アビスタフシステムの生化学性状10)11) D 果 D 麦 手L ト ーマ キ メ 硝 酸 塩 アア V 白 中グ ア 尿 フ ーマ レ ン 二/ リ ノレア P レノ ド ン 芽 、ノ リ ピ カタ 反 アノレ ギ ウ / ロ ツ ツ オ 還 リl 応 セコ 糖 糖 糖 糖 ト ト フE フゼ 糖 チサ ン ス ス ス lン 解 性 St. aureus 十 + 十 十 + + + 十 + + + 十 + ¥ J St. epidermidis + 十 + + 十 ¥ J + 十 十 ¥ / 、、Jノ + St. saprophyticus 十 + + 十 + + 、v ¥ J 、J + + ¥ / ¥ / St. cohnii 十 + ¥-" + + + + St. hemolyticus type II 十 + 十 十 + ¥ / + 、、〆' ¥ / 十 St. hominis type I + 十 + ¥ / + 十 + 十 St. capitis + + + (+) + + ¥ / +:陽性'v,生物型により陽性あるいは陰性 土弱陽性 一。陰性 s.x・'77ィノース.D.キシロース. 世メチノレーグノレコシトはすべて陰性である. またS.xtylosus, S h.temolyticus type I , St. hominis type II, St. warnei, St. simulansは該当するものがなかったので除いた ~869

(3)

アビスタフシステム(アスカ純薬K.K) による 性状(表1):糖分解,硝酸塩還元能, V oges-Pros -kauer反応(VPテスト),フォスフアターゼ試験, アルギニン水解性,尿素分解能等について検査を 行なった. 3.分離菌抗原によるゲル内沈降反応 1)抗原(患者分離菌および標準株よ句作製) 抗原として用いた菌株は,東京女子医大徴生物 学教室保存のSt.epidおよびSt.aureus (209P) 〔し、ずれも国立予防衛生研究所より分与後,同教室 にて継代保存株],患者から分離同定された菌, St. epid, St. aureus, St. hominisである.抗原作製法 は, これらの菌株をそれぞれ37'C1夜ブイヨン培 養液にて培養したものを80.C,5分加熱後, 3000 rpm,20分遠心した上清を抗原原液として用いた. 2)抗体(患者血清) 抗 体 と し て は 患 者 血 清 を 分 離 後 , 型 の 如 く 56.C30分で非働化した.なお対照として座清のな い

5

名の健康成人の血清も同様に処置し, これは 個別に或いはプールして用いた. 3)ゲル内沈降反応 Ouchterlony法 , お よ びImmunoelectrophor -esisを用い常法により実験を行なった. Ouchterlony法 に よ る 実 験 . 寒 天 板 上 の 中 心 wellに抗原液を,周囲の wellに患者血清を注い だ.抗原液と抗血清との寒天のへだたりは7mm とした. Immunoelectrophoresisに よ る 実 験 : Ouch-terlony法にてS

t

.

aureus抗原に対して明瞭なゲ ル内沈降帯の認められた患者13例 (S

t

.

epid検出 12名, S

t

.

hominis検出 1名〉の血清について行 なった. 電気泳動用寒天平面の中央の溝をはさんで

2

つ のホールに同一患者血清を注入し,定電流3mA/ cm,90分泳動し,中央の溝には,その患者からの 分離菌の抗原液を注ぎ,血清の外側の溝には一方 に標準株St. aureus抗原液を反対側の溝にはS

t

.

epid抗原液を注ぎ,室温にて l夜放置した後,生 じた沈降帯について検討した. 4)患者血清中のIgGとproteinAとの反応帯 の関連性について Ouchterlony法による実験:正常人血清或いは 血清中の IgGとS

t

.

aureusのproteinAとが反 応するといわれているので3) 患者血清と St.aur -eus抗原との聞の著明な沈降帯と proteinAとの 関係をみるため,中心wellにS

t

.

aureusを分離 した患者5名の血清を,周囲の6つのwellにそれ ぞれ, proteinA(シグマ社 1

%

Barbital Buffer にて0.5mg/dlに溶解したもの),抗ヒト IgGヤギ 血清(富士臓器製薬K.K : pH 7.2, phosphate buffered salineにて2-32倍希釈したもの),標準 株S

t

.

aureusおよびSt.epid,患者株St.aureus およびSt. epid抗原を注入した.wellの直径を2 m mとしたので抗原液と抗血清との寒天のへだ たりは4mmとし,各反応聞の沈降帯の関係をみ た 対照実験として, S

t

.

aureus以外のブドウ球菌 を分離した5名の患者,正常人5名の血清につい ても同様の実験を行なった. Immunoelectrophoresisによる実験:St. aur -eusを検出した 5名 の 患 者 の 血 清 を 寒 天 平 面 の ホールにそれぞれ注入し,電気泳動を行なった外 側溝の lつにproteinAを他側溝に抗ヒト IgG 血清を注入してそれぞれの反応をみた. 5)分離菌のproteinA産生について(益団法 による4)) S

t

.

aureusがproteinAを産生しているかどう かを確認するため以下の実験を行なった. 正 常 犬 血 清0.5mlにS

t

.

aureusの ブ イ ヨ ン 37'C 1夜培養菌O.lmlを加え,ハートインフュー ジョン寒天培地1.0mlと混和し,平板にて37'C1 夜培養する.対照として,S

t

.

hominis, St. epid(患 者株),および標準株S

t

.

aureus, S

t

.

epidについ ても同様に実験し,寒天平板上のコロニ一周辺に 生ずる沈降輪(halo)の有無,大きさを観察した. 4.分離菌株数と臨床症状との関係 1)年齢, 2) 性別, 3) 皮疹〔臨床型および発症 部位入 4) 重症度等の関係を調べ,検討を加えた. 結 果 1.ブドウ球菌の分離成績および性状 研究対象

5

5

名より得られた89検体のうち,スタ ヒロコッカス培地 110で 分 離 培 養 が で き た コ ロ ← 870←

(4)

表2 疫療患者より分離されたブドウ球菌 学 生 外来患者 70 ニーのうちグラム陽性菌は76株でいずれもブドウ 状配列を示した.このうち, コアグラーゼ陽性, マンニ ット陽性,カタラーゼ陽性を示す病原性ブ ドウ球菌は6株であり,残り 70株は非病原性ブド ウ球菌と判定した (表2). 2.アビスタフシステムによる分離菌の性状 生化学的性状を検討した結果,分離S

t

.

aureus の6株はDブドン糖,果糖. Dマンノース,麦芽 糖,乳糖, トレハロース,マンニット,白糖をい ずれも分解し,キシリット,メリビオースはいず れも非分解であり,また硝酸塩還元反応,アルカ リフォスファターゼ反応陽性.VP反応陽性.N-ァ セチルグルコサミン分解陽性である.アルギニン 水解性であるが,尿素は分解するもの5株と非分 解の1株があった. S

t

.

epidは76株中45株で,マンニ ット, トレハ ロース非分解で,硝酸塩還元反応.

N

-

アセチルグ ルコサミン分解陽性である.アルギニン水解性と 尿素分解能については,それぞれ陽性のもの

3

1

株, アルギニン水解性陰性のものが9株,両者とも陰 性のもの5株であった. なお表1により S

t

.

saprophyticus 1株.St. cohnii 1株.St. hominis type 1 2株.S

t

.

hemolyticus type 11 1株.S

t

.

capitis 5株が同 定されたが,これらのいずれにも属さない同定不 能の

1

5

株があった.分離菌76株の各菌種別株数を 表3に示す. 3.分離菌抗原によるゲル内沈降反応 1)Ouchterlony 法 被 検 患 者 血 清 と 標 準 株S

t

.

aureus抗 原 と の ゲ ノレ内沈降反応で,沈降帯の認められたものは

4

7

例 中40例で,この反応帯は図lに示すようにl本か ら

3

本認められた.そのうちの

l

本の著明な反応 帯は,患者血清聞において融合し同一反応系と思 われた. 表3 疲措患者より分離されたブドウ球菌の同定成 績(アビスタブー/ステムによる〕 患者数 St au St epid Stsap Stcoh Sthemo: Sthomi: St cap

①fー ①

( ¥

o

定 能 一 5 同 不 一 1 Staphylococcus aureus

epidermidis か saprophyticus 汐 cohnii

hemolyticustypeIl か hoministype 1

capWs a : No.32 b : Nn44 c : No.47 d : Nn45 e : Nn44 f : Na34 .'.!!. ;r"No. 図1 患者血清と標準株St.aureusとの抗原抗体反 応 COuchterlomy法による) 思r,.且St.hominis 蜘dt(Nn33 様.,仕出 epid 血清 ~a331 t~ヒト'gG 血消 (Nn33) 帽,Vl株SI.aureus 血;~'f • N叫3 抗ヒト十血。市 図2 患者血清 CNo.33)のImmunoelectrophoresis 2) Irnrnunoelectrophoresis Ouchterlony法 でS

t

.

aureus抗 原 に 対 し て 明 瞭 な 沈 降 帯 を 認 め た

1

3

名 の 患 者 血 清 に つ い て 行 なった成績は.St. aureusおよびS

t

.

epid抗原に 対して淡くやや巾広い沈降帯がみられ, これは抗 ヒト全血清に対する反応帯に照し合せてα2グロ

(5)

-871-表4 患 者 血 清 と ブ ド ウ 球 菌 抗 原 と の ゲ ル 内 沈 降 反 応 Couchterlony法 に よ る ) 抗体 抗 原 7 抗 患 者 株 標準株 ロ グノレープ 患者血清 St 7 IgG St.au epid St St ン (No) au epid A 36 38 38' 39 40 43 40' 36 斗十

+

38 一 + 十十

+

I 39 土 一,:t 十十 十 40 一 + 十十 十 43 ±

+

+ + +

+

十十

+

19

+ +

+ + +

+ +

十十

+

33 十 トー

+ +

+

+

十十 十 II 47 十

+ +

十 十

+

+

斗十 トー 14 土

+ +

:t,+ 一,十 +十

+

29 斗十 十 1 十

+

± 土 十

+

+

十 十十

+

2

+ +

+

+

+

十 十+ 十 III 3

+ +

+

十 十十 十 4 ± 土

+

寸十 十 5 寸十

+

グ ル ー プ 1 : St.a ureusを検出した患者 グ II グ 以外のブドウ球菌を検出した患者 グ III・正常人対照 プリンの位置に一致している様であった.図2は 13名中の患者No.33血清の成績で, No. 33抗原 (St. hominis),標準株St.aureusおよびS

t

.

epid 抗原,抗ヒト IgG, 抗 ヒ ト 全 血 清 に 対 す る Im -munoelectrophoresisである.13名中8名の血清 はこれとほぼ同様の成績を示したが残り 2名の血 清はS

t

.

epid抗原とのみ反応し 3名の血清は両 抗原の何れとも反応を認めなかった. 3)患者血清中のIgGとproteinAとの関連性 について (1)Ouchterlony法 結果表4に示す通り, クソレープIのS

t

.

aureus が分離された患者血清No.36,38,39,40はそれぞ れS

t

.

aureusおよびS

t

.

epidの分離株,標準株抗 原と反応を示さなかったが,再度実験を行なった と こ ろ 愚 者 血 清No. 38, 39, 40で は 標 準 株St. aureus抗原に弱し、沈降帯を認めた.患者血清No. 43は他の4人と異なり自己より分離したSt. aur同 eus抗原43のみならず他の4つの抗原36,38, 39, 40および標準株抗原と反応を示したが,患者No. 38から分離された2つの抗原のうち38'(これはア ピスタフシステムによる生化学的性状で,他の5 株と異なり尿素非分解の株である〉とは反応しな かった.また標準株抗原には反応を示したが,患 者株抗原40'とは反応を示さなかった. これらに比べて, フ守ループ

1

1

のSt.aureus以外 の菌を分離した5名の患者のうち3名 (No.19, 33,47)の血清は,患者分離株および標準株のSt. aureusおよび標準株S

t

.

epid抗原と反応した.し かし患者株はSt.epid抗原40'とは反応しなかっ た.なおNo_19とNO.47からはSt.epidを, No. 33からはSt,hominisが分離された.図3は患者 血清NO.47に対する各抗原との反応帯を示す. No. 14, 29はいずれも St.epidが分離された患、者 血清で, No_ 14は抗原36,40, 43および標準株St. aureus, St. epidの抗原に反応を示したが, No.29 はいずれの抗原に対しでも陰性であった. グループ1II

5

名 の 正 常 人 血 清 で は 標 準 株St. aureus抗原に2名の血清が, St. epid抗原に4名 の血清が程度の差はあったが沈降帯を生じた. し

(6)

872-8~ ①

r

① ①

s 忠者血れ'1(NQ47) a : ProteinA ご~〆\ 11一、〆、

、す〆吋?〆

"、

~

C酬、〆 ノ漏Aみ与〆

Y d 血者株Sl.au(NQ39) .:1軍機株St.au b: .I!I,者株Sl叩;d(NQ47l 抗ヒト IgC(I6X) c 僚司佐保St.epid 図3 患者血清(No.47)のOuchterlony法による抗 原抗体反応 抗ヒト IgC 血清(N039) ProteinA 血清 (Na43) 抗ヒ卜IgC 図4 St.aureus分 離 患 者 (No.39, 43)血 清 と Protein AおよびIgGとの反応 CImmunoelectro -phoresis による〉 かし,患者株Staureus抗原に対する反応はまち まちであった.即ち本実験成績では,グループII のそれとほぼ同様の傾向を示した. また, proteinAおよび抗ヒト IgGに対しては グループ1,II, IIIのすべての血清が強く反応した が,いずれの抗原とも融合がみられなかった. (2) Immunoelectrophoresis St aureusを検出した

5

名の患者血清と pro -tein Aおよび抗ヒト IgGとの反応では,No. 39, 43の成績を図4に示す.どちらもproteinAおよ び抗ヒトIgG と著明な沈降帯が認められたが,こ れら両沈降帯の融合は認められず,proteinAが IgGと同一反応系であるという証明は得られな かった.残り 3名(患者

N

o.36,38,40)の成績も 同様であった. 4)寒天内拡散法による proteinA産生の有無 患者株St.aureus (N o. 36, 38, 38', 39, 40, 43) の6株〔グループ

I

J

ならびに, St.epid(N o.14, 19, 47), St.hominis (N o. 33) CグループII)を 用いた結果は表

5

に示す如くであり,標準株St aureusではhalo形成が明瞭(+)であったが,標 準株St.epidはhalo(一〉で、あった.対照、のグルー プIIでもコロニーの周りに白濁がわずかに観察さ れたが,患者株グループIではより著明なhaloの 形成 (十件〉が認められた(図 5). 873 -4. 分敵菌株数と臨床症状との関係 1)年齢との関係について 患者を10歳代(13-20歳),20歳代(21-30歳), 30歳代 (31歳以上〉の3群にわけ,分離菌株数と 表5 寒天内拡散法による患者株および標準 株のproteinAの検出成績 グ ル ー プ 菌株(No) halo 36 11+ 38 +仲 38' 11+ 39 判+ 40 村十 43 件+ 14

+

Il 19

+

33

+

47

+

S.tepid 標 準 株 St. au

+

図5 寒天内拡散法によるhalo像

(7)

表6 年 齢 別 に よ る 分 離 菌 株 数 年 患 者 数 検体数 菌種別検出菌株数

齢 Sau I t. I epid I StI sap I StI coh IStI hSetmolI homi I StI capSt同定 不 能 10歳代 25139 6 21 1 2 9 (13-20歳〕 20歳代 19130 20 1 1 2 6 (21-30歳〕 30歳代 31 7 4 3 (33-48歳〕 総 計 47176 6 45 1 1 l 2 5 15 の関係をみた. 表6Vこ示すように 3グ、ループともに S

t

.

epid の分離数が多く,総検体数76に対する分離数は45 検体で,分離率59%であった.グループ別にみる と10歳代は39検体中21(54%),20歳代は30検体中 20 (67%) であり, 30歳代は検体数が少なかった が7検体中 4(57%)であって, St. epidの分離率 は年齢層聞に著明な差は認められなかった. S

t

.

aureusは76検体中 6株得られたが,すべて 10歳代であった.他の菌株はいずれも分離数が少 なく,年齢との関係は明らかではなかったが,

S

t

.

capitisは10歳代に 2,30歳代以上で 3株であり, 20歳代では分離されなかった. 20歳代では,その 他にS

t

.

hominisが 2株, St. cohnii, S

t

.

sapro -phyticusがそれぞれ 1株ずつ分離された. 2) 性別との関係について 表7に示すように,男性患者10人, 19検体,女 性患者では37人,57検体で, St. epidは男性では 7 検体 (37%),女性では38検体 (67%)が分離され た.また, S

t

.

capitisは 5株すべてが男性から分 離されたが,年齢には関係がなかった.S

t

.

aureus 6株は,男性,女性それぞれ 3株ずつ分離された が,検体数に対する割合をみると,男性19検体中 表7 性 別 に よ る 分 離 菌 株 数 b d 加一 3 3 一6 検 体 数 一 四 日 一 % 患者数一 m U 一 U 性 別 一 男 女 一 計 菌 種 別 検 出 菌 株 数 定 能 一 3 2 7 b 同 不 一 1 一 l t 口 一 一

s

m

一 5 0 一 5 3 (16%),女性は57検体中 3 (5 %)であった. これらの成績についてど検定にて統計処理を行 なったところ, St. aureusは男女に有意差はなく, St. capitisが男性に多く 19検 体 中 5で,危険率 5 %以下で有意差があった.このように,男性か らはS

t

.

capitisが,女性からは St.epidがより高 い分離率を示した. 3)皮疹の種類との関係について 皮疹を面胞,丘疹,膿癌および嚢腫の

4

つに分 けて分離菌数との関連を調べ,同時に皮疹の部位 からも検討した. 表8Vこ示すように, S

t

.

epidは面胞から分離さ れ た25検 体 中 14 (56%), 膿 殖 か ら の 47検 体 中 27 (57%) に分離された. St. aureusは 6株のほ とんどが膿庖から分離され, St. capitisも大部分 が膿癌から分離されたが 1株のみ面胞から得ら れた.結局膿癌からはS

t

.

aureus, St. capitisは多 く分離されたが, St. epidvこ関しては面胞と差を 示さなかった. 被検部位との関係については,表9vこ示すよう に痩屠患者の大部分(約88%) は顔面に皮疹を有 し,そこではSt.epidが67検体中40 (60%) 分離 表8 皮 疹 の 種 類 と 分 離 菌 株 数 皮 疹 検 体 数 菌 種 別 検 出 菌 株 数 種 数* St 1 St 1 St 1 St 1 St 1 St 1 St 同 定能 類 au lepidl sap I coh Ihemolhomil cap不 面胞 18 25 l 14 1 1 1 7 丘 疹 2 2 2 膿 癒 34 47 5 27 1 1 l 4 8 嚢腫 2 2 2 言 十 56 76 6 45 l 1 1 2 5 15 *47名 の 患 者 に つ い て 同 一 人 よ り 1-3種 の 皮 疹 よ り 採 取 した. 表9 皮 疹 部 位 に よ る 分 離 菌 株 数 部 患 者数 検体数 菌 種 別 検 出 菌 株 数

位 Sau epid sap coh hemo homi cap t St St St St St St 不同能定 顔 42167 5 40 1 1 l 2 5 12 背 51 7 4 3 胸 21 2 1 1 言十 9*176 6 45 1 1 1 2 5 15 *47名のうち2人 の 患 者 は 顔 と 背 の2ヵ所から採取した.

(8)

-874-表10 重 症 度 と 分 離 菌 株 数 重症度 患者数 検体数 菌種別検出菌株数 St St St St St St St 同定 au epid sap coh hemo homi cap 不能 1 124 32 21 1 1 2 1 6 II20137 6 22 1 2 6 III 31 7 2 2 3 5十47176 6 45 1 1 1 2 5 15 された.St. aureus 5株およびSt.capitis 5株も 顔面から分離された.背部および胸部からの検体 数は少なく,背部からはSt.epidが7検体中4

(

5

7

%

)

,胸部からはSt.epidおよびSt.aureusが それぞれ1株ずつ分離された. 4)重症度との関係について 重症度の分類としては, P. Kersey による下記 の方法を用いため. I度

0-3

点 (normalor minimal acne) II度

4-6

点 (moderateacne)

m

度 7

-10

点 (severeacne) 面胞,丘疹,膿癌,嚢腫のそれぞれを顔,背, 胸の3部位において,これらの皮疹の全くないも のを0,わずかに認めるものを 1,中等度2,多 数認められるものを3点と,各部位の点数を合算 した数値をスコアとした. 表

1

0

に示すように, S

t

.

epidは重症度I度では

3

2

検体中

2

1(

6

6

%

)

, II度では

3

7

検体中

2

2(

5

9

%

)

が分離され,

m

度では

7

検体中

2 (

2

9

%

)

であっ た.分離されたSt.aureus6株はすべてII度から であった.S

t

.

capitisはいずれのグルーフ。からも 分離された.重症度によって St.epidは率が減少 する傾向があった.分離数は少ないが, St. capitis は重症の群に比較的多いのではないかと思われ た. 考 察 座清病変は 4つの基本型からなっている. 1)面胞(a) 開放面胞, b) 閉鎖面胞), 2) 丘疹, 3)膿庖, 4)硬結,嚢腫の 4種の皮疹で, 初期の病巣は毛包脂腺漏斗部に存在する微小面胞 である. しかし細菌学的にみると, どの型の皮疹から分 離,同定される菌もすべて同じで6) 皮膚常在菌の P. acnes, S

t

.

epidを主とするが,思春期以降はこ の他に脂漏部位ではpityrosporum属が加わって くる.P. acnesは嫌気性菌であるため,毛包深部 あるいは脂腺排、世管に多く存在し, St. epidは好 気性ないし通性嫌気性であり,毛包漏斗部から表 皮にかけて存在する.朝田市)によると,両者は健 常皮膚および座清病変から高率に検出され,座磨 患者

5

6

例の

82.1%

に,また健常皮膚の

6

2

.

8

%

P

.

acnesとS

t

.

epidの両者がともに検出されるが, S

t

.

aureusはどちらにも検出されないという.一 方,集族性座清からコアグラーゼ陽性ブドウ球菌 (CPS)がP.acnes, S

t

.

epidとともに検出された とし、う報告もあるへ Schleifer& Kloos分類10)11) のコアグラーゼ陰性ブドウ球菌 (CNS)について は最近の報告凶川で,正常皮膚および皮膚感染病 巣からも分離されており,アビスタフシステムを 利用し,その同定がおこなわれている. 徳田ら14)は,正常皮膚(前額〉において,成 人 女 子

8

2

名 の 皮 表 細 菌 叢 構 成 菌 はCPS

2

%, CNS

100%

, diphtheroid

28%

, P. acnes

1

0

0

%

で, CNSのうちS

t

.

epidが高率を示すとしている.ま た鴫山ら12)も,座清からはCNSが

50%

,St. aur -eusが

5%

検出され,その他の皮膚感染病巣では 膿廊疹,庸,膿虜にはS

t

.

aureusが高率にみられ, 病巣から分離されたCNS

1

3

1

株の中で, S

t

.

epid に次いでは, S

t

.

capitis, S

t

.

hominisが多いと報 告している.またCNSの

57%

にファージ型別が 可能であり,症矯ではそのうちII型が多く,常在 のCNSは病原性は有するものの,それは弱し、と 言っている. 今回の実験におし、て著者もブドウ球菌同定のた めにアビスタフシステムを利用したが,このアビ スタフシステムは

2

0

の生化学テストの組み合わせ により, CNSを 前 記 のSchleifer& Kloos分 類川1川こ基づいて同定する簡便な方法である.従 来CNSとして一括されていた種々の菌も抗生物 質に対する高度の耐性などの点から同定が必要と されている現在,このシステムの利用は望ましい. 著者の得た結果はCPS (St. aureus)

7%

, CNS

51%

でこのうち

59%

がS

t

.

epidと同定され,他の 報告12)とほぼ一致している.またSt.aureusの分 -875ー ←

(9)

離された病巣はCNSの分離された病巣と比較し て炎症の強さなどの点で特別の傾向はなかった. これら細菌のリパーゼは,脂腺由来のトリグリ セライドを遊離脂肪酸 (FFA)に分解する.この リバーゼ活性は, P. acnes, St. epidの両者でとも に高いが, P. acnesの癌清株でより高いと言われ ている同16)一方,リパーゼ活性は病原性とは関係 なく, S

t

.

epidより St. aureusの方が高く, P. acnesとSt.epidのパターンは非常に似ていると する報告もある17)18)分解されたFFAは毛包上皮 を刺激し,毛包壁を破壊し,その周囲に炎症をひ き起こす原因をなすと考えられている. ここでSt.epidの病原性が問題になってくる が, この菌は病原性あるいは毒性に関与する生物 学的活性物質の産生がほとんど認められないの で,座靖における積極的・な役割には否定的な見解 が 多 い . そ し て 痩 措 発 症 に お い て は む し ろ P. acnesがそのリパーゼの作用によって毛包壁に変 化を及ぼすとして重要視されている7) Coveら1叫は70例の窪清患者を細菌学的に検索 し,病巣から分離された細菌数と座痛の重症度と の聞には相関がなく, P. acnesとMicrococ. caceaeの分離される比率も差違はないとした.ま たテトラサイクリンを用いて治療すると, P. acnesの比率が減少してくるのでテトラサイクリ ンの効果はP.acnesのリバーゼを直接抑制し,さ らにリバーゼ産生をも抑える静菌的因子として働 いているのではないかとしている. 痩矯病巣から検出されるこれら細菌が免疫学的 に関与しているかどうかについては一般的には否 定的見解が多い.またS

t

.

aureusに関しても,皮 膚では好中球によって処理されてしまって,そこ に免疫は生じないのではなL、かとも言われ,毛包 内への好中球の浸潤は,免疫の関与しない反応と みられている的. Puhvelら20)2υは,

2

2

例の種々の程度の座藩患者 の抗P.acnes抗体をゲル内沈降反応,凝集反応, 蛍光抗体法によって検索したところ,重症患者で は凝集法で

1:

1

2

8

0

と高値を示し, ゲノレ内沈降反 応でも明瞭な沈降帯を,また蛍光抗体法では1

6

4

0

以上の患者は強い壁光を示したとしている.し 876 かし,これらの抗体が座麿発症の過程において直 接病因的役割を果たすかどうかは疑問だとしてい る. また, Dalenら22)によると, P. acnesの放出す るacidicpolysaccharides (AP)とP.acnesの脂 質成分より分離されたprostaglandin like sub. stance (PLS)とが,免疫学的に関与し,この AP 抗原が座清病変の炎症反応に重要な役割を演じ, ことにその初期病変ではPLSが引き金として働 くのではなし、かという.その他座清患者における P. acnesに関する免疫学的研究は多いが,座磨発 症におけるその役割について一致した見解が得ら れたとはいえない. 本研究において著者は,患者血清中St.epid抗 原に対する抗体を検索し, Immunoelectrophor -esisにおいて淡い巾広の沈降帯を認めた.しかし ながらその十分な解析を行なわなかったため,そ れが特異的抗体であるという明らかな証拠までは 得られなかった.一方, St. aureus抗体について もSt.aureus株が分離された,患者血清と S

t

.

aur -eus抗原の聞に抗原抗体反応の沈降帯を認めるこ とは出来なかった.そこで患者の免疫グロプリン および好中球遊走能等から検討を加えてみたが, 特に免疫学的異常は認められなかった.St. aur -eus以外のブドウ球菌が分離さわした患者および正 常人対照において認められた沈降帯については, protein Aの関与を考えたが,はっきりした結論 は得られなかった. St. aureusの細胞壁に存在する proteinAは, 暗乳類由来の免疫グロプリンの

Fc

部位と結合す る特性をもっ分子量

4

2

0

0

0

のタンパクで,近年注 目を浴びている.protein Aとγーグロプリンとの 結合は抗原抗体反応に由来するものではなく,ま たこのproteinAを保有する株と非保有の特殊菌 株があることも知られてきた3) さらにproteinA はyG-1,γG-2,γG-4とは各々結合するが, γG-3タ イプの IgGとは反応しないことから,免疫学的に も利用されている.St. aureusの中でproteinA の含有量が多い菌株はphagocytosisに対して抵 抗する性質があるが,病原性の強弱と直接には結 び つ か な い と さ れ て い る の . ま た 鈴 木 ら23)は

(10)

protein AとIgGのゲソレ内沈降反応を行な L、,同 ー の 血 清 と 反 応 さ せ て も proteinAのlotが異な る と 出 現 す る 沈 降 帯 に 差 違 の あ る こ と を 認 め て い る . 著 者 の 行 な っ た 実 験 で 用 い たprotein

A

と抗 ヒト IgGと が 同 一 反 応 系 で あ る と の 証 明 が 得 ら れ な か っ た の も こ の よ う な 理 由 に よ る の か も 知 れ な い . ま た 今 回 の 患 者 株St. aureusは す べ て protein Aを 保 有 す る 株 で あ っ た が , そ の 含 有 量 の測定は行わなかった. ま と め 1)座癒患者55名 の う ち 47名 よ り ブ ド ウ 球 菌76 株を分離した. 2)ア ビ ス タ フ シ ス テ ム に よ る 検 索 で76検 体 の うち, S

t

.

aureusは 6株, St. epid 45株, St. sapro. phyticus 1株, St. cohnii 1株, S

t

.

hemolyticus type II 1株, St. hominis type 1 2株, S

t

.

capitis

5

株 で あ り , 同 定 不 能 は

1

5

株であった. 3) 47名の患者血清の抗原抗体反応では, Ouch. terlony法 に よ っ て S

t

.

aureusの 標 準 株 と 沈 降 帯 の 認 め ら れ た も の は40例 (85%)で, 1-3本の 反 応 帯 が あ り , そ の う ち 1本は同一反応系と思わ れ た 4) 47名 中 St. aureusが 分 離 さ れ た 患 者 5名の 血清(クゃループ1)中

4

名では患者株,標準株の 各 ブ ド ウ 球 菌 抗 原 に 対 し て 沈 降 反 応 を 示 さ な か っ た.St. aureus以 外 の ブ ド ウ 球 菌 が 分 離 さ れ た 患 者5名 の 血 清 ( グ ル ー プII) で は4名までが,患 者 株 , 標 準 株 の そ れ と 反 応 を 示 し , ま た 正 常 人 血 清 の 対 照 も グ ル ー プIIと ほ ぼ 同 様 の 傾 向 を 示 し た 5) Immunoelectrophoresisで は 13名 中 8 名 (62%)に弱し、 α2グ ロ プ リ ン に 一 致 す る 沈 降 帯 が みられた. 6) St. aureus患 者 血 清 を 用 い た Immunoelec. trophoresisにより, protein AとIgGとの間の沈 降 帯 の 融 合 が 認 め ら れ ず , 同 ー の 反 応 系 で あ る と いう証拠は得られなかった. 7) 寒 天 内 拡 散 法 に よ り 患 者 株 S

t

.

aureusはす べてproteinA保有株であった. 8)検 出 菌 と 臨 床 症 状 の 関 係 に お い て は , 女 性 で はSt. epidが 多 く , 膿 癌 か ら St. aureus, S

t

.

-877 capitisが高率に分離された. S

t

.

aureusは10歳代 に多く分離され,また重症化に平行してS

t

.

epid の分離率が減少する傾向がみられた. 稿を終えるにあたり,御指導,御校闘をいただきま した肥田野信教授に深謝申しあげます.また研究に際 し御指導頂きました本学微生物学教室吉岡守正教授, 須子田キヨ教授並びに伊藤隆子先生に深く感謝いた します. 〔この研究の要旨は昭和59年 6月14日東京女子医大 学会例会で発表した.) 文 献 1)Cunliffe, W.J.: Disease of the skin, acne vulugaris. Br Med J 4 667-669 (1973) 2)林良一・ほか:症療病変の成り立ち.皮膚臨床 23 507 -513(1981) 3)市川洋一:Protein Aを用いた免疫学的研究の現 況.モダンメディア 23 225-235 (1977) 4)益田昭吾:黄色ブドウ球菌プロティンAとその 応用.モダンメディア 27 198-209 (1981) 5)Kersey, P., et al.: Delayed skin test reactivity to propionibacterium acnes correlat. es with severity of infiammation in acne. Br J Dermatol 103 651-655 (1980) 6)加賀美 潔・ほか.座療の細菌学.皮膚臨床 23 499-505 (1981) 7)朝田康夫:座療における細菌の問題.皮膚臨床 9 689-699 (1967) 8)朝団康夫:皮脂と微生物, とくに座癒との関連に おいて.臨皮 29 437 -448 (1975) 9)野波英一郎・集族性座磨.皮膚臨床 23537 -542 (1981) 10)Scleifer

K.H.

et al.: Isolation and char. acterization of staphylococcci from human skin. I.Amended descriptions of Staphylococ -cus epidermidis and Staphylococcus sapro -phyticus and descriptions of three new species ; Staphylococcus cohnii, Staphylococcus haemolyticus, and Staphylococcus xylosus. Int J Syst Bacteriol 25 50-61 (1975) 11)Kloos, W.E., et al.: Isolation and character -ization of Staphylococci from human skin II. Description of four new species: Staphylococ -cus wamei, Staphylococcus capitis, Sta -phylococcus hominis, and Staphylococcus simulans. IntJ Syst Bact巴riol25 62 -79 (1975) 12)鴫山泰文・ほか・皮膚疾患から検出されたブドウ

(11)

球菌について.第28回ブドウ球菌学会(1983) 13)池田政身・ほか'正常皮膚および皮膚感染病巣よ り分離したコアグラーゼ陰性ブドウ球菌.第28回 ブドウ球菌学会 (1983) 14)徳田安章・ほか:コアグラーゼ陰性ブドウ球菌の 研 究 . 第47回 日 本 皮 膚 科 学 会 東 日 本 学 術 大 会 (1983) 15)Marples, R.R., et al.: The role of the aerobic microflora in the genesis of fatty acids in human surface lipids.J Invest Dermatoll 55 173-178 (1970) 16)Pablo, G.B.S., et al.: Characteristics of the extracellular lipases from Corynebacterium acnes and Staphylococcus epidermidis.J Invest Dermatol 63 231-238 (1974) 17)Reisner

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Y.: Lipolytic activity of resident flora of the skin : some observations of lipase activー 878 ity of Corynebacterium acnes and Staphylococ -cus epidermidis compared with Staphylococcus aureus. Skin Res 10 585-593 (1968) 19)Cove

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et al.: Acne vulgaris: is the bacterial population size significant? Br J D巴r -matol 102 277 -280 (1980) 20)Puhvel, S.M., et al.: Study of antibody levels to Corynebact巴riumacnes. Arch Dermatol 90 421-427 (1964) 21)Puhvel, S.M., et al.: Corynebacterium acnes: Presence of complement fixing antibodies to Corynebacterium acnes in the sera of patients with acne vulgaris. Arch D巴r -matol 93 364 -366(1966) 22)Dalen, A.L., et al.: Antibodies against extractable components from propionibacter -ium ances in human with and without acne vulgaris. Arch Derm Res 269 253-259 (1980) 23)鈴木淑子・ほか:ぶどう球菌proteinAとIgGと の寒天ゲノレ内沈降反応. 日細誌 37 962(1982)

表 2 疫療患者より分離されたブドウ球菌 学 生 外来患者 7 0  ニーのうちグラム陽性菌は 76 株でいずれもブドウ 状配列を示した . このうち, コアグラーゼ陽性, マンニ ッ ト陽性,カタラーゼ陽性を示す病原性ブ ドウ球菌は 6株であり,残り 7 0株は非病原性ブド ウ球菌と判定した ( 表2)
表 4 患 者 血 清 と ブ ド ウ 球 菌 抗 原 と の ゲ ル 内 沈 降 反 応 C o u c h t e r l o n y 法 に よ る ) 抗体 抗 原 7  抗 患 者 株 標準株 ロ グノレープ 患者血清 7  IgG  S t  イ S t.  a u  e p i d   S t  S t  ン ( N o )  a u   e p i d  A  3 6  3 8  3 8 '  3 9  4 0  4 3  4 0 '  3 6  斗 十 +  3 8  一 + 十 十 + 
表 6 年 齢 別 に よ る 分 離 菌 株 数 年 患者 数 検体 数 菌種別検出菌株数

参照

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