• 検索結果がありません。

『カーボンニュートラルと 再生可能エネルギー』

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

シェア "『カーボンニュートラルと 再生可能エネルギー』"

Copied!
73
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

『カーボンニュートラルと

再生可能エネルギー』

村松 淳司

東北大学 副理事/多元物質科学研究所 教授

NPO法人「スパっと鳴子温泉自然エネルギー」理事)

1

東北大学出張講義

20211022日 角田高等学校

(2)

温室効果ガスと

地球温暖化

地球温暖化とは何?

どういうことが起こるのか?

何が原因なのか?

2

温室効果ガスは我々にとって必要なんだ.

でも,多すぎるのはダメ.

「過ぎたるは猶お及ばざるがごとし」

(3)

3

(4)

4

地球温暖化とは、石油や 石炭など、化石燃料の消 費の急増やフロン類の生 産や使用によって、二酸 化炭素などの温室効果ガ スが大気中で増えたため に、大気の保温力が上が り、地球の平均気温を押 し上げている現象です。

二酸化炭素、フロン類な

どの温室効果ガスは、太

陽光を反射して地表面か

ら放射された赤外線を吸

収するため、地球表面温

度を高める効果を持って

います。

(5)

5

(6)

まとめ:温室効果と地球温暖化

 温室効果ガスは地球の暖かさを守って くれる絶対に必要なもの

 温室効果ガスの代表例が二酸化炭素

 人間の活動によって二酸化炭素など温 室効果ガスが増えてきた

 温室効果が強くなり、地球の気温が上 がってきた(地球温暖化)

 気温があがって気候変動が起きてきた

 今、対策しないと大変なことになる

6

(7)

カーボンニュートラル

って何?

前・菅首相の所信表明演説の

7

(8)

カーボンニュートラルのための取り組み

 企業や団体がカーボンニュートラルを目指す 際、一般的に以下のようなことが実施される

◦ CO2 排出量の削減

◦ 再生可能エネルギーへの切り替え(化石燃料を 使わない)

◦ 廃棄物の削減

◦ 輸送削減のため、より局所的な生産をサポート する

◦ 輸送の電化

◦ 森林再生などのプロジェクトへの資金提供によ るカーボンオフセット

8

(9)

9

(10)

エネルギーって?

では、なぜ、温室効果ガスが増えたのだろう?

人間の活動の、何が、温室効果ガスを増加させたのか?

それが、エネルギーだ

10

エネルギーって、何だろう?

人間にとって、必要なの?

我々の生活に、必要不可欠なもの

(11)

一次エネルギーから

二次エネルギーに変換

11 一次エネルギーは、そのまま使えない。

電気やガソリンなど、二次エネルギーに変換する必要がある。

それぞれ、詳細を見ていこう!

石油 天然ガス

石炭 など

ガソリン 電気

ガス

など

(12)

12

(13)

13

(14)

まとめ:エネルギー

 エネルギーには、一次エネルギーと二 次エネルギーがある

 一次エネルギー:石油、石炭、天然ガ ス、ウランのほか、太陽や水も

 一次エネルギーそのものは使えない

 一次エネルギーを人間が使える二次エ ネルギーに変換する必要がある

 発電所は一次エネルギーを二次エネル ギーの電気に変えるところ

 製油所ではガソリンや軽油を製造

14
(15)

日本の

エネルギー消費構造の変化

東日本大震災前後での比較

震災で、どんな変化が起きたのだろう?

15

福島第一原子力発電が津波で被災!

原子力発電所が全部止まった

(16)

16

東日本大震災.福島第一原子力発電所で何が起きたのか.

(17)

17

(18)

18

(19)

日本の一次エネルギー消費量

19 原子力の代わりに、2011年を境に

石油,天然ガス,石炭が増加!

再生可能エネルギーも徐々に増え ているが、とっても少ない

(20)

日本の一次エネルギー供給量

20 1965年から現在までの、日本の一次エ

ネルギー供給量の変化。

石油を減らしたが、震災でダメになった。

原子力の代わりに、2011年を境に石油,

天然ガス,石炭が再び増加!

天然ガスの伸びが激しい!

(21)

21

日本の一次エネルギー供給量

(22)

石油(一次エネルギー)利用先

22 震災前の石油の使われ方 輸送、加熱・電気、原料と あるが、意外に電気力は 少ない!

石油の電力利用を少なく してきたからだ。

(23)

23 一次エネルギーの中での、石油依存度。そして、化石エネルギー依存度。

化石エネルギーとは、石油・石炭・天然ガスのトータルを指す。

依存度が90%を、超えている。

(24)

まとめ:石油 , 石炭 , 天然ガス

 震災以前、日本は石油依存度を減らし、

脱石油を目指してきた

 ところが震災で原子力が使えなくなり、

再び石油、石炭、天然ガス(化石エネ ルギー)を使うようになった

 化石エネルギーの依存度は約 90 %に なっている

 ただし、石油は電気利用が主ではない

 輸送用や家庭用に多く使われている

24

(25)

日本の

最適な電源構成とは

震災前後での比較

25

このまま石油への依存、化石エネルギーに、

大きな依存をしていて大丈夫だろうか。

エネルギーの中で、発電所、つまり二次エネ ルギーの電気を生産するための、最適な電源 構成とは,どういうものだろうか。

よく、考えてみよう!

(26)

26 火力発電

天然ガス=LNG 石炭 石油

火力発電への依存度が異常に高い

火力発電の燃料は天然ガスが主だ 震災後の

電源構成

(27)

「エネルギー基本計画の見直しに向けて」資源エネルギー庁2020 27

(28)

「エネルギー基本計画の見直しに向けて」資源エネルギー庁2020 28

(29)

「エネルギー基本計画の見直しに向けて」資源エネルギー庁2020 29

(30)

発電のための媒体:従来電力

 水力発電

◦ 水:川の水が直接タービンをまわす

 火力発電

◦ 水蒸気:水を沸騰させてタービンを回す

燃焼させる=

CO

2出す

 原子力発電

◦ 水蒸気:水を沸騰させてタービンを回す

原子核反応の熱 を使う

東日本大震災で 壊滅的被害

30

(31)

発電のための媒体:新エネルギー

(再生可能エネルギーによる発電)

 風力発電

(新エネ)

◦ 風:空気の動きで羽根をまわす

 地熱発電

◦ 水蒸気:水を沸騰させてタービンを回す

自然のエネルギーそのまま活用

 廃棄物・バイオマス発電

(新エネ)

◦ 水蒸気:水を沸騰させてタービンを回す

燃焼させる=

CO

2出す

 太陽光発電

(新エネ)

◦ 光による反応 → 直流電源

インバーター(直流-交流変換)必要

再生可能エネルギー = 新エネルギー + 水力 + 地熱など

31

(32)

32

電源構成の変遷~石油ショック、湾岸戦争、東日本大震災を経て~

1973年の石油ショック前は,大きく石油に依存していた。

その後,脱石油が進んで,湾岸戦争時には原子力が30%近くまで伸びた。

震災直前には石油の依存度が激減し,石炭や天然ガスLNGが増えた。

(33)

33

電源構成の推移 2010 年~ 2014 年

発電における一次エネルギー,すなわち,電源の構成の変化。

震災を境に,大きく変わっている。

化石エネルギー(石油・石炭・天然ガス)依存度が大きくなった。

実はそれが今でもずっと続いている。

(34)

34

日本の 2016 年度の電源構成

日本全体の

2016

年の自然エネルギー発電量の比率は

14.8%

太陽光が

4.8%

で、自然エネルギー発電量の約

3

割に。

出典:資源エネルギー庁「電⼒調査統計」等よりISEP作成

※⾃家発電の⾃家消費を含む

(35)

35

日本にとって望ましい電源構成とは

安全性を確認の上、

原 子 力 を 20 % ま で 増やす。

再 生 可 能 エ ネ ル ギーをできるだけ多 く 増 や し 、 そ の 分 、 石油・石炭・天然ガ スを減らす。

その減少分は、専ら 再 生 可 能 エ ネ ル ギー次第なのだ。

(36)

まとめ:電源構成

 震災前は、過度の石油依存、化石エネル ギー依存を避けるために、原子力依存を 強めていた。

 しかし、東日本大震災による福島第一原 子力発電所が被災したため、日本の全原 子力発電所が安全性が確認されるまで、

ストップとなった。

 火力発電所への過度の依存によって二酸 化炭素(温室効果ガス)が増えてきた。

 2030 年の電源構成は、できるだけ再生可

能エネルギーを主体にするものとする。

36
(37)

地球温暖化

再生可能エネルギー

二酸化炭素が地球を滅ぼす・・・

37

2030年の電源構成では、原子力を20%まで増やしても、

火力発電所は56%と、過半数を占める。

火力発電所からは、多くの炭酸ガスが生成する。

それを減少させるには、専ら、再生可能エネルギー次第 といえる。

(38)

38

火力発電所中、石炭が最も二酸化炭素を出す。

天然ガス(LNG)でも、高効率のもので、ようやく排出量が小さくなる。

(39)

39

ライフサイクルCO2排出量 = 発電所が建設されてから廃棄されるまで、

また燃料が採掘されてから輸送・加工というプロセスをたどり、最後に廃棄 物として処理されるまでの、トータルの二酸化炭素排出量

(40)

40

京都議定書の

基準年と比較すると、温室効果ガス排出量は、2011年を境に逆に増えた。

温室効果ガスとは、

二酸化炭素などを指す

(41)

製造業エネルギー消費推移

41

これは電源構成ではなく、全一次エネルギーのエネルギー源別消費量の推移。

1965年から石油ショック(1973年)まで全エネルギー消費量は、2.4倍に増えた。

その後は石油の消費が少なくなり、全体でも

0.96倍

に減少した。

これが製造業における、省エネルギーの成果なのだ!

(42)

家庭のエネルギー用途別推移

42

製造業ではなく、家庭の全一次エネルギーの用途別消費量の推移。

これは、1世帯における推移だ。

1965年から石油ショック(1973年)まで全エネルギー消費量は、1.7倍に増えた。

その後、製造業と違って、さらに1.3倍も増えた。

動力・照明他が伸びている。ということは、何だろう?

自家用車は、ここには入っていない。

(43)

家庭のエネルギー源推移

43

家庭の全一次エネルギーのエネルギー源別消費量の推移。

製造業と、どこが違うか、よく見てみよう!

1973年から2010年にかけて大きく増えたのは電気だ。

動力・照明他のエネルギー源は電気だ。

洗濯機や冷蔵庫などの大型化、オール電化などが、電気消費量を押し上げたのだ。

電気が二次エネルギーの主体となり、かつ、火力発電所が主だと、二酸化炭素の 排出量が、さらに、多くなる! これは、まずいぞ!

(44)

まとめ:電気のある暮らし

 灯油やガスに依存した生活から、電気 のある生活に、変わってきた。

 電気が二次エネルギーの主体であると

すれば、火力発電所を少なくしないと、

二酸化炭素の排出量が、ますます、多 くなるぞ!

 電気が主体の生活だからこそ、地球温 暖化を避けるために、考えないといけ ない!

 だから、できるだけ再生可能エネル ギーを主体にするものとする。

44

(45)

再生可能エネルギー

電気の電源構成のうち、未来に期待でき、

二酸化炭素排出量を激減させる!

45

再生可能エネルギーとは、何だろうか。

それは、未来の電気の暮らしを支えてくれる のだろうか。

現状と課題を見てみよう。

(46)

46

(47)

47

(48)

48

(49)

49

再生可能エネルギー: 水力発電

(50)

50

再生可能エネルギー: バイオマス発電

(51)

51

再生可能エネルギー: 太陽光発電

(52)

52

太陽光発電: メガソーラーのデメリット

(53)

メガソーラーの問題点・デメリット

 高圧連系の契約に関するコストが必要

 災害による被害

 固定買取価格制度(FIT)の見直し

 電力会社との高圧連係の兼ね合い

 環境破壊・自然破壊

53

(54)

54

再生可能エネルギー: 風力発電

(55)

風力発電の問題点・デメリット

 コスト面と利用率の問題

◦ 分散型のため各地に設備を作る必要があり,

風力発電機や変電所など設備一式を準備し 設置すると相当のコストがかかる

 系統連系対策

◦ 風の強弱などで出力が左右されること

 騒音問題

◦ 騒音はブレードの風切り音と増速機の歯車 からの機械音が問題

 強風・落雷問題

 環境破壊・自然破壊

55

(56)

地熱発電

ライフタイム二酸化炭素排出量が最も 少ない地熱発電建設を促進しよう!

56

地熱発電のメリット,デメリットは何?

現状はどうか,見てみよう。

(57)

世界の地熱資源と発電

57

地熱資源量は世界第3位なのに,

地熱発電は進んでいない!

(58)

58

(59)

世界の地熱発電

環太平洋火山帯に沿って多くの発電所がある 59

(60)

60

更新のため 運転停止中

第5位

(61)

61

(62)

地熱発電の問題点・デメリット

 発電効率が20%と比較的低い

◦ 発電効率が80%程度の水力発電や発電効 率が20~40%ある風力発電に比べて劣る

 調査精度が低く開発リスクは高い

◦ 地熱資源は地下深くにあり高精度な調査が 困難

 建設コストが高く費用対効果に課題

◦ 費用や時間の面で多大な負担が発生する

 発電に適した場所は国立公園や温泉地が

多い

62
(63)

地熱発電のメリット

 二酸化炭素をほとんど排出しない

◦ ライフサイクルCO 2 は1kWhあたり13g

 エネルギー源が枯渇する心配がない

 発電量が天候・季節に左右されない

 日本は豊富な地熱資源を有している

63

(64)

トータルで見ると

地熱発電はコストがかからない

64

(65)

65

再生可能エネルギー: 地熱発電

(66)

フラッシュ方式(直接法)

66

地下から200℃以上の高温の熱水をくみ上げられる場合に適した方法です。

地下の熱水の貯留層から、鋼管杭で蒸気を取り出し、タービンを回すことで発電する方式です。

発電に使われた後の蒸気は、冷却塔で冷やすことにより水になります。この水を地下に戻すため の井戸を還元井といい、最初に高温の熱水を取り出すための井戸を生産井と言います。

(67)

バイナリー方式(間接法)

バイナリ方式は既にある温泉熱(水)や温泉井戸等を活用した方式。水よりも沸点の低い有機67

媒体等を熱水で温めて作り出した蒸気によってタービンを回し、発電する方式です。

(68)

鬼首地熱発電所 現在更新中

名称 鬼首(おにこうべ)地熱発電所

所在地 宮城県玉造郡鳴子町鬼首字荒雄2-5 認可出力 12,500kW

運転開始 1975/3/19

発電方式 シングルフラッシュ 68

フラッシュ方式

宮城県大崎市鳴子温泉鬼首字荒雄岳2-5

(69)

鬼首地熱発電所 設備更新

69

フラッシュ方式

(70)

山葵沢地熱発電所( 2019/5 稼働)

70

フラッシュ方式

(71)

71

フラッシュ方式

山葵沢地熱発電所( 2019/5 稼働)

発電出力 46,199kW となった.

(72)

72

(73)

東北に豊富な『温泉』を含む、

地熱エネルギーが期待される

再生可能エネルギーの中でも

持続可能な社会とは、地球環境や自然環境が適切に保全され、

将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の 要求を満たすような開発が行われている社会

最後のまとめ: 『持続可能な社会』のために・・

持続可能ではない社会とは、地球温暖化が進むなど、環境が 破壊され、将来、人類が住めなくなるようにする社会のこと。

再生可能ではないエネルギー:

石炭は燃えて水と二酸化炭素になるが、水と二酸化炭素からは 石炭はできないことから、石炭は再生可能ではないエネルギー

73

地熱エネルギーこそ、東北、いや日本の未来を担う、

究極の『再生可能エネルギー』なのだ!

参照

関連したドキュメント

‑18° Cと なるはずであるが 、大気層 の持つ保温効 果のために地表平均気温は 15° Cと

実際には、大気中に二酸化炭素やメタンなどの 気体(温室効果ガス)があるため、大気は地球に 向けて赤外線を再放射する。そのため、地上気温は 上昇し、約 15

再エネ電力100%の普及・活用 に率先的に取り組むRE100宣言

計によれば,エネルギー構成における化石燃料が 占める割合はもっとも大きく,その比率は全体の 79.5%を占める

石油や石炭などの化石燃料の大量消費によって、二酸化炭素が大

の石 油依 存度 を低下 させ るため に...

二酸化炭素は温室効果ガスの中でもっとも地球温暖化に影響を及ぼしている。

37 featur e ar ticle