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あり, す 駒沢大学経済学論集 第 29 巻第 3 4 合併号 べての大学の現状認識である しかし, 生き残り策に万全な妙手は なく, どの大学もやれることは何でもやるというのが現状であり, 厂特 色ある 大学づくり が各大学が力を入れていることでもある 媚んばかりの生き残り策は花ざかりといえるほど

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(1)

資   料

大 学

改 革

関 連

芳 香

料 事

損 害

保 険

中   原   章   吉

1

. は じ め に

 

激 減 しは じめ た

18

人 口 に , サバ イバ ル 時 代 に突入 する 大 学に と っ て , 北 海 道 ,埼 玉,

知,

岡で は

定 員

出 し た と

い わ れ は じめ , 地 方 国 立 大 か ら私立 大, 短 大 まで消 滅 か吸 収の対 象 に な るの は どこ か , とい わ れ て 久 しい 。

 

18

歳 とい う大 学 進 学 年 令口 は平 成

4

1992

年 )

205

万 人の ピ ー ク以 降, 減 り続 けてい る 。 主と して第

2

ベ ビ ー ム の

影 響

18

歳人 口 は昭 和

60

1985

年 ) 代 に入 っ て急膨

大 学の 数 も急増 し た。

 

文 部

大 臣の 諮 問 機 関で ある大 学 審 議 会 高

計 画 部 会の 報 告 は, 社 会や 国民 の

多 様

な 要 請 に適 切に対 応 してい る と

7

年 も前 (

1991

年 )に 言っ て い る が,

大 学

の 企

業 化

多角 経 営

くみ られ る

日,

固 た る理

とつ く もの とい い い 。

 

大 学の 行な うビ ジ ネス は, 人 材 派 遣 会 社, コ ン ピュ ー ソ フ トな ど

, ク レ ジ ッ ト ・カ ー

発行

堂 ・

売 店

警 備

な ど ー ビ

会社

, 不

産 ビ ジ ネス な ど拡 大 してい る。 しか し ,

学 ビ ジ ネス が 実

と して 利 益 (収 支差額が プ ラス とい 意味の を あ げて い る 大 学 は ほ と ん どない とい う。 大 学 に ビ ジ ネス

きの人 材 がい い か ら だ とい

う意 見

が これ につ い て ある の

もう

なず ける。

 

大 学経

営の 最 大 の財 源で ある

18

歳 人 口は す で に 下 り坂 に

っ て い る。 有

な 生 き残 り策 を講 ずべ きだ とい うの は, か な り以

か らい わ れ て き たこ とで       一

87

(2)

       

駒沢

大学経済

学 論 集

 

29

巻 第

3

4

合 併 号

あ り

べ て の

大学

の 現

る。 しか し, 生

き残

り策 に万

手は な く, どの 大 学 もやれ る こ と は何で もや る とい うの が

状で あ り, 厂

色 ある 大 学づ く り

が 各 大 学 が力 を入れ て い る こ とで もある 。

 

媚ん ば か りの 生 き残 り

は花 ざか り とい る ほ とえ ば

学 案

の パ ン フ レッ トは

若 者 向

けの グ ラ ビ ア 雑 誌 そこ の けで あ り,大 学の テ レ ビ

CM

や プロ モ ー シ ョ ン ビデ オ も あた り ま えで ある。 イメ チ ェ ン作 戦の 一

校 名

その もの を

更 する もの も あ る。 こ れ で企 業 コ ー ポ レー ト ・ア イ デ ン テ ィ (

CI

)に ならっ たユ ニ バ ー シ テ ィ ・ア イデ ン テ ィテ ィ (

UD

が 効果 を あ げる もの で も な く, マ イン ド ・

大 学構 成 員

識 改

革こ そ

め られ る が , 実 際 に は議 論 倒れ に

るの が 実

であ る。

 

も う一 つ の 生 き残 り

は, 学 部 新設 (短大の 学 部へ の 昇 格 転換 も含め て) あ る い は で

け先 端 的

印象

学 部

学 部

称 変

。 い ずれ も

18

歳人 口 対

が 透 けて み える。 対 策 と し て , キ ャ ン パ ス に ゴ ル練 習 場 の 運 転 練 習コ ース , ス テ ー キハ ウ ス を作っ た

大, レ ン ガ 造 り

校 舎

など

欧 米

調

に コ ー

トし

短大

題 と な っ た。

 

平 成

2

年 (

1990

年 ) に 厂臨 時

員増

を実 施 し た私立 大 学 はそ れ が大 学 財 政に プ ラス と し なが ら も,

合格

難 易度

(偏 差 値 )を落 と さ ない よ うに 苦 心 し た。 私立

の 入

難 化 はべ つ に

学そ の ものが よ くな っ た か らで は ない と 意見 が あっ た。

験生 の増 加 に対す る私 大 の

員 しぼ りこ み に

大 入

学 難 化

原 因が あ り,

5

教 科

7

科 目と

3

教 科の 比

に無 理が あ り, 大

の 内 容 と国 立 大 の イン フ ラ と教 員の質の 高 さを こ の意 見 理 由 と して い る。 そ して , そ の

国 公 立

推 薦

や セ ン ター

試験 免 除

3

教 科

2

教 科 移行

どの 入 試 改

に よっ て 国 公 立

の カ ム バ ッ ク は なっ た と こ の

見 は い っ て い る 。 た し か に国公 立

の 現 状 は , その カ ン バ ッ ク を示 して い る 。 しか し, この 意見 は 間 違っ て い る。 その 主 因はバ ブ ル 崩

に よ る

経 済 的

の それ に

す ぎ

な い o

 

私 大の 受 験生 の 大 学 選 択の フ ァ ン ダ メ ン タ ル ズ は (

1

)大 学 の イ メー ジ , (

2

)偏 差

, (3)大

特 徴

, (4)

知 名 度

, (5)

職 状 況, (6 )

通 の便 , (7)キ ャ ン パ ス       ー

88

(3)

 

大 学 カ リキ ュ ラ ム 改 革に関 連 する 芳香 料

事 業

会 計 ・損害 保険 会計 (中原 ) の 環境, (8 )教授 陣 と カ リキ ュ ラ ム で あ る とい わ れ る。 受 験 生 は 優 秀な 女子 を 除 き大 学 の 特 色よ り偏 差 値の 入 りや すい とこ ろ に 入 る とい わ れ る。 大 学 は 入 学 と就 職 に力を 入 れ た とこ ろ が 成 功 して い る とい わ れ た が ,最 近は入 試 も多 くの 大

多様

化 し,

OB

な どを

め た 総 合 的な パ ワ ー 大 学 は 強0

 

18

歳 人 口 は ピー クの 平

4

1992

年 ) に

205

万 人で , それ か ら下 り坂 とな り平

12

2000

年 ) に は

27

パ ー ン ト

っ て

151

万 人 に なる。 それ 以 降 も

18

歳 人口 は減 りつ づ る。 将 来 平 成

12

年 時 点で , 昭和

60

年 (

1985

年〉 と

同様

18

人口 の ほ ぼ

半 数

大 学

短大

専 修 学校

に 入る と

る と, 入

学者

総 数 は約

75

5

千 人 と な る。 こ の 約

75

5

千人 を

学 ・短 大 ・専 修 学 校 の 入

学 者

に振 り分 けて み る と, (1)入

学 者

1

に 大

女 比

6

4

望 し, (2)短 大 に は大 学 に 入 れ な かっ た 女 子 の う ち

20

パ ー トが 入 , (

3

)大

・短 大に 入れ なか っ た 者が専 修

校 に入 る と仮

する と 大 学の 収 容 力 (定 員 × 定 員 超 過率 )は すべ て満 た さ れ , 入

者 数は

42

9

千人,

学 率 は

28

パ ー セ ン トにる とい わ れ る

短 大

は,

18

3

千 人の

収容

に対 して ,

14

8

千 人 が 入学 者 と な る と予 想す る と, 約

3

5

千人 の 収 容 力 が ,学 校 数 に して 約

90

校以 上 が 必 要な くな る とい

こ とに なる。 専

修 学校

容 数

28

7

千人 に

して 入

学 者

18

万人 で ある か ら,

収容 能力

40

パ ー

10

7

千 人 が

えて な く な るこ とに な る。 そ して

2005

年 に な る と 短 大の

130

分の

5

2

千 人 , 専 修 学 校 で は

体の

6

割 が 不 用 に なる とい わ れ る。

 

こ の よ

なデ ー タをみ る と,

2000

は ,

18

人口 の

減 少

果 と し て ,

合格 率

上 に よっ て ,

大 学

無 試験

に突 入

る とい わ れて い る。

2000

年 時点

学 志

率 を

50

パ ー ン ト と予 想す る と, 合 格 率 は

99

パ ー

の志

率 を,

1990

年 度の 実 績

49

パ ートか ら

推 定

60

に 設

して み る と,

83

パ ー

, い わ ゆ る 中堅以 下の 大 学 は ほ とん ど無 試 験 に な る とい う予 測 す ら あ る。 上 位

20

校 の 国 公 私立大 を除い て , 誰で

も大 学

に 入

る。

が 下 降 し, ラ ン キ ン グの

変 更

も生 ず       一

89

(4)

      駒

沢 大 学

済 学

論 集 

29

巻 第

3

4

合併 号 る 。 そ して

定 員割

れ の

大 学

・短

大 も

で る。

18

歳 人口の 減 少 が 進 むにつ れ, 大 学 志 望 者 の絶 対 数が 減 り, 短 大 な ど へ 進 学

が 加 速 され

4

制 大

へ の 進 学 志 向が 強 ま り, 短 大 の

4

制 大

格転 換

大は情 報 処 理 , 福 祉, 特 殊 技 術 分 野 に職 業

門化 を 迫 ら れ て い る。

 

4

大学

で は ,

現在

就 職 難

の も とで , 上

国公 私 立

は就 職が 不

っ て

就 職 有利

は ウ リモ ノ と し て使 えない 。 そ こ で , 教 育の 充 実 こ そ が

獲得

有 効

手 段

で ある こ とが 考 え られ る 。 大 学か らの情 報 に何 を 望 む か の予 備 校 調 査で , 教 育 内 容 を知 りたい とい う要 望が トッ プ だっ た とい

結 果 が その 根 拠の 一 つ だ とい 。 教 育に ま じめ に

む大

が 生 き

り, 研 究 レベ を 上 げ大 学が 研 究 成 に よ 社 会に よ

さ れ る と う。

推 薦

制 度 を例 に とっ て も,

大入

学 者

4

人 に

1

人 は推

入学で あ る とい われ る。 し か し,

無 試 験

学 時代

に こ の

方法

は効 果

と は

考 え

ら れな い 。 ま た ,社 会人 教 育 も大 学 本 来の 使 命 に沿 うとい え,

18

歳 人口 の穴 埋 め に は疑 問 とい わ れ て い る 。 理 由は, 日本が

校 歴 社 会で

位 歴 社 会の ア メ リ カ と は違

とい

こ と で ある。

が 人

気 学

科 とな る予 測 もある。 こ れ は

18

歳人 口の

若 年

働 力

す る と予 測 さ れ , 女性 ・人 ・外 国労 働

が その 不 足 を補

えら れ る か らで ある 。

  大 学

の 生 き

り ,大

競 争

に 勝ち抜 くに は どうすべ か。 大 学 関 係 者の 意見 や 提

を例 示 して み る と次の よ うな ものが あ る。 その 第

1

に は,

M

A

が ある。 総 合 大 学に よ る 主 に地 方 短 大 の

列 化, 吸 収 ・合併 。 また,

4

年 制 大 学 の 再 編で ある。 第

2

には, 大 学 の ラ ン クの 変 動, と く に 中 堅 大 学 の ラ ン ク の

変 動

で ある。

3

には ,

ない

大 学

しい

大学

は どこか。 まだ 社

評価

ら れて い ない

大 学

, 小 規 模 な

科 大 学 だ とい わ れる 。 た だ し,独 裁 的 経 営 者 の い る大 学 の ほ うが有 利 だ と も考え ら れ てい る。 第

4

に は ,

あ る

学 長

の リ ー

大 学

経 営 組織

を三

分 類 す

と , (1

創 業

者 タ イ プ (存命の 創業者 自 身が学 長 ・理事 長 職 にある大 学 ), (

2

) 世 襲 タ イ プ (創 業者 の 子 弟が 経 営 者で あ る 大学 〉, (3 )

人 タ イ プ (創 業 者 と血 縁の ない 経 営

経営 大 学

とな

創 業 者

タ イプには, ワ ン マ ンで視 野       一

90

(5)

  大 学 カ リキュ ラム 改 革に 関 連 す る芳 香 料事 業会 計 ・損 害 保 険 会 計 (中 原 ) が

い , 世 襲タ イ プには, 無

者 が トッ プにな る, 法 人 タ イ プに は,

リー ダー を 欠 くとい

欠 点が 出る こ とが よ くある 。 サ バ イバ ル

時代

学 長

と は, (1)

30

40

問 的 業

2 治 力

説 得 力

・企 画

ある(3)教 育 目

を もっ てい る とい

とい われる。

くの わ が 国の大

は 見 識 な く

無 能

無 責任

だ とい

う批 判

が あ る。 こ の 中で の サバ イバ ル に生 きる 学 長の リー ダ ー シ ッ プ が 要

さ れ て い る。

 

サバ バ ル に

危 険

性の あ る

学 は,

設大

と 女 子

学 と

学 だ とい う意 見が ある。 その 理 由は専 門 経 営 者が い ない か ら だ とい

。 新 設 大 学 に は もちろ ん だ し,

大 学

は教

りっ ぱ な しだ か ら だ とい う。 しか し, 宗 教 大 学 は教 団か ら財 務 的に独立 してい て教 団 に頼 ろ うに も, すで に規 模 が教 団 を こ えて い る とこ ろ も

く, こ の批 判は見 当はずれ で ,

大 学

ばれ る大

ら ない 不 用

言で

る。 も ちろ ん

宗 教大 学

の財政 不

安定

なの は 理 事 会が大 学の 政 運 営 に専 門 家が す く ない こ とは い え る が , そ れ は主 的 に運 営 さ れ てい る

くの 大 学で み ら れ る こ と。 総 合

大学

サ バ イバ ル の 一

要 点

とい わ れ る。 そ して , 教

育 内容

充実

して い て , 研

究活

動 が

前 進

的 ・積 極 的で あれ ば大 学 サバ イバ ル競 争 に勝て る とい

 本

稿で は, こ うい っ た意

の もとで の 大 学 カ リキ ュ ラ ム 改

と財

お よび そ れ に関 連 した

芳香 料 事 業 会計

損 害

保 険 会

検討

紹 介

する こ と を 目

と す る。

2

財 務 分 析

 

日本 私立大 学 連盟 学 校 会 計 研 究 会の

法 人基 準 」 (

1964

年 )や 学 校 法 人財

準 研

究 会の 「

報 告

学校 法

人 会 計 基 準

」 (

1970

の 設

み な が ら,

1971

年 (昭和

46

年 )に 「学 校 法 人 会 計 基 準 」 が 企 業 会 計 の 損 益 計 算 思

をモ ル とし て

作 成

さ れた。

1987

年 (

昭和

62

「学校 法

会 計 基

は その

基本 金

を 中 心に

正 さ れ た。

 

1971

昭 和

46

年 ) 当

, 経

発 展が 加 速 し, その恩 恵 と して 高 等 教 育 が 期

さ れ,

進 学率

は 上昇 した。 私立

大学

は, それ らの志 願

部 分 を

      一

91

(6)

       

駒 沢 大 学経 済 学 論 集

 

29

巻 第

3

4

合併 号 入れ る ため に ,

設 あるい は増 設 を 図 っ た。 しか し, その

源 は ほ と ん ど学 生 納 付 金 と借入金に依 存 す る以外 な かっ た 。 とはい え, 授 業 料の 値上 げ は 政 治 的 環

と も絡み あい 大 学 紛

標 的

の ひ とつ さ れ たの で ある。 授 業 料 の 値 上 げが 不 可 能 となっ た 財 政 的 虚

弱 体 質

借入 金 利

を は じ め 人 件

な ど の

諸経 費

の 上昇が

大学

財政 を圧

し た。 当 時 の大 学 人は財 政 的 窮 乏 に よる教

育 水

準 や内 容の 低 下 な ど を含む

味で の 倒 産 の

幻 影

え たの で ある。

 

また, 私立

学の教

育 費 負

担の 増 大 や 国 立 大

との 格 差 の 拡大は ,私 学 助 成 の 要 請 を生み だ し, 私 立 大 学 教 育

補 助 制

1968

年)お よ び私立

経 常

費補 助

金 制

度 (

1970

年)

発 足

させ た。 しか し, 国 に とっ て , それ は あ く まで

補助

にす ぎず,私

行 末は私 学 自体 が み とるべ で あるい う姿 勢 を 崩 し た わ け で は な か っ た。 も た れ込み は

るが し か し の た れ死に は

け なけれ ば なら ない , とい

の が私 立 大

する 国の

方針

であ っ た と

えて よ か っ た と思わ れ る 。

 

こ の よ うに , 私 学 の 積 極 的 ある い は

消 極 的存 続

優 先の 共 通 意 識 と し て ,

人会 計 基 準の 制

に携 わっ た人々 を

い た と

えら れ る。

告 一 学 校 法人 会 計 基 準 」の 前 文 に は , 学 校 法人会 計の 目的の

存 続 た め

情 報 提 供 」

にある こ と を

指 摘

して い た と

考 え

ら れ る。

 

20

年 経過

し た

日 も, 私立 大 学 の最 優 先 の 共 通 意 識 は 「存 続

で ある と

える の が 自

で は なか ろ うか。

 

経 済の 発 展 はその

GNP23300

ドル を生 み だす まで に な り, 経 済 大 国 と して 認め ら れ る ように なっ た。 進

学 率

は 上 昇 し と くに女性 の 高 等 教 育へ の 進

学 率

男性

く まで に な っ た。

2

ベ ビー ・ブ ー ム ,

塊 の 世

に さ し か か り, 私立 大 学は

験生 の 私 大 志 向 とも あい まっ て ,

設あ るい は増 設 を再 び 図る こ と になっ た が そ の 財 源は

然 と して学 生納 付 金 と借入

依 存

せ ざる を えな か っ たの で

る。

 

業 料 の

上 げ は ,入 金利

と人 件

をは じめ とす る諸

経 費

の 上

をカ バ ー しれ な っ た。 しか も, 出生

率低

下 に ともな

う受験

生 の

減 は,

倒 産 」 (財 政 的 困 窮 に よる教 育 水準 や内容の 下 を含 む広 い 意 味で の 倒 産) とい       一

92

(7)

 

大 学 カ リキ ュ ラム改 革に関 連する芳香 料 事 業 会 計 ・損 害保 険 会計 (中 原

う幻

影 に怯 えるの が 大 学 人の あ た りま えの姿 となっ て い る。 前 述の私 立 大 学 教

育 費補助 金 制 度 も私

大 学等 経 常 費補 助

制度

もあ

まで

補 助

す ぎず

, 私 学 の将 来 は私 学 自体 が み とるべ で ある とい う国の 姿 勢 は,

20

年経 過 し た

日となっ て も

変 化

し た わ

で は ない 。

 

私 学 の最 優 先 の 共 通

識が , 存 続に ある と考 える こ と は依 然 と して , 学 校

人 会 計 基 準が

1987

昭和

62

年 ) に 改正 さ れて も, 変 化な く, 学 校 法 人 会

の 目

が 厂存

め の 情 報 提 供 」 にある こ と は, かわ りが な い と考 え ら れ る。

っ て ,

存続

の た め に,

資本

収計 算

と して の 企

業会 計

校 法 人会

の モ デ ル に な る 可

性 の ある こ と は, 容 易に

えら れ る 。

 

校 法 人 会 計 基 準 第

29

条 は,

基 本 金 」 を

学 校 法 人 が, その 諸 活 動 の 計 画 に基づ き必 要 な資 金 を継 続 的に 維 持 すべ もの と して, その 帰 属 収 入の う ちか ら組 入れ た 金額 」 と し て い る。 帰 属 収入 を 「

持 すべ き 金額 」 と 「消

る金

額 」

に 分 けた の で あ る。 こ の こ と は, 企 業 会 計 でい う

資 本と

利 益

の 区 分

あるい は 「資 本 維

持 」

の 思

の影 響 を受 けて い る こ と は , 学 校 会 計

基準

制 定 者

め る と ころで ある。

    帰

入 一基 本 金= 消 費

入 … … … ・… ・… … … ・… ・… … ・… … … … ・(1)

   

収 入 一消

支 出= 消

収 入 (支出) 超 過 額… … … … ・… … ・・… … …(

2

 

(1)

は,

維持

すべ き金

と して の 基

己に

帰属

する

金 か ら

除 する こ と が で きた か ど うか 一 い い か え る と ,長 期 的 財 政 維 持が 出来 るか ど

か が わ か る。 (2)式 に よ っ て , 消

収 支が均 衡 して い る か どうか 一 い い か える と

短期

維持

が 可

か ど うか を示 してい る。

 

こ の 学 校会

基 準 に対す る 主な批 判 は次 の

2

点で ある 。

 

そ の

1

は, 学 校 法 人会 計 の よ うな非 営 利 事 業の 会 計モ デ ル に営 利 事 業で ある企

業会

計の それ が

用で

る か ど

か , の

問で ある。 学 校

人の よ

な非 営 利 事 業の 組 織 の会 計で は , 支 出を

回 収の ない 消

, い い か える と消

の ため の

消 費」

えるほ

自然

で はない か。 損 益

計 算

に お ける

用 の よ うな, 回 収 を考 えた消

と は

な る の で は ない か , とい

が そ の批

と に なっ てい る。

回収

意 図

して い ない

消 費

は ,

営利

否定

して公

共 的

      一

93

(8)

      駒 沢 大 学 経 済 学 論 集   第

29

巻 第

3

4

合 併 号 効 果の 達 成 を

えて い る 。 従っ て , 回収の 意思 の ない ,

消 費

意思 の み に よ る

消 費

とな る わ けで

る。 回

収意

思 と消

費意

思が会 計の

際の動

を決 定 し,

会計

形 態

を分 ける もとに な る [村 山,

1971

112

113

頁]。 こ の よ うに, 減 価 償 却 計 算 と か退 職 給 与 引 当 計 算の よ う な 回 収 計 算 を 内 包 した 学 校 会 計 基

消 費収

計 算

は批

される し,

資 本維 持

か ら

生 した

学校 会計

基 準の 基 本 金 概 念は批 判 さ れ る わ けで る 。

 

その

2

は, 基

金へ の

学 校 法

人の

主性 に

ね ら れ て い るた め に,

消 費 収支

均 衡

安 全 弁」

と し て は ,

図 的に操 作可 能なた め, そ の 意 味が な くなる とい う批 判で ある。

1982

年の 基 準 の 改 正 に よっ て , 基

入の

不 明確

会 計

処 理の

明 瞭 性

とい

面 で

改 善

さ れ た と は い え, 不 明 確 な 点 は

っ て い る。

 

こ うい っ た批 判は , い ずれ も,

人 と は何 か ,学 校 法人 が そ の 目 的 を

成 する ため に

会計

が どの よ

役割

を果 すこ と が で

る か , とい う基 本 的 な問題 が解 決 さ れ ない 限 り結 着 を み ない こ とで ある 。

3

学 校 法

利 性

 

学 校 法 人の 非

利 性 に つ い て は, その背 後 に, 「公 益 性 」 と 「非 効

の 概 念が

存 在

し, 無 意

混 同

され て い る。

 

「公 益

性」

につ い て は,

学校経 営

を私

益 追 求

段 とすべ きで は ない とい う こ と は一 般 に認め ら れて い る が , そ れで は, い か なる 公

に役立 つ べ き なの か

明確

に された た め しが ない 公 益 とい

う概 念

定義

しい

概 念

る。 そ れ は

Dewey

の い

に , 人 々 の

価値 観

に よっ て 変 化 する は か ない もの

で あ り, 時 代 や場 所 に よっ て 異な る 。

Rousseau

Lock

Bentham

とい っ

た予

定 調 和 派

に よ れ ば, 私

の 不 断の

競 争

が 公

観 的に

びつ い た が ,

Marshall

らは こ し た競 争の 役 割 を否 定 し, 私 益 は 近 視 的 ・利 己 的 て , 利

の単 な る総

が 公

に なる こ と はあ り

ない と主

し て, 公 共 政 策 を 重 視 した。

Sorauf

は, 公

とは せ い ぜ い 「

団の

調 和

プ ロ セ ス を象 徴 化 し た もの

と主

し た。       −

94

(9)

  大

学 カリ キュ ム 改 革に 関連 する芳 香 料 事 業 会 計 ・損 害 保 険 会 計 (中原 )

 

学 校 法

会計

は,

学校 法

人の

存 続

すな わ ち教

活 動

する 永 続 的 提 供 を 公

え , そ れ が達 成 さ れ る ため に

学校 法

人会 計 の

造の 中に,

資 本 維 持 思

考 」

算」

の 論理 を組み込 んだ。 しか し, それ は,

学 校 法

人 自

の 保 全 を 目

とした もの で, 社 会 一 利 益 必 ず も合

した もの で は ない 。

  厂

非 効 率 性 」 につ い て は , 学 校 法人の 非 営 利 性 を主

す る人 々 は , 教

究 活

質 的に

効 率

な もの と

断定

する傾

の あ る こ とに着 目す る 必 要が ある。 教

損 益 基

準で 測 定で きない し,

学 校

智識

の切 り売 りの場 で は ない , とい っ た

情 的 把 握で ある 。 こ れ は教 育 が 回収を意図 しな い 私

の な に もの で も ない とい う道 徳 的 理 念反 映で あ る。

 

が あ る か ぎ り, そ して その

活 動

が 目的

向 的で ある か ぎ り, 目

的 達

成 度 ある い は

果 を測

報 告

する こ とは, そ の

組織

理 と運

託 され た もの の

責任

る。 こ の よ

に ,

教育

を生 産 とみ な

す観 点

[醍 醐,

1981

年]が 生 れ る 。 そ し て 会 計 は教 育 活 動 の 効 率 性を測 定 ・報 告 し よ うとす る。 ま た, 企

業 会計

計 算

に は, 社 会 的

点か ら, 利

益 数 値

資 本投

下 の 有

性 を 評 価 する重 要な

針 と な る 可

性 を もっ て い る とい う仮

ん で い る とい う考 え方 も あ る くらい で ある。

 

益 動機

た ない

学校 法

の 場

会計

重点

金の会

り, (

1

) 活 動の 計 画 , (2>必 要 な資 金の 確 保, (

3

)そ う した 資金 の 支 出の 管 理,(4)実 際 の 活 動の評 価 と統 制, に 関 す る分 析に 必 要な情 報 提 供を 目 的 とする 。 投下 さ れ た経

的 な

源 だ けで な くて その 他の諸

源の 効 率 性 を評 価 する た め に, 利 益 数

に代 る有

な指

の 開発が 要 請され る [高 松,

1985

pp

17

20

4

学 校 法 人

計 基

 

学 校

会計

計 算構

造の 中で

2

の 基

的 認

が そ こ で ど

う意

味を もつ か を

検 討

す る。

 

「公

」 とい う概 念の 定 義が混 乱 してい る とい

こ と は ,学 校 法 人の 主 目的 が

存 続 」

だ けで は ない こ と を

して い る。 そ して

学 校 法

会計 基準 」

の       一

95

(10)

      駒 沢 大学 経 済 学 論 集   第

29

巻 第

3

4

合併 号 消 費 収

は ,消

額 と こ れ を カバ ーで きる収 入額 との 均 衡 状 態 を明 ら か にす る に は

立 つ けれ ど も , その差

であ る

計 算結

果 は

効 率性

指 標

とは関 係が ない 。

 

そ こ で , 学 校 法人 の 利 害関係 者 (経 営 者 , 教 職 員 ,学生 , 一般 大 衆 , 創立者 と その 関係 者 )共 通

的利 害

と し

良 質で

価 な教 育サ ー ビ ス の提 供

と い

目 的を示 して み る。 何が

良 質 」か は

義 的で その評 価 が 困 難 なの で ,

安 価 」 とい ひ とつ の 公

性を抽 出 し て み る。 安 価 な教 育サ ー ビス

提 供

校 法 人の 重 要 な 目的め ら れ れ ば, 「学

費 算定

の ため の 情 報 提 供が

学校 法

人 会 計 の テ ーマ に なる。 従っ て次 の よ う な計

算構

造が成 立 す る 可

能性

が ある。

   

経 常 収入 一

常 支 出= 経 常

入 (支 出) 超過 額・… … … ・… … … ・(

3

   

基 金

入 一一基 金 支 出= 基 金

入 (支 ) 超 過 額… … … ・… … … 』… ・… …4)

 

学 校 法 人の

属 収入 は , まず 当 期 の 活

に関す る経 常

入 と長 期 的 活 動 に 関 す る基 金 収 入に区 分 さ れ る。

に経 常 収 入か ら

出 が 差 し引か れ て

収入

支 出

超 過 額 が

計 算

さ れ る。

経 常 収 支計 算

は収 益 的な収 支 計

で あ り, その 計

結果 で ある 経 常 収 支 差額 はあ る意 味で は学 校 法 人の 経 営 努 力の

果 を

指 標

で あ る。 そ の 差

は ,

教育

出で ある

収 益

を授 業 料 とい

不 完全 市 場 に お ける価 格 設 定に よっ て測 定 し て い る とい う意 味で , 不 完 全で は あ る が ,

毎 年

の 経 営 効

性 を評価 で き る機 能を もっ てい る と考え られ る 。 他

経 常収

極 端

で ある こ と は授 業 料

担 が 大 きす ぎる こ と を示 す。 すな わ ち, 経 常 支 出 超 過 額が発生 す る とい うこ とは, 授 業 料 を 改 訂 す る 必 要が あ る とい う指 標 を与えて い る こ とにな る 。 こ の

合,

経 常収

入超 過

の 一部は将 来の

画 に従っ て 基 金 収 入 に加 え ら れ る が , その

加 算

の決

に は合理性が 要

さ れ る 。

 

他 方, 基 金

計 算

に お け る基 金

人 に は ,当 期 の 基 本金へ の 資 源 の 流 入 諸 項 目 (経 常 収 入 超 過 額 か らの 基 金 組 入額,施設 設 備 関係 収入 等 )が 含 まれ , そ して

出に は

当期

基金

か らの

の 流 出

諸項 目 (

主 と して

価 償

却費

産 除却 損 等 )が

ま れ る。 基 本金 収 支 計

は む しろ 資 本 的 収 支

計 算

で あ っ てその 計 算 結 果 は基金 の 純 増 減 額 を示 すの で あ る。 も し基 金 収 入超 過 額が       一

96

(11)

  大 学 カ リキ ュ ラ ム 改 革に 関連 する芳 香 料 事 業 会 計 ・損 害 保 険 会計 (中 原) 発 生 すれ ば , 将 来 計 画 に利 用で きる資 源の 当 期 蓄 積 額が わ か る し, 反 対 に基 金 支 出

過 額が 生 じ れ ば,

託 さ れ た

源の 一

わ れ た こ と を示 す。 従 っ て , こ こ で は , 基 金は

基 準

の 基 本 金 の よ

属 収 入 か ら任

に分 別 さ れ るの で な く, 社 会 一 般 (創 立 者 を含む)の 拠 出 資 本 と して の性

え られ る。 さ らに,

減価 償 却

は ,「

基準」

の よ う な

用 配 分の 過

で も,

準 備

の過 程 で も な く,

資 産評 価の 過程 」 と み な さ れ る。

 

3

×4

は 消

して よ い の と

持 すべ

き も

の の 区 分

え方

基 準

は別 の 形

で 示 して い るが , 要 点 は , それ が収入 支 出の 本

に もとつ い て 区 分 され て い る こ とで ある。

基準 」

で は

維持

すべ き金

である 基

金を, 企

会 計の

込 資 本の よ

に, 学

法 人の

金 源 泉の 側 か ら は識 別で き ない もの と し て, 資金 の 使 途 「基準 」

30

1

項の 基本金組入対 象資産)に 関 連 さ せ て 規 定 を した。 従っ て , 消 費 収 入は そ の 性 格 と は

関 係 に支 出の 結 果 に よ っ て 決 定 さ れ る とい う不 合理 を内 包 して し まっ た 。

 

一 般 に経 常 収入 と 基金 収入 の 区 別は,

入 の 時 点で

金 提 供

の 意思 が

認 で き れ ば , 比

的 容 易で る。 た とえば, 国お よ び地 方公 共団

か ら の

助 金 の な かで ,経 常 費 補 助金 は経 常 収 入 に,

設 設 備

助 金は

金 収 入 に区

で きる。

生納

金の施 設 設 備

は世 代 間の 利 害 調 整の 点か ら も基金

入 に

め るが , その 金 額 は既 存 施 設 設 備 の 減 価 償 却

相 当 分や施 設 設 備 関 係 借 入 金 利

息 相

当 分が

え られ る

高 松 ,

1985

, pp .

20

−一 

26

5

財 務 分

基 本 的 枠 組

 

1

) 学 校 法 人の 財

分 析の 考 え方

 

法 人の よ

非営

利 組

織 体

活動

は, 企

の よ うな

営利 組 織 体

とは

っ た 考え方, 理 念 に よっ て行 な わ れ なけれ ば な ら な

V

  非 営 利 組 織の 業 績 と そ の 評 価当 該 組 織 体の 目標 との か かわ りに お い て 認識 さ れ な けれ ば な らない 。

 

学 校 法 人の 財 務 分 析 を行

に あ たっ て は, 現

には, そ の資

は 二 大 別 す る こ と が で き る。 そ の 一 , 文 部 省

18

と して 制

さ れ た

校 法

人会       一

97

(12)

      駒 沢 大学 経 済学 論 集  第

29

巻 第

3

4

合併 号

計 基 準」

にお ける会 計 シ ス テ ム に準 拠 して作 成 さ れ る

計 算

情 報

として 利 用 す る こ とで ある。 その 二 つ は ,

3

での べ た よ うな,

論 に もとつ い て作 成 され る

計 算

される

計 算

用 す る こ とで あ る。

 

2

学 校

法人 の付

加価 値

 

学 校 経

に よ っ て生み だ され た価

を認識 する とす れ ば 教 員か ら学生 へ の 教 育 活 動 職 員各 種

サ ー ビ ス 社 会 の 発 展の ため の 究 活 動が そ れ で ある。 そ れ に

補助

金,

生は

納付

金, 関

係者

寄付 金

供 する。

  

加 価

= 人件 費 借入 金

租 税公 課賃 借 料

収 支 差 額

 投

下 さ れ た施設 設備お よ び教職員 に対 して ど れ だ け 付 加 価 値が 生 れ た か。

一 一

鍍無

一 一

                         

◎ 付 加

×投 下資 本 生 産 性       付 加 価 値         教 職 員+ 投 下資 本

         (

計 算

能 )

    付 加 価 値

 

=     教 職 員 数

      付

加 価

    投

下 総

    帰属

収入

 

;       教 職 員

     帰

 

   

投 下 総

 

椴 駿

こ れ を同 種 学 校 法 人 と比

し, 自

の そ れ と比

す る。

 

(3) 学 校 法 人 効 率 性 分

 

人 の 目的が 教 育 研

究 活動

に 必 要な財 産の

に よ っ て , 学 校 法 人の

永 続

動 を可

に する こ とで あっ て その た めの 財 産の維

の た め に会

      一

98

(13)

  大 学カ リ キュ ラ ム改 革に関連 する 芳 香 料 事 業会計 ・損 害 保険会計 (中原)

計 算

が行な わ れ る と して も, 同 じ

果が ある な ら少ない 消

費支

出で抑 える こ とで あ る。 た だ, この

効 率

性は 一

事 実

あ り , 企

の よ

に利

とい う唯一 の

と して は扱 わ ない 無 駄 どう 認 識す る め に

用 する。

                消 費支

   

支 出 比 率 =

                帰

               

総 資

増 加 額

    純 資 産 増 加 率=

                  

資 産

 

 

有 形

定 資

産 回

転 率

霧 鑿

tS

 

 

 学 校

法 人の 採

分 析   学 校 法 人 が社 会 的に必 要 と さ れ る教 育 研 究 活 動 を永 続 的に維 持 す る の を 目 的 と す る 以 上 ,

算 を 保 つ こ と が 必 要 と な る。

 

その ため に は, 企

損 益 分 岐 点分 析

入が

必 要

とな

, それ には 図

法 と公 式 法 が ある。

A

.公 式 法 損 益 繍 消

収 入 一 固定

÷

7

 

こ の

定 費

変動 費

の よ

に なる。

驫 騰

 

こ の

個 別 費

は,

諸経 費

費 目

ご とにその

性 質

吟味

し,

等 納

付 金 収 入や 学生

に比 例

増 減 す

る もの か , そ れ らに

に 固

定 的

な も の か を 区 分 す る もの で , 学 校 法 人に適 してい る。

B

. 図

表 法

  

消 費収

入に

する

消 費支

出の

実 績 資

年度

に わ た り

蓄 積

      一

99

(14)

          駒 沢 大 学 経 済 学 論 集 第

29

巻第

3

4

合併 号 し, そ れ に よっ て分

作 成

す る。

 (

5

) 学 校 法 人

財 務 安全 性

 

学 校 法 人会 計の 財 務の 安全 性の た め の会 計 構 造 と して は,

 

会 計 (予 算に よっ て予定され て い る諸 活動が 全体 と して 整合 性が と ら れて い る か どうか確 認 する),

 

基 本 金 会 計 (基本 金の 増 加 額 は 総

産で ま か な われ るべ き と し て帰 属 収入 か ら あ らか じめ引 き, 残 りの 消 費 収入 の 範 囲 内で支出する),

 

特 定 預 金 (将 来の 確 実な資金支 払の た めの 源 資を特 定 預 金 する) が ある。

 

財 務

内容

と な る

 

金 流 動 性 の

全 性,

 

利 用

金の

全 性 ,

 

内 部 留 保 の

全 性 ,

 

事 業の成 長 性 を 示 す

10

の財 務 比

算 定

して

準 とな る 平 均 値 と比 較 す る こ とがで きる。 レー ダ ー ・チ ャ ー トを

用 する と うに なる 。       (流動比率)流 動資産 / 流 動 負 債        資       金 成 長 性             当           流   動 性 り) 用資産       (自 己 資 金構成 比率 ) 内部留 保  自己資産/総資金   利 用 資 金

(6

学校 法

計 基

の 基 本 金 建 物や 機 器 備 品を減 価 償 却 した う え, さ らに基 本金 に組入 れ る の は 重複で        一

100

(15)

  大 学カ リ キ ュ ラ ム 連 す香 料 事 業 会計害 保険 会 中 原 ある。 建

や機

器備

品は

過 と共 に簿 価 も価

も減 る の に ,

取 得

の ま まで

本 金

入 れ た ま ま なの で ,

簿価 減

少 分 を差

く必 要が あ る。 施 設 設 備の

焼 失

・除

の 基

金は

取 崩

す 必 要 が ある。 以上 は基

金 を

基準

に お い て の 修正 すべ き点で あ る。

  基 本

入は

経 費

帰属 収

入の 留 保 なの か も問 題 で ある。

 

フ ロ ーの と き財 務 比 率は帰 属 収入 を消

の 分 析 に とる こ と が

い 。 し か し, 基 本 金 組 入 を必 要 経

とすれ ば, 消 費収 入で み るべ きで ある。 「消

収 支 比

はすべ

帰 属収

利 用

い る か らで る。 こ れは, 基

入 を必 要

経 費

で は な く, 内 部 留 保 とみ て い る か らで ある。

 

ところ が ,

貸借 対

の場 合, ス トッ ク と し て基 本 金 組 入後で ある消

収 入 を

用 して い る 。 貸

対 照

は ス トッ ク で

基 本

「消 費収

, 消

収 支 分 析で は フ ロ ー基 本 金 組

使

るの は お か しい 。

 

基 本 金 の組入 は ,

100

% を こえる こ とは

め ら れ ない が ,

20

前 後

が 一 指 標 と なっ て い る。

                基 本

    基本

                  帰

属 収 入

 

(7

学 校 法

人の

指 数

法 に よ る

総 合

的 分 析

 

指 数 法 (

lndex

 

Method

と は,

業 活 動が どの よ うに運 営 さ れて い る か を 総 合

る た め の財

の 一 つ

 

私 は

1967

年 (昭和

42

年) に, 広

県の

新 市

町 の 縫 製

につ い て ,

が どの ように使 わ れ てい る か , そ

実態

調

査 して, 「広

県下の 中小 企業

働 問

題の 背

となる経

分 析 にお ける

指 数法

につ い て一

広 島

下の

を め ぐっ て一

(「広 島商大 商 業経 済 研 究 所 報 」

5

号 ) と題 し て 論 稿 を発

し た。

指 数 法

は 「い くつ か の 比

を選 択 して , こ れ に ウエ イ トを

め, これ ら

諸比 率

標 準

か らの

開 き

1

個の

指 数

総 合 的

表 す

こ と

る。 し か し, こ の い くつ か の 比

を選ぶ か が 問 題 に な る。

広 島

で の

調査

で       一

101

(16)

      駒 沢 大学 経 済 学 論 集  第

29

巻 第

3

4

合併 号 は , 厂

働問題 の背 景 と な る経 営分

にお け る

数 法 」 を

えて い た。 従 っ て , ま

, こ の 比

の 選 択に

業 員

」の 問題 との関連 性 を

考 え

る こ と に な っ た。 私 の研 究テ ー マ の 一 付 加 価

会 計

は この と きに,

加 価

の比

択 する こ と か ら

まっ た。

縫 製 業

は中 小 零 細 企

っ て , し か も労 働 集 約 的 な 企

で あ る こ と か ら ,労 働 問 題 との 関 連 性 を意 識 して こ の

業 種

を調 査

対 象

と し たの で あ る。

 

こ の 論 稿で は , 学

校 法

人に とっ て , 指 数 法 が , その 財

分 析 を す る場 合 に, どの よ うな効 用を果 すか を探 究 しよ うとす る もの で ある 。

 

ウ ォ ー ル

Alexander

Wall

に よ っ て提 唱 され た

index

 method

ω

は標 準 比 率に よっ て諸 比 率 を判 断 す る とき , 判 断 すべ き諸 比

の 一標 準

以 上で 一 部が標 準 比 率 以下 の 場 合に, 企

の 総

合 的

成 績の 判

が 困 難 と なる の で ,

標 準

する 関

約 す

方法

 

標 準

, こ こ で い

う産 業標

準 比 率 を作 る に は, ウ ォ ー れ ば , 同 じ 産 業の

数 企 業 の貸 借 対 照 表の 諸 項 目を合 計 し た合 成

照表 を 作 り, そ れ か ら必

な比

につ い て そ れ ぞ れ

算 術 平均

, 並

お よび

中 数

の 三 つ を

計 算

し, さ らに それ ら を平 均 して

算 定

す る。 こ こ に ,並 数 と は数 値グ ル ー プ の な か で もっ と も

く現 れて い る

数値

をい う。 中 数 と は, 比 率の 数が偶 数の ばあ い は 中

位 置 す

2

比 率

平均

し た

の で ある 。 比

の 数 が奇 数 なら中 央 に位 置 する比 率 をい

 指

に ウ ォ ー ル の 設 例 を

使

っ て

明 する と

ペ ー ジの よ

に な る。

  第

1

に , 一

分析

っ て 必 要な比 率を選 択 す る。 そ して その比 率 に合 計

100

% に な る ように , それ ぞれ重 要

度 (

ウエ イ ト

える。 ウ ォ ー ル の 指 数 法 分 析 目 的信 用 分 析 な , 選ば れ た比

とウエ イ トは どれ ほ ど企 業の支 払 能 力 が測 定で きる か その 能 力 に よ っ て そ れ ら が決 め ら れ て い る 。 選ん だ比 率 をすべ て 比

い ほ ど

良好

な状

す よ

る た

      

       自

資 本

       

負債 比 率

は め, ウ ォ ー

固定

       

に よ っ

       

定 資

産       他人資 本 て 計

して い る。

 

2

に, 企

際 比

の 標 準 比 率 (算術平均, 並数, 中数の 平均 値

に        一

102

(17)

大 学 カリキ ュ ラ ム 改 革に 関連 する芳 香 料 事 業 会 計 ・損 害 保 険 会 計 (中原 )

  (

率)

流 動 比 率… 固 定 比 率…

債 比

… 売上債権回転率… 商 品 回 転

… 固定資産回転率… 自己資本回転率…       指数 …

ウエ イ ト

25

1525101010

 

5100

率)

 

200

%  

250

 

150

 

600

 

800

 

400

 

300

(実 際比率 )  

220

%  

220

 

160

 

500

 

600

 

400

 

240

(関係比

)  

110

%  

88

 

106

 

83

 

75

 

100

 

80

価 値 )

27

50

13

2026

50

 

8

30

 

7

5010

00

 

4

OO97

00

標準以 下

300

する 関 係比

を計

し, こ れ に ウ エ イ トを乗

価値

出 す る

最 後

を 合

し て

数 を計

す る。 こ の 指 数 が

100

% をこ える場 合は総

成 績が

準 以上 ,

100

% に

た ない と きは

準 以下 と

診 断

す る わけで ある。

 

数 法 に は

の よ うな問 題 点 がある。 ある比

が異

く,

実 際

が 標

比 率 の

2

倍以 上 に もなる場 合, その た め に

数が 非 常 に高 くな る こ と が ある。 た と え ば, 設

の企

資本

回 転

1200

%で ある とする と, 関 係比 率は

400

% , 比 率 価

20

00

% と な り, その結 果 , 指 数 は

175

% と な っ て 標 準 を

16

% も上 ま わ る。 総 合

績 を よ くみ せ て しま

の で あ る。 こ うい う こ とに な ら ない よ

に, すべ て の 関

の上

200

% まで に

限 して

調 整

する こ と が ある。 こ れ は関 係比 率の 下 降 す る幅が

100

%か ら

0

% まで あ るの で , 上 昇 幅 もこ れ と同 じ よ うに調 整す るわ け で あ ろ う。

                                      

標 準 比

      標 準 比 率

   

関 係 比 率 =

100

100

                               )

= = 

200

                                       実

際比

                       実

際 比

例 示 をこ の

算 式

調

整 する と      

300

   

200

−       ×

100

:==

1750

0      

1200

と な る。 一

103

(18)

         

駒沢 大学 経 済 学 論 集

 

29

巻 第

3

4

合 併 号 注

(1)

Alexander

 

Wall

Raymond

 

W

. 

Duning

 

Ratio

 

Anatgszs

 of 

Financt

α

l

 

St

α

tements

, 

New

 

York

 

1928

, 

pp

152

165

 

で は , それ ぞ れ の 企

の 分 析 目

に従 っ て, まず 比 率を選 択 し , ウ エ イ トをか ける。 この 比 率の 選 択 とウエ イ トの か け方が ま ず 問題 で あ る。 そ の 企

経 営

っ て どの比

を選び ウエ イ ト を かけるの か , その

客 観

的な基 準 が ない の で あ る。 どの 比 率を選ぶ か につ い て ,

営 財

に長

の あ る

担 当者

の グ ル ー が その 経 験 か ら判 断 し て 選 択 する以 外 ない の で

る。 ウエ イ トにつ い て

で あ る。 どの 比 率 に どの く らい の ウエ イ ト を かけるの か 。 それ も財 務 担 当 者の 経 験 と

に よ るの が

状で あ る。

 

学 校 法 人に お い て も, 指 数

を使 う

用 を 一

と して め て も,実 際に 自校に適 用 す る こ とになる と, まず 比

とウ エ イ トの 選 択 とい

具 体 的 な困

な 問題 を

服 する 必

要性

が 早 速 に出 て くる か らで あ る。 こ の 問 題 につ い て の

の企 業 の 調査 におい て も, 比

もウ エ イ ト もそれ を

採 用

する企

で み な まち ま ちで ある。 こ れ は , 指 数 法 を充 分 に

用 で きて い ない と もい えるこ とで る。

指 数

法 は充 分 に そ の 分 析

対 象

と な る単 位 (そ れ が 企 業で あっ て も学 校 法人で あっ て も)の

分 析

る よ

なパ タ ー ン を作 る こ と自体 に, か な り克 服 すべ き問題 点を か か えて い る の で ある。 そ れ ぞれ の

校 法人 の 指 数

研 究 は, こ れ か らで あっ て, 企 業の指

数 法

が 耒

で , 産

業 標 準

の 構

か ら出 発 し て活 用 する段 階 まで い ま だに到

して い ない 以上 に , 出発 点に 立 っ て い る とい えよ

。 産

業 標 準

す な わ ち同 一 産 業 内の諸企 業の

均 比

は ,

数 法 を使 っ て い るす べ て の 企 業 が

計 算

の で , こ の

段 階

まで は , ほ とん どの企 業が計 算 し, 利 用 して い る と

えら れ る。 し か し,

校 法 人の

合は,

準 比

の 整

か ら

出 発

し な くて は な ら ない 。

 

法 を

用 する と きの 問 題 点 と して , そ の企 業の 比 率を こ

る と きに , その指 数が 非 常 に高 く な る こ とが あ る。 こ の こ とにつ い て も克服 しな けれ ば な らない 。

 

指 数法

位 置

を, 比

析 法

の 中の相互

営比

の 方 法 の ひ とつ と し       一

104

参照

Outline

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