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Erwinia carotovora の生産するペクチン分解酵素について-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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第8巻 筋2号(1957) 229

厨川戒扇αα夜毎地肌昭の生産する

ペクチン分解酵素について

穴 吹.富 夫

Onsome properties of pectic enzy鱒甲SeCreted byErwinia caroiovora YoshioANABUKI(Laboratory ofTechnicalMicrobiolo如) (ReceivedJanuary16,1957) ぺクチ・ン分解酵素ほ現在POlygalacturonase,prOtOpeCtipase,peCtaSeあ三鷹に大別されて考えられ1ている.植物の 軟腐ほ主として軟腐病菌の生産す■るぺクチソ分解酵素に基・(ものとされて一いるが.polygalacturonaseと.protopectinase を分別して実験されてほいない(1−・き)・償及び著者(4′$)はα・カ飯〝β錐肌・虚血戯α〟〟椚の生産するぺクチ・ン分解酵素 の分離精製について報管し,梶(6)は酸酵精練に於いてはmace柑tione読zymeが中葉のぺクチンに最初に作用して水 に不溶性のペクチン酸塩を可溶性のぺクチ・ンに分解せしめ解放作用を行うと報告している−著者はE′・紺よ乃去α(αγ〃ねわク′凌 の生産するぺクチッ分解酵素の単離精製を目的としてニ 実験及び結果 Ⅰ使用細菌 本学内藤教授の好意虹より分譲された」酔朝一狸fαCαγめが¢γαの・一株を使用した. Ⅱ 酵素作用力の測定方法 Eγ紺よ戒−α掻細薗の′pOlygalactuI?naSe浸っいて小沢(3)は還元力の増加た比して粘度 低下の急激な所謂液化塑のpOlygalactuIOna畠eであると報告している・著者も還元力の増加を測点する方法ほ/採用しな かった…03rWALD(D粘度計を使用し作用彼の落下速度を2SO9に・て測定し,WEBER,Di:UEL(7)の分解数Aを次式よ り算出し表示した

A巴×10〇

Tα:不活性化した酵素液を配合した作用液の落下速度(秒) T‥酵素披を配合した作用液中落下速度(秒) To:基質を含有せず水に酵素液を加えた液の落下速度−(秒) 作用液の配合割合は次の通りに.した”基質はNく)RRIS,RESCHく8)の方法紅より調製したぺクチン酸を使用した. 基質1% ぺクチソ酸溶液 2.5cc McILVAINE 綬衝液(pH6・0) l”5cc 酵素液+兼溜水 3てOcc 作用液は3フOCに.1時間保持した後その粘度低下を測定した Protopectinaseほ馬鈴薯切片(lcmxIcm厚さImm)及び雁皮白皮(lcmxIcm)K作用せしめた。配合割合 は次のどとくにした 馬蹄晋切片又ほ雁皮白皮 1片 McILVAINE緩衝液(pII6.0) 0.5cc 酵素液+・未溜水 21.5cc Toluo1 3滴 配合液を3フOCに・20時間作用せしめ切片を水中に取出し分解度を比較して,完全紅分解したものな棚,作用カの微弱廃 るものを±,その間を榊,榊,」十,+・にて表示した 1江 培弟基組成と酵素作用力 味付醤油寒天培養基上に24時間培養したものから1白金耳鼻な釣り採りbo11illon液 50ccに接種し,24時間培養した液な種撃と.した・25〕ccの三周フラスコに次の四随の培養夜5)ccを作製し,種鯵5cc宛 接種した.

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

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香川大学農学部学術報告

230

1.Boui1lon glucose 2.Bouillon pectin

3.0.フ2%KNO8 0…2%KβHPO4 glucムse 4.0.72%KNO8 0.2%K2HPO4 peCtin

基本培養基としてbouillon液及び0・72%KNO8 0日2%K9HPO4液を用い,これに.0一2%glucose 叉ほpectinを加え炭素源の影響を調べた∴培膚 温度は300Cで行い,24,48,フ2,96時間培養し て分析檻供した.結果ほ第1∼4図の通りである PHの測定ほ東洋炉紙製pH試験紙を用い,摘定 酸度ほ職酵液1Cccを中和する軋要する抑10Na?寧 のCC数紅車り,菌体琴は療酵披1ccの中の細菌 数に.よって表示した.細菌のぺクチッ分解酵素の うらprotopectinase は適応酔顔であり galacturonaseの液化型は.構成酵素,糖化型は適 へ単三・篭潔何dOヨU眉巴−邑 3 0 鯛 10 餌 0 0 16 20 ︵ト三X︶超せ潤 巾▲ 髄髄根深 篭 2 1 脚 帥 培 養 時 間 第1図 酵索作用力と繁殖状況 (Bouillon glucose) 応的であると報告しているく9)・第1∼4図によれ は」紗ぬ粛α α肌加抑α の生産する液化型poly− galactuIOnaSe の作用ほ菌体数に殆んど差の食い 24時間培養牢・於いて顕著な差異を生じてp餌tiぐ acidに対して適応的な性質を示した・PH及び滴 定酸度ほ初期より96時間培養に於いても大差な かった. Ⅳ イオン交換樹脂に対す卑吸着性 TALBAYS(10)はBaci.aroideae の POlygalac− tuIOnaSeが樹脂に吸着されることを報告し,梶(6), 梶及び著者(4L5)ほAmberliteIRC−50及びDuoト iteeStOlを使用してα.ノ■d繭閻仰VaI∴Sよ加商− ︵求SJO帽潔召○レぎ還瓦屋亀 加 50 1た側 2 松野樹液 3 ロー q−

︻t一−

0 50 ′.ト○−×︶鎖せ由 軍2図 酵素作用力と繁殖状況 (Buillon pectin)

anumのpOlygalacturonase とmaceration enzyme

を分離している..著者ほDuolite CS−101を用い てErwinia caroiovoY’aのpOlygalacturonase 及び protopectinaseの吸着及び溶出を試みた.樹脂を HIRS,STEIN,MooRE(11)の方法匿より 5・0,6,.0, フ.0,eい0,9○に.緩衝化した樹脂及びH−foIm,Na・ f■0Ⅰmをおのおの10cc宛を用い皿の実験にて検討 した培蕃基のうち0∴フ2%KNO$029%K2ⅧPO4 0.2%pectinに.て24時間培蕃し遠沈した上澄液を 13(〕cc宛SV=6で通過させ酵素を吸着せしめた..酵 素を吸着した樹脂ほ0・3Ⅳアンモニヤ水に.て3分間 溶出し溶出液を20時間50Cに.て透析し酵素作用力を 測定した.結果ほ罪5区Ⅰ及び第1表の通りであるい β7加痴川柳血相Ⅶの巷産する液化型polygalac− ︵課■︶.一指溌ヨ○︼コ一等盲ぶ亀 帝 都

■i

2 廻堪凝璧 −. 超 せ 200 ‘l <> 号l朋甘」 呈 8 超IOO 3 24 48 72 9S時間 培 養 時 間 第3図 酵素作用力と繁殖状況 (0・72%KNO8,02%K2HPO4,glucose)

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第8巻 第2号(1957) 231 第l表 通過液及び溶出液のpIOtOpeCtinase作用力 通 過 液 蓼 溶 出 液 雁皮に対する作用米11馬鈴署に対する作用昭】雁皮に対する作用龍1】馬鈴蓼に対する作用場3 綿⊥ 酵素液1・Occを使用 弟2 酵素液○・1ccを使用 原液及び通過液やpOlygalactuI■On?Se作用力咋次の通りであった一

A%

原液 H−f?Ⅰ■m通過硬 turonaseは樹脂の綬衝化がpH≧6.0より酸 性側で吸着され,p鱒=フ・0よクアルタり性に なると吸着及び溶出が行われない ProtopectinaseはpH=L7一0,よりアルカり性 側に於いても吸着及び溶出が行われる.即ち 80.0 31.6 ︵被く︶.一等漫召e三じ月島h膚8 粛 か 1.封 ノめよ〝β〟研VaI■‥離扉ぬ肋別に.ついて成.功し たごとく両酵素の分離が可能であると推測さ れる. 24 48 72 %時間 培 蕃 時 間 欝4図 酵素作用力と繁殖状況 (0.72%KNO80・2%K3HPO4peCtin) 要 l”Eru)iniacaroiovoraの液化型polygalacturonase ほpectic acidに対して適応的であった 2.Duolite CS−101に対する液化型 polygalac− tuIOnaSeの吸着及び溶出は樹脂の綬硝化が pH=6.0 より酸性側に於いて行われpH=フ・0よりアルカリ性 側でほ行われない“ 3LProtopectinaseは樹脂の緩衝化がpH=フ.0よ りアルカリ性側に於いても吸着及び溶出が行われる・

4.Erwinia caroiovora の pOlygalacturonase と protopectinaseの分離の可能性を指摘した‖ 最後に終始御懇篤なる御指導を賜った本学梶教授紅 深甚なる謝意を表する・又菌株を御恵与下さった本学 9O tlaform Eイom 60 (;0 70 8¢ 緩 衝 化 pH 罪5図 溶出液のpolygalacturonase作用力

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香川大学農学部学術報彗 232 内藤教授に.厚く感謝する 文 (1.)赤井,大石:釣r・SCゐGβみオβ′ ㌣/■ね〝Zβ〝ゐ㌢α乃烏− カ♂Jf♂乃,坑 57(ユ954) (2)赤井,大石:∠∂よd小,Ⅴ,15(1・955) (3)小沢:農学研究,42,42(1955) (4)梶,穴吹:農化,29,アブ5(ユ955) (5)梶,穴吹:香川農大学報,7,222(1956) (6)梶:励沼Agグ・C血憫・馳ル如勒 20,8(ユ956) (フ)WEBER,F、,DEUEL,H.:rγαび一Cゐ去雛αJg仰〝≠ 献 々γg..36,368(1945) (8)NoRRrS,F.Wh,RESCH,C”Fl:Biochem}f,31, 1945,(193L7) (9)梶,穴吹:香川農大学報,7,67(1・955)・ (10)TALBAYS,P…W:〟如紛勘166,10フ7(1.950) (1ユう HIRS,C.H.W,SIEIN,W.H.MqoRl三,亭.′:JβわJ Cお研r,200,493(1953). R e s u m畠 InthispapeI,theauthor studiedontheproductionofliquefyingpolygalacturona盲ebyErwiniracaTIO10VOra, and on some behaviors ofthe pecticenzymes ofthis bacter.ia ontheionexchang?reSin,Duolite CS・10ユ・

Theactivity ofliquefyingpolygalacturonasewasincreasedIemarkably,繭さnpectinwasaddedto the cultuIemediaascム血nsource,therefore

adaptive.

Using theionexchange resin,Duolite CS・・10l,董or’thepurposeof separationof ofliquefying polygalac・ turona苧eandprotopectinase,the followlngreSultswe‡edbtained

TheliquefyingpolygalactuIOnaSeWaSneアeradsoibed onthe resiri,CSl10l,froin Naこf6rm to buftered resin atpI‡7,0,Whileprotopectinase was adsorbed¢n the same res主n a云d wa姦、easily′rec6

eluate byOI3Nammoni竿Sblution・

Fromtheseobserv去tions・itwillbeabletoseparateJtWO?nZy甲eS

on Du01ite CS・101巾

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