モーセを中心とする
復帰摂理
一、第一次民族的カナン復帰路程
イスラエル人の増加を恐れたパロ(エ ジプト王)は、イスラエル人の男児をす べて殺すよう命じた。我が子を殺せな い母の1人が、赤ん坊をナイル川のほ とりに置いた。すると、エジプト王女が その子を拾い、モーセと名付けて自分 の養子にしてしまった。(1)信仰基台
モーセはパロ宮中で40年を過ごし
ているうちに、イスラエル民族に対
する民族愛に目覚めた。モーセは
アベルの位置に立った。
(2)実体基台
アベルの位置に立つモーセに対し
てイスラエル民族がカインの立場
に従わなくてはならない。
モーセ イスラエル民族 (アベル) (カイン)「出発のための摂理」
ある日、王宮を抜けだしたモーセは、ヘブル びと(イスラエル民族)の男たちが強制労働 に服役している作業現場で、ひとりの男が、 まるで虫けらのように、エジプトびとに打ち すえられているのを目撃した。モーセの中に 眠っていた民族の血が騒いだ。モーセは、 まわりに人のいないのを見定めると、すば やい一撃で、エジプトびとを打ち倒し、死体 を砂に埋めて立ち去った。次の日、ヘブルびとが争っているのを 見て、モーセがいさめたところ、1人が 「あなたはエジプトびとを殺したように、 わたしを殺そうとするのですか」と言い 返した。モーセがエジプトびとを殺した ことは、ついにパロの耳に達した。危険 を知った王女は、ある夜、モーセを手 引きし、王宮を脱出させ、砂漠にむかっ て逃亡させた。
カナンへの道
イスラエル民族がモーセに従っていれ ば、21日間でカナンの地へ入ることが できていた。しかしイスラエル民族の不 信仰によって、モーセはミデアン荒野 へ逃れた。第一次民族的カナン復帰路程の失敗
イスラエル民族がモーセを不信す
る立場に立ち、実体基台は造成さ
れず、第一次民族的カナン復帰路
程は失敗に終わった。
二、第二次民族的カナン復帰路程
(一)信仰基台 モーセはミデアンの荒野で羊飼いとして40年 を過ごした。ある日、羊を追って山に来た モーセは、なかなか燃え尽きない柴をみつ けた。不思議に思って近づくと、柴のなかか ら神が現れて「イスラエル人をエジプトから 救い出し、カナンへ行け」とモーセに命じた。 当初、モーセは自分には大役すぎると、この 任務を拒否した。しかし、神の偉大な力を知 り、使命を果たす決意を固めた。(二)実体基台
アベルの位置に立つモーセに対し
てイスラエル民族がカインの立場
で従わなくてはならない。
モーセ イスラエル民族 (アベル) (カイン)エジプトに戻ったモーセは、イスラエル の長老たちを集め、ホレブ山でみた燃 える炎の不思議な神ヤハウェと、神に よるエジプト脱出計画について人びと に語った。語るほどに、モーセの心は 燃え、人びとは、ひきこまれ、ともに大 地にひれ伏して彼らの父祖の神ヤハ ウェを拝んだ。
「出発のための摂理」
モーセはパロにイスラエル人を解放す るように申し出たが、パロは心を頑なに して拒絶し、イスラエル人にたいして、 より厳しい労働を科した。そこでモーセ は神の命により、エジプトに三大奇蹟と 十災禍をもたらした。三大奇蹟の意義
四位基台の復帰を象徴 ① ② ③ 杖を蛇に変える モーセの蛇がパロの蛇を飲む(アダム復 帰) 手をふところに二度入れる らい病になる→らい病が治る(エバ復帰) ナイル川の水を杖で打つと血に変わる (子女復帰)十災禍の意義
1. 2. 3. ラバンがヤコブを10回だました。 パロがイスラエル民族を解放する ことを10回あざむいた。 パロがイスラエル民族を限度を超 えて苦役させた。出エジプト
① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 三日路程:パロをあざむいて三日間 の自由を得て出発 雲の柱と火の柱が導いた。 紅海の試練:杖で海が分かれた。 マナとうずら ホレブの岩を杖で打つと水が出た。 アマレクとの戦い紅海の試練
イスラエル人らはカナンに向けてエジプトを 出発した。しかし、パロは追っ手を遣わして きた。目の前は紅海という危機的状況のな か、モーセが杖を上げて手を海の上にさし 伸べると、海が二つに割れ、かわいた地が 現れた。モーセらは安全に海を渡ることがで きた。パロの軍勢が後を追いかけてきたが、 モーセが再び手を海の上にさし伸べると、 海はもとに戻り、パロの軍勢はたちまち波に のまれていった。マナとうずら
シンの荒野では、はげしい飢えが人び とを襲った。人びとはモーセを非難し た。モーセが主に呼ばわると、主は民 にマナとうずらを与えられた。朝には マナが地表をおおった。マナはコエン ドロの種子に似た白い粉で蜜の入っ たウェファースのような味がした。また 夕方になるとうずらが飛んできた。(三)幕屋を中心とする摂理
イスラエル民族は、三ヶ月目の初
めに、シナイの荒野に到着した。
モーセは、シナイ山で断食する間
に、神から契約の箱と幕屋につい
ての指示を受け、40日間の断食
が終わったとき、十戒を記録した
二つの石板を受けた。
神が石板と幕屋と契約の箱を与え
られた目的
荒野路程でイスラエル民族は不信に 陥ってしまった。そしてついには、モー セまでが怒りに身をまかせるままに、 アベルの位置を離れてしまうという恐 れがあった。ここにおいて神は、たとえ 人間は変わっても変わることのできな い信仰の対象を立てなければならな かったのである。モーセを中心とした摂理 幕屋:モーセ イスラエル民族 アベル カイン モーセが倒れた場合 幕屋:代身者 イスラエル民族 アベル カイン
(1)第一次幕屋のための基台
モーセ一行はシナイ山のふもとに到 着した。モーセはシナイ山に登って40 日間断食を行った後、神から十戒を記 した二枚の石版を与えられた。しかし、 山を降りたモーセがみたのは、金の子 牛を造って偶像崇拝を行う民の姿で あった。激怒したモーセは石版を子牛 に投げ付け、石版は粉々に砕け散っ てしまった。(2)第二次幕屋のための基台
モーセは神の命令によってシナイ
山に登って二度目の40日間の断
食を行った。そして再び二枚の石
版に十戒をきざんでいただいた。
悔い改めたイスラエル民族はモー
セに従い、幕屋の基台が成立した。
第2年の正月に幕屋が立った。
再び不信に陥ったイスラエル民族
イスラエルの民はカナンの地に入るまで モーセに従い幕屋を奉って行かなけれ ばならなかった。ところが民は再び不信 に陥ってつぶやいた。「ああ、肉が食べ たい。われわれは思い起こすが、エジプ トでは、ただで、魚を食べた。きゅうりも、 すいかも、にらも、たまねぎも、そして、 にんにくも。しかし、いま、われわれの精 根は尽きた。われわれの目の前には、こ のマナのほか何もない」(民数記11:4-6)(3)第三次幕屋のための基台
イスラエル民族が再び不信に陥ったので「第 二次幕屋のための基台」は、また、サタンの 侵入を受けるようになってしまった。ここにお いて、「40日のサタン分立基台」を立てて、「第 三次幕屋のための基台」を立てる条件として 下さったのが、40日のカナン偵察期間であっ た。しかし偵察から戻ってきた12名のうち、ヨ シュアとカレブとを除いては全部が不信仰な 報告をしたのである。その結果、第三次幕屋 のための基台もサタンの侵入を受けることに なった。彼らはその探った地のことを、イスラエルの人々に 悪く言いふらして言った、「わたしたちが行き巡って 探った地は、そこに住む者を滅ぼす地です。またそ の所でわたしたちが見た民はみな背の高い人々で す。わたしたちはまたそこで、ネピリムから出たア ナクの子孫ネピリムを見ました。わたしたちには自 分が、いなごのように思われ、また彼らにも、そう 見えたに違いありません。・・・・・・イスラエルの 人々はみなモーセとアロンにむかってつぶやき、 全会衆は彼らに言った、「ああ、わたしたちはエジ プトの国で死んでいたらよかったのに。この荒野で 死んでいたらよかったのに。・・・・・・エジプトに帰る 方が、むしろ良いではないか」(民数記13:31-14:3)