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機器利用権によるアクセス制御

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第68回全国大会. 4E-1. 機器利用権によるアクセス制御 道下. 学†. 釜坂. †. 三菱電機株式会社. 1.はじめに e-Life イニシアティブで言及されているように、 情報家電の普及・活用によって新しい製品・サー ビスの創出が期待されている反面、セキュリティ での不安が指摘されている[1]。サービスの浸透し た社会では、悪意ある利用者からの防御のみなら ず、更に正規サービス提供者からの越権行為の防 止も必要である。遠隔保守などの様に機器の遠隔 制御を用いるサービスに適した、アクセス制御機 能を開発したので報告する。 2.方式 2.1.脅威 ブロードバンド環境下で保守・省エネ等のサー ビス提供者から家庭内等にある機器を遠隔制御さ せる事を想定した場合、次の脅威が考えられる。 (1) 不正使用者がサービス提供者になりすます (2) 正規のサービス提供者の不正操作(含誤操作) これらを防止するには、認証に加えて使用者(=サ ービス提供者)・資源(=機器)・操作(=コマンド+パ ラメータ)の三つ組みによって可否判定を行うア クセス制御が必要になる。 2.2.機器利用権によるアクセス制御 昨年我々は遠隔制御システムにおけるアクセス 制御機能の実現方法として、利用権管理技術の適 用可能性について示した[2]。 今回は許諾と利用の関係を明確に分け、機器の 利用権によって遠隔制御を許諾し、利用権行使に よって遠隔制御を行うこととした。下記に詳細を 説明する。 2.2.1.許諾フェーズ 機器の利用権とは、使用者に対する許諾内容と して使用者・資源・操作の三つ組みを記載し、機 器の所有者の電子署名を付与したものである。(実 際には運用管理上の情報も含めるが説明を省く。) ――――――――――――――― “Access Control by Right Management” † MANABU MICHISHITA HITOSHI KAMASAKA SHINJI KITAGAMI Mitsubishi Electric Corp. Information Technology R&D Center. 等†. 北上. 眞二†. 情報技術総合研究所. 機器の 使用者. 機器の 利用権. 機器の 所有者. 使用者 機器 コマンド パラメータ 範囲 利用条件. 所有者 の署名. 図 1 許諾時の利用権発行 機器の所有者は、機器の正規使用者に対して操 作を許諾する際、機器の利用権を発行して正規使 用者に与える。 (図 1) 操作の記載に関しては、機器へのコマンドのパ ラメータの具体値を特定せずに、値の範囲を限定 するだけにとどめるなど、許諾内容に幅を持たせ た上で許諾内容を明確にすることができる。また 操作に直接含まれない、利用可能日時などの利用 条件を許諾内容に含めることもできる。 2.2.2.利用フェーズ 機器の利用権行使とは、機器の利用権に加えて、 パラメータの具体値や使用日時など、個々の操作 を特定する情報を追加して、機器の使用者の電子 署名を付与したものである。 機器の使用者は、該当の機器を操作する際、機 器の利用権行使を発行して、遠隔制御における制 御指示として用いる。(図 2). 機器の 使用者. 制御指示= 利用権行使 所有者 の署名 機器の 利用権 パラメータ 具体値 利用日時. 機器. 検証による 可否判定. 使用者の署名 図 2 利用時の利用権行使発行と検証. 3-323.

(2) 情報処理学会第68回全国大会. 該当の機器は、遠隔制御の制御指示として上記 利用権行使を受信した際、次の点を検証すること によって許諾された操作か否かを判定し、合格な らば制御指示に従い、不合格ならば制御指示を拒 絶する。 ・利用権行使の署名、署名者 ・利用権行使に内包された利用権の署名、署名者 ・利用権に記載された使用者と利用権行使の署名 者の一致 ・利用権にパラメータ範囲が記載されている場合、 その範囲と利用権行使に記載されたパラメータ 具体値との間の合致 ・利用権に利用条件が記載されている場合、その 条件と利用権行使を受信した時の環境状況(例 えば日時)との間の合致 このように動作すれば制御指示内に許諾内容が 含まれているので、不正操作(あるいは誤操作)を 越権行為として検出でき、他人宛に付与された利 用権を元に利用権行使を発行してもなりすましと して検出できる。 2.2.3.特徴 上述の方式には次の特徴がある。 ・使用者による越権行為・利用権改竄と、通信路 における制御指示改竄を検出可能。 ・多様な機器の多様な操作に対応可能。 ・パラメータ範囲による使用者自由度と検証可能 性の維持を両立。 ・利用条件を記述可能。 ・利用権発行をアクセス制御の対象機器から分離 可能。 特に保守サービスにとっては、一過性の使用や 定期的な使用に対する許諾が有用と考えられる。 利用権では、これらは利用条件として指定するこ とができる。 3.他方式との比較 アクセス制御としてよく知られている方式には ACL(Access Control List)があり、これはアクセ ス制御の許諾内容の三つ組みを表形式で管理し、 表内での有無を基に可否判定を行っている。 本方式との比較を表 1 に示す。 4.考察 ACL の様な集中型管理システムと比較して、公 開鍵証明書や利用権の様な配布型管理システムで は撤回方法が問題になることが多い。. 表 1 脅威検出方法、許諾内容記述能力の比較 本方式 ACL 方式 なりすまし ○:利用権行使の署 ×:別途認証必要 検出 名を検証 正規使用者宛 ○:利用権内の許諾 ○:表内の許諾内容 利用権の不正 内容(使用者)と署名 (使用者)と別途認証 の結果を照合 者を照合 流用検出 越権行為検出 ○:利用権内の許諾 ○:表内の許諾内容 内容(操作)と制御指 (操作)と制御指示を 照合 示を照合 許 諾 内 容 ( 操 ○:パラメータ範囲 △:通常コマンドの 作)の自由度 を指定可 み指定 利用条件 ○:利用権に指定可 ×:別途格納 撤回方法 ×:別途必要 ○:表内から該当三 つ組み削除. 本方式の利用権での許諾を撤回する方法として は2通りが考えられる。1つは該当利用権を個別 に撤回リストに追加して可否判定時に参照するも の、もう1つは利用権無効化条件(例えばある時点 以前に発行した利用権や、特定使用者宛の利用権 を無効とするなど)のリストを可否判定時に参照 す る も の で あ る 。 前 者 は CRL(Certificate Revocation List)に類似しているが、利用権撤回 者=利用権発行者=機器所有者であるため、配布 に関する問題は小さい。但し利用権発行履歴を保 持しておかなければ撤回不能になる。後者は個別 の利用権撤回を細かく指定できないが、発行履歴 不要なので、利用権発行装置とアクセス制御の対 象機器との間の連携が疎でもよい。 5.まとめと今後の取り組み 利用権管理技術を機器の遠隔制御に適用して、 アクセス制御を実現できることを示した。今後は リファレンス実装系の開発など、開発成果の公開 と普及に努めたいと考えている。 6.謝辞 本開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機 構(NEDO)の平成 17-19 年度研究開発事業「デジタ ル情報機器の統合リモート管理基盤技術の開発」 の一部として、委託を受け実施したものである。 参考文献 [1]「情報家電の市場化戦略に関する研究会の基本 戦略報告書」(e-Life 戦略研究会 2003/4) [2]「利用権管理技術を用いたリモートアクセス制 御方式の考察」 (釜坂他 情報処理学会第 67 回全 国大会 2005/3). 3-324.

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