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子どもの表情認知とQOLやソーシャルネットワークとの関連についての検討

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Academic year: 2021

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− 165 − 子どもの表情認知と

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やソーシヤルネットワークとの関連についての検討 糊 jI支援教育専攻 荒 井 直 美 1.問題と目的 私達の生活は,他者とのコミュニケーション なしには成立しないものである。人のコミュニ ケーション行動には,言語的な要素と非言語的 な要素が含まれる。非言語情報は,受信者にと っては,相手の現在の感情・情動や注意の状態, 自分や話題に対する相手の態度などを知る重要 な手掛かりとなる(吉田, 2001)。顔は感情の情 報伝達において,言葉に比べて一層重要な情報 源である

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。この表情を読み取る力(謝育認知能 力)は,他者との円滑なコミュニケーションを はかる上で非常に重要な能力である。また,よ りよい対人関係を作るには,コミュニケーショ ンに如、て他者の感情を理解すると同時に,子 ども自身の心身の健康状態ヰ満足度,ソーシャ ノレネットワークといった周囲との関係ぞ漣携も 重要な設事

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を占める。近年の人間関係の希薄化 に と も な い , ま す ま す 子 ど も の 生 活 の 質 (伽

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叩L)に着目した支援が必要 になってきている。したがって,対人関係を作 るためのコミュニケーションに重要な要素の一 つである表情認知能力と

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やソーシャルネッ トワークとの間に関連があるのではなし、かと考 える。そして,これらに関係性があることを知 ることで指導の手立てにつながると考えられる。 そこで本研究では,子どもの表情認知能力,

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,ソーシャルネットワークの実態を把握し, 指導教員 津 田 芳 見 これら3つの間に関連があるのカ牧討する。そ して,表情認知の視長から子どもへのよりよい 支援を考える糧とすることを目的とする。 2. 方法 (1)調査対象者 A小学校5年生74名(男子43 名,女子31名,糊Ij支援学級の児童を除く)。 (2)調査日 X年1月。 (3)調査内容表情認知能力, ωL,ソーシヤル ネットワークを測るために「子ども版表情認知 検査J,

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小学生版 ωL尺度J,

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ぽr(絵画愛情の 関係テスト)Jを行った。 (4)手続き A小学校長に調査実施の承諾を得 て,学年担任に詳細を説明。学年通信にて保護 者へ通知。学級ごとに教室で一斉調査を行った。 (5)分析方法 1)調査結果について実態を明らかにし九 2)表情認知能力と飢との関係,表情認知能力 とソーシヤノレネットワークとの関係, ωLとソ ーシヤノレネットワークとの関係、を明らかにした。 3. 結果と考察 (1)3つの検査における実態 「子ども版剥育認知検査jにおいては対象 者の正答敬が全国平均よりも低く,男子より女 子の方が正答数が高いとし、うことから,女子の 方が表情認知能力が高いと考えられる。「よろこ びJ九、かりJ

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かなしみJの 4つの 表 情 の う ち か な し みjの認知が最も難しく, 理解しにくし、表情であることが明らかになった。

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− 166 − 「よろこびJの表情を「かなしみJの表情に間 違ったり fかなしみjと九、かりjの表情が判 別しにくかったりすることから,相手の樹育を 誤って読み取る可能性があることが示唆され, コミュニケーション上の課題になると考える。 「小学生版 ωL尺度Jにおいて, ωL縦号点と 6つの下位領域得点のうち,全国の平均値より 低かったのは「身体的健康jのみであり,概ね OOLが高い集団であるといえる。 rpぽr(絵画愛 情の関係テスト)Jでは,

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友だちJ型が最も多 く,情榊句な支えは家族が求められ,近接キ援 助等は友だちが求められる結果となった。 (2) 1)表情認知能力と ωLとの関係 全児童における相関分析の結果では,概ね関 連が少ない。ただ,

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学校生活Jでは正の弱い関 連が示されたことは,学校生活での充実感と表 情認知能力は関連があり,学校生活でのコミュ ニケーションで正しく表情を認知しながら生活 しているのかもしれないと考える。また,表情 認知高・中・舷群のうち,高群と低群の比較で は,概ね「表情認知高い群」の方がOOLが高か ったことや,各表情の正答数がOOL高得点群の 方が多かったことから,表情認知能力と ωLの 聞に関連がありそうであるが,今回は明らかに で、きなかった。 OOLの高低に関わらず,

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かなし みjの表情は他の表情よりも認知が難しし、こと が明らかになった。 2) 表情認知能力とソーシヤノレネットワークと の関係、 表情認知能力の高低に関わらず,最も愛情要 求が強いのは友だちであるが,表情認知能力の 低い者の方が友だちへの愛情要求が強いこと, 表情認知能力の高い者の方が家や周りの大人を 頼りやすいことが明らかになった。表情認知能 力に関わらず,精榊句な安定を支えるのは家族 であるとしづ結果は,改めて,心の支えには家 族が一貫して重要であることが示唆された。激 励キ援助を求めたり情報そ経験を共有したり養 護したりする項目で,誰でもよいと考える者が 表情認知高い群の方が多いのは,強がっている 者もいるかもしれないが,他者との関係が希薄 になってきているのではなし、かと危倶される。 3) OOLとソーシャルネットワークとの関係 柴田・根本・松寄・板橋 (2013)と同様, OOL が低い者は高い者よりも他者への要求が弱いこ とが示唆され,ますます捌虫感の増大と似の 低下が懸念される。今回, ωLの高低に関わら ず,友だちの街生が重要であることが示された。 これは,小 5とし、う発達関皆におけるソーシャ ノレネットワークが,友だちに重きを置いている 結果であるといえる。また, OOLの高低に関わ らず,情縦句な支えの要求は家の大人に向けら れているとし、う結果から,子どもの心の支えは 家族であることの重要性を改めて示すことがで きた。 OOLが低い者の方が,家族や周りの大人 への要求が弱し、とし、うことが示されたことは, 和智に人に大きな責任があると考える。 4.今後の課題 表情認知の低し、子どもへの配慮としては,早 い段階で謝育の学習をすること, ωLやソーシ ヤルネットワークに課題のある子どもは,周り の大人が細かく対応していくことが大切である と考える。また,今回の検査だけで判断するに は限界がある。子どもの人間関係の発達には表 情認知, OOL,ソーシヤノレネットワークの視点以 外にも様々な要素が絡み合っているため,実際 の指導をするときには他の要素も考慮すること が必要である。私達大人が子ども達と密に接し, 子どもの心に寄り添い,みんなが豊かな生活が できることを望みたい。

参照

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