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環境負荷低減型コンクリートの性能評価に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

環境負荷低減型コンクリートの性能評価に関する研究( 内容

の要旨(Summary) )

Author(s)

島崎, 磐

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第155号

Issue Date

2001-06-20

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1876

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位記号番号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題 目 学位論文審査委員 島 崎 磐 (島根県) 博 士(工学) 甲 第 155 号 平成13年 6月20日 生産開発システム工学専攻 環境負荷低減型コンクリートの性能評価に関する研究 (Evaluation of perforELanCe Of eco-COnCrete)

(主査) 教 授 六 郷 恵 哲 (副査) 教 授 森 本 博 昭 教 授 奈 良 敬 助教授 鎌 田 敏 郎

、論文内容の要旨

これまでに建設業界が地球温暖化に与えてきた環境負荷を低減することは,循環型社会 を構築していく上で,極めて重要な役割の一つである.本論文は,このような環境の時代 を背景に付加価値を高めてきたコンクリートや資源の有効利用の立場から,産業廃棄物を

再処理して取込

んだコンクリート等の性能を評価し,環境負荷の低減を扶助するコンクリ

ートの利用拡大を意図とした研究である. 最近では,高強度,高耐久,高靭性などの要求性能に加えて,資源の有効利用を含めた 環境への付卿を最小限に抑えるための新しい機能・性能をもったコンクリート等が活用さ れている.資源・エネルギーの有効利用を前提として,産業廃棄物を積極的に取入れるため には,廃棄物の欠点を最小限に抑え,優れた点を生かす工夫も重要である.このためには, 従来型の規定では,評価し難い性能もあり,新しい機能・性能に基づいた性能照査システ ムや性能試験方法・評価方法,さらには性能設計法・性能規定を確立していくことが重要 となる.この論文では,地球環境への負荷を低減させるためのコンクリートについて,そ の機能および性青巨を的確に評価し,要求性能に適した使用法を明確にしている. 第1章では,環境負荷低減の重要性と環境負荷低減型コンクリートの現状について概観 し, 本研究の背景を明らかにしている. 第2章では,ポーラスコンクリートに細粒度の再生骨材や鋼繊維を用いて,強度の改善

を図るための検討を行っている.その結呆,単一粒径の粗骨材と細粒虔の再生骨材や鋼繊

維とを適正な配合で使用すれば,使用しない場合より,同一空隙率や透水係数に対する圧 縮強度や曲げ強度を改善することができることを明らかにしている. 第3章では,鋼繊維補強コンクリート(SFRC)はりを用いた曲げ破壊過程について検討 を行っている.その結果,AE法を適用して評価する場合は,鋼繊維の付着破壊等に起因す る部分のAEを抽出し,その振幅規模別頻度分布を検討することが有効であることを明らか にしている.また,高強度マトリックスを有するSFRCでは,靭性改善効果に対しては,鋼 繊維の形状より,高強度な鋼繊維の使用が有効であることを明らかにしている.

第4章では,コンクリートの熟膨張係数を非接触法により計測する手法を捷奏し,この

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ー1-手法を用いた高強度コンクリートの熱膨張係数を評価している.その結果,従来の埋込型 計測法では明確にできなかった極初期材齢での熱膨張の計測が可能であることを明らかに している.また,高強度コンクリートの熱膨張係数は,凝結過程において大きく変化する ため,高強度コンクリートの極初期材齢における熱膨張係数の算定には,経時変化に伴う 自己収縮ひずみを考慮して評価する必要があること指摘している. 第5章では,気乾状態の再生租骨材をコンクリートの骨材として使用する場合,再生粗 骨材の品質がコンクリートの品質や力学特性にどのような影響を与えるかについて検討し ている.その結果,再生租骨材を気乾状態で使用した場合,マトリックスの結晶粒が微細 であり組織は緻密となって,圧縮強度が大きくなることをSEM観察により明らかにしてい る.さらに,コンクリート構造物への適用例として,PC部材の有効応力等について評価し, 気乾状態の再生粗骨材を使用したPC部材では,緊張材の付着特性が向上し力の伝達長の 短縮や,普通骨材の場合と変わらない有効率が期待できることを明らかにしている. 第6章では,レジンコンクリート用骨材の置換材に,産業廃棄物である再生骨材,焼却灰 溶融スラグや廃プラスチックより製造したプラスチック骨材を用いて,それらの使用性に ついて検討している.その結果,気乾状態の再生粗骨材や焼却灰溶融スラグは,強度が許 容できる範囲で,有効利用が十分可能であることを明らかにしている.また,プラスチッ ク骨材で置換した場合,大きな変形性能を伴うため,プラスチック骨材の種類と普通骨材 の配合割合を適切に選定することで,レジンコンクリートの靭性やひび割れ抵抗性の改善 が図れることを明らかにしている.

第7垂では,木質廃材から製造された木粉と廃プラスチックを熱加工により合成された

複合材をせき板材へ使用することを検討している.その結果,高密度なポリエヌテルと木 粉より製造された複合材の曲げ強度は,合板より大きくなり,弾性係数も,使用可能な範 囲に率いて合額と大差のないことを明らかにし,通常製作している型枠の横木間隔で,こ の複合材を使用することは十分可能であると示唆している. この論文による幅広いコンクリートを対象に示した基本的な考え方は,今後の研究や実 構造物への適用に対して,その突破口になる一助となり,その有用性を評価することがで きる.

論文審査結果の′要旨

この論文においては,環境負荷低減型コンクリートの利用拡大を意図して,産業廃棄 物を再処理して取込んだコンクリートや性能を高めたコンクリートの各種性能とその 評価方法について検討しており,有用性が認められる.この論文は,以下に詳しく示す ように重要な研究結果を含んでいる.特に非接触法によるコンクリートの極初期材齢か らの熱膨張係数の計測方法の提案や,再生粗骨材を気乾状態で用いることによる強度向 上の指摘とSEM観察等によるそのメカニズムの解明は高く評価される.したがって,審 査の結果,この論文を学位論文に催するものと判定した. (1)ポーラスコンクリートに,単一粒径の粗骨材と細粒度の再生骨材や鋼繊維とを適正な 配合で使用すれば,使用しない場合より,同一空隙率や透水係数に対する圧縮強度や 曲げ強度を改善することができることを明らかにしている. (2)鋼繊維補強コンクリートの曲げ破壊過程の検討には,AEの振幅規模別頻度分布を用い て鋼繊維の付着破壊等を識別することが有効であることを明らかにしている.また, 高強度マトリックスを有するSFRCでは,靭性改善効異に対しては,鋼繊維の形状より,

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-2-高強度な鋼繊維の使用が有効であることを明らかにしている. (3)非接触法によりコンクリートの熱膨張係数を評価し,従来の埋込型計測法では明確に できなかった極初期材齢での熱膨張の計測が可能であることを明らかにしている.高 強度コンクリートの熱膨張係数は,凝結過程において大きく変化するため,高強度コ ンクリートの極初期材齢における熱膨張係数の算定には,経時変化に伴う自己収縮ひ ずみを考慮して評価する必要があること指摘している. (4)再生粗骨材を気乾状態で使用した場合,再生コンクリートのマトリックスの結晶粒と 組織は緻密となって,圧縮強度が大きくなることをSEM観察により明らかにしている. さらに,気乾状態の再生租骨材を使用したPC部材では,緊張材の付着特性が向上し, 力の伝達長の短縮や,普通骨材の場合と変わらない有効率が期待できる 土とを明らか ′にしている.

(5)気乾承態の再生粗骨材や焼却灰溶融スラグは,襲度が許容できる範囲で,レジンコン

クリート用骨材として有効利用が十分可能であることを明らかにしている.また,プラ スチック骨材で置換した場合,大きな変形性能を伴うため,プラスチック骨材の種類 と普通骨材の配合割合を適切に選定することで,レジンコンクリートの靭性やひび割 れ抵抗性の改善が図れることを明らかにしている. (6)高密度なポリエステルと木粉より製造された複合材の曲げ強度は,合板より大きくな り,弾性係数も,使用可能な範囲において合板と大差のないことを明らかにし,通常 製作している型枠の桟木間隔で,この複合材を使用することは十分可能であると示唆 している.

最終試験結果の要旨

(1)公表論文 この論文の主要部分は審査付き論文として既に公表済み(申請者の審査付き論文の うちの7編が主要部分に対応している)である.この論文が学位論文として完成さ れた内容を有することを確認した. (2)修得・単位 指定された単位を修得していることを確認した. (3)審査 公聴会までに,指導教官ならびに審査委員の審問に対して,十分な回答がなされた. 公聴会を開催し学位審査委員会で審議の結果,申請者は最終試験に合格と判定した.

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