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夏秋トマト雨よけ栽培における放射状裂果発生要因の解明と対策技術開発に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

夏秋トマト雨よけ栽培における放射状裂果発生要因の解明

と対策技術開発に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

鈴木, 隆志

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第509号

Issue Date

2009-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/33650

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 貞 会 鈴 木 隆 志 (岐阜県) 博士(農学) 農博甲第509号 平成21年3月13日 学位規則第3粂第1項該当 連合農学研究科 生物環境科学専攻 岐阜大学 夏秋トマト雨よけ栽培における放射状裂果発生要因 の解明と対策技術開発に関する研究 主査 岐阜大学 教 授 田 中 逸 夫 副査 静岡大学 教 授 糠 谷 明 副査 岐阜大学 教 授 福 井 博 一 副査 信州大学 教 授 伴 野 潔 論 文 の 内 容 の 要 旨 麦秋トマト雨よけ栽培において,放射状裂果の発生は,経済的損失をもたらす重大 な要因となっている.大玉トマトにおける放射状裂果の研究は数多く報告されている が,その主因は明確になっていない.そこで,本研究では,放射状裂果発生の主因を 明らかにし,さらにその主因に対応した軽減技術を検討し,現地で実用可能な対策技 術を開発することを目的として実施した. 放射状裂果発生に及ぼす潅水および整枝の影響 潅水方法の違いによる土壌水分の変化や整枝法の違いの影響について検討した.茎 葉や果実が受光する日射量が少ない条件では,土壌pF値1.2∼2.5の範囲で土壌水分 状態を変化させることによる放射状裂果の発生への影響は認められなかった.また, くず放射状裂果の発生は,呆実肥大の大きい果実において発生する傾向が認められた. 一方,潅水条件が同じであっても,茎葉や果実が受光する日射量が多い条件では放射 状裂果およびくず放射状裂果が発生しやすく,果実肥大に関係なく発生した. これらのことから,麦秋トマト栽培における放射状裂果の発生は,土壌水分の変化 の影響は比較的少なく,茎葉や果実に日射が当たりやすい条件で発生すると考えられ た. 積算日射tの影響を受ける生育ステージおよび亀裂が発生する生育ステージの特定 整枝法の違いによる日射量の影響について検討した.麦秋トマト栽培におけるくず 放射状裂果の発生は,幼果期から練熟期頃までの積算日射量が一定水準を超えた果実 に発生しやすい傾向が認められ,茎葉や果実に日射が受光しやすい整枝法で発生しや

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-54-すいと判断された.また,果実肥大が旺盛な果実ほど放射状裂果が起こりやすい傾向 が認められた.また,裂果の兆候が認められた果実の経時変化を観察した結果,亀裂 の開始時期は練熟期以降であること,亀裂の発生が早いものほど大きな亀裂に発達す る傾向があることが明らかになった. 放射状裂果発生に及ぼす着果制限・果房被覆および二酸化炭素施用の影響 着果制限および二酸化炭素施用処理によってシンク強度やソース強度を調整し,光 合成産物の転流,分配の影響について検討するとともに,果房被覆処理によって果実 表皮への日射の影響について検討した.放射状裂果の発生は,着果制限や二酸化炭素 施用によって増加し,果房被覆によって減少した.時期別放射状裂果の割合は,8月 下旬と10月下旬に上昇し,この時期の収穫果実は重かった.これらの結果から,放射 状裂果の発生には,葉(ソース)から果実(シンク)への光合成産物の転流,分配が 促進されることによる過度の果実肥大と果実に対する日射が大きく関与していると考 えられた.さらに,放射状裂果発生とコルク層の発達の間には関連性が示唆された. 放射状裂果発生に及ぼす定植位置および栽植距離の影響 放射状裂果発生の対策となる栽培技術の開発を目的として,定植位置および栽植距 離の影響を検討した.ハウス内において外側に植えた株の方が内側に植えた株よりも 放射状裂果発生率が高かく,また,栽植距離を狭くすることで放射状裂果発生率が軽 減できることが明らかとなった.従来,株間はどの列でも同様に植えることが慣行的 に行われてきたが,放射状裂果の発生するリスクの高い外側の列の株間を狭くするこ とで,全体としての発生割合を抑えることが可能であ.ると考えられた. 審 査 結 果 の 要 旨 夏秋トマト雨よけ栽培において,放射状裂果の発生は経済的損失をもたらす重大な 要因となっている。これまで大玉トマトにおける放射状裂果の研究は数多く報告され てきたが,いずれの報告も,麦秋トマト栽培の生産現場において発生時期やその程度 が異なる現状を十分に説明できるものではなく,その主因は明確になっていない. そこで申請者は,既存の研究を検証することによって放射状裂果発生の主因を明ら かにし、生産現場で実用可能な対策技術を開発することを目的として本研究を実施し 学位論文としてまとめている.その内容は以下の通りである。 1.放射状裂呆発生に及ぼす潅水および整枝の影響 茎葉や果実が受光する日射量が少ない条件では,土壌pf'値1.2∼2.5の範囲で土壌 水分状態を変化させることによる放射状裂果の発生への影響は認められなかった.ま た,くず放射状裂果の発生は,果実肥大の大きい果実において発生する傾向が認めら れた.一方,潅水条件が同じであっても,茎葉や果実が受光する日射量が多い条件で は,受光する日射量が少ない条件に比べて明らかに放射状裂果およびくず放射状裂果 が発生しやすく,果実肥大に関係なく発生した. これらのことからから,放射状裂果の発生は,土壌水分の変化の影響は比較的少な く,茎葉や果実に日射が当たりやすい条件で発生すると結論づけている・

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-55-2.積算日射量の影響を受ける生育ステージと亀裂が発生する生育ステージの特定 夏秋トマト栽培におけるくず放射状裂果の発生は,幼果期から練熟期頃までの積算 日射量が一定水準を超えた果実に発生しやすい傾向が認められ,茎葉や果実に日射が 受光しやすい整枝法で発生しやすいと判断された.また,果実肥大が旺盛な果実ほど 放射状裂果が起こりやすい傾向が認められた.さらに,裂果の兆候が認められた果実 の経時変化を観察した結果,亀裂の開始時期は練熟期以降であること,亀裂の発生が 早いものほど大きな亀裂に発達する傾向があることを明らかにしている. 3.放射状裂果発生に及ぼす着呆制限・果房被覆および二酸化炭素施用の影響 着果制限および二酸化炭素施用処理によってシンク強度やソース強度を調整し,光 合成産物の転流,分配の影響および果房被覆処理による果実表皮への日射の影響につ いて検討した.その結果,放射状裂果の発生は着果制限や二酸化炭素施用によって増 加し,果房被覆によって減少した.また,時期別の放射状裂果の割合は,8月下旬と 10月下旬に上昇し,その時期の収穫果実は重かった.これらの結果から,放射状裂 果の発生には,菓から果実への光合成産物の転流と分配が促進されることによる過度 の果実肥大と果実に対する日射が大きく関与していることを明らかにしている. 4.放射状裂果発生に及ぼす定植位置および栽植距離の影響 放射状裂果発生の対策となる栽培技術の開発を目的として,定植位置および栽植距 離の影響を検討した.その結果,ハウス内の外側に植えた株の方が内側に植えた株よ りも放射状裂果発生率が高く,栽植距離を狭くすると放射状裂果発生率が軽減するこ とが明らかとなった.従来,株間はどの列でも同様に植えることが慣行的に行われて きたが,放射状裂果の発生するリスクの高い外側の列の株間を狭くすることで,全体 としての発生割合を抑えることが可能であると判定している. 以上のように本論文の内容は,夏秋トマト雨よけ栽培における放射状裂果発生の主 因を明らかにし,生産現場で実用可能な対策技術の開発に大きな示唆を与えたものと して高く評価できる.よって本審査委員会は全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合 農学研究科の学位論文として十分価値があると判断した. 基礎となる学術論文の論文題目 1.鈴木隆志・柳瀬関三.2005.夏秋トマト雨よけ栽培における放射状裂果の発生に及 ぼす潜水および整枝の影響.圃学研.4:75-79 2.鈴木隆志・柳瀬関三・塩谷哲也・嶋津光鑑・田中逸夫.2007.夏秋トマト雨よけ栽 培における放射状裂果発生に及ぼす積算日射量の影響.園学研.6:405-409. 3.鈴木隆志・野村康弘・嶋津光鑑・田中逸夫.2009.麦秋トマト雨よけ栽培における 放射状裂果の発生に及ぼす着果制限,果房被覆および二酸化炭素施用の影響.園学研. 印刷中.

参照

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