78 テール写真に記録することができる.4.拡大された 粘膜像が得られ,微細病変の診断に威力を発揮するこ となどが上げられる.
24.食道癌に対するEosin Yellowを用いた
Photodynamic diagnosisの検討 (筑波大学臨床医学回外科) 渋谷 進・高瀬 靖広・辻勝久・岩崎洋治
Eosin Yellow(eosin Y)とargon laser光線を組合 わせた肉眼診断法“photodynamic diagnosis”(PDD) が食道癌に応用できるか否かを検討した.対象は扁平 .と皮癌である食道癌12例である.方法は手術12および 48時間前にeosin Yを10mg/kg点滴静注し, argon Iaser光線を摘出標本の癌腫,外膜,転移および非転移 リンパ節,および脂肪組織に照射して蛍光の観察を行 なった.その結果,癌腫の蛍光は全例にみられ,外膜 ではみられなかった.転移リンパ節の蛍光はほとんど の症例にみられた,非転移リンパ節と脂肪組織の蛍光 は手術48時間前に投与した症例でみられないが,12時 間前ではみられるものがあった.以上より,手術48時 間前にeosin Yを投与するPDDは臨床的に応用可能 であると思われた. 25.当院の検診で発見された悪性腫瘍の臨床的検討 (社会保険山梨病院内科) 田中 俊夫・広瀬 寿文・小沢みや子・ 茂木茂登子・中沢 肇・田辺 誠・ 矢川 孝子・長谷川みち代・大谷 智子・ 小松 達司・川村 雅枝・前田 淳・ 井口 断想・飯田 龍一 (同外科) 新井田正枝・松山 秀樹・山下由起子・ 立花 早苗・久米川 啓・矢川 彰治・ 小沢 俊総・草野 佐 (同病理) 小俣 好作 社会保険山梨病院健康管理センターに昭和58年4月 より昭和60年11月までの間に,成人病検診,1日ドッ ク,2日ドックとして26,731名が受診し,187例の悪性: 腫瘍が発見された.その内訳は,甲状腺癌102例と最も 多く,以下胃癌47例(早期癌38例),大腸癌13例(早期 癌2例),子宮癌6例,肝癌4例,腎癌4例,脳腫瘍3 例,肺癌2例,肝管癌2例,胃肉腫1例,白血病1例 であった. 26.胃癌切除例における10年生存例の検討 (防府胃腸病院) 島村 嘉一・三浦 修・南園 義一・ 長崎 進・戸田 智博 (山口県立中央病院中央検査部病理) 亀井 敏昭 「昭和39年8月より昭和50年12月までの切除例」 切除数 10年生存例 粗生存率
早期胃癌
144例 99例 76%進行胃癌
365例 82例 25% 合 計 509例 181例 39% 症理組織学的深達度を中心に181例のうち176例を検 索可能例とした, 1.早期胃癌生存例で腫瘍径が6cm以上のものは表 層拡大型であった. 2.組織型は未分化型が最多で,早期胃癌例では分化 型と未分化型が同数ぐらい,進行胃癌例では未分化型 が多かった. 3.深達度が進むにつれ脈管侵襲は強くなっている. 27.当院における虚血性大腸炎症例の検討 (川崎胃腸病院) 大森 尚文・戸田 一寿・山内 大三・ 清水 泉・松尾 成久 (聖マリアンナ医大第二外科) 生沢 啓芳 川崎胃腸病院におけるS.54.1∼S.60.12迄の虚血 性大腸炎症例は17例あり,その間の大腸炎症性疾患105 例の16%に当り,年は増加の傾向にある.年齢分布は 60歳台,50歳台,40歳台と高齢者に多いが,20歳の症 例も経験している.占居部位は下行結腸のみは6例あ り,17例中16例は下行結腸を含んでおり,一番の好発 部位は下行結腸であり,好発部位といわれる脾曲部は 17例中5例にすぎなかった, 症例はすべてTransiert Typeであり,主訴として は下血,腹痛,下痢の3大症状の他に,便秘,発熱, 口区気口証吐などがあり,併存疾患としては,高血圧症, 心疾患,高脂血症が大半を占めていた.成因としては, 血管病変によるのみならず,腸管側の因子,血流等も 関与しているのではないかと思われた. 28.乳房切断術における二,三の工夫 (谷津保健病院外科) 延島 茂人・御子柴幸夫・糟谷 忍・ 一530一79 平山 芳文・今西 定一・新井 稔明 昭和56年9月より60年12月までに当院外科にて施行 した乳癌に対する乳房切断術例は38例であった.内8 例(21%)に創治癒遷延がみられ,その対策として2 年前より切断乳房の健常部皮膚を移植止として利用す ることを考案した.当院法の特徴の1つは,縦切開に て,上端を鎖骨中央によせ,下縁まで広げることであ る.もう1つは病巣がA,C部にあっても,皮膚移植を 想定し,乳房下部の皮膚を大きめに切除することであ る.移植片はReverdin法とし, Meshとしている.以 上により創治癒遷延はなく’ネり,癩痕性拘縮による上 肢運動障害もみられない.また皮膚切開線を上方に延 長することで,腋窩郭清,鎖骨窩郭清も行なえる.移 植片は病巣端より5cm離すことで,再発はみられな い. 29.器械吻合器(EEA)の巾着縫合用針の工夫 (濁協医科大学第2外科) 門脇 淳・門馬 公経・田島 芳雄 消化管の器械吻合器(EEA)を使用する時に,巾着 縫合を行なう把持鉗子と縫合用捨がしぼしぼ用いられ る.この際従来の縫合用針は一方より刺入し他方へ引 き出すため鉗子の左右に比較的大きな空間を必要とし た.しかしこの器械吻合を行なう場所は逆に狭いこと が多く,このため隣接臓器を平野で損傷するおそれが ある.そこで針穴を先端部に設けた針を新しく工夫し た.この針の長さは従来のものと同じ6。8cmで,太さ は従来のものよりやや太く0.6mmとし,針穴は先端よ り0.4cmの位置に設けた.この使用法は従来のものと 同様巾着縫合用鉗子を用い,一方より穿入し他端へ先 端の針穴が出たらそこで針穴に糸を通し,刺入した側 へ引きぬく,そして同様の操作をもう一度くりかえす. すなわち他方へ引き出す操作がないため必要な空間が 従来の針にくらべてほぼ1/2でよいことになる.われわ れはこの針を8例に用いて従来の針と比較したが非常 に満足すべぎ結果であった. 30.教室における高圧酸素療法(OHP) (日本医科大学第一外科) 金 徳栄・滝沢 隆雄・田尻 孝・ 山下 精彦・恩田 昌彦 昭和41年以来18年間に治療の対象となったのは救急 疾患246例,非救急疾患175例の計421例である.これら の主な疾患の推移を見ると救急疾患では救命救急セン ターが創設された昭和50年以降,ガス壊疽及意識障害 が増加し,非救急疾患では昭和55年より食道癌に対し Oil Bleo及びRadiationとの併用療法にOHPを導入 し,更に最近,肝不全の治療に用いている.次に本法 が有効であった症例を供覧する.症例55歳男性.昭和 60年2月吐下血を主訴として入院,肝硬変・食道静脈 瘤破裂と診断された.静脈瘤塞栓術及び脾動脈塞栓術 により静脈瘤は軽快したが,遷延する高billirubin血 症(10.7mg/dl)により肝不全への移行が危惧された 為,OHPを計33回施行した.その結果,血清billirubin 値は1.2mg/dlまで改善され,第98病日に軽快退院し た. 31.食道癌に対するBleomycin術前経ロ投与例の 検討 (濁協医科大学第二外科) 門馬 公経・門脇 淳・田島 芳雄 食道扁平上皮癌症例20例に対し,術前経口的にoil Bleomycin(以下BLM)を投与し,切除標本における BLM組織内濃度の測定と癌組織の組織学的治療効果 を検討した. BLM組織内見:度は食道外膜側に高濃度で,特に腫 瘍外膜側に高値であった.粘膜側では正常粘膜よりも 腫瘍部に高濃度であった.BLMは約5時間で粘膜側 から外膜側へ移行すると推測された.縦隔内,腹腔内 リンパ節にもBLMが検出されたが,血清中,尿中濃度 は微量であった.組織学的治療効果は,BLM単独投与