• 検索結果がありません。

カラー表示用液晶材料

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "カラー表示用液晶材料"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

小特集・材 料

∪.D.C.[547.5-144:るる7・28]=[占54・91=535・る7〕

カラー表示J弔液晶材料

Liquid

CrYSta】Materials

for

CoIor

DisplaY

Using

Guest-Host

Effect

近年,液晶表示は時計や電子式卓上計算機素ごチだけでなく,自動車パネル,テレ ビジョンのような高性能表示装置への応用開発が進められている。一 ̄万,これと並 行して液晶表示の新しい分野として,カラー表ホが強く望まれている。

液晶をホストとして2色性色素をゲストとして加えるゲストーホスト形カラー表

示方式は,視角が広く,かつ明るい表示ができる実用的な方式として期待されてい る。しかし,これを実現するには液晶材料,2色性色素による動作特性,表示特性 の改良が必須課題である。 この論文では材料の性能向上に当り,材料の物件と表示特性あるいは化学構造と の関係を通し,実用化への第一歩を踏み出したカラー液晶の概要について述べる。 l】

言 液晶によるカラー表示は,表lに示す多くの方式が提案さ

れている1三

特にi主目されるのは,液晶をホストとし,これにゲストと して2色性色素を加える,いわゆるゲストーホスト効果を利 用するカラー表示方式である。従来の液晶表示の主‡充であっ たTN(Twisted Nematic)表示に比べ,単にカラー化できる ということのほかに視角が広く,かつ明るい表示ができると いう特長がある。このゲストーホスト形カラー表示方式は,ネ マチック液晶と偏光板を組み合わせる方式とコレステリック 液晶を用いる偏光板不要の相転移形カラー方式とに大別さ れる。表示品質の点で前者はコントラストに,後者は表示の 明るさに特徴づけられ,一長一短がある。しかし,後者は偏 光板が不要であるため,液晶素子の低コスト化,呈産性向上 など波及効果が大きいことが予想され,表示性能の向__Lによ ってはTN表示同様,液晶表示の主流になると期待される。 表l;夜晶による各種カラー表示方式 表示,動作性能に一長一短が あるが,ゲストーホスト効果を利用したコレステリック)夜晶を用いる方式は, 他の表示に比べ明るさの点に大きな特長がある。 No. 方 式 ;夜晶 表 示 性 能 駆動電圧 視角 コントラスト 明るさ l ピッチ変イヒ Ch × × 2 ゲストーホスト効果 Ch 〔〕 《∋ △ Nm (⊃ (⊃ 3 複屈析 電界形 Nm × ⊂) フイルム Nm △ (⊃ △ ◎ 4 カラー偏光板 Nm △ ¢∋ 5 TN(白黒表示) Nm △ ;主:略語説明 Ch(コレステリック液晶)Nm(ネマチック液晶) OFF ニ 一己

ニ 板 基 ス 一フ ガ OFF F F O

0

lll

Ul

ニ ニ ニ ニ ニ 一一山 ニ 極 電 明 透

l指

向尾昭夫* 今関周治*

佐藤幹夫*

三輪木堅吉** )素 卜色 ス性 ゲ亀 ′・\ 2 N O

nU

(a)ネガカラー表示

1

0

∩‖‖‖∪

l

n〓U

n‖‖U

n‖U

lハリ

n〓U

n〓U

l

l

nU

N .

J

Aん言0 〟址んa 5ん包J主JmαZeんi 〟g鬼才0 5α己∂ ∬e†1んfcんiS祉ヱ加点g

∩‖〓U

n〓〓〓U

∩〓〓U

nU

nU

l

nU

nU

ハリ

l

l

nU

≡ ニ ニ ≡ ニ ニ ≡ (b)ポジカラー表示 図l 相専云移形カラー表示 いずれも.ら旋構造をもつ液晶を使用する が,配向処理,素子基板間のギャップを制御することにより.図のような初期 状態をとらせることができる。 *日立製作所日立研究所 **日立製作所茂原工場理学博士

(2)

232 日立評論 VOL.63 No.4=98l-4) 臣l 相転移形カラー表示の原理 カラー表示の原理を図1に示す。 ネガタイプのカラー表示(Wllite on Color)としては,液晶 分子の配向処理の違いにより二つの表示モードがある2)。図1 (a)の上段が平行配向時の下段が垂直配向時の構造模式図で, コレステリック液晶は各々グランジャン構造,フォーカルコ ニック構造をとる。電界を印加すると分子長軸方向に誘電率 の大きい盲夜晶分子は電界方向に配列するため,いずれもコレ ステリックからネマチックへの相転移が生ずる。このとき, 2色性色素は液晶の分子配列に従う。2色性色素は,分子の 長軸方向と短軸方向では光吸収係数が異なる性質をもってい る。したがって,分子長軸方向により大きい吸収係数をもっ た2色性色素を使用すれば,電界印加部が白抜けの,いわゆ るネガタイプのカラー表示となる。 ポジタイプのカラー表示(Color on White)は,図1(b)に示 すネオ、タイプとは逆の表示を行なう。すなわち,コレステリ ック液晶のら旋ピッチと素子基板間のギャップを適当に制御 すると,垂直配向素子中で液晶分子はホノオトロピック構造 のネマチック相をとる。液晶に分子短軸方向に誘電率の大き い材料を使用し電圧を印加すると,ネマチック相はコレステ リック相へ相転移する。したがって,前記2色性色素を添加 すると,電界印加部が着色するポジタイプのカラー表示が得 られる。 田 さ夜晶材料と2色性色素の性質 相転移ゲス トホスト形カラー表示での材料物性と表示特 性の関係を図2に示す。以下に述べる液晶材料,2色性色素 はこれらの関係を考慮し開発したもので,動作特性,表示品 質などが優れている。当然これらの諸特性は駆動方式,素子 構成が影響するがここでは材料面から見た特性を記す。 材 料

コ冨デ宕ク・-・

2色性色素●---・・・・・・・・・・・・・・・・・●

性 物 -ト▲ チ 巾ノ ピ 議 弾 電定 性 率 数 粘 度 屈 折 率 液 晶温度 範 囲 配向秩序度(ゴ) (オーダパラメータ) 吸 光 係 数 吸収スペクト ル 表示特性 駆 動 電 圧 応 答速度 コントラスト

㌃…作温…

図2 木オ料,物性と表示特性の関係 ピッチを除けばネマチック液晶 と同様な物性の向上が要求される。2色性色素の配向秩序度は,コントラスト に最も関う圭する因子とLて重要である。 40 0 2 (mヱ嘩 諾 75 くJ し 70 1 トニ 65 ■■-0

\\0\\叫

P:コレステリック液晶のら旋ピッチ 0.5

与(仰rl)

1-0 図3 ネガカラー表示用さ夜晶材料のピッチと物性の関係 低電圧 駆動の点からす≦0.5が実用的であり,この範囲で粘度,7七/丁一Jの値は動作上十 分余裕がある。 3.1 コレステリック液晶 コレステlトソク相を示す液晶は種々知られているが,ネガ タイプのカラー表示では分子長軸に誘電率の大きいTN表示 用に開発されたネマチック液晶を母体として,これに母体液 晶の性質を壬員わない適当な旋光性物質を添加することが材料 設計上有利である。 図3にネフゲカラー用のフユニルシクロヘキサン系コレステ リック液晶の性質を示す。旋光性物質の添加量により,ら旋 ピッチPを任意に制御できるが,こグ)ときコレステリ ック液 晶の上限(rcん一丁),窄占度に対する影響が小さい。素子設計上,

す≦0,5/ノm ̄1で使用できる。

一方,ポジカラー表示では,分子短軸に誘電異方性が大き い特性と応答特性上重要な低粘度化とを両立させることが課題 であったが,図4グ)ような特性を示す液晶を開発し,ポジカ ラ【表示を実用レベルまで近づけることができた。 これらの材料を用し、たときの動作特性の例を以下に述べる。 図5は,ネガカラー及びポジカラー表示素子のコレステリ ックく一ネマチック相転移でのしきい低電圧のi温度特性である。 いずれい且度依存性が極めて小さいことが分かる。一方,図 6は,スタティック駆動時の応答特性を示したもので,いず れも00cでの秒表示ができる。 今後は時分割駆動が可能な実用的な表示モードが期待され るが,既に上記材料を使用すれば-をデューティ,-をバイアス 時分割駆動は可能である。 3.2 2色性色素

(1)2色性色素に対する要求性能

2色性色素に対する要求性能には,(a)目的に応じた任意の 色相,(b)ホスト液晶中での高い配向秩序度,(C)ホスト液晶に 対する十分な盲容解度,(d)高い光,熟,電気的安定性などが

(3)

カラー表示用液晶材料 233 0 (hU 0 0 4 2 (nO)世 望

。〆

加=…-(∴ミ霊宝三言三悪慧三言芸悪霊芸)

0 【2.0 一-4.0 -6.0 +ご 匡14 ポジカラー表示用;夜晶材料の物性 実線上は任意に制御できる。 駆動電圧を3Vとするには,∠k≦-3.0に制御する必+要がある。 ○ -(〃 2 月 ;)世伊塑二れ+ ● -0

0■、 ●■■ 注:・-●■ ポジ表示(3V駆動用) ■■0・■ ネガ表示(4.5V駆動用) 0 10 20 30 40 50 温 度(ウC) 図5 相転移Lきい値電圧の温度依存性 ポジ,ネガ表示共Lきい値 電圧の温度依存性が小さく,安定Lた動作性能が得られる。 ある。 このうち(a)の色相については,表示情報量の増大,デザ インの自由度増大,装飾性向上といった表示のカラー化の 目的上,選択できる色相範囲ができるだけ広いことが必要で ある。基本的にはイエロー,マゼンタ,シアンの3原色を得 れば,二れらの減法混色によりすべての色相が実現できる。 したがって,3原色系で要求性能を満足するものを見いだす ことが,2色性色素開発上重要な課題となる。 (b)の配向秩序度Sは,図7に示すように,ホスト液晶分子 1.000 500 の ∈ 匝 瞥100 純 増 50 10

㌧\ヽ

ヽ ヽ ヽ● ヽ ヽヽ ヽ

l、、●_

20 20 温 度(Oc) 40 60 注:・-・●- ポジ表示(3V駆動) ■■0■■ ネガ表示(4.5V駆動) (実線は立上りを,破線は立下りを示す。) 図6 カラーi夜晶素子の応答特性 0∼40℃の範囲で秒表示ができる。 ネガ表示は従来のTN表示並みの応答特性を示す。 の配向方向に対する色素分子吸収軸の平行度を表わし,次の ように定義される2)。

S=喜(豆謡否-1)……‥…・…………・‥‥…‥‥(1)

(1)式中,COS2βの項は時間平均されており,βは色素分子吸収

軸とホスト液晶分子の配向方向とがなす角度である。2色性 色素分子の配向秩序度は,実験的には二大式から求められる。

S=詰荒‥……‥‥…・…‥………=………・(2)

ここで A〃及びA⊥は,それぞれ液晶の配向方向に対して 平行及び垂直に偏光した光に対する色素の吸光度である。 配向秩序度5は具体的にはゲストーホスト形液晶素子の表 示コントラストを支配する量であり2)・3),その値が理論上の最 大値である1に近づくほど,白抜け部分の残色度がi成少し, 明るく鮮明な表示が可能となる。 2色性色素の配向秩序度を向上させるには,色素分子をよ り細長い棒寸犬構造にすることと,図7に示した色素分子内で の吸収軸と分子軸とのなす角αを,より小さくすることが有効 であると考え,分子設計を行なった。 以上述べて釆たように,イエロー,マゼンタ,シアンの3 原色系で配向秩序度の大きい2色性色素を得ることが,選択 色相範囲が広く,表示コントラストが優れたゲス トホスト形 表示を実現する上で有利である。以下,この方向に沿って開 発した2色性色素の性能を示す。

(2)開発2色性色素の性能

(4)

234 日立評論 VOL.63 No.4=9引-4)

♂℃

鮨軸一一

/

吸収軸一一一一一一、、

0

〟協♂

/

ホスト液晶分子の配向方向

ノ/川U

ヽ ヽ 2色性色素分子 ホスト液晶分・子

\Ⅵ〃U

n=U

府財田扮∩‖U

ヽ 図7 色素の分子吸収軸と液晶配向の関係 ホスト液晶分子の配向 に対する色素分子吸収軸の平均的な平行度を表わすのが配向秩序度であある。 表2 開発した2色性色素の性能 いずれの色素も配向秩序度,溶解 度が優れており,かつ3原色系を構成する。 色 素 色 相 最大吸収)皮長 配向秩序度 溶 解 度 (nm) S (室温) 色素 A イエロー 426 0.74 5%以上 色素 B イエロー 450 0.69 5%以上 色素 C マセrンタ 537 0.73 5%以上 色素 D シ ア ン 646 0.76 5%以上 開発した3原色系2色性色素の主要な特性を表2に示す。 いずれの色素も高い配向秩序度をもっているが,その中でも 特に色素Dの配向秩序度が優れている。これらの色素を用い れば,ほぼ任意の色相が実現できる。例えば,繰は同表の色 素Bと色素Dを,赤は色素Aと色素Cを,異は色素A,色素 C及び色素Dをそれぞれ適当な割合に配合することにより作 り出すことができる。

表2の色率Dをゲストとして用いたネガカラー表示素子〔図

1(a)参照〕での表示コントラストと明るさの関係を図8に示す。 これらの図には,従来色素を用いた場合の同様な関係も示す。 配向秩序度5の大きい色素を使用することにより,コントラ ストが同じでもより白抜けの優れた明るい表示が可能になる ことが分かる。 表2の開発色素Dの安定性評価をサンシャインウェザーメ ータを用いて行なった。結果を図9に示す。評価は素子化し た形で実施した。従来色素に比べて開発色素では吸光度の減 少率がわずかであり,退色性にはほとんど問題がないことが 分かる。 田

言 以上,ゲストホスト形カラー表示用液晶材料,2色性色 素の概要について述べた。カラー液晶素子は今後多方面に使 用されると期待されるが,よりいっそうの表示品質の向上, 10 ヽヽヽヽ一書tノ ゆ 0.5 ち罫 実測値

ゝ、

(

占=0/76(開発色素D) △ J=0.69 ○ ヽ、 計算掬緑

(

、 、

:、--__、

■■ J=0.76 ■■一一■-■ J=0.6g ■■■ 1 5 10 コントラスト比 国8 ネガカラー素子におけるコントラスト比と明るさの関係 色素の配向秩序度が大きくなるにつれて,同じコントラスト比でもより明るい 表示ができる。 開発色素D 5 0 軸米穿帯革∴髄鞘昏

紳H-CH磐諾5

d拙

C2H5

什j甑ミオN朴昏Nこ呂ご;

/駄…ォN=CH②Nこ呂:;

0 50 100 促進劣化時間(h) 図9 ウェザーメータによる2色性色素の退色テスト結果(紫外線 カットフィルタなし) 開発色素Dは吸光度の減少率が小さい。 多機能表示上不可欠な時分割駆動の実現が今後の課題である。 材料の性能向上について,今後も努力を重ねていく考えである。 参考文献 1)和軋 外:液晶によるカラー表示素子,応用物理,45(12), 1153∼1158(1976)

2)D.L.Wbite and G.N.Taylor:New Absorptive Mode Re-flective Liquid CrystalDisplay Device,J.Appl.Phys.,ヰ5,

4718∼4723(1974)

3)T・J・Scheffer:Liquid CrystalColor

Displays,in``Non-emissive Electrooptic Displays''ed.by A.R.K皿etZ and

参照

関連したドキュメント

収益認識会計基準等を適用したため、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」に表示してい

工場設備の計測装置(燃料ガス発熱量計)と表示装置(新たに設置した燃料ガス 発熱量計)における燃料ガス発熱量を比較した結果を図 4-2-1-5 に示す。図

名称 原材料名 添加物 内容量 賞味期限 保存方法.

運航当時、 GPSはなく、 青函連絡船には、 レーダーを利用した独自開発の位置測定装置 が装備されていた。 しかし、

分だけ自動車の安全設計についても厳格性︑確実性の追究と実用化が進んでいる︒車対人の事故では︑衝突すれば当

[r]

次に、14 ページの下の表を御覧ください。表 5.2-1 に計画建築物の概要を示してござい ます。区域面積は約 2.4ha、延床面積は約 42 万 m 2

[r]