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第3 全体構想 【都市計画マスタープラン】 第3 全体構想 松本市ホームページ

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第 3 全体構想

将来の都市構造

ここでは、都市構造の基本的な考え方に基づき、都市づくりの即地的 ※

な将来像を描くこと を目的とし、具体的な将来の都市構造を示します。

( 1) 都市の骨格構成の方針

ア 都市・環境軸の構成

本市の市街地は市域を南北に縦断するJR篠ノ井線・JR大糸線及び国道19号に沿っ て帯状に形成され、北の安曇野市、南の塩尻市市街地と広域的に連携した市街地を構成し ています。

市街地の西側及び北から東側にかけて、緑豊かな山林及び丘陵地が連なり、西部は穂高 岳、乗鞍岳などの標高 3 ,0 0 0 m級のアルプスの山岳が広がり、これら山地に囲まれた平 地部は松本平と呼ばれるのどかな田園地帯が広がっています。

四賀及び東山北部地域は、中心市街地と国道 1 4 3号で結ばれており、東山中部地域は、 県道松本和田線で中心市街地と結ばれています。また、梓川及び河西部地域は、幹線道路 沿いに工業団地や流通業務団地が立地しており、波田地域はアルピコ交通上高地線と国道 1 5 8 号の沿線に市街地が形成され、安曇及び奈川地域は国道 1 5 8 号で市街地と結ばれ ています。

このような広域的な都市構成や本市の地形、土地利用の現状などの地域特性を活かしな がら、都市機能の充実と良質な都市環境の形成を図るため、本市の土地利用の骨格を次の 5つの都市・環境軸で構成します。

① 都市基幹軸 今後の都市的土地利用を誘導する軸

② 中核都心軸 広域的中核都市としての都市機能を重点的に集積する軸

③ 地区交流軸 地区交流拠点や観光拠点を結び、交流や連携を促進する軸

④ 複合産業軸

経済交流圏の拡大に伴って立地が期待される多様な都市型産業を 計画的に誘導する軸

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第3 全体構想

( 2) 都市活動拠点の形成

都市機能の集積や都市の魅力づくりを集中的に展開する地区として、次のような都市活動 拠点を配置します。

① 都市中心拠点 松本駅前地区

② 地区交流拠点 四賀支所周辺、安曇支所周辺、奈川支所周辺、梓川支所周辺、 波田支所周辺

③ 業務拠点 松本駅西側から、長野自動車道松本 I.C .に至る国道 1 5 8 号線沿 道地区

④ 交通拠点 松本駅、信州まつもと空港、北松本駅、南松本駅、平田駅、村 井駅、島内駅、新村駅、波田駅、新島々駅、沢渡駐車場

⑤ 産業・研究拠点 西南工場団地、大久保工場公園団地、松本臨空工業団地、新松 本臨空産業団地、新松本工業団地、倭工業団地、流通業務団地、

松本大学、信州大学

⑥ 歴史・文化・観光拠点 国宝松本城・重文旧開智学校周辺、浅間温泉、美ヶ原温泉、白 骨温泉、あがたの森、上高地、乗鞍高原、奈川高原

⑦ 医療拠点 信州大学医学部附属病院、相澤病院、まつもと医療センター松 本病院、まつもと医療センター中信松本病院、松本協立病院、

丸の内病院、松本市立病院

⑧ 自然交流拠点 アルプス公園・芥子坊主山市民の森、中山丘陵一帯、三城一帯、 松本平広域公園、美鈴湖 、美ヶ原高原、四賀・奈川地区クライ

ンガルテン ※

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第 3 全体構想

◆ 都市活動拠点の方針

①都市中心拠点 歴史的・文化的・経済的な都市活動の中心として、市民の生活拠点の形成やにぎわ

いを図り、観光客のまちなか誘導や、交通環境の改善を図ります。

また、都市中心拠点においては、空き地や空き家などの有効活用を図り、多様な世

代や 多様 な 家族 形態 の ラ イフ スタ イ ルに 対応 した 中低 層の 住 環境 の整 備を 図り ま

す。

②地区交流拠点 四賀支所、安曇支所、奈川支所、梓川支所及び波田支所周辺の地区は、地域の生活

や観光の拠点となるとともに、都市部と農村部との連携や交流の拠点として位置付

けます。また、防災性の向上を図るため、生活道路の整備を検討します。

③業務拠点 松本駅西側から松本 I.C に至る地区は、高速自動車道などの広域交通の結節点と中心

市街地や観光・レクリエーション地区を結ぶ交通の要であり、本市の新たな顔づく

りが求められる地区です。業務施設や物流施設及び商業・サービス施設の他、都市

型住宅 ※

が複合した多機能な土地利用の誘導を図ります。

④交通拠点 松本駅及び信州まつもと空港に加え、北松本駅、南松本駅、平田駅、村井駅、島内

駅、新村駅、波田駅、新島々駅、沢渡駐車場を「交通拠点」として位置付け、駅前

広場、パークアンドライド ※

駐車場、駐輪場、シャトルバスセンターなどの交通結節

機能を強化します。地区周辺に日常的な買い物や医療・福祉サービス等の生活利便

施設を誘導させ、快適に歩いて暮らせるまちづくりの推進を図ります。

⑤産業・研究拠点 西南工場団地、大久保工場公園団地、松本臨空工業団地、新松本臨空産業団地、新

松本工業団地、倭工業団地、流通業務団地、松本大学、信州大学を「拠点」としま

す。

大学等の研究機関を、産学官の連携の拠点として位置付け、大学、企業との連携促

進や、交流ネットワーク ※

の強化を図ります。

⑥歴史・文化・観光拠点 国宝松本城、重文旧開智学校と並んで本市の重要な観光資源である浅間温泉、美ヶ

原温泉、あがたの森、白骨温泉、上高地、乗鞍高原、奈川高原を含めた場所を「歴

史・文化・観光拠点」として位置付け、歴史的建造物を保全し、城下町として風格

のある街並みづくりを推進します。また観光・レクリエーション施設の整備充実を

図ります。

⑦医療拠点 「松本市地域防災計画」で医療活動の詳細を規定する「災害時医療救護活動マニュ

アル」における主要災害対応病院である信州大学医学部附属病院、相澤病院、まつ

もと医療センター松本病院、まつもと医療センター中信松本病院、松本協立病院、

丸の内病院、松本市立病院を「医療拠点」として位置付けます。救急医療体制のバ

ックアップをする道路などの交通機能の強化を図ります。また、「医療拠点」周辺に

おいては、災害時に救急医療機能を確保するため、災害に強い都市構造への転換を

進めるとともに、段差の少ない歩道整備など、ユニバーサルデザイン ※

によるまちづ

くりを進めます。

⑧自然交流拠点 アルプス公園・芥子坊主山市民の森、中山丘陵一帯、三城一帯、美鈴湖、美ヶ原高

原及び松本平広域公園を自然交流拠点として位置付けます。また新たな拠点として、

四賀・奈川地区クラインガルテン ※

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第3 全体構想

( 3) 骨格的道路網の構成

本市は、旧松本市を中心に郊外へ広がる放射型の道路網を構成しており、中心市街地とそ の周辺への自動車交通の集中が交通渋滞の一因となっています。

このような一極集中型の道路網を是正するため、本市の骨格的道路網は、市街地に集中す る交通を分散し、円滑な交通流動を確保する環状放射型を基本とします。

( 4) 開発地・保全地の配置方針

将来の開発地と保全地の配置構成を明確にするため、次のような開発・整備ゾーンと保全 ゾーンを定めます。

◎ 都市的開発・整備ゾーン

都 市 基 幹 軸 と 中 核 都 心 軸

上 に あ る 市 街 化 区 域 ※

の ほ

か、これに連担する市街化

調 整 区 域 を 含 め た 範 囲 を

「都市的開発・整備ゾーン」

とします。

○ 都市的利用促進ゾーン 積 極 的 に 都 市 環 境 の 形 成 を 促 進 す べき区域(市街化区域

)について

は「都市的利用促進ゾーン」としま

す。

○ 都市と農業の調整ゾーン 農 業 的 土 地 利 用 と の 調 整 を 図 り な がら、段階的・計画的に都市環境の

形 成 及 び 都 市 型 産 業 の 立 地 を 誘 導

すべき区域(都市的土地利用促進ゾ

ーンに連担する市街化調整区域 ※

については、「都市と農業の調整ゾ

ーン」とします。

◎ 農業環境保全ゾーン

市 街 化 区 域 ※

周 辺 に 広 が

る 農 地 や 田 園 集 落 地 帯 及び

丘 陵 部 の 農 地 を 「 農 業 環境

保全ゾーン」とします。

○ 都市と農業の共存ゾーン 営 農 環 境 と 調 和 し た 田 園 集 落 環 境 の 整 備 や 都 市 基 盤 の 整 備 状 況 に 応

じ た 都 市 的 利 用 の 誘 導 を 検 討 す べ

き区域については「都市と農業の共

存ゾーン」とします。

○ 田園環境保全ゾーン 上記以外の市街化調整区域 ※

の農地

及び田園集落地を「田園環境保全ゾ

ーン」とします。

◎ 自然環境保全ゾーン

市 域 の 東 側 と 西 側 に 連 な

る 丘 陵 ・ 森 林 地 帯 を 「 自然

環境保全ゾーン」とします。

○ 自然交流ゾーン 市 民 の 憩 い や レ ク リ エ ー シ ョ ン 及 び 自 然 と の ふ れ あ い の 場 と し て 保

全・活用すべき市街地郊外の良好な

緑地については「自然交流ゾーン」

とします。

○ 自然緑地保全ゾーン 都市環境の保全効果が期待される

地帯については、「自然緑地保全ゾ

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第 3 全体構想

都市整備の方針

( 1) 都市計画区域

のあり方

ア 波田地域の土地利用のあり方

波田都市計画区域 ※

と松本都市計画区域 ※

を統合し、区域区分を行います。ただし、そ れぞれの市街化区域における市街地の維持・形成の考え方については、地域の特性に応じ たものとします。

イ 四賀・安曇・奈川地域の土地利用のあり方

都市計画区域 ※

の指定がない地区においては、環境保全のための制度の検討をしていき ます。

ウ 周辺自治体との一体的なまちづくりを図るための都市計画区域

の方針

長野県都市計画制度活用指針によると、県内全域においての都市計画区域 ※

の統合・広 域化を進めていくものとしており、本市においても、一体的なまちづくりを図るために、 県及び周辺自治体と広域的な都市計画区域

の設定を検討していきます。

( 2) 土地利用の方針

将来の都市構造で設定した各ゾーンの土地利用区分と配置の方針を次のように定めます。 なお、具体的な土地利用配置に当たっては、将来の市街地規模や農業的土地利用及び下水 道全体計画との整合を図り、その区域を設定します。

ア 都市的開発・整備ゾーン

( ア) 商業・業務ゾーン

a 中心商業業務ゾーン

JR篠ノ井線と内環状幹線道路に囲まれた松本駅東側地区を中心商業業務ゾーン として位置付け、松本城や山岳景観及び歴史的・伝統的な街並み景観を活かしなが ら、広域型の商業サービス施設の計画的な立地・誘導を図り、より質の高い商業・ 業務環境を形成します。

b 都市型複合業務ゾーン

官公庁施設をはじめとする業務施設が立地する松本城周辺地区及び中心商業業務 ゾーンの外縁部を都市型複合業務ゾーンとして位置付け、都市型の業務系施設や都 市型住宅

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第 3 全体構想

c 複合業務ゾーン

国道 1 9 号沿道及び松本駅西側から長野自動車道松本ICに至る市街地を複合業 務ゾーンとして位置付け、一般業務施設、物流施設及び都市型工業施設のほか、都 市型住宅

や商業・サービス施設等が複合した多機能な土地利用を誘導します。

d 地域商業ゾーン

南松本駅、平田駅、村井駅、波田駅周辺地区を地域商業ゾーンとして位置付け、 地域住民の日常生活やコミュニティ

活動に必要な商業・サービス施設などの利便施 設の立地誘導を図ります。

e 温泉観光ゾーン

浅間温泉地区、美ヶ原温泉地区を温泉観光ゾーンとして位置付け、観光商業施設 の整備・充実を図るとともに、温泉街にふさわしい環境・景観形成に努めます。

( イ) 産業ゾーン

a 工業ゾーン

製造業を中心とした企業が集積する西南工場団地、大久保工場公園団地、松本臨 空工業団地及び新松本臨空産業団地では、産業基盤や環境整備を進めます。

また、その他の工業ゾーンについては、その地区の周辺における低層住宅地等の 周辺環境と調和した産業空間の形成を誘導します。

b 流通業務ゾーン

松本市公設地方卸売市場を中心とする地区を流通業務ゾーンとして位置付け、流 通機能の良好な操業環境の維持・増進を図ります。

c 複合産業ゾーン

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第 3 全体構想

( ウ) 住宅ゾーン

a 都市型住宅ゾーン

都市型複合業務ゾーンの周辺部などに位置する住宅地を都市型住宅ゾーンとして 位置付け、中心市街地周辺や鉄道駅・バス停周辺に、商業・サービス施設など生活 利便施設が整備された、利便性の高い地区での居住を望む世帯を中心とした住環境 を目指します。さらに、空き地・空き家などを有効活用し、人口の定住化を促進し ます。

b 低層住宅ゾーン

都市型住宅ゾーン周辺を低層住宅ゾーンとして位置付け、戸建て住宅を主体とし た低層住宅を誘導し、地区の良好な自然・景観資源を活かしながら、ゆとりとうる おいのある居住環境を形成します。

c 緑農住宅ゾーン

既存市街地に連担する都市的利便性の高い地区を緑農住宅ゾーンとして位置付け、 将来住宅需要の受け皿として、農業的土地利用と調整を図りながら、必要に応じ計 画的な住居系市街地への整備・誘導を図ります。

イ 農業環境保全ゾーン

( ア) 自然・農業ゾーン

a 田園居住環境ゾーン

梓川地域の広域農道沿道の生活利便性の高い地区を田園居住環境ゾーンとして位 置付け、商業施設等の生活利便性を活かし、地域の産業を支える農業と調和した居 住環境の形成を図ります。

b 田園環境保全ゾーン

旧市の西側と梓川地域の東側及び波田地域の農業地帯、四賀地域及び丘陵緑地裾 部の農地を田園環境保全ゾーンとして位置付け、食料生産機能や洪水調節機能等の 効果を維持するため、農地の保全・活用を図り、農村集落における生活環境を維持 します。

c 山間集落保全ゾーン

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第 3 全体構想

ウ 自然環境保全ゾーン

( ア) 緑地・保全ゾーン

a 森林・丘陵緑地保全ゾーン

四賀地域から東山部に連なる丘陵緑地、奈川・安曇・梓川地域及び波田地域の森 林を森林・丘陵緑地保全ゾーンとして位置付け、良好な自然環境を保全するととも に環境保全機能、レクリエーション機能、防災機能、水源涵養機能、土砂災害防止 機能、景観形成機能及び森林生産機能の維持・増進を図ります。

b 公園緑地

中部山岳国立公園、八ヶ岳中信高原国定公園やアルプス公園、松本平広域公園、 城山公園、松本城公園、あがたの森公園、梓川ふるさと公園等の計画的に整備され た公園緑地及び芥子坊主山市民の森周辺、弘法山古墳周辺の緑地については、良好 な自然環境と調和したスポーツ・レクリエーション、自然との交流及び市民の憩い の場としての充実を図ります。

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第3 全体構想

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第3 全体構想

( 3) 交通体系の整備方針

交通体系の整備方針は「総合都市交通計画」に沿って以下のように設定します。展開する 施策については、平成 2 3 年 3 月に策定した「総合都市交通計画」の中に示しています。

ア 基本目標

今までの交通計画は、増加する自動車交通に対応するためにいかにして道路を配置し整 備するかに重点が置かれていました。超少子高齢型人口減少社会を迎えて、マイカーの運 転が困難になる高齢者が増加することや、排出ガスによる地球温暖化への影響などが大き な課題となっています。また、まちづくりにおいては、郊外へ拡散した市街地を中心市街 地や主要な駅などの周辺にコンパクトに集約した都市構造へ転換し、環境負荷や行政コス トを抑えたユニバーサルデザイン

による持続可能なまちづくりを目指しています。この ような社会状況の変化を受けて、新しい松本市総合都市交通計画の基本目標を「人と環境 にやさしい松本のまち、みち、くらしづくり」と設定します。

イ 整備方針

( ア) マイカーに依存しない暮らしづくり

これまでの都市交通計画は、自動車交通の増加に対応するための道路網や整備計画を 中心に策定されてきましたが、その結果として、わずかな距離でもマイカーを使うこと を市民に習慣付けてしまいました。

しかし、超少子高齢型人口減少社会を迎え、健康寿命の延伸、環境負荷の軽減など社 会の要請に対応した、住みやすい、暮らし続けたいと思うようなまちづくりを進めてい くためには、歩いたり、自転車を使ったり、バスや鉄道などの公共交通機関を利用する ことへの意識転換を図り、マイカー利用を抑制し、健康な暮らしづくりを市民と協働で 考え、進めていく必要があります。

( イ) 歩いて快適、自転車にやさしいまちづくり

超少子高齢型人口減少社会において、人を優先した、歩きやすいまちづくりは健康寿 命延伸都市を実現するために最も重要な課題であります。

なかでも本市の中心市街地は古くからの政治経済の中心であり、国宝松本城などの歴 史的建造物や美術館などの新たな文化施設を有する観光地として、また、商業の中心地 として観光客を含めて多くの市民が訪れる場となっています。

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第3 全体構想

( ウ) 公共交通の利用を促進するまちづくり

本市には J R 篠ノ井線、J R 大糸線、アルピコ交通上高地線による鉄道網、松本電 気鉄道㈱が運営する路線バスや高速バス網があります。また、長野県唯一の信州まつ もと空港を有しており、一定水準の公共交通サービスは確保されている状況にありま す。しかし、マイカー利用の進行により公共交通事業者の経営は厳しくなり、路線バ スの廃止や減便などが進行しつつあります。

マイカーは大変便利な移動手段ですが、排気ガスの削減や自動車の運転が困難な高 齢者の増加など、社会的な要請に対応した持続可能な都市を実現するためには、公共 交通を利用した移動にシフトしていく必要があります。

そのためには、徒歩や自転車などを含めた様々な移動手段が連携して公共交通を支 える仕組みづくりを整えることが求められています。

( エ) 効果的・効率的なみちづくり

旧市においても道路交通環境は、決して高水準とはいえない状況にありましたが、 さらに平成17年及び平成22年の市町村合併で市域が大幅に拡大し、旧市と合併5 地域を結ぶ広域的な連携も新たな課題となりました。

しかし、道路特定財源の一般財源化や人口減少による税収不足などにより、道路整 備に使える財源は、今後、益々限定されることが予想されます。

このような状況においては、新たな道路整備は必要最小限にとどめ、高速自動車道・ 国道・主要地方道・一般県道・市道及び高原観光のための林道等を含めた既存の道路 ネットワーク

を活かした効率的な幹線道路網 ※

の構築や人を優先した道路空間の有 効活用、ボトルネック箇所を見極めた効果的な整備などが求められています。

( オ) 広域交流を促進するネットワーク

づくり

本市は、長野県唯一の空港を有し、首都圏や中京・近畿方面とは高速道路や鉄道で つながっています。

しかし、高山・金沢などの北陸方面、安曇野・白馬・糸魚川方面、上田・佐久・軽井沢 方面への移動時間は十分に短縮されておらず、これら地域との社会・経済・文化・観光 面の交流や防災面での連携が十分に図られていないのが現状です。

また、本市や周辺地域は全国的にも人気の高い観光地を有していますが、新幹線が 整備されていないことや空港を利用できる機種に制限があることなどから、広域アク セス

の利便性は満足できる水準には達していません。

人口減少時代に入った今、各地域が広域的な交流をいかに活発化させるかが地域振 興の重要なテーマになってきています。

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第3 全体構想

( 4) 公園緑地の整備方針

公園緑地は、都市環境や生物の生息生育環境の保全(環境保全機能)、災害時の安全性確 保(防災機能)、市民へのやすらぎ空間の提供(レクリエーション機能)、魅力ある街並み 景観の形成(景観形成機能)など多様な役割を担っています。

本市では、地域の自然・歴史・文化特性や市街地の特性を踏まえながら、次のような方 針に基づき、公園緑地の整備を図ります。

ア 公園緑地の確保目標

( ア) 緑地の保全と維持活用

本市の骨格を構成する山地・丘陵緑地や松本平の田園緑地及び河川、本市の歴史・ 文化的風土を象徴する骨格的緑地については、これを保全し、その機能の特性に応じ た活用を図ります。

( イ) 緑のネットワーク

の形成

市街地やその近郊の公園緑地や丘陵地などにおける活用緑地を散策路や遊歩道及び 緑化した道路や河川などで結ぶことにより緑のネットワーク

を形成します。

( ウ) 積極的な緑化の推進

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第3 全体構想

イ 都市公園等の整備方針

本市の都市計画区域 ※

内人口一人当たりの都市公園面積は、平成 1 7 年度末現在約 1 3.1㎡/人となっています。今後、市街地及びその近郊で多様な緑の拠点づくりを行 うものとし、平成 3 7 年における確保目標は、約20㎡/人に設定します。

また、都市公園等の整備目標を達成するため、次のように都市公園等を整備します。

◆ 都市公園等の整備方針 都市公園

等の種別

整備方針

街区公園

市街地内において、誘致距離がおおむね 2 5 0 mとなることを目標とし、

出川公園(0 .2 h a )等、9 4カ所、約 1 9 .2 h a の確保を図ります。

近隣公園

市街地内において、誘致距離がおおむね 5 0 0 mとなることを目標とし、

蚕糸記念公園(1.7 h a )等、1 9 カ所、約 3 5 .3 h aの確保を図ります。

地区公園

市街地内において、誘致距離がおおむね1kmとなることを目標とし、

既存の城山公園(6 .1 h a )、あがたの森公園(6 .1 h a )、芳川公園(3 .9 h a )

及び梓川ふるさと公園(1 8 .8 h a )の活用を図ります。

都市

基幹

公園

総合公園

既存のアルプス公園(7 1 .1 h a )と松本城公園(1 0 .5 h a )の活用を図

ります。

歴史公園 弘法山古墳公園(6 .8 h a )の活用を図ります。

墓園 既存の中山霊園(47.0h a )の活用を図ります。

広域公園 既存の松本平広域公園(1 4 9 .9 h a )の活用を図ります。

都市緑地

既存の奈良井川緑地(約 3 .6 h a )、牛伏川緑地(約 0 .4 h a )等の活用

を図ります。

公共施設

緑地

公共施設緑地として、既存の河川緑地、児童遊園、農村広場、農村公

園、運動場・グラウンド、教育文化施設、市民農園、レクリエーショ

ン施設及び開発行為による緑地を位置付け、さらに今後の河川や公共

公益施設及び住宅地等の整備にあわせた緑地の拡充や市民農園等の開

設による拡充を図ります。

防災緑地

本市の防災まちづくり 方 針でコミュニティ ※

防災広 場として整備さ

れている東部地区防災緑地、城北地区防災緑地、第二地区防災緑地の

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第3 全体構想

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第3 全体構想

( 5) 水道の整備方針

本市の水道は平成 1 7 年 4 月の 4 村合併により、四賀、梓川地区の上水道事業、奈川、 安曇地区及び四賀地区の一部の簡易水道事業を引き継ぎ、平成22年3月31日に波田町と 合併しました。合併による簡易水道を含む水道の普及率は、井戸等の自己水道を除き 9 9 . 2%となっています。

上水道事業の旧松本地区は、奈良井ダムを水源とする松塩水道用水と地下水を利用した自 己水源の二系統で給水を行っています。

四賀地区は、湧水等を水源とする9カ所の浄水場から給水しており浄水場等の施設の老朽 化が進んでいます。梓川地区は、沢水等の河川水を水源とする5カ所の浄水場から給水して おり夏場の渇水対策等が必要となっています。波田地区の水源は全て河川水で、取水量は安 定しています。基幹浄水場である男女沢第1浄水場は昭和48年に築造され必要な耐震性能 を満たしていませんので、今後耐震化が必要となっています。簡易水道事業の奈川地区は、 湧水や沢水を水源とする9カ所の浄水場から給水を行っています。安曇地区では、地下水や 沢水を水源とする5カ所の浄水場から給水しています。

今後は、次のような方針に基づき整備を行い安心で安定した水道水の安定給水に努めます。

ア 上水道事業

・緊急時に対応するため予備水源や応急給水拠点の確保 ・浄水場の統廃合を行い施設の最適化

・水質、水量が安定している深井戸水源の確保 ・基幹施設の耐震化

イ 簡易水道事業

・施設整備を計画的に行い上水道事業へ統合

・安全、安定した給水を行うため老朽化した水道施設の更新

ウ 災害対応

・二系統水源からの給水体制整備と休止水源の緊急活用へ向けた送水機能や水源の維 持・管理

( 6) 下水道の整備方針

本市の下水道には、単独公共下水道としては、旧市の宮渕・両島、新市の四賀、上高地の 各処理区があり、流域関連公共下水道としては梓川処理区があります。

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第3 全体構想

雨水渠については 6 8 4 h a の許可区域の内、緊急を要する地域を中心に整備を進めており、 今後とも計画的な整備を進めます。また、これにあわせて合流式下水道の改善に取り組みま す。

( 7) 河川の整備方針

本市域には、梓川、奈良井川、田川、女鳥羽川、薄川、奈川などの多くの川が流れていま す。治水機能の向上とともに、本市の河川が持つ自然環境の保全及び親水機能を備えた身近 な水辺空間づくりを目指し、次のような方針のもとに整備を進めます。

ア 河川緑地の整備

河川緑地の整備に当たっては、公園緑地等と連携した緑のネットワーク ※

づくりの一環 として、快適な歩行者空間づくりや植栽による景観づくりに努めます。

イ 身近な河川づくり

市民にとって身近な河川については、市民のやすらぎの場となるように、親水護岸の整 備等による水辺空間づくりや在来工法を採用した水生動物にやさしい環境づくりに努め ます。

ウ 河川の水質保全

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第3 全体構想

( 8) 自然環境の保全・育成の方針

都市における緑地や水辺は、都市環境の保全、生物生息環境の保持、災害時の安全性の確 保、市民のやすらぎ空間の確保、魅力ある都市景観の形成など、多様な役割を持ち、地域的 な個性を創出する重要な要素となるものです。本市は、このような役割が期待できる自然的 資源に恵まれており、今後次のような方針に基づいてその保全育成を図ります。

ア 本市の地域構造や自然景観の骨格を形成している自然環境の保全

安曇地域の自然公園、東山丘陵緑地、河西部や南部の田園緑地、松本平を縫って流れる 数多くの河川は、本市の地域構造や市街地からの自然的景観の骨格を形成し、本市の豊か な自然環境を象徴しています。これらの自然環境を、本市の地域的なアイデンティティ

※ づくりの要素として積極的な保全を図ります。

イ 本市の歴史・文化的風土を醸成する自然緑地の保全・育成

本市には国宝松本城、重文旧開智学校、旧制松本高等学校等をはじめ、社寺や古墳など 数多くの歴史・文化的遺産があり、自然環境や景観とともに市民の郷土意識や来訪者に対 して“ 松本らしさ” を醸しだす大きな要素となっています。このため、これらの歴史・文 化的遺産の保全を図るとともに、こうした風土を醸成する自然緑地の保全・育成を図りま す。

ウ 市街地の身近な自然環境の保全・育成

本市の市街地及びその近郊には、多様な生物の生息環境となっている緑地や水辺地が随 所にあります。これらの緑地は、身近な自然とのふれあいの場となっていると同時に、生 態系の維持などの役割を果たしているため、良好な都市環境を形成する上からも積極的な 保全・育成を図ります。また、緑地の持つ機能の充実とうるおいのある生活環境を形成す るため、市民が日常的に目にする幹線道路、商業地や住宅地の主要道路及び市街地を流れ る河川の河岸道路についてはいっそうの緑化を進めるとともに、学校、官公庁、文化施設 などの公共公益施設敷地及び工場等の大規模事業所や個人住宅用地などの民有地につい ても敷地内の緑化を進めます。

さらに、河川については、失われつつある自然の生態系を確保するため、ホタルや鳥な どの動物が生息できるよう、水質の改善や環境整備を図ります。

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第3 全体構想

( 9) 景観形成の方針

本市は歴史的建築物が随所に残る伝統的な街並みや、北アルプスや美ヶ原高原、上高地な どの自然資源や北アルプスに源流をもつ梓川、市内を南北に縦貫する奈良井川及び市街地を 流れる女鳥羽川等の水辺景観が広がるなど、いたるところに良好な景観が見られます。

しかし、一方では商業地や幹線道路沿いの看板の氾濫、伝統的な街並みの喪失、土地利用 の混乱など、松本らしさや都市の美しさを阻害する動きもみられます。そのような中で、平 成 1 6 年度に「景観法」が制定され、本市でも平成 2 0 年 2 月に「松本市景観計画」が策 定されました。「都市計画マスタープラン」においても、景観計画の基本方針に沿って、本 市の景観に配慮したまちづくりを進めていきます。

ア 山岳部の景観を守り育てる

私たちのまちには、西に北アルプスの峰々や上高地からなる国立公園、東に国定公園で ある美ヶ原高原があります。

このように西と東の山岳部は魅力ある景観と環境を山岳観光のメッカとしての持続的 な観光振興につなげるため、将来にわたり自然破壊や景観阻害を引き起こさぬように努め、 一級の景観と環境の保全を果たすこととします。

イ 農山村景観を守り育てる

私たちのまちは、集落、農地、背景の里山や山並み、農地を潤す水路や川筋などの要素 からなる農村景観が、平地にあっては田園景観として中間地にあっては山里の景観として 残っています。

景観と調和のとれた農業の継続実践を大切にし、荒廃農地の回復等も図りながら、古く から人々に引き継がれた、豊かで美しく、心休まる山里の景観を季節や時間によって感じ られる農の風情とともに保全することとします。

ウ 歴史的景観を守り育てる

城下町である私たちのまちには、歴史的な建造物や通り、水や緑にまつわる景観資源が 多く存在しています。歴史的建造物を保全するとともに、まちなかの水や緑にまつわる景 観の質を高め、お城周辺の佇まいや、城下町としての風景に磨きをかけていきます。また 旧市街地のみならず、旧街道など市域周辺の歴史的景観の保全・活用にも努めます。

エ 市街地景観を守り育てる

魅力的な佇まいを有する市街地景観の保全とともに、個性的な商業業務地景観形成や道 路緑化・敷地内緑化による工業地景観の向上、沿道の生垣化等による潤いある住宅地景観 創出を図ります。

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第3 全体構想

オ 河川景観を守り育てる

私たちのまちは、梓川、奈良井川、田川、女鳥羽川、薄川、奈川など幾筋もの河川が流 れています。

治水対策を踏まえつつ、自然堤防や河川沿いの緑を大切にし、レクリエーションの場と なる水辺空間をつくり、橋のデザインにも配慮しながら河川景観の保全と育成を図ってい きます。

カ 落ち着いた住環境を創造する

景観は私たちの住環境に対する満足感や思いに大きく作用します。昔と変わらぬ風景は、 住み手に安心感を与えるとともに、美しい景観が守られている場所に住む人々には、その 場が住み手の誇りともなります。私たちはこのように、落ち着いた住環境の創造につなが るものとして、景観の保全・形成を考えていきます。

キ 眺望景観の保全・育成

北アルプスや美ヶ原高原の山々は、四季折々、色々な姿をこの地に住む人にも、このま ちへ訪れる人にも見せてくれます。山岳や丘陵地等の眺望点においては、沿道や眺望方向 における建物の高さや看板の規制等により眺望景観を復活・保全し、優れた都市景観づく りに活用します。

ク パートナーシップでの景観づくりに取り組む

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第3 全体構想

( 10) 都市防災の方針

本市は、地形・地質の条件や市街化の状況から、災害の発生及び拡大の危険性が少なく ありません。このため、災害発生を未然に防止し、被害を最小限にとどめるために、災害 に強い都市づくりを進めます。

ア 水害防止

市内を流れる河川においては、近年の都市化の進展や農地などの減少による保水機能の 低下に伴いピーク流量の増加が見られます。このため、現在進めている河川改修を促進す るとともに、河川ピーク流量を抑制するため、道路や公共性の高い施設の緑化を進めると ともに、浸透施設の採用などにより、市街地における雨水の保水性・浸透性を確保します。

新規の宅地開発に当たっては、雨水流出量の増加に対処するため、河川の整備状況を勘 案し、防災調整池の設置など適切な措置を講じます。また、出水により被害が発生するお それのある区域については、必要に応じて盛土等の必要な措置を講じます。土堰堤の老朽 状況などについて調査確認を行うとともに、必要に応じた措置を講じます。

イ 土砂災害予防

本市域内における災害危険区域及び箇所は、東山部の丘陵地を中心に、地滑り危険箇所、 急傾斜地崩壊危険個所、土石流危険個所、山腹崩壊危険地区、崩壊土砂流出危険地区とな っています。これらの区域については、降雨や地震に伴う重大な災害を防止するため調査 を行い、必要に応じて砂防ダムや擁壁などの防災施設の整備を進めます。

また、土砂災害防止法に基づいて土砂災害警戒区域を指定し、危険の周知や警戒避難体 制の整備、新たな住宅開発の立地規制等により適正な土地利用の誘導を図ります。

ウ 震災予防

( ア) 広域救急・緊急輸送路の整備・強化

震災時における広域救急・緊急輸送路を確保するため、主要幹線道路の整備を促進す るとともに、橋梁、トンネル、擁壁などの関連構造物については、必要に応じて補強な どによる耐震強化を図ります。

( イ) 密集市街地の防災構造化

木造家屋密集地区や多数の人が集まる中心市街地については、建物やブロック塀等の 倒壊、建物の外壁、窓ガラス、看板等の落下による被害や避難路の閉塞防止するため、 道路の拡幅・沿道の建物や不特定多数の人が利用する建物の耐震強化、ブロック塀の改 善等に努めます。

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第3 全体構想

( ウ) 避難や消火・救急活動の円滑化

地震時における避難路、延焼遮断帯、避難地等の防災・避難空間を確保するため、街 路、公園、広場等の整備を促進するとともに、避難や緊急車輌の進入、消火救急活動を 円滑に進めるため、主要生活道路の拡幅整備、隅切りの整備、沿道建物や構造物の倒壊 防止を進めます。

( エ) 既存建築物の耐震化

市民が安全で安心してゆとりをもって暮らせるまちをつくるため、本市では耐震改修 促進計画を策定しています。市内の既存建築物の耐震診断とその結果に基づく耐震改修 を促進し、既存建築物の耐震性能の向上を図ります。また、その他工作物の耐震性能の 促進に努めます。

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