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「生きた系」の理論 II (社会・人文科学序説)~生命・心理・物質とは何か

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(1)

3 3

「生きた系」の理論 I I (社会・人文科学序説)

~生命・心理・物質とは何か

("物理学”からの統一説明)

( 3 )

池田宗彰

A Theory "fo ngiivL ms"Syste II (An noitcudortnI ot laicoS ecniecS & Human )ecneicS

: What era ,efiL Psychology and ,rettMa from eht u

n i f i e

d elpicnirp s"cishyP"fo ?

0 -

1 はじめに)1(

§1. 本論の方法について

§2. 本論の要約

§3. 再要約 0

-

2 はじめに)2(

( 3 )

目次

§1. 本論文の「仮説」の根拠について

Muneaki Ikeda

( 1

) 生命の「規則性」を担う分子ro( 原子)と「不規則性」を担う分子

( o

r 原子)への“分裂"と「くりこみ」による解決 )1( (

2

) 生命の「規則性」を担う分子ro( 原子)と「不規則性」を担う分子

( o

r 原子)への“分裂”と「くりこみ」による解決)2( (

3

) 生命の「規則性」を担う分子ro( 原子)と「不規則性」を担う分子

(2)

( o

r 原子)への“分裂”と「くりこみ」による解決(3)- 形式的説明 (

4

) ..生命”・“人間”の「自発性」を説明する「仮説」導入のための「<

りこみ」の必要性 (

5

) 「くりこみ」モデルで説明した「生命とは何か?」

( 6

) 生命の“規則性”を担う分子(原子)と“不規則性”を担う分子(原 子)への分裂と「くりこみ」による解決(4)- シュレーディンガーの“負 のエントロピー”と“階層上げ"

§2. 前著」(「生きた系」の理論I) のモデルの“根拠"_ .. 同書”のモデル 形式と“本書”のモデル形式は同じ

(以上前稿以下本稿以後)

(1 部)物理現象~宇宙のはじまりから

I章 全 体 の 鳥 敵 図

§1. 宇宙の鳥敵図

11 "物理現象”のみの「宇宙」 (a 宇宙.3/ 宇宙)

12 "認識空間"発生後の宇宙 (a 宇宙.3/宇宙)

§2. 物理理論の鳥嗽図 2

1 モデル~一貫して「くりこみ」(分岐点「プランク分布」)

2

11 「くりこみ」の概略表現 2

12 対称性と対称性の破れ(概略)

2

2 本書の物理理論の全体の対応図の提示 2

21 「対称性」の破れ 2

22 「械子化」

2

23 「くりこみ」

II章 物 理 理 論

§1. 星子論 l

l 「量子」の定義 1

2 古典力学

(3)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 53 1

3 星子力学~運動方程式・波の量子化 1

31 雇子力学の発端 1

32 シュレーディンガ一方程式(運動方程式)の導出 1

33 量子化 1

34 量:子化の意味 1

35 不確定性原理 1

36 醤子力学のその他の諸性質 1

37 シュレーディンガ一方程式の閉じた構造の複数の併存と確率性 1

4 場の最子論

1•4•1 場の盤子化とは何か

1

42 相互作用と“くりこみ”

1

43 「場の鼠子論」の帰結 1

44 場の量子論としての素粒子論 1

5 対称性と不確定性原理と「力の検出」

1

51 対称性とエネルギーの関係~「プランク」分布 1

52 不確定性原理とくりこみ 1

53 「重力のくりこみ」に伴なう無限大の困難 1

6 トンネル効果

§2. 「超ひも理論」

2

1 ひも理論

2

2 ひもの鼠子化- T 双対性: 2つの宇宙 2

3 不確定原理の修正

§3. 宇宙論

(以上本稿•以下次稿)

3

1 宇宙のはじまり一真空の“ゆらぎ”と“トンネル効果”

3

2 インフレーション一宇宙の“指数関数的膨張"

3

3 「火の玉」宇宙~バウンダリー無限:プランク分布(イ)

3

4 宇宙の「晴れ上り」~バウンダリー有限:プランク分布(イ)の継続 3

5 膨張と“構造”形式~生命・心理へ("くりこみ”反転)

(4)

§4. くりこみ理論

§5. プランク分布~“バウンダリー”と“対称性"の関係: 「晴れ上り」点 が“対称性破れ”の分岐点

§6. 不確定性原理~ミクロとマクロとの間の“単位”の変換での“普逼的 有効性”

(2部)生命・心理現象の発生

III章宇宙の構造形成過程での“認識空間”の発生~“自己複製構造”の発

“任意性”の発生進行

§1. "自己複製構造"の発生("自発 :I生”の発生)

l・l "自己複製構造”の発生と“認識空間”の発生~自己複数ルール (RNA DNA) と自己組織の“暗号”の発生(→付論参照):心とは 何か (1)- 昆虫とロポット

1・ "認識空間の進化”~脳の発生:心とは何か (2 2)- 意志の発生

§2. "温子”の“確率性”は“最子”の“自発性”と同義:“囚果性"から の離反~“不確定性原理”と人間(生物)最子の“自発性”・“任意性" : 心とは何か)3(

§3. "不確定性原理”は“正準共役”にある変数値の“バウンダリー”(分 布幅)同志の“背反関係" : "エントロピー”(自発性・任意性)増大は,

それら両変数の“並行関係”~プランク分布からの説明

§4. "不確定性原理”は“鼠子”の“階層"に無関係に有効~“仮想粒子”

も“階層上げ"に従う

§5. "時代の流れ”・“社会的価値”と“個人”

§6 ... 認識内容”の進歩("因果性" - . 法則性”の進歩)と認識主体の.

“緩み”:心とは何か(4)- 意志の“ゆらぎ”の拡大

§7. 認識のバウンダリー有限の場合にバウンダリー・ゼロと認識すると認 識が破綻する~豆経済万能理論(市場経済理論・計画経済理論)は,

政治・社会・文化のパラメターが“有限値”をもたない(→比較静学の

(5)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 37 正当性)

§8. 綬んだ“認識主体"自身を対象とした学問は,その内容の“任意性”

は大きくなる~社会・人文科学の“任意性”およぴ自由な会話の“任意 性":パラメータとしての“時代の流れ”

§9 ... 不確定性原理”・“対称性”・“くりこみ" (再論)

§ 1 0

.

(付論)

(あとがき)

(6)

(

1

部)物理現象~宇宙のはじまりから

われわれは,宇宙のはじまりから記述を始める.宇宙の始まりは,ホーキン グによって“特異点”といって物理的に記述不能なことが数学的に証明された 点である.物理学者は従ってこの点からの出発を暫定的に“神の一撃”と呼ぶ.

この“神の一撃”を与えられたものをわれわれは“真空”と呼ぴ,従ってわれ われは,“真空”から記述を始めることになる.“真空”という形から宇宙が始 まったのが今から051億年前とも731億年前とも言われる 731( 億年が最近分っ た正確な数字らしい).われわれが宇宙の始まりに遡って記述をするのは,現

. . .

. . . .

るマグマを物理現象である“不確定性原理”に求めることによって,それらを 対象とする社会・人文科学の甚礎づけを“本源”に遡って行なうことを本書の

目的とするからである.

第 I章 全 体 の 鳥 服 図

§l. 宇宙の鳥諏図

11 ..物理現象"のみの「宇宙」 (a宇宙P宇宙)

( 1

) まず,物理現象が,宇宙の真空状態から現在に至るまで続いてきた経路 を記述するために,宇宙の鳥敵図を描くことから始める.それに当って, 2つ の仮定を置く.

( i

) 後述する「ひも理論」によって(ひもの巌子化によって)必然的に 導かれるように,宇宙は2つセットで存在する (a宇宙・¢宇宙).

( i i

) a宇宙では,時間は0から十O に進むのに対し,¢宇宙では, 0 ら一③に進むとし,十O の時間と一Oの時間とがどこか遠方で継がってい るものとする.

(7)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 93 すなわち2つの宇宙は互いに継がっており,環を成していると考えるのであ . (このように考えることが“自然"である.)

( 2

) その上で, a宇宙での現象が3f宇宙で認識される.それは, a宇宙お よぴ

.

3f

.

宇宙にとって,ホーキングの“特異点”における最初の“神の一撃”

. . . . . . . . . . . .

が共通であることによって,同じ時間の経過後の現象は両宇宙間で同一となる.

従って, a宇宙の現象が3f宇宙の現象に一致することが正当化される.

あたかも, a宇宙と¢宇宙の境界面にワームホール(虫食い穴:宇宙物理 学者はこう呼ぶ)という情報の通路のようなものがあり,かつその中間点に事 象の“地平"ct (cは光速, tは時間.光速は全てのものについて最大の速度

. . .

だからこれ以上速く伝わる情報は存在しないはず)があるが,それを超えて事

. . . . . . . . . . . . . . .

そこを通って¢宇宙の認識主体(この場合宇宙自身)に到達するかのように

見えらのである(逆も同じ).実際は,両宇宙に玉証ふ紅元ら、‘虚伝

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

" - 1 - ら i

うなものが宇宙の出発点に発し,それが両宇宙に等しく伝わっていて,存在す

. . . . . .

ることによると説明されるのである.

以下では,両宇宙の概念図を描き,上述の内容の様子を視覚的に明らかにし たい.

( 3

) その前に,前述の「ひも理論」の帰結として,次の命題が成立すること を,先廻りして述べておかなければならない.それは,宇宙の半径Rとその 逆数とが等しくなるという命題である(これを "T双対性”という).これを 式で曹くと

l-R

R 1()1

となる.

この式の一方のRを“現象値”とみなし,他方のRを“認識値”(宇宙自 身が認識者.“理論値”ともいう)とみなしR

ー 『

R Rと曹き換えると,この式は

(1•2) となり,この式は,宇宙半径(現象値)とその認識値との関係を表わす.

(8)

現象と認識の一致を他方で表現すると

R=R l・(3)

となる.

3/そ れ ぞ れ の 宇 宙 に つ い て 描 い た も の が

<

F i g .

I 11〉である. a宇宙が左に3'/ 宇宙が右に描かれている. (1)2

2〉となる.

( 4

) さらに,連立方程式 (1,)2 l・(3) に関して, me-lagti を入れること で,それを次のように変換する.(このge-latim の入れ方は,筆者の前著の

「階層上げ・モデル」(くりこみモデル)と整合的にした.)

<

F i g

. 1•1•1>

R(a の“現象値"としての半径) R J の“理論値”としての半径)/( Op

R=R

I

l-R

‘ ‘l

E 発=

R ' (

o

. R(a の“理論値”としての半径)

<

a宇宙〉

‘‘ヽ、(始発点)

' ,、`E

R

= - - - c

;

;

- 1 R ・.

<

{ 3 宇宙>

R

( [

3 の“現象値”としての

半径) \ーー)

tこヽ して

点さヽとれ 原 ・ 略 5 を.省れ 点がか ザ 田

E

ててせ’して 従在合っしわ るに後.存に と各たす々以 f l ぁ , " ゞ“云 ヵ阜

•発系が釘坑波

座”

る始 な“み

との、

線宙 曲宇こ

v

双に i

向は 角点 E 対系 の反標

-9

系は座

R 標との Rと座図図

. . 両本上

I,

'|

•• ¥¥

(9)

「生きた系」の理論II(社会・人文科学序説) 41

R It+ =~Rt 1

(1•4)

Rt+1 =Rt+1

これが宇宙の「階層上げ・モデル」(くりこみモデル)である.

<

F i g .

I 12〉において,宇宙aの情報A'( 宇宙半径)が宇宙¢の認識主体 (

/

J 自身)にBとして伝わり,宇宙Bの情報B'が宇宙aの認識主体 (a 自身)

Aとして伝わるのが,両宇宙間の情報のやりとり(例えば「アインシュタ インーローゼン橋」を経由して伝わる一既述)である.

<

F i g

.

R

~R Op

- - - - -

- R=R:p 宇宙

R 1

A

J

'B

R R=R.:a 宇宙 R=-=-: R 1 3/宇宙 R

≪前図〉の重ね合わせ (E点を煎ね合わせる)>

(・ の情報A',pの認識主体 (p自体)にBとして伝わり'pの情報'B aの認

( )

(10)

<

F i g

.

0 p ( f 3 宇宙)

\ ~ R=R

, , , , .

で釦

¢宇宙の,認識空間“のパウンダリの

R

R

RF

==-

RR

R

≪前図〉に“宇宙膨張"と“認識空間”を加えた図~(くりこみ図)〉

I

.

A (

C戸 ふ →,c→……→ Eが aの“認識空間”での“くりこみ”

ki'C,'A,'C→……→ EBの“認識空間"での“くりこみ)ff

2

. Ee」:最初の「神の一撃」~これから全プロセスが始まった.

1 2 "認識空間”発生後の宇宙 (a宇宙・Jf宇宙)

ここでさらに,後述する「宇宙膨張」と,宇宙以外の認識主体の発生にとも なう「認識空間」の形成(生命・人間という“構造”の,宇宙膨張過程での

“部分空間”の発生による)とを描き込んだ図がくl.giF 1・3〉である.

<

F i g .

l 1・3〉において,“出発点"Eから宇宙が発生・膨張してゆき, <A において「認識空間」が出現すると,宇宙内での運動(発展)は, 2つに分か れる. 1つは,宇宙それ自体の膨張経路で表わされるものであり,もう 1つは,

(11)

「生きた系」の理論I (社会・人文科学序説)I 34

A点で“反転”して,“認識空間”内をE(宇宙の出発点)へ向かう運動であ る.この後者がいわゆる“くりこみ”であり,同図でA1C→ ふ →C A1

→……→ Eで表わされているものである.

以上の運動を a宇宙内で辿ると次のようになるであろう.

(現象のプロセス)

EA1→ふ→____―-→入

翌刃n心-

C

1→ ----—A2 ~くりこみ”(階層上げ)

のプ

口セス C A1

c

3

→…→ E

2 1

§ 2

. 物理理論の鳥諏図

モデル~一貫して「くりこみ」

(確率性の分岐点「プランク分布」)

M 1 「くりこみ」の概略表現

「くりこみ」を視覚的に表わすと次のようになる:

)”対称性

IJj

示 確 定 性 言 狐1

、 し

, ,

(i+ 2階層)

, ,

1

確")

性 対疋 ”

→ 称関 性

紐’’

矛盾 (i+ 1階層)

"

性 対

閂 住

矛盾

("階層”を通じて“同形の"運動方程式を与える変数が 各“階層"の“対称性”値.)

V

り こ み

IJ

"V

り こ み "

(12)

( 1

) "不確定性関係”(後述)を満たす“観測値”と“対称性値”(後述)が

. . . . . . . . .

各階層ごとに(一般には)不一致となるので,その“観測値”を 1つ上の階層

. . . . . . . . . . . . . . . . .

ら消称飢”に一致させるように階層を次々と昇ってゆくのが“くりこみ”で ある.“くりこみ”可能であれば,これを限りなく繰りかえせば,“観測値”は 限りなく“対称値"に近づいてゆく.

( 2

) "不確定性関係”を満たす“観測値”は,冴く確定性関係”の許す“分布 幅" ("パウンダリー”(境界))に制約されるが,その“バウンダリー”の上限 は,“認識空間" (既述: DNA ・脳の発生によって生ずる宇宙空間の“部分空 間")が生ずるまでは“宇宙半径”が該当し,それが生じた以後は, DNA ・脳 が与える“観測者" (人間)の“視野"がそれに該当する.

実際の“観測値"は,上記“バウンダリー”(分布幅)の中で“確率的”に 分布している値のいずれかであるが,この値は,く

. . . . . . . . . . . .

I.giF 13 〉のE 点からの

“確率的”な“神の一撃"から繋がっているものである.すなわち,“不確定性 関係”が“くりこみ”過程の各階層に関与する“確率性”は,“宇宙の始まり"

. . . . . . .

の“確率性”に遡るのである.“宇宙の始まり”の確率的“神の一撃”の大き

. . . . .

さによって,その後の“くりこみ”プロセスの“不確定性関係”の実現値がす

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

べて決まってきて,各階層でその値が“対称性”値に一般には一致しないから,

. . . . . . . . . . . . . . .

一致するように“階層上げ”が生ずるのである.これが「くり込み」のプロセ スである.

( 3

) "認識空間”での“くりこみ"(階層上げ)は,“対称性"が“認識空間”

の“バウンダリー曲線”(上限線)に交わる点に限りなく近づくまで続くが,

この点E が,宇宙の“始発点" E の,“認識上”の対応点である.

上記“対称性”線(直線)は, E 点で“バウンダリー曲線"に交わる以前に,

ある点で頂点を成して以後下り続け, E 点の真下で“対称値"ゼロとなる.こ の様子を図示したものがくI.giF 21 〉である.

<

F i g . 1

21 〉を見ると, A 点以前は,“バウンダリー曲線”と“対称性曲線”

との“差異”は,小さくかつ大きな変化はないが,

. . . . . .

A 以後では,両者の“差 異”が急激に拡がる.この“差異”は,“任意性" ("自発性")と解釈され,

“対称性曲線”の高さは“規則性”の大きさと解釈されることができる.すな

(13)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 45

<

F i g

. 1•2•1>

(認識上の「宇宙始点」)

E./

ヽヽ(認識空間の

“パウダリー") 認識“階層"

(理論値)

(対称性)

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9ヽ ' 。

因果性

(規則性)

4 5

°

'E 認識“階層"(理論値)(対称性)II

1

. (「プランク分布」と認識の「くりこみ」・「エントロピー増大」)

2

. (認識“階層"直線 54( ゜線)が“対称性”を与えるのに対し,観測値(現象値)を与え

るAE 線直線は,“対称性の破れ"を表わす“碁底値”(安定値)を与える.

わち,この図は,‘‘認識空間”での“くりこみ”のプロセスでの,“任意性”

("自発性")と“因果性" ("規則性")との比率の変化の図となっている .A

加 訴 , 油 巣 仕 " ' 五 止 人 そ 社 愈 柑 祝 訓 合 が 念 蓮 丘 増 夫

i +

ことがこの図

でわかる.この様子を表わした図を「プランク分布」と呼ぶ.

この図の表わすとおり,“くりこみ”プロセスは, E 点まで続くが,従って

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

“対称:I生”値はE点まで増加し続けるが,“任意性”(認識のエントロピー)は,

久.........

A 点以後増大し続けるのである.つまり,

. . . . . . . .

A

.

以後は,“対称性”の内容("理

. . . . . .

論”ら内合)が“イ全点在”の比重の大きいものになってゆくのである.つまり,

. . . . . . . . . . . . . . . . .

“因果性”(規則性)を持たない“対称性"(理論値)が増えてゆくのである.

(14)

( 4

) ここで,「くりこみ」という“相互作用”は,何が何に対して行なう現 象なのかを確認しておきたい.

本部(第1部)の序説においても触れたように,宇宙の“始まり”は“真

. . .

空”であった.その“真空”は,何もない完全な“真空”ではな<'.. ゆらぎ”

だけが存在する“実体”であるはずあった.すなわち,何らかの索粒子とその

消滅の状 態で,後に説明する「鼠子論」の世界であった.すなわち,このときから“不 確定性原理"が成立する泄界であった.そして,その“甚底状態"

. . . . . . . .

("安定な状 態”)が,何もない“真空”である.故に,現実は何もない“真空”であった.

そのような“真空”に対して,ホーキングが明らかにしたような“神の一撃”

が加えられた.この点が“宇宙の始まり”と考えられる. しかし,この宇宙は サイズ・ゼロの点であり,量子論の説明する“トンネル効果”によって,プラ

ンク・サイズと呼ばれる徴小なサイズの“有限値”を獲得した(後述).

その後,後述するように,“インフレ的膨張”を経て,「火の玉」宇宙となり,

無数の粒子が跳ぴ交い,無数の衝突をくりかえしながら,粒子の運動エネルギ ーに押されて膨張を続ける状態が続いた.

ある程度の膨張により,宇宙の単位体積当りのエネルギーが薄まるにつれ宇 宙の温度が下がってゆき(粒子の運動エネルギーはマクロでは熱エネルギーと 呼ばれる),宇宙の中に次第に“構造”が形成されていった.すなわちそれま でクォーク・レプトンであったものが,バリオン

n r

易子・中性子)とメソン

(中間子)およぴレプトン(電子・ニュートリノなど)に,さらにバリオンが 原子核を構成し,その周囲を電子が勝手に跳ぴ交っては衝突していたものが

(そのため光が電子にぶつかって通らない“プラズマ”状態であったものが),

原子核が電子を次第に採り込んで原子となるように固まっていった.その結果,

宇宙に光が通る隙間ができ,宇宙は“晴れ上が”った.そこから宇宙の“種”

が生まれ,銀河団が生まれ,グレート・ウォールと呼ばれる“構造”が形成さ れ,太陥さらに地球のような星が作られ,さらにそれが“生命”→ “人間”を 生んだ.

すなわち,この“構造”形成の過程で, 1属然,“自己複製”という性質を持

(15)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 74 った“構造”が生じると,それが“生命tt (RNA DNA を持つ)の始まり であり,そしてそれが進化し,脳を持つ“人間"となった.

「火の玉」以来上記プロセスを通じて,既述のように,“不確定性原理”を満 たすエネルギーの“分布幅”の一点を連ねた“観測値"(現象値)と“対称性 値”との組み合わせで構成されるのが「くりこみ」である.

すなわち,“認識空間”での「くりこみ」という相互作用は,宇宙の始まり からの,いわば自然の「くりこみ」 (a 宇宙と¢宇宙とのやりとりの形をと る)からの“継続”であるから,“仮想粒子”と“認識主体”との“相互作用”

であり,“認識主体”は“仮想粒子”自身である.上記プロセスを経て,“認識 主体"となった“粒子”が“人間”である.

つまり,“人間”という“仮想粒子”が人間という“仮想粒子”(すなわち自 己自身)を“くりこむ”(相互作用する)のを“人間"が“認識”するのであ

( 4 '

) さらに詳しくいえば,任意の階層で“対称性”を担う粒子と,その階 層での“観測値”を担う粒子とが相互作用(くりこみ) し 1階層上の“対称 性”を担う (両“対称性”は不変)粒子となる.さらにその階層で,それら2 つの粒子が“くりこまれ”てできた粒子と,そこでの“観測値”を担う粒子と が相互作用(くりこみ)して,さらに1階層上の不変の“対称性”を担う粒子 となる…….これを繰り返してゆくのが「くりこみ」のプロセスであり,この プロセスを“認識”する粒子が,任意の階層から 2粒子が一緒になって1階層

くり上がる粒子である.

階層が1つくり上がるたぴに“観測値”を担う粒子を新たに供給するのが

“不確定性原理”の確率的“分布幅”である.従って,宇宙創成以来,現在に

.......

至るまでプロセスを継続させているのが“不確定性原理”であるといえる.す なわち015 億年(または371 億年)に亘って,宇宙の物理現象・生命現象・心理 現象の一連のプロセスの“底流を成すマグマ"が“不確定性原理”である.

2•1•2 対称性と対称性の破れ(概略)

( 1

) 前節の「くりこみ」の概略表現の説明において,“対称性”という概念

(16)

が使われた.“対称性”とは次のような概念である.

例えば,円はその中心を通り平面に垂直な軸の囲りの任意の角の回転に関し

て不変であり,また,球はその中心を通る任意の軸の囲りの任意の角の回転に

関して不変である.この事実は,円または球が“回転対称”であると表現され

また,いくつかの変数を含む関数について,変数の全部または1部の符号を 変えたり,変数を相互に取り換えるなどの変換を行なうときに,その関数が不 変であれば,その関数はその変換に関して“対称”であるといい,逆に関数の

. . .

符号が変わるときには“反対称”であるという.

これらの例に限らず,一般にある“対象"についてそれを不変にする変換が 定義されるとき,その変換を“対称操作”という.“対称操作”が複数あると

き,その集合は群をつくり,その群の構造はその対象本米の“対称性”を規定 すると伺時に,その対象の状態を表わす関数の“対称性”は群の表現をとる.

多数の同種粒子から成る系は粒子の置換に関して“対称”(不変)であり,

その波動関数(粒子を波と考えた場合のその波の状態を表わす関数:後述)は

“対称”(ポース粒子:後述)または“反対称”(フェルミ粒子:後述)である.

要するに,「物理法則("対称性")は,

. .

1つの状態を他の同等な状態で憤き 換える“対称操作”に対して不変である.そのような物理法則(物理法則に限

らず一般の法則も)を“対称性”というのである.」

そして,同等な状態同志,例えばA A' を相対的に識別する必要があるが,

そのためにはA からA' に移る操作を適当に表現すればよく,それに使われる のが“保存最”,または“鯖子数”に相当するのである.つまり,「1つの“対 称性”(または“不変性")があば,それに伴なって 1つの“保存則”が生ず る.」例えば,“時空”は平行移動について不変なことから“エネルギー保存 則”およぴ“運動量の保存則”が生まれ,また,“方向”に関する“対称性”

から“角運動贔保存則", "空間”の“反転", "粒子と反粒子の入れ替え”から,

それぞれ "P C の保存”が従う.また,後述する uクオークと d クオーク

("粒子”を構成する“最小要索”のうち,“強い力”に関与するものを“クオ ーク”という.)の“近似的対称性”は“アイソスピンの近似的保存”を意味

(17)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 94 する.

これを言い換えれば,“不変なもの”を指定すると,それを実現する“状態”

. . . .

が複数存在する(従って指定される)と,その指定されたものが“保存鼠”で あり,そのような“保存最”を持つ“不変性"が“対称性”なのである.

...

( 2

) しかし,以上のような“対称性”は,一般には“安定な状態”ではない.

仮にそのような“状態”が存在したとしても,何かの“契機"(偶然に起こる)

........

で他の“安定な状態”へと系は移行する.この“安定な状態”を“基底状態”

. . . . . . . . . .

という.そして,現実に観測されるのは,「対称性の自発的破れ」と呼ばれる.

これを“真空”に当て嵌めて考えると次のようになる.

すなわち,何もない“完全な真空"を“対称性”に選べば,何も無い時空だ

. . . . .

から(時間・ 空間はあるものとする),同等な“状態"というものが複数存在

. .

しない.従って“保存”するのは,“真空自体”だけである.そのような“真

......

空"に何かものを詰めることで“対称操作”が生まれ,例えば“最低エネルギ ー状態”(原子の中の電子の“甚底状態”など)もできてくる.こうしてでき た“基底状態"が系の“安定性”を保証する.

( 2 '

) この“甚底状態”をさらに保証するのが“不確定性原理”である.“不

...

確定性原理”を満たす変数の有限の“分布幅”が,当該変数の“発散”を防ぐ

. . . . . . . . . . . . . . .

ことにより,現実の“現象”に一致した変数値("観測値")を与えるからであ

. . . . . . . .

る.言い換えれば,“不確定性原理”の“分布幅”の中の

. . . . . . . . . . . . .

1変数値が,“対称性 の自発的破れ”に該当しているのである.

“真空”の場合,“不確定性原理"の“分布幅"の“平均値”がゼロである.

“真空"の“対称性”は,粒子・反粒子がポッと生まれポッと消える“ゆらぎ"

であるが,その“ゆらぎ”を現象する粒子・反粒子が対で生成・消滅するので

. . . . . . . . . . . . . . . . . . .

乎均値はゼロとなる.つまり,何も無い“真空”が“対称性の破れ”(甚底状

. . . . . . . .

態)すなわち現実の真空である.

( 2

"

) ..索粒子の問題”での“対称性"の場合も,“基底状態”にあたるのは

. . . . . . . . .

索粒子が何も存在しない“真空”である.“真空”が“対称性”を破っている.

. . . . . . . . . . . . . . . . . . .

従って,元の“対称性”はなかなか見えてこない.それを見る手掛りとして,

. . . . . . . .

1つの重大な理論的帰結がある.それは,「“対称性の自発的破れ”が起きてい

(18)

る場合は,その“対称性”に対応した質量がゼロの粒子が存在する」というも のである.この事実は,南部隔一郎,ゴールドストン,J( )netosldGo によっ て明らかにされ,「南部・ゴールドストンの定理」と呼ばれている.そしてそ の質鼠ゼロの粒子("対称性”に対応した粒子)のことを“南部・ゴルードス

トン粒子”という.

つまり,“対称性”が自分自身を破って,安定性("基底状態”)に浴ち着い

....

てしまうのが“対称性の自発的破れ"であるが,そのとき,見えない“対称

. . . . . . . . . . . . . . . .

性”に対応した“質醤ゼロ”の粒子が存在し(南部・ゴールドストン粒子),

. . . . . .

これが見えるはずである.

. . .

しかしこの事実は,“対称性の自発的破れ”を索粒子現象に適用するのには

なはだ不便である.なぜなら,現実には“質絨ゼロ”の粒子の候補としては光 子とニュートリノしか存在せず,この概念が当てはまる可能性は大変限られた ものになってしまう.さらに不利なことは,内部対称性の場合には,南部・ゴ ールドストン粒子のスピン(粒子の自転の速さを表わす量)はゼロでなければ ならない.故に,これだけでは,「南部・ ゴールドストンの定理」は,その肴

. . . . . . . . .

用性が極めて限られたものになってしまう.

. . . . . .

しかしながら,「南部・ゴールドストン定理」には嵐夫ふ“例外”がある.

. . . . . . . . . .

すなわち,“対称性”が“ゲージ対称性”(第

. . . . . . . . . . . . . . . . .

2

.

種ゲージ変換に対して不変)の

. . . . . . . . . . . .

場合には,質最がゼロの“南部・ゴールドストン粒子”は現われず,その代り

t

:

/ 3 '

こシ粒ネ(力を媒介する粒子)が母頂"t

: i

科らことが結論されるので ある(第2種ゲージ変換とは,“対称性"が, rf,)x( を波動関数(既述)とした

. . . . . . . .

場合の“対称操作" ,)x(rJ alerf,)x( を施した場合のa が時空座標 x の関数で

ある場合即ちa ()x の場合に不変である変換のこと: a が定数である場合第1 種ゲージ変換).

つまり,

t i "

称性”が自らを破って,自らを全く見えなくする(南部・ゴー

. . . . . . . . . . . . . . ルドストン粒子が見えないようにする)のは,“第2種ゲージ対称性”の場合 である.この場合に“対称性”が自らを破って落ち着いた“安定性" ("基底状

. . . . . . . . . . . .

態")が,“虹証”プラスのゲージ粒子の存在である.即ちこの場合,“対称性”

が用意した“第2種ゲージ場”(ゲージ粒子)が“南部・ゴールドストン粒子”

(19)

「生きた系」の理論II (社会・人文科学序説) 15 を吸収し,“ゲージ場(ゲージ粒子)自身”が有限の“質祉”を持つ場(粒子)

....

に転化するのである.~これは,後述する“ヒッグス桟構”による.(なお,

「以上の理論」の提示をはじめとする業績により,南部楊一郎氏は0820 年度の ノーベル物理学賞を得た.南部氏は,上記で“質量の起源"を明らかにする理 論を提示したと同時に,“対称性の破れ”の鍵と見倣された "CP 対称性の破 れ"の説明の甚礎理論を与えた.この後者の説明は,「小林ー益川理論」でなさ れ,小林誠,益川敏英氏も8020 年にノーベル賞を与えられた.これは,“宇宙 のはじまり”で,既述のように,“物質" (粒子)と“反物質" (反粒子)が

. . . . . . . . . . . . . . . . .

“分を”生成されたのであるから,“対で”消滅して,“この宇宙”には何も存

. . . . . . . . . . . . . . .

在しない筈であるのにもかかわらず,「現に実際には,“物賣”が,そして“人

. . . . . . . . .

間"も,宇宙に存在しているのは何故か」を説明したものである.)

2•2 本書の物理理論の全体の対応図の提示

<

F i g

. 1•2•2>

戸 “ プ ラ ン ク 分 布.'ffc- ("対称性"成立)` !(対称性破れff ("甚底状態"))

・「宇宙論」: 「火の玉」宇宙' . .! ' 「晴れ上り」以後 : (宇宙膨張・“構造”形成)

・「星子論」:(“粒子分布ff' i •"粒子分布”

パウンダリー無限 パウンダリー有限

(雇子力学・場の祉子←----i- (輩子力学・場の絨子 論“甚底”なし)論“甚底"あり)

「不確定性原理」

エネルギー“分布幅"←―+-ェネルギー“分布幅”

無限大 有限

f

●●-

収層

の傭)

hJ

↑ み

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. . . .

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. . .

' ー 、 ヽ \

(20)

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F i g

. 1•2•2(つづき)>

) ( ) ( ) (

原理)

「古典力学」(ニュートンカ学)

温子化”ー!

「最子力学」(ド・プロイ,プランク,アインシュタイン,→シュレーディン ガー,ハイゼンベルク)

し(口)“場の鼠子化”一→

l

「場の星子論」(パウリ,ハイゼンベルク)

“ひもの量子化"一→

l

「ひも理論」(南部陽一郎ほか)

(「対称性」の破れ,「量子化」および「くりこみ」のやや詳しい内容については後述す

第II章 物 理 理 論

§ 1

. 量子論

1• 1 r量子」の定義

本論文は,全体として「宇宙論」としての構成を持ち,その宇宙論は,「最 子論」によって裏付けられている.そこで以下では,鼠子論の略説を記すが,

まずそれにあたって「鼠子」の概念を述べておかなければならない.

「理化学辞典」9891( : 岩波書店)によれば,「最子」の項に次のような記述 がある.

『ある単位量の整数倍の値しかとらない鼠について,その単位鼠を批子とい う.(以下略)』

この定義によれば,この宇宙には,籍層とと[こ“庫位証”が存在するから,

物質の根元的ミクロの“単位鼠”とみなされている“クオーク”も「誠子」で あることは勿論のこと,それらの1つ階層を上ったバリオン

n r

易子・中性子),

メソン(中間子)も「鼠子」であり,さらに階層を次々と上げてゆけば,原子

参照

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