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村 ラジオ・アイソトー プの産業利用とその影響 !主として工業利用1

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(1)

本稿は昭和三十三年度文部省科学許究費交付金による研究﹁原子力の産業利用とその影響﹂の脚部である︒  

目  次  

説  1︑序  

2︑ラジオ・アイソトープの特性  

3︑ラジオ・アイソトープの産業利用  

4︑結論−技術革新と経済成長  

説  t 序  

物質構成の最小単位を原子という︒原子ほ九二種あり︑陽子と中性子か′らなる原子核とその周囲空走の軌道を  

えがきながら運動している電子からなっている︒原子核の陽子の数がその原子番号︵atOmicnumb2r︶妄あらわ  

す︒例えばウラニウムの場合︑陽子の数は九二であるから原子番号ほ九二である︒原子核中の陽子の数Zと中性子  

︵1︶ の数Nとの和A=N+Nを質量数︵massnumber︶という︒例えば九二の陽子と副四六の中性子からなるウラニ  

︵二五五︶ 一   ラ汐オ・アイソトープの産業利用とその彩響   ラジオ・アイソトー プの産業利用とその影響  

!主として工業利用1  

村  

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(2)

ウムは諾上島1−誓00即ち質量数は二三八でこれは貰じ琵と書き表わす︒   同じ個数の陽子をもった原子によってでき上がった物質を元素と呼ぶ︒また陽子の数が等しくて中性子の数が異  

なる元素︑即ち同じ原子番号で質量数の異なるものを同位元素︵isO−Ope︶という︒例えばウラニウムの場合忘じ琶  竃じ琵は互に同位元素又ほ同位体と呼ばれる︒同位原索は物理的性質は異なるけれども化学的性質は同じである︒   同位原索の中には自然に放別線を放出して他の元素に変化していく性質のものがある︒その性質を放別能︑そう  いう元素を放射性元素という︒これは原子核が安定していないエとを意味し︑放射線を出して崩壊していき︑他の  元素に変化していくのである︒放射線にはアルファ線︑ベーター線︑ガン了線の三種類がある︒アルファ線ほ陽  子二個と中性子二個のヘリクム・イオンの流れで︑陽電気を帯びており︑ベーター線は高速の電子の流れで陰電気  を帯びており︑ガンマー線は透過力の強い電磁波であることがわかってきた︒放射性の同位元素のこわれる速度は  それぞれ異なり︑丁度半分の畳に減るまでの期間を半減期という︒半減期は次の如く一億分の数秒のものから何億  

年のものまでさ草ざまである︒  

放射性同位元素︵Radi?isO−Op2以下簡単にRIという︶ は−九二年イギリスのFred2ricSOddy博士によへゝ ︵2︶  

て名付けられた︒ギリ㌔語でisOとはsame︵同じ︶︑−OpOSほp−ace︵場所︶という意味である︒−九三四年ア    第三十一巻 第三号  

ヾ ヾ一 箱  

q  

ヾl  

\3  

也    −   

洗 □.=い    湘︵C.︺   ト ︵Ra巴岩︶   ヾ ︵U翠︶   ﹁ ︵−−∽.︶  

Ⅶト ︵PO琵︶   ふーヨ亭瀾  −﹀霊e稲   

可藤倒  

閣他  

−南砂㊦裟専   ︵二五六︶  二  

(3)

メリカのErnest〇.Lawrence博士  

が始めてサイクローロンによって放射  

性同位原索を作ることに成功した︒脚  

九四二年増ermi 教授の連鎖反応の実  

験成功によって本格的に原子炉で作ら  

︵3︶  れる至った︒従来サィ㌢ロトロンによ  

ってRHを作ることほ分量的にも限度  

があり費用の点でも高価につくので劇  

般に普及するに至らなかった︒虻OrdOn  

Dean 前原子力委員長はその著﹁原子  

に関する報告書﹂の中で∴ 000基  

のサイクロトロンが二億ドル以上の慣  

用をかけて生産しうる鼻を仙基の原子  

炉ほ二週間のうち約山万ドルの費用で  

︵4︶ 作り出すことができると述べている︒  

〟九四六年アメリカほRIを仙般に配  

分する道を開き︑続いて山九四七年イ  

ギリス︑カナダもRlの輸出を許可し  

ラジオ・アイソトープの産米利用とその影響   

実際に用いられているRI  

核  

種】元 素 名】核   種l 元 素  名  

≡∴㌻∴.︑∵こ=∵∴㌻∴ニ⁚∵ユ∵h  

鍍金  

燐   ポロふクム   プロメソクム   ルビ汐クム   ルテニウム   硫黄  

アンチモン   セーリクム   錫  

ストロンチ・クム  

〝    タンタル   テクネジクム   タリクム   ツリクム  

テルルー・ジルコニクム   タグスタン  

イブトリウム   歪鉛   ジルコニウム   バリクム  

ベリリクム   炭素   カルシウム   セドミクム   セリウム   塩素  

コ/くルト  

ニ、セシウ   クロム   鉄  

〝   ヘリウム   水銀   ハフニウム   沃度  

イリジクム   ナトリクム   ニッケル  

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(4)

第三十一巻 第三骨  

た︒わが国においても従前サイクロトロンで少最生産していたが︑仙九  

四七年より正式に英米より輸入できるようになり︑その研究と利用は漸  

次盛んになりつっぁる︒   

RIの数ほ千種に近いが実際に用いられているものは前頁の表にある  

︵5︶ 数十種である︒   

輸入先は英米を筆頭にカナダがこれにつぎ︑オランダ︑ドイツ等も加  

わっている︒現在倫入されているRHの内︑燐∵遥︑ヨード一望︑カル  

シウム鼓︑炭素−A︑硫諒∵韻︑コバルト霊︑ストロンチタム 筈︑塩  

素加竺鉄笠︑鉄器︑セシウムー彗︑亜鉛設︑金−冨︑銀琵○が大部  

分を占めている︒特に最近コバルト雷は遠隔大農照射装置の普及に伴  

なって︑放射線源とJて大量に利用され︑その使用蛋も急増している︒  

以上の如くわが国のRIは大部分は輸入に仰いでいるが︑次の如きもの  

を少昆国産している︒  

しかし︑わが国のRiの需要は年々増加していくので︑この需要   苅甫  C− 

8   鈴 掛洲  

沌耕  

法﹂てでJ︶ト  

盟  苅  商   只鳶  2a謡  S針 ㊦   卸難曲   払ヒ二Yト   ≠⊥′ヒハット   部難  

放射性物質輸入実績   (単位 円)    ︵二五八︶  

アメリカ】イギリス】 カナダ1オランダ】 討   年  度   

(1,000,000)  

(2,000,000)四    5,038,113    14,606,248    18,804,431   

31,779,400  

約1,000,000  

約2,000,000    5,038,113    10,240,973    13,448,978  

9,844,728  

1950(昭25年)  

1951(昭26年)  

1952(昭27年)  

1953(昭28年)  

1954(昭29年)  

1955(昭30年)   

1,979,897  

768,631   

5,112,972  

2,385,375   

3,920,511    16,252,356  

662,311   

569,383  

(5)

に応ずるため  

現在建設中の  

CP−研型原子炉  

の完成をまって  

試験的生産を行  

い︑将来天然ウ  

ラン垂水型原子  

炉の建設により  

本格的に生産  

し︑自給体制を  

確立せんとして  

いる︒   

RIの最近の  

輸入実繚をみれ  

ほ下表の如くで  

︵6︶ ある︒  

ラジオ・アイソトープの産業利用とその彩響   

RI別輸入実績  (単位 mc,Co60ほC)  

RI別l25年度【26年度l27年度】28年度l29年度l30年度】備   考  

RI年度別審査区分別使用者数使用件数  

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(6)

地域別使用機関数  

第三十一巻 第三号   

使用者数及び使用件数の増加状況は次表  

︵7︶  の如くである︒   

大  学 t 病  

北 海 道  

東   北  

関   東  

来 港・近 畿   北 陸・山 陰   中 国・四 国  

九   州  

討   

l  1  8  0  1  3  1  5   8  5  6  0  8  8 一4  9  

1  5  4  1  4  1   一4 30 18 5 9 7 73   6  1  1  5  2  6  

利用部門別Rl別使用件数   (1956年1月現在)  

・●・∴ − −・ ・・・二 ∴  

核  種  

I131  沃素  

P32   燐   S35  硫責   C136  塩素   Ca45  カルシウム   C14  炭素   Fe59  鉄  

Fe55  鉄  

Co60  コバルト  

Znβ∂  宣言鉛  

AgllO 銀  

SI・89 ストロンチ・クム   SI90  ストロンチクム   Hg203 水銀  

Sc48  スカン汐クム   As73  批素   Na24  ナトリウム  

Na22  ブーートリウム   Ba140  バリウム   

6 5 

打叫 

65 73 

り 

67 

抽  6 

13  77  13  13  11  40 

8  一 

一  4 

1 1 

討 

29  m叫 

4  

山  7  一  一  7 

3  2 

4  

岬  

1  

00 

一  一  一   

︵二六〇︶  六  

5 7 QU l 1 4 7 8 6 9 5 1 9 54 4 1 0 6 7 00 3 9 3 4 7 6 9 5 3 8 1 1        1ェ 4 6 3    4 2      3         1    1  

8556㌶295242421416521232一45  

(7)

4一8一14 1一   6 1 1 6 5 4 1 2 2 0 3 5 7 5 4 7 4 2  1  1    1  1 1 2  

Tu170 ツリウム   Eu152 .ユ・一口ビワム   CI51 クロム   T1204  タリウム   Sb124  アンチモソ   Sb125  アンチモン  

ⅠⅠ192  イリジクム   Ta182  タンタル  

Cdl15  カドミウム  

W185  タングステン   Se75  セレン′ 

Y91  イツ子リウム   Ce141 セリウム   Celさ4  セリウム   Ce144  セリウム   Snl13  錫   Ni83  ニッケル   Ge71 ゲルマニクム   Tc99  テクネチクム   Be7  ベリリクム   RulO8 ルチエクム   Cs137  セレクム   H3  水素  

Nb・Z【・95 ニオブ・ジルコニクム   Hf181 ハフニウム  

鱒b87  ノ、ビジクム   Pm147 プロメソクム  

2一  ﹁11J⊥6421一1211一232311218   t一1 3一  一肌一  

ラジオ︒アイソトープの産業利用とその影響   a.d⊥l乳.t引1﹂.d﹂︻﹂剰   一一4一3 1 1 朋  t l一馴 4 5 1 5一1一  

一2 61一3 2一一   一1 3 3 W l   4 ■4一1 2 2 1 2  

5     1   

2 15 1 3一 一   

1¶  一2一1 t  一22一I 2 伸一一  

(  

)  

七  

4  2   

2  

0   1  

7  

巧  

分 裂 生 成 物  

7  

0  1  

︷訓  7 S  

2   ■  州0  

6  4  

α  2   

5   

封切  4  

4   わが国におけるカl  

の利用は年々益々増加  

の傾向にある︒原子力  

局資料によりわが国の  

RIの昭和三六年度ま  

での需要想定をみれば  

次の如くである︒   

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(8)
(9)

アイソトープ。センター・   

放射髄綜冶研究所  

ラジオ・アイソトープの産業利用とその影響  

そ の 他  

314,830  

合  引   

年間補充分(補充率0..12%)   

l  78,810  

総  計   i 393,640  

(科学技術庁原子力局推定)  

ジふネーヴの虚子力平和利用国際会議で︑アメリカ原子力委員会のLibby  

委員は過去十年間に人類はRIの利用によって約山○億ドルに相当する利益を  

得たであろうと発表したが︑RIの研究は基礎科学としての物理学︑化学及び  

生物学の触域のみならず︑その応用は広く医学︑農学︑エ学はいうまでもな  

アメリカ産巣におけるRIの利用分野としての効果  

節約額(単位百花野)  

低   偽  

利 用 分野(許可概数)  

35.1   58‖6  

185   27.8   

7.9   20。0   

1.6   49  

18.6   20.0   

2‖0   5 9   

1.8   54  

26‖0   58.5  

16=0   24 O 

120一0   1800   

0巾5   07   

5小3   10、1  

12一5   250   

0小8   12  

12 0   18.0   

3.0   46  

12.0   180   

17   27   

0。5   0.8  

シガレット。ゲージ (2,235)  

金属厚み計   ゴム・タイヤ厚み封   プラスチック厚み封   紙関連工業厚み計   その他厚み計  

水位計。温度計・H−C討など   ラジオグラフィク・テスト   油井ロッジング  

池井ステミュレーション  

パイプライン\  

石油精製   その他トレーサー   ー・般磨耗封   ピストンリング磨耗計   腐食研究  

その他究研   発光源   微細加工利用  

ニュハ三︶  九  

2958   4860  

391.0  

討   

平   均  

(1956年12月末)   

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(10)

第l一耳⊥巻 第三号  ︵二六四︶ 〟○  

く︑あらゆる方面に及んでおり︑現状からいって︑既に相当の効果をあげているが︑今後の発展を予想すると︑到  

底測り知ることができないものがある︒  

1︑宗宮尚行﹁アイソトープの特質也利用﹂原子力工業∵一九五七 十一月﹇で   

2︑﹁アイソトーブという言葉の起源﹂原子力工業一九五八 三月号﹀一二山百 

英国グラスゴー市のそーバレティ・ガーデン山山番地にある家にアイソトープという言葉をはじめて提案したいわれを書い  

た記念額がかかっている︒この家はフレデリック・サッディーの博士の義父︵冶金学者ジョージ・ベルビ⊥の住宅であっ  

たが現在大学に移管されている︑サッディーはアイソトープの研究をしていたが︑その講義の時に︑同期樺表の同じ場所に  

ある元素を区別する必要に迫られた︒そこで彼はマーガレット・トッド博士︵医学ジャーー7.リスト︶に相談し︑トッド博士  

がギリレヤ語でisO百○という新語を提案した︒これがアイソトープという言葉の起りである︒サッディ一博士がこの言菜  

をはじめて印刷物に用いたのは劃九一三年であった︒   

3︑劃九四二年十二月二日シカゴ大学のEnri︹︒句ermi教授ほ大学運動場Sta喝g﹃ie−dの山隅でほじめて自動的に進行する連鎖  

反応の実験に成功した︒現在同所には次の字句が刻まれた記念鋼碑が提げられている︒On December㌍−澄N.MaJ  

acどe諾dh2r2t訂firstse芋sus−alningchainr2aC−仙Onand−F2rebyi邑iatedt訂cO旨OHedre訂aseO叫○邑earener宅■   

4︑GOrdOnUean﹀R2pO−tOn theとOm︶芯∽A   

5︑この表は日本放射性同位元素協会発行の﹁協会ニュース﹂−誤の鼎N〇.N00によった◇   

6︑7︑原子力年鑑︑〟九五七年版︑第三三〇−三三見  

こ 放射同位元素の特性   

Rlは次の物理的乃至化学的性質をもっている︒Rl■の工業利用はこれらの物理的乃至化学的性質を生産技術に応   

(11)

′J︑/∵㌧ ■戸;1′∫し11しーー一石⁚rJlトd−i−⊃JくJ−さi巧−!室Tll−■!→さ1とー1JJlト〜1Sヱく11う11善一リ1萱lノーiノノ■■︼己    用したものである︒  ↓ RIはどんな条件でも∵定の法則に従って崩壊し︑固有の倣射線を出す︒しかも放射線はどんな微少でも検出  ︵  器によって検出することができる︒例えばガイガ一計数器を用いて放射能をほかる場合次の畳が存在していれば検  出できるl︶  

炭素の場合でいえばゴマ粗山個の重さほ約⁝×−?∞グラムであるから︑その約山○億分の右投度の蟄さのも  

のでも検出できるわけである︒また物質によって放射能の種頬やその放別強度が異なるので︑その放射能をよく調  

︵l︶ べると︑もとの物質の存在が確認される・︶このことも放射能が利用される理由となる︒これがR−のトレーサー利  

用の原理である︒  

\■/ 二 放射線を物質にあてると放射線自体に変化が起きる︒即ち透過︑吸喝散乱及び電離の現象が起る︒放射線が  ︵  他の物質に当った場合︑その周囲にある電子をはじきとばしたり戎いぼ原子核と衝突して自分のもっているエネル  

ギーを消耗して︑遂に物質の中に消えてなくなったりする︒即ち吸収されてしまうという性質をもっている︒この  

原理ほわれわれが光を感んずる場合︑光源と目との間に色ガラスを入れると光は次第にガラスに吸収されて︑われ  

われめ目に感じられなくなるのと同様である︒放射線の場合もこれと同様で︑吸収物が厚いはど透過する量は滅ず  

る︒これは厚くなると原子と衝突してそのエネルギーを失う確率が増加するからである︒吸収物が厚くなるに従っ  

て透過してくる放別線が減少する関係を数式で表わすと次の如くなる︒   Za鼠Y7七Ⅶか   句∽阿  波  C−−   知甜  

ラジオ●アイソトープの産業利用とその影響   か×−?−¢Ⅵ≠ト   ∽×−?−qⅥⅧト   ー︵7−u =﹃Ⅷト  

︵二六五︶    

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(12)

強度をもち︑Sr冨︵ストロンチクム︶のベーター線でほわずか∵二︑︑\リメートルの鉄板でも完全に吸収されてしま  

い︑アルファ線では空気中でも相当吸収される︒いづれにしても放射線の吸収透過作用を産業的に利用する場合の  

原理ほⅠ=IOe−罠の関係である︒   

次にベーター線は高速の電子で︑ある物質にべ一夕一線が当った場合核の周囲の電子と衝突する︒ベーター線も核  

のまわりの電子もともに負の軍何をもてており︑負と負は互に反撥されて散乱する︒これを散乱現象という︒一般  

に原子番号の多いもの程核の周囲の恵子は多いから︑散乱する割合即ち散乱強度ほ大である︒散乱強度ほ物質の厚み  

に関係をもち︑劇般に厚くなるにしたがい散乱線の強さほ大となるご﹂れは厚くなるにしたがい原子と衝突する確    第三十一巻 第三号  

i=IOe−ミ  

ー○=厚東轟碧抄辣狩ぐノ率野望慧孟貰蒜芯  

t=澤索事㊦詞髄  

l:..∵ ご∴ニ∴ ∵=/∵.−−−.︑叫 ︑・./・・  

Ⅰ=t葺か禰偶㊦渾商事呼翻鮎﹁バEバ<か淳撃落8端髄  

e=琴ヤ望∴姦療  

︵2︶  この数式を図で表わすと次の如くなる︒   

上図の如く吸収体が厚くなるにつれて︑放射線は次第に弱くなる︒吸収の  

度合を示す鼠として強度が最初の半分になる厚さを半価層という︒ガンマー  

線が山番透過力が強く︑ベーター線︑アルファ線がこれにつぐ︒例えばCO雪  

︵コバルト︶ガンマー線ほ鉛三五ミリメートルを透過してなお最初の1両の   ︵二六六︶ 一二  l T−▲   

放射綿強度  

11 t2  

(13)

︵3︶ 率が多くなるからである︒   

第三に放射線により核のまわりの電子がはじきとぼされるから核の正の電荷とまわりの電子の負の電荷とのバラ  

ンスがくずれる︒これを電離作用という︒吸収と散乱の現象には必ず電離作用がついて起る︒この変化を起させる  

能力即ち電離能力はアルファ線が〟番強く次にベータト線がこれにつぎ︑ガンマー線は非常に弱い︒正確にいえば  

ガンマー線はそれ自身電離作用を起すことはできないが︑コンプトン効果や光電吸収を起す場合はじきとほされた  

電子がベーター線と同じ役目を果たし電離作用を起することになる︒ガイガ一計数器とが電離薗はこの放射線の電  

離作用を利用した放射線測定器で︑ベーター線とかガンマー線かその管壁に当たって出した電子によっ・て内部の気  

体が電離され︑これらを電極に集めるように心たものである︒  

以上の放射線のもつ特性吸収︑透過︑散乱︑電離作用を応用したのを放射線源利用という︒  

︶  lニ放射線を物質に照射するとその物質の物理的性質や化学的性質に変化を起させる︒まず放射線は物質を構成し  ′l  ている核外電子と衝突し︑放射線の種類やそのエネルギーに応じて原子を励起して︑高いエネルギーの状態にした  

り︑核外電子を追出してイオン化する︒次にこれらの原子は物質内に二次的に物理的や化学的変化をいろいろとひ  

き起し︑新しい性質が坐れてくるのである︒このようにある物質に放射線を照射することにより物質の性質に変化  

を与える方法を照射利用という︒   

1︑原子力講座 二︑応用編 仙︑﹁同位元素とその応用﹂四二見   

2︑同︑四九〜五〇頁   

3︑散乱現衆のの場合ガンマー線埠軍子に衝突して自分のもっている土ネルギーをすべてその電子に与える場合︵光電吸収︶ と  

エネルギーの部をその電子に与え残りのエネルギーで自分も入ってきた方向と別の方向に散乱する場合︵コンプトン効果︶  

とがある︒  

ラジオ・アイソトープの産業利用とその影響  ︵二六七︶ 一三   

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(14)

︶  一迫跡子利用  ︵   追跡子︵tracer︶利用とは調査物に放射能を混入しておき︑その放別能を追跡することによ?て調査物の状態を  

知る方法である︒詳言すれば一つの母体があって︑その母体の行動︑性質︑恩恵どを調べる場合︑母体と性質の似  

かよっている放射性物質を加え︑加えたものを追跡す渇ことによって母体を調べる方法である︒この加えるものを  

トレーサー︵tracer︶と呼び︑このような研究をトレーサー実験又は利用という︒トレーサーに用いるものほ母体  

の性質を変えることなく︑また母体と行動を共にするもので︑できるだけ少量でしかも検出できるものが望まし  

い︒この点R−は最も適している︒同位元素であるから︑行動は完全に母体と共にし︑放射性であるから容易に検  

出できる︒又Rlは固有の放射線を出すので分析手段としても利用される︒   

農業牧畜部門におけるRlの追跡子利用はかなり多い︒まず光合成であるが比較的早くから研究されていた︒植  

物ほ葉緑素の働きと太陽の光線の助けとで︑空気中の炭酸ガスから炭素を自分の体内にとり入れて生活し︑生長  

している︒太陽の光をどのくらいあると︑どり位の炭素ができ︑それが体内のどの場所にとり入れられるかという    放別性同位元素の産業利用は上記の物理的・化学的特性を産業魔術に応用するもので︑次の三つに分類すること  ができる︒   第三十山巻 第三号  

tニ放射性同位元素の産業利用  

放射性同位元素の産業利用  叫  1追跡子利用  

2線源利用  

8照射利用   ︵二六八︶  山四  

(15)

A.トレ−サー利用  

応 用 面  

ラジオ・アイソトープの産業利用とその影響  

農 林 某【1土壌の性質究明  

2施肥方法の改善適正   3・光合成の解明   4・害虫駆除   5農業の効果判定  

畑・畜産巣 

禽。栄樹箕  

1・工程の管理(流動、流速など)  

2・生慮工程の改善(製鉄、食塩、電解など)  

3・化学反応の解明(ゴム加硫、重合、分解など)  

4′ 機構の解明(吸着、拡散、腐蝕、摩耗など)  

5・液体輸送の目印(石油輸送)  

鉱  工  業  

1・土砂の移動調査(港湾建設など)  

2・漏水の検出  

31地下水の状態調査  

B.分 析 手 段  

応 用 面  

1り 体内の血液、水分の定量   2l溶解度、未気圧なとの測定  

3稀元素の分析  

物質鼠の測定  

1・鉱物の年令   2・苗代水材の年令   

年令の推定  

︵二六九︶  ︼五    ことを知るのが︑光合成  のなぞを解く鴛歩であ  る︒植物の体ほもともと  炭素の化合物であるが︑  新しく外から入ってき  た炭素と︑もとから体内  にある炭索とは全く同じ  であるから︑一般の化  学的方法では区別するこ  とができない︒又植物は  生長し︑一部分は衰滅し  ていくから︑墓室の変化  を測っても新らしく取入  れた畳も場所も知ること  はできない︒炭素の同位  元素C=を追跡子として  用いれば︑この関係を判  明させることができる︒  

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(16)

第三十一巻 第三号  ︵二七〇︶ 二ハ  

しかもその放射線で写真乾板を感光させれば︑はっきりと所在場所を確めることができる︒アメリカでは光合成と  

肥料と組合せて︑どんな肥料の時光合成が盛んになるかという研究が行われている︒   

次に施肥方法の改善であるが︑土壌中の燐酸と肥料中の燐酸は共に天然の燐空であって︑肥料燐と土壌燐の区別は  

如何なる方法を以てしてもできず︑肥料吸収量も分らなかった︒これが従来施肥改善のための肥料試験の前進をほ  

ほんでいた︒ところが肥料にRIで目印をつけ︑これをガイガ一計数器で植物を調べることによってその肥料が吸  

収されているかどうかを調査することができるようになり施肥方法が非常に改善された︒第三に農業方面のーレー  

サー利用としては濯漑用貯水池の堰や塊の漏水調査に用いられる︒わが国の農業用溜池は古くから発達し︑その数  

も非常に多く重要な潅漑水源となっている︒しかし地質の棲雉なわが国では堰堤基礎地盤が惑いのが多く︑これが  

溜池漏水の原因となっている︒漏水堰堤をそのまま放置することほ極めて危険なことで︑何時惨事を引き起さない  

とも限らない︒Riのトレーサー法を利用してこの漏水調査をすることができる︒この方法ほわが国においても既  

︵l︶  に山形県睦沢溜池︑滋賀県野淵川ダム︑外数カ所の漏水溜池で実施されたことがある︒  \   畜産方面ににおけるRIのトレーサー利用で 主なるものは家畜︑家禽の栄養研究である︒即ち従来飼料中のカル  

ソクムと燐の吸収率が判定できなかったか︑RIの利用によって正確に算定できるようになった︒   

工業方面におけるRHのトレーサー利用は阻めて広汎である︒まず金属及び機械工業でほ鉄鋼製錬においてその対  

象物が主として熔鉄︑熔鋼のどとく高温であり︑反応機構も複雑をきわ聖熔鉱炉の如きもその内部においてはど  

のようなことが起っているか解明されない点が沢山ある︒しかし︑RHの採用により従来複雑であり困難であった  

︵2︶  測定や試験が単純化され容易︑迅速︑正確に行えるようになった︒叉非鉄製錬の場合においてもRHは鉄鋼製錬と同  

様庭各方面に亘って用いられている︒   ︵き︶   

(17)

化学工業におけるRlの利用については︑p∽捕︵燐︶やSぴ︵硫黄︶ の検出限度ほー?−∽gという小さいもので化  

学天秤の感度の〟00万倍以上に当るので︑トレーサー利用がよれだけ鋭敏且有効なものであるかが容易に理解で  

きるで届ろう︒こうした追跡方法ほ化学工業の基礎をなす研究実験に数多く利用され︑今度もますますその度を増  

して重要な発明の緒口となるであろう︒分析の精度や速度を向上させる点も著しく︑また化学処理過程中の山元素  

の動きを追跡して︑従来不明であった反応機構を解明し︑作業能率の増進品質向上に役立っ.たことは枚挙にいとま  

︵l︶  ない程である︒   

電気工業におけるRlのトレーサト利用は電気機械部晶の摩耗試験︑電解やメッキの機構や製造工程の研究︑ダム  

の漏水調査などに使用されている︒まず発電関係ではCO雷による送水管中の水町流速測定︑C︒雷によ右横雪畳の  

測定︑叉水力発電所のタービン巽のキャビテーションによる摩耗畳の測定︑ダム用セメソー﹁の分布状況調査等に用  

いられる︒叉電気機械関係としては欠陥検査︑摩耗試験︑材料研究などにCO雷︵コバ.ル上︑Cs−芝︵セシウム︶な  

どのガンマー線が用いられる︒電気部晶への利用としてはRIを用いて半導体その他の材料の研究が行われてい  

る︒電気化学関係では巴をーレーサーとして用いた場合が多く︑電解やメッキの機構を明らかにするための研究  

︵5︶  が数多くなされている︒   

繊維工業においては繊維化学︑繊維物理の基礎研究にトレーサー・テクニックが多く活用されている︒例えば化  

繊製造工程の研究においてS景︵硫黄︶︑2釘牒︵ナトり/クム︶などを用いてビスコース化︑アルカサ浸演の反応など  

ヽ の研究︑ノズル詰りの防止剤の界面活性剤︑例えばオレイン酸ソーダにNa空で標識を与え微量の油剤の分布を知  

る︒又CS悼にCS㌔ひを少量混ぜCSェセシウム︶ガスの徽長の洩れを検知する︒或いほSc芸を用いた廃水の研究  

等がある︒ただ製造工程のみならず紡織工程︑染色仕上げ工程においてはRIのトレーサー・テクニックの利用の  

︵二七ニー七   ラジオ●アイソトープの産業利用とその夢響  

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(18)

1︑流速の測定   

2︑流動状態の測定   

3︑混合又は分離状態の確認   

4︑パイプライン内の二液界面の指示   

5︑漏洩試験  

例えば油田で採油され精製された石油を遠く離れた貯蔵タンクに送る場合︑同じ送油管  

を通じて異種の石油を順次送る必要がある︒その場合異種石油の境界にガンマー線を出す  

Ba−・;︵バリウム︶を注入して送油管に入れておくと︑タンクの近くの分岐点まで流れてきた  

ときガイガ一計数蓋がガンマー線を感じ︑その出力信号で警報を鳴らし自動的に弁を開閉  

することによって異種石油を別々のタンクに入れることができる︒この方法は石油に限ら  

ずその他の液体︑気体の輸送にも応用できる︒従来は管から少しサンプルを抽出して流体  

■   

︵二七二︶ 小八  第三十仙巻 第三号  

途ほひろい︒例えばドラフト域における繊維の挙動−繊維の通過時間によって繊維の速さとその分布を求める−  

の研究︑オイり/ングむらの検出︑制御などに用いられる︒又染色仕上げ工程では洗浄︑吸着量の測定︑防過剤︑防  

︵6︶  水剤︑予軟剤︑樹脂などの処理剤の糸織物上の分布の測定等に用いられている︒  

石油工業においてはアメリカでは早くからRHのトレーサー利用が本格的に行われている︒即ち製油作業の調  

整︑製品の混合︑貯蔵︑輸送及び管理︑叉製品の分析︑品質評価試験に広く利用されている︒石油製精製並びに製  

品輸送におけるRIの利用法を分類すれば次の如くである︒  

の建碑を見分けたり︑流速をはか︑つたりしたものであるが︑放郎能を用いれば外部から簡単に見分けることができ   

異種石油境界測定  

(19)

︵7︶ 非常に便利である︒   

鉱業方面におけるトレーサー・テクニックとしてほまず放射能探査である︒最近放射能探査は急速に発展してき  

た︒その中でも放射性鉱物鉱床の探査と石油抗弁に対する応用は著しいものがある︒放射性鉱物鉱床の探査は地中  

及び地表探査の二つに分けて行われている︒地中探査ほ検層器︑ガイガ一計数器︑シンチレーション計数器の如き  

放射能測定器を用い︑地表探査には主に移動用測定器︵レンチレ﹂ジョン・ヘッドを自記記録式レートメーターに  

結合したもの︶︑携帯用測定器などを用いて行っている︒その他空中探査︑自動車による探査なども以上の計器が  

用いられている︒石油坑井の放射能検層は︑帝国石油会社がアメリカのクエルサーべ一社製検層器を使用して︑セ  

メント水止め︑セメント注入後の位置のチ土ックなどに利用し︑また宇部興産では科研製のガンマー線検層器を用  

いて︑炭田の読経坑のガンマー線検層を行い︑炭層深度の探査にすぐれた結果を得ている︒この外選鉱プロセスに  

︵8︶ おける浮選剤︑気喝剤︑捕収剤︑活性剤︑抑制剤の研究にRHのトレーサー・テクニックが用いられる︒   

次に地質調査︑土木建設︑港湾建設におけるRIのトレーサー利用載っいてみると︑伏流水の水路調査︑流水の  

流速調査などにP旨が用いられでいる︒′伏流水の.開層は土業用水その他地下水関係において重要であり︑使用され  

るRIはBr︵臭素︶︑Ⅰ︵沃度︶ の様に放射性の強い半減期の長いものがよい︒   

叉洪水調査︑港湾の砂泥移動調査にほCO雷︵コバルト︶Nn禁︵番鉛︶Crご︵クロム︶︑が用いられている︒例え  

ば港湾建設の場合︑海底の土砂が風波︑海流によってどのように移動するかを調べることは港湾設計上重要な問題  

である︒この種の試験がフランスの地中海海岸及びわが国の苫小牧港で行われた︒わが国の苫小牧港についてほ一  

九五五年ジュネーヴ原子力平和利用国際会議に報告されているが︑まず放射性のZn雷︵亜鉛︶をガラス状の物質  

に混入し砂状とし一定軍団の海底に撒布して︑何日かを経て海底にガイガ一計数器をおろしその放射線強度の測定  

/    ︵二七三︶ −九  ラジオ・アイソトープの産業利用とその彩響  

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(20)

物中にほ放射性同位元素を含有されているからその放射性変脱の程度を研究することによってこの天然物が生成さ  

れた地質年代を明かにすることができる︒  

\l一′  二 線 源 利 用  ︵   線源利用︵radlaliOn溜urCe︶とはRIからの放射線と物質との相互作用を利用して︑物体の状況を検査したり  

改度したりする方法である︒即ち放射線の四つの作用1透過︑吸収︑散乱︑電離−を利用した方法である︒   

港湾沙流移動調査  

第三十一巻 第三骨  ︵二七四︶ 二〇  

により︑撒布した範囲からどのように土砂に押し流されてひろがっているかを  

調べたものである︒これによって土砂の移動が判明し︑適切な設計によって莫  

︵9︶ 大な国費が節約された︒   

又土中を通っている水道管や通信用ケーブルの故障発見に放射能が用いられ  

る︒例えばロンドン市は数百年間発達してきた古い都市で地下には地下鉄︑通  

信用ケーブル︑送電線︑ガス管︑また水道管が入り組んでおり︑水道管の検査  

のため広汎閲に土地を掘りかえし.たりすることは︑はとんど不可能に近いこと  

である︒従ってNa望︵ナトリウム︶を上水に混入して管に流すと︑冨望は故  

障のある穴にしみ込む︒あとほ水で洗って管をからにし︑山方から管にちょう  

ハ10︶  どはまるゴム袋をつけたシソチレージョン・カウンターを奥の方へ送ってや  

る︒するとシンチレーション・カヤ/ンターは管の中を進んで行き︑管中の穴の  

ある場所に達すると計数が急激に増加することによって欠陥を発見する︒   

叉R−トレーサー利用としては地質年代の測定にも用いられる︒これは天然  

(21)

放射線源 と し て の利用  

主として利用される特性  l   応   用   例  

ラジオ・アイソトープの産米利用とその影響   

1.厚  み  計   2・液  面  討   3.比  重  計   4汲  度  討   5 積  雪  計  

6..ラジオグラフイ(非破壊検査)  

透過、吸収、散乱  

1.原 子 電 池   2一・静電中和器   3.放電管スターター  

4.照   明  

5.夜 光 塗 料    励 起、電 離 

Rlの工業利用の中心ほこの線源利用である︒放射線の透過︑吸  

収︑散乱︑電離の作用を利用して︑上記の如き色々な作業用の放射  

線測定器が考案され︑これが生産に応用され︑各作業ともオートメ  

インョンと結びつきある程度の技術等新が起りつつある︒   

イ︑ラジオグラフイー   

まず金属及び機械工業における線源利用としてほラジオグラフイ  

︵radiOgrapby︶ による非破壊検査がある︒RIを利用して﹁壊さな  

いで﹂金属材料を検査する方法即ち非破壊検査法は既に実用段階に  

入った︒ラ汐オグラフイは放射線透過写真検査法とも呼ばれ︑われ  

われがレントゲン写真をとる場合肉と骨が区分してうつされるのと  

同じ原理である︒これほ骨と肉とはエックス線の吸収係数が異なる  

ため起るので︑肉ほエックス線を通すが骨はあまり通さない︒例え  

ば熔接部に巣︵鋳物に生ずる空洞︶がある場合︑巣の部分は放射線  

を吸収することなく適過させるが︑完全な部分ほ放射線を吸収す  

る︒仕ってその背面に放射線を感ずるフイルムをおいておけば巣の  

部分だけ挽く放射線を感ずる︒これに用いるRlほ透過力の強いガ  

ンマー線で︑Ra琵︵ラジウム︶︑Tm.妻︵ツり/クム︶︑CO晋へコバル  

ト︶︑Cs彗︵セリクーム︶︑:ユ畠︵イリジウム︶等が用いられる︒なお  

︵二七五︶ ニー   

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(22)

のは容易に発見できる︒以上の方法は機械及び金属工業のみならず︑造船︑建築工  

業等において熔接箇所の検査又は鋳物の巣の発見に用いられる︒   

ロ︑工業計測器   

1︑厚 み 計   

放射線の透過︑散乱作用の原理が工業計測器に応用されたものの山つとして厚み  

討︵thickness ga烏e︶がある︒われわれが日常用いている紙︑プラスチックスや  

ゴム製晶︑ピー㌦−ル︑鋼板等を作る工場では均一の厚みのものを製造して製品にム  

ラジ∵オグラフイ−  

第三十一巻 第三号  

にわたって写真をとれないからフイルムの代りにガィガー  

計数器やレンチレインヨン・カウンターを用いて迅速に探  

傷する方法が行われて一いる︒下図の計数率討とはガイガ一  

計数器に入る放射線の強さが毎秒どの程度のカワン†卜数で  

あるかを計器でメーターを直視して放射能の強さを知るこ   ●  

とのできる計億である︒この探傷法は直径三ミリ程度のも   ︵二七六︶ 二二  

厚物に対してはCO写薄物に対してはlr毒その中間のものに対してはCs−雪が適して  

いる︒従来は管球電圧数十万Ⅴのエックス線装置が用いられたが︑ラジオグラフィーはこ  

れと比較すると価格も数%以下であり︑移動性に富み︑虚線を必要とせず︑又故障の恐れ  

もないので大いに普及しっつある︒ただエックス線装置と異なり\常にガンマー線を放射  

︵11︶  しているので障害予防の点を考慮する必要がある︒若し被検査物が巨大な場合ほ山々細部  

ガンマー線による  

ケく====二二=  

放射雄蝶  

放射線源   

(23)

しかも測定精度は極めて高く︑誤差は測定値に対して±一−二パーセント以内である︒  

例えば五ミリの銅板を測定し得られる億は四・九九︑︑\りから五・〇一ミリの問にほいる精  

度をもっている︒現在わが国でもゴム工場︑鉄板工場︑ビニール工場で製造工程中この厚   C−−︵知郷︶  Sr¢U︵M7﹇二∴サqト︶  R已烏︵﹂てーヽtいゃト︶  COg︵U\ぐでこ  

ラ汐オ︒アイソトープの産業利用とその影響  

−  

源  

﹁−リ  ル仙丹  朗  

賢帝 〇一〇N∽ 〃竹口ヾ   

モ  〇.可 仙丹ヒゝ−こて   

モ  ︼.ひ 〃七ゝ−†︑て  

竜  洋十村ヾⅧゝ−T︑て   ︵タリウム︶などのベーター線源が好適である︒   被検物の測定範囲は非常に薄いものにも及び次の如くで  

ある︒   ヲをなくすことが品質を向上させる上極めて重要で.ある︒厚み斜にほ放射線の透過  作用を応用する透過厚み討と散乱作用を応用する散乱厚み討とがある︒透過厚み封  ほ被検物に対して放射線源の反対側にガイガ一計数菅又ほ電離薗を配置し︑透過線  量を検知して被検物に無接触でメーターに厚みの絶対量又は偏差量を指示させる計  測器である︒こめ場合被放物が厚い程透過線量は弱くなる︒この方法はゴムやビニ  ー ルのように接触すればそれだけへこむもの又は煙草の銀紙の如く破れやすいもの  

を測る場合に便利である︒使用されるRHは厚肉のものにはガンマー線源がよく︑ブ  

リキ板や金属簡程度にほSr箸︵ストロンチクム︶やT一芸  

塞誇  〇・ 

七  −付ヾ旬⊥−こて   

モ  N舟ヾ≠ゝ−アモ  

モ  重昂狩r  

︵二七七︶ 二三   

自動制御化  した厚み討  

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(24)

で約一二︑︑\リメートル︑コンクリート約七〇︑︑\タメートル︑プラスチック約五〇ミ  

リメートル 

次に特殊な厚み討としてはメッキ厚み計がある︒生産工程を連続的に流れている   散 乱 厚   第三十一巻   ︵二七八︶ 二四   第三号  

み計で厚みをはかり︑品質向上に大いに役立っている︒更に最近では製品の厚みの変化を山   

定範囲におさめるため︑この厚み計を用いて自動制御が考えられている︒  

次は散乱厚み計であるが︑多くの化学工場のタンクやルイプのように︑内部に液体や気体   

が入っている場合これが利用される︒タンクやパイプは年を経ると共に腐蝕し︑長い間はっ   

ておくと事故を起す原因となる︒散乱厚み計は放射線の散乱作用を利用して︑その散乱強度   

によって物の厚みをはかるもので︑綾瀬と検出器は被検物と同じ側におかれる︒  

使用R−はガスタンクや化学用容器︑修理船などの厚みをほかるのにほC︒普︵コバルト︶   

を用い︑二〇粍以内の鉄板を土五%の精度で測定できる︒叉ブリキ板の錫メJキ長の測定に   儀  

は歓べータ一線を出すC−A︵炭素︶を用いて±二%の精度が  

得られる︒   

いま被検物の厚みと散乱強度との関係を図であらわすと下  

図の如くである︒即ち厚みが増すに従って散乱強度ほ増す  

が︑次第に飽和し︑その後は如何に厚みが増しても散乱強度  

は増さない︒この飽和点がその物の測定範囲となる︒CO晋  

︵コバルト︶を用いた場合︑鉄では約二〇ミリメーール︑鉛  

との関係   厚みと散乱強度  

反射放射線強度   

l厚み   

(25)

の厚みと散乱強度との   関係   メッキ層  

に低温の場合このようなガラス管を横壁にとりつけることはできない︒そこでガンマー線の透過作用を応用する液  面計が考えられた︒液面計には次の三つの考え方がある︒闇液面に放射線源を浮かし︑タンクの上部に検出器を  

固定して測定する方法︒この方法によると液面が1→することによって︑線源と換出器との距離︵S−d間︶が変化  

する︒放射線の強度は距離の自乗に逆比例するから︑強度を測定することにより︑検出器と放射線間の距離を逆算  

することができる︒㈲次ほ液面に線源を浮かすことができない場合で︑線源と検出器をタンクをほさんでそれぞ  

︵ニ七九︶ニ五   ラジオ・アイソトープの産業利用とその影響   メッキの厚みを無接触ではかるるためには︑従来  の機械的方法では絶対に不可能である︒メッキ厚  み計の原理ほメッキ層のついている側からベータ  ー線を当て︑散乱してくるベーター線の強度をは  かることによって∵メッキの厚みを測定するので  ある︒蔽乱ベーター線とメッキの厚みの関係ほ上  図の如くであるが基体による散乱ベーター線は電  気回路的にうち消され︑メッキ層厚みのみを増幅  してメーターの指示に表わすようにしてある︒   

2︑液 面 計   

従来密閉されたタンクの内部の液の量を測定す  

るためタンクの横壁にガラスU字管をつける方法  が用いられた︒し︑かし液がネバッていたり︑内部が高圧︑高温の場合或いは逆  

メ ッ キ 厚 み 討  

増巾、.指示郡  

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(26)

3︑濃 度 計   

化学工業や薬品工業で︑工程中のある箇所で液体の濃度を山定に保っておく必要があ  

る場合がある︒その場合少しサンプルを抽出して分析したり容量で濃度をはかったりす  

蔓L_ (1)  

第三十一巻 第三‖つ  

放射線源  

排出弁が開き中段まで下げる操作ができる︒㈲ 第三は液  

の変動が非常に広範囲にわたって︑しかも非常に速く変動  

する場合に︑常時液の様子を監視する方法である︒この場  

合タンクの片側に適当に放射線源を分散しておき︑反対側  

に検出器をおき︑検出器に感ずる放別線強度が液面の高さ  

に比例するようにしておく︒したがって︑検出器に感じ 討  

鞋放射線強度と液面の関係を︑そののままメーターに表わ  

したならば︑液面の高さの絶対値が直読できるわけであ  

る︒   

液面討に用いられるRHほCO誓が多く︑その量はタン  

︵13︶ クの大きさ︑壁の厚さによって決定される︒   ︵二八〇︶ 二六  

れ反対側におき︑液面が放射線源Sと検出器dを結ぷ線︵S−d線︶ を越えるかどう  

かを知る方法である︒上図の如く液面がS−d線を越えた場合は放別線ほ液のため吸  

収されるので急激に減少する︒若しこの装置を上中下の三段につけておくと自動制御  

ができる︒即ち液が下段にくれば液の供給弁に自然に開き︑液が上段にくれば自然に  

放射線源   

(27)

るのは時間がかかる︒ところが放射線を用いると︑外部から申の液体の濃度を知ることができるのみならず︑潰度  

討の出力な用いて原料の供給排出量を調節すケ﹂とにより自動的に﹂定の濃度とする所謂オートメインヨン化する  

こともできる︒原理は厚み討と同じであるが︑允だ厚み計と異なっている点ほ︑放射線が通過する距離が自由に選  

べる点で︑このため途中にある流体のわずかな比重の差も長い距離で集積されて最後にほ大きな出力の差となる︒  

これに使用されるRIは検査する物質の濃度によって異なるが︑Sr冨︵ストロンチクム︶︑Cs−当︵セレクム︶︑CO晋  

︵コバルト︶などが用いられている︒また濃度を知ることにより︑∵定時問に通過  

︵14︶  した流量を計算することができ︑原料管理の面からも濃度測定は有益である︒   

4︑泥密度討  

港湾を建設する場合︑海庭の状態即ち砂地か岩盤か泥か︑その密度等ほ最も重要  

なことである︒叉河川の派土は農業上重要である︒放射線を利用してこれらの泥  

泥 密 度 討  

ラジオ●アイソトープの産薬利用とその影響  

/   土の密度を測定するものが泥密度計であ  る︒上の図の如く一方に綾瀬を他方にガ  イガ一計数管な入れ︑ノその間に入っ′た泥  のガンマー線の吸収係数を測定すること  によってその密度︑土質及び水分の割合  等をほかることができる︒   

5︑充 填 計  

充填討というのは中味のつまり具合を  

︵二八こ   

充 填 討   煙 草  

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(28)

外 径 検 出 器  

︵二八二︶ 二八  第三十二奄第一二号  

連続的に検出する計器で︑例えば煙草などのつまり具合を検査するのに用いられる︒煙草充填計の場合は前頁の図  

の如く二つの穴の万に規準物を入れ︑他方に製造過程のものを流れ込み式に入れる︒そうして両方同じ強度の放  

射線を当て︑それぞれ別々の電離画で煙草によって吸収され︑なお透過してきた放射線を受ける︒若し両方の煙草  

のつまり方が同℃であれば電離薗の受ける放射線の強度も同じで︑この場合メーターの針ほ中央をさすようにする︒  

若し差がある場合は放射線強度にも差を生ずるから︑その差を増幅してメーターに示すようにする︒充填計は煙草  

︵15︶ のみならず︑英子︑缶詰︑その他にも応用される︒   

6︑外径検出器   

外径検出器というのほ放射線で影をはかることにより︑物体の大きさ︑  

面積を測定する計器である︒その原理はガンマー線とか低エネルギーのベ  

ーター線のように透過力の弱い放射線を物体に当て︑それによってさえぎ  

られた部分の面桔を測定して︑物体の大きさを比べるのである︒上図の如  

くパイプの直径をはかる場合︑その直径ほ放別線強度と逆比例する︒即ち  

直径の大になるに従っで放射線強度ほ弱く感ずる︒この方法ほパイプⅥみ  

︵摘︶ ならず電線の径をはかったりする場合にも用いられる︒   

7︑積 雪 計   

北海道︑東北︑信州の山奥に雪がどれだけあるかということほ雪溶け期  

の発電量にとって極めて重要である︒即ち発電計画をたてるためには正  

確に積雪量を知る必要がある︒積雪計は放射線わ利用することにより︑即   

(29)

利用したものである︒即ち正の電気がたまった織物や紙にべータ一線を  

当てる︑とベーター線は周囲の電気を電離するが︑その中の負の電気を帯  

びた気体が︑織物や紙の正の電気と一緒になって電気を中和してしまう  

のである︒このようなことを静電気除去と呼んでいる︒   

放射線源利用にほ以上のアルファ凝︑ベーター線︑ガンマー線を利用  

する工業計測器の外に中性子線を利用するものがある︒中性子が水素原  

子にぶっかった場合エネルギーを相手に与え自分はエネルギーを失う︒  

これを緩速化︵s−OW dOWn︶という︒この性質を利用して土中の水分検  

ラジオ・アイソーープの産発刊用とその影響  

\  

積  

嘗∴  

び 癖荘.磁忽  

ち積雪が放射線を吸収する度合によりその筋雪盈を測定する計蓋壱ある︒  

この場合積雪計が感じた出力ほ無線の信号に変えて︑脚定時間毎に山麓の  

︵18︶ 電力会社の事務所まで送るロボット積雪計となる︒   

8︑静電気測定器  

製紙工場︑印刷工場︑織物工場等において︑摩擦によって静電気が発生  

することは︑工場の安全や操業上に好ましくない影響を与える︒この静  

電気の測定にR−凌利用した静電気畳測定器が用いられ︑また静電気を除  

去するためにもSr冨︵ストロソチクム︶︑T−貰︵タリウム︶などが使用さ  

れる︒これらほ放射線の電離作  

用で気体がイオン化することを  

静電除去の原理  

︵二八三︶ 二九   

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(30)

分析精度は高い︒叉炭化水素中の水素の定量法は︑水素によるベーター線吸収の特異性を利用したものである︒ベ  

ーター線源としてSr冨を使用する装置及び分析方法が研究されている︒既にCencOぺ一夕一線H\Cメーターと  

して製造販売されているものは測定時間五分︑分析精度±〇・〇二%で優秀である︒   

石炭工業における線源利用としてほ石炭の採凋︑調製加工の面においてRIを利用する技術が各国で研究され︑  

そのあるものほ実際作業に応用されている︒ソ連においては炭坑やコークスエ場で石炭運搬管理として︑炭車の実  

車と空車の区別に放射線の吸収作用が応用されている︒この吸収法ほ袋入炭の詰込率︑カサ比重の測定︑プリケッ  

ト密度の測定に応用され七いる︒叉放別線い透過する物質0厚さと密度を二定にしておいて︑放射線の吸収から︑   

中性子による水分測定  

第三十二奄第三号  ︵二八四︶ 三〇  

査に用い農業︑土木上極めて有益な成果を収めている︒即ちラジウムを金属ベリクムと  

混ぜると︑速い中性子︵faれt neutrOn︶ が放出されるが︑この中性子線を土の表面にお  

くと︑中性子は土中の水素原子によって緩速化される︒中性子検出用の計数器ぞある  

BFむヵゥシターにより土中の水分が多けれほ検・出される中性子量ほ大となり︑水分が  

少いと中性子豊は少くなる︒又中性子と衝突してはねとばされる水素原子ほ反跳原子と  

呼ばれ︑正の電荷をもっている︒この性質を利用して金属面の油膜の厚乱を測定するの  

︵19︶  に利用される︒   

更に放射線源利用としては石油製品の化学分析即ち硫黄や水素の迅速正確な定量法と  

してひろく利用されている︒叉ガソリン中の四エチル鉛の迅速分析にも応用されてい  

る︒硫黄の定畠法としてエックス線吸収法は既によく知られているが︑このエックス線  

源としてFe設︵鉄︶一を使用する装置及び分析法がある︒これによると測定時間は五分で  

参照

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