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‘カワヅザクラ’の生態特性と産業利用に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

‘カワヅザクラ’の生態特性と産業利用に関する研究( 内容

の要旨(Summary) )

Author(s)

村上, 覚

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 乙第127号

Issue Date

2008-09-10

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/33628

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 貞 会 村 上 (愛知県) 博士(農学) 農博乙第127号 平成20年9月10日 学位規則第3条第2項該当 `カワヅザクデ の生態特性と産業利用に関する研究 主査 岐阜大学 教 授 福 井 博 一 副査 静岡大学 教 授 大 野 副査 岐阜大学 教 授 古 田 副査 信州大学 教 授 伴 野 始 彦 潔 喜 論 文 の 内 容 の 旨 `カワヅザクラ'(Pr〟乃以∫Jα乃乃e血乃αWils.`K細aZu・Zak町a,)は伊豆半島を代表する早咲き ザクラとして全国的に注目されており,伊豆地域の重要な観光資源として位置づけられて いる.本研究は`カワヅザクラ,の開花期と気温との関係,花芽形成とその発達,自発休眠 覚醒期および他発休眠期における発育速度等を明らかにし,開花予測や切り枝等,産業的 な利用について検討した. 2002年から2005年の開花日(2分咲き日)と気温との間には高い相関が認められ,相関 係数は11月下旬から12月上旬にあたる開花前51∼70日以降に高くなった. 花芽形成は7月上旬に花房分化期に達しており,その後,がく片形成期,花弁形成期, 雄ずい形成期となり,いずれの年次及び植栽地においても11月下旬には胚珠形成期に達し た.花芽の発達は,鱗片葉が割れて緑色が見える状態から開花までにlか月以上を要した. 2003年と2004年に切り枝を用いて最低気温15℃の温室内で水挿しした結果,11月5 日処理と11月26日処理の間で明らかな開花率の差がみられ,展葉率では11月5日処理と 12月5日処理との間で明らかな差がみられた.このことから,花芽の自発休眠は12月上 旬には既に覚醒しており,葉芽についてはそれ以降であることが明らかになった. 他発休眠期における発育速度について調査した結果,気温(T)と花芽の鱗片葉が開き 始めた日から開花日までの発育速度(DVR)に関し,DVR=0.0042T(0<T≦25),DVR= 0(T≦0)とする発育速度モデルが得られ,露地条件下において・も適合性が確認された. 切り枝での開花および花の品質に及ぼす気温の影響について検討した結果,切り枝の開 花促成の最適日最低気温は10℃前後と考えられた. 各種の開花予測法を用い,推定開花日と実際の開花日との差を二乗した平均値の平方根 (RMSE)を計算して比較した結果,単回帰では7.36,温度変換日数法では7.94,休眠を 考慮に入れた方法では12.22となり,単回帰による方法が最も適合しており,「カワヅザク ラまつり」の主会場である河津町田中では約5日,「みなみの桜と菜の花まつり」の主会場 である南伊豆町青野川堤防では約4日の誤差で推定出来た. 他発休眠期における発育速度モデルをもとに,8つに分類した各花芽の発育ステージか ら開花までと落花までに要する発育指数を算出した.算出した発育指数をもとに開花予測

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一90-ソフトを開発した.花芽の観察日と長期予報に基づく平年気温との差を入力することで, 開花日と落花日を予測することができ,気温の実測値から算出した推定開花日と実際の開 花日との差は,鱗片葉が割れて緑色が見える状態から予測した場合で約3日であり,花芽 の発育ステージが進むほど誤差は′J、さくなり,実用場面で活用できることが明らかとなっ た. 本研究により,`カワヅザクラ,の生態特性が明らかになり,生態特性に基づいた開花予 測法を開発した.本法は従来の方法に比べて扱いが容易であり,精度も高く,実用的な開 花予測モデルと判断できた.また切り枝については,加温開始時期と最適な促成気温が明 らかになり,切り枝の産業利用が可能となった. 審 査 結 果 の 要 旨 本論文は,伊豆地域の重要な観光資源として位置づけられている`カワヅザクデ (ル〟乃〟∫加乃e∫f∽αWils.`Kawa別-Z血a,)の開花期と気温との関係,花芽形成とその発 達,自発休眠覚醒期および他発休眠期における発育速度等を明らかにするとともに,開 花予測や切り枝等,産業的な利用について検討したものである・ 開花期と気温との関係について2002年から2005年の4年間の調査結果から,気温と 平均開花日との間柱密接な関係が認められ,11月下旬から12月上旬にあたる開花前 51∼70日以降に相関関係が高かった.花芽形成は7月上旬に花房分化期に達しており, 10月中旬に雄ずい形成期となり,11月下旬には胚珠形成期に達した・自発休眠覚醒

期について調査した結果,花芽の開花率は10月下旬から12月上旬まで,葉芽の展葉率

は,10月下旬から12月下旬まで,温室への搬入が遅くなるほど上昇した・花芽の自 発休眠は12月上旬には既に覚醒していた.他発休眠期における発育速度について調査 した結果,気温(T)と花芽の鱗片葉が開き始めた日から開花日までの発育速度(DVR) に関し,DVR=0.0042T(0<T≦25),DVR=0(T≦0)が得られた・ 切り枝での開花および花の品質は,日最低気温が高くなるほど開花開始日は早くなっ たが開花率が低下するとともに,花径は′J、さく,花色は薄くなり,切り枝で開花を促 成させるのに最適な日最低気温は10℃前後と考えられた・ 各種の開花予測法(気温を説明変数とする単回帰による方法,温度変換日数法,オウ トウの自発休眠覚醒予測式を利用して休眠を考慮に入れた方法)について検定した結 果,推定開花日と実際の開花日との差を二乗した平均値の平方根(RMSE)は,単回帰 による方法では7.36,温度変換日数法では7.94,休眠を考慮に入れた方法では12.22 となり,単回帰による方法が適していた. これらの結果を基に他発休眠期における発育速度モデルを利用した開花予測ソフトの開 発し,花芽の観察日と長期予報に基づく平年気温との差を入力することで,開花日と落 花日を予測することができ,実用場面で活用できた. 以上について,審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学 位論文として十分価値あるものと認めた・

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-91-基礎となる学術論文 1.`カワヅザクラ'(HunushDDeSZbBaWils.`Kawazu-Zakura')の花芽形成と発達, 植物環境工学,2007,村上 覚,末松信彦,水戸喜平,中村新市 2.`カワヅザクラ'(HzLDZLShDBeSjbDaWIs.`Kawazu・Zakura')における自発休眠 覚醒期,植物環境工学,2007,村上 覚,加藤智恵美,稲葉善太郎,中村新市 3.`カワヅザクラ'(hLtDuShBBeSLb朗Wils.`Kawazu-Zakura')における開花予測 法の検討,植物環境工学,印刷中,村上 覚,末松信彦,中村新市,杉浦俊彦 4.`カワヅザクラ'(jケ昆刀びg血刀e丘由朗Wils.`Eawazu・Zakuraり の他発休眠期に おける発育速度モデルの作成ならびに切り枝での開花および花の品質に及ぼす気温 の影響,園芸学研究,印刷中,村上 覚,加藤智恵美,稲葉善太郎,中村新市 既発表学術論文 1.Developmentofditelosomic7DLinChineseSprlngWheat,WheatInformation Service,2003,S.Muraka皿i,YFuruta,E.RKerber 2.AFLP・basedSTSmarkersc16selylinkedtoafertilityrestorationlocus(肋Bfor cytoplasmicmalesterihtyinbarley,PlantBreeding,2005,S.Mtwaknmi, K.Matsui,T.Komatsuda,Y.Furuta 3.南伊豆地域における`カワヅザクラ'(丹比8耶血刀刀e由朗Wils.`Eaw甘Zu・Zakuraり の開花期,園芸学研究,2006,村上 覚,兼松信彦,水戸喜平,中村新市 4.早晩性の異なるキンギョソウの生育・開花に及ぼす長日処理と冬季夜温の影響,園 芸学研究,印刷中,稲葉善太郎,加藤智恵美,村上覚,石井ちか子

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