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專攻生石川正

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Academic year: 2021

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(1)

110

性ホルモンの角膜組織呼吸に及ぼす影響

第5報 去勢の角膜組織呼吸に及ぼす影響

金沢大学医学部眼科学i教室(主任 倉知教授)

專攻生石川正

     3廊8αo幅1認乃α蟹フα      (昭和29年1月21日受訴)

第1章緒

 生殖腺は,内分泌機能を営み,且つ,一般薪 陳代謝に関与しているととは,周知の事実であ り,その機能の充進或いは減退乃至脱落は,当 然新陳代謝にも影響を及ぼすヒとは,先進諸家 の業績にみるも明らかな所ではあるが,去勢が

角膜組織呼吸に如何なる影響を及ぼすものであ るかについては,ヒれ迄に何らの報告がない.

余はこの点に関して実験的研究を行ったので,

その結果を述べてみようと思う.

第2章実 験方法

 1.組織呼吸測定法

 ワールブルグ高圧法新法によったが,詳細は第1蝦勒 に記載した通りである.

 II.実験材料

 実験動物;体重1600〜2640grの威熟した雌或い は雄の白色家兎を用いた.

 体重測定は,毎常一定時間,即ち,食後3時間に行

った.

 III.去勢法

 兎を無麻醇のまま,雄兎では,固定器の上に背信に 固定し,陰嚢を消毒後,皮膚に小切開を加え,更にそ

の下にある被膜を切開する.その創ロよリピソセット で,睾丸を引出すと,精系も共に陰嚢外に露出して來 るから,これを絹糸で結紮した後,その末梢部位にお いて切断し,翠丸及び副睾丸の全部を別出し,陰嚢の 創口を縫合した.かくして両側の睾丸を門別出した.

 雌兎では,固定器に腹位で伸展位のまま固定し,腰 部皮膚を毛剃り浦毒後3脊柱に李行に皮切を加,背筋 及び後腹膜を開いて,腹腔に藩し,卵藁を露出,輪卵 管を結紮した後,その末梢端で切除する.かくして両 側卵稟の捌出を行った.

第3章実 験成績

雄兎における成績は第1表及び第2表に,雌 兎における成績は第3表及び第4表に示した.

(2)

性ホルモンの角膜組織呼吸に及ぼす影響

       第1表 正常雄家兎の角膜組織呼吸(対照)

ロ       ロ  ロ  へ    へ    ロド      ロ        ロロ  ロ      コ    ほ       へ    コ ア  ロ    ヘロ   

L蝉騨曝ρ哩磯_L一寿響繍騨のものに

i響靴、一雨㍉酬奇体(,耳石湘嘘

[3摩禰鵬1劇.顕⊥璽⊥糊二1:1:

i2剛1:1 ゴ:塾 llヒ剛 : 劉=  

13

ト 1・

2320

1850

112.622  9.805

1

 8.735  8.296

一・・731+・・761,8

三計器1

一・・77+…61

1I

    2280

一丁一一 c

ll 2g  E 1960

1i

        111

一一一一『

u 』一一』 1

  i   l+、.。。1

   +0.86i

一  __.一_.一  ■

   十〇.95    十〇.7釧       1 110.654_0.93+1.051    l 17・9301−0・81+0・85

 3:ξ;1:;…=8:ζ二1=三::乙:らき

   I      l 均

 第2表

1一・・7司+・・941i

     李     下

押兎去勢後の角膜組織呼吸

ト・・番・煙曼1

[期聞

1一

1週間

・2週間 動物 番号

体  重(9)

去蜘実験日睡減

        ミ

i乾燥重量「

1圓轡 Q留

76  1940

77:21、0:

2150

2005

    9.226 −0.73

十210     8.159 −0.73     7.795 旨一〇.79

−105     9.504 1一一〇.70

i+1.11 十〇.91

1

十〇.73 十〇.76

78    2290    2385  [十  95

・1・

@均1+66・6−i

至・.§3・ト・.681+・.83      3『二Z里1−0・71」+0・77

ト・・72ト・・85,

対照群卒均値との差 璽一. 減  率

1一…6一…9

L7.誉蘭一9・5%

79

80

2520 2430 90

2520    2470 50 9.408 9.239

81

82

2310[2320

  1一㎜一 2150  1 2060

  i

10.948 −0.54 11.240 1一一〇.58

一・

O.76  十1.07

−0.73  十〇.79

   1十〇.96 1    i

   1+o・85

}     [

+、d…325一・・88i+・・98    110・108一〇・801+0・95 一9。112・0331−0・76+0・99

10。986 −0.84  十〇.82

歪 均一42・5[

対蕪癬李均値との差

1一・・73+・・92

【45】

F…gl一・…

,トi・・7%ト…%

(3)

112 石 川

4週闇 83

84

85

      h1.475 LO.66

24302490+60 P9・4・・1一・・79 1800 1870 十 70

9.537 9.935

一1.02

−0.70 十〇.93 十1.00

2020 2130

86i

   1880   1

1 12020 i

十110 十 40

十1.03 十〇.83

1:lll i=訟1:l1

8.831 9.713

一〇.80

−0.88 十1.18 十〇.83

均1+7・1 一・・8・1+・・97

対照群平均値との差 1一…4「+…4

増 減 1一・・7%1+4・7%

第3表  正常雌家兎の角膜組綴呼吸(対照)

 去勢後1週聞のものに対する対照

       

轡体(・騨鶴量i%嚇

去勢後4週間のものに対する対照

ll剛纏=1:ll

      …10・6ggi−0・77

8852310

      11L895L1.01

89  1950

i動物

ii墾 i‡i:訓g5

L  一■L一__

1‡1:1訓96

1     ;1

体 重

(9)

乾燥重量

 (mg) Qo2 Q守

    9.341_0.831+1.09 1880

    8.810 −0.84  十〇.84    1     1

   i 7.864 1−0.79  十1.15 1850    1    1

   】 8.035 1−0.90  十1.12 6.430;一〇.84

6.328:一〇.93    !

      

9023。09・062 ?n・87

       9.482 』一・1.00

         1

+・・9497、96。18・536i一・・78

+0・97    18・862i−0・75

十〇.92

十〇.78 98  2130 7.132 7.604

一〇.85

−0.82 1十〇.92

十〇.75 十1.14 十1.01

均ト・・87}+・・93/ 均{一・・82「+・…

第4表  二兎去勢後の角膜組織呼吸

去i勢後 動物 の期間 番号

    91

1週間 92

93

94

  体重(・)撫螺

      Qo2

去勢訓二日陣副(m・)1

   1

2120   2080  112.070 40111.677

1980 1840    i8.862

−140 P9.835

一〇.64

−0.67

180011850   1 2030 1990

一〇.68

−0.77

十 50

40

…66 ホ一・・98

9.659トー1.00 9.2621−0.90 9.684 −0.97    ド

Q留

十〇.89

十〇.77

十〇.86

十1.07

十1.07

十〇.83

十〇.87

十〇.83

(4)

性ホルモンの角膜組織呼吸に及ぼす影響 1ユ3

4週間 季

対照群李均値との差

均ト42溶 F・・82下・・89

      1一…51一…4

  塘 減 率 ト5・7%1−4・3%

99 イ・56・}一儲=1:;1‡1:ll

㎜國㎜i+姻翫1:1劃‡1:錐

101

102

工840 200G

1790    1700

+16・}1:lll二1:;翻1{

      l      l       _1

  7.934 }一〇.89 90      1   8・004i−0・90

十1.03 十〇.94

均1+72・51 対照二野均値との差

1一・・8・1±哩」

lr・聖と鯉乙、

1−1・・%i−7・・%

第4章総括並びに考按

 以上の実験成績を総:博すれば,角膜の組 織呼吸は,去勢野兎では,1週押後,2週 間後では夫々Qo2は7.6%き10.7%の,

またQ量2は9.5%とユ.0%の減少を來た すが,4週闇後ではQo2の4.7%の減少に 対して,Q留は4.7%の増加を示す(第1 図).同じく雌の去勢兎の場合には,1週 間後ではQo,は5.7%の,またQ驚は 4.3%の減少であり,4週聞後もQo2は 1.2%,Q留は7.0%の減少を示しておる(第2 図).要するに,雌雄共に去勢により紐織呼吸 は低下し,その影響は雄の:方に大であるとみて

よv・.

華+1。

褒。

減 牽+10 褒

0

一10

一20

第;2図 去勢雌兎の角膜組織呼吸

一10

一20

1、V

  螺…一 Qα_

2W      3W 4W

第1図去勢雄兎の角膜組織呼吸

       (20、一        Q留…一

1w ハv

、ず

4一

_,,一一一一

@  斗W

3W

、「●一一一____

『馳一M●

 一般 こ生殖腺機能の減退乃至脱落,或いは 去勢の薪陳代謝に及ぼす影響については,既

に多数の業績が発表されてV、る.

 即ち,動物実験におV・ては,1・oewy u.

Richter 1), Cllratulo u. Taru11{2), Heymans C3), Grafb E 4), Korellchevsky 騒), Tsubura

6),吉村7),犬丸8)等は,去勢により瓦斯代 謝の低下するととを報じているが,Bertschi

9),W. K】ein 1⑪), Bugbee and Simond 11),

:Luthje 12),中村13)等は去勢により著明な影響 をうけすと報告してV・る.

 叉,:L・ewy u. K:amier 14),清成・末松15),

原1b),水口17)等は,類画一症或v・は外傷性宣

【47】

(5)

ユ14 石 川

官症において瓦斯代謝の低下を認め,Liebsny 18)は16例の生殖腺機能障害の患者において基礎          ぞ 代謝の低下をみたという.ZUntz,:L・19)は卵巣 機能障害による去勢の3婦人について襯察し,

数週間では瓦斯代謝に応変をみす,長期開経過 したものに著明な低下をみた。叉骨軟化症の婦 人を去勢したとヒろ同様に低下を示したとい

う.

 去勢の組織呼吸に及ぼす影響に関しては.

KI・pst・ck 20), Tsuka1・〕・t・21),森川22),亀井23)・

前田2り,古賀25)等は,臓器紺織呼吸が減少し た と報じ,限科領域においては,最:近,狩野2のが 兎の網膜組織呼吸は低下すると報告している.

 安田:三7)は兎の睾丸刎出により,心,腎のオキ シダーゼ量が減少し,細胞内酸化機転の減弱を 來たすことを述べている.

 叉,脂肪新陳代謝では。去勢により,体内脂 肪及び血申脂肪は増加するとv・蜘れ2s、29)3。)

31)32)33),和田33)は,ジξ勢時に=捨ける血液コレ

ステリン量増加の原因は,恐らく生殖腺機能脱 落によるコレステリン酸化機能の減退(?)及 びコレステリン排泄力の低下に由來するものな るが如しといってV・る.

 藤田34),稻葉35、等は雄兎の去勢により,窒素 代謝の低減するのを認め,ヒれは生体内酸化機 転の減退による結果であろうと述べている.

叉,小川36)によれば,犬の睾:丸捌出により,尿 総:窒素は減少し,クレアチン窒素,尿酸窒素は 維対量減少し,百分i率には著明なる変化を呈せ ざるも,アラントイン窒素の維対量並びに百分 傘は著明に減少するという.

上述の如く,去勢により一般新陳代謝は,大 休に論いて低下することが報じられているが,

角膜組織呼吸においこも,雌雄義に呼吸,解糖 両作用の低下を認めるが,呼吸作用に関して概 言すれば,1週闘後には雌雄共に一,蜀.かなり低 下はするが,4週隔後には雄では4.7%,雌で は1.2%の減少を示すに過ぎす,先ず正常値に 復:する傾向にあるといってよいと思う.

 解糖作用は,雄の場合は1週開後には呼吸作 用と略ζ同程度低下しているが,2週湖以後で は殆んど正常に復し,4週間後には僅かに塘加 の傾向を示すに対し,雌の場合は4週閥後でも 依然低下していて7.0%の減少を示している が,更に長期に亘って:観察するならば,雄の場 合から推測しても正常値に復して回るのではな かろうかと考えられる.

 かかる去勢による組織呼吸の低下は,水口

17),吉村7),藤田34),KorencheVSky 5)等の》・え

る如く,直接には去勢による生体内酸化機転の 減弱を來たし,ひいては一般新陳代謝の低下を 招心するととの一部分現象とみられないととも な》・が,生殖腺は甲状腺とも密接な関係を有す ることから,去勢による瓦斯代謝の低下は,む しろ二次的に甲猷腺機能低下によるものであろ

うとみる者もあるi)4)6)16).

 叉,一方去勢により脳下垂体に一定の変化,

即ち下垂体全体の肥大,前葉のエオジン好性細 胞の激増及び去勢細胞の出現をみる点から,脳 下垂休との関係37)3お),更に叉性上位中枢とし ての聞脳との関係等3q)をも当然考慮に入れなけ ればなるまい.

第5章結

 雌雄白色家兎を去勢した後,ワー7しブルグ検 圧法を用いて角膜の組織呼吸を測定して,次の 結果を得た.

 1)雌雄を問蜘す去勢後は,角膜細織呼吸が 減弱する.即ち,雄では1週面面には,Qo2は 7.6%,Q留は9.5%の,2週間後には, Qo2

は10.7%,Q豊は1.0%の,夫々減少を示し,雌 では1週間後には,Qo2は5.7%, Q驚は4.3

%の減少を來たす.

 2)去勢後,4週間後には,雄の角膜組織呼

吸は略ミ正常に復しているが,雌ではQoコは

正常値に近づくが,Q留は依然多少低下し充ま

(6)

性ホルモンの角膜組織呼吸に及ぼす影響 115

まである.即ち,前者ではQo2は4.7%の減 少,Q驚は4.7%の増加を示し,後者ではQo2 はし2%の減少, Q総も7.0%の減少を示す.

 稿を終るに当り,終始御懇篤な御指導と御校閲を賜 った恩師倉知敬授に満腔の謝意を表します.

 なお,本論交第1報乃至第5報の要冒は,日本眼科 学会第57回総:会において演述した.

      文 1)Loewy u. Ric玩er::Ber]. Kll. Wscllr.

lg.36. Nr. 50. S. エ095.1899.   2)

Curatulo腿. Tarulli: Zitnach Grafe. Ergeb.

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:Bd.21・266・ 1923・    5) Korenchevsky : 1;erichte・it. d・9。 Pllysiolo9・u. exp・1)harmak.

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Zeitschr. Bd.143. Hft.勇. S.248.1923.

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Bd. 72. 192. 1916.      垂1) BIlgぬee and Simond=Alner・Joum. oF I)hysiolo9.13d.

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13)中村: 慶応医学,19巻,711・昭14.

14)Loewy u. Kamier: 13eri. KL Wschr.

jg・53・Nr・41・S・1123・1916・  15)清 成・末松:日内分泌誌,4巻,エ013・昭3.

16)原:日内分泌誌,4巻.下,1401・昭3.

17)水口: 日内分泌誌,6巻,1441・昭6.

18)Liebsny: K1・Wochenschr・」9・6・Nr・

2.52.1927.    19)Zuntz: Archiev. f.

Gyu蕊k. 96  Band. 188. 1912,

Klopstock : 13ioch. Zeitschr. Bd.

202.1926.  21)Tsukamoto:

of exp. Med. Vo112.198.1928.

i森川: 日内分泌誌,15巻,379・昭14.

亀井: 日内分泌誌,5巻,271・昭4.

前田:日内分泌誌,5総,1796・昭4.

古賀:熊本医学会誌,18巻,812・昭17.

26)狩野: 心眼,57巻,258.昭28.

安田: 日内分泌誌33巻, 1454・ 昭2,

28)K欲1馬oewenthal: :Beitrag. zur    20)

 175.S.

Tohoku J・

22)

23)

24)

25)

27)

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Anat. u. z. aUg. Path.:Bd.61. S.564.1916.

29)井田:新潟医大病理学敢室研究報告,24輯,

昭6・   30)伊藤:皮膚科紀要,6巻,81・

昭14・    31)河野:日内分泌誌,4巻,

1585・昭3.   32)広田:熊本医学会雑誌,

10巻,エ42・昭9.   33)和田3十全会誌,

31巻,345・大15.  34)藤田:長崎医学会 誌,16巻,1301・昭13。   35)稲葉:愛知 医学会誌,40春,119・昭8.    36)小川:

日内分泌誌,7巻,412・昭6.   37)松岡=

内分泌学の新動向3永井書店,昭28.   38)

安田: 日内分泌誌,5巻,1191昭4.  39)

三輪:医学中央雑誌,94巻,463・昭25.

40)石Jll : 日眼, 57巷, 729・昭28.,一卜至:会誌,

55巻,1195,昭28.

【49】

参照

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