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編 集 にあたって 金 沢 医 科 大 学 皮 膚 科 学 望 月 隆 皮 膚 真 菌 症 は 最 も common な 皮 膚 疾 患 のひとつであり 皮 膚 科 診 療 の 中 でも 大 きな 割 合 を 占 める 本 症 の 診 断 法 や 診 療 のコツは 比 較 的 最 近 までは 大 学

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編集にあたって

金沢医科大学 皮膚科学

望月 隆

皮膚真菌症は最も common な皮膚疾患のひとつであり、皮膚科診療の中でも大 きな割合を占める。本症の診断法や診療のコツは、比較的最近までは大学の医 局において先輩医師から後輩へと伝授されていた。しかし、近年の免疫学や皮 膚生物学の急 な進歩にともなって皮膚科学者の興味が拡散し、真菌症自体が 研究テーマとして取り上げられることは少なくなった。そのためか、研究とは 異なる次元であるべき真菌症診療の教育までもが軽んじられてきた感がある。 さて金沢医科大学皮膚科では 1988 年より毎年1回若手皮膚科医を対象とした 真菌講習会を開催し、昨年まで 27 回を重ねてきた。この間に Trichophyton

tonsurans感染症の out break が起こり、その対策を求められるなど皮膚科医が 社会から求められるものも様変わりしている。そこで、一昨年は講習内容を再 検討しテキストを編纂したが、本年は厚労省科学研究補助金を受けてさらに改 訂を行うこととした。とくに「真菌性皮膚疾患序説」はT. tonsurans感染症を 含む近年の知見を加え、「よくみる皮膚真菌症原因菌の形態学的同定」も近年の 菌名の変更の結果を盛り込んだものとした。 このテキストにより皮膚科医の皮膚真菌症への理解が深まり、皮膚真菌症の 適切な診療につながることを期待している。 平成 27 年2月 28 日 このテキストの刊行は厚生労働科学研究費補助金(課題番号H25−新興−一般 006 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業)の助成を受けた。

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若手皮膚科医のための真菌学カリキュラム

一般目標: 皮膚科専門医として皮膚疾患を適切に診療するために、皮膚真菌症の基礎的知 識、診断技術、標準的治療法を理解し、身につける。 行動目標: 1 白癬、癜風、カンジダ症の患者から適切な検体を採取することができる 2 KOH 直接検鏡法により真菌を検出することができ、その際菌様モザイクなど 菌要素以外の構 物と明瞭に区別できている 3 真菌培養の適応疾患と標準的培養法をのべることができる 4 深在性皮膚真菌症を疑った際に真菌培養を実施できる

5 培養されたTrichophyton mentagrophytes, T. rubrum, T. tonsurans, Microsporum canis, Candida, Sporothrix schenckii, Fonsecaea pedrosoi, Aspergillus(汚染菌として重要)を鑑別、同定できる

6 典型的な表在性皮膚真菌症、深在性皮膚真菌症を列挙し、その症状と治療 法を述べることができる

7 インターネット上で医真菌学の情報(窓口)検索を実施することができる 8 皮膚真菌症の診断に必要な物品を列挙でき、調達できる

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目 次

編集にあたって

望月 隆

真菌性皮膚疾患 序論

石﨑 宏・望月 隆 ··· 1

若手皮膚科医のための真菌検査法

望月 隆 ··· 11

よくみる皮膚真菌症原因菌の形態学的同定

河﨑昌子・安澤数史 ·· 23

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1

真菌性皮膚疾患 序論

金沢医科大学 皮膚科学

石﨑 宏・望月 隆

はじめに

皮膚真菌症は皮膚科の日 診療で最も くみられる疾患の 1 つであり、皮 膚科医には真菌およ 真菌症の知識が求められる。 白癬は の 1 に みられる。実際には大 の 白癬でか みはないが、「み むし」はか い もので、か くないから「み みし」ではないと じている患者が に い。また 白癬に いてない患者も く、 えがなくとも必 手、 を診 ることが大切である。一般に「み むし」は 、手の白癬とみなされている が、 には「み むし、 とはてのひら、 のうらなどに する 。 様白癬がその なもの。 。 (み くさ)」とある。すなわ 「み むし」は 白癬と鑑別すべき疾患も含んだ疾患の で、 には 「み むし」イコール手、 白癬ではなく、また 型の 白癬は「み む し」には含まれないことになる。皮膚 状菌症は白癬、 癬、 状癬からな るが、わが では 癬およ 状癬は とんどないため、皮膚 状菌症と白 癬は同 的に いられている。

真菌の

、生態、

生物は つの イン( omain)、すなわ 真 菌、 菌、真 生物に けられるが、真菌 すなわ 菌 はこのう 真 生物 インに含まれる。 元 一本を の後 に つ生物 (後 生物、 ストコンタ) に するため、 学的に動物 に近 と えられている。 する生物の の数は 明であるが、2 あるいは 3 と されている。 した の数は らくこれの あるいは はあるかも知 れない。 トも同じ を っているが、 が く、適応 も大きい真菌 はおそらく 上最後の生物の一 になると される。真菌の は 名 したものだけで 8, を すとされ、実際の数は からないが、 され ている 1 を える が 在すると される。 真菌の構 を見ると、 、 トコン リ 、 体など 内 を

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2 し、 の真 生物と同様である。真菌の に含まれる の 成は動物 とは異なり、コ ステ ールに えてエル ステ ールが いられる。 最外 の はキ ン、 ルカン、そして タン ク よりなる1) の は くの生物の ランスにより されている。真菌も の に めて重要な 割を っている。真菌は 大な動物の 体や 物 の を 解する の「 」でもある。皮膚 状菌症(白癬)の起因 菌である皮膚 状菌も動物の を 解、 養 としており、少なくとも が動物の皮、 や で われることを 一 を っている。自 に真 菌がいることで になる ではなく、また真菌が ることは が に なることではない。また真菌の い 解 はきのこの生 、 品の にも されている。 真菌の は する のキーにより くの 体 が されている。 したがって え により に が生じ、 合によっては が生じること もある。近年 子生物学的 法の により 学的 に基 いた が を しているが、ここでは も われている の 法もあわ て述べる。 コ ーの形態と の性状から、 性のコ ーを り、出 により し、 である (yeast)と、 いたコ ーを り、 の菌 よりなる 状菌(mold)に大きく ける 法がある。この 法は菌を 述す るのに である。ただし中には培養 によりこの の形態を す真菌 があり( 形性真菌)、Candida やSporothrix など くの 原菌がこの 形性を す。 学上の門( i ision)は、 性 のありかた、すなわ 生 の様 に対応している。 原真菌は接合菌門( ygomycota)、子 菌門(Ascomycota)、 子菌門( asidiomycota)、そして 性 が見つかっていない の で ある 菌門( euteromycota)に されていた。 菌門でも 性 が 見されれ はしかるべき門に されるので、皮膚 状菌の くの が 菌門から子 菌門に されてきた。それ以 の ルでは 生形態、 培養形態に基 いた、あるいは 養要求性や の に基 いた が行 わ れ て き た 。 さ ら に 生 態 学 的 に 皮 膚 状 菌 を 性 菌 ( geophilic dermatophyte )、 性 菌 ( oophilic dermatophyte )、 ト 性 菌 (anthropophilic dermatophyte)に けると、進 や との 2) 理解しやすくなるので、この が 在も いられることがある。近年では 子生物学的 法で に基 いた が進み、 くの新 が され るとともに、 ( enus)、科(Family)、目(Order)などさらに上 の が変更されることも一般的になった。また 菌門の菌の再 も行われ た。ただし や の きをどのくらいの で行うべきか定説がない、 する 伝子が とに異なり 一がなされていないなどの 題があり、

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3 が 的に見えることすらある。また形態学的に区別されていた が 伝子 では区別できない が知られるなど、 ではないことに が必要である。 さらに の元になる菌の 名 の変更 3, ) い、 後菌 名が変更さ れる菌が少なから あると えられる。

真菌症について

原性真菌は自 あるいは に 在し、 的に トに感染する。一

Malasse ia 真菌や Candida albicans など トに 在するものがある。

トの真菌症の起因菌になり るものは い い 2 とされ、実際に日 診療でみる皮膚真菌症の起因菌は 2 以 である。中にはス トリコー スのように Sporothrix 真菌が皮膚に すれ とんど 症するものも あるが、むし の感染 性の により 生する日 見感染が い。 したがって、一 の真菌症は の感染 性 の ルとみなしうる であ う。このように真菌の 原性と の感染 性との ランスが 症 およ に大きく するので、真菌症の診療にあたっては、感染に する 身あるいは局 要因の に する必要がある。 皮膚真菌症は表在性皮膚真菌症と深在性皮膚真菌症に けられる。表在性 皮膚真菌症は表皮・ の 、 、 などに 局する。本 の 表的な表 在性皮膚真菌症には皮膚 状菌症(白癬)、皮膚・ カンジダ症、癜風、ま れなものに 癬がある。 真菌症の 表的なものとしてMicrosporum canis 感染症がある。深在性皮膚真菌症は外 を して し 症する原 性の真菌症と の真菌症から 行性に して真皮、皮 を す 性の真菌症に けられる。深在性皮膚真菌症にはス トリコー ス、ク モ( ラスト) コー ス( 菌症)やフ フ コー ス( 菌 症)などの 真菌感染症、クリ トコックス症、まれなものに深在 性カンジダ症、深在性皮膚 状菌症(深在性白癬)などがある。 菌症、 カルジ 症や 結 性 菌症は 変 の形状が真菌症に し、 も で、診断法も が いため、 習として皮膚真菌症 疾 患として われているが、原因菌はともに 菌であり治療法は大きく異なる。

真菌学的検査法について

皮膚真菌症の は で、し し 定型的 を することがあ る。診断にはま 本症を疑うことが大切である。診断に う ではま 真菌

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検査を行い、ステ イ の外 で軽 しない では のため真菌検査を行 う。よく いられる真菌検査を以 にのべる。

直接検鏡法

性カリ(KOH)法で検査 ( 、 、 、 、 など)中に菌 要素を する。菌要素と間 われやすいものに 、モザイク( 物) などがある。 の採取 、採取 は菌要素の 性 に大きく する。 的に疑わしいが、菌要素が 明されない 合は、かなら 検査を り す。 本法には 2 3 の KOH が いられるが、これに 1 3 等 のジ

ルスルフ キ イ (dimethylsul oxide、 MSO)を加えると、より

間で菌の が となる。 定は菌要素が( )か( )のみで ましては ならない。菌要素の形態や数に する。たとえ 白癬で菌要素が 生 子の状態で見られるのは菌をとりまく が い、すなわ 菌が「 り」の 態 にあることを している。菌 の形も になる。たとえ は異な るが、表 が ザ ザあるいは の状態、菌 の内容が 状になっ ているなどは になる。KOH 標本を り し していると、外 中の 真 菌 の 果なども 定できる。 を養うことが大切である。 癜風の起因菌Malasse ia globosa(最近までM. ur urとされていた)は ーカーインク 性カリ法(KOH に ーカーインク社 の uink SO

ermanent blue black ink を 1 の割合に加えたもの)で く染まる。

性の い菌 と 形、 形の 子の集 がみられる。M. globosaは

在菌であり、 子のみで癜風と診断してはいけない。

Sclerotic body(multi orm cell、大型、 、 形、 が厚く、

割 を する 子)が 皮、 の 性カリ標本中で 明されれ ク モ ( ラスト) コー スと診断される。 検査 の採取には ン ット、 型の 、切れない スなどを い る。患者に検査目的を説明し、 解を る。採取に際しては 感や を えないように、また出 さ ないように を う。 フ ンテー で ストリッ することでも検体採取ができる。

培養検査法

ー・ ルコース (Sabouraud dextrose agar, S A)培 を い

て検査 より 培養された菌について 大培養とスライ 培養を行い、

必要によっては生理的検査( 、 検査など)を行って菌 を同定

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外 、 の 調、培 の )、スライ 培養は 鏡的 見( 生子の

イ 、外形、 生様 、 列、 の形態)を するために行われる。

白 癬 の 変 か ら 培 養 さ れ る な も の は Trichophyton rubrum と T. mentagrophytesで、その にT. errucosum, T. iolaceum, T. tonsurans, Microsporum canis, M. gypseumなどがある。 白癬では直接検鏡で菌要素が

明されても、菌の培養成 は い。カンジダ症では起因菌の とんどが

Candida albicans である。C. albicans は 在菌であり、培養結果のみでカ

ンジダ症と診断できない。直接検鏡で菌 状菌要素を する必要がある。

学的検査法

皮膚真菌症のう 、真皮以 で菌が 育して生じる深在性皮膚真菌症の診 断には真皮、皮 での菌要素の 育を 学的に する必要である。 またス トリコース、 真菌症、クリ トコックス症では、い れも 的な 見が される。菌要素の 明のためには AS 染 、 コッ ト染 ( テ ン 染 )などの 染 を施す。Sporothrix や Cryptococcus 真菌の菌要素は いの か さいので、 染 標本の 内や ( に 内)を で に す。 真菌症では 内で菌要素が 調を し、H 染 や 染標本でも が なことが い。 内から真皮の を に する。

免疫学的検査法

1) 学的検査 深在性カンジダ症、クリ トコックス症などでは患者の 、 中の真 菌 の 原 、 物を 定する。キットが され、診断およ の に である。また ス ル ルス症では真菌の菌体成 に対

する 体 が 定されている。C. albicansやCryptococcus neo ormansの 型の型別もなされる。 2)皮膚 応 日 診療で いられるのは以 の 2 つで、い れも 型 応である。 ス トリキン(sporotrichin) 応はすでに 1 年以 より行われている が、 上は感 、 異性ともにす れ、ス トリコー スに対して診断 的 がある( 1)。疑わしい症 では先 これを行うとよい。ス トリ キン .1ml を皮内 する。 定は 8 間後の の も 定し、 mm 以 上を 性とする。本法はあくまで補助的診断法である。なお には Sporothrix とCeratocystis には 応がある。

(10)

ス トリキン 応 トリコフ ン 応 トリコフ ン(trichophytin) 応には診断的 はない。「いわ る深 在性白癬」である ル ス 、白癬(菌)性 、生 急性深在性白癬で は 性を、真の深在性白癬である白癬(菌)性 では 性を すことに 味がある。トリコフ ン .1 ml を皮内 する。 定は 8 間後の の を 定して行う。トリコフ ンに対して 性免疫が成 してい ると 者に、 成 の際は後者の をとる。 ス トリキンはS. schenckii、トリコフ ンはT. mentagrophytes (T. rubrumでもよい)の タン クである。タン クの が 型 応に する。菌体あるいはその培養 より 出される。 3)免疫 学的検査法 内菌要素を免疫 学的に 明する。 体法、 素 体法などが いられる。菌 間の 原の 在が 異性の い 体の を にし、 菌 同定の になっている。 の の 基が 応の 異性に する。

5.

子生物学的検査法

や 中の真菌の A の検出、 A の 基 列 定による菌 の同定、真 菌症の診断が実 されつつある。さらに の形態学的 法では 解 の 、同定、 、疫学などの課題に 性を し、 な検査法 となりつつある。また の形態による 、同定に が加えられ、 に ついて再検討すべき必要も出てきている。以 に最近のト ックスを 教

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7 の業 を含めて する。 1)検体からの真菌 A 検出 生検 (切 含む)、 、 、 、 、 など様 な 検体か ら、 C 法や AM 法などを いて少 の真菌 A を し検出することがで きる。また した A から菌 同定が行える 合がある。この検査法は に で 、そして 感 である。しかし皮膚科の検体の性 (検体が 外 と近接していることが い)と、 す る検出法の感 えに、疾患と な真菌 A の検出、いわ るコンタ ネー ンの 性に に を う必要がある。したがって、症状その の情報により、ある 起因菌が 定される 合に最大の 果を するといえる。 2) と菌 同定 近年では A 基 列の 定が容 になった。その結果、 基 列情報から の 定(いわ る を 成する)が行われ、 の形態学的、生 理学的性状などに基 く とは異なった が されてきた。その成果は

A ata ank o apan( , http .ddb .nig.ac. p index .html)

などの 基 列情報の ータ ースに されているので、 を同定

する際に 基 列を 定し、 ータ ースに 会することで菌の 補名を容 に 手できる。ただ、この 法による結果が に しいとは ら 、結果の解

について異論も生じている。その理 として、菌の の みが 定して

いないことがあげられる。たとえ 形態学的にT. mentagrophytesとされた菌 の一 は 性 の 在からArthroderma benhamiae、A. anbreuseghemiiあ るいはA. simiiと されたが、 基 列解 の結果T. interdigitaleとい う 名の もなされ、 子生物学的に の みが 定したとは いがたい。 状では の菌 について、いくつかの 伝子の 基 列情報に基 く解 と の形態学的性状などを合わ て、 の見直し 業が けられているが、 くの新しい 名が され、 が される にある。 には、上に述 べたコンタ ネー ンの 題があり、 ータに再 性があり汚染が 定でき るか する。さらに ータ ースが に しい でなく )、 同定に基 く 基 列の情報が少なから 含まれることに する必要がある。とはいえ、 された 基 列情報が菌 同定の際に に なツールとなることは

明らかである。リ ーム A 伝子(r A)の TS(internal transcribed spacer) や 1 2 ) tubulin) actin )、chitin synthase 7),

topoisomerase 8)などの 基 列を 定することで自 が く見たことがな

い菌であっても、大まかにどのような菌かを知ることが に である。そ

こを がかりとして、菌 の性状などを合わ て菌 の同定を行うことができ る。また、F SA M (http isolate. usariumdb.org)に 表されるような 基 列 ータ ースの構 もこれからさらに 実していくと えられる。

(12)

8 3)疫学への応 ス トリコー スの起因菌であるS. schenckiiの トコン リ A の 素切断 型 では、 中の菌 が 在までに 31 のタイ に けられ、これらは A (タイ 1 3,11, )と ( 1 ,12,13 )という 2 に大別された。この 法ではタイ 間の いは、 トコン リ A の 基 列の いに する。 フリカと 大 で A が、一 ーストラリ 、 日本、 、中 など ジ で が い。本 ではタイ 、 の い 、 、タイ の い 、 、 、タイ 1、2 のみられる の 3 に大別され、S. schenckii のタイ に 理的な りがみ られた9)。最近出されたSporothrixの再 との対応では、本 S.

schenckiiの A , はそれ れS. schenckii sensu stricto と S. globosa に対応すると えられる1 ).

ットなどの動物を して感染する A. benhamiae については r A の TS では同じ 基 列を す菌 について TS(non transcribrd spacer) の

型に基 く解 をおこなった結果、11 の 伝子型に けられることが され

た。そのう ットに する 内感染 では同一の 伝子型が られ、

感染 の 定に できることが された11)。同様に TS の 型はT.

rubrum、T. mentagrophytes ar. interdigitale、あるいはT. tonsuransの 内変異の検討12,13)に いられている。 このように 子生物学的 法は菌 の識別にも を し、菌 の や感染 の 定などの疫学調査の な手 となる。

真菌

からみた真菌症

以上は真菌症を に からみた真菌学であるが、一 、真菌症を真菌 の からみた 合 く異なってみえるであ う。 述のように、 原真菌 は自 より 的に トに感染する。真菌にとって自 と トのい れ がより生 に適しているかを えることも 味ではない。培 に菌 を接 すると急 に 育するが、同じ菌 による感染症では 内の菌の は く、あるいはス トリコー スのように菌要素が めて少ないこともあ る。真菌症では自 治 もあることから、生体内で菌が することもあり る。したがって くの菌 では の感染 性が すれ 菌には 合 のよい となる。自 や培 とは異なり生体は体 、 体、 素その の 真菌 のある物 を 生して菌を 、 、 しようとするの で、真菌にとって皮膚は必 しも自 よりも適した とはいえないこと になる。真菌も皮膚で生き るために、すなわ を から るためい

(13)

9 い と っている で、 して と生きているのではない。

治療について

皮膚真菌症の治療は 真菌 の内 、外 や切 、 療法などが あ るいは み合わ て行われる。その際、患者の合 症など 身状態や 、 などを 合的に して行われるべきである。ス クトルムの い内 真菌 は目標の真菌以外の真菌や 菌と トの 生 に を す 性もあり 2)、すべての皮膚真菌症が必 しも治療されるべきもので はない。 合によっては されてもやむをえない もあり、たとえ 者の 白癬などに な内 の を 要しない、などである。治療に先 って患者とよく し、治療の ールを しておきたい。 1) 隆 か:真菌 の構 目で見る真菌と真菌症( 編) 医 ジ ー ル社 1 22, 2 1 . 2) 中 一: 菌の進 医学のあ み 18 99 998, 1998. 3) 元 18 回 際 物学会 ( C2 11, Melbourne)で採 された モルフ菌 およ 型的生 をもつ菌 の 一 名法. 日菌報 2 82 97, 2 11. 4) 望月 隆: 原真菌の 名にかかわる 題 皮膚 診療 3 1 1 9, 2 13. 5) 河 昌子、望月 隆:真菌の新たな 伝子診断 M erma.1 1 18 2 , 2 9.

6) Hsieh HM, u M, ogers Molecular phylogeny o Hypoxylon and closely related genera. Mycologia 97 8 8 , 2 .

7) Kano , akamura , atari T, et al. Species speci ic primers o chitin synthase 1 gene or the di erentiation o the Trichophyton mentagrophytes complex. Mycoses 2 71 7 , 1999.

8) Kanbe T, Su uki , Kamiya A, et al. Species identi ication o dermatophytes Trichophyton, Microsporum and pidermophyton by C and C F targeting o the A topoisomerase genes. ermatol Sci 33 1 , 2 3.

(14)

1

o Sporothrix schenckii in ndia, Thailand, ra il, Colombia, uatemala and Mexico. pn Med Mycol 19 2 , 2 9.

1 )Chakrabarti A, oni a A, Maria Clara utierre alhardo MC, et al. lobal epidemiology o sporotrichosis. Med Mycol 3 3 1 , 2 1 . 11)Takeda K, ishibu A, An a a K, et al. Molecular epidemiology o a ma or

subgroup o Arthroderma benhamiae isolated in apan by restriction ragment length polymorphism analysis o the non transcribed spacer region o ribosomal A gene. pn n ect is :233 239, 2 12. 12)Ca archia C, atta , atro a MS, et al. Molecular epidemiology,

phylogeny and e olution o dermatophytoses. n ect enet ol 2 33 3 1, 2 13.

13)Mochi uki T, Takeda K, An a a K Molecular markers use ul or epidemiology o dermatophytoses. ermatol(in press).

1) 診されやすい皮膚真菌症( 昌平 )金原出 1992. 2) に みつくカ の ( 治 ) 社 199 . 3)真菌症診断のための検査 イ ( 口 、内 ) 研 学 199 . 4)真菌症カラー トラス( 平 、 編) 199 . 5)皮膚科 MOOK 11 真菌症( 昌平編)金原出 1988. 6) 原真菌と真菌症 改訂4 ( 口 ) 2 7.

(15)

11

若手皮膚科医のための真菌検査法

金沢医科大学 皮膚科学

望月 隆

はじめに

皮膚真菌症は皮膚科外 患者の 8 、あるいは新患患者の 12 にの り、 白癬はその 割を占める。また の5 に1 が 白癬に、1 に1 が 白癬に 患していると される。 状では くの患者が皮膚科以外の 診療科で治療され、また 局で した医 けと同じ外 真菌 を できる中で、皮膚科医が皮膚真菌症の診療の を するためには な診断に された の い医療を する必要がある。真菌検査法の中 は KOH 直接検鏡法(KOH 法)と培養であるが、本 では皮膚科医が専 医の う に とも習 して しい真菌検査について解説する。

診断の

構えと検査法

皮膚真菌症と同様の皮 は真菌が 在しなくても生じうる。またひとた 治療を開 すると菌要素を検出しにくくなる。したがって、その皮 に真菌 がいるか かは 真菌 による治療に先 って 定的に重要である。また に真菌の 在だけでなく、菌 、 の 応、 変が生じた皮膚の 性、あ るいは 治療に応じて な 見を すことを し、どのような 態 にあるか、どう菌を するのが最適か し、皮 はどう改 していくか を することも真菌症の診断に含まれる。 真菌検査1)では検体をどこから、どのように採取するかが診断 に直結す る。 きのいい菌要素が に 在しそうな から検体を採取する。 の 、 があれ 、 ではなるべく に近い 変 、 は容 に できたもの、あるいは 内から 出した を いる。菌 は に 生しているので、出 するような検体採取法は 適切である。 、 や の白癬では安 のために フ ンテー を に数回 し けて を採取する。それをスライ ラスに し、テー の から少 の KOH をなじま ると に KOH 標本を 成できる。これを平 培 に

(16)

12 けて培養を行うことも である(表1)。 表1:検体採取のコツ 在性皮膚真菌症 : から したものより、 に する を採取する 間では した を け、 の いた に するもの 、 、 では フ ンテー を さ て採取した 、 : で 様に採取した上 皮、 :容 に であった を する 内の ラ や で 皮をまんべんなく したものは培養に いられる : スで 様に採取した 表 の白 状の では、 または リルで開窓して採取した変性した は いて にする と 変 の (最深 )から採取する 深在性皮膚真菌症 生検 : した 皮、生検 に 出した を で ったものも 鏡検、培養に いられる 内容: された 、 した

KOH 直接検鏡法

「皮膚科医の identity」

KOH 直接検鏡法(KOH 法)は皮膚科 局者がま はじめに学 手技であり、 その後皮膚科医が生 にわたり行い けるものである。 を見つけれ KOH 法を行うことを り すことで、真菌症だけでなく皮 の見え が変わって くる。一 、ト ー ン を受けないと自 をもって真菌の を 定しが たい。それ え、「皮膚科医の identity は研 を んだ KOH 法にある」と うことができる。 1) するもの( 1) 性がよく、 が くて明るい 鏡、KOH 、 ルコールラン など やかな加 。検体採取に いる ン ット、 のなましてある スの 、 ッ 型の 切 子などは 自 いやすいものを する。 リル があれ からの検体採取に である。スライ ラス、カ ー ラスは

(17)

13

最も安 な物でよい。検体採取に いる はあらかじめ 菌しておくか、

あるいは ルコール などで 菌して いる。KOH は カリ

ム( トリ ムでも )を 2 3 になるように に 解する。これに

2 − の imethylsul oxide ( MSO)を加えると の解けが やかに進む。

の ーム は若 であるが、 に れ、 にも である。 1:真菌検査に いる 。 2) の実際 KOH は少なめに加え、加 は やかに行う。 な KOH は し、 い 標本にしておく。菌を す際には、1 で、コン ン ーの りをし って コントラストをつける。見えた構 が菌か か見 けるには 2 − で、 りを開いて を明るくして する( 2)。検体は く解かしてから する( 3)。 3) 見の 皮膚 状菌は を った、少し し、 に する 状の構 に見え る。菌 のかわりに 生子( 子)の や、 では菌 が見えること がある。見 りやすいものでは した真皮の 性 や、 の に よる菌様モザイクがある。モザイクは で りを開いて すると が 一定ではなく、 の らかな菌要素と異なることがわかる( 4)。あるい はさらに数 でも 間を いて すると していることがある。KOH 法 のコツを表2に した。

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1 表2:KOH直接検鏡法のコツ 鏡: が く、明るい 鏡を いる 対物 ン は 品 でなくてかまわないが、1 、2 、 を する 菌を す際(1 )はコントラストをつけるため りを るかコン ン ーを げる 菌を する際( )は りを開けるかコン ン ーを上げる KOH : 自 のKOH は ができると解けが くなり、 り直す 自 のKOH に MSOを加えた際には く しておく 検体 理:解かす に検体を かくしておく は解けきる に 外性か 内性かを する 加 に さ ない 標本は い が見やすく、 なKOH は しておく 診断: は く解かして する 1 で 実に菌と えるのは菌、疑 があり で してみる と くは菌ではない 外 の 果があれ 1−2 で菌 の断 が できる 2:検鏡中は にコン ン ーの調 を行う。 a でコントラストを つける際の ジ ン b: で を やして する際の ジ ン

a

a

b

b

(19)

1 3: :KOH 加直後、菌は 性のように見える。 : 1 後の同 じ 。 が解けて菌が明瞭に できる。 4:菌様モザイク。 : 拡大では菌要素が 数 在するように見える。 : 拡大では、 は一定でなく、 らかな 、 内 も で き 、菌でないことが にわかる。

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1

真菌培養法

外に

にすくすく育つ」

際 、 、そして 味や ットの 様 などによる新興、再興真菌 症の出 に やかに対応するうえで近年重要性が している。 1) するもの 培 (表3)、エー (もしなけれ 菌 の の で )。検 体採取は KOH 法と同 に行う(表1)。深在性皮膚真菌症が疑われた 合は生 検を行い、 理検査と同 に真菌培養を行う。培 はク マイ ン 加 ー(ク マイ ー)培 またはマイコ ル培 の または平 を いる( 品あり)。 ー培 は 真菌や 菌の が に生じ るので 者 きではない。 表3 培養が必要な疾患 型と培 疑われる疾患 必要な理 培 白癬 感染 対策の 、治 定 にも マイコ ル培 手白癬 外 からの感染の 性 マイコ ル培 手の 真菌症 菌 により 真菌 の を マイコ ル培 ク マイ 加 ー培 体 白癬 感染 対策の マイコ ル培 菌 により 白癬も て治療 深在性皮膚真菌症 真菌症の診断に必 ー培 菌 により治療法に 培 , 培 治療 定に必要 1:T. errucosum の にはマイコ ル培 に、1 になるようにスキム ルクを加え、37 で培養する。 2:真菌の培養 は27 が められる。とくにSporothrix schenckii は37 では生育しない。 3:深在性皮膚真菌症や 真菌症の原因であるFusarium , Aspergillus , Cryptococcus はマイコ ル培 ( ク キ 含 )では 育しない。 2)培養法の実際 培 では、エー あるいは 菌 ( の )で検体を けるよ うに ていく。スクリュー は 、 って がする に く く める。平 では数カ に検体や の いた フ ンテー を るが、 培 が しやすいのでテー で ー の に目 りを施す。培養は

(21)

17 27 の 内、あるいは かい診 内で2−4 間行う。ただし Trichophyton(T.) errucosumは 37 でなけれ 生え 、しかも 育はきわ めて である。 白癬の診断に ラ 培養法や 法が である。こ れは な ラ ( ラ でも )や で を り、その先を平 培 に し けて培養する 法である。集 検診で 菌者を検出する 一の 法である( 5)。 生検 は スなどで 菌的に 切し、 数の平 培 、あるいは 本 かの 培 の数か に り けるように する。 3)同定の実際 在本 ではT. rubrumとT. mentagrophytesで 菌の 99 以上を占める。 技 技者からはT. tonsuransが、 や 性の 白癬や 出 の体

白癬では Microsporum(M.) canisや動物 の T. mentagrophytes が なら

される。 者の 白癬からは にT. iolaceumが される。 生えた菌はま コ ーの性状を する。 や平 培 、あるいは 大培養の 的 見では 育 、表 の外 、 の 調、培 の を する。さらに や平 培 の を して( 6)、あるいは の 培養から く少 の菌を き取り、ラクトフ ールコットン ( 品あ り)をなじま て 構 を する。 き取った際のコ ーの さも同 の になる。T. rubrumはコ ーが く、コ ーに して培 が取 れてくる。T. mentagrophytes では培 を してコ ーだけが取れてくる ( 7)。T. tonsuransのコ ーは、T. rubrumに た さがある。より に形態を する際にはスライ 培養( 8)1 3) を行い、 鏡的に 生 子の イ 、外形、 生様 、 列、 の形態を する。培養結果 は成 や 説2,3)ネット上の情報(http timm.main.teikyo u.ac. p p db 大学医真菌研究 ンター、http .p .chiba u.ac. p 大学真菌 医学研究 ンター)などに らし合わ て同定する。同定 は金沢医科大 学 皮 膚 科 ( 92 293 石 河 内 大 学 1 1 、

mail dermat kana a a med.ac. p)で応じている(実費必要)。なお、T. tonsurans は平 培 の から すると培養5日目から培 内の菌 の 一 が 状に し、厚 子様構 を すことが知られている4) 6)。 皮膚科医はT. tonsurans感染症の診断を求められることがあるが、この を知っておくことで菌の同定は容 である。 大培養は 的 見( 育 、表 の外 、 の 調、培 の )、スライ 培養は 鏡的 見( 生子の イ 、外形、 生様 、 列、 の形態)を するために 行われる。

(22)

18 5: ラ 検査法。 皮 体を 2 回まんべんなく り、マイコ ル培 にスタン する。T. tonsurans なら 数日のう に から厚 子様構 が される( 6d)。 :生じたコ ーの (a)、平 培 (b)の からの 。c T. mentagrophytesでは が される。d T. tonsuransでは 子 様構 が される( )。

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19

7:コ ーを き取った際の 見。a T. mentagrophytesでは菌が ら かくコ ーだけが取れてくる。b.T. rubrumではコ ーが く、培 ま で取れてくる。

(24)

2

3.その

の検査法

1)皮内 応 トリコフ ン(trichophytin) 応は白癬菌の 原に感 されているか を診断する皮内 応である。 ルスス や白癬菌性 、白癬菌 ル ーである白癬 5)で 性になる。 品はなく、2 3の施 で調 されたも のが いられている( の 望があれ 金沢医科大学皮膚科へ のこと) ス トリキン(sporotrichin) 応6)Sporothrix 真菌の感 定する で 異性に れた補助診断法である。これは菌の培養 を したもので . ないし .1ml を 皮内に接 し、 8 間後の 結が 1 mm 以上あれ 性とする。 者や免疫 をともなう患者では 応が くな り、 型ス トリコー スでは 性になる。 原の 手 法は日本医真 菌学会の ーム ージ(http . smm.org main.html)に されている。 2) ood 検査 ood は 3 nm の 外 の である。 で に し、 の を する。 白癬のう M. canisによるものでは された 開口 が 状に に くため、 変の の 定や治療 定に つ。 白癬、 白癬の鑑別疾患として重要な 癬では が やかな ンク の を する。 を必要としない が されている7) 3) 学的診断法8) 中に含まれる菌体成 あるいは 物を生 学的、免疫学的に検出す るもので、 の検査キットが いられている。真菌症 般のスクリー ン には真菌の を構成する(1 3) ルカンを比 法で検出する 法 が いられる。 で 異性に れるが、クリ トコックス症、接合菌症では 検出できない。 ルの起因菌の検索にはカンジダ 原( マン ン)、 ス ル ルス 原( ラクトマン ン)、クリ トコックス 原( ルク キ マン ン)を検出する 法が実 されている。い れも 感 ・ 異性の 題から、これのみで真菌症の 定診断を行えるわけではない。 4) 理 学的検査 )(表4) 皮膚真菌症のう 、真皮以 で菌が 育して生じる深在性皮膚真菌症の診断には 真皮、皮 での菌要素の 育が 学的に される事が必要である。また比 較的 の いス トリコース、 真菌症、クリ トコックス症では、い れ も 的な 見と菌の 生形態が されるため、 理検査は診断に重要であ る。このう 、 真菌症では 内菌要素が 調を し、H 染 で が であるが、 くは AS 染 、 コット染 、 ラム染 などの 染 が必要 である。Sporothrix やCryptococcus 真菌の菌要素は いの か さいので、 染 標本の 内や ( に 内)を で に す。

(25)

21 表4 真菌症の 理検査に いられる染 法 染 法 真菌などの染 態 H 染 応の検討 くは菌の検出は 、Aspergillus は 真菌の 真菌は 状体の 状体は AS染 菌要素の は に に 子状菌要素は 染 rocott 染 菌要素の は 染 の 成 も 染しうる Fontana Masson 染 ラ ンの 真菌、Cryptococcus が明瞭に 染 Mucicarmine 染 の Cryptococcus は に ram 染 真菌、 菌の検出 い れも に染 5) 子生物学的診断法1 ) 近年 達の しい 子生物学的 法が真菌の同定、 子疫学に いられる。 皮膚 状菌ではリ ーム A 伝子の TS を いた菌 ルの同定 は実 の ルに達し、また直接検体から A を 出して C を行い、培養 を に原因菌を 定する手法(direct C 法)も応 されている。 真 菌やS. schenckiiではリ ーム A 伝子を いた同定の か、 トコン リ A の 素 が くから実 され、 なマーカーとして 内変異の検出にも応 されている。 にあたっては、感 、 異性や目的 から、 の事 についてどのような 法が適切か え、その結果も の真 菌検査や の 見と しないかよく 味する。

まとめ

皮膚真菌症の診断といえ 検査の手技、あるいは近年では 子生物学的 法を いた同定法の開 のみが 目され、 な 法が開 されれ 真菌症 の診断をめ る 題は解 するかのような風 がある。しかし、KOH 法や培養 法が省 できるわけではなく、医療の進歩や 際 、日 生 の 様 に って わ 真菌症に する 性がある。したがって 伝 的 な真菌 検査は以 より重要 を していると えられる。皮膚科専門医には、検出 された菌が 形成にどう したか、最適な治療法はなにか、そして患者 に した治療による を する までが求められている。

(26)

22 1) 望月 隆:皮膚科外 の真菌検査法. isual ermatology 1 78 793, 2 2. 2) 本 :真菌の ・検査法. 最新皮膚科学大 1 菌・真菌性 疾患、( 編)中 1 2 17 , 2 3. 3) 比 間 : 原真菌の ・同定の手 き. isual ermatology 1 79 8 3, 2 2. 4) 子 : 皮 膚 科 医 の に お け る 割 Trichophyton tonsurans の取り み . 真菌 9 191 19 , 2 8. 5) :白癬 M erma.37 9 3, 2 . 6) 石 宏 か:Sporotrichosis. 原性真菌 ン ック( 治 編) 医 ジ ー ル社 123 12 2 7. 7) : 学 による診 . 一 でわかる皮膚真菌症(望月 隆、 編) 98 99, 2 8. 8) 一: 学的検査. 一 でわかる皮膚真菌症(望月 隆、 編) 218 221, 2 8. ) 望月 隆: 理 学的検査法. 一 でわかる皮膚真菌症(望月 隆、 編) 21 217, 2 8. 1 ) 望月 隆:皮膚科 リ ム 皮膚真菌症の検査法( 2 報). 日皮会 121 1 , 2 11

(27)

23

よくみる皮膚真菌症原因菌の形態学的同定

金沢医科大学 皮膚科学

河﨑昌子・安澤数史

この実習は、皮膚科患者の 検体から培養で られる真菌コ ーを形態 に って同定しようとするものです。実習の にあらかじめカラー を めておくとよいでし う。 1 培 に生えた菌の 先 、培 に いた検体から一様なコ ーが生えているか かを する。 検体が接 していない から生じたコ ーは 菌( 菌)である。 次に、 見から された真菌か かを える。白癬か 真菌症かそれ ともス トリコー スを疑ったのかなどを い出し、 状菌か 様か、白 か かなどから 菌か かを える。 2 「 菌でないかも」と ったら 培養( 培養 ) 「 菌でないかも」と えたコ ーの一 を く少 とって新しい培 に接 し培養する。一様なコ ーが られるまでこの 業を り し、 (に みえる)培養をめ す。 培養ですでに一様な 合でも、新しい培 に接 し直す事でコ ーの がよりはっきりする 合も い。 3 コ ー外 およ 菌 、 生子の形態 (にみえる)コ ーが られたら、コ ー外 、 き取り標本によ る 鏡的 の結果を合わ て菌 を同定する。必要に応じて 大培養やス ライ 培養を実施する。 みられる真菌症には以 のような起因菌がある。 白癬 Trichophyton mentagrophytes (動物と ) T. rubrum T. tonsurans ( 技者と ) Microsporum canis (動物と ) M. gypseum ( 、動物と ) pidermophyton loccosum 真菌症 Fonsecaea pedrosoi (外 と ) ス トリコー ス Sporothrix schenckii (外 と ) その Candida albicans

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2

ここでは、よく見られる皮膚 状菌4 (T. mentagrophytes, T. rubrum, T. tonsurans, M. canis)と、 に見られる 真菌F. monophora (F. pedrosoi)

およ ス トリコー スの起因菌S. schenckiiの について の要 を述べます。 は コ ーの成 (2 間でどの の大きさに成 するか)、 (白、 、 、 など)、表 の 理( らか、 っている、 になるなど) 生子の の 、形( 形、 マ 状、 状、 形など)、数( 数、少数、 、見られない)、菌 からの出 ( に 1 列に 、 の 状、 状、数 状など) 菌 の の 、 ( 、 明、コットン ルーに く染まる、染まら ないなど)、 (直 的、 がる、 状など)、 別れの ( に かれする、 く て かれする、 状に かれる、T 状に かれる、 一 に 3 以上に かれる)、 さ(変わら ている、 くなってい る、 い菌 と い菌 がある)などに をつけて して さい。 を かり く で している がありますので、これらから を します。 大学真菌医学研究 ンターによる講習会で われたテキスト およ 医真菌学 典( 治 、 子編 、 )の 子先生

による と Medical Mycology a sel instructional text (FA a is 社)の Martha . Kern による です。 による T. mentagrophytes M. canis E. floccosum の比較

(29)

2

Kern によるT. mentagrophytes ( )、T. rubrum (中)、T. tonsurans ( ) の 生子の い

Kern による 3 の大 生子の い

(30)

2

T. rubrumとS. schenckii の 生子の大きさと菌 の さの比較 ( )と Kern( )によるS. schenckiiの

(31)

27

1 Trichophyton mentagrophytes 培養(マイコ ル培 )

集 表 は平 で白 から 白 、 状や 状となる。 性 として

Arthroderma anbreuseghemiiとA. benhamiaeが知られ、鑑別のために が行われる。 2 T. mentagrophytes スライ 培養(S A 培 、27 、2 ) に 状の 生子が にみられる。ら ん体や大 生子( )もみら れる。 3 Trichophyton rubrum 培養(マイコ ル培 、 、2 ) 表 は白 から で 状。集 中 が隆起し 状の を形成する事 が い。 4 T. rubrum 培 ( S A 培 、 A 培 、 、3 ) A 培 で とんどの が 素を 生する。 5 T. rubrum スライ 培養( A 培 、27 、1 月) 状や マ 状の 生子が菌 に って 。数は少ない。大 生子 は とんどみられない。 図1 図2 図3 図4 図5

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28 6 Trichophyton tonsurans 培養(マイコ ル培 、27 、3 ) 集 表 は白 、培 中では に く。 7 T. tonsurans スライ 培養(S A 培 、 、1 月) 生子の形は様 。菌 はラクトフ ールコットン による染 性が 的に異なる。 生子 の先 だけが染まりマッ 様にみえる( ) ことが い。厚 子様の構 物が培養の 期から められる。 8 Microsporum canis 培養(マイコ ル培 、 ) 育は い。菌 が培 上(中)を 状、 い の様に る。 表 はM. gypseum ど 状にはならない。 M. canis スライ 培養( A 培 、 、3 ) 形の大 生子は先 が く、 は厚い。 生子は 状で菌 に 生する。 図6 図7 図8 図9

(33)

29 1 Sporothrix schenckii 培養(マイコ ル培 ) 集 は 性で 状、 白 から となる。 培養を り す事により 白 の集 となる。 11、 12 S. schenckii スライ 培養( A 培 、 、3 ) 2 の 生子を形成する。1つは大型で 、 形。 型のものは が く マ 状や 状、菌 先 で ら状を する。 13、 1 Fonsecaea monophora 大培養( A 培 、27 、2 ) 育は中 。集 表 は 白 、 は 味の 。 1 F. monophora スライ 培養( A 培 、27 、2 ) 菌 は 。3 の 生子形成がみられるのが 。 S A ー キスト ース 、 A テト キスト ース 。 中の イ ーは て 1 m。 1 は、安澤数史 か「皮膚科専門医に な真菌症診断法 M erma.179 1 , 2 11.」より 。 図 10 図 11 図 12 図 13 図 14 図 15

(34)
(35)

31

若手皮膚科医のための真菌講習会テキスト

3

行 日 平成 27 年 3 月 1 日 行 金沢医科大学皮膚科学講 行 者 望月 隆 中 会社

参照

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