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難易度の低い大学における学習活動 - 大学入学前の諸変数との関連から - 葛城浩一 * 1. はじめに 日本における学生研究では 大学や学生の多様性がこれまであまり考慮されてこなかった すなわち 山田 (2005) も指摘するように これまでの研究では多様な大学や大学生が一括して分析されることが多く

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難易度の低い大学における学習活動

-大学入学前の諸変数との関連から-

葛城 浩一

1.はじめに

日本における学生研究では、大学や学生の多様性がこれまであまり考慮されてこなかった。すな わち、山田(2005)も指摘するように、「これまでの研究では多様な大学や大学生が一括して分析 されることが多く、また個別大学の分析も、その結果が大学生全体に一般化される傾向にあった。 とくに分析の中心になっていたのは都市部のかなり入学難易度が高い大学の学生、卒業生であり、 その結果が現代の大学生像として一般化されることが多かった」(山田 2005:6 頁)のである。 しかし、日本の高等教育が既にユニバーサル段階にあることに鑑みれば、大学や学生の多様性は 十分に考慮する必要があるだろう。特に、入学難易度(以下、難易度と表記)の低い大学を研究対 象とすることは、今後の日本の高等教育のあり方を考える上で非常に重要であろう。なぜなら、こ うした大学は、基礎学力や学習習慣、学習への動機づけの欠如といった、学習面での問題を抱える 学生を多く受け入れており、より多くの教育上の困難に直面しているからである。 そうした難易度の低い大学を研究対象とした先行研究は、私立大学の定員割れが3 割近くにまで 及んだ2000 年以降、散見されるようになってきている。ただし、居神ら(2005)や苅谷ら(2006) のように、大学の出口の部分に関わる研究の蓄積は比較的多いのに対し、在学中の学習活動に関す る研究の蓄積はほとんど進んでいない。 そこで、本研究では、難易度の低い大学における在学中の学習活動について、大学入学前の諸変 数との関連から明らかにしたいと考える。大学入学前の諸変数との関連を分析の視角としたのは、 葛城(2007)によって、「高校時代に受験勉強を含む学業に熱心に取り組んでいるか否かというこ の一点が学習時間を左右する決定的に重要な要因となっていること」(葛城 2007a:91 頁)、すな わち、難易度の低い大学の学生が学習するか否かは、大学入学時点ですでに決定してしまっている ことが指摘されているからである。 こうした葛城の知見は、ある地方都市に所在する偏差値40 程度の社会科学系複合大学一校を対 象としたものである。そのため、知見の一般化には留意が必要であり、対象大学数を増やすことに よって検証されていく必要がある。また、葛城の分析では、大学入学前の諸変数として、入試形態 や出身高校の課程、高校生活の過ごし方に関する項目を設定している。しかし、これらの他にも在 学中の学習活動を強く規定する変数があるかもしれない。 そこで、本研究では、対象大学数を増やすとともに、大学入学前の変数をより多く設定すること によって、特に大学入学前の諸変数との関連から、難易度の低い大学における在学中の学習活動に ついてより詳細に明らかにしたいと考える。 *香川大学大学教育開発センター准教授

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2.研究の方法

分析に用いるデータは「大学生の学習経験・生活に関する調査」(研究代表者:有本章)である。 調査は2008 年 11 月から 2009 年 2 月にかけて、中国、四国、関西地方に所在する 11 大学(私立 大学6 校、国立大学 4 校、公立大学 1 校)の学生を対象に実施した。有効回答数は 4,363 名である。 本稿で分析対象とするのは、偏差値45 程度の 4 つの大学の 1 年生である。各大学のサンプル数 は、私立A 大学が 270 名、私立 B 大学が 202 名、私立 C 大学が 134 名、私立 D 大学が 109 名で あり、計715 名のサンプルを用いる。なお、各大学の募集定員数をもとにした回収率は、それぞれ 60.0%、67.3%、32.3%、54.5%である。

3.大学入学前の諸変数

大学入学前の諸変数と在学中の学習活動との関連についての分析に先立ち、まずは難易度の低い 大学における大学入学前の諸変数についての回答状況を概観したい。 なお、本節では、参考までに、偏差値50 程度の中堅私立 M 大学及び偏差値 55 程度の中堅国立 H 大学の値を、大学間でカイ二乗検定を行った結果も含めて示している。サンプル数はそれぞれ 171 名、319 名、回収率はそれぞれ 12.5%、26.8%である。なお、サンプルの都合上、中堅私立 M 大 学については1 年生のサンプルが得られなかったため、2 年生のサンプルを用いている。 3-1.出身学校 出身学校については、いずれの項目でも、私立M 大学や国立 H 大学に比べ、統計的に有意な差 がみられる(表1参照)。以下では、際立って異なる点を中心にみていきたい。 まず「高校等の通学経験」については、「高校等入学後、高校等を転校や退学をしたことがある」 学生が、「高校等の種類」については、「高校(通信制)」が少なからずみられる。「課程」について は、「商業科系」や「総合学科」をはじめ、極めて多様であり、「設置者」については「私立」の、 「種類(共学/別学)」については「男子校」「女子高」の多さが際立っている。なお、「出身高校等 の所在地」については、「大学と同じ都道府県」が半数以上を占めているが、これは私立M 大学よ りも少ない値であることには留意したい。 3-2.高校生活の過ごし方 高校生活の過ごし方についても、多くの項目で、私立M 大学や国立 H 大学に比べ、統計的に有 意な差がみられる(表2参照)。以下では、際立って異なる点を中心にみていきたい。 まず、「学校の勉強の予習・復習をよくした」「先生によく質問をした」といった、学習に対する 志向性を示すような項目や、「塾や予備校に熱心に通った」「志望校に合格するためによく受験勉強 をした」「少しでも偏差値の高い大学に行きたいと考えていた」といった、受験勉強に関する項目で は、肯定的な回答の割合が少ない。ただし、「資格試験のためによく勉強をした」や「本をよく読ん だ」といった項目では、肯定的な回答の割合が多いことには留意したい。 また、「遅刻・欠席が多かった」「アルバイトをよくした」「ゲームセンターによく行った」「カラ オケによく行った」「お酒を飲むことやタバコを吸うことに関心があった」といった、学校文化に対 峙するような項目では、肯定的な回答の割合が多い。なお、「ボランティア活動をよくした」という 項目でも、肯定的な回答の割合が多いことには留意したい。

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表1.出身学校 低難易度 大学群 私立 M大学 国立 H大学 1つの高校等に通い続けた 95.0 99.4 99.4 *** 高校等入学後、高校等を転 校や退学をしたことがある 5.0 0.6 0.6 高校(全日制) 91.5 97.7 94.0 *** 高校(定時制) 0.4 0.0 0.0 高校(中高一貫) 3.9 2.3 6.0 高校(通信制) 4.1 0.0 0.0 普通科系 74.7 86.6 90.6 *** 商業科系 8.8 8.1 1.6 工業科系 1.8 0.6 0.0 農業科系 0.7 1.7 0.9 家政科系 2.2 0.0 0.0 総合学科 6.6 2.3 2.5 その他 5.1 0.6 4.4 公立 66.2 83.1 87.5 *** 私立 32.6 15.7 11.6 国立 1.1 1.2 0.9 共学校 89.3 97.7 96.9 *** 男子校 3.8 1.2 0.0 女子校 6.9 1.2 3.1 大学と同じ都道府県 63.0 79.7 32.0 *** 大学とは別の都道府県 37.0 20.3 68.0 種類(共学/別学) 出身高校等の所在地 高校等の通学経験 高校等の種類 課程 設置者 注:表中の値は%。また***は P<0.001、**は P<0.01、*は P<0.05。以下、同様に表記。 表2.高校生活の過ごし方 低難易度 大学群 私立 M大学 国立 H大学 30.9 42.4 47.8 *** 34.5 32.0 42.7 * 37.4 32.7 28.1 *** 21.5 16.6 18.2 *** 64.5 68.6 60.2 59.7 55.2 62.4 84.0 90.1 88.1 17.4 32.6 40.1 *** 40.5 54.1 58.0 *** 25.0 44.2 50.8 *** 63.3 63.4 68.3 26.8 14.5 17.6 *** 27.2 8.1 6.9 *** 40.2 36.8 31.8 ** 22.6 13.5 14.4 *** 48.5 35.1 38.6 ** 15.4 8.7 7.8 *** 22.2 19.2 21.9 志望校に合格するためによく受験勉強をした 少しでも偏差値の高い大学に行きたいと考えていた 学校の勉強の予習・復習をよくした 先生によく質問をした 資格試験のためによく勉強をした 遅刻・欠席が多かった 校則をよく守る方だった 放課後や休日を友人とすごすことが多かった いつも一緒に行動する友人がいた 塾や予備校に熱心に通った 部活動に熱心に取り組んだ ボランティア活動をよくした アルバイトをよくした 本をよく読んだ ゲームセンターによく行った カラオケによく行った お酒を飲むことやタバコを吸うことに関心があった いつも流行の服装をするようにしていた 注:表中の値は、「あてはまる」「ある程度あてはまる」と回答した%。 難易度の低い大学における学習活動

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3-3.高校から大学入学までの経験等 高校から大学入学までの経験等については、「高校3 年生のころの成績」を除くすべての項目で、 私立M 大学や国立 H 大学に比べ、統計的に有意な差がみられる(表3参照)。以下では、際立って 異なる点を中心にみていきたい。 表3.高校から大学入学までの経験等 低難易度 大学群 私立 M大学 国立 H大学 就職する 5.8 2.4 2.8 *** 専門学校 8.3 4.1 5.3 短大 4.9 0.6 0.3 大学 65.5 85.2 87.4 考えていなかった 15.6 7.7 4.1 0時間 30.3 8.2 5.5 *** 2時間未満 24.3 18.2 10.6 4時間未満 28.5 34.1 29.3 4時間以上 16.9 39.4 54.7 上の方 14.8 18.0 18.3 中の上 22.9 23.8 29.3 中くらい 34.2 36.0 30.3 中の下 15.3 14.0 11.4 下の方 12.8 8.1 10.7 高卒後、浪人していない 96.9 95.9 87.6 *** 高卒後、浪人した 3.1 4.1 12.4 一般入試 24.1 56.4 - *** センター試験利用入試 6.5 13.9 - 推薦入試 51.2 23.6 - AO入試 14.8 6.1 - その他 3.4 0.0 - 高校時代の成績による推薦 41.9 19.5 80.6 *** スポーツなど部活動の 実績による推薦 4.6 9.8 1.0 指定校による推薦 39.5 48.8 1.0 資格取得による推薦 2.2 12.2 3.1 その他の推薦 11.9 9.8 14.3 第一志望の学部 もしくは学科に進学した 55.6 37.1 40.4 *** 第一志望の大学では なかったが、 希望した専門領域だった 20.3 27.6 32.2 希望した専門領域ではない が、入学したい大学だった 2.7 7.1 1.9 第一志望ではないが満足で きる大学・専門領域だった 8.7 10.6 8.2 まったく希望していない 大学、専門領域だったが 不満は無かった 7.7 8.8 7.9 現在の大学、 または専門領域への 進学には不満が残った 5.1 8.8 9.5 浪人経験 入試形態 推薦入学の種類 進学した大学、 学部での専門領域と 高校時代の志望との関係 高校1年生のころの 進路希望 高校3年生のころの 家や塾での1日の勉強時間 高校3年生のころの成績 注:表中の値は%。

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まず、「高校 1 年生のころの進路希望」については、「考えていなかった」を含め、「大学」に限 らない多様な進路が想定されている。「高校3 年生のころの家や塾での 1 日の勉強時間」について は、「0 時間」が 3 割超と非常に多い。「浪人経験」についてはあまりないようである。 「入試形態」1)については、「一般入試」や「センター試験利用入試」が少ない分、「推薦入試」 が非常に多く、その多くは「高校時代の成績による推薦」や「指定校による推薦」のようである2) 「進学した大学、学部での専門領域と高校時代の志望との関係」については、「第一志望の学部もし くは学科に進学した」が多く、意外にも不本意入学は少ないことがうかがえる。

4.在学中の学習活動との関連

以下では、大学入学前の諸変数と、在学中の学習活動との関連をみていくこととする。在学中の 学習活動については、葛城(2007a)では「授業時間を除いた 1 日の平均学習時間」という尺度を 用いたが、本稿では複数の尺度を用いることとする。すなわち、学期中の1 週間に「授業・実験へ の出席」、「授業・実験の課題、準備・復習」「授業とは関係のない学習」に要した時間、及び休暇中 の1 週間に「学習」(以下、「休暇中の学習」と表記)に要した時間、といった 4 つの尺度を用いる こととする。 4-1.出身学校との関連 それではまず、出身学校との関連からみてみよう。表4は、在学中の学習活動を示す4 つの尺度 について、出身学校に関する各質問項目の選択肢間で平均値の差の検定を行い、統計的に有意な差 のみられた質問項目の結果のみを示したものである。 「設置者」については、「国立」や「公立」の出身者は「私立」の出身者に比べ、学習に多くの時 間を費やしていることがわかる。特に「授業・実験の課題、準備・復習」では統計的に有意な差が 確認できる。また「出身校高等の所在地」については、「大学とは別の都道府県」の出身者は「大学 と同じ都道府県」の出身者に比べ、学習に多くの時間を費やしていることがわかる。特に「授業・ 実験の課題、準備・復習」と「休暇中の学習」では統計的に有意な差が確認できる。 表4.出身学校との関連 公立 5.97 2.91 * 1.92 2.39 私立 5.67 2.53 1.76 2.16 国立 6.00 3.00 2.43 2.57 大学と同じ都道府県 5.73 2.54 *** 1.81 2.19 ** 大学とは別の都道府県 6.12 3.22 1.96 2.53 出身高校等の所在地 設置者 学期中 休暇中 授業・実験 への出席 授業・実験 の課題、 準備・復習 授業とは 関係のない 学習 学習 注:表中の値は時間。表5、6も同様に表記。 4-2.高校時代の過ごし方との関連 次に、高校時代の過ごし方との関連をみてみよう。表5は、在学中の学習活動を示す4 つの尺度 について、高校時代の過ごし方に関する各質問項目の選択肢間で平均値の差の検定を行い、統計的 に有意な差のみられた質問項目の結果のみを示したものである。 まず「学校の勉強の予習・復習をよくした」「先生によく質問をした」「資格試験のためによく勉 難易度の低い大学における学習活動

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表5.高校時代の過ごし方との関連 肯定群 6.29 * 3.27 *** 2.25 *** 2.93 *** 中立群 5.95 2.88 1.81 2.30 否定群 5.55 2.43 1.64 1.93 肯定群 6.60 *** 3.28 *** 2.09 *** 2.71 *** 中立群 5.42 2.81 1.99 2.33 否定群 5.53 2.37 1.62 2.00 肯定群 6.29 ** 3.13 *** 2.06 *** 2.71 *** 中立群 5.77 2.91 2.01 2.39 否定群 5.54 2.42 1.62 1.94 肯定群 5.46 * 2.45 ** 1.60 ** 2.10 * 中立群 5.30 2.49 1.61 2.09 否定群 6.08 2.94 2.00 2.44 肯定群 6.03 2.93 ** 1.93 2.50 *** 中立群 5.61 2.57 1.88 1.99 否定群 5.39 2.35 1.62 2.00 肯定群 5.95 3.04 2.14 2.74 ** 中立群 5.51 2.74 1.86 2.43 否定群 5.92 2.74 1.81 2.19 肯定群 6.30 ** 3.24 *** 2.17 *** 2.78 *** 中立群 5.59 2.80 1.86 2.42 否定群 5.59 2.34 1.58 1.81 肯定群 5.96 2.86 2.15 * 2.50 * 中立群 6.03 2.92 1.77 2.49 否定群 5.74 2.69 1.78 2.14 肯定群 6.08 * 2.91 2.01 *** 2.48 *** 中立群 5.39 2.77 1.93 2.28 否定群 5.55 2.54 1.54 1.98 肯定群 5.96 * 2.99 ** 2.03 ** 2.49 * 中立群 6.37 3.01 2.07 2.51 否定群 5.57 2.59 1.68 2.14 肯定群 6.01 2.47 ** 1.57 ** 2.13 中立群 5.57 2.65 1.81 2.25 否定群 5.86 2.94 2.01 2.42 肯定群 5.85 2.86 2.00 ** 2.57 *** 中立群 5.88 2.97 2.01 2.46 否定群 5.85 2.60 1.65 1.94 肯定群 5.89 *** 2.67 ** 1.94 2.30 中立群 4.90 2.45 1.85 2.16 否定群 6.19 2.99 1.82 2.39 肯定群 5.79 2.70 * 1.80 2.19 * 中立群 5.85 2.49 1.83 2.31 否定群 5.98 3.04 1.97 2.51 肯定群 5.48 * 2.26 *** 1.58 ** 1.89 *** 中立群 5.45 2.49 1.61 2.15 否定群 6.06 2.99 2.00 2.46 カラオケによく行った お酒を飲むことやタバコを 吸うことに関心があった アルバイトをよくした 本をよく読んだ プレイステーションなど テレビゲームをよくした 志望校に合格するために よく受験勉強をした 少しでも偏差値の高い大学 に行きたいと考えていた 部活動に熱心に取り組んだ ボランティア活動を よくした 校則をよく守る方だった 塾や予備校に熱心に通った 学校の勉強の 予習・復習をよくした 先生によく質問をした 資格試験のために よく勉強をした 遅刻・欠席が多かった 休暇中 授業・実験 への出席 授業・実験 の課題、 準備・復習 授業とは 関係のない 学習 学習 学期中 強をした」「本をよく読んだ」といった、学習に対する志向性を示すような項目や、「塾や予備校に 熱心に通った」「志望校に合格するためによく受験勉強をした」「少しでも偏差値の高い大学に行き たいと考えていた」といった、受験勉強に関する項目では、肯定的な回答を示す学生ほど、学習に 多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。特に「学校の勉強の予習・復習をよくした」「先生に

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よく質問をした」「資格試験のためによく勉強をした」「志望校に合格するためによく受験勉強をし た」といった項目では、4 つの尺度すべてについて統計的に有意な差が確認できる。 これら学習以外の項目でも、「校則をよく守る方だった」「部活動に熱心に取り組んだ」といった、 学校文化に準ずるような項目では、肯定的な回答を示す学生ほど、学習に多くの時間を費やす傾向 にあることがわかる。特に「休暇中の学習」では、両項目ともに統計的に有意な差が確認できる。 しかし、これとは対照的に、「遅刻・欠席が多かった」「アルバイトをよくした」「カラオケによく 行った」「お酒を飲むことやタバコを吸うことに関心があった」といった、学校文化に対峙するよう な項目では、否定的な回答を示す学生ほど、学習に多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。 特に「遅刻・欠席が多かった」や「お酒を飲むことやタバコを吸うことに関心があった」といった 項目では、4 つの尺度すべてについて統計的に有意な差が確認できる。 4-3.高校から大学入学までの経験等との関連 最後に、高校から大学入学までの経験等との関連をみてみよう。表6は、在学中の学習活動を示 す4 つの尺度について、中学校から大学入学までの経験等に関する各質問項目の選択肢間で平均値 の差の検定を行い、統計的に有意な差のみられた質問項目の結果のみを示したものである。 「高校 1 年生のころの進路希望」については、「大学」や「短大」、「専門学校」に進学を考えて いたものは、「就職」を考えていたものや、あるいは「考えていなかった」ものに比べ、学習に多く の時間を費やす傾向にあることがわかる。特に「授業・実験への出席」では統計的に有意な差が確 認できる。「高校3 年生のころの家や塾での 1 日の勉強時間」については、それが長い学生ほど、 学習に多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。なお、この項目については4 つの尺度すべて について統計的に有意な差が確認できる。「高校 3 年生のころの成績」については、成績が上の学 生ほど、学習に多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。特に「授業・実験の課題、準備・復 習」や「休暇中の学習」では統計的に有意な差が確認できる。 「入試形態」については、「センター試験利用入試」のものは、「一般入試」を含むその他の入試 形態のものに比べ、学習に多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。特に「授業・実験の課題、 準備・復習」や「休暇中の学習」では統計的に有意な差が確認できる。「センター試験利用入試」の ものの方が、「一般入試」のものよりも学習活動へのコミットメントが強いというこうした結果は、 難易度の低い大学において「一般入試」のハードルがそう高いものであるわけではないことを示唆 するものであるといえよう。 「進学した大学、学部での専門領域と高校時代の志望との関係」については、「第一志望の大学で はなかったが、希望した専門領域だった」ものは、「第一志望の学部もしくは学科に進学した」もの を含むその他の選択肢を選んだものに比べ、学習に多くの時間を費やす傾向にあることがわかる。 特に「授業・実験の課題、準備・復習」では統計的に有意な差が確認できる。「第一志望の大学では なかったが、希望した専門領域だった」ものの方が、「第一志望の学部もしくは学科に進学した」も のよりも学習活動へのコミットメントが強いというこうした結果は、非常に興味深いものである。 難易度の低い大学における学習活動

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表6.高校から大学入学までの経験等との関連 就職する 5.22 ** 2.72 1.58 1.97 専門学校 5.63 2.60 1.89 2.46 短大 6.77 2.84 1.73 2.18 大学 6.08 2.90 1.95 2.42 考えていなかった 5.06 2.46 1.65 2.03 0時間 5.44 * 2.02 *** 1.36 *** 1.58 *** 2時間未満 5.74 2.75 1.87 2.22 4時間未満 6.22 3.28 2.13 2.65 4時間以上 6.18 3.29 2.26 3.19 上の方 6.52 3.17 ** 2.07 2.68 ** 中の上 5.64 3.04 1.84 2.46 中くらい 5.77 2.71 1.89 2.33 中の下 6.12 2.67 1.80 2.12 下の方 5.45 2.26 1.69 1.86 一般入試 5.77 2.93 * 2.11 2.47 * センター試験利用入試 6.23 2.93 2.14 2.73 推薦入試 6.01 2.89 1.76 2.31 AO入試 5.73 2.43 1.78 2.09 その他 5.86 1.95 1.59 1.50 第一志望の学部 もしくは学科に進学した 5.98 2.83 ** 1.81 2.28 第一志望の大学では なかったが、 希望した専門領域だった 6.07 3.09 2.06 2.50 希望した専門領域ではない が、入学したい大学だった 5.73 2.69 1.94 2.06 第一志望ではないが満足で きる大学・専門領域だった 5.78 2.88 1.85 2.34 まったく希望していない 大学、専門領域だったが 不満は無かった 5.44 2.22 1.80 2.25 現在の大学、 または専門領域への 進学には不満が残った 5.50 2.06 1.80 2.23 進学した大学、 学部での専門領域と 高校時代の志望との関係 高校3年生のころの成績 入試形態 高校1年生のころの 進路希望 高校3年生のころの 家や塾での1日の勉強時間 学期中 休暇中 授業・実験 への出席 授業・実験 の課題、 準備・復習 授業とは 関係のない 学習 学習

5.在学中の学習活動の規定要因

以上の分析から、大学入学前の諸変数が、難易度の低い大学の学習活動に大きな影響を及ぼして いることが明らかになった。しかし、以上の分析では変数相互の影響力が考慮されていない。そこ で、大学入学前の諸変数が在学中の学習活動をどのように規定しているのか、重回帰分析によって 明らかにしたい。 従属変数には、「授業・実験への出席」「授業・実験の課題、準備・復習」「授業とは関係のない学 習」「休暇中の学習」を設定した。独立変数には、前節の分析において、在学中の学習活動との間に 統計的に有意な差がみられた項目を設定した。 具体的には、出身学校については、「設置者」や「出身高校等の所在地」を、高校時代の過ごし方 については、有意差のみられた15 項目を用いて因子分析を行って得られた因子3)を、高校から大学

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入学までの経験等については、「高校1 年生のころの進路希望」「高校 3 年生のころの家や塾での 1 日の勉強時間」「高校 3 年生のころの成績」「入試形態」「進学した大学、学部での専門領域と高校 時代の志望との関係」を用いる。またこれらの変数に加えて、大学の授業に対する認識・態度 4) 卒業後の進路の有無に関する変数を用いる。これら重回帰分析に用いる従属変数及び独立変数の詳 細は表7の通りである。 表7.重回帰分析に用いる変数 従属変数 授業・実験への出席 : 学期中の1週間に要した時間 授業・実験の課題、準備・復習 : 学期中の1週間に要した時間 授業とは関係のない学習 : 学期中の1週間に要した時間 休暇中の学習 : 休暇中の1週間に要した時間 独立変数 出身学校 設置者ダミー : 「私立」を1、それ以外を0のダミー変数 所在地ダミー : 「大学とは別の都道府県」を1、それ以外を0のダミー変数 高校時代の過ごし方 :高校時代の過ごし方に関する因子分析を行って得られた3つの因 子(【対学校文化】【学習志向】【受験勉強】)の因子得点 高校から大学入学までの経験等 高校1年生のころの進路希望 就職ダミー : 「就職する」を1、それ以外を0のダミー変数 未定ダミー : 「考えていなかった」を1、それ以外を0のダミー変数 高校3年生のころの勉強時間 : 高校3年生のころの家や塾での1日の勉強時間 高校3年生のころの成績 : 「上の方」=5から、「下の方」=1までの得点を配分 入試形態 センター試験ダミー : 「センター試験利用入試」を1、それ以外を0のダミー変数 専門領域と志望との関係 希望専門領域ダミー :「第一志望の大学ではなかったが、希望した専門領域だった」 を1、それ以外を0のダミー変数 大学の授業に対する認識・態度 :大学の授業に対する認識・態度に関する因子分析を行って得られた3 つの因子(【授業肯定】【マジメ志向】【サボリ志向】)の因子得点 卒業後の進路 未定ダミー : 「決めていない」を1、それ以外を0のダミー変数 表8は重回帰分析を行った結果である。これをみると、在学中の学習活動に影響力を及ぼしてい るのは、総じて、高校時代の過ごし方に関する「学習志向」や「高校 3 年生のころの勉強時間」、 大学の授業に対する認識・態度に関する「授業肯定」であり、当該の学習活動の規定要因は、それ らの影響力の強弱によって特徴づけられていることがわかる。 まず「授業・実験への出席」については、高校時代の過ごし方に関する「学習志向」が有意な影 響力を及ぼしているものの、大学の授業に対する認識・態度に関する「授業肯定」の方がより強い 影響力を及ぼしていることが確認できる。決定係数(調整済み R2)が非常に小さいこともあわせ 鑑みると、「授業・実験への出席」は、大学入学前に既に形成されている学習に対する志向性よりも、 大学の授業を肯定的なものとして捉えているかどうかを含む、大学入学後の諸変数によって左右さ れている可能性が高いと考えられる。 「授業・実験の課題、準備・復習」については、高校時代の過ごし方に関する「学習志向」や「高 校3 年生のころの勉強時間」が強い影響力を及ぼしているものの、大学の授業に対する認識・態度 に関する「授業肯定」もそれと同等の影響力を及ぼしていることが確認できる。すなわち、「授業・ 実験の課題、準備・復習」は、大学入学前に既に形成されている学習に対する志向性や学習習慣・ 学習レディネスに加え、大学の授業を肯定的なものとして捉えているかどうかによっても左右され 難易度の低い大学における学習活動

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ているといえる。 これに対し、「休暇中の学習」については、大学の授業に対する認識・態度に関する「授業肯定」 が強い影響力を及ぼしているものの、高校時代の過ごし方に関する「学習志向」や「高校3 年生の ころの勉強時間」の方がより強い影響力を及ぼしていることが確認できる。すなわち、「休暇中の学 習」は、大学の授業を肯定的なものとして捉えているかどうかよりも、大学入学前に既に形成され ている学習に対する志向性や学習習慣・学習レディネスによって左右されているといえる。 「授業とは関係のない学習」については、授業と関係がないこともあり、大学の授業に対する認 識・態度に関する「授業肯定」の有意な影響力はみられず、高校時代の過ごし方に関する「学習志 向」や「高校3 年生のころの勉強時間」が強い影響力を及ぼしていることが確認できる。決定係数 (調整済みR2)がやや小さいことに鑑みれば、その解釈には一定の留保が必要ではあるが、「授業 とは関係のない学習」は、大学入学前に既に形成されている学習に対する志向性や学習習慣・学習 レディネスによって左右されている可能性が高いと考えられる。 表8.在学中の学習活動に関する重回帰分析 -0.027 -0.045 -0.001 0.014 0.019 0.112 ** -0.010 0.004 -0.066 -0.119 ** -0.083 -0.023 0.101 * 0.158 *** 0.136 ** 0.196 *** 0.009 0.043 0.068 0.082 就職ダミー -0.048 0.066 -0.010 -0.002 未定ダミー -0.081 0.029 -0.007 0.021 0.040 0.172 *** 0.127 * 0.203 *** -0.005 -0.029 0.032 -0.017 センター試験ダミー 0.024 0.003 0.003 0.047 希望専門領域ダミー -0.008 0.064 0.029 0.012 0.136 ** 0.171 *** 0.053 0.147 *** 0.006 0.011 0.008 0.075 0.071 -0.014 -0.009 -0.108 ** 0.012 0.040 -0.048 0.024 0.039 0.172 0.069 0.196 2.352 ** 7.927 *** 3.523 *** 9.408 *** F値 サボリ志向 卒業後の進路 未定ダミー 調整済みR2 専門領域と志望の関係 大学の授業に対する認識・態度 授業肯定 マジメ志向 高校3年生のころの進路希望 高校3年生のころの勉強時間 高校3年生のころの成績 入試形態 出身学校 設置者ダミー 所在地ダミー 高校時代の過ごし方 対学校文化 学習志向 受験勉強 高校から大学入学までの経験 学期中 休暇中の 学習 授業・ 実験への 出席 授業・実験の 課題、 準備・復習 授業とは 関係のない 学習

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6.おわりに

本稿では、葛城(2007a)の「難易度の低い大学の学生が学習するか否かは、大学入学時点です でに決定してしまっている」という指摘に依拠し、特に大学入学前の諸変数との関連から、難易度 の低い大学における在学中の学習活動についての分析を行った。 分析の結果、「授業とは関係のない学習」については、そうした指摘を概ね支持する結果が得られ た。しかし、その他の学習活動については、そうした指摘を必ずしも支持するものではない結果が 得られた。すなわち、高校時代の過ごし方に関する「学習志向」や「高校3 年生のころの勉強時間」 といった、大学入学前に既に形成されている学習に対する志向性や学習習慣・学習レディネスが、 在学中の学習活動に強い影響力を及ぼしているのは確かなのであるが、その一方で、大学の授業を 肯定的なものとして捉えているかどうかもまた、在学中の学習活動を左右する要因となっているこ とが明らかになったのである。 こうした結果は、学習に対する志向性や学習習慣・学習レディネスを含む、学習面での問題を抱 える学生を多く受け入れざるを得ない難易度の低い大学にとって、在学中の学習活動の変容に大学 教育が介入しうる余地を示すものである。すなわち、学習面での問題を抱える学生を受け入れてい ても、大学教育のあり方次第で、そうした学生の学習活動を変容させうる可能性を示すものである。 本稿の知見に照らして、その鍵のひとつと考えられるのが、学生が大学の授業を肯定的なものと して捉えられるかどうか、といった点である。葛城(2007b)は、難易度の低い大学の学生は、「資 格取得につながる授業」や「一般常識が身につく授業」、「卒業後の職業に役立つ授業」といった、 大学教育の職業的レリバンスに対する期待が非常に高く、特に「資格取得につながる授業」に対す る期待は極めて高いことを指摘している。こうした「資格」に対する期待に応えることは、学生に 大学の授業を肯定的なものとして捉えさせるためのひとつの方策であるといえよう。 現在、就職率の増加や大学入学者の確保といった大学の生き残り戦略としての資格取得支援の重 要性は高まっているものの、依然大学教育の傍流としての位置づけは根強い。これらの学習機会を 担保する資格取得支援の取り組みを、大学教育の傍流としての位置づけを越えた形で、いかに正規 の大学教育と有機的に関連づけて考えていけるのか。この点が、難易度の低い大学の学生の学習活 動だけでなく、当該大学自体の存亡を左右する極めて重要な要因となっていくのではないだろうか。 なお、先述のように、本稿の研究関心は、大学入学前の諸変数との関連から、難易度の低い大学 における在学中の学習活動についてより詳細に明らかにすることにあった。そのため、大学入学前 の変数については多く設定したものの、入学後の変数については十分に設定しているわけではない。 両角(2009)も指摘するように、高校までに学習習慣を身につけていない学生でも、大学において 学習させることに成功している大学が存在している 5)ことに鑑みれば、今後は、大学がどういった 教育・学習経験を提供しているか、といった変数も十分に含めた分析を行う必要があると考える。

1)「入試形態」については、国立 H 大学は選択肢自体が異なるため、空欄になっている。 2)「推薦入学の種類」については、「入試形態」で「推薦入試」と回答したものだけが回答してい る(低難易度大学群370 名、私立 M 大学 41 名、国立 H 大学 98 名)。 3)因子分析の結果、「お酒を飲むことやタバコを吸うことに関心があった」「アルバイトをよくし た」等で構成される【対学校文化】(寄与率 2.151)、「資格試験のためによく勉強をした」「先生 難易度の低い大学における学習活動

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によく質問をした」等で構成される【学習志向】(寄与率2.093)、「少しでも偏差値の高い大学に 行きたいと考えていた」「塾や予備校に熱心に通った」等で構成される【受験勉強】(寄与率 2.089)の 3 つの因子が抽出された。 4)大学の授業に対する認識・態度に関しても、在学中の学習活動との間に統計的に有意な差がみ られた14 項目を用いて因子分析を行い、そこで得られた因子を用いる。因子分析の結果、「大学 の授業では幅広い知識を得られると思う」「大学の授業では専門的知識を得られると思う」等で構 成される【授業肯定】(寄与率3.011)、「成績はできるだけ A(優)を取ろうとしている」「自分 の成績は良い方だと思う」等で構成される【マジメ志向】(寄与率2.050)、「授業中に携帯電話で メールの読み書きをする」「授業中に私語をすることが多い」等で構成される【サボリ志向】(寄 与率2.032)の 3 つの因子が抽出された。 5)両角(2009)によれば、特に双方向型の授業や学生配慮型の授業は、難易度に関わらず、学生 を学習させることに効果があるようである。

参考文献

居神浩・三宅義和・遠藤竜馬ほか、2005、『大卒フリーター問題を考える』ミネルヴァ書房。 苅谷剛彦・平沢和司・本田由紀ほか、2006、「大学から職業へⅢ その1-就職機会決定のメカニ ズム」『東京大学大学院教育学研究科紀要』第46 巻:75-98 頁。 葛城浩一、2007a、「F ランク大学生の学習に対する志向性」大学教育学会編『大学教育学会誌』第 29 巻第 2 号:87-92 頁。 葛城浩一、2007b、「F ランク大学生の学習意識」山田浩之・葛城浩一編『現代大学生の学習活動』 広島大学高等教育研究開発センター高等教育研究叢書第90 号:69-84 頁。 両角亜希子、2009、「学習行動と大学の個性」『IDE 現代の高等教育』No.515、26-31 頁。 山田浩之、2005、「学生文化研究の課題」藤井泰・山田浩之編『地方都市における学生文化の形成 過程-愛媛県松山市の事例を中心にして-』松山大学地域研究センター叢書第3 巻:1-17 頁。

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Abstract

The Learning Activities of Students

Who Belong to Low-prestige Universities

Koichi KUZUKI

Associate Professor, Center for Research and Educational Development in Higher Education, Kagawa University

This paper analyzes how low-prestige universities can improve learning activities of their students. The discussion of this paper is based on an argument of an earlier study, i.e., whether students at low-prestige universities learn or not is already decided at the time of their entrance into university.

For out-of-class learning, the conclusions of this paper support the argument of the earlier study, but for learning in other situations, this paper shows different results. That is, this paper supports the idea of whether students are positive about university lectures or not also determines their learning activities, while study orientation, learning habits and readiness, which are developed prior to their entrance into university, still affect their learning activities.

The results of this paper indicate that low-prestige universities, which have to accept many students with difficulties learning, including study orientation, learning habits and readiness, can change and improve learning activities of their students. This paper highlights the idea that there is much possibility for university education to change and improve learning activities of the students who have difficulties learning, and one of the keys is whether students can be positive about university lectures or not. An earlier study points out the fact that students at low-prestige universities have strong expectations for university education to be relevant to their career. Especially, they very much look forward to lectures which lead to acquisition of qualifications. For this reason, this paper suggests that in order to encourage students to be positive about lectures and to improve their learning activities, low-prestige universities must meet the students’ expectations for acquisition of qualifications.

参照

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