I P S 皿 鞍
JapanPouH1yScienceAssocI胡on
サトウキビ抽出物の飼料添加がオイルアジュバンドヮクチンを脚部筋肉内接種 された採卵鶏の生産性およびストレス指標に及ぼす影響
巽俊彰1.佐々木健二2.西康裕3
1三重県北勢家畜保健衛生所.三重県四日市市新正4‑19‑26 2三重県農水商工部,三重県津市広明町13 3三重県畜産研究所三重県松阪市嬉野町1444‑1
白色レグホーン系採卵鶏へのオイルアジュバンドワクチン(OEV)の脚部筋肉内接種によるストレス発現ならびにサト ウキビ抽出物20%製品(SCE)の0.05%飼料添加によるストレス軽減効果について評価した。
試験区は,82日齢にOEVの脚部筋│句内接種および給与飼料へのSCEO.05%添加の有無によりOEV接種でSCE無添加 飼料給与の有ワクチン無添加区OEV接種でSCEO.05%添加飼料給与の有ワクチンSCE区OEV無接種でSCE無添加 飼料給与の無ワクチン無添加区とした。
その結果,偽好酸球/リンパ球(H/L)比は無ワクチン無添加区に比べ。有ワクチン無添加区では接種21日後まで,有ワ クチンSCE区では接種7日後まで有意に高かった。また,H/L比は有ワクチン無添加区に比べ有ワクチンSCE区では接 種8時間後,14〜42日後において有意に低かった。このことから,SCE飼料添加によりOEV脚部筋肉内接種によるピー
ク時のストレスを軽減したこと,ならびにストレスからの回復を早めたことが認められた。
産 卵 初 期 に お い て 産 卵 率 が 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区 に 比 べ , 有 ワ ク チ ン 無 添 加 区 で 有 意 に 低 か っ た が 有 ワ ク チ ン S C E 区 で は差がなかった。このことから,SCE飼料添加により産卵率が改善傾向にあることが認められた。
以上の結果から,SCE飼料添加はOEV脚部筋肉内接種によるストレス状態からの│可復を早め,産卵初期における産卵 率の低下を抑制することが示唆された。
キーワード:αl酸性糖蛋白,H/L比,採卵鶏,オイルアジュバンドワクチン,サトウキビ杣出物
と,ならびに2種類のOEV頚部皮 │、.│可時接種により増体重は接 種 後 7 日 間 低 下 し , 産 卵 初 期 で の 産 卵 率 , 産 卵 日 量 飼 料 摂 取 量 が 低 下 . 飼 料 要 求 率 が 尚 ま る 傾 向 で あ っ た が , サ ト ウ キ ビ 抽 出 物 20%製品(Sugarcaneextract;SCE)の飼料添加により改善され たことを報杵した(巽ら,2011)。また,SCEは1週齢の採卵鶏へ の 3 日 ま た は 6 日 の 連 続 経 口 投 与 に よ る 免 疫 増 強 効 果 お よ び 成 長 促進効果(El‑Abasv"α/.,2002),2週齢または10週齢の鶏への3
日間の連続経口投与による免疫増強効果(El‑Abasy""l.,2003a).
ならびにl過齢の鶏への3日間の連続経ll投与によるE加z""
""2"α感染に対する防御作用(El‑Abasy""/"2003b)を示すこ とが報告されている。さらに,SCE添加飼料を83日齢の採卵鶏 に 3 5 H 間 給 与 し た 結 果 , 腸 機 能 の 活 性 化 に よ る 成 長 促 進 効 果 を 示すこと(Yamauchiら.2006)、SCEの飼料添加による肉用鶏ひ なへの持続的な給与がSα/加0"E"αEnteritidisに対して排菌抑制 効果を示すこと,ならびに競合排除製品を投与した後にSCEO.05
% 添 加 飼 料 を 給 与 す る こ と で 細 胞 性 免 疫 増 強 効 果 を 示 す こ と ( 巽 ら,2010)が報告されている。
一 方 . 頚 部 皮 下 接 種 に 比 べ 鶏 体 に 対 す る ス ト レ ス が 大 き い と 推 測 さ れ る 筋 肉 内 接 種 を 用 法 と し た O E V も 市 販 さ れ て い る こ と か ら,本研究では,白色レグホーン系採卵鶏を用いてOEVの脚部筋 肉内接種によるストレス指標および生産性に及ぼす影響を検討し た。さらにSCEの飼料添力llによるそれらの改善効果を検証した。
緒
||||ロ
養鶏経営において鶏病の発生は大きな経済的被害をもたらす。
これを予防するためには,養鶏場内外におけるゾーニングによる 病原体の養鶏場内への侵入防止,鶏舎等の消毒による飼育環境中 で の 病 原 体 の 殺 滅 お よ び 低 減 抗 菌 性 物 質 等 の 投 与 に よ る 鶏 体 へ の感染防止などの衛生管理が行われている。ワクチン接種はその 対策のひとつであり、動物に微生物あるいは微生物由来の抗原を 接 種 す る こ と で 感 染 に 対 す る 抵 抗 力 を 与 え る 。 な か で も オ イ ル ア ジュバンドワクチン(OEV)は,1回の接種で長期にわたり免疫 効果が持続する(Deguchem/"1998)ため,近年多くの採卵鶏農 場で使用きれているが,接種反応が強い(Glisson,2000)ことから 生産性等に与える影響が懸念されている。
こ れ ま で に 著 者 ら は . 白 色 レ グ ホ ー ン 系 採 卵 鶏 を 用 い て O E V の頚部皮下接種が生産性等に及ぼす影響を検討した。その結果,
接種後1日の増体重が有意に低下し,H/L比が有意に高かったこ
2011年5月23日受付.2012年1月12日受理 連 絡 者 : 巽 俊 彰
〒510‑0064三重県四日市市新正4‑19‑26 Tel:059‑351‑1085
Fax:059‑353‑1591
E‑mail:tatsutOl@prefmiejp
日齢に各9羽/区を測定した。
2)Q'l酸性糖蛋白値:一元放射免疫拡散法のニワトリαlAG 定量用キット(株式会社メタボリックエコシステム研究所製)を 用いて,血漿5 を注入後,湿潤ケースに入れ,37℃,48時間後 に測定した。68日齢,82日齢(投与前および8時間後),83日齢 89日齢96日齢,103日齢124日齢,208日齢に各6羽/区を測 定した。
3)増体重:82〜208日齢の期間は7日間隔で個体毎に体重を 測定した。なお,増体重は82日齢からの積算値とした。
4)飼料摂取量:82〜208日齢の期間は7日間隔で群毎に測定 した。なお,飼料摂取量は82日齢からの積算値とした。
5)産卵成績:139〜208日齢の産卵個数産卵重量を毎日,個 体毎に測定した。
3 統 計 処 理
H/L比,αl酸性糖蛋白値増体重,飼料摂取量については反復 測定分散分析法(二元配置分散分析法(対応あり))および最小 有意差法(エクセル統計2010,SSRICo.),産卵成績は一元配置分 散分析法および最小有意差法(エクセル統計2010,SSRICo.)を 用いて解析した。
結 果
H/L比は,無ワクチン無添加区に比べ有ワクチン無添加区が OEV接種8時間後〜124日齢まで,有ワクチンSCE区がOEV 接種8時間後〜89日齢まで有意に高かった。一方,有ワクチン S C E 区 は 有 ワ ク チ ン 無 添 加 区 に 比 べ 8 2 日 齢 O E V 接 種 8 時 間 後,96〜124日齢で有意に低かった。また,208日齢で有ワクチン 無 添 加 区 お よ び 有 ワ ク チ ン S C E 区 は 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区 に 比 べ 有意に低かった(図l)。
材 料 と 方 法 1 . 試 験 条 件
試験期間:2008年8月12日〜12月30日
試験区分:68日齢の白色レグホーン系採卵鶏90羽(10羽/群
×3群×3区)を群毎に体重が均等になるように3区に分けた。
有ワクチン無添加区はSCE無添加飼料を給与し,82日齢時午前 9時に8種混合(ND,IB‑滋賀株,IB‑AO‑27株,IB‑GO‑58株,
EDS,IC‑A,IC‑C、Mg)OEVO5mj(lドース)/羽を脚部筋肉内 接種した。有ワクチンSCE区はSCEO.05%添加飼料を給与し,
82日齢時午前9時に8種混合OEVO5ml(lドース)/羽を脚部筋 肉内接種した。無ワクチン無添加区はSCE艇添加飼料を給与し,
OEVを接種しなかった。
SCE:砂糖製造工程においてサトウキビから脱糖した搾り汁を 陽 イ オ ン ク ロ マ ト グ ラ フ イ ー に て ポ リ フ ェ ノ ー ル を 含 有 す る 分 画 を回収した抽出液を米ぬか油かすに20%(W/W)吸着させた穎 粒品(きびしぽりEX,三井製糖株式会社)を用いた。
飼養管理:基礎飼料として,68〜117日齢には粗蛋白質(CP) 13.5%,可消化養分総量(ME)2650kcal/kgの大雛用飼料を開放 型大雛舎にて10羽/1ケージ,その後208日齢まではCP17%, ME2850kcal/kgの成鶏用飼料を開放型成鶏舎にて単飼ケージで 飼育し,不断給餌した。なお,光線管理は68〜117日齢の期間は 自然日長で,118〜208H齢の期間は16時間点灯とした。
2 . 調 査 項 目
l)偽好酸球/リンパ球(H/L)比:デイフ・クイック(シス メックス(株),神戸)にて血液塗沫染色後,光学顕微鏡にて白血 球の百分率を測定し,算出した。68日齢,82日齢(投与前および 8時間後),83日齢89日齢.96日齢103日齢124日齢,208
1.8
一 有 ワ ク チ ン 無 添 加 区
a
1.6
1.4
1.2
0810
︵H/L比︶
b 0.6
0.4
0.2
0.0
6 8 日 齢 8 2 日 齢 接 種 8 時 間 後 8 3 日 齢 8 9 日 齢 9 6 日 齢 1 0 3 日 齢 1 2 4 日 齢 2 0 8 日 齢 図1.H/L比に対するOEV脚部筋肉内接種とSCE飼料添加の影響
(同日齢の異符号間に5%水準で有意差あり)
J8
(卜Lg/ml)
2500 一 有 ワ ク チ ン 無 添 加 区
÷ 有 ワ ク チ ン S C E 区 一国と再無ワクチン無添加区
a
2000
0051
︵α1酸性糖蛋白質値︶
1000
b 500
0
6 8 日 齢 8 2 日 齢 接 種 8 時 間 後 8 3 日 齢 8 9 日 齢 9 6 日 齢 1 0 3 日 齢 1 2 4 日 齢 図2.ql酸性糖蛋白値に対するOEV脚部筋肉内接種とSCE飼料添加の影響
(同日齢の異符号間に5%水準で有意差あり)
208日齢
αl酸性糖蛋白値は,無ワクチン無添加区に比べ有ワクチン無 添加区が68日齢83〜124日齢,有ワクチンSCE区が83〜124
日齢で有意に高かった。一方,有ワクチンSCE区は有ワクチン 無添加区に比べ68日齢83〜96日齢,208日齢で有意に低く.
124日齢で有意に高かった。また,208日齢で有ワクチンSCE区 は,無ワクチン無添加区に比べ有意に低かった(図2)。
OEV接種後の増体重および飼料摂取量を無ワクチン無添加区 と比較した結果,有ワクチン無添加区有ワクチンSCE区とも有 意な差は認められなかった(表1,2)。
139〜208日齢における産卵成績について無ワクチン無添加区 と比較した結果,産卵率は有ワクチン無添加区が有意に低かった が,有ワクチンSCE区では差がなかった。また,飼料日量は有ワ クチン無添加区有ワクチンSCE区で有意に高かったが,それ以 外の各項目では区間に有意な差は認められなかった(表3)。
考 察
GrossandSiegel(1983)は,鶏における多種の単一および複合 ストレスについて検討した結果偽好酸球/リンパ球(H/L)比の 変 動 が ス ト レ ス 判 定 指 標 に な る こ と 。 さ ら に 多 種 の ス ト レ ス の 測 定には血漿コルチコステロン(CS)濃度よりも優れた検査法であ ると報告している。また.同時複合ストレスでは,H/L比はCS 濃度よりも変動が少なく,かつ永続的であることがMcFarlane andCurtis(1989)によって報告されている。これは,H/L比が長 期間にわたるストレス測定に,CS濃度は短時間のストレス測定 に適している特性による。本試験では,無ワクチン無添加区に比 べ有ワクチン無添加区はOEV接種21日後まで,有ワクチン
SCE区はOEV接種7日後まで有意に高く,OEV脚部筋肉内接 種による影響が認められた。さらに,有ワクチンSCE区は有ワ クチン無添加区に比べOEV接種8時間後14〜42日後において 有意に低かったことから,SCE飼料添加はOEV脚部筋肉内接種 によるピーク時のストレスを軽減することならびにストレスから の回復を早めた。なお,208日齢において,有ワクチン無添加区 有ワクチンSCE区は無ワクチン無添加区より有意に低かったが 各区とも124H齢の数値よりも高いことから,これはワクチン接 種ストレスによるものではなく,産卵期における他のストレス要 因によることが推察される。また,H/L比に基づいたストレス発 現期間について本試験と過去(巽ら,2011)の成績を比較する と,OEVの製品等の条件が異なってはいるものの,脚部筋肉内接 種の21日間は頚部皮下接種の1日間に比べ長<,2種類のOEV 頚部皮下同時接種の42日間に比べ短いことが認められた。
血漿α1酸性糖蛋白値は急性期蛋白のひとつで,炎症時などに 急増する。また,慢性免疫ストレスを負荷した鶏において上昇す ることが明らかとなっており(高橋1996),ストレス強度の指標 として活用されている(Takahashi""/.,1994;Takahashi""/., 1998:Takahashi"α/.,2002)。本試験では,無ワクチン無添加区 に比べ有ワクチン無添加区,有ワクチンSCE区ともOEV接種後 42日間有意に高く,OEV脚部筋肉内接種による影響が認められ た。また,有ワクチンSCE区は有ワクチン無添加区と比べOEV 接種42日後に有意に高かったことから,SCE飼料添加はOEV 脚部筋肉内接種ストレスからの回復を早めることはできなかっ た。一方,有ワクチンSCE区は有ワクチン無添加区と比べOEV 接種l〜14日後に有意に低かったことから,SCE飼料添加は
表l増体重に対するOEV脚部筋肉内頚部皮下接種とSCE飼料添加の影響(g/羽)
日齢
OEV接種後の日数
42胆4
31m2
110 28
75皿3
鋤7 6491
jl521
311
+|+|+一5797701有ワクチン無添加区 有ワクチンSCE区 無ワクチン無添加区
852421
+十十636226111
201±35 193±27 235±11
114532士士士
668
658222 753431+|+|士713325333
135753+|+|+277392434│]齢
OEV接種後の日数
銘615 53u6 砲017 97咽7 64略8
19週4
有 ワ ク チ ン 無 添 加 区 有ワクチンSCE区 無ワクチン無添加│X
214331土士士668422
666
393131+|+|士606766666683562
+|土十一989202555 579561+十十737
090
656 433331士十一十一766746666 9931+|+|+205424666日齢
OEV接種後の日数
190121 860221
429111
31Ⅳ9 08鴫9 758011
有ワクチン無添加区 有ワクチンSCE区 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区
010354
+|+|士192412777 709
243
+|+|+396855
777 334454+|士十一139118776
741254士士十一142533777
245
442+|+|+380989 666
719±54 699±45 714±22
')積算増体重の平均±標準偏差
表2.飼料摂取量に対するOEV脚部筋肉内接種とSCE飼料添加の影響(kg/10羽/群)
1ワ4
ユ ー ▲
42 H齢
OEV接種後の日数
31叩2 75皿308Ⅱ2
鋤7 6491
556111 |御幽脚
1421
000
士十一十一448444有 ワ ク チ ン 無 添 加 区 有ワクチンSCE区 無ワクチーン無添加区
212333 111士十一十一360
217100+|+|+749666222
085100+|+|土217 643
853 000222
000士士十一996889 742 64恥8
日齢
OEV接種後の日数
97喝7
兜017
86旧5 53叫6
131 49
751121+|+|士864654777
有 ワ ク チ ン 鉦 添 加 区 有ワクチンSCE区 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区
121+|+|+756765666 624
707121+十十549321555 098655 915121士士士749
878333 111+|+|+670 999111+十十210544444867 860221
日齢
OEV接種後の日数
429111 190121
758011
帥819
317jll 014239士十一十一490530222111232士十一士685
有 ワ ク チ ン 無 添 加 区 有ワクチンSCE区 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区
101231+|土十一936 751111111 002
398221+十十842 1970991 319230+|+|士374 874000111
181221+|+|+405431888 329998
')積算飼料摂取量の平均±標準偏差
ワクチン接種ストレスによるものではなく、産卵期における他の ストレス要因によるものと推察されるが,本試験では│リ]らかにで きなかった。
増体重および飼料摂取量は.本試験ではOEV脚部筋肉内接種 による低下が認められなかった。過去の成績ではOEV頚部皮下 接種の増体重低下は1日間であり.本試験ではOEV脚部筋肉内 接種後6日以内の測定は行っておらず,比較できなかった。2種 類のOEV頚部皮下同時接種では増体重の低下が7日間、飼料摂 取量の低下が21日間であり.ストレスによる影響は本試験の方 が短いことが推察された。
一方産卵初期では産卵率が有意に低かったが,SCEの飼料添 O E V 脚 部 筋 肉 内 接 種 に よ る ピ ー ク 時 に お け る ス ト レ ス を 低 減 し
た。また,血漿αl酸M糖蛋白値に基づいたストレス発現期間に ついて本試験と過去の成績(巽ら,2011)を比較すると.脚部筋 肉内接種の42日間は頚部皮 │、接種の1日│I1に比べ長く,2種類の OEV頚部皮下同時接種の21日間に比べ長かった。ストレス発現 期間の傾向について.血漿αl酸性糖蛋白値はH/L比と異なった 傾Ifリを示したが、これは血漿αl酸性糖蛋白値が鶏体内の炎症に 反応することから,脚部筋肉内接種は2種類のOEV頚部皮下│可 時 接 種 よ り も 炎 症 反 応 が 長 期 間 持 続 し た こ と が 推 察 さ れ る 。 な お,208日齢において有ワクチンSCE区は,有ワクチン無添加 区,無ワクチン無添力││区より有意に低かったが,H/L比と同様に
J10
表3.産卵成績に対するOEV脚部筋肉内接種とSCE飼料添加の影響(139〜208日齢)
産卵率
(%)
Iz均卵重 (9)
産 卵 日 量 (g/日)
飼料日量 (g/日) 88.4±2.6')b2)
91.0±2.4ab 92.4±1.9a 有ワクチン無添加区
有ワクチンSCE区 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区
008
114士士士887 663
555004
士士士276 019
554 752448
110111 aab796212
士士士606
育成率
(%) F均初産
日齢
50%産卵 飼料要求率 日齢
有ワクチン無添加区 有ワクチンSCE区 無 ワ ク チ ン 無 添 加 区
000+|+|+800222 887333111 ハムワムqJ+|+|+|ヘペ﹀ワ﹄川哉 714 898333111 663042士十一十一303
222 835001 jjjⅨⅨⅨ111
')平均±標準偏差2)異符号間に10%水準で有意差あり
加により改善された。過去の成績では,OEV頚部皮下接種によ り 産 卵 初 期 で の 産 卵 率 産 卵 日 量 飼 料 要 求 率 が 無 ワ ク チ ン 区 に 比べ劣る傾向が認められたこと,さらに2種類のOEV頚部皮下 同時接種により悪影響を受けた産卵率,産卵日量,飼料要求率な どが,SCE飼料添加により改善されており,本試験では産卵率の み で は あ っ た が S C E の 改 善 効 果 の 点 か ら 再 現 性 が 得 ら れ た 。 OEV脚部筋肉内接種の産卵初期における産卵率への影響は,有 ワクチン無添加区の産卵率88.4%に対し無ワクチン無添加区の 924%であることから,4%と評価できた。過去の成績では頚部 皮下接種で92.7%に対し,無ワクチン無添加区で94%であり,1.3
%の影響であった。また,2種類のOEV頚部皮下同時接種では 83.5%に対し,無ワクチン無添加区では904%と69%の影響が あった。一概には比較できないが,産卵率から見るとストレスの 強さは,2種類のOEV頚部皮下│可時接種が最も強く,脚部筋肉内 接種頚部皮下接種の順に弱くなっていると考えられた。
Yamauchiら(2006)は,83日齢の採卵鶏雄を用いてSCE添加 飼 料 を 3 5 日 間 給 与 し た 結 果 飼 料 摂 取 量 お よ び 増 体 重 が S C E 0.05%および1%飼料添加では対照区と比べて増える傾向にある
と報告している。さらに,SCE添加飼料を給与した鶏群における 腸の形態学的変化について調査した結果,腸における腸絨毛高,
腸絨毛面積,上皮細胞面積が対照群と比較して高い値を示したこ とから、組織学的に腸機能の活性化が認められたこと,ならびに こうした腸機能の活性化により鶏に対する発育促進効果と免疫刺 激作用が見られたと報告している。本試験では,SCE().05%添加 飼 料 に よ り 飼 料 摂 取 量 を 増 加 さ せ る こ と は で き な か っ た が , 腸 絨 毛の機能を活性化することで飼料成分の吸収がよくなり,その結 果 飼 料 要 求 率 を 低 下 さ せ た こ と が 推 測 さ れ た 。
以上の結果から,SCE飼料添加はOEV脚部筋肉内接種による ピーク時のストレスを軽減すること,ならびにストレス状態から の回復を早めること,さらに産卵初期における産卵率の低下を抑 制することが示唆された。
謝 辞
本 研 究 に あ た り ご 指 導 賜 り ま し た 米 沢 女 子 短 期 大 学 の 高 橋 和 昭 博 士 , 名 古 屋 大 学 の 村 井 篤 祠 博 士 な ら び に 鶏 飼 育 管 理 等 に 尽 力 い
ただいた三重県畜産研究所の岡秀和氏,寺田和彦氏,伊藤浩也氏 闘牛征史氏に深謝いたします。
引 用 文 献
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1 2 ) 巽 俊 彰 ・ 佐 々 木 健 二 ・ 後 藤 正 和 S C E 抽 出 物 の 飼 料 添 加 ならびに競合排除製品の併用が肉用鶏の免疫機能生産性.
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1 3 ) 巽 俊 彰 ・ 佐 々 木 健 二 ・ 西 康 裕 サ ト ウ キ ビ 抽 出 物 の 飼 料
添加がオイルアジユバンドワクチンを頚部皮下接種された 採 卵 鶏 の 生 産 性 お よ び ス ト レ ス 指 標 に 及 ぼ す 影 響 日 本 家 禽学会誌48:49‑57.2011.
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IntramuscularwithOil‑AjuvantedVaccines
T o s h i a k i T a t s u m i ' , K e n i i S a s a k i 2 a n d Y a s u h i r o N i s h i 3
'MieHokuseiLivestockHygieneServiceCenter,4‑19‑26ShinsyoYokkaichi‑shi,Mie,510‑0064 2MiePrcibcmralgovemment,13Koumci‑choTsll‑shi,Mic,514‑8570
3MieLivestockRcsearchDivision,1444‑1Uresino‑choMatsusaka‑shi,Mic,515‑2324
Thestress‑responsesduetointramusculal・injectionofoil‑ajuvantedvaccine(OEV)inwhiteleghornlayersandthe effectofdietalycoIUugatedsugarcaneextract20%products(SCE)wereevaluatedonproductivityandreductionof stl・ess‑responsesinthechickens.
Asaresult,theH/LratiowasroseintentionallybythelegintramusculariniectionofOEVat82ndageincom‑
parisonswiththellovaccinegroLIpfi・om8hoursto21daysaftervaccination.Ontheotherhand,ithasbeenimpl・oved bythefbdderadditionofSCE.
Adverseeffectwasobservedontherateofegglayinginthefirststageoftheegglayingbythelegintramuscular irUectionofOEVincomparisonswiththenovaccinegroup.Ontheotherhand,ithasbeenimprovedbythefbdder
additionofSCE.
Itwasclarifiedthatthestressappearanceperiod,andthedecreaseintheegglayingresultinthefirststageofthc egglayingbythelegintramusculal・injectionofOEV.
TheseinfluencesbylegintramuscularinjectionofOEVwereguessedtobeimprovedbythelbddel・additionof
SCE.
(J"pα"eノbw"α/Q/PozI/r/]'Sc/e"ce,41・/7‑"2,20/2) Keywords:Q/‑lacidglycoprotein,heterophil/lymphocyteratio,layer,oil‑ajuvantedvaccine,sugarcaneextract
J12