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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

環内プロパルギル位に窒素官能基を有する中員環ア ルキンの合成と反応

倪, 潤炎

http://hdl.handle.net/2324/1398549

出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(理学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Public access to the fulltext file is restricted for unavoidable reason (3)

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氏 名: 潤炎

論文題名: Synthesis and Reaction of Medium-sized Cyclic Alkyne Having Endocyclic Nitrogen Functionality at The Propargylic Position

(環内プロパルギル位に窒素官能基を有する中員環アルキンの合成と反応)

区 分:甲

論 文 内 容 の 要 旨

アルケン,アルキン等の炭素−炭素多重結合は有機化学における最も基本的官能基の一つであ る.本研究では,これら炭素−炭素多重結合を環内に含む含ヘテロ中員環分子について,合成 法の開発,構造化学的解析,ならびに反応開発などについて系統的な研究を行なった.

第一章「Introduction」では,アルケン,アルキンの基礎化学およびそれらを環内に含む中

員環の構造,反応についての既往の研究を概観するとともに,環内に窒素官能基などのヘテ ロ官能基を導入した中員環アルキン,アルケンの合成と反応開発を行なう本研究の意義と目 的について述べた.

第二章「Stereoselective Transformation of Planar Chiral trans-Cycloalkene Having Endocyclic Nitrogen Functionality at The Allylic Position」では,室温下に安定な面不斉を有する環状E− ルケンである9 員環ジアリルアミドおよび9 員環オルトシクロファンの立体特異的変換反応 の開発について検討した.その結果,これらの環状アルケンに適切な Lewis 酸を作用させる と,特異な渡環反応が進行し,オクタヒドロイソインドール類やヘキサヒドロイソキノリン 類が収率良く得られることを見出した.また,これらの反応が立体特異的に進行することを 明らかにするとともに,その反応機構を提唱した.

第三章「Synthesis and Reactions of Cyclic Enyne Having Nitrogen Functionality at The Allylic

Propargylic Position」では,環内に E−アルケンとアルキンを有する含窒素中員環分子の合成

と反応について検討した.その結果,鍵反応として分子内Nicholas反応を用いる合成経路を 開発し,9員環および10員環のアルキンコバルト錯体中間体を効率的に合成することに成功 した.さらに,9 員環アルキンコバルト錯体が,室温において安定な面不斉を有しているこ とを明らかにするとともに,そのコバルト部位を除去すると渡環型 Cope 転位が速やかに進 行し,アレン置換ピロリジン誘導体を収率よく与えることを見出した.一方,10員環アルキ ンコバルト錯体には,室温において動的な面不斉が存在することを,また,そのコバルト部

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位を除去することで E−アルケンとアルキンを有する 10 員環分子が収率良く得られることを 見出した.また得られた10員環分子が室温において動的な面不斉を有していることを明らか にした.

第 四 章 「Medium-sized Cycloalkynes Having Endocyclic Heterofunctionalities at The Both Propargylic Positions: Consice Synthesis, Structural Analysis, and Reactions」では,環内に 2つの ヘテロ官能基を有する中員環アルキンの合成と反応について検討した.その結果,鍵反応と

して二重 Nicholas反応を用いる合成経路を開発し,多様な含ヘテロ中員環アルキン類を収率

よく合成することに成功した.また,本法により得られた中員環アルキン類が,Huisgen反応 や逆電子要請型Diels−Alder反応に関して高い反応性を示すことを明らかにした.

特に,9員環アルキンとベンジルアジドとのHuisgen反応に関しては反応速度を精査し,反 応性と環歪みの相関を解明した.さらに,2つの窒素官能基を有する 9員環アルキンに蛍光 発色基とペプチド鎖を導入することに成功し,生化学研究における分子プローブとしての有 用性を示した.

第 五 章 「Stereochemical Behavior and Electrophilic Addition Reaction of Medium-sized Cycloalkyne Having Endocyclic Nitrogen Functionality at The Propargylic Position」では,含窒素9 員環アルキン類の求電子付加反応について検討し,ジハロゲン化やプロトハロゲン化反応が 高位置,高立体選択的に進行することを見出すとともに,その反応機構を提唱した.

また,本法で得られるE−ジハロゲン化体が室温において安定な面不斉を有していることを 明らかにした.さらに,含窒素9員環アルキンにN−ヨードスクシンイミドと酢酸を作用させ ると,特異な縮環反応が進行し,8員環エナミン誘導体が得られることを見出した.

第六章「Summary」では,本論文を総括した.

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