博士論文審査報告書
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(2) 本博士論文では、電場中における触媒上でメタンを反応させ、二酸化炭素 との反応によるエチレン製造、二酸化炭素との反応による合成ガス製造、酸 素との反応によるエチレン製造を検討し、低い温度でも高い性能を示しうる ことを明らかにしている。 以下、博士論文の詳細について審査結果をまとめる。第一章では、メタン の化石資源としての有用性について述べ、その化学的利用としての間接転換 法と直接転換法についてまとめている。さらに、メタンを反応させて各種化 学 品 を 創 り 出 す 意 義 を 、具 体 的 な 例 を 多 数 示 し て ま と め て い る 。第 二 章 で は 、 C a を 一 部 置 換 し た L a A l O 3 ペ ロ ブ ス カ イ ト 酸 化 物 触 媒 を 用 い 、電 場 印 加 反 応 場における二酸化炭素を酸化剤としたメタン酸化カップリングを検討してい る 。低 温 条 件 の 電 場 印 加 反 応 場 中 で 本 反 応 が 駆 動 す る 触 媒 を 見 つ け る た め に 、 異種金属カチオンを置換したペロブスカイト酸化物に着目し触媒探索を行い、 La0.7Ca0.3AlO3-触 媒 を 用 い た 際 の C2 収 率 は 7.4%を 達 成 し 、既 往 の 報 告 を 超 える最高値となった。原料分圧変化試験を行い反応速度式を求めた結果、電 場 印 加 反 応 場 に お い て 反 応 が 二 酸 化 炭 素 分 圧 に 強 く 依 存 し 、 こ の 際 に Ca が 炭 酸 塩 と し て 存 在 す る の で は な く 、La2O2CO3 を 形 成 す る こ と で C2 炭 化 水 素 の 生 成 が 促 進 す る こ と を 明 ら か に し た 。第 三 章 で は 、L a を 一 部 置 換 し た Z r O 2 を 担 体 と し Ni を 担 持 し た 触 媒 を 用 い て 、 電 場 印 加 反 応 場 に お け る メ タ ン 炭 酸 ガ ス 改 質 に つ い て 研 究 し て い る 。電 場 を 印 加 す る こ と に よ り 、低 温 ( 4 2 3 K ) でも反応が速やかに進行し、従来に比べて副反応である逆水性ガスシフト反 応が抑制され、高選択的に炭酸ガス改質が進行した。また高メタン転化率 (70 %前 後 )条 件 に お い て 、 触 媒 と 反 応 管 に お け る 炭 素 析 出 を 従 来 の 系 と 比 較 した結果、従来の系においては反応管が閉塞する程の炭素析出が見られたの に対して、電場印加反応場においては反応温度が低いためにほとんど炭素析 出が起こらないことを見出した。電子効率やエネルギー効率を比較し、電子 効 率 は 88-252 で あ り 電 気 化 学 的 (電 子 効 率 が 1)な 反 応 に 比 べ 大 幅 に 高 い 効 率 を 有 す る こ と 、エ ネ ル ギ ー 効 率 に つ い て は 、電 流 値 が 増 加 す る 程 高 い 値 (30% 前 後 ) を 示 す こ と を 明 ら か に し て お り 、電 場 印 加 反 応 場 は 本 反 応 に 適 し て い る こ と を 示 し た 。 第 四 章 で は 、 La で 一 部 置 換 し た ZrO2 触 媒 に お け る 電 場 印 加 効 果 や ZrO2 触 媒 に お け る ア ル カ リ 土 類 金 属 の 添 加 効 果 を 明 ら か に し た 。 ま た 、 C e - W- O 系 酸 化 物 触 媒 を 用 い た 電 場 印 加 反 応 場 に お け る メ タ ン 酸 化 カ ッ プリングの検討についても検討している。外部電位に応答して多電子酸化還 元 特 性 を 示 す ポ リ オ キ ソ メ タ レ ー ト TBA-PW12O40 を CeO2 に 担 持 し た 触 媒 に おいて、電場印加反応場で高活性を発現することを示した。またその構造を IR、 XRD、 XAFS、 Raman を 用 い て 詳 細 に 検 討 し 、 電 場 印 加 反 応 場 中 に お い て Ce2(WO4)3 に 構 造 が 変 化 し て メ タ ン 酸 化 カ ッ プ リ ン グ の 活 性 種 と し て 機 能 することを示した。第五章では、結論としてこれらを総括している。 1.
(3) これらの結果を包括的に評価すると、これら発見は、電界中での低い温度 でのメタンの反応による化学品合成に新たな可能性を示すとともに、電場に よって修飾された触媒反応体系を提案しており、天然ガス転換化学、ならび に触媒化学の発展に寄与しうる新規性を持った研究であるとみなす。よって 本論文は博士(工学)の学位論文として価値あるものと認める。 2017 年 1 月 審査員(主査) 早稲田大学教授. 博士(工学)東京大学. 関根. 早稲田大学教授. 博士(工学)早稲田大学. 小柳津. 早稲田大学教授. 博士(理学)東京大学. 勝藤. 泰. 研一. 拓郎. JX エ ネ ル ギ ー 株 式 会 社 ・ 中 央 技 術 研 究 所 フ ェ ロ ー 工学博士. 2. 東京大学. 真崎. 仁詩.
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JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/ Title エネルギー技術開発における開発フェーズと開発経費 の相関分析 Author(s) 遠藤, 勇徳; 山田,