(1)
ろう・高度難聴児の言語発達
- 91.ftの壁打破のための言語発違上の必要条件の解明一森
寿 子
I. 研究の目的と課題 1) ろう・両度難聴児(以下重度聴覚障害児)は聴覚活用を主とした早期敦育(以下就学前 聴熊訓練法)によってどの程度まで音芦廿梧を獲得しえるのであろうか。 2) 虹聴児なみの音声言語を獲得しうる可能性が行るとすれば,それは就学前駒能1/11細法に おいてどのような情条件(教育的および個人的)が整った時であろうか。 3) また,多くの研究者によって指摘されてきた!1i:度騎党障害児の「言語性知能•読書カ・ 学力の9栽レペルでの伸び悩み現象」(以下91.ftの壁)は言語学的に見た場合,何を意味 するのであろうか。 4) 「9儀の壁」を打破し重度駐覚障害児が言語による高次の思考力や精神様能を獲得する ためには.言語学的には就学時までに何が準傭される必要があるのであろうか。 本論文では以上I) ~4)の4つの研究諜厖を聴能馴靱法で指導した実際の症例の言梧発違を 迅防靭査することで解明し,9儀以後言語による活次の精神棋能を獲得する上で果たす聴能1111籾 法の教百的意裟と役割について検討・考察した。 II. 研究の対象 丑1にあげた6例を研究の対象とした。6例中K男• T也• H子は聴覚のみの障害であったが 残り3例は動作性知帷は正常範囲内であったが頂複隣客が疑われた(Y男では騎党閲害に微細烈 様能障害・minimal brain dysfunction syndrome·,<以下MBD>を合併している事 が蘊定したが.A男• M男・ではMBDや自閉症の疑いが持たれたが確定しなかった)。 6り」のIIll純開始年齢は生後7ヵ月から3絃11ヵ月とばらつきがあった。 初診時に行意味表出 憂1 対象症例6例 梧彙を打していたもの は1例もなく.K男・ T也•A男では両耳補 聴を.H子• Y男• M 男では片耳補融をさせ て言語指導を行った。 C " I K男 2 T也 3 H子 4 A男 5 y男 6 M男 傭 彎 (鳥g真のヵみ) PIQOI大(ll'IllIS式C] ) IOSdB 133 田dB 121 94dEI 114 釦B 126 80dB 108 SlldB“
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1
~
3
回(指導時間1
回1
時間)著者の動務する病院へ母子を来所させ.必要な助言 と課題を毎回与えながら母親法の原理に従い両殺によってなされる家庭学習を中心とする方法で 行った。 指導プログラムの概要は次のようであった。 1) 0~3袋時まで 言語獲得にはさまざまな感覚が関与するが、3袋時までは「聴党ー音声回路」の基礎が情 立されることを目的とした指導を行った。具体的には聴覚のみで60%以上の音や言語 を弁別 田) U) 理解し.但聴児(大久保・久保)で話された500語程度の表現話彙が獲得されることを目安と した。2)
3
~
6
歳時まで 6蒙時まで に日本語の話しことばの基礎的能力が獲得されることを目的とし.具体的には ")~U) 次の3点に留意した言語指導を行った 。 a) 正しい言語形式で筋のあるまとまった話を作ったり理解したり出来ること。具体的に は.2500語程度の語彙と日本話の基悦的構文(出文・頂文・復文・煎扱文など)と日本語 11) の音組 のすぺてが習得されること(言語の構造的側面の獲得) b) 思考活動への言語行為の関与と内言が発生する甚槌を作るため年齢相応の質問機能や 文の種類および言語性知能が習得されること(言話の詑議的側面の獲得) c) かな文字の読み書き力と'lJ
歩的読魯能力が習得されること(文字の獲得と簡単な燥作) IV. 研究の方法 田であげた聴能訓練法による言語指導を行いながら6
儀時まで毎月1
回1
時間ずつ録音法とメ モ法の併用で全例の音声言語の発遠を記録した。これらの記録は再生して.表現語彙数・品詞の 習得・機能語(助9司・肋動祠)の数・文給数の年齢別発達・文の種類別発違・自己中心性係数の ”) 19) ~●) 発達に分類した。分類した結果は項目別に健聴児 および9議の壁の有無と比較してまとめ た。 また.. 6蠍時までの就学前の誨彙力の発遠が9議時の語彙力の発達にどのような結果 をもたら ti)-.. ). したかを見るため.9載時の表現語彙数を「日本語数百のための基本語彙9朋査」等 を用いて 甜査した。 以上の結果をもとに9虚の壁を打破するために就学時までに必要とされる言語発遠上の諸条件 を明らかにし.言語教育の一方法としての就学前聴能訳練法の意筏と役割を考察した。 V. 結果1.
.9像の璧の打無;および健聴児と比較した6歳時までの吝芦言語の発遠 6例の9儀の璧の打無は表2の如くであった。K男• T也• H子は「登なし」.. A男は「境 界線」. Y男は「璧あり」であった。M男は7歳であるが学業遅謬児で「璧あり予備軍」 と考 えられた。 6例の6位時までの音芦言語の発達を「壁なし」・「境界線」 ・「璧あり」(予備軍を含む) の3群に分けて健聴児と比較すると次のようであった。 表2 9危時の言店能力と壁の有無 ·9戴時の言I'力零 症 釘 貫1"”`’t 1免解〖売書カ 国1`学力 ,Uの〒慧(WI SC) (7駐暦l'I'臼) (5ii9B1'伍)
1 ·K男 126 5 4 2 T也 130 6.
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f.!. な し 3 H子 90 3 3 4 ^男 77 2, 2 填界U.lt重 5 y男 ” 刃定不託 氾定不紅 2あり(学戴這湛€) 6 M男 9戴1こ逗しないか学冥辺澪があリ「2ぁりJ予偉日と彎えられる a) 語彙数(表3) 袈3語 集
の 発 速 「璧なし」の3例(K男• T也• H子〉は6 儀時に健聴児の平均2100語以上の話彙数“》‘“�II I
ヽ0110置 ) I Te ヽ1!111 (2231梧~3190語)を檀祖していた。 550011 これに対して, 「境界線」 のA男の6歳時の 畑Ill“”"
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語彙数は健聴児の平均の5依程度(1496語) ヽ000n 畑斤 で約1年の遅滞が. 「壁あり(および予備軍)」 xxnn のY男とM男の6改時の語彙数は健聴児の平均の コ" 2 ti半~4袋程度(391~878話)で約2年~3::1
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“} 50 税詞が. 「壁あり」のY男では副詞・接続罰・ 代名約・形容動罰が全く獲得されなかった。“
6歳時までに獲得された語彙数が少い程多様 30 な文表現を行う上で必要とされる品詞の獲得 20 と分化がなされず, その発達は未熟なレペル 10 にとどまっていた。 楓能語の発違(表5・表6) c} 語彙総数の品詞別習得率(衷4) 「壁なし」の3例では多少のばらつきはあっ これに対して「頃界綿」のA男では接続詞 「壁あり予備軍」のM男では代名詞と按 自己の思想や汲現したいことを文として襴成 し正しく伝違・叙述するためには概能語の獲 得が不可欠である。そこで復能語の発遠を見て表4
臣彙総数の品詞別晋得率
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みると. 「壁なし」の3例では助詞は57語~111語(但聴児の平均の75�~148%)・肋動詞は 15梧~23梧(健康児の平均の8896~135%)獲得された。 これに対して「境界線」の1例および「璧あり(予傭宜)」の2例では助莉は0~2795(旧 聴児の平均の0 ~3696). 助動詞は0~11后(但聴児の平均の0~お%)獲得されたのみで あった。また,助動詞より助詞の獲得が困類であった。`
6 助勤Iりの紀数とはE児との比 殿5 助Iりのお数と但E児との比 --6乏鱒一 匹 II胃t
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^舅aUd) 文の年齢別発遠(表7) その結果.文の年齢別発達をみると「埜
表7
なし」の3例および「境界線」のA男では 6淑時までに2142文~3313文が話されてい た。 (なお, 但聴児の6磁時における文総 数の発遠の報告がないのでこの発達が健 聴児と比ぺてどの程度差があるのかは不 明であった。) これに対して「壁あり(予備軍)」 のM 男とY男では6歳時にはわずかに26文(Y 男)~36文(M男)が話されたのみで健聴 児の 1歳代で話された文の5 %~7 %し か獲得されず語業よりも更に文発達の遅 滞は著しかった。表8
090 C, 099 ー喫
文の
年齢別発達
3000 お00 2000 1500 1000 500一不完全文も含む―
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3313文
文の穂類別発達の比率
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k 男 215葦代 315虞代 2i5箪代 文 全 完 文i||||、 仝文文文文 桓5
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一知璽目一
、、 ク 、 、 、..
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60 50 40 30 20 10 比 大久憚 T也 H子 e〉 文の種類別発遠(表8) 6歳時の文の総数のみをみると「壁なし」 のH子(2470文)と境界線のA男(2142文)で 大差はなかった。そこで, 話された文総数を 文の種類別発達に分けてみるとH子とA男の 違いがはっきりした。すなわち. A男では話 された文の半分以上が不完全文でかつ自発的 思考力を要求される疑問文はほとんど習得さ れなかった。良好な言語発達をしたK男とT 丑なL 也は疑問文の比率は非常に 面かった。 「墜あり(予備軍〉」の2 例にいたっては話された文 はすべて不完全文のみで 文(6)
の種類別発遠の分化が見られなかった。 f) 自己中心性係数の発遠(表9) 幼児が自己中心的思考から脱却し客観的思考力を復得していくためには文表現における 自己中心性係故が年齢と共に減少しなければならない。そこで自己中心性 係数の減少 の程 度を見ると. 「壁なし」の3
例ではい域~5歳代で健聴児のレペルに近づいていたが. 「境 界線」のA男では3歳代の状慇が5歳代でも持続し自己中心性係数が年齢と共に減少しな かった。「璧あり(予備軍)」の2例にいたっては5袋代あるいは7栽~8坂代で話された文 はすべて自己の視点に立ったもののみで高年齢になっても思考方法の未分化な状態から脱 却できていなかっ応 g) まとめ 衷9 自己中心性係数の低聴児(牛島)との比較 , (文法的完全文のみ分折) 紅巴児 911の2なL 復界樟 9�の又あり(子慌U) 年 齢 '(牛島) k 男 T 也 H 子 A 男 Y 男 M 昇 2兌代 47.0%/
/
/
/
/
3危代 51.7% 5ヽ.5% 75.0% 50.0% S7.3%/
/
4霞代 ◄3.7% 33.2% 38.1% 53.5% 55.3%/
/
5危代 ヽ0.5% 32.0% 35.2% 41.9% 52.0%/
100% 6急代 7危代 100% 8氣代 100% 6例中「壁なし」の3例(50%)では6殺時に位聴児と同レペル程度かそれ以上の音声言 語力を獲得していた。このことより.9歳の墾打破のためには6袋時までに語彙数・品詞・ 楓能語・文およびその種類・自己中心性係数など言語の構造的・認識的両側面の すべてが 但聴児のレペルに遠していることが必要といえた。特に.9栽以後の言梧性知能や読書カ・ 国語学力が良好なものほど言語の屁讃的側面(質問桟能の発連や自己中心性係数の減少)の 発達が良好であった。 これに対して.残り3例では6栽時までに但聴児なみの音声言語力は獲得されず,特に言 語様能の認識的測面(文 の稲類別発遠•質問様能の発遠・自己中心性係数の祓少)の獲得が 著しく悪かった。 「境界椋」および「壁あり(予億軍)」のものの 6議時の音声言語の発遠には次のような 特徴があった。-87-(7)
・・(1). 語彙の数が少く品詞の分化がなされない。特に代名詞・形容動詞・副詞・接続詞がほ とんとあるいほ全く習得されない。 (2). 機能語もほとんど習褐されないか少い。肋動詞より肋詞の習得がより困難である。 (3). その結果,語彙より文の発遠がさらに著しく悪い。文の種類別発達(分化)もなさ れず特に疑問文(質問棋能)はほとんどあるいは全く獲得されない。 (4). 6歳時あるいはそれ以後も自己中心性係数が高く思考の脱中心化がなされない。 2. 9歳時の語棠数の発遠(表3) 「墜なし」の3例では9歳時に4294語~6158語が獲得されていた。「境界線JのA男では9激 時に位聴児の6
栽時の平均語彙数に相当する2087
語が獲得され,語彙力は約3
年遅滞している 状態であった。 「埜あり」のY
男では9
歳時に健聴児の4
歳時の平均語彙数に相当する950
語が 疫得され,語彙力は約5年遅滞している状態であった。 就学前の語彙数の発達との関係を見ると,9栽時の語彙数は4歳時と6歳時の語彙数を結ん だほぼ延長線上にあった。9
栽時の語彙力はすでに4
俄~6
袋時の語彙力の発達程度によって 決定されていた。また,6歳時の遅滞(A男では1年程度• Y男では3年6ヵ月程度の迅滞) は9歳時にはさらに大きくなり就学後急滋に遅裔をとり戻したものはいなかった。 VI. 考察 以上の結采からいえることは,9
歳時(あるいはそれ以後)に年齢相応の言語性知能•読困カ・ 国語学力を獲得し,言語による高次の精神様能を獲得するためには.4歳~ 6歳時頃にかけてす でに音声言語(構造面・認識面ともに)が正常発達のレペルに達していなければならず, 就学前 言語訓純はこの点に留意して行われねばならないという事である。 では,何故9袋の壁を打破する上で4淑~6歳時頃の音声言語の発逹程度が問題となるのであ ろうか。この疑問に対しては次の1. 2.が考えられる。 1. 思考の発達における言語の役割 ●) Piaget によると 言語を媒介とした表象的思考は2歳頃より始まり15歳頃で完成し成人レペ ルに近づく。このうち,3歳~7 • 8歳頃までは自己中心的思考期であるが, 7~8歳以後思 考は論理的となりこの頃より思考発達における言語の役割が一層頂要となり始める。 a) 2) Vygotsky やLuria は言語の思考への組み込み学習は6~7淑頃始まるとし. 6~7淑 の年齢は「内言」の開始時期として重要であるといっている。 “) 偽) お) 一方.Carroll ,住 ,Oleron のろう児を対象とした実験によると, ろうによる言語欠 陥の思考発遠への影響は4歳頃より顕在化し始め7歳頃には一層顕著となり,その結果彼等は 言語を媒介として獲得される概念的・抽象的・形式操作的思考力を獲得出来ず.これらの思考 発達の遅滞の結果として9歳の墾につき当たるとしている。(8)
従って9歳の壁を打破するためには,概念的・抽象的・形式操作的思考力の獲得学習で果た す言語の媒介子としての役割の重要性に十分留意し,その影響が顕在化し始める4誡~6歳頃 までに言語を正常発遠のレベルに近づけておくことが重要であると考えられる。その指導が6 歳時頃までに十分行われていれば6~7戚頃より始まる言語の思考への籍み込み学 習(あるい は7~8歳頃始まる捻理的思考翔への転換学習)が容易に行われ, 言語は媒介子として の役割 を十分果たし,重度聴覚隣吝児でも高次の精神機能を獲得しえるものと考えられる。つまり,思 考発遠における言語の役割の重要性が今回の研究で示されたのではないだろうか。 2. 際の成熟と言語発遠 ,,) もう一つ留意しなければならない点は,脳の成熟と言語発違の関係である。Lenneberg は 言話発達は魁の成然状態によって規定されるとし,脳の成熟と行動の成熟の関係を図示した (図l)。成熟率で見た脳の発達には,2絃• 4歳•6~7俄頃に発逗上の大きな節目があり, その発遠は9~10歳で成人レペルに連する。 換言すると ,2歳~9歳は言語学習のためのcritical periodといえ,2歳頃本格的に始まっ た言梧学習は9歳頃でほぼ完了し成人レペルに遠する。このうち,Lennebergによると音声言 語の基礎的能力の情立朋は正常発遠では4歳頃に有る。つまり,正常発遠から逸脱しない言語 学習が行われるためには,遅くとも,2俄までには訓練を開始し4歳頃までには言語発違を正 常発遠のレペルに近づけておく取が極めて重要で,この紺の成熟過程にそった言語指導と言語 学習が適切になされた時にのみ,遅滞を回避でき9袋の壁を打破しうると考えられる。この点 の蛍要性が今回の研究では検証されたといえるのではないだろうか。 120 loo eo 8 S 成人に比収した培令の応の成熱工 正言兄゜
0 1 2 遅滞兄 言1
号の苓立 21引以上の合店を行う 歩行十る 厄る□
6は佐欝記ょりfll "'-85-3. 聴能U淑!法の軟育的意匿と役割 言面発違が脳の成熟状隈によって規定されるとすれば. 聴能訓練法で言栢指導を行う ことの 教育的意匿や役割は何であろうか。 脳が正常に成熟するためには外界の知党・認識・判断・対人間関係への遺応などを可能とす る感党器官の活用と統合および遅勁器官の協応が早期になされねばならない。この言語学習の ●l ための感覚甚官の活用・統合と運動器官の協応の過程を菅井 は情帳伝遺回路網の形成過程と して とらえ.正常発遠では情帳伝違回路網は3袋頃までに形成されるとしている。 ●) kirk は言語学翌1こ必要な蒼本的感覚として聴覚と視覚を上げ. 正常な甘話学習には馳覚一 音声回路・視覚一遵動回路の二つの回路網の確立が重要であるこ'とを臨床モデルで示している。 団度聴覚障害児ではこのkirkの上げる視覚ー運動回路網の形成は一般にlllllli1なくなされると 考えられるが. 騎党ー音声回躇網は特別な訓靱なしには形成する喜が鯰しい。そのため. 重度 聴覚障害児では.視覚や騎党を統合して3級頃までに言臣学習のための情帽伝遭回路網 を形成 する
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が出来ず.音声言語の獲得学習が遅茄すると考えられる。 従って.騎能訓練法の第1の役割は聴能訓鯨の適期といわれる2歳頃までに訓純を開始して I)) まず聴党ー音声回路網の確立をはかり .3級頃までに甘井のいう言圧学習のための情柑伝遠 回路網を形成する事であろう。その1/11純を教育の初期に十分行うことでその後の言語学習が屈 の成熟過程にそって遅滞なくなされるよう準備する事.換言すると,重度帖党隠吝児に特別な 方法でなく自然な発達過程にそって音声言語を獲得しうる道を拓くこと.そこに聴能訓鯨法の 教百的恵底が存在すると考えられる。 今回の研究ではこの点の理訪的妥当性と可能性が. 9像の墾がなかった貼党のみの障害児3 例によって実際に示されたといえる。特に,聴能訓純法を成功させるためには訓紐開始年齢と 期llllおよび補聴効果が預要な決め手となることが示唆されたことは留意すべきであろう。 ただ残りの3例.すなわち動作性知能は正常なのに多動・固快・視知党i恋知力の異常が認め られた3例では.貼能訓練法による指導と学習は必ずしもうまくなされなかった。これらの豆 復隠吝児に対しては聴能馴純法より ももっと適切で効果的な指導法が存ったのかもしれず、 こ の点に関しては今後の研究課雌であろう。 VI. 結論 I). IOOdB程度までの聴覚のみの阻害児では聴能馴純法によって健馳児なみの音声言語を複 円しえた。 2). 豆皮聴党障を児が健聴児なみの音声言語を獲得するための必妥条件は次のようであった。 a) PIQが「中上」以上で多動・固執・視知覚認知力の異常などがないこと。 b) 2議頃までに訓紬を開始し仕聴児との集団生活を経験しながら就学時まで一定のプロ グラムに従って言語訓練を継続すること(訓靱継校の支障となる問題がないこと)00
c)
片耳ないしは両耳補賄で14dBspL以上の補聴効果を得ること・a) ~c)
の条件が整わないと音声言語の発遠は遅滞した。遅滞を予防するために言語 学習を妨害する因子を早期にチェックし除去する努力をする必要がある。3). 9
歳の壁の有熊は4
歳~6
歳時にかけて音声言語が正常発達のレペルに違しているか否 かで決定された。すなわち. 4歳~6歳時にかけて音声言語が正常発達のレペルに達して いたものでは9歳の壁はなく. 反対に4氣~6儀にかけて音声言語の発達が遅濡してい たものでは.9
歳時には更にその遅滞は大きくなった。9
歳の堂の背景には就学前期より の言語発達の著しい遅滞と未分化があった。 4).9
歳の堅を打破していたものでは,4
歳~6
栽時にかけての言語の認識的側面の発達 (文の種類別発達•特に疑問文の発遠. 目己中心性係数の減少)が良好であった。従って. 9低の堅を打破するためには就学前言語教育において. 就学時までに(言語の構造的側面 の獲得は勿譲として)言語の認識的側面が十分獲得され 正常発違をする よう留意する必 要があった。5)
. 聴能訓純法の教育的意筏と役割は.2
歳頃までに聴党ー音声回路網確立のための訓練を 開始し,3
栽頃までに情報伝遵回路網を形成する項で, その後の言語学習が脳の成熟過程 にそって自然になされるよう邸俯する所にあると考えられた。 恥党のみの隣客児ではこ の指導はうまくいき. 9歳の壁はなかった。多動・固執・視知党認知力の異常を有する頂 複隣害児では. この指導はうまくいかず今後の研究課題といえた。 本論文は昭和63年度東北大学学位(博士)論文「胚党閲害児の音声言語獲得 に関する研究」よ り一部抜枠し、 要約した。言語学の碁礎をお教えいただき, この仕沼へお導き下さいました恩師 故江突教授に心より感別申し上げます。 文欣1)
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