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TitleInhibition of Insulin-like Growth Factor-1 (IGF-1)Expression by Prolonged Transforming Growth Factor-1 (TGF-1) Administration Suppresses OsteoblastDifferentiationAuthor(s), Journal, (): -URLhttp://hdl.handle.net/10130/3435Right

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Academic year: 2021

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Title

Inhibition of Insulin‑like Growth Factor‑1 (IGF‑1) Expression by Prolonged Transforming Growth Factor‑

β1 (TGF‑β1) Administration Suppresses Osteoblast Differentiation

Author(s) 篠, 宏美 Journal , (): ‑

URL http://hdl.handle.net/10130/3435

Right

(2)

氏名 篠 宏美

学位 博士(歯学)

学位記番号 第2014号(乙 第761号)

学位授与年月日 平成25年 7月10日 学位授与の要件 学位規則第4条第2項 論文審査委員 主査 東 俊文 教 授

副査 阿部 伸一 教 授 副査 山本 仁 教 授 副査 井上 孝 教 授 副査 齋藤 淳 教 授

学位論文名

Inhibition of Insulin-like Growth Factor-1 (IGF-1) Expression by Prolonged Transforming Growth Factor-1 (TGF-1) Administration Suppresses Osteoblast Differentiation

学位論文内容の要旨

1.研究目的

TGF-1は結合組織の再生や骨リモデリングに重要な役割を果たし、in vivo、およびin vitroにおいて 骨芽細胞分化を促進することは広く知られている。一方で、その濃度や細胞数、細胞分化ステージといっ た条件によっては骨分化抑制に働くこともあり、その抑制機序については不明な点が多い。我々は、以前、

低濃度(1 ng/ml)TGF-1を1回のみ投与するとヒト歯根膜細胞の骨芽細胞分化が促進され、高濃度(10

ng/ml 以上)、あるいは低濃度であっても複数回投与するとそれは著しく抑制されることを見出した。ま

た、PI3K経路を阻害すると骨芽細胞分化を促進するいかなる刺激も完全に抑制することを見出した。そこ で我々は、この複数回のTGF-1投与による骨芽細胞分化の抑制にPI3K経路に関わる因子の制御が関与 している可能性を検討する為、DNA マイクロアレイによって網羅的に解析した。この結果から複数回の

TGF-1投与によって著しく発現が減少したPI3K/Akt経路に関連する因子に焦点を当て、臨床応用に向け

た検討を行うこととした。

2.研究方法

細胞は、正常ヒト歯根膜由来細胞(HPDL;Lonza、Switzerland)、正常ヒト間葉系幹細胞(hMSC;

Lonza)およびマウス骨芽細胞前駆細胞 MC3T3-E1(理研、茨城県)を使用した。HPDL 細胞と hMSC

はそれぞれ 5~8、および3~5 継代の細胞を1×105 cell/cm2で播種し実験に用いた。MC3T3-E1 細胞は 1.6×105 cell/cm2で播種し実験に用いた。骨芽細胞分化には、骨芽細胞分化培地(OBM;α-MEM に 50 μg/ml L-アスコルビン酸、10 mM β-グリセロリン酸を添加)を用いた。OBMにTGF-1(終濃度1 ng/ml)ある

(3)

いは、IGF-1(終濃度200 ng/ml)を添加し72時間、または96時間培養した。TGF-1単回投与群は、

OBM培養開始時(0h)に1回のみTGF-1を投与した。TGF-1複数回投与群は、OBM培養開始時(0 時間)とそれ以降12時間毎にTGF-1を含むOBMに交換した。TGF-1複数回投与 + IGF-1投与群は、

OBM培養開始時(0時間)にTGF-1投与、さらにOBM培養開始から12時間毎にTGF-1と共にIGF-1 を投与したOBMに交換した。培養開始から72時間または96時間において、アルカリフォスファターゼ

(ALP)活性、骨芽細胞分化マーカー遺伝子発現、IGF-1タンパク質発現、リン酸化Akt(pAkt)タンパ ク質発現を検出した。得られた結果はBonferroniテストにて検定した。

3.研究成績および結論

HPDL細胞、hMSC、MC3T3-E1細胞において、TGF-β1を複数回投与するとRUNX2、ALP、BSPと いった骨芽細胞分化マーカーの遺伝子発現量は著しく減少した。また、IGF-1 遺伝子発現量も有意に減少 した。さらに、IGF-1タンパク質発現とIGF-1の主要なシグナル経路であるPI3K/Akt経路因子pAktタ ンパク質発現も著しく減少した。また、IGF-1下流因子であるIRS-1のsiRNAを用いてIGF-1の下流経 路を阻害すると、骨芽細胞分化が促進するTGF-1単回投与であっても複数回投与のように骨芽細胞分化 マーカーの著しい発現減少が認められた。このことから、複数回の TGF-1投与により生じる骨芽細胞分 化抑制にはIGF-1の発現減少とそれに引き続くIRS-1、そしてAktの不活化が関与していることが示唆さ れた。さらに、TGF-1複数回投与という骨芽細胞分化抑制条件において、IGF-1を同時に投与、あるいは 過剰発現するとALP活性やRUNX2、ALP、BSPといった骨芽細胞分化マーカー遺伝子発現、そしてIGF-1 自身の発現も著しく回復した。また、この条件で長期培養するとアリザリンレッド染色で陽染色される石 灰物の検出も確認できた。以上の結果から、持続的なTGF-1投与は細胞から分泌されるIGF-1を著しく 抑制し、それに引き続き PI3K/Akt 経路といった骨分化に重要な経路をも抑制されることにより骨芽細胞 分化が阻害されることが示された。

4.結論

本研究では、持続的なTGF-1がIGF-1の発現抑制とそれに引き続くPI3K/Akt経路の抑制を介して骨 芽細胞分化を阻害することを示した。このことから、TGF-β1による骨芽細胞分化抑制のkeyメカニズム

は IGF-1/PI3K/Akt 経路の抑制であることが考えられ、歯周病や関節リウマチといった慢性炎症局所等で

引き起こされる骨吸収や骨破壊においてIGF-1の補填が骨再生に有効な手段となる可能性が示唆された。

(4)

学力確認の結果の要旨および担当者

報 告 番 号 乙 第761号 氏 名 篠 宏美

学力確認担当者

主 査 東 俊文 教 授 副 査 阿部 伸一 教 授 山本 仁 教 授 井上 孝 教 授 齋藤 淳 教 授

学力確認施行日 平成25年 6月24日

試 験 科 目 生化学

試 験 方 法 口頭試問

試 験 問 題 主題ならびに関連問題

結 果 の 要 旨

本審査委員会は主題ならびに関連問題について最終試験を行った結果、十分な学識を 有することを認め、合格と判定した。

なお、英・独2か国語につき試験を行った結果、合格と認定した。

(5)

学位論文審査の要旨

TGF-1は骨芽細胞分化をpositiveにもnegativeにも調節しうるが、その抑制メカニズムについては不明な点 が多い。ヒト歯根膜細胞、そしてヒト間葉系幹細胞、マウス前骨芽細胞において、複数回のTGF-1投与は 骨芽細胞の分化マーカーのmRNA発現を減少させた。また、同時にIGF-1の遺伝子およびタンパク質量の減 少も認められた。さらに、IGF-1の減少に加えてその下流因子であるAktのリン酸化も著しく抑制された。

骨芽細胞分化が抑制される条件(TGF-1 複数回投与)においてrhIGF-1の添加、あるいはIGF-1を過剰発現 するとALP活性、および骨分化マーカー遺伝子の発現、そしてIGF-1遺伝子の発現回復が認められた。本論 文は、持続的なTGF-1がIGF-1発現とそれに引き続くPI3K/Akt経路の抑制を介して骨芽細胞分化を阻害する ことを示し、TGF-1による骨芽細胞分化抑制のkeyメカニズムはIGF-1/PI3K/Akt経路の抑制である可能性を 報告したものである。

本審査委員会では、1)歯根膜由来細胞について、2)骨芽細胞分化培地について、3)骨芽細胞分化 マーカーの選択理由について、4)臨床応用について等、討議ならびに質疑がなされたが、概ね妥当な解 答を得られた。

本研究で得られた知見は歯学の進歩発展に寄与するところ大であり、学位授与に値するものと判定した。

参照

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