• 検索結果がありません。

有機触媒を用いたステロイドおよび軸不斉分子の新規高立体選択的合成および固相担持型diphenylprolinol alkyl etherの開発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "有機触媒を用いたステロイドおよび軸不斉分子の新規高立体選択的合成および固相担持型diphenylprolinol alkyl etherの開発"

Copied!
598
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

有機触媒を用いたステロイドおよび軸不斉分子の新

規高立体選択的合成および固相担持型

diphenylprolinol alkyl etherの開発

著者

越野 晴太郎

学位授与機関

Tohoku University

(2)

博⼠論⽂

有機触媒を⽤いたステロイドおよび軸不⻫分⼦の

新規⾼⽴体選択的合成

および固相担持型 diphenylprolinol alkyl ether の開発

越野 晴太郎

(3)
(4)

Contents 論⽂⼀覧 P. 004 参考論⽂⼀覧 P. 005 略称⼀覧 P. 006 序論 P. 009 Chapter 1. 有機触媒を⽤いたエストラジオールメチルエーテルの 5-ポット合成 P. 021 1. 序論 P. 023 2. 有機触媒不⻫ドミノ Michael/aldol 反応の開発 P. 030 3. エストラジオールメチルエーテルの全合成 P. 036 4. エストラジオールメチルエーテルの 5-pot 合成 P. 046 5. 結論 P. 054 Chapter 2. 軸に関する⽴体化学情報の反転を伴う有機触媒を⽤いた軸不⻫分⼦の 新規合成法とその反応機構 P. 059 1. 序論 P. 061 2. 軸に関する⽴体化学の反転を伴う軸不⻫分⼦の新規合成法の開発 P. 073 3. 軸に関する⽴体化学の反転現象の反応機構に関する検討 P. 078 4. 結論 P. 083 Chapter 3. 軸不⻫分⼦の新規⾼⽴体選択的エナンチオダイバージェント合成法 P. 087 1. 序論 P. 089 2. 軸不⻫分⼦の新規エナンチオダイバージェント合成法の開発 P. 092 3. エナンチオダバージェント現象の反応機構に関する検討 P. 099 4. 結論 P. 104

Chapter 4. 固相担持型 diphenylprolinol alkyl ether の開発とその活性評価 P. 107

(5)

論⽂⼀覧 Chapter 1

1) Pot-economical total synthesis of estradiol methyl ether through the use of an organocatalyst

Yujiro Hayashi, Seitaro Koshino, Kanna Ojima, Eunsang Kwon

Angew. Chem. Int. Ed. 2017, 56, 11812-11815. DOI: 10.1002/anie.201706046

2) Total synthesis of estradiol methyl ether and its five-pot synthesis with an organocatalyst Seitaro Koshino, Eunsang Kwon, Yujiro Hayashi

Eur. J. Org. Chem., 2018, 41, 5629-5638. DOI: 10.1002/ejoc.201800910

Chapter 2

Inversion of the axial information during oxidative aromatization in the synthesis of axially chiral biaryls using organocatalyst as a key step

Seitaro Koshino, Akira Takikawa, Keiichi Ishida, Tohru Taniguchi, Kenji Monde, Eunsang Kwon, Shigenobu Umemiya, Yujiro Hayashi

Chem. Eur. J. 2020, 26, 4524-4530. DOI: 10.1002/chem.201905814

Chapter 3

Enantiodivergent one-pot synthesis of axially chiral biaryls using or- ganocatalyst-mediated asymmetric domino reaction and chirality transfer from central to axial Seitaro Koshino, Tohru Taniguchi, Kenji Monde, Eunsang Kwon, Yujiro Hayashi The manuscript is submitted.

Chapter 4

Amphiphilic immobilized diphenylprolinol alkyl ether catalyst on PS-PEG resin Seitaro Koshino, Shusuke Hattori, Shota Hasegawa, Naoki Haraguchi, Takeshi Yamamoto, Michinori Suginome, Yasuhiro Uozumi, Yujiro Hayashi

(6)

参考論⽂⼀覧

1) Formal synthesis of ezetimibe using a proline-mediated, asymmetric, three-component Mannich reaction

Yasuharu Shimasaki, Seitaro Koshino, Yujiro Hayashi Chem.Lett., 2016, 45, 30-32. DOI: 10.1246/cl.150916.

2) Asymmetric synthesis of biaryl atropisomers using an organocatalyst‐mediated domino reaction as a key step

Yujiro Hayashi, Akira Takikawa, Seitaro Koshino, Keiichi Ishida

(7)

略称⼀覧 Ac acetyl AIBN azobis(isobutyronitrile) Ant anthrylmethyl aq. aqueous Ar aryl Bn benzyl cat catalyst CD circular dichroism cod cyclooctadiene

CP circular polarized emittion

Cy cyclohexyl

dba dibenzylideneacetone

DCE dichloroethane

DDQ 2,3-dichloro-5,6-dicyano-p-benzyquinone DFT density functional theory

DIBAL diisobutylalminium hydride DIPEA diispropylethylamine DMAP dimethyl amino pyridine DMDO dimethyl dioxirane DMF dimethylformamide DMSO dimethyl sulfoxide dr diastereomeric ratio ee enantiomeric excess

Et ethyl

er enantiomeric ratio evap. Evaporation

HIV humanImmunodeficiency Virus

Im imidazole

iPr isopropyl

(8)

Me methyl MeCN acetonitrile

MS mass spectroscopy

MsOH methanesulfonic acid

NBA N-bromoacetamide

NBS N-bromosucciiminde

NIS N-iodosuccinimide nBu normal butyl

NMR Nuclear magnetic resonance NOE Nuclear Overhauser effect OTf trifluoromathene sulfonate o-tol o-toluyl

PEG polyethylene glycol

Ph phenyl

PivOH pivalic acid

PMB paramethoxybenzyl PQX polyquinoxaline

PS polystyrene

PS-PEG polystyrene-polyethylene glycol p-TsOH p-toluenesulfonic acid

py pyridine

TBAF tetrabutylammonium fluoride TBAI tetrabutylammonium iodide tBu tertiary butyl

TADF Thermally activated delayed fluorescence TBHP tertiarybutylhydroperoxide

TBS tertiarybutyldimethylsilyl temp. temperature

(9)
(10)
(11)
(12)

有機合成化学の発達が⽂明社会の発展に⼤きく寄与していることは論を俟たない。有 機合成化学の社会貢献の⼤きな⼀つの形は、社会的な要求に対応する形で⽬的物を合成し 供給することである。⽬的の物質が天然から潤沢に得られる場合を除き、有機合成化学は 多種多様な医薬品や農薬、光学材料などを⽣み出し我々の⽣活を豊かにしてきた。しかし ⼊⼿容易な原料より⽬的物へ定量的に変換できることが理想的ではあるものの、⼀般的に 有機化学反応は原料を単に混合するのみで⽬的の反応のみを選択的に進⾏することは少 ない。そのため⽬的の反応のみを促進し合成を効率的に⾏うために、触媒の開発と利⽤が 有機合成化学における重要な課題として発展してきた。 触媒を⽤いた化学は古典的には⽔素添加における Pd や⽩⾦などの貴⾦属単体の利⽤ や Fisher エステル化における硫酸の添加などにあるように触媒、反応ともに単純な系に 始まったが、近年では⾮常に複雑かつ精密に設計された触媒を⽤いた化学が科学における 最重要領域へと成⻑した。例として Pd を⽤いたカップリング反応はこれまで困難とされ てきた多くの結合の⾼効率での形成を可能にした[1]。また、Grubbs 触媒などの Ru カルベ ノイド錯体はオレフィンメタセシスへの応⽤で開花し、逆合成の多様性を⾶躍的に向上さ せた[2]。また近年では Ir を中⼼⾦属とした photoredox 触媒系が、これまで他の遷移⾦属 触媒では困難であった結合形成を可能にするという点で⼤きな注⽬を集めている[3]。しか し、これらの遷移⾦属は埋蔵量、および毒性の課題が指摘され、またその流通量が政治的 状況に左右されるなどの問題も⼤きく、遷移⾦属の供給に依存しない触媒の開発は有機合 成化学における重要な課題である。 ⼀⽅で、遷移⾦属を含有しない触媒として、有機低分⼦そのものを触媒として⽤いる試 みも古くから⾏われている。Hajos らおよび Eder らのグループはそれぞれ独⽴にプロリ ンを有機触媒として⽤いることでトリケトン 1 の不⻫ Robinson 環化反応が⽴体選択的に 進⾏することを報告し、⽣成物 2 は近年でも様々な化合物の全合成に広く利⽤されている (式 1) [4]。この分野は 2000 年の List, Barbas らのプロリンを⽤いた不⻫ Aldol 反応 (3+4

to 5)(式 2)[5]および McMillan らによるキラルイミダゾリジノンを⽤いた不⻫ Diels-Alder

反応 (6+7 to 8)(式 3)[6]の開発に刺激され、また有機触媒という名前を得たことにより⼀

挙に開花し、現在に⾄るまで爆発的な発展を遂げている (Figure 1)。その過程で、当初の プロリン型⼆級アミン触媒を⽤いたエナミン-イミニウム形式のみならず、相間移動触媒、 キラルリン酸や、チオウレアなどの汎⽤有機酸触媒など様々な形式で反応を促進する有機

(13)

Figure 1. 有機触媒 O O O O N H COOH O (cat) n n = 1 : 100%, 93% ee = 2 : 83%, 71% ee n 1 2 1971-1974 O R2 N H NMe O Ph HCl 8 up to 99% yield 93% ee MeOH/H2O (5 mol%) 6 7 N H COOH (30 mol%) O H R O DMSO + O R OH up to 97%, 96% ee 3 4 5 Hajos-Parrish-Eder-Sauer-Wiechert reaction

List-Barbas asymmetric aldol reaction McMillan asymmetric Diels-Alder reaction

The naming of “Organocatalyst” by McMillan

2000 ~ 2020 O O PO OH phopshoric acid Ar Ar secondary amine NR2

phase transfer catalyst Ar Ar Br NMe2 N H N H S CF3 CF3 Thiourea N H N MeO N H O O N H CF3 CF3 squaramide (1) (2) (3) N H Ar Ar OTMS CHO R2 R2 CHO +

(14)

Diarylprolinol silyl ether は上記の背景の中で 2005 年に Hayashi, Jorgensen らによって それぞれ独⽴に開発された有機触媒である[8]。Jorgensen らは 2005 年、アルデヒド 9 とス ルファニルトリアゾール 10 を⽤いた不⻫スルファニル化反応において diarylprolinol silyl ether が⾼収率かつ⾼⽴体選択的に⽬的物を与えることを報告した (式 4)[8a]。本反応はア ルデヒド 9 と触媒から⽣じた光学活性なエナミンが⽴体選択的にスルファニル化される ことで⾼い⽴体選択性が発現すると考えられている。 また、林らも同年に飽和アルデヒド 12 とニトロオレフィン 13 間における不⻫ Michael 反応において、diphenylprolinol silyl ether が⾼収率、⾼⽴体選択的に⽬的物を与えること

を報告した (式 5) [8b]。本反応も同様の光学活性なエナミンを鍵中間体とした反応である と推察されている。 本反応では反応後の中間体としてニトロナートが⽣成するため、これを求核種として ドミノ反応へと展開することが可能である。これを⽤いて Enders らはアルデヒド 12、ニ トロオレフィン 13、不飽和アルデヒド 15 の三成分ドミノ Michael/Michael/aldol 反応が ⾼⽴体選択的かつ⾼収率で進⾏し多置換シクロヘキセン 17 を与えることを報告している (式 6)[9] また、2007 年林らも同様にニトロナートを活性中間体として⽣じるドミノ反応として、 ニトロオレフィン 13 とグルタルアルデヒド⽔和体 18 との不⻫ドミノ Michael/Henry 反 H O R’ R S Ph + N H Ar Ar OTMS (10 mol%) toluene, rt; NaBH4 OH R’ R S Ph Ar = 3,5-CF3-C6H3 up tp 94% yield 98% ee 9 10 11 N N N (4) NO2 R R’ O H N H Ph Ph OTMS (10 mol%) hexane, 0 ˚C + R NO2 R’ O H 12 13 14 up to 85% yield syn:anti =96:4 99% ee (5) NO2 R R’ O H + 12 13 CHO ’’R 15 + N H Ph Ph OTMS (20 mol%) toluene,0 ˚C-rt CHO ’R R NO2 R’’ 17 up to 56% yield 10:1 dr >99% ee (6)

(15)

⼀⽅で本触媒はイミニウムを経由する反応にも広く適⽤可能である。林らは 2005 年に 本触媒を⽤いた不飽和アルデヒド 15 とニトロメタンとの不⻫ Michael 反応を報告した(式 8) [11]。本反応は不飽和アルデヒド 15 と触媒から⽣じるイミニウムイオンに対し、ニトロ メタンから発⽣したニトロナートが⾼⽴体選択的に付加することによって⽴体選択性が 発現すると推察されている。 また、Michael 反応後の中間体がキラルなエナミンであることを利⽤し、本反応をドミ ノ反応に利⽤することも可能である。2005 年、Enders らは不飽和アルデヒド 15 と 2-ニ トロメチルベンズアルデヒド 21 との不⻫ドミノ Michael/aldol 反応が⾼⽴体選択的に進 ⾏し、光学活性ジヒドロナフタレン 22 を与えることを報告している。(式 9)[12] 上記のように、本触媒はエナミンやイミニウムを経由する様々な反応において、⾼い反応 性と⽴体選択性を⽰す。これは 触媒のかさ⾼い diarylmethyl trialkylsilyl ether 部位が効率的 に基質の反応⾯の⽚側をブロッ クすることによると考えられて いる (Figure 2)。 また本触媒は天然のアミノ酸であるプロリンから容易に誘導されるため、安価かつ安 定的な供給が可能である。以上の特徴から Diphenylprolinolsilyl ether は様々な全合成へ も利⽤されている代表的な有機触媒の⼀つである。また安価かつ安定で取り扱い容易とい う特徴のため産業界からも着⽬されている。例として Merck は diphenylprolinol silyl ether を⽤いたニトロメタンと不飽和アルデヒドとの不⻫ Michael 反応を⽤いた偏頭痛治療薬 telcagepant の⼤スケール合成を報告している(式 10)[13] CHO R N H Ph Ph OTMS (10 mol%) MeOH,rt H O R 15 20 + MeNO2 PhCOOH O2N up to 94% yield 95% ee (8) H O + R CHO NO 2 N H OTMS Ph Ph R NO2 CHO (5 mol%) Et2O, rt 15 21 22 up to 75% yield >99% ee (9) Ph Ph (5 mol%) N H R Nucleophile TS via iminium ion

N H R Electrophile TS via enamine Figure 2. エナミンおよびイミニウムを経由する反応の立体選択性

(16)

前述のように、有機合成化学は単純で安価な原料より有機化学反応を駆使し⽬的の化合 物を合成する⼿法を研究する学問である。しかし近年では環境負荷やコストの観点より、 ⽬的物を合成するのみでなく、いかに効率的に合成を⾏うかという観点で有機合成が評価 されることが多くなった。これを受け、合成経路を評価する上で様々な評価基準が提案さ れている。Trost らは合成における廃棄物量の低減のためには、合成過程で利⽤される原 ⼦の総数を減らすべきであるという観点からアトムエコノミーの概念を提唱した[14]。また、 Wender らは⽤いる反応が少ない⽅が合成の収率の向上および精製過程などで⽣じる廃棄 物量の低減を達成できるという観点からステップエコノミーの概念を提唱した[15]。当研究 室ではこれらの概念を昇華させ、複数の反応をワンポットで連続的に⾏うワンポット反応 を活⽤することで、合成の効率化を図るポットエコノミーの概念を提唱している(Figure 3)[16]。ワンポット反応においては複数の反応を同⼀容器内で⾏うことで、合成全体の収率 の向上、反応の後処理⼯程と廃棄物量の削減、ならびに作業時間の短縮などの点において 改善が達成できる。しかしその問題点として、ワンポットで反応を⾏うことで反応系内に 前⼯程における残存基質、反応剤および副⽣物が混在することにより、望まぬ副反応およ び反応の阻害などが発⽣する場合があることが挙げられその適⽤範囲は限られていた。 Figure 3. ポットエコノミー

⼀⽅先述した有機触媒 diphenylprolinol silyl ether は官能基選択性の⾼さおよびその反 応性の穏やかさから、ワンポットにて続く反応を⾏った際に後続の反応を阻害しない場 合が多いことを当研究室では⾒出している。我々はこの知⾒に基づき、有機触媒を⽤い た不⻫反応を⾏ったのち、ワンポットにて連続的に反応を⾏うことにより、これまでに オセルタミビル の 1 ポット合成[17]、プロスタグランジン E1 メチルエステル の 3 ポッ ト合成[18]などを報告している(Figure 4)。 A B C Reducing Waste Saving Time one-pot reaction Improving Yield O CO2Et AcHN (-) - oseltamivir Total 1 pot Total 36% yield O NO2 CO2Et AcHN O (EtO) 2P O + + N H Ph OR Ph O CO2Et AcHN オセルタミビルのワンポット合成

(17)

筆者は上記の背景をもとに、有機触媒 diphenylprolinol silyl ether を⽤いた不⻫反応を 基盤とし、博⼠課程において以下の三つの研究課題について研究をおこなった。 1. 有機触媒不⻫反応を⽤いたエストラジオールメチルエーテルの効率合成法の開発 第⼀章では有機触媒を⽤いた不⻫ドミノ反応を開発し、ステロイドの部分⾻格である 多置換ビシクロ[4.3.0]ノナン 35 の⾼⽴体選択的な合成法を開発した。また、これを⽤い てステロイド・エストラジオールメチルエーテルの全合成を達成した。さらにこれを Pot-Economy の概念に則り再度最適化し、5-Pot での全合成を達成した。 2. 有機触媒不⻫反応を⽤いた軸不⻫分⼦の新規合成法の開発 第⼆章、第三章では有機触媒不⻫ドミノ反応⽣成物の軸に関する⽴体化学に着⽬し、 軸不⻫分⼦の合成へと展開した。その結果、中間体の軸に関する⽴体化学情報が完全に 反転する系(第⼆章)、および単⼀の不⻫源から軸不⻫化合物の両エナンチオマーをそれ ぞれ⾼⽴体選択的に合成するエナンチオダイバージェントな合成(第三章)をそれぞれ開 発した。 O2N O O OH H MeO H N H Ph OTMS Ph O H O O O2N MeO >99% ee Single diastereomer H 35 33 34 OH MeO H H H エストラジオール メチルエーテル Pot Economy Total 5 pots Total 15% yield Total 4 FCC purification Total 12 pots Total 4.5% yield Total 10 FCC purification Asymmetric domino Michael/aldol reaction

CHO up to 99% ee (8) (Sa)-42 (Ra)-43 halogenation; (Sa)-selective elimination halogenation; (Ra)-selective elimination

Axially chiral biaryl synthesis via inversion of the axial information

OH X CHO NO2 X X CHO NO2 t-BuOK NBS; AgOTf NIHSH (9)

Enantiodivergent one-pot synthesis of axially chiral biaryl

(Ra)-41 X CHO NO2 H O + N H OTMS Ph Ph 5 mol% 40 3 1’ NO2 H X CHO H up to >99% ee 39 21 Axial information X CHO NO2 H O + N H OTMS Ph Ph 5 mol% 40 3 1’ NO2H X CHO H up to 99% ee 39 21 Axial information Asymmetric domino Michael/aldol Asymmetric domino Michael/aldol

Nef reaction isomerization

up to 99% ee

up to 98% ee

Axial chirality

(18)

3. ⾼活性かつ再利⽤可能な固相担持型有機触媒の開発 第四章では有機触媒ジフェニルプロリノールシリルエーテルの有⽤性のさらなる向上 を⽬指し、ポリマーへの担持によって再利⽤容易かつ⾼活性なポリマー触媒の合成につ いて研究を⾏った。その結果、両親媒性ポリマーPS-PEG にモノマー触媒を担持したポ リマー触媒 45 が、容易に回収可能かつ、⽔中で反応を⾏うことによりモノマー触媒とほ ぼ同等の⾼い触媒活性を⽰すことを⾒出した。 N H Ph Ph O O 45 x y z PS PEG PS PEG OR’ O n R R’’ N H OTMS Ph Ph N H O Ph Ph RO 44 (14) in 15 min. 11:1 dr, 99% ee NO2 R R’ O H + R NO2 R’ O H 12 13 N 14 H Ph Ph O O PHS PEG in H2O in 30 min. 5:1 dr, 93% ee Reusable N H OTMS Ph Ph in toluene

(19)

Reference

[1] a) N. Miyaura, A. Suzuki, Chem. Rev. 1995, 95, 2457;

b) I. P. Beletskaya, A. V. Cheprakov, Chem. Rev. 2000, 100, 3009; c) E. Negishi, L. Anastasia, Chem. Rev. 2003, 103, 1979;

d) B. M. Trost, M. L. Crawley, Chem. Rev. 2003, 103, 2921; e) J. F. Hartwig, Acc. Chem. Res. 2008, 41, 1534;

f) C. Cordovilla, C. Bartolome, J. M Martínez-Ilarduya, P. Espinet, ACS Catal. 2015, 5, 3040;

g) D. Haas, J. M. Hammann, R. Greiner, P. Knochel, ACS Catal. 2016, 6, 1540; h) A. Biffis, P. Centomo, A. Del Zotto, M. Zecca, Chem. Rev. 2018, 118, 2249. [2] a) T. M. Trnka, R. H. Grubbs, Acc Chem. Res. 2001, 34, 18;

b) K. C. Nicolaou, P.G. Bulger, D. Sarlah, Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 4490; c) A. H. Hoveyda, A. R. Zhugralin, Nature 2007, 450, 243;

d) G. C. Vougioukalakis, R. H. Grubbs, Chem. Rev. 2010, 110, 1746. [3] a) K. Kalyanasundaram, Coord. Chem. Rev. 1982, 46, 159;

b) K. Zeitler, Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 9785;

c)A. E. Allen, D. W. C. MacMillan, Chem. Sci. 2012, 3, 633.

[4] a) U. Eder, G. Sauer, R. Wiechert, Angew. Chem., Int. Ed. 1971, 10. 496; b) Z. G. Hajos, D. R. Parrish, J. Org. Chem. 1974, 39, 1615.

[5] B. List, R. A. Lerner, C. F. Barbas III, J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 2395.

[6] K. A. Ahrendt, C. J. Borths, D. W. C. MacMillan, J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 4243. [7] Selected reviews on organocatalysis:

a) B. List (Ed.), Asymmetric Organocatalysis 1; Lewis Base and Acid Catalysts, Thieme, Stuttgart, 2012;

b) P. I. Dalko (Ed.), Comprehensive Enantioselective Organocatalysis: Catalysts, Reactions, and Applications, Wiley-VCH, Weinheim, 2013.

[8] a) Y. Hayashi, H. Gotoh, T. Hayashi, M. Shoji, Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 4212; b) M. Marigo, T. C. Wabnitz, D. Fielenbach, K. A. Jørgensen, Angew. Chem. Int. Ed.,

2005, 44, 794.

[9] D. Enders, M. R. M. Hüttl, C. Grondal G. Raabe, Nature 2006, 441, 861.

[10] Y. Hayashi, T. Okano, S. Aratake, D. Hazelard, Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 4922.

(20)

[14] a) B. M. Trost, Science, 1991, 254, 1471;

b) B. M. Trost, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1995, 34, 259.

[15] a) P. A. Wender, M. P. Croatt and B. Witulski, Tetrahedron, 2006, 62, 7505; b) P. A. Wender, V. A. Verma, T. J. Paxton, T. H. Pillow, Acc. Chem. Res., 2008, 41,

40;

c) P. A. Wender, Nat. Prod. Rep., 2014, 31, 433.

[16] a) P. A. Clarke, S. Santos, W. H. C. Martin, Green Chem. 2007, 9, 438;

b) C. Vaxelaire, P. Winter, M. Christmann, Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 3605; c) L. Albrecht, H. Jiang, K. A. Jørgensen, Angew. Chem., Int. Ed. 2011, 50, 8492; d) Y. Hayashi, Chem. Sci. 2016, 7, 866.

[17] H. Ishikawa, M. Honma, Y. Hayashi, Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 2824. [18] Y. Hayashi, S. Umemiya, Angew. Chem. Int. Ed. 2013, 52, 3450.

(21)
(22)

Chapter 1.

有機触媒を⽤いた

エストラジオールメチルエーテルの

5-ポット合成

(23)
(24)

1. 序論 1-1. ステロイド ステロイドは⽣物界に遍く⾒出される天然有機化合物の⼀群である(Figure 1)[1]。その 構造は共通するアンドロスタン⾻格を有しながらその酸化度および側鎖の多様性から 様々な⽣理および⽣物活性を⽰すことが知られている。たとえばステロイドは⽣体内にお いて様々な⽤途で利⽤されており、細胞膜の構成成分や性ホルモン、あるいは変態ホルモ ンや、護⾝⽤の⽣物毒として利⽤している⽣物も知られている。このため、ステロイドの 研究は有機合成化学のみならず科学における様々な分野において活発に⾏われている。 Figure 1. 天然に⾒出されるステロイドとその⽣物活性 ステロイドに共通する構造的特徴は剛直な四環性⾻格であるアンドロスタン⾻格であ る。また、ステロイドはアンドロスタン⾻格に付随する多くの不⻫点を有し、さらに⽣ 体内における様々な化学修飾により複雑に官能基化されている (Figure 2)。ステロイド の構造を記述するに際し、ステロイド⾻格は便宜上左側の環より順に A, B, C, D 環と命 名されており、またそれぞれの炭素には右に⽰すように番号が与えられている (Figure 3)。さらに天然には⾻格転移に伴いアンドロスタン⾻格を有していないステロイドも 多々存在し、これらも含めその重要性は⾮常に⾼い。 OH H H H HO O HO O O HO N H O NH HO HO H O H OH OH OH O H H H OH テストステロン (男性ホルモン) エクジソン (変態ホルモン) バトラコトキシン (生物毒) エストラジオール (女性ホルモン) O H H H OH O O HO コルチゾン (副腎皮質ホルモン) HO H OH H HOHO OH HO O O ウアバゲニン (強心薬アグリコン) HO H H H コレステロール (細胞膜成分) HO H H H N H ソラニジン (生物毒アグリコン) O O 不斉点

(25)

WHO の必須医薬品モデル・リスト(20 版, 2017)では 42 品⽬のステロイド系薬剤が必須 医薬品あるいはその補⾜医薬品として登録されている[2]。医薬品として⽤いられるステロ イドの代表例として、避妊薬やホルモン製剤としてノルゲストレルなどのプロゲステロン 誘導体、がん治療薬としてエチニルエストラジオールなどのエストロゲン誘導体、抗炎症 薬や気管⽀喘息治療薬としてデキサメタゾンなどの合成副腎⽪質ホルモン誘導体、強⼼剤 としてジゴキシンなどの植物由来強⼼配糖体ステロイドが知られている (Figure 4)。また ボディビルを⽬的とした筋肥⼤薬としてオキシメトロンなどの⾮天然型テストステロン 誘導体もアスリートなどの間で利⽤されている。 Figure 4. 医薬品として利⽤されているステロイド 医薬品として⽤いられる合成ステロイドの多くは天然物からの半合成によって⽣産さ れている。副腎⽪質ホルモン誘導体の半合成にはヤムイモの成分であるサポニンのアグリ コン、ジオスゲニンが安価なためよく⽤いられる (Figure 5) [3]。⼀⽅、エストロゲン誘導 体は⼤⾖由来のシトステロールやスティグマステロールあるいは、コレステロールの微⽣ 物変換と合成化学的官能基変換により供給されている[4]。また、ジゴキシンのように植物 から単離したものをそのまま利⽤する場合もある。 Figure 5. 合成ステロイドの原料として⼯業的に利⽤される安価なステロイド O H H H H OH ノルゲストレル (緊急避妊薬) O F H H OH HO O OH デキソメタゾン (抗炎症薬) HO H OH H H O O ジゴキシゲニン (強心剤アグリコン) O H H H OH H HO オキシメトロン (筋増強剤) OH OH HO H H H エチニルエストラジオール (抗がん剤) HO H H H O O ジオスゲニン HO H H H シトステロール HO H H H スティグマステロール HO H H H コレステロール

(26)

このように、ステロイドは医薬品として⼈類に不可⽋な有機化合物の⼀群であり、その 多くは天然から⼤量かつ安価に⼊⼿可能なステロイドの誘導体化によって供給されてい る。しかし安価に利⽤できる天然のステロイドの種類には限りがあることから、魅⼒的な ⽣物活性を有していても医薬品への応⽤が難しいステロイドも多く存在している。また、 既に存在するステロイド⾻格を利⽤するため、誘導体合成の多様性にも制限があり、強烈 な副作⽤を有するステロイドを利⽤せざるを得ない場⾯があることも問題の⼀つである。 これらの問題に対し、有機合成化学を⽤いた⼈⼯的な全合成が、利⽤可能なステロイドの 範囲を拡張しうるものとして注⽬されてきた。これまでに多くの全合成研究がなされ、 様々なステロイドの全合成に対する⽅法論が構築されてきた[4]。以下には古典的かつ代表 的な例として、Robinson らによるアンドロステロンの全合成、Johnson らによるプロゲス テロンの全合成および Volhaldt らによるエストロンの全合成を⽰した。 1951 年、R. Robinson、J. W. Cornforth らはステロイド、アンドロステロンの全合成を 報告した (Scheme 1)[5]。アンドロステロンは副腎⽪質ホルモンの⼀種であり、⽣物から は極微量しか単離されないため、有機合成による⼈⼯的な供給が望まれていた。Robinson らは 1,6-ジヒドロキシナフタレン 1-1 より合成を開始し、鍵反応としてケトン 1-2 とメ チルビニルケトン等価体との付加環化反応 (Robinson 環化)を⽤いて 1-3 を経由したアン ドロステロンの全合成を達成している。アンドロステロン誘導体は現在アトピー性⽪膚炎 の薬などとして利⽤されている。

Scheme 1. R. Robinson, J. W. Cornforth らによるアンドロステロンの全合成

鍵反応である Robinson 環化はその後ステロイドやテルペンの合成における最重要反 応の⼀つとなった[6]。また、1970 年前半には U. Eder らと Z. G. Hajo らのそれぞれのグ

ループによって、プロリンを触媒としてジケトン 1-4 からの不⻫触媒的 Robinson 環化に よるビシクロ[4.3.0]ノナン 1-5 の合成が報告された (以下、本反応を HPESW (Hajos-Parrish-Eder-Sauer-Wiechert) 反応と称す) (Scheme 2) [7]。また HPESW 反応はステロイ

ドなどの天然物の全合成研究だけでなく、有機触媒反応の先駆けとしても重要な反応で OH HO OMe O OMe O HO H H H O H アンドロステロン Robinson環化 1-1 1-2 1-3

(27)

1971 年、W. S. Johnson らはステロイドの⽣合成経路に着想をえた、⽣合成模倣カチ オンカスケード反応によるプロゲステロンの全合成を報告している(Scheme 3) [8] 。プロ ゲステロンは⼈間の⻩体ホルモンとして知られる副腎⽪質ホルモンの⼀種である。 Johnson らは不飽和アルデヒド 1-6 よりトリエンイン 1-7 を合成し、これを酸で処理する ことでカチオンカスケード反応が⽴体選択的に進⾏し、四環性化合物 1-8 が得られるこ とを⾒出した。その後 1-8 より数⼯程の変換を経てプロゲステロンの全合成を達成して いる。現在ではプロゲステロン製剤は⼦宮内膜症治療剤などとしての利⽤がなされてい る。 Scheme 3. W. S. johnson らによるプロゲステロンの全合成 1979 年、K. P. C. Vollhardt はペリ環状反応を⽤いたエストロンの全合成を報告してい る(Scheme 4) [9]。エストロンを含むエストロゲンについては次項で詳しく述べる。 Vollhardt はシクロペンテノン 1-9 より誘導したエンジイン 1-10 に対し、Co 錯体を作⽤ させることで芳⾹環の構築、o-キノジメタンの発⽣、それを⽤いた分⼦内[4+2]付加環化 反応をワンポットで⾏うことでステロイド⾻格 1-13 を⼀挙に構築し、エストロンの全合 成を達成した。現在エストロンを含むエストロゲン製剤はがん治療薬などとして利⽤さ れている。 Scheme 4. K. P. C. Volhardt らによるエストロンの全合成 O O H H H OH O H H H O 生合成模倣 カチオンカスケード反応 1-6 1-7 1-8 プロゲステロン O O O O TMS TMS TMS TMS O TMS TMS H H H [4+2]付加環化反応 逆[2+2]付加環化反応 O HO H H H [4+2]付加環化反応 1-9 1-10 1-11 1-12 1-13 エストロン

(28)

1-1. エストロゲン

エストロゲンは⼈間の⼥性ホルモンとして知られる⼀群のステロイドである。天然に はエストロン、エストラジオール、エストリオールの三種が主に存在し、体内で相互に変 換し合うが、エストラジオールは三種の中で最もエストロゲン受容体への結合能が⾼いこ とが知られている (Figure 6)。[10]

Figure 6. The typical estrogens found in vivo

エストロゲンおよびその誘導体が⼈間に対しホルモンとして作⽤することから、エス トロゲン製剤が様々な⽤途の医薬品として販売されている。その端緒として安息⾹酸エス

トラジオールが 1936 年にシエーリング・カールバウムより Progynon-B®の名で⽉経障害

や更年期障害薬として発売されている (Figure 7)。また、避妊薬として利⽤される

NuvaRing® (有効成分:エチニルエストラジオール , エトノゲストレル)は年間 7.77 億

$ (Merck & Co, 2016)を売り上げる⾼需要医薬品の⼀つである(Figure 8)[11]。これ以外に

も種々のエストロゲン製剤が更年期障害、甲状腺がん、乳がん、ホルモン療法薬、⾻粗鬆 症治療薬として処⽅されており、WHO の必須医薬品リストにも登録されている[2]。以上 のことからエストロゲンは数あるステロイドの中でも特に重要な⼀群である。 前述のように、エストロゲン製剤は天然から容易に⼊⼿される安価なステロイドから の誘導体化によって供給されている⼀⽅で、化合物のさらなる効率的供給法の開発と新規 ⽣物活性の探索のため、エストロゲンならびにその誘導体の全合成研究も活発に⾏われて いる。前項において Vollhardt らのエストロンの合成を⽰したが、それに加えて重要な先 H H H HO OH エストラジオール H H H HO O エストロン H H H HO OH エストリオール OH

(29)

1963 年、Torgov らはテトラロン 1-14 より容易に合成可能な 1-15 とジケトン 1-16 を 塩基、続いて酸で処理することにより、⼆⼯程でステロイド⾻格 1-18 を構築する⼿法 (Torgov 環化)を開発した。1-18 は脱⽔により Torgov ジエンと呼ばれる化合物 1-19 へと 導かれたのち、ジアステレオ選択的な還元によりエストラジオールへと誘導された (Scheme 5)[12]

Scheme 5. The total synthesis of estradiol via Torgov cyclization by I. V. Torgov

本⼿法は短⼯程かつジアステレオ選択的にエストロゲンを合成できるという点で⾮常 に優れており、その中間体である Torgov ジエン 1-19 は⽔素添加により容易に天然物と 相対⽴体配置の⼀致したエストロゲンを与えるため、エストロゲンの全合成における鍵 中間体として重要な化合物である。Torgov ジエンを経由するエストロゲンの全合成の例 として、2004 年には E. J. Corey らによってキラルオキサザボラリジニウム触媒 1-22 を ⽤いた触媒的不⻫⾮対称化による別法 (Scheme 6)[13], 2014 年には B. List らによってキ ラルスルホンジイミド触媒 1-27 を⽤いた別法が報告されている(Scheme 7)[14]。しか し、Torgov ジエンを⽤いたエストロゲンの合成は Torgov ジエンのシンプルな構造ゆ え、誘導体合成への展開に課題がある。

Scheme 6. The total synthesis of estrone methyl ether using chiral oxazaboranidium catalyst by E. J. Corey O OH O O HO HO HO O OH HO HO H H H OH エストラジオール base O O 1-16 H+ 1-14 1-15 1-17 1-18 O HO Torgovジエン (1-19) O O O MeO MeO OH MeO 1-20 1-21 N BO H Ph Ph nBu OBH O O MeO H H H O エストロン メチルエーテル 1-22 1-23 1-24 O O O H O iPr iPr iPr O PO cat 1-27

(30)

これに対し 2014 年、Jorgensen らはa,b-不飽和アルデヒド 29 と環状エンジオン 1-30を原料とし、プロリン型有機触媒による形式的不⻫ Diels-Alder 反応を⽤いた、新たな ステロイド構築法を報告している (Scheme 8)[15]。彼らは合成した中間体 1-31 を Torgov ジエン 1-19 へと導きエストロンの不⻫形式合成を達成している。本⼿法は A,D 環の構造 の⾃由度が⾼いことに加え、C6 位を炭素だけでなく様々なヘテロ原⼦で置換することが 可能であり、これまでにないエストロゲン誘導体への展開が期待される⼿法である。

Scheme 8. The total synthesis of estrone using organocatalyst mediated formal Diels-Alder reaction by K. A. Jorgensen 1-3. Concept と合成戦略 第⼆項で述べたように、これまで様々な⽅法によって多様なステロイドの全合成が達 成されてきた。特にエストロゲンはその⽣物活性から魅⼒的な合成標的の⼀つである。そ こで我々は有機触媒を⽤いたドミノ反応によって、ステロイドの四環性⾻格のうち、3環 部分を⼀挙に構築することで、より効率的なエストロゲンの全合成が達成できると考えた (Figure 9)。いかにその反応検討と合成検討の詳細を述べる。

Figure 9. The concept of this work

MeO 1-29 CHO O O + N H Ph Ph OTMS MeO H O OH H OH HO H H H O エストロン O HO Torgovジエン (1-19) 1-31 1-30 known 6 N H Ph OTMS Ph O O O2N OH MeO H H H エストラジオール メチルエーテル Asymmetric domino Michael/aldol reaction

1-32 CHO O 1-34 O2N OH 13 CHO 1-33

(31)

2. 有機触媒不⻫ドミノ Michael/aldol 反応 の開発 2-1. 鍵反応のデザイン 前述した HPESW 反応[7]においてはプロリンを⽤いた不⻫ Aldol 反応によってステロ イドの C,D 環に相当するビシクロ[4.3.0]ノナン⾻格 1-5 を合成することができる。しか し 1-5 はその官能基の乏しさからその後の変換に他⼯程を要する。筆者は HPESW 反応と 有機触媒を⽤いたニトロアルカンと不飽和アルデヒドとの不⻫ Michael 反応[X]を参考に 以下のようにステロイド⾻格の逆合成を⾏なった(Scheme 9)。C6 位の⼀炭素導⼊と B 環 構築は最後に⾏うものとして新規な多置換ビシクロ[4.3.0]ノナン 1-34 を設定した。これ に対し HPESW 反応、および先述したニトロアルカンとa,b-不飽和アルデヒド間での不⻫ Michael 反応を参考に、鍵反応である不⻫ Michael/aldol ドミノ反応をデザインし、化合 物 1-34 をさらに 2 つの化合物 1-32 と 1-33 へと逆合成した。Michael アクセプターであ る 1-33 にステロイドの A 環に相当する環状構造を導⼊しておくことで、ドミノ反応によ りステロイドの A, C, D 環および C13 位四級炭素を有するビシクロ[4.3.0]ノナン 1-34 を ⼀挙に合成できると考えた。

Scheme 9. The synthetic strategy for steroid

デザインした不⻫ Michael/aldol ドミノ反応の想定される反応機構を以下に⽰す (Scheme 10)。ニトロアルカン 1-32 とa,b-不飽和アルデヒド 1-33 間でのエナンチオ選択的 Michael 反応ののち、エナミン中間体 1-36 からジアステレオ選択的に分⼦内アルドール反 応が進⾏し、最後に⽣じるイミニウムカチオン 1-37 が加⽔分解されることで⽬的物 1-34 が得られ、触媒サイクルが回転すると考えた。本鍵反応の挑戦的な点として、求電⼦点周 りが⽴体的に嵩⾼いエナミン 1-37 において望みの分⼦内アルドール反応が円滑に進⾏す るか、また本反応が⾼い⽴体選択性を⽰すかどうか、さらにその⽴体選択性が天然のステ ロイドと⼀致するかどうかがあげられる。 CHO O CHO A B C D O O Hajos-Parrishケトン (2-5)を用いたステロイド合成の逆合成解析 筆者のステロイドの逆合成解析 1C増炭; B環構築; 反応 6 1-5 1-34 1-33 O O O2N 1-32 A B C D ステロイド O 1-4 O O O2N ステロイド OH 13 CHO 1-33 O O O2N 1-32 N Ph Ph OTMS H OH -1-35 O2N TMSO Ph Ph N O O O O2N OH CHO O O2N OH TMSO Ph Ph N N H Ph Ph OTMS 1-36 1-37 1-34 エナンチオ選択的 Michael反応 ジアステレオ選択的分子内aldol反応 + H2O - catalyst

(32)

2-3. ニトロアルカン 1-32 の合成 まず原料であるニトロアルカン 1-32 の合成を⾏なった。本化合物は既知化合物であり、 Snowden らによってニトロエチレン 1-39 とジケトン 1-16 との Michael 付加による合成 が報告されている (式 2)[16]。また、ニトロエチレンはニトロエタノール 1-38 をフタル酸 無⽔物で脱⽔処理することで合成する⼿法が報告されている[17] しかしニトロエチレン 1-39 は蒸留による精製時に爆発の危険があり、また精製したニ トロエチレン⾃⾝が⾃⼰縮合によって次第に分解することから、ニトロアルカン 1-32 の 量的供給に際しニトロエチレンそのものを利⽤するのは実⽤的でないと考えた。そこで、 上記のニトロエタノール 1-38 から酸無⽔物を⽤いてニトロエチレン 1-39 を合成する⼿法 を参考に、ニトロエタノールとジケトンからワンポットにてニトロアルカン 1-32 を合成 できないかと考えた。検討の結果、ジケトン 1-16 とニトロエタノール 1-38 を過剰量のコ ハク酸無⽔物と触媒量のトリブチルホスフィンで処理することで、望みのニトロアルカン 1-36 がワンポットにて良好な収率で得られることを⾒出した (式 3)。本⼿法は容易にス ケールアップ可能であり、ニトロアルカン 1-32 を⼀挙に最⼤ 17.3 g 合成することができ た。ニトロアルカン 1-32 の量的供給が可能となったので、シンナムアルデヒドとの不⻫ Michael/aldol ドミノ反応を検討することとした。 O O O2N nBu 3P (cat) MeCN, rt, 20h O O O2N 1-16 1-39 精製難 不安定 1-32 O2N OH 1-38 phthalic anhydride 150 ˚C, (2) O O O2N nBu 3P (cat) MeCN, rt, 20h O O O2N 1-16 1-39 精製難 不安定 1-32 O2N OH 1-38 phthalic anhydride 150 ˚C, (2)

(33)

2-4. 反応条件の検討 まず当研究室で報告されたイサチンアルデヒドとニトロメタンの⽴体選択的 Michael 反応の条件[3]を参考に反応を⾏なった。iPrOH を溶媒として⽤い、触媒量のジフェニルプ ロリノールシリルエーテルと安息⾹酸存在下、過剰量のニトロアルカン 1-32 とシンナム アルデヒド 1-34a を反応させたところ、⽬的の環化体 1-34a が 68%の収率かつ単⼀のジ アステレオマーとして得られた (Table 1, Entry 1)。しかし、本反応においてはニトロア ルカン 1-32 と⽣成物 1-34a の極性が近く、系内に残留する過剰のニトロアルカンと⽣成 物との分離が困難であったことから、基質の当量検討を⾏なった。その結果、ニトロアル カン 1-32 の量を減らすと収率が低下し(Table 1, Entry 1〜3)、シンナムアルデヒドを過剰 量⽤いた場合ニトロアルカンは消費されるものの収率は向上しなかった(Entry 4,5)。そこ でニトロアルカン 1-32 と触媒、安息⾹酸のiPrOH 溶液にシンナムアルデヒドのiPrOH 溶 液を滴下することで反応系においてニトロアルカン 1-32 がシンナムアルデヒドに対して 過剰に存在する条件にしたところ、少過剰のシンナムアルデヒドを⽤いた場合でもニトロ アルカン 1-32 が完全に消費され⾼収率で環化体 1-34a を得ることができた(Table 1, Entry 6)。 CHO O O O2N + N H Ph Ph OTMS 10 mol% PhCOOH (20 mol%) iPrOH, rt, 11 h yield O OH H O2N O H entry 1 2 3 4 5 6

ratio ( 2-36 : 2-37a ) yield comment 2 : 1 1.2 : 1 1 : 1 1 : 1.2 1 : 2 1 : 1.2 68 65 52 58 61 91 ニトロアルカン過剰のため原料と目的物の分離困難 ニトロアルカン消費されきるものの収率向上せず ニトロアルカン過剰のため原料と目的物の分離困難 ニトロアルカン過剰のため原料と目的物の分離困難 ニトロアルカン消費されきるものの収率向上せず α,β-不飽和アルデヒドを10hかけて滴下したところ ニトロアルカンが消費されきり、かつ収率が向上 Table 1. 反応の条件検討 1-32 1-33a 1-34a

(34)

2-5. 環化体 1-34a の相対⽴体配置の決定 得られた化合物 1-34a の相対⽴体化学は NMR 実験によ って決定した。構造決定に際し、重要なカップリング定数 および NOE 相関を⽰した(Figure 10)。C10 位と C9 位およ び C11 位とのカップリング定数より、C9, C10, C11 位のプ ロトンが全て axial 位を占めていることがわかった。また、 C10 位と C15a位のプロトン間での NOE が観測されたことから、C9, C13, C14 位の相対 ⽴体配置をcis-cisであると決定した。決定した相対⽴体配置は天然のエストロゲンと⼀ 致した。 2-6. 反応条件における⽔の添加による効果 検討の過程において、ある実験を境に反応が全く進⾏しなくなった。同時期に脱⽔ iPrOH のロットが変わっており、これが原因であると考えた。検討の結果、脱⽔iPrOH に 3 等量の⽔を加えることで再度反応が進⾏するようになった(Table 2)。以上の結果か ら、それまで使⽤していた脱⽔iPrOH が古かったため⽔を⼀定量含んでおり、それが反 応の円滑な進⾏に必須であったと推察した。この⽔の役割として、Scheme 10 で⽰した 反応機構において、ドミノ反応後のイミニウムイオン 1-37 の加⽔分解を加速することで 反応の円滑な進⾏をサポートしているのではないかと考えている。 CHO O O O2N + N H Ph Ph OTMS 10 mol% PhCOOH (10 mol%) additive iPrOH, rt, 11 h O OH H O2N O H entry 1 2 3 4 additive (eq.) -H2O (1.0) H2O (3.0) -yield (%) solvent 脱水iPrOH (old) 脱水iPrOH (new) 脱水iPrOH (new) 脱水iPrOH (new) 91 < 10 67 91 Table 2. 水の効果 1-32 1-33a 1-34a Me O OH CHO Ph H H H O2N H NOE J = 11.6 Hz J = 11.6 Hz Figure 10. 環化体 1-34a の構造決定 10 9 11 13 14 15

(35)

2-7. 反応の⼀般性 反応条件が確定したので、種々の α,β-不飽和アルデヒドを⽤いて反応の⼀般性の検 討を⾏なった(Table 3)。 まず種々の 3-(p-置換フェニル)プロペナールを⽤いて検討を⾏なった (Entry 2〜6)。 いずれの場合においても反応は良好な収率、⽴体選択性で進⾏し、望みのビシクロ[4.3.0] ノナンを得た。続いて 3-(o-置換フェニル)プロペナールを⽤いた検討を⾏なった (Entry 7, 8)。最初に 3-(o-ブロモフェニル)プロペナールを⽤いた検討を⾏なった。これは⽣成物 から溝呂⽊-Heck 反応によって迅速にステロイド⾻格を構築することができると考えた ためである。反応の結果、望みの環化体を 51%, 副⽣物として脱⽔体 1-40 を 15%得た (Figure 11)。収率、選択性の向上を⽬的とし反応条件の検討を⾏なっ たが、原料は消失するものの満⾜のいく収率で⽬的物を得ることはで きなかった。この理由として、芳⾹環o位に嵩⾼い Br 基が導⼊された ため、環化段階が円滑に進⾏せず副反応が進⾏し、収率が低下したも のと考えた。そこで、より嵩の⼩さな置換基を芳⾹環o位に導⼊した場合に関して検討を ⾏った。その結果、3-(o-フルオロフェニル)プロペナールを⽤いた場合にはシンナムアル デヒドの場合と同様の条件で反応が円滑に進⾏し環化体を⾼い収率と⽴体選択性で与え た (Entry 8)。この結果から芳⾹環o位の⽴体的要因が反応の進⾏に⼤きく影響すること がわかった。 R CHO O O O2N + N H Ph Ph OTMS 10 mol% PhCOOH (10 mol%) H2O (3 eq.) iPrOH, rt, 11 h R O OH H O2N O H entry 1 2 3 4 R yield (%)* ee (%) Ph 4-OMeC6H4 4-FC6H4 2-BrC6H4 4-MeC6H4 4-BrC6H4 4-ClC6H4 2-FC6H4 Me 6 7a 8 9b 10 5 91 97 89 > 99 85 98 94 98 78 97 86 98 81 98 d.r. > 95 : 5 > 95 : 5 > 95 : 5 > 95 : 5 > 95 : 5 > 95 : 5 > 95 : 5 nd nd 0 nd 92 92 36 : 45 57 > 95 : 5

a 20 mol % cat was used. b 3.0 eq. of chrotone aldehyde was used

Table 3. 反応の一般性 1-32 1-33 1-34 * sum of diastereomers O H O2N O H 1-40 Br Figure 11. 副生した脱水体

(36)

続いて、芳⾹環だけでなくアルキル基を3位に有するプロペナール誘導体を⽤いても 同様に検討を⾏なった(Entry 9,10)。天然に存在するステロイドの多くは A 環がシクロヘ キシル環であり、また 10 位に四級不⻫炭素を有するため、アルキル基の導⼊ができれば 合成可能なステロイドの範囲が広がると考えた(Figure 12)。

Figure 12. The naturally occurred steroids that has C10 quaternary carbon

まずクロトンアルデヒドを⽤いて Entry8 までと同様の条件で反応を試みたところ、ニ トロアルカンが完全に消費されなかった。クロトンアルデヒドの⾃⼰重合が原因であると 考え、過剰のクロトンアルデヒドを⽤いたところ、中程度の収率ながらも良好なエナンチ オ選択性で⽬的の環化体を得た。しかし、同時にジアステレオマー 1-41も 45%⽣成した (Figure 13)。この理由としてメチル基がアリ ール基より⽴体的に⼩さいため、環化の際のジアステレオ選択性が 低下したものと考えた。そこで、Michael アクセプターを、よりかさ ⾼く、また種々ステロイドと類似したシクロヘキシルメチル基を有 する 3-(1-メチルシクロヘキシル)-プロペナールへと変更し反応を⾏なった(Entry 10)。し かし反応は全く進⾏せず、原料が回収された。これは求電⼦点周りの嵩⾼さが⼤きすぎて 求核剤が接近できなかったためだと考え、本⼿法での C10 位不⻫四級炭素の直接的な合 成は困難であるということがわかった。 O H H H OH テストステロン (男性ホルモン) O H H H OH O O HO コルチゾン (副腎皮質ホルモン) HO H H H コレステロール (細胞膜成分) 10 10 10 Me O OH H O2N O H 1-41 Figure 13. 副生した ジアステレオマー

(37)

3. エストラジオールメチルエーテルの全合成 3-1. 合成戦略 先述のように、これまで様々な⼿法でエストロゲンの全合成が達成されている。しかし ⼀⽅で、短⼯程かつ効率的に様々なエストロゲン誘導体を合成するような研究は限られて いた。これを受け我々は、短⼯程でのエストロゲン合成を念頭に本化合物の合成研究を開 始した。以下に鍵中間体 1-34b からエストラジオールメチルエーテルへと導くために必要 な⼯程を⽰した(Scheme 11)。

Scheme 11. Synthetic plan of total synthesis of estradiol methyl ether via organocatalyst mediated domino Michael/aldol reaction

すなわち①C6 位に相当する 1C 増炭、②B 環の構築, ③各種官能基の還元が必要であ り、これをどのような順番で⾏うかが重要となる。先にステロイド⾻格を構築しておい た⽅が、終盤での構造多様性の創出が容易であると考えまず①、②を⾏うことでステロ イド⾻格を構築したのち、官能基の還元的処理を⾏うこととした。 CHO O O O2N + N H Ph Ph OTMS 10 mol% PhCOOH (10 mol%) H2O (3 eq.) iPrOH, rt, 11 h O OH H O2N O H 1-32 1-33b 1-34b H H H MeO OH MeO MeO エストラジオール エチルエーテル ① C6位炭素導入 ② B環構築 還元③ 6

(38)

3-2. C6 位炭素の導⼊ まず Wittig 反応によって最後の C6 位炭素を導⼊したのち、A 環との C-C 結合形成に よって B 環を構築することを検討した(Scheme 12)。まず 1-34b より⼀炭素増炭したアル デヒド 1-43 の合成を指向し、PPh3CH2OMe-Cl より調製したイリドを⽤いて Wittig 反応 を試みた。しかし、種々条件を検討したものの、基質の分解が観測されるのみで Wittig 体 1-42は得られなかった。続いて、よりシンプルなイリドを⽤いて末端メチレンを有する化 合物 1-44 の合成も検討したが、こちらも原料が分解するのみで⽬的物を得ることはでき なかった。どちらの場合も Wittig 試薬を加えると反応系が⾚⾊から⿊⾊へと変化し、TLC のスポットが原点に移動することから、Wittig 試薬の強塩基性が望まぬ反応を起こしてい ると考えた。

Scheme 12. The trial of C6-carbon installation by Wittig reaction

Wittig 反応の検討にて強塩基条件で基質の分解が観測されたため、弱塩基条件におけ る C6 位炭素の導⼊を検討した。弱塩基条件で発⽣可能な 1 炭素求核剤としてまずニトロ メタンを選択した。トリエチルアミン存在下反応を⾏うことで、望みのヘンリー付加体 1-45が得られることを⾒出した。またこれをアセチル化することで脱離が進⾏し、ニトロオ レフィン 1-46 を 2steps, 80%の収率で得た。続いてニトロオレフィン部を還元し 1-47 と したのちに B 環の構築を⾏うこと⽬的とし⼆重結合の還元を試みた。しかし、種々の還元 条件を試みたがニトロオレフィン部の反応性が⾼いため、複雑な混合物を与えるのみであ った。以上の検討の結果を受け、ニトロメタンとの Henry 反応によって C6 位炭素を導⼊ することは可能だが、その後の変換が困難を伴ったため、本ルートは断念することとした (Scheme 13)。 PPh3CH2Br (2.5 eq.)

nBuLi or tBuOK (2.0 eq.)

THF, rt to reflux O OH H O2N H 1-44 MeO only decompose O OH H O2N H 1-42 MeO H+ OMe O OH H O2N O H 1-34b MeO PPh3CH2OMeCl (2.5 eq.)

nBuLi or tBuOK (2.0 eq.)

THF, rt to reflux O OH H O2N CHO H 1-43 MeO only decompose

(39)

次に⼀炭素求核剤としてシアニドの検討を⾏った。シアニドの⾼い求核性に加え、⽬的 物の A 環が電⼦豊富な芳⾹環であることから、C6 位に相当する位置にニトリルを導⼊し 求電⼦点とした場合、Friedel-Crafts 型の反応によって効率的に B 環の構築を⾏える点に おいても有⽤であると考えた (Scheme 14)。⼀⽅で、ホルミル基への求核攻撃によって⽣ じるシアノヒドリン 1-48 は⽔酸基フリーの状態だと不安定であるため、その後の変換反 応が限定されると予想し、シアノヒドリンの⽔酸基を保護することとした。C7 位は最終 的にメチレンであるため、容易に脱酸素化の可能な保護基を⽤いるのが良いと考え、キサ ンタート系保護基を⽤いることとした。

Scheme 14. The synthetic plan using cyanohydrine

検討の結果、アセトニトリル溶媒中低温にてシアン化カリウムを作⽤させることで⽬ 的のシアノヒドリン 1-48 が単⼀のジアステレオマーとして⽣成することを⾒出した (Scheme 15)。また得られたシアノヒドリン 1-48 の粗⽣成物に対してチオカルボニルジイ ミダゾールを作⽤させることで、環状キサンタート 1-49 を⾼収率で構築した。

Scheme 15. The synthesis of cyclic xanthate cyanohydrine 1-49

また、化合物 1-49 の1HNMR 解析から、C7 位の相対⽴体配置を決定した(Figure 14)。この選択性は Felkin-Ahn モデルによって説明可能である。 O OH H O2N O H 1-34b MeO O H O2N H 1-49 MeO NC O O S O H O2N H 1-50 MeO O O S O H H H MeO OH エストラジオール エチルエーテル シアノヒドリン構築 Friedel-Crafts型 B環構築 還元 O OH H O2N OH H 1-48 MeO キサンタート保護 NC7 O OH H O2N O H 1-34b MeO O H O2N H 1-49 MeO NC O O S O OH H O2N OH H 1-48 MeO NC KCN aq. (10.0 eq.) MeCN -25 ˚C, 40 min Im2CS (1.5 eq.) DMAP (0.3 eq.) DMF, rt, 1 h 79% (2 steps) 7 Me O Ar H O2N J = 6.8 Hz Figure 14. 化合物 1-49 における      C7位立体化学の決定 O O H CN S 7

(40)

3-3. ニトロ基およびキサンテートのラジカル還元

つづいて、得られた環状キサンタート 1-49 から B 環の構築を検討した。得られた環状 キサンタート 1-50 に対し、酸性条件下におけるニトリルを求電⼦剤とした Friedel-Crafts 型反応(Houben-Hoesch 反応)の条件検討を⾏ったが、反応は全く進⾏しなかった(Scheme 16)[18]

Scheme 16. Trial of B-ring construction using Houben-Hoesch reaction from 1-49

この理由として、環状キサンタートとしたことによってニトリルの配向が固定され、反 応点から遠ざかってしまったことが原因と考察した(Figure 15)。そこで先に環状キサンタ ートのラジカル還元を⾏えば、ニトリルの配向の⾃由度が上がり Houben-Hoesch 反応に おける反応性が向上すると考え、Barton-McCombie 脱酸素化条件によるキサンタートの 還元を試みた。検討の結果、アニソール溶媒中トリブチルスズと AIBN 存在下加熱することで、C7 位が還元された化合物 1-50 が 低収率ながら得られた(Scheme 17)[19]。これに対しルイス酸存在下 Houben-Hoesch 反応を試みたが、望みの環化体は得られず複雑な 混合物を与えた。この理由として、ルイス塩基性を有する C11 位ニトロ基と C14 位⽔酸 基が原因と考え、これらの官能基を先に処理することとした。また環状キサンタートを還 元的に除去した際の収率が低かったことから、環状キサンタートをよりシンプルなメチル キサンタートへと変更することとした。

Scheme 17. The radical reduction of cyclic xanthate and trial of Houben-Hoesch reaction

O H O2N H 1-49 MeO NC O O S O H O2N H desired product MeO O O S O ZnCl2 (3.0eq.) HCl in dioxane, 80 ˚C no reaction H H O H O2N H 1-49 MeO NC O O S O H O2N H 1-50 MeO NC OH nBuSnH (7.0eq.) AIBN (0.5 eq.) anisole, 140 ˚C 30 min, 17 % O H O2N H desired product MeO ZnCl2 (3.0eq.) HCl in dioxane, 80 ˚C OH O 7 11 14 Me O H O2N Figure 15. 化合物1-49の立体配座 O O CN S MeO So far

(41)

化合物 1-34b に対し、シアン化カリウムを作⽤させたのち、系内に⼆硫化炭素とヨウ 化メチルを加えることで、C7 位と C14 位の⽔酸基をメチルキサンタートによって保護す ることを試みた。しかし C7 位はキサンタート保護できるものの、⽴体的に混んだ C14 位 の⽔酸基はキサンタート化されなかった。そこで D. Schinzer らの論⽂を参考に、C14 位 ⽔酸基は脱離させたのちα選択的⽔素添加によって⽴体選択的に還元することとした[20] 化合物 1-51 に対しピリジン溶媒中、塩化チオニルを作⽤させることでオレフィン 1-52 を 得た (Scheme 18)。

Scheme 18. The synthesis of olefin 1-562

オレフィン 1-52 は結晶性を有したため、単結晶を作成し X 線結晶構造解析によって C7 位の絶対⽴体配置を(S)であると決定した (Figure 16)。得られた絶対⽴体配置は天然 のエストラジオールと⼀致していたので、本化合物を⽤いて合成を継続した。 O OH H O2N O H 1-34b MeO O OH H O2N OXant H 1-51 MeO NC KCN aq. (10.0 eq.) CS2 (5.0 eq.); MeI (5.0 eq.) MeCN -20 ˚C SOCl2 (4.5 eq.) pyridine, 0 ˚C 90 % (2 steps) O H O2N OXant H 1-52 MeO NC OXant = O SMe S 7 14 Figure 16. オレフィン 1-52のORTEP図 (Thermal elipsoid is 50 % probability

(42)

続いて化合物 1-52 に対し、Barton-McCombie 条件[19]によるキサンタートの還元を⾏

いニトリル 1-53 へと導き、さらに再度⾼温でのラジカル還元条件でニトロ基の還元を⾏ なった(Scheme 19)。

Scheme 19. The radical reduction of methylxanthate and nitro group

ニトロ基の還元においてはアニソール溶媒中 140 ˚C で反応を⾏なった場合、⽬的物で あるニトリル 1-54 は中程度の収率にとどまり、オキシム体と⾼極性な不明化合物の複雑 な混合物を与えた (Entry 1)。そこで反応温度と溶媒の検討を⾏ったところ、ビフェニル を溶媒量⽤い、250˚C のオイルバスで 5 分加熱することで望みの還元体の収率を改善する ことができた (Entry 2)。反応溶媒として⽤いたビフェニルは昇華性を有するため、反応 後に反応系を減圧し、80 ˚C まで加熱することで容易に除去することができる。また、今 回反応温度を上げることによって収率が向上した理由としては、中間体であるニトロキシ ド[21]から C-N 結合の切断に⾼温が必要であり、低温では N-O 結合の切断によるオキシム の⽣成が優先することが原因であると考えた(Scheme 20)。

Scheme 20. The reaction mechanism of radical reduction of nitro group

H H HH O H O2N OXant H 1-52 MeO NC nBuSnH (4.0 eq.) AIBN (0.8 eq.) 80 ˚C, benzene 2 h, 78 % O H O2N H 1-53 MeO NC nBuSnH (8.0 eq.) AIBN (0.8 eq.) solvent, temp. time, yield O H H 1-54 MeO NC

Entry solvent temp (˚C)time (min)yield (%) 1 2 39 140 anisole biphenyl 250 57 30 5 O H N H 1-55 (byproduct) MeO NC HO R’ N R HO O nBu 3Sn N R R O OSnnBu 3 high temp N-C bond cleavage low temp N-O bond cleavage

R’ R R’ N R O ニトロアルカン ニトロキシド アルキル ラジカル ニトロソ nBu 3SnH 異性化 R’ R R’ N R HO アルカン (desired) オキシム H

(43)

3-4. C14-C15 位オレフィンのα選択的還元 得られたニトリル 1-54 に対して Houben-Hoesch 反応による B 環の構築を試みた。 様々な触媒、酸を試したが反応が進⾏しない、もしくは複雑化するのみで、望みのステロ イド⾻格を有する 1-56 は得られなかった(Scheme 21)。⼀⽅で、副⽣成物の中から、構造 は決定できなかったものの⼆重結合からニトリルへの求核攻撃成績物と思われる化合物 が得られた。また、反応条件が強酸性であることから、⼆重結合の異性化も系が複雑化す る原因の⼀つであると考え、⼆重結合の⽔素添加を先に⾏うこととした。

Scheme 21. The Houben-Hoesch reaction of nitrile 1-54

Torgov らの合成において、Torgov ジエンを⽔素添加すると天然物と⼀致する⽴体を与 えると報告されていたので、これを参考にニトリル 1-54 の⼆重結合の還元もα⾯から進 ⾏し、望みの⽴体を有する 1-58 を与えるものと期待し、酢酸エチル溶媒中 Pd/C と⽔素 で処理することで⼆重結合の還元を⾏なった(Scheme 22)。結果、予想に反して還元はほ ぼ完璧な⽴体選択性を以ってβ⾯から進⾏し、望みと異なる⽴体化学を有する化合物 1-57が得られた。

Scheme 22. The reduction of olefin of 1-54

予想と異なるβ還元体 1-57 が得られたことから再度⽂献調査を⾏なった結果、Abad らによって C14-C15 位不飽和のステロイドにおいてβ選択的に還元が進⾏することが報 告されていた[22]。Torgov の系と Abad の系を⽐較することにより、C8-C9 位不飽和結合 の有無によって、C14-C15 位⼆重結合の還元の選択性が異なる (Figure 17)。以上の報告 より、基質 1-57 に対する⼆重結合のα選択的還元は困難と考え、戦略を変更することと した。 O H H 1-54 MeO NC O H H 1-56 MeO O 14 15 O H H 1-54 MeO NC Pd/C H2 (1 atm) AcOEt, rt O H H 1-57 (undesired) 89 % MeO NC H O H H 1-58 (desired) 0 % MeO NC H O O TorgovらのC14-C15位二重結合の還元 O O AbadらのC14-C15位二重結合の還元

(44)

Abad らは C17 位のケトンはb選択的にアルコールへと還元することができ、これを嵩 ⾼い TBS 基で保護した 1-62 の場合に C14-C15 位⼆重結合の還元がα選択的に進⾏する ことを報告している(Scheme 23)。

Scheme 23. The a-selective hydrogenation using the steric bulkiness of protecting group これを参考にα選択的⼆重結合の還元を試みた(Scheme 24)。化合物 1-54 に対し、 NaBH4を作⽤させると dr = 8:1 で⽬的の⽴体を有するアルコール 1-64 を得ることができ た。また、還元剤として LiBHEt3を⽤いて反応を⾏うとその⽴体選択性は 10 : 1 以上に向 上した。得られたアルコール 1-64 を TBS 基で保護し、シリルエーテル 1-65 を得た。こ れに対し⼆重結合の還元を試みた。種々触媒と条件を検討したところ、望みのα還元体 1-66 が選択的に得られるものの、いずれの条件においても反応が中途で停⽌してしまうこ とがわかった。反応系の MS より原料 1-65 のニトリルが還元されたアミン 1-67 が検出 されたことから、反応の進⾏に伴い副⽣するアミン 1-67 が触媒である Pd を被毒し、反応 が停⽌するものと考えた。

Scheme 24. The stereoselective synthesis of a-reduced 1-66 17 14 15 O 1-60 H H CO2Me OTBS 1-62 H H CO2Me NaBH4; TBSCl OTBS 1-63 H H CO2Me H Pt2O, H2 MeO NC H O H H 1-54 MeO NC NaBH4 or LiBHEt3 OH H H 1-64 dr = 8 : 1 (NaBH4) = > 10 : 1 (LiBHEt3) MeO NC TBSCl( 3.5 eq.) imidazole (10 eq.) DMF, rt 80% (2 steps) OTBS H H MeO NC Pd(OH)2 H2 (5 atm) MeOH, rt < 20% OTBS H H 1-65 1-66 OTBS H H MeO 1-67 NH3 副生物

(45)

3-5. 1-66 に対する Houben-Hoesch 反応による B 環構築の検討 低収率ではあるものの、望みの還元体 1-66 を得ることができたので、これを⽤いて Houben-Hoesch 反応による B 環構築の検討を⾏った。メシル酸とジクロロエタンの混合 溶媒中、ルイス酸として Sc(OTf)3を⽤いたところ、反応は進⾏しステロイド⾻格を有す る化合物を得た (Scheme 25)。しかし得られた化合物の NMR を精査したところ、のぞみ 1-68ではなく A 環の置換パターンが異なる 1-67 であることがわかった。

Scheme 25. The Houben-Hoesch reaction of 1-66

ステロイド 1-67 の⽣成する反応機構として以下のように考えた (Scheme 26)。すなわ ち、電⼦豊富な芳⾹環のp位から Houben-Hoesch 反応が進⾏し、スピロジエノン 1-70 が 形成される。スピロジエノン 1-70 はジエノン-フェノール転位を経て芳⾹環化しステロイ ド⾻格を与えるが、このときに期待した C5-C6 結合でなく C5-C9 結合が転位することで 1-71が⽣成し、ここから 1-67 が得られたものと考えた。そこでスピロジエノン 1-70 に おける C5-C9 結合の転位能を下げることで望みの化合物を得ることができると考え、基 質を変更することとした。

Scheme 26. The reaction mechanism of generation of 1-67

OH H H MeO H 1-68 (desired) 0 % O OTBS H H MeO NC H 1-66 Sc(OTf)3 (6.0 eq.) MsOH / DCE, rt OH H H H 1-67 (undesired) 51 % O MeO OTBS H H H N MeO LA LA 1-69 OH H H H O MeO 1-67 5 6 9 OTBS H H MeO NC H 1-66 OTBS H MeO H 1-67 LA N AL OTBS H H 1-68 N MeO

(46)

3-6. Friedel-Crafts 反応による B 環構築戦略 先述の⽅法で合成した化合物のニトリルを DIBAL によって還元したのち酸化するこ とで、カルボン酸へと変換した。これに対し⼆重結合の⽴体選択的還元を試みたが、カル ボン酸の酸性によって反応条件中で TBS 基の脱保護が進⾏してしまい、結果として望ま ぬβ還元体が得られた。そこでシリル基をより安定な TIPS 基へと変更した 1-74 を以下 の scheme に従って合成した。1-74 の⼆重結合の還元には TIPS 基の嵩⾼さのため、より 強⼒な触媒である Pd(OH)2を⽤いる必要はあったものの、望みのα還元体 1-75 を得るこ とができた。これに対しオキサリルクロリドを作⽤させたのち塩化アルミニウムを加える ことで Friedel-Crafts アシル化反応が進⾏した。また、反応のクエンチ条件にて、TIPS 基 の脱保護も進⾏した。⽣成物の NMR より本基質においてはメトキシ基の転位は起こって おらず、C17 位⽔酸基フリーのエストラジオールメチルエーテル-6-オン(1-68)が得られ た。最後に C6 位のベンジルケトンを加⽔素分解条件によって還元的に除去することで、 還元体を得た。得られた還元体の1HNMR, 13CNMR, MS, 旋光度が⽂献値と⼀致したため、 これを以ってエストラジオールメチルエーテルの全合成を達成した (Scheme 27)。

Scheme 27. The endgame of total synthesis of estradiol methyl etehr

O H H 1-54 MeO NC LiBHEt3 (1.2 eq.) THF, -78 ˚C (d. r. = 10 : 1) OH H H 1-64 MeO NC TIPSOTf (2.5 eq.) Imidazole (5.0 eq.) DMF, 60 ˚C 81 % (2 steps) OTIPS H H 1-72 MeO NC DIBAL (1.5 eq.) DMF, 0 ˚C 87 % OTIPS H H 1-73 MeO CHO NaClO2 (2.0 eq.) NaH2PO4 (4.0 eq.) 2-methyl-2-butene (20.0 eq.) tBuOH / H 2O, 0 ˚C 99 % OTIPS H H 1-74 MeO COOH Pd(OH2) (12 %wt) H2 (5atm) MeOH, rt, 68 % OTIPS H H 1-75 MeO COOH H (COCl)2 (2.0 eq.); AlCl3 (2.0 eq.) CH2Cl2, rt, 80 % OH H H 1-68 MeO H O Pd(OH)2 (10 wt%) H2 (1 atm) AcOH, rt, 50 % OH H H エストラジオール メチルエーテル MeO H

Figure 1.  有機触媒  OOOONHOCOOH(cat)n n = 1 : 100%, 93% ee   = 2 : 83%, 71% een121971-1974O R 2 NHO NMePhHCl 8 up to 99% yield93% eeMeOH/H2O(5 mol%)67NHCOOH(30 mol%)OHRO+DMSOOROHup to 97%, 96% ee345Hajos-Parrish-Eder-Sauer-Wiechert reaction
Table 3. 反応の一般性 1-32 1-33 1-34 * sum of  diastereomers O HO2N OH 1-40Br Figure 11.  副生した脱水体
Figure 1. Axially chiral biaryls utilized as chiral loigands or organocatalysts
Figure 4. The category of the methodology for asymmetric synthesis of axially chiral biaryls
+7

参照

関連したドキュメント

本研究で は,ケ ーソ ン護岸連結 目地内へ不規則波が入射 する場合を対象 と して,目 地内での流体運動特性,特 に,流 体共 振現象 の発生 の有無,発 生条件お

転倒評価の研究として,堀川らは高齢者の易転倒性の評価 (17) を,今本らは高 齢者の身体的転倒リスクの評価 (18)

第4章では,第3章で述べたαおよび6位に不斉中心を持つ13-メトキシアシルシランに

焼却炉で発生する余熱を利用して,複合体に外

The conventional conditions for synthesis of 3- ethoxycyclobutanones by [2 + 2] cycloaddition of ethyl vinyl ether (EVE) and ketene, which was generated in situ from carboxylic

振動流中および一様 流中に没水 した小口径の直立 円柱周辺の3次 元流体場 に関する数値解析 を行った.円 柱高 さの違いに よる流況および底面せん断力

転換社債、および株式オプションなど、負債および資本の両者の性質を有するものが存在す

および有効応力経路を図 4 および図 5 にそれ ぞれ示す。いずれの供試体でも変相線に近づ