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JAIST Repository: 分散コンピューティング基盤における 宣言的構成管理の適用に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/. Title. 分散コンピューティング基盤における 宣言的構成管理 の適用に関する研究. Author(s). 真壁, 徹. Citation Issue Date. 2021-03. Type. Thesis or Dissertation. Text version. author. URL. http://hdl.handle.net/10119/17144. Rights Description. Supervisor:篠田 陽一, 先端科学技術研究科, 修士 (情報科学). Japan Advanced Institute of Science and Technology.

(2) 分散コンピューティング基盤における 宣言的構成管理の適用に関する研究. 1930014 真壁 徹  クラウドコンピューティングをはじめとする分散コンピューティングの普 及に伴い,基盤を構成するサーバやネットワークデバイス,ストレージなど のリソースは増加,多様化化している.そして,その運用は専門性を持つ技 術者への依存を強めている.そこで,リソースの状態を意識する必要なく, また手続きを逐一指示せずとも,あるべき姿を定義すれば基盤をその通りに 設定,維持する宣言的構成管理が注目されている. 宣言的構成管理は新しい概念ではなく,制約,論理プログラミングを基 礎とした先行研究がある.しかし,管理対象の持つ自律性との齟齬,構成を 決定する計算量と時間,リソース操作に要する時間,動作中のリソースを操 作するリスク,制約,論理プログラミングを習得する難しさなど,多くの課 題があった. 一方,オープンソースの基盤ソフトウェアである Kubernetes は,先行研究 で指摘された宣言的構成管理の主要な課題を,結果整合を認めるなどトレー ドオフを受け入れて解決した.反面,普及の過程でアクシデントも散見され, 安全性や回復性に関する負の影響も疑われる. Kubernetes 上で動作するアプリケーションの回復性については,コンテ ナの回復時間に注目した研究がある.しかし,それを支える構造は追究され ていない.本研究は Kubernetes を題材とし,その構造分析を通じ課題や論 点,展望を示すことで,今後の宣言的構成管理の研究と実践へ貢献する. Kubernetes は構成管理と回復機能を一体としている.回復機能は安全性 を支える主要素である.よって,安全性分析を通じて,構成管理に関する特徴 や洞察も得られると期待できる.本研究では手法に STPA(System-Theoretic Accident Model and Processes) を選択し,構造と安全性を分析した.Kubernetes は多様な要素で構成されているため,構成要素の相互作用に注目する STPA はその分析に適している. 本研究では STPA の手順に従い,まず全体とサブシステムの構造を分析 するために制御構造図 (コントロールストラクチャ)を作成し,非安全なコ ントロールアクションを導いた.次に,その原因であるハザードシナリオを 得た.加えて,得たハザードシナリオで Kubernetes の障害事例を分類し,そ の妥当性を評価した. 分析の成果物は Kubernetes の利用者がその制御構造やハザードシナリオ を理解する助けとなり,リスク評価や問題対処,カオスエンジニアリングに 貢献する.加えて,分析から導いた論点は,Kubernetes に限らず宣言的構成 管理の適用,活用の研究と実践において価値がある.中でも 2 つの特記すべ き論点がある. まず 1 つ目は,リソース作成,変更時の入力内容に対する妥当性検証の必 要性である.ハザードシナリオと障害事例の分類において,妥当性検証の不. 1.

(3) 足を原因とするアクシデントの数は顕著であった.例えば,リソース量の制 限や優先度設定を行わずに投入されたアプリケーションが,リソースを共有 する他のアプリケーションやシステム要素と競合し,ハザードに繋がってい る.Kubernetes が結果整合を受け入れ,宣言の入力時検証を任意とした負の 影響を認める. 2 つ目の特記すべき論点は,アプリケーションの再構成耐性である.宣言 的構成管理において構成管理機能は,あるべき姿を維持するため,主導的に リソースを再構成する.よってアプリケーションの再構成耐性は重要な論点 である.障害が発生することを前提にアプリケーションを設計する「Design for Failure」という考えがあるが,宣言的構成管理においては,加えて再構 成イベントも考慮すべきである.つまり障害や再構成を原因とした混乱状態 に耐える設計「Design for Chaos」が求められる.実装例の 1 つにリクエス トの再試行があるが,本研究では,その有無で再構成耐性に影響があるこを 検証した. アプリケーションの再構成耐性の確保は,検討を基盤の範囲に閉じてい ては解決できない.例えば,アプリケーションへ再試行機能などを実装する だけでなく,そのテストも課題となる.再構成耐性はアプリケーションを新 規作成,変更時にテストするだけでは十分でない.リソース構成が変化して いくことを考慮し,継続的に Chaos testing を行うべきである. 今後はネットワークやストレージなど,現時点で宣言的構成管理の適用 に課題があるリソースへと管理対象は広がるであろう.すでにクラウドサー ビス事業者では取り組みが始まっている.しかしリソース間の依存関係や変 更時の影響の大きさなどから,変更不可能な属性を設けるなど制約はある. この制約の解決は将来の課題である.. 2.

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