中期朝鮮語文献の電子データ構築に関するいくつかの問題--XMLの利用を中心に
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(2) 語 学 教 育 部ジ ャー ナ ル. の 電 子 デ ー タ は そ の 検 索 や 再 利 用 が 柔 軟 に 行 な え ず 、 特 定 の 環 境(ワ レ ー テ ィ ン グ シ ス テ ム な ど)で. ー プ ロ ソ フ ト、 オ ペ. の み 利 用 す る た め の もの で あ っ た。 以 下 、 こ れ らの 電 子. デ ー タ に つ い て 簡 単 に 触 れ て お く。 ま ず 、 プ レ ー ン テ キ ス トの 形 式 で 入 力 さ れ た 朝 鮮 語 文 献 の 電 子 デ ー タ は 、 朝 鮮 語 史研 究 者 の 問 で 流 通 し て い る も の で 、 そ の 形 式 は 概 ね 以 下 の 通 り と な っ て い る:. 例1:プ. レー ン テ キ ス ト形 式 の 朝 鮮 語 文 献 電 子 デ ー タ(一. 部). 各 行 の 始 め に は 文 献 名 の 略 号 と 巻 数 、 コ ロ ン に 続 い て ペ ー ジ と そ の 表 裏 が 、 「〈 入 れ て 表 示 さ れ て い る 。 例1の. 「〈 繹 詳6二15a>」 は 、 『 釈 譜 詳 節 』 巻 六 の 第15張. 表 を指 す 。. 末 尾 の ロ ー マ 字 が 「b」 の 場 合 に は 張 次 の 裏 を 指 して い る 。 文 献 の 各 ペ ー ジ を1行 し 、 行 頭 に マ ー ク を つ け た 形 で あ る 。 本 文 中 に 現 れ る 注 釈(割 く っ て 示 し て い る 。 フ ァ イ ル 自体 はUnicode3)を こ の 電 子 フ ァ イ ル の 利 点 は 、15世. 紀 か ら20世. 注)部. 〉」 に. 分 は 「[]」. に入力 で く. 用 い て記 述 され て い る。 紀 に至 る まで 、 影 印 な どが 手 に入 る文 献. に つ い て は ほ と ん ど網 羅 さ れ て い る と い う 点 で あ ろ う 。 様 々 な 検 索 プ ロ グ ラ ム を 利 用 し て 、 例 え ば15世. 紀 の 文 献 の み 、 あ る い は17世. 紀 以 降 の資 料 の み を検 索 す る とい っ た こ と. が可 能 で あ る 。 し か し、 分 か ち 書 き や 記 号 の 使 用 な ど 入 力 の 方 式 が 入 力 者 に よ っ て 一 定 し て お ら ず 、 フ ァ イ ル の使 用 に一 定 の注 意 が 必 要 で あ る。 また分 か ち書 き と関連 して 、 あ る文 節 が ペ ー ジ を ま た ぐ場 合 、 文 節 単 位 で 前 の 行 に 送 り込 ん で い る と い う 問 題 が あ る 。 例 え ば 例1の1 行 目末 尾 に 「舎 衛 國 皇 呈 フ}司 製 τ1月」(舎 衛 国 に 行 く もの が い た が)と. あ るが 、原 資 料 で. は 「喫 日 月 」 の 「喫 」 と 「日 月 」 の 問 で ペ ー ジ が 変 わ っ て い る 。 原 資 料 に お け る ペ ー ジ 区 切 りを示 す マ ー カ ーが ない た め 、 原 本 の 体 裁 を復 元 す る と い う こ とが 不 可 能 で あ る。 他 に 、 諺 解4)部 分 だ け で な く、 漢 文 や 漢 字 音 ま で 入 力 さ れ て い る フ ァ イ ル も あ る が 、 諺 解 部 分 と 漢 文 部 分 と が 区 別 な く羅 列 さ れ て お り、 諺 解 部 分 の み 検 索 す る こ と が 難 し い 。 ま た 、 こ れ ら の 電 子 フ ァ イ ル に お い て は 中 期 朝 鮮 語 に 存 在 し た 「声 調 」5)を示 す 傍 点 が 入 力 さ れ て お ら ず 、 デ ー タ と して は 内 容 が 十 分 で な い と い え よ う6)。 ま た 記 述 に 際 し、 文 書 構 造 を マ ー ク ア ッ プ す るTEI(TextEncodingInitiative)7)ガ ラ イ ン を 用 い る 場 合(3.1節. 76. で 後 述)も. イ ド. あ っ た が 、 こ の 構 造 マ ー ク ア ッ プ を積 極 的 に 活 用.
(3) 8 8. 世紀 世 宗 計 画 」 ホ ー ムペ ー ジ で は 、 朝 鮮 語 史 の文 献 資 料 か ら用 例 を検 索 す る こ とが で き る が 、 文 献 に 関 す る 詳 細 情 報 を 表 示 す る 際 、 著 者 や 入 力 情 報 な ど 、TEIマ 情 報 が 示 さ れ る 。 た だ し、 同 じ く21世. ー クア ッ プ に よ る. 紀 世 宗 計 画 が 作 成 、 公 開 し て い る コ ー パ ス 「ス ¶香. 魁 号 ヌ1」 に つ い て は 、 同 時 に 配 布 さ れ て い る 検 索 プ ロ グ ラ ム 「量 君 ・1」で こ の マ ー ク ア ッ プ を 活 用 して い る わ け で は な い よ う で あ る 。 こ れ ら既 存 の 電 子 デ ー タ を 利 用 す る 際 に 生 じ る 不 便 を 克 服 す る た め 、 本 稿 で は 以 下 の 点 を念頭 に置 い て 、 中期 朝 鮮 語 文 献 をデ ー タ化 す る 方 法 を検 討 した い。 即 ち 、① 文 献 本 来 の 体 裁 を お お よ そ 復 元 で き る こ と 、 ② 形 態 の 検 索 や 索 引 の 作 成 な ど 、 言 語 研 究 に 応 用 しや す い形 式 を備 えて い る こ と、③ 利 用 に 特 殊 な ア プ リケ ー シ ョン を必 要 と しな い こ と、 以 上 の 3点 で あ る 。 ① は 主 に 文 献 の 表 示 、 ② は 研 究 へ の 活 用 、 ③ は 利 用 に 当 た っ て の 利 便 性 を 念 頭 に 置 い た も の で あ る 。 こ れ ら の 留 意 点 を 満 た す デ ー タ 化 の 方 法 と し て 、 本 稿 で はXML を 用 い た デ ー タ の 記 述 を提 案 す る 。 な お 、 言 語 研 究 に お け るXMLの 編(2005)が. 活 用 事 例 と して 、 日本 国 内 の研 究 で は 国立 国 語 研 究 所. 挙 げ ら れ る 。 近 代 日本 語 の 資 料 で あ る 雑 誌. 『太 陽 』 をXMLに. よ り電 子 デ ー. タ 化 す る だ け で な く 、 コ ー パ ス と して 利 用 す る た め の 検 索 、 形 式 変 換 な ど の ツ ー ル 開 発 (小 木 曽 智 信2005、. 山 口 昌 也2005な. ど)も. 行 な っ て お り、 大 い に 参 考 と な る 。. ま た 、 本 稿 の 筆 者 は 既 に 、 い く つ か の 中 期 朝 鮮 語 文 献 をXMLに. よ り記 述 し、 そ の 電 子. デ ー タ を イ ン タ ー ネ ッ ト上 で 公 開 し て い る8)。 こ れ に つ い て は 後 で 詳 し く述 べ る が 、 公 開 当 初 の 目的 は 、 中 期 朝 鮮 語 の 文 献 に つ い て ど こ か ら で も参 照 で き る よ う に す る こ とで あ っ た 。 さ ま ざ ま な 再 利 用 が 可 能 で あ る と考 え 、 ま ず はXMLを. 利 用 した。 本稿 で は、 こ れ ら. の 作 業 か ら一 歩 進 ん で 、 言 語 研 究 の 資 料 と し て 活 用 で き る 電 子 デ ー タ の 構 築 に つ い て 検 討 して み た い 。. 2、XMLに. ついて. 2.1XMLの. 概要. 電 子 デ ー タ 記 述 の 方 法 を 検 討 す る の に 先 立 ち 、 ま ず 本 稿 で 利 用 す る 「XML」. につ い て. 簡 単 に 説 明 し て お く。 XML(ExtensibleMarkupLanguage、. 拡 張 可 能 マ ー ク付 け 言 語9))は. 、 電 子 化 され た 文. 書 の 交 換 や 多 目 的 利 用 の た め に 考 案 さ れ た 、SGML(StandardGeneralizedMarkup Language、. 標 準 一 般 化 マ ー ク 付 け 言 語)の. サ ブ セ ッ トで あ る 。 イ ン タ ー ネ ッ トの ホ ー ム. 中期 朝鮮語文献の電子データ構築 に関するい くつかの問題77. Zρ㎝. した 事 例 は 、 管 見 の 限 り 多 くは な い 。 例 え ば 韓 国 に お け る 韓 国 語 情 報 化 プ ロ ジ ェ ク ト 「21.
(4) 語学教育部ジ ャーナル. ペ ー ジ 記 述 に 用 い ら れ るHTMLIo)もSGMLに HTMLは. 基 づ い た コ ン ピュ ー タ言語 で あ るが、. 文 書 の 表 示 を 主 な 目的 と し て お り、 マ ー ク 付 け の た め の タ グ(tag)が. ら れ て い る 。 そ れ に 対 し 、 文 書 の 構 造 記 述 を 主 眼 と す るXMLで る の が 特 徴 で あ る 。 開 始 タ グ(「 〈 タ グ 名 〉」 の 形 式)と. 既 に決め. は タ グ を 自由 に 定 義 で き. 終 了 タ グ(「 〈/タ グ 名 〉」 の 形 式). とで 囲 み 、 要 素 を記 述 す る 。 そ れ ぞ れ の 要 素 は 、 さ ら に 別 の 要 素 を 入 れ 子 に す る こ と もで き る 。 そ の 他 技 術 的 な 詳 細 に つ い て は 、 芝 野 耕 司(2000)やWorldWideWeb Consortium(W3C)の. 22な. ぜXMLを. ホ ー ム ペ ー ジ な ど、 イ ン タ ー ネ ッ ト上 の 情 報 を参 照 さ れ た い11)。. 用 いるか. さ て 、 本 稿 でXMLを. 利 用 す る 理 由 と して 、 ① 文 書 を 構 造 化 し て 記 述 で き る 、 ② デ ー タ. の 加 工 、 再 利 用 が 容 易 で あ る 、 ③ 文 字 符 号 化 方 式(文. 字 コ ー ド)と. し てUnicodeを. 採用し. て い る 、 な ど とい っ た点 が挙 げ られ る 。 まず㊦ につ い て 、 中期 朝 鮮 語 に 限 らず 、 文 献 資 料 は そ の 内 部 に さ ま ざ ま な構 造 を持 っ て い る 。 例 え ば 表 題 や 目 次 な ど 、 「本 文 」 と し て 扱 わ れ な い 部 分 で あ る と か 、 あ る い は 本 文 の 中 で も 会 話 部 分 で あ っ た り注 釈 部 分 で あ っ た り と い っ た 具 合 に 、 単 に 文 字 が 並 べ て あ る とい うわ け で は ない 。 文 献 の物 理 的構 造 につ い て言 え ば 、 欠 損 や 落 丁 、 ま た欄 外 の書 き込 み や 校 正 の 痕 跡 な ど 、 い ろ い ろ な 要 素 が 存 在 す る 。 先 の 例1に. 挙 げ た よ う なデ ー タ記 述 は 、. こ れ ら の 構 造 の う ち ご く一 部 、 本 文 と 注 釈 の 区 別 な ど を 反 映 す る だ け で あ り、 そ の 他 さ ま ざ ま な 構 造 に つ い て の 情 報 を盛 り込 む こ とが で き な い 。 例 え ば 、 地 の 文 で は な く会 話 部 分 に現 れ る 形 式 に つ い て 検 索 した い 、 注 釈 部 分 は 除 い て 語 句 を検 索 した い な ど とい っ た場 合 、 例1の. よ う な デ ー タ で は そ の 実 行 が 困 難 で あ る 。 そ れ に 対 し、XMLを. 利 用 し、 文 献. の構 造 を定 義 した タ グ を 用 い る こ とで 、 こ う した 文 献 の 構 造 を記 述 す る こ とが 可 能 とな る 。 ま た 、 文 献 の 内 容 だ け で な く、 刊 年 や 著 者 な ど 、 文 献 に 関 す る 付 加 的 な 情 報 を盛 り込 む こ と が で き る 。 こ う したXMLの のTEIで. あ る 。 しか し 、TEIで. 利 点 を 活 か し 、 文 献 の デ ー タ化 を 日 指 し た も の が 前 述 は さ ま ざ ま な タ イ プ の 文 献 を 対 象 と して お り、 そ の 体 系. は 膨 大 な も の に な っ て い る12)。 よ っ て 本 稿 で は ま ず 、 中 期 朝 鮮 語 文 献 に 特 化 し た 電 子 デ ー タ化 の 枠 組 み を考 え る 。 ② に つ い て は 、XSLT13)と. い っ た 技 術 やPerlな. ど の テ キ ス ト処 理 プ ロ グ ラ ム 言 語 を 用 い. て 、 さ ま ざ ま な 形 式 に 加 工 す る こ と が で き る と い う点 が 挙 げ ら れ る 。 ウ ェ ブ ブ ラ ウ ザ な ど を 用 い て 表 示 す る よ う、HTMLな と い っ た こ と も可 能 で あ る 。. 78. どへ 変 換 し た り、 必 要 な 部 分 だ け 選 択 し て 検 索 し た り.
(5) n⊃○○⑩. で あ る とい え よ う。 中期 朝 鮮 語 に は 、現 代 で は 使 わ れ な い 文 字 や 字 形 が 多 く含 ま れ て い る 。 ま た 近 代 の 朝 鮮 語 文 献 に は 日本 語 や 中 国 語 の 教 科 書 な ど も あ り、 そ の 表 示 に は ハ ン グ ル と 漢 字 だ け で こ と 足 り る も の で は な い 。 従 来 は 中 期 朝 鮮 語 の 入 力 や 表 示 の 際 、 「ア レ ア ハ ン グ ル 」 な ど特 定 の ア プ リ ケ ー シ ョ ン が 必 要 で あ っ た 。 し か しUnicodeで. は、 これ らの. さ ま ざ ま な 文 字 集 合 を ひ と つ の 枠 組 み で 扱 う こ と が で き、 テ キ ス トエ デ ィ タ が あ れ ば フ ァ イ ル を 閲 覧 す る こ と が で き る 。 ア プ リ ケ ー シ ョ ン に 依 存 し な い14)と い う 点 で 、Unicodeを サ ポ ー トす るXMLの. 3.XMLに. 利 用 価 他 は 高 い と考 え る 。. よ っ て記 述 を行 な う 際 の 問題 点. で は 、上 述 したXMLを. 中期 朝 鮮 語 文 献 の電 子 デ ー タ化 に 用 い る際 、 どの よ うな 問 題 が. 考 え られ るか 、 以 下 で整 理 して み る。 本 稿 で は 、構 造 化 の 単 位 に 関す る 問題 、記 号 や 入 力 で き ない 文 字 の 処 理 につ い て検 討 す る。. 3.1構. 造 化 の 基 準 とな る単 位. 豊 島 正 之(2001)、. 近 藤 泰 弘(2003、2004)な. ど で も 取 り上 げ ら れ て い る が 、 文 献 資 料. を電 子 デ ー タ と し て 記 述 す る 際 、 ど の よ う に 構 造 化 を 行 な う か と い う問 題 が あ る 。 例 え ば 近 藤 泰 弘(2003二72)で. は 、 日本 の 古 典 語 コ ー パ ス に 含 ま れ る 文 書 構 造 と し て 以 下 の4つ. を挙 げ て い る:. 1作. 品 の 論 理 構 造(巻. ・章 ・個 々 の 和 歌(そ. の 属 性 と し て の 歌 番 号 ・作 者 名)・ 章. 節 名) 2原. 写 本 ・刊 本 の 物 理 的 構 造 や 表 記(冊. 3翻. 字 印 刷 さ れ た 活 字 本 の 物 理 的 構 造(冊. 4文. 書 中 に 現 れ る 様 々 な 諸 要 素(傍. ・丁 数 ・表 ・裏 ・行 数 等) ・ペ ー ジ 数 ・行 数 等). 訓 ・ル ビ ・小 書 き ・割 り注 ・虫 食 ・字 種 等). こ れ らの構 造 の う ち、 どれ を基 本 の ブ ロ ッ ク と して デ ー タ記 述 を行 な うか とい う点 が 大 きな 問題 で あ る が 、 これ は 中期 朝 鮮 語 文献 の 場 合 も同様 で あ る。 筆 者 が 作 成 した 中期 朝 鮮 語 の電 子 デ ー タで は、 上 記 の うち2に 該 当 す る、 原 資 料 の物 理 的構 造 や 表 記 を生 か した方 法 を採 用 した。 以 下 に例 を 見 て み よ う(各 行 左 端 に 行 番 号 を付 した):. 中期朝鮮語文献の電子 デー タ構築 に関す るいくつかの間題79. Zρ. さ ら に 、 中 期 朝 鮮 語 の 文 献 を 電 子 デ ー タ と して 記 述 す る に あ た っ て 、 最 も 重 要 な の が ③.
(6) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. 例2. 筆 者 が 作 成 した 中期 朝 鮮 語 電 子 デ ー タの 例(『 阿 弥 陀 経 諺 解 』 活 字 本 、1461年?). 1: 2: 3: 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10: 11: 12: 13: 14: 15: 16: 17: 18: 19: 20: 21: 22: 23: 24: 25: 26: 27: 28:. 例2で. は 、 「book」 と い う ル ー ト要 素 を 最 上 位 と し て 、 そ の 下 位 に 「title」(文 献 の 表. 題 、 こ こ で は 内 題)、 「info」(文 献 に 関 す る 情 報)、 「text」(本 文)と 置 し た も の で あ る 。 「book」 要 素 の 属 性(attribute)と. 80. の 要 素 を配. し て 「name」 属 性 を 与 え て い る. が 、 こ れ は 文 献 の 略 称 を 指 す 。 ま た 、 「info」要 素 は 「source」(出 「date」(入 力 あ る い は 修 正 の 日 付)と. い う3つ. 典)、 「input」(入 力 者)、. い っ た 要 素 を含 ん で い るが 、 これ らの 要 素 に つ い.
(7) 沁OO⑩. 要 素)は. 複 数 の 「page」 要 素 か ら な り、 ま. た 「page」 要 素 は 複 数 の 行 、 つ ま り 「line」要 素 を 含 む 。 「page」 要 素 の 「no」 属 性 は 張 次 の 番 号 を 、 「side」属 性 は 表(a)、 「type」 属 性 は 本 文(t)と. 注 釈(n)を. 裏(b)を. 表 し て い る 。 「1ine」要 素 も 同 様 で あ る が 、. 示 す 。 「note」 要 素 は 注 釈 部 分 を 指 して い る 。 本 文. と注 釈 を 示 す 記 号 や 、 「=」 や 「A」 と い っ た 記 号 に つ い て は 、 主 に 趙 義 成(2000、2005) や 呈 到 想(2002)を. 参 考 に し た 。 ま た 、 「・」 や 「:」 と い っ た 記 号 に よ り、 声 調 の 傍 点. を 示 し た 。 こ の よ う に して 作 成 し たXMLフ. ァ イ ル を 、XSLス. ブ ラ ウ ザ で 表 示 で き る よ う に し た 例 が 、 以 下 に 示 す 図1で. 図1ウ. タ イ ル シ ー トに よ り ウ ェ ブ. ある. ェ ブ ブ ラ ウ ザ に お け る 「阿 弥 陀 経 諺 解 」 フ ァ イ ル の 表 示 例. こ こ で は 「title」要 素 を 見 出 し と し て 配 置 し、 「info」要 素 に 含 ま れ る 内 容 を 付 加 情 報 と し て 表 示 した 。 「text」 以 下 、 本 文 の 内 容 に つ い て は 行 ご と に 枠 で く く り、 「張 次 」 「表 裏 」 「行 数 」 を 左 端 に 表 示 し て あ る151。 ま た 、 注 釈 部 分 は 色 を 変 え て 表 示 す る よ う に した 。 こ の 電 子 デ ー タ は 、 文 献 の 物 理 的 構:造 を そ の ま ま タ グ で 置 き換 え て 表 現 し た も の で あ り 、 例2の. よ うな デ ー タ は、 文 献 の体 裁 にあ わせ た表 示 に は向 い て い る が 、 そ の 内 容 を検. 索 した りす る場 合 に は、 文 の単 位 で テ ク ス トを切 り出 した りす る な どの加 工 作 業 が 必 要 と な る 。 特 に 、 例2の20行. 目 、23行. 目、26行. 目 を 見 る と 、 全 て ひ と続 き の 注 釈 部 分 で あ る. 中期 朝 鮮 語 文 献 の 電 子 デ ー タ 構築 に関 す る い くつ か の 間題8、. ZOd. て は 再 考 の 余 地 が あ る だ ろ う。 本 文(「text」.
(8) 語 学 教 育 部ジ ャ ー ナ ル. に も か か わ ら ず 、 複 数 行 に ま た が っ て い る た め に 、 別 個 の 「note」 要 素 と な っ て し ま っ て い る 。 こ れ は 、 要 素 は 必 ず 入 れ 子 に な っ て い な け れ ば な ら な い と い うXMLの. 制 約 に よる. もの で あ る。 この 細 切 れ に な っ た 部 分 を ど うや っ てつ な げ る か 、 検 討 す る必 要 が あ る だ ろ う。 そ れ に 対 し 、 「文 」 や 「章 」 と い っ た 文 献 内 容 の 論 理 構 造 を 基 準 と し て 記 述 し た 場 合 、 ど の よ う な 問 題 が あ る だ ろ う か 。 論 理 構 造 を 基 本 と し た 構 造 化 の 例 と して 、TEIに 期 朝 鮮 語 文 献 の マ ー ク ア ッ プ(21世 コ ー パ ス 」(国 立 国 語 研 究 所 編2005)な. 紀 世 宗 計 画 ホ ー ム ペ ー ジ に て 配 布)や. よる 中. 、 日 本 の 「太 陽. ど が あ る 。 た だ し 、 い ず れ も文 や 形 態 素 と い っ た. レ ベ ル ま で 細 分 化 して 構 造 化 して い る わ け で は な い 。 ま ず 、TEIに. よ る 中 期 朝 鮮 語 文 献 の マ ー ク ア ッ プ の 例 を 見 て み よ う 。 『蒙 山 和 尚 法 語 略. 録 諺 解 』(1472年. 刊)を. 例3:TEIに. 例3で. 入 力 し た フ ァ イ ル か ら 、 一 部 を抜 粋 す る:. よ る マ ー ク ア ッ プ の 例(「 蒙 山 和 尚 法 語 略 録 諺 解 』). は 、 「pb」(pagebreak)と. 「P」(paragraph)の2つ. 力 さ れ て い る の は 漢 文 を 除 い た 諺 解 部 分 で あ り、 例3に. の タ グが 使 わ れ て い る。 入 示 し た の は 第13張. た が っ た 部 分 で あ る 。 元 の 文 献 は 以 下 の 通 り と な っ て い る16):. 82. の 表 と裏 に ま.
(9) 沁○○⑩ ZP α. 図2:『 蒙 山和 尚法 語 略 録 諺 解 』 第13張 表(右 図)と 裏(左 図). 上 の 図2で. 、 そ れ ぞ れ1字. 下 げ で 始 ま っ て い る 段 落 が 諺 解 部 分 で あ る 。 例3に. タ グ で 囲 ま れ て い る の は 、 基 本 的 に こ の1字 ま れ た 部 分 に は 、1つ 生 。1叫 行 目)で. お い て 「p」. 下 げ の 部 分 に 該 当 す る 。 こ の 「p」 タ グ で 囲. 以 上 の 文 が 含 ま れ て い る 。 た だ し、13張. 佛 性 ・1喫 囚 入1L1」(衆 生 が み な 仏 性 が あ る が)と. の 表 か ら 裏 へ ま た が る 「衆. い う部 分(例3の4行. 目 か ら5. は 、 文 の 途 中 で あ る に も か か わ ら ず 、 「佛 性 ゜1(仏 性 が)」 の 後 ろ で 「p」 タ グ が. 閉 じ ら れ て い る 。 結 局 、 何 を 基 準 と して 「P」 タ グ を 使 用 し て い る の か と い う 点 が 曖 昧 で あ る 。 ま た 、 文 の 終 わ り を 示 す マ ー カ ー も な い 。 検 索 や 索 引 作 成 な ど 何 らか の 処 理 を 行 な う 際 に 、 こ の ま ま で は 文 を 単 位 と し て 処 理 す る こ と も で き ず 、 ま た 段 落 を 単 位 と して 処 理 す る と 文 の 途 中 で 切 れ て し ま う と い う こ と に な っ て し ま う。 こ の 問 題 は つ ま る と こ ろ 、 デ ー タ を ど の よ う に 活 用 す る か と い っ た 明 確 な 目 的 が な く、 デ ー タ の 処 理 方 法 ま で 考 え ず に デ ー タ化 を 行 な っ て い る た め と 見 受 け ら れ る 。 デ ー タ化 の 枠 組 み に 、 あ る 程 度 の 汎 用 性 を持 たせ る必 要 は あ る だ ろ うが 、 どの よ う に処 理 す る か とい う こ と を念 頭 にお い て 、 デ ー タ記 述 の 枠 組 み を 設 定 し な け れ ば な ら な い と 考 え る 。 さ て 、 文 献 内 容 の 論 理 構 造 を 基 準 と し て デ ー タ 記 述 し た も う1つ コ ー パ ス 」 を 挙 げ た 。 そ の 設 計 概 要(田. 中 牧 郎2005:31)で. の 例 と し て 、 「太 陽. は 「言 語 の 階 層 構 造 に 即 し. た 厳 密 な 構 造 化 は 行 わ ず 、 文 の 認 定 も行 わ な い 」 と し て い る 。 し か し コ ン ピ ュ ー タ で 処 理 す る 場 合 な ど に 備 え て 、 「段 落 や 文 の 認 定 に 代 わ る 便 宜 的 な 切 れ 目 を 設 け て 構造 化 を 行 っ. 中期朝鮮語文献の電子デー タ構築 に関するい くつかの問題. 総.
(10) 語 学 教 育 部 ジ ャー ナ ル. た 」 とい う。 例 を 見 て み よ う. 例4:「. 例4に. 太 陽 コ ー パ ス 」 の デ ー タ記 述 例(1895年1号. 、 「太 陽 の 発 刊 」 よ り). 見 え る と お り、 「。」 ま た は 「、」 で 区 切 ら れ た 範 囲 を 「擬 似 的 な 文 」(出 中 牧 郎. 2005二31)と. し て 「s」タ グ で マ ー ク ア ッ プ し て い る 。 こ れ に よ り、 厳 密 に は 「文 」 で は. な い が 、 あ る程 度 の 区切 れ を単 位 と して 処 理 を行 な うこ とが 可 能 と な っ て い る 。 実 際 に 、 「太 陽 コ ー パ ス 」 か ら検 索 を行 な う ア プ リ ケ ー シ ョ ン 「た ん ぽ ぽ 」 は 、 こ の 「s」要 素 を1 つ ず つ 読 み 込 ん で そ れ ぞ れ に 検 索 処 理 を 行 な っ て い る(小 ま た 、 例4で. は. 木 曽 智 信2005:103)。. 『太 陽 』 原 文 で の 位 置 を 示 す の に 、 空 要 素 「1」と そ の 属 性. 「位 置 」 を. 用 い て い る 。 原 文 テ キ ス ト内 で の ペ ー ジ 区 切 りや 位 置 を 示 す こ の よ う な 方 法 は 、 先 のTEI に よ る マ ー ク ア ッ プ 「pb」(pagebreak)と. 同様 で あ る。. 以 上 、 文 献 の 物 理 的 構 造 を 基 準 と し た デ ー タ記 述 、 そ して 文 献 内 容 の 論 理 構 造 を基 準 と し た デ ー タ記 述 に つ い て 見 て きた 。 い ず れ の 場 合 に も 長 所 と 短 所 が あ る と 思 わ れ る が 、 検 索 や 索 引 作 成 の 便 を 考 え れ ば 、 後 者 の 方 法 が よ り利 用 し や す い の で は な い か と 考 え ら れ る。 検 索 や索 引 の作 成 は 、 結 局 の とこ ろ言 語 上 の単 位 を対 象 と して行 な うの で あ っ て、 資 料 に お け る ペ ー ジ 区 切 り な ど と い っ た 物 理 的 な構 造 は 、 優 先 度 が よ り低 い と い え よ う 。 も ち ろ ん 、 出 現 箇 所 を 示 す た め に 張 次 や 行 番 号 な ど は 必 要 で あ る 。 そ の た め 、 「太 陽 コ ー パ ス 」 の よ う に 「文 」(あ る い は 「擬 似 的 な 文 」)を 基 本 単 位 と し て 、 そ の 中 間 に ペ ー ジ 区 切 り を挿 入 して い く方 法 が 有 効 で は な い か と 考 え る 。 特 に 、 厳 密 に 「文 」 と い う 区 切 り を 設 定 す るの で は な く、 あ る程 度 ゆ る や か な枠 組 み を もっ て 、 そ の単 位 を設 定 してい くのが 望 ま しい だ ろ う17)。 な お 、 文 よ り も下 位 の 単 位 と して 「文 節 」 な ど を 設 定 す る か ど う か とい う点 に つ い て も 検 討 す べ き で あ る が 、 本 稿 で は 扱 わ ず 、 今 後 の 課 題 と した い 。. 84.
(11) 錆δOO⑩. 3.2.1傍. ZP 窃. 3.2傍. 点や入力できない文字などの扱い 点の処理. 先 に 中 期 朝 鮮 語 文 献 の 例 と して 、 図2に. 図 版 を掲 げ た 。 そ れ を 見 れ ば 分 か る よ う に 、 そ. れ ぞ れ の ハ ン グ ル の 左 側 に 、 声 調 を 表 す 傍 点(註5を. 参 照)が. つ い て い る 。 これ をデ ー タ. と し て ど の よ う に 記 述 す る か と い う 問 題 が あ る 。 本 稿 で は 今 の と こ ろ こ の 問 題 に対 す る 答 え を 持 っ て い な い が 、2つ. の 方 法 を考 え う る。. まず 、 文 献 の 電 子 デ ー タ 自体 を 記 述 す る 際 に 、 そ れ ぞ れ の 文 字 ご と に タ グ を つ け 、 そ の 属 性 に 傍 点 情 報 を 与 え る と い う 方 法 で あ る 。 例 え ば 図2の に か け て 「:喫・日1(判・ 丘 」(ど う し て か?)と. 第13張. 表 、4行. 目 か ら5行. 目. い う 部 分 が あ る 。 「:喫」 が 上 声 、 「・司 」 「・h」. が そ れ ぞ れ 去 声 、 傍 点 の な い 「明 」 は 平 声 を 示 す 。 こ の 「:喫・司(小h」. を デ ー タ と して 記. 述 す る 際 に 、 以 下 の よ う に 行 な う こ と が で き よ う:. 例5ニ 〈tpitch="r"〉. デ ー タ記 述 に お け る 傍 点 の 処 理 例. 喫</t>〈tpitch=韓h"〉. こ こ で は 「t」(tone)と ば 「r」(rising)、 去 声(高. 則</t>明. 〈tpitch="h"〉. 玉ヱ</t>. い う タ グ を設 定 し、 そ の 属性. 「pitch」 に 上 声(上. 調)で. 記 述 す る 。 平 声 は 「t」タ グ で 囲. あ れ ば 「h」(high)を. 昇 調)で. あれ. ま な い 。 しか し、 ひ と つ の 文 節 が 細 切 れ に な っ て フ ァ イ ル の 可 読 性 が あ ま り高 く な く、 入 力 の 手 間 もか か るた め 、 この 方 法 は さ らに検 討 して み る必 要 が あ る だ ろ う。 も う ひ と つ の 方 法 は 、 「:9ひ日回 吐 」 と そ の ま ま傍 点 を つ け て 記 述 し て お き 、 検 索 や 索 引 作 成 の 処 理 を行 な う段 階 で これ らの傍 点 を無 視 す る とい う もの で あ る。 いず れ にせ よ、 どの よ う な 検 索 を 行 な う か 、 ま た ど の よ う な 処 理 を 行 な う か と い う 点 を 明 確 に し、 そ の 上 で 記 述 の 方 法 を検 討 す べ きで あ る だ ろ う。. 3.22入. 力 で き な い 文 字 の 表 示 な ど につ い て. ま た 、 コ ン ピ ュ ー タ 上 で 入 力 で き な い 文 字 、 あ る い は 表 示 で き な い 文 字 な どが あ る 。 特 に 漢 字 の 入 力 ・表 示 に お い て 、 フ ォ ン ト に 存 在 し な い ケ ー ス な ど が あ り、 問 題 が 生 じ る 。 例 と して 、 「阿 弥 陀 経 諺 解 』(活 字 本)の. 第3張. 表9行. 目 、 「阿 ■ 棲 駄 」(阿 那 律 の 別 称18)). と い う 部 分 を 挙 げ て お く。 こ の ■ の 部 分 は 、 「少 」 と 「免 」 を 上 下 に 組 み 合 わ せ た 漢 字 が 該:当す る 。 筆 者 が 既 に 公 開 して い る 電 子 デ ー タ で は 、 「今 昔 文 字 鏡 」19)の文 字 番 号 に よ り記 述 す る こ と と した 。 先 の ■ に 該 当 す る 漢 字 は 「今 昔 文 字 鏡 」 の 番 号 で 「007511」 が 割 り当. 中 期 朝 鮮 語 文 献 の 電 子 デ ー タ構 築 に 関 す る い くつ か の 問 題85.
(12) 語学教 育部ジ ャーナル. て ら れ て い る 。 こ の 番 号 を利 用 して 、 表 示 す る 際 にGIFイ. メ ー ジ を埋 め 込 む こ と もで きる. だ ろ う が 、 公 開 し て い る フ ァ イ ル で は 「阿(午=007511)棲. 駄 」 の よ う に 、 漢 字 音 と文 字. 鏡 番 号 と を カ ッ コ で く くっ て 表 示 す る の み と した 。 「今 昔 文 字 鏡 」 に 収 録 さ れ て い る 場 合 は 上 記 の よ う に 処 理 す る こ と が で き る が 、 未 収 録 の漢 字 や 記 号 の 場 合 、 処 理 が 困難 で あ る。 偏 や 労 の 組 み 合 わ せ な ど を カ ッコ に 入 れ て 表 示 す る 方 法 な どが 考 え う る が 、 検 索 や 表 示 の 際 に ど う 処 理 す る か 、 検 討 す べ き課 題 で あ る 。. 4.お. わ りに. 本 稿 で は 、 中 期 朝 鮮 語 の文 献 を電 子 文 書 と して記 述 す る 際 に、 どの よ うな 問題 が 考 え ら れ る か検 討 した 。 本 稿 で扱 っ た の は 、 デ ー タ記 述 の 際 に構 造 化 の 基 準 とす る単 位 の 問題 、 傍 点 や 入 力 で き な い 漢 字 の 処 理 に つ い て の 問題 で あ る。 こ こで は そ れ ぞ れ の 問 題 につ い て い くつ か の 例 を整 理 した の み で 、 デ ー タ記 述 の方 法 を 明確 に打 ち 出す こ とが で き なか っ た。 他 に 、 本稿 で 扱 わ な か っ た 問題 と して 、形 態 素 解 析 に 関 連 す る問 題 、虫 食 い や 落 丁 な ど に よる 欠損 に つ い て の 問 題 な どが あ る。 中期 朝 鮮 語 で は表 記 の様 相 が さ ま ざ ま に現 わ れ 、特 定 の 形 態 を検 索 す る の に 困難 を感 じ る こ とが 少 な くな い。 こ の負 担 を軽 減 す る た め に も、形 態 素 解 析 を行 な っ て 、 そ の結 果 を 検 索 に利 用 す る こ とが で きる の が 望 ま しい 。 しか し、個 別 の 形 態 素 自体 を どの よ うに 規 定 す る か 、 基 本 と な る形 態 を どの よ う に設 定 す る か とい う問 題 もあ り、 今 後 さ らに検 討 しな け れ ば な らな い だ ろ う。 また 、 欠 損 に よ り文 献 の一 部 が 欠 落 して い る場 合 、 どの よ う な処 理 を行 な うか とい う問 題 が あ る 。 語 の 中 間、 あ る い は 末 尾 が 欠 落 して い る場 合 、 そ の 部 分 を補 うの か 。落 丁 が あ る場 合 に は 、 そ れ を示 す 空要 素 タ グ を挿 入 す るべ きか 。 こ れ らの 課 題 につ い て 今 後 さ ら に検 討 し、 い くつ か の 文 献 を 実 際 に電 子 デ ー タ化 して 、 デ ー タ記 述 の た め の枠 組 み を構 築 して い きた い と考 え る。. 注 1)朝. 鮮 語 史 の時 代 区分 に つ い て 、本 稿 で は 河野 六郎(1955:428)に 古代朝鮮語. 諺 文 発 明(1443年)以. 中期 朝 鮮 語1443年 近世朝鮮語. 86. 前. よ り1592年 の壬 辰 の役 ま で(15世. そ れ以 降現 代 まで. よる 以下 の 区分 に従 う. 紀 中 葉 か ら16世 紀 末 まで).
(13) h⊃OO①. 借 字 表 記 を は じめ と す る 朝 鮮 語 史 の 概 要 に つ い て は 、 李 基 文(1972;1975)な. Zρ. 2. ハ ン グ ル 創 製 以 前 に は 、 漢 字 の 音 や 訓 を 用 い た い わ ゆ る 「借 字 表 記 」 が 行 な わ れ て い た 。 ど を参 照 の. こ と。 3. 世 界 の さ ま ざ ま な 文 字 を 一 つ の 文 字 コ ー ド に 収 め る と い う 目 標 の も と に 、Unicode Consortiumを. 中 心 に 開 発 が 進 め ら れ て い る 文 字 コ ー ド体 系 。 詳 細 はUnicodeConsortium. の ホ ー ム ペ ー ジ 、 安 岡 孝 一 ・安 岡 素 子(1999)な. ど を 参 照 の こ と。. 4. 15世 紀 半 ば の ハ ン グ ル 創 製 以 降 、 ハ ン グ ル は 主 に 仏 教 経 典 な ど の 翻 訳 に 用 い ら れ た 。 そ れ ら の 文 献 は 通 常 、 経 典 の 原 文 を 漢 文 で 示 し 、 そ れ に ハ ン グ ル に よ る 翻 訳 、 即 ち 「諺 解 」 を 付 す とい う形 式 と な って い る。 5. 「声 調 」 と い っ て も 中 国 語 に お け る そ れ と は 異 な り、 高 低 の ア ク セ ン ト を 示 す も の で あ っ た と い わ れ る 。 低 調(無. 点)、 高 調(一. 点)、 上 昇 調(二. 点)の. よ う に 、 文 字 の 横 に点 をつ け. る こ と で 示 した 。. 6). こ の 点 に つ い て は 、 既 に 趙 義 成(2000)の. 7). 人 文 科 学 の 文 献 資 料 な ど を 電 子 化 す る た め の 標 準 策 定 を 目 指 す プ ロ ジ ェ ク ト。 「言 語 デ ー タ をSGMLに. 指摘が ある。. 基 づ い て テ キ ス トと し て 流 通 さ せ る 為 の 、 文 書 諸 要 素(element)の. (豊 島 正 之1994;2000:2)。XMLア. プ リ ケ ー シ ョ ン の 一 つ で も あ る 。 概 要 に つ い て はTEI. ホ ー ム ペ ー ジ 、 な 咽 旦(2003)な. 8). 「MEMORANDUM一. 9). 以 下 、XML関. 定義 集」. ど を 参 照 の こ と。. 資 料 室 」(http://porocise.hp.infoseek.cojp/archive/)を 連 の 用 語 に つ い て は 、 芝 野 耕 司(2000)を. 10)HyperTextMarkupLanguageの. 参照。. 参 考 に した 。. こ と 。 イ ン タ ー ネ ッ ト上 の 文 書 を 記 述 す る た め の 言 語 で. あ り 、 複 数 の 文 書 を む す び つ け る ハ イ パ ー リ ン ク や 、 画 像 、 表 の 表 示 な ど、 様 々 な 表 現 力 を持 って い る。 11)言. 語 コ ー パ ス 構 築 に お け るXMLの ス整 備 計 画. 12)単. 「KOTONOHA」. タ グ 付 け の 例 と して は 、 国 立 国 語 研 究 所 の 言 語 コ ー パ. ホ ー ム ペ ー ジ 内 「電 子 化 形 式 」 が 分 か りや す い 。. 純 に 分 量 で 計 算 で き る わ け で は な い が 、TEIConsortiumで イ ドラ イ ン は 、1300ペ. 13)XSLTransformations、XSL変 14)た. 配 布 し て い る 最 新 の 第5版. ガ. ー ジ を超 え る 大 部 な もの で あ る。 換 と も 。XML文. 書 の構造 を 変換 す る た め の 言 語 で あ る 。. だ し、 ア プ リケ ー シ ョン に は 依 存 しな い もの の 、 そ の 表 示 に は 中 期 朝 鮮 語 で 用 い られ る 字 形 、 い わ ゆ る 「古 ハ ン グ ル(劇 ペ ー ジの. 尋 暑)」 を 収 録 し た フ ォ ン トが 必 要 で あ る 。 筆 者 ホ ー ム. 「中 期 朝 鮮 語 とUnicode」(http://porocise.hp.infoseek.cojp/memo/mk. _uni.html). を参 照 。 15)例. え ば 「02bO9」 で あ れ ば 、 第2張. 16)図2の 物 館)ホ. の 裏 、9行. 目 を 指 して い る 。. 画 像 は 、 韓 国 の 国 立 国 語 院 が 運 営 す る 「司 ス梶 皇 尋 暑 叫 号 君 」(デ ジ タ ル ハ ン グ ル 博 ー ム ペ ー ジ よ り ダ ウ ン ロ ー ド した も の で あ る 。. 中期 朝鮮語文献の電子データ構築 に関するいくつかの間題. 解.
(14) 語 学 教 育 部 ジ ャ⋮ ナ ル. 17)文. の 認 定 と 関 連 し て 、 中 期 朝 鮮 語 に お い て 終 止 形 語 尾 を 基 準 に 「文 」 を 認 定 す る と 、 ひ と つ の 文 が 極 端 に 長 く な っ て し ま う 場 合 が あ る 。 ま た 、 李 賢 煕(1994)で. 言 及 され て い る よ. う に、 一 部 の接 続 形 語 尾 は 意 味 段 落 を成 す こ とが あ る。 よ っ て 、 終 止 形 語 尾 の 出現 を もっ て. 「文 」 と す る よ り も 、 終 止 形 語 尾 と 一 部 の 接 続 形 語 尾 と を 「擬 似 的 な 文 」 の 区 切 り と す. るの が 適 当 で は ない か と考 え る。 18)「 総 合 佛 教 大 辞 典 』 に よ る 。 19)「 今 昔 文 字 鏡 」 は 、10万. 字 を 超 え る 漢 字 を 収 録 し た フ ォ ン トパ ッ ケ ー ジ 。 文 字 鏡 研 究 会 の. ホ ー ム ペ ー ジ を 参 照 の こ と 。 「フ ォ ン トセ ン タ ー 」 で 収 録 文 字 の 検 索 な ど を 行 な う こ と が で き る(http://wwwmojikyo.org/html/fontcenter/giflinkhtm1)。. 参考文献 小 木 曽 智 信(2005)「. 構 造 化 テ キ ス トを 直 接 利 用 す る ア プ リ ケ ー シ ョ ン ∼. ぽ 』 ∼ 」(国 立 国 語 研 究 所 編2005に 河 野 六 郎(1955)「. 朝鮮語⊥. 国 立 国 語 研 究 所 編(2005)『. 収 録).. 『 世 界言 語 概 説 雑誌. 『プ リ ズ ム 』 と 『た ん ぽ. 下 巻 』,東 京 二研 究 ネ 土pp.357・439.. 『 太 陽 』 に よる確 立 期 現 代 語 の 研 究. 『太 陽 コ ー パ ス 』 研 究 論. 文 集 』,東 京 二博 文 館 新 社. 近 藤 泰 弘(2003)「 近 藤 泰 弘(2004)「. 古 典 語 の コ ー パ ス 」,「 日 本 語 学 』4月. 言語研究. 日本 語 コ ーパ ス 言 語 学 と コ ン ピ ュ ー タ処 理 ⊥ 文 法 化 を 中 心 に 』,東 京:ひ. 芝 野 耕 司(2000)『SGML/XMLが. 所 編2005に 趙 義 成(2000)「 の場 合. 秋元実 治他. 治 書 院,pp.62-81. 『コ ー パ ス に 基 づ く. ー ム 社 出 版 局.. 総 合 佛 教 大 辞 典 』,京 都:法. 言 語 資 料 と して の. 京:明. つ じ書 房.. 分 か る 本 』,東 京:オ. 総 合 佛 教 大 辞 典 編 集 委 員 会(1987)『 田 中 牧 郎(2005)「. 臨 時 増 刊 号,東. 蔵 館.. 『太 陽 』 の 考 察 と 『太 陽 コ ー パ ス 』 の 設 計 」(国 立 国 語 研 究. 収 録). 朝 鮮 語 テ ク ス トの コ ン ピ ュ ー 一タ処 理 に つ い て 」,『 県 立 新 潟 女 子 短 期 大 学 研 究 紀 要 』 第37集. 中 期 朝 鮮 語KWIC索 新 潟:県. 引 作成. 立 新潟 女 子 短期 大 学,. pp.153-167. 趙 義 成(2005)『. 初刊 本. 『繹 譜 詳 節 』 統 合KWIC索. 豊 島 正 之(1992;2000)「TEIか. ら み たSGMLの. 引. 第1分. 冊. 本 文 ・正 順 索 引 』,私 家 版.. は な し 」(『情 報 処 理 語 学 文 学 研 究 会 会 報 』12号,. http://wwwjoa(}roizjp/mtoyo/TEI/JALLC-12-TEIpdf) 豊 島 正 之(1994;2000)「TELP3に. つ い て 」(『情 報 処 理 語 学 文 学 研 究 会 会 報 』15号,http://. wwwjoao-roizjp/mtoyo/TEI/JALLC-12-TEI.pdf 豊 島 正 之(2001)「XMLの. 骨 抜 き利 用 法 」(古 典 学 の 再 構 築 一 情 報 処 理(AO3)班. 会,http://wwwjoa(}roizjp/mtoyo/TEI/JALLC-TEIP3pdf) 安 岡 孝 一 ・安 岡 素 子(1999)『. 88. 文 字 コ ー ドの 世 界 』,東 京:東. 京 電 機 大 学 出 版 局.. 主宰 研究 集.
(15) 沁OO⑩. 2005に. 構 造 化 テ キ ス トに対 応 した 全文 検 索 シ ステ ム. 『ひ ま わ り 』」(国. 立 国語 研 究所 編. 月又金景).. 李 基 文(1972;1975)『. 韓 国 語 の 歴 史 』 藤 本 幸 夫 訳,東. な 咽 王Z(2003)``(包01,う. 召 →千E・1,三丑立1ム(ヨ(>1叫",入. 李 賢 煕(1994)"中. 世 國 語. 構 文 研 究",刈{≧:新. 呈二 到 想(2002)"月. 印 繹 譜(巻. 一)語. TEIConsortium(2008)7E〃)5∵Gz4ガ. 京:大. 修 館 書 店.. ヨ{≧ 二二iユ 己司亡月す}一 工Z≒≡}ギ}早.. 彙 索 引",刈. 丘 文 化 社. 苦:三. ゴ61プ〃6∫プわ7E1ρc〃o〃. λ1舌 尋. 叫01碧.. 廊7'ρ κオE〃coゴ1/zgα. 刀ゴ 乃z'67c加. 〃g以http二//. www.tei-c.org/release/doc/tei-p5-doc/en/Guidelines.pdf).. 〔参 照 ウ ェ ブ サ イ ト 〕 TEI:TextEncodingInitiativehttp://tei-c.org/ UnicodeConsortiumhttp://www.unicode.org/ WorldWideWebConsortium(W3C)http://www.w3.org/ 独 立行 政法 人 国 立 国語 研 究所. 「言 語 デ ー タ ベ ー ス と ソ フ ト ウ ェ ア 」. http://www.kokken.gojp/lrc/ 独 立 行 政 法 人 国 立 国 語 研 究 所. 「国 立 国 語 言 語 研 究 所 の コ ー パ ス 整 備 計 画KOTONOHA」. http://www.kokken.gojp/kotonoha/ 文 字 鏡 研 究 会http://www.mojikyo.org/ 号 弔 号(月 組(国 司 ス梶1赴. 立 国 語 院. 暑 叫 暑 君(デ. ・大 韓 民 国)http二//www.koreango.kr/. ジ タルハ ング ル博 物 館. ・大 韓 民 国). http://www.hangulmuseumorg/ 2B¶. フ1ス¶暑 剛 禦(21世. 紀 世 宗 計 画. ・大 韓 民 国)http://www.sejong.or.kr/. 中期朝鮮語文献の電子デー タ構築 に関するい くつかの問題89. Zρ ㎝. 山 口 昌 也(2005)「.
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