人身保護令状による救済と「テロとの戦争」 - Boumediene v . Bush, 128 S.Ct 2229 (2008) -
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(2) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. 一 これまでの流れ Boum巴d i e n e 判決に至る経緯については,上に触れた拙稿を参照願いたい が,ここでごく簡単に要約する。. 2 0 0 1年 9月 1 1日のアメリカ同時多発テロの発生を受けて,連邦議会は, I 合 衆国に対する将来の国際テロ活動を防止するためすべての必要かっ適切な武力 を用いること」を大統領に授権する合同決議*3 を採択した。. 2 0 0 4年 6月2 8日,これにもとづく武力行使によって Afghanistan で拘束さ れ , Guantanamo を経由して合衆国囲内で拘禁されていた合衆国市民につい. . Rumsfeld*4 ての人身保護請求に関する事案の判決が下された。 Hamdi v である O そこでは, Q'Connor裁判官の相対多数意見 C R e h n q u i s t,Kenndy,. Breyer裁判官同調)が, AUMF によって,合衆国市民でも本件の場合は拘 束可能としつつバ,デュー・プロセスの保障(何らかの中立的法廷での公正. o u t e r裁判官は一部同意,一部反 な聴取手続)が必要であると判断した*60 S Ginsburg裁判官同調),本件は議会制定法の禁止 対,結果同意意見を書き ( に違反しており,かつ, AUMF はその禁止を解除していないとした*7。こ. c a l i a裁判官は通常の裁判によるべきだとの反対意見 ( S t e v e n s れに対して, S 裁判官同調)を述べ叶,これとは別に Thomas 裁判官は,司法審査の可能 性は肯定するものの,大統領の判断を尊重するべきだとの反対意見を書いたキ. 米. *4 *5 *6 *7. 90. A u t h o r i z a t i o nf o rUseo fM i l i t a r yF o r c e (AUMF),1 1 5S t at .2 2 4 5 4 2U S 5 0 7( 2 0 0 4 ) Hamidi,5 4 2 U, S .a t518~521 ( p l u r a l i t yo p i n i o n ) ,. ,. I da t5 3 3 I d,a t545~553 ( S o u t e r,J. ,concurringi np a r t,d i s s e n t i n gi np a r t,andc o n c u r r i n gi n t h ejudgement). *8 *9. ,. I d .a t5 7 3( S c a l i a,J .,d i s s e n t i n g ) I d .a t5 9 5 (Thomas,J "d i s s e n t i n g )。. 1 1 0.
(3) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. Hamidi 判決では,相対多数意見の 4裁判官と, Thomas 裁判官を加えた計 5人の裁判官が, Hamdi が拘束された特定の紛争の継続中は,大統領による 拘禁は連邦議会による授権の中に含まれているとの解釈をとったホ 100. Hamidi判決と同日に, Rasulv . Bush*11 の判決も言い渡された。これは, Guantanamo に拘束されている外国人からの人身保護請求について連邦裁判 所がそもそも連邦法律上の管轄をもつのかどうかが問題になった事件である O 最高裁は,. 6対 3で連邦法律上の管轄の存在を肯定した。そのため,この段階. では,今回の Boumediene判決で問題になった憲法上の論点は,正面から争. t e v e n s裁判官の法廷意見 C S o u t e r,Ginsburg, われることがなかった。 S Breyer¥O'Connor裁判官同調)は,人身保護令状に関する連邦法律の規定が, 合衆国市民と外国人を区別しておらず, Guantanamo にいる市民には連邦法上 の管轄が及ぶことから,外国人にも制定法上の管轄が及ぶとの論理によった *120 なお, R azul判決で Kennedy裁判官は結果同意意見を書いている o Kennedy は , Guantanamo が戦場を遠く離れた合衆国の(実質的)領土であり,拘束 が無限に続く可能性があることから連邦法律上の管轄を承認している本 130. Razul 判決をうけ, Boumediene 他の被抑留者達についての人身保護請求 h a l i dv . 事件は,連邦地裁に係属した。連邦地裁の判断は,請求を棄却した K 5 5F .S u P P .2 d3 1 1( 2 0 0 5 ) と請求を棄却するよう求めた拘束者(政 Bush,3 府)側からの申立を,被拘束者は修正 5条のデュー・プロセスのへの権利を持 っとして退けた I nr eGuantanamoD e t a i n e eC a s e s,3 5 5F .S U P P .2 d4 4 3. ( 2 0 0 5 ) とに分かれた。 0 0 5年 1 2月3 0日,被拘禁者の取扱いに関 両地裁判決に対する控訴審継続中の 2. *10 *11. I d .a t5 1 8( p l u r a l i t yo p i n i o n ) .i d .a t5 8 8 5 8 9 (Thomas. J . .d i s s e n t i n g ) 5 4 2U . 8 .4 6 6( 2 0 0 4 ) *1 2 Rasu. l5 4 2U . 8 .a t4 8 1 *13 Id. at487-488 (Kennedy. J . .c o n c u r r i n gi nt h ej u d g e m e n t ) ..
(4) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. する 2 0 0 5年法*1 4 が成立した。それによると,国防総省による G uantanamo における外国人の被拘禁者からの,又はその被拘禁者のための人身保護請求に ついては,裁判所の管轄権は否定され本 1 5,外国人が正当に敵性戦闘員と判断 されていると敵性戦闘員地位審判所 C CombattantS t a t u sReviewT r i b u n a l :. CSRT) が最終決定した場合,その効力を審査する排他的な管轄は合衆国 C o lumbia特別区巡回区控訴裁判所(以下 DC控裁という)に付与された (DTA 3 11 0 0 5 ( e ) ( 2 ) )。しかし, Hamdan v . Rumsfeld*1 6 で最高裁は, DTA の解釈 として,. t e v e n s裁 この人身保護請求についての管轄権の制限を否定した。 S. S o u t e r,Ginsburg,Breyer,Kennedy 裁判官同調)は, 判官の法廷意見 C DTA による人身保護請求の管轄権の制限は, DTA の立法時に現に係属中の 事件には適用されないと判断したのである *170 その上で,法廷意見は,軍事 審問委員会 C M i l i t a r yCommision: MC)の手続は,統一軍事法典 CUniform. Code o fM i l i t a r yJ u s t i c e : UCMJ とジュネーブ諸条約に違反するとした。 t e v e n s を除く 4裁判官は,大統 ただ,法廷意見に参加した裁判官のうち, S 領が,必要と考える権限を,連邦議会に授権してもらうよう求めることを妨げ るものではないことを確認していたところであった *180. Hamdan判決の時点での軍事審問委員会は, 2 0 0 1年 1 1月 1 3日に出された, 「テロとの戦争におけるある種の国籍非保有者の拘禁,処遇および裁判」につ いての大統領令*19 に基づくもので,この大統領令は,①アルカイダのメンバー であるもしくはあったと,または,②合衆国を標的とする若しくは合衆国にとっ. 1 4 D e t a i n e eTreatment Acto f2 0 0 5 (DTA) P u b . L .1 0 9 1 4 8,1 1 9S t a t .2 7 3 9 . *1 5 DTA3 !1 0 0 5 ( e ) (1 I .2 8U . S . C .1 3 2 2 4 1 ( e )として挿入 *1 6 5 4 8U . S .5 5 7( 2 0 0 6 ) ネ 1 7 I d .a t5 7 6 5 7 7 . e y e r ¥ . J . .c o n c u r r i n g ) *1 8 I d .a t6 3 6 (Br *1 9 D e t e n t i o n,T r e a t m e n t .andT r i a lo fC e r t a i nN o n C i t i z e n si nt h eWarAgainstT e r r o r i s m . 6 6F e d . Reg5 7 8 3 3 キ.
(5) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. て有害なテロ活動に従事若しくは参加したと信じる理由があると大統領が判断 した者を,軍事審問委員会で裁判することを定めていた。. Hamdan 判決をうけて,連邦議会は軍事審問委員会についての法律を制定 0 0 6年 1 0月 1 7日に成立した 2 0 0 6年軍事審問委員会法*2 0 は,種々の規定 した。 2 を含むものであったが *2I, とくに人身保護令状の制限について定め (MCA. 87 ) , これが係属中の案件にも例外なく適用されることになり,改正後の DTA に規定された以外の拘束に関する訴訟についての管轄も否定されること となった。. MCA 第 7節によって改正された人身保護令状の管轄について定める 2 8 U . S . C . A .8 2 2 4 1 ( e )の内容は,次のとおりである。 ( 1 ) いかなる裁判所又は裁判官も,合衆国によって拘禁されている外国人で. あって,敵性戦闘員として正当に拘禁されているものであると合衆国によって 決定されたもの,. もしくは,決定されることを待っているものによってなされ. た,又は,そのようなもののためになされた人身保護令状発給の申立てを審理 する管轄権をもたないものとする O. ( 2 ) [DTA の 81 0 0 5 ( e ) ( 2 )および 81 0 0 5 ( e ) ( 3 ) ) に規定される場合を除き,い かなる裁判所又は裁判官も,合衆国によって拘禁されている,又は,拘禁され ていた外国人であって,敵性戦闘員として正当に拘禁されているものであると 合衆国によって決定されたもの, もしくは,決定されることを待っているもの. a g e n t ) の,拘禁,移送,処遇,裁判,監禁条件に関する,合衆国又はその職員 ( に対するその他の訴訟について審理する管轄権をもたないものとする。. . 1 1 この改正の施行日は, MCA 第 7節によると, MCA の施行日であり, 9 の同時多発テロ以降の拘禁者についていえば,例外なくすべての事件に適用さ. 1 2 0S t a t .2 6 3 6 )。 れることになった (. *20 *21. M i l i t a r yCommissionsActo f2 0 0 6 (MCA) (47A o ft i t l e1 0 . USC) 参照,拙稿前lH注 ( 2 )2 2 2 2 2 5頁 。.
(6) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. なお,上の条文中で言及されている DTA の~ 1 0 0 5 ( e ) ( 3 )は軍事審問委員会. に関する規程であり, このうち,. ~ 1 0 0 5 ( e ) ( 2 )が CSRT に関するものである O. ~ 1 0 0 5 ( e ) ( 2 )( A ) は ,. DC 控裁が, CSRT による,外国人が敵性戦. 闘員として正当に拘禁されているとの最終決定の効力についての排他的管轄権 をもっと規定している O そして,その審理の及ぶ範囲は,. ~ 1 0 0 5 ( e ) ( 2 ) ( C )によって,次のように限定さ. れている。 ( i ) CSRT による外国人に関する地位決定が, CSRT のために国防長官に. よって定められた基準と手続 (CSRT の決定が,証拠の優越によって支持さ れるものであることとの要求を含み,政府の証拠について反論可能な推定を許 容するもの)に違反しないものであるか否か,および, ( u ) 合衆国憲法及び‘合衆国の法が適用可能な限りにおいて,前項の基準と手続. を決定のために用いることが,合衆国憲法及び合衆国の法に違反しないか否か。 さて, DTA, M C A の制定を経た後,両地裁判決への控訴を併合した事件. . Bush,476 F.3d 981 (2007) であ の控訴審判決が下された。 Boumediene v るO 控裁判決は,停止条項が保障するのは, 1789年の時点で存在した人身保護 令状の内容であって,当時,外国からリースされた海外の軍事基地にいる外国 人に利用できる人身保護令状はなかったし,憲法は,国内に財産も身柄も存在 しない外国人には権利を与えていないとして,同条項違反の主張を退けた。 本件について,最高裁は,裁量上訴受理令状の発給を一旦拒否 (2007年 4月 2 日)したネ 2 2 のだが,再審理の結果,令状を発給(6月29日)した * 2 3 0裁. *2 2 B o u m e d i e n ev .Bush,1 2 7S .C t . 1 4 7 8( 2 0 0 7 ) . この段階では,裁量上訴の受理を支持した r e y e r,S o u t e Y,G i n s b u r gの各裁判'白で,一票足りなかった。 B r e y e r裁判官は,わさ のは, B わざ,令状発給拒否の決定について,反対意見を書き,あとの 2裁判官がこれに参加している。. I d .a t1 4 7 9( B r e y e r,J .,d i s s e n t i n g ) .なお,令状発給拒否に賛成した 6裁判'肖のうち, S t e v e n s と K ennedyの両裁判官は,決定に声明を付し,ここでは,令状発給を求めるためにはその前 に他の救済を尽くすへきであるとする伝統的法理に従うと述べつつ,このことは,不適切な救済.
(7) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. 量上訴受理令状を発給した決定には,異例の意見が付されており, DC控裁に 係属中の別の事件は4 について判決が出た場合には,追加の書面を提出するよ うに指示している。. ニ Boumedienev .Bush 1 . 判決および個別意見の要点. 2 0 0 8年 6月 1 2日,判決が言い渡され, 5-4の表決で,原審判決を破棄し, 事件を,連邦地裁に差し戻すべく,控裁に差し戻したり50 以下,まず,法廷意見および個別意見の要点をごく簡単に確認する O. Kennedy裁判官の法廷意見 ( S t e v e n s,S o u t e r,Ginsburg,Breyer裁判官 同調)は,本件が,上にみた Guantanamo で抑留されている外国人に関す る先例によっては解決できない,彼らが停止条項によらなければ奪うことので きな L¥憲法上の人身保護令状特権を享有するか否かという問題を含むものであ ると受け止めた上で,この問題に肯定的に答える。そして, DTA が定める被 抑留者の地位の審査子続は,人身保護令状の適切かっ実効的な代替物ではなく,. MCA 37は,人身保護令状の違憲的停止として機能していると判断した。な お,法廷意見は,大統領が,被抑留者を抑留し続ける権限を有するか,あるい は,令状が発給されるべきかどうかについては,まずは地裁で審理されるべき であるとしている叫60. を尽くすことを求めるものではない点について念を押している o I d .a t 1479 ( S t a t e m e n to f S t e v e n sandKennedy,J . , . J r e s p e c t i n gt h ed e n i a lo fc e r t i o r a r j ) . *23 Boumedienev . Bush,1 2 7S .C t . 3078 ( 2 0 0 7 ),AIOdah v .U . S .,1 2 7S . C t . 3067 ( 2 0 0 7 ) この間の経緯については拙稿前 I H注 ( 2 )2 4 6頁注(16 6 ) 参照。. *24 *25. B i s m u l l a h,e ta , . lv .G a t e s,N o . 06-1197,andParhat,e ta , . lv .G a t e s,N o .0 6 1 3 9 7 . Boumedienev . Bush,1 2 7S . C t . 2229 ( 2 0 0 8 ),a t2 2 7 7 .. * 2 6. I d .a t 2240.
(8) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. S o u t e r裁判官は,別に,短い同意意見 CGinsburg, Breyer裁判官同調) 7, R asul判決の法廷意見がすでに, iGuantanamo に抑留されてい を述べ本 2. る人に人身保護法を適用することが,歴史的にみた人身保護令状の適用範囲か らいえば,一貫する」と述べていたことと, Guantanamo での拘束が,長い 8 0 者についてはすでに 6年に達しているという事実への注意を促している本 2. R o b e r t s 長官の反対意見 C S c a l i a,Thomas,A l i t o裁判官同調)本 2 9 は,法 律が用意している手続は,外国で拘束され敵性戦闘員として抑留されている外 国人が L、かなる憲法上の権利を享有するとしても,その権利を適切に保護する ものであるとして,請求を棄却するべきだとする叫0。. S c a l i a裁判官の反対意見 C R o e b e r t s長官, Thomas,A l i t o裁判官同調)*31 は,人身保護令状の外国での外国人への適用を全面的に否定し,. したがって,. 停止条項について論ずる余地もないとするものである *320. 2 . 論点ごとの検討 法廷意見及び個別意見の要点は上の通りであるが,次に,法廷意見の論理を やや詳しく辿りつつ,反対意見からの重要な批判がある点について,その当否 。 、 を検討してみた L. ( 1 ) コモン・ローの理解. 法廷意見は,まず,マグナ・カルタ以来のイギリス法の展開の中における人 身保護令状の位置づけを論じ,元々は国王のために使われるものであった令状. 2 7 *2 8 *2 9 *3 0 *3 1 *3 2 本. I d .a t2 2 7 7C S o u t e r,J .,c o n c u r r i n g ) I d .a t2 2 7 8 . I d .a t2 2 7 9C R o b e r t s,C .J .,d i s s e n t i n g )。 I d .a t2 2 8 0 I d .a t2 2 9 3C S c a l i a,J .,d i s s e n t i n g ) I d .a t2 2 9 4 ハhu.
(9) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. が,次第にその性格を権利保護のためのものに変えていき,そういうものとし て,植民地での議論,やがては合衆国憲法制定時の議論に受け継がれていく過 程を丹念に辿っている。法廷意見によれば,制憲時に重視されたのは,令状が 権力分立体制にとっての本質的な機構であるということであり,. したがって,. 停止条項の適用範囲と目的について判断するに際しては,権力分立法理とその. .a t2 2 4 4 4 7 . 以下, 設計に影響した歴史が,考慮されなければならないCid 本判決からの引用は紙幅の都合で本文中に頁数のみを注記する)。 では,制憲時の,人身保護令状の理解はどのようなものであったのか。国家 の安全保障に深刻な脅威が及んでいるときに,遠くの国で抑留拘禁された外国. 7 8 9年当時に認 国民は,令状の保護を求めることができたのか。少なくとも, 1 められていた内容は絶対最低限の内容として,憲法の保障が及ぶと考えられる ことから,その内容が問題となる O この点について,政府側は国王の主権が及ぶ領域にのみ令状は及んだと主張 し,上訴人は国王の官吏の赴くところに令状は及んだと主張するが,法廷意見. a t2 2 4 8 )。 の結論は,次のように,よく分からない,というものである C まず, England に拘禁されていた敵性外国人についての判断例はあるが, 救済が否定されており,それが管轄上の判断なのか,拘束の正当性自体に関す るものであるか明らかでないし,救済が与えられている場合であっても,拘束. a t2 2 4 8 4 9 )。 地が England なので,本件とは事情が異なる C hannel諸島は主権が及んでいたし,かつてのインドについては,ム 次に C ガール皇帝が主権者であったのに令状が及んでいたことにはなるが,当時は議 会が設置したイギリスの裁判所がインドにあったのであって,連邦裁判所が存 在しない Guantanamo とは状況が異なる O 他方, S c o t l a n d や Hanover は ,. England ではないが,国王の支配をうけており, しかし,令状は出せなかっ た。が,これは賢慮、に基づく制限ではなかったか。「外国」ではないが,法と , 裁判所は独自のシステムだった。また, England法が適用される Canada は ~117.
(10) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. 独自の裁判所をもっていても令状が C Englandと連合王国を構成する I r e l a n d と同じく)出せたことからすると,結局, England 法が適用されるかどうか. c o t l a n d に令状が出せ が問題で, England と一主権者の下に合併している S c o t l a n dこ ! England法が適用されなかったからではないか。 なかったのは, S ともかく,本件ではその種の賢慮に基づく制限は必要なく,合衆国政府は,連 邦裁判所に従うはずだし,上訴人は, Cuba の裁判所には訴え出られないので. a t2 2 4 9 51 ) 。 ある C 法廷意見は,以上のような検討を踏まえ,歴史記録は完全ではないかもしれ ないし, Guantanamo も特殊だし,テロとの戦争も特殊だとして,証拠の欠. a t ける歴史から,多くを引き出しすぎるのはやめておこう,というのである C 2 2 51 ) 。 法廷意見の以上の部分を激しく批判するのが S c a l i a の反対意見である O. S c a l i a はその原意主義の立場から,コモン・ローの解釈から結論が出ないと 、かとする C a t2 2 9 7 )。 いうのであれば,政治部門の判断が尊重されるべきではな L ここでは,憲法に先行するコモン・ロー上の権利を連邦議会が制限することに ついての禁止が問題になっているのであるから,原意主義が一層強く妥当する。 そして,令状は,国王 CCrown) が主権者であるところでのみ妥当したので あって,外国には適用されなかった C a t2 3 0 3 4 )0S c o t l a n d については,外 国だから適用されなかったのであって,囚人を,令状の適用されないところへ. a t2 3 0 4 ) 0I r e 移送することが禁止されていたことにも注意するべきである C , B la c k s t o n e によれば非独立的,従属的王国とされていたのであっ l a n dは. a t2 3 0 5n .7 )。結局,上訴人は, て,それが令状の適用された理由である C その見解を支持する直接のいかなる先例も引用できていないのであって,いか に歴史記録が不完全な場合があるといっても,それほど重要な人身保護令状の 管轄についての判断が,報告されていないということはありえない C a t2 3 0 5 ),. c a l i a はいうのである O と S.
(11) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. 以上の法廷意見と反対意見の対立について,筆者自身が独自の判断を下すに は,蓄積が足りないが,. c a l i a の説くとこ しかし,歴史的な分析としては, S. ろが説得的であって,法廷意見はかなり技巧的なあるいはやや「操作的」. C S c a l i a,i d .a t2 2 9 8の表現である)な論理を駆使しているように感じられる O その点で,法廷意見が,証拠の欠ける歴史から,多くを引き出しすぎるのはや めておこうという表現を, Brown判決*3 3 から引用 C a t2 2 51)しているとい. c a l i a の主張は,あくま うのは,示唆的というべきかもしれな L、。しかし, S でのその原意主義の立場が成り立つ時に力をもつものであるにとどまるという べきである O. ( 2 ) 先例. 法廷意見は, Guantanamo の法的主権は, Cuba にあり,. しかし,完全な. 管轄権と支配権がある以上,事実上の主権は合衆国にあることを前提に,法的 な主権だけで人身保護令状の管轄の問題が決まるとする立場は,次のように,. a t2 2 5 2 3 )。 先例に反するとする C 憲法の国外適用が問題になった例は多数有り,外国人に関する限り,法的主 権がないところでは憲法が適用されないとは,先例からは言えない C a t2 2 5 3 )。 この点で,参考になるのは,連邦領土の編入の法理である。テリトリーにつ いて,ナト│になることを予定している場合には憲法が適用され,予定してない場 合は限定的に適用される O ただし,憲法の基本的な個人的自由は適用されるの. a t2 2 5 4 5 )。 である C また,在英・在日米軍人の配偶者(アメリカ市民)が,相手国政府との行政 協定にもとづいて軍法会議による裁判にかけられたのに対して第 5,第 6修正 の適用を求めて認められた事件である R e i dv .C o v e r t,3 5 4U . S . 1( 19 5 7 ). ネ. 3 3 Brownv . Boardo fE d u c a t i o n,3 4 7U, S .4 8 3 .4 8 9( 19 5 4 ) ハ吋 U.
(12) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. の , B la c k裁判官の相対多数意見では,被告人がアメリカ市民であったこと が中心的ではあったが,実際的な考慮にも注意が払われている。とくに,結果. arlan と F r a n k f u r t e r両裁判官にとっては,実際的な 同意意見を書いた H 考慮、の方が決定的であった C a t2 2 5 5 6 )。. R e i d判決は, 日本領海上での同僚殺人で,アメリカの領事裁判所で裁判さ れた,アメリカ商船の乗組員であるイギリス人について,正式の起訴と陪審裁. nr eRoss 1 4 0U . S .4 5 3( 18 91)を 判の権利を持たない場合があるとした I さらに先例とするものであるが,そこでは,この場合,イギリス人にはアメリ. e i d判決の相対多数意見 カ市民と同じ権利が与えられると理解されていた。 R は,この場合に権利の制限を認めた判断は,間違っていたのではな L、かと考え た。そこで,市民権の有無で判断しようとしたのだが,相対多数意見にとどま. oss判決の判断を覆せなかったのである O したがって, Ross判決は先 り , R a t 例として生きていおり,市民権の有無より,実際的考慮、が重要なのである C 2 2 5 6 7 )。 さらに,第二次大戦後のドイツで,連合軍によって,戦争法規違反で有罪判 決をうけ,拘束されていた敵性戦闘員にからの人身保護請求について,管轄を 否定した J ohnsonv .E i s e n t r a g e r,3 3 9U . S .7 6 3( 19 5 0 ) においても,実際. a t2 2 5 7 )。たしかに同判決は,囚人は, 的考慮は大きな役割を果たしていた C 「合衆国が主権を有する領域に,関連のある L、かなる時にも滞在したことがな く,犯罪の実行,拘束,裁判,処罰の場所のいずれもが,いかなる合衆国裁判 3 4 といっている O 所の場所的管轄の及ばないところでのものであった J*. しかし,同時に,第一に,それだけが理由ではなくて,実際上の考慮も長々 と論じらられていること,第二に,主権の語の用法がはっきりせず,この事件 では合衆国は法的な主権も,完全な支配権も欠いていたこと,第三に, もし政. *34. E i s e n t r a g e r,3 3 9U . S .a t7 7 8. 1 2 0.
(13) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. 府がいうように実際的考慮、を否定したものと読むのであれば,これは先例の機 能的アプローチの否定であることになってしまうことから,法的な主権の存否 から人身保護令状の管轄を決める形式主義的なアプローチはとられるべきでは ない C a t2 2 5 7 8 )。 以上のような法廷意見の判断に対し,やはり S c a l i aの反対意見が,詳細な 批判を行っている O ここではごく簡単にしか取り扱えないが, S c a l i a によれ ば , R e i d事件や Ross判決を引き合いに出すのは完全に間違っている。とい うのはそれらの事件は,アメリカ市民の場合であっても憲法上の保障が及ぶか どうかが問題になっているのであって,本件では,国外にいる外国人への適用 が問題になっているからである C a t2 3 01 )0 E i s e n t r a g e r判決を変更するので あればともかく,それを先例とする以上,管轄は否定されるべきである O ドイ ツにおけるアメリカ占領地区で,アメリカの事実上の支配がなかったなどとい うことはな L 。 、 この論点での対立に関する限り,法廷意見の立場がかなり苦しいのは,以上 のきわめて要約的・部分的対照からでもうかがわれるように思う O ただ,法廷 意見の立場は,論理的に破綻しているとまでは言えず,先例を維持するという 前提でのギリギリの努力とでも評すべきものになっている O. ( 3 ) 権力分立原則. 法廷意見は,すでに述べたような権力分立と人身保護令状の関係についての 理解を前提に, Guantanamo について管轄を否定する政府の見解は,権力分 立の観点からも問題であるとする C a t2 2 5 8 )0 Guantanamo と同じ方法を使 えば,すべての非編入連邦領で,政治部門による法的制約のない統治が可能に なってしまうが,そんなことは許されないというのである o I それでは,我々 の三権分立の政府の仕組みにおいて,顕著な逸脱を許すことになり,ひいては この裁判所ではなく,連邦議会と大統領が,. r なにが法であるか』を語る体制. ワ 白.
(14) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. へと通じることとなるであろう. JC a t2 2 5 9 .rJ内の引用は Marbury 判決. からである)。停止条項は厳格に解されなければならない。 これに対して S c a l i a の反対意見は,一つ一つの条文解釈の積み重ねとは別 に権力分立原則を観念することに否定的で,停止条項は,それが制憲時に意味. a t2 2 9 7 8 )。そして,引用した法廷 したものとして理解されるべきだとする C 意見の部分ほど論点を先取りした議論はなく,裁判所がなにが法であるかを語 ることができるのは,管轄がある場合のみであると切り返す。. S c a l i a の論理はシャープであるが,法廷意見の懸念はまさに本件のごとく, 現実化する事態を生じているのであって,この点に関する限り,反対意見は形 式論理にすぎるとの印象を否定しがたい。. ( 4 ) 管轄権についての結論. i s e n t r a g e r 判決では. ( a )敵性外国人であって. ( b )合衆国に 法廷意見は. E c )合衆国領土外で拘束され,そこで戦争捕虜と 滞在も居住もしたことがなく. (. して軍事的拘束下にあり. ( d )合衆国外にある軍事審問委員会によって審理・有 e )合衆国外で犯された戦争法規違反で. (f)一貫して合衆国外で 罪判決を受け. (. 服役していることが考慮、されたと整理した上で,他の事件での理由付けも考慮、 し,管轄権の存否の判断に当たっては,次の 3要素が考慮、されるべきと結論す るO すなわち. (1)被拘禁者の市民権(国籍)および地位と,地位が決定される 手続の適切さ. ( 2 )抑留,さらに拘禁の行われた場所の性格. ( 3 )囚人の令状に対. a t2 2 5 9 )。 する権利の問題を解決することに固有の実際的障害である C これを本件についてみるとどうなるか。. i s e n t r a g巴r と異な (1)については,本件では敵性戦闘員かどうか自体が. E り,争われている。また,本件では CSRT での手続はあるが. MC での戦争 。 、 法規違反のトライアルは行われていな L 法廷意見によれば,. i s e n t r a g e r では当事者は,弁 この差は重要である。 E. 1 2 2.
(15) 法科大学院論集第. 5弓. 護人を依頼し,証拠を提出し,反対尋問することができている O しかし,本件 。 、 CSRT の CSRTは人身保護令状を不要にするような対審構造のものではな L では個人代表 C P e r s o n a lR e p r e s e n t a t i v e . 以下 PR) が被拘禁者に付される のであるが. PR は被拘禁者の弁護士ではな L 。 、 CSRT では,政府の証拠は 合理的に入子可能な」 有効との推定を受けるし,被拘禁者が提出できるのは. I 証拠にかぎられ,実際には,拘束され,弁護士を依頼できないので,この段階 では反論能力は制限されたものとなっている O そして,以上の欠陥は DC控 裁での審理でも治癒されない C a t2 2 5 9 6 0 )。. ( 2 )については,連合国の一員として合衆国が関与していたドイツのケースと 異なり. Guantanamo での合衆国の権限は絶対的で無制限なもの C a b s o l u t e. and i n d e f i n i t e ) である O 一時的なものではな L、。「すべての実際上の意味に おいて. Guantanamo は外国ではない。そこは,合衆国の継続的管轄下にあ. a t2 2 6 0 61 ) 。 るJC ( 3 )については,コストはかかるが決定的ではなく. Guantanamo で何が支 。 、 ドイツでも当時は危険があると考えられ 障があるのか明らかにされていな L ていたし,本件は戦場に令状を出そうとしているのではな L、。もし問題がある. a t2 2 61 ) 。 なら制限すればいい C したがって,停止条項は Guantanamo で完全に妥当する。 MCA は人身 保護令状を正式に停止しようとはしていないし,政府もそのようには主張して いないので,上訴人は,その拘束の合法性を攻撃する人身保護特権を有する. C a t2 2 6 2 )。 以上が,管轄の有無についての,法廷意見の結論に至る議論である O この点について反対意見の議論を展開するのも S c a l i a である O とりわけ. S c a l i a が強く主張するのは,法廷意見が,結局上の ( d )と( e )の点. i s e n t r a g e r と区別しようとしている点の不当性である O つまり. E i s e n で. E t r a g e r のドイツ人達は,戦争法規違反で,軍事審問委員会の裁判を受けてい 1 2 3.
(16) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. たが,本件ではそうではないと多数意見はいうのであるが,. しかし, S c a l i a. に言わせれば,一番重要な E i s e n t r a g e r と本件の差は,前者では戦争は終わっ ており,本件では紛争は続いているということである O むしろ,本件は,第二. 0万人を超える捕虜に類すべ 次世界大戦で言えば,合衆国内で拘禁されていた 4 き事件である。合衆国の領土内で拘禁されていても,捕虜の中で,人身保護請 求によって,その拘束の効力を確認する機会を与えられた者はただの一人もい なかったで、はないか ( a t2 3 0 1 0 2 )。 この S c a l i a の反対意見をどう受け止めるべきか。たしかに, ジュネーブ諸 条約が司法的に執行可能であると考えない場合,国内法による措置が執られて いない限札捕虜達に憲法上の人身保護令状を請求する権利があったと考えな. c a l i a の指摘の通りなのかもしれな L、。ただ,まさにそこが本件の ければ, S 重大なポイントの一つであって,第二次世界大戦の継続期間(ドイツのポーラ. 0 0 1年 9月1 1日の同時多発テロ ンド侵攻から日本の降伏までで約 6年)方が, 2 から本判決までよりも短いのである O そして,テロとの戦いは,いつ終わるの かも分からない。 法廷意見は,管轄についての結論の直前部分で,次のように述べている。 「本日の判断はたしかに先例にないが,そもそも史上ぴったりパラレルなも の ( p r e c i s eh i s t o r i c a lp a r a l l el)がな L、。大統領命令によって,被拘禁者は,. 0 0 1年 9月 1 1日から測ればすでにアメリカ史上すでに最も長い 紛争の期間中, 2 戦争の間,拘束されている。さらに,拘束地は,法技術的には合衆国の一部で はないが,我々の政府の完全かっ全面的な支配下にある土地である O このよう な状況下で,ぴったりの先例 ( ap r e c e d e n t on p o i n t ) の不存在は,我々の. a t2 2 6 2 )。 判断の障害とはならない J( S c a l i a 反対意見の一つ一つの論拠は正当な指摘なのであるが,この,事案 のもっている固有性・新規性をどう受け止めるべきなのかという点において, 法廷意見はこれと鋭く見解を異にしている O そして,法廷意見の論理は,けつ. 1 2 4.
(17) 法 科 大 学 院 論 集 第 5弓. して盤石でも疑問の余地のないものでもないが,それを簡単に退けることを我々 に許さない力をもっているように思われる。. ( 5 ) 適切な代替手続が用意されているか. 人身保護令状が停止されているとしても,適切な代替手続が用意されていれ ば,違憲ではな L、。最後にこの,適切な代替手続の有無が問題になる O 法廷意見の議論は次のように進む。 まず,本件は本来差し戻すべき事案だが,例外的な場合には白判できるとこ ろ,権力分立の考慮、と裁判所へのアクセスを否定されている期間の長さから, 本件は例外的場合である. C a t2 2 6 2 6 3 )。. 適切な代替手続があるといえるためには,関連法令の誤った適用又は解釈に よって拘束されていることを示す意味のある機会の付与と,そのような機会を 付与した結果,拘束が違法だと判明した場合に,裁判所が条件付で釈放する権 限を有することが最低限必要である. C a t2 2 6 6 )。. 拘束に先立って,事前の手続が正式なものとしてあるのであれば(典型的に は正式の刑事裁判).それは尊重されるし,その手続を尽くすべきことになる O しかし,本件では,大統領令による拘束で,並行的な も必要とされる場合である. C c o l l a t e r aI)審盗が最. C a t2 2 6 8 6 9 )。. CSRT の手続は, もっとも問題なのは,敵性戦闘員であるとの政府の主張 の事実的基礎を反駁する能力が制限されている点で問題である O 被拘禁者は, 弁護人を依頼できず,機密情報をみることができない(拘束理由が機密情報に 入っていれば,拘束理由が分からないことになる)。反対尋問はできるが. h e l p. a t2 2 6 9 )。 f u la n dr e l e v a n tであれば伝聞証拠が広く認められることになる C 政府は. Hamdi判決に従ったというが,そもそも法廷意見が存在しない判. 決であるし.. Hamdi の事案は,令状の停止の事案ではなく,デュー・プロセ. スの事件である O 人身保護令状の管轄は停止されていなかった。 CSRTがテ、ュー 1 2 5.
(18) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. であったらよいという問題ではなし並行的な救済が十分確保されていること が必要なのである C a t2 2 6 9 7 0 )。. CSRTがデューであるかどうかは判断しないが,事実認定にエラーの可能 性は残る O そしてエラーの結果が,世代を超えかねない紛争期間の拘束になる となれば,そのリスクは見逃せな L、。この文脈で実効的で適切な救済があると いうためには,. CSRTのエラーを訂正できないといけな L。 、. CSRTの審理の後で発見された,あるいは利用可能となった被拘禁者の拘 束を違法とするような証拠の追加が認められていることが,憲法上の要求であ る. C a t2 2 7 0 )。 では, DTA の定める手続で,被拘禁者の拘束を違法とする証拠の追加提出. はできるのか? DTA の定める手続については種々の問題点がありうるが,こ れが最も重要な問題である O 文言上,. CSRTの記録にないものは考慮、できない. ことになっている。控裁は,適切で合法な基準と手続であったかを審査するのみ なのである。政府側への追加提出命令は,控裁で出されている事案があるが, その点をどう解するかにかかわらず,被拘禁者側からの追加できないのでは,憲 法上適切な代替手続は確保されていないといわざるを得ない C a t2 2 7 1 7 2 )。 この問題は,荒唐無稽の仮説的なものではない。上訴人の一人の弁護士は,. CSRT の段階では関連性が認められながら出廷が確保できなかった雇用主 (上訴人がアルカイダと無関係であることを証言するという)が,現在は出廷 可能なのに,それが認められていないだと主張している。このような制限は許. a t2 2 7 3 )。 されない C 正式の刑事裁判など,対審構造の審理がなされている場合には,人身保護裁 判所の審理を記録に限定することもありうるが,本件では許されない C a t2 2 7 3 )。 政府側は,新しい証拠が見つかった場合等にはその場合,新しい. CSRTの. 開廷を国防副長官に要求で、きるとするが,それは人身保護裁判所の事実審理に 比べると不十分であり,そもそも新しい. CSRTを聞くかどうかが裁量的で,. 1 2 6一.
(19) 法 科 大 学 院 論 集 第 5~.. DTA は , CSRT の最終判断についての審査のみを規定しており, この裁量 による決定について審査を許すように読めない. C a t2 2 7 3 7 4 )。. 合憲限定・拡張解釈を延々と続ければ,憲法上必要なものを. DTA に一つ. 一つ読み込んでいくことが出来るかもしれな L、。しかしそうすると,. 3 12 2 4 1の. 人身保護手続を否定しようとした議会の意図を無視することになる O 文面上, 不適切な代替手続であるとするだけの証明があったことになるので,結局,. MCA による人身保護令状の停止は,違憲、な「停止」である C a t2 2 7 4 )。 賢慮の観点からの考慮、を含めても,結論は変わらない。控裁まで短期間で終 わるのなら多少待つということにもなるのかもしれないが 6年は長すぎるし,. DTAでの審査を最初に申し立ててから, 1年以上経っているが,実体判断は まだ一件もな L 。 、. CSRT の審査が終わるまでは,異常な遅延がない限り,連. 邦裁判所は介入を控えるべきだが,. MCA3 17 ,2 8U . S . C .A. 2 2 41 (e )は違憲。. ただし,具体的な救済方法は下級審での検討にまかせる. C a t2 2 7 4 7 7 )。. 適切な代替手続の有無,に関する以上の法廷意見に対しては, R oberts 長 。 、 官の反対意見が,批判を加えている。そのいくつかについて検討しておきた L まず,反対意見は,. Hamdi判決の相対多数意見からいえば,本件でデュー・. プロセスの要求は満たされているのではないか, 市民で,ここでは外国人だというのである 伝聞証拠や機密情報に関する. とする O しかも. Hamdi は. C a t2 2 8 0 8 2 )。反対意見は,また,. CSRT の手続の問題点について, Hamdi判決. の相対多数意見がそれを許容するはずであること,また,正式の捕虜であって もそこまでの手続的保障を与えられていないことを指摘している しかしこの点は,法廷意見はすでにみたように,. C a t2 2 8 7 8 9 )。. Hamdi判決は,人身保護. 令状の停止されていた事件ではない,としている O 人身保護請求の並行的な特 質と,それ故の意義がありうることを考えると,法廷意見の見解は十分理解で きるものである。 次に反対意見は,法廷意見の立場が,結局は救済を送らせるのだということ i 円. , Qμ.
(20) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. を指摘する o DTA では CSRT, DC 控 裁 ( , 最 高 裁 ) と い う 順 序 で 進 む ところ,人身保護請求では,通常 CSRT を終わってからということなら,. CSRT,連邦地裁,連邦控裁(,最高裁)となって,遅延するだけではないか というのでである O しかし,法廷意見の立場は前者を排除する訳ではないはずで,反対意見は的 を射た批判とはなっていないように思われる O さらに,反対意見は,法廷意見の中心的な理由を, I 上訴」段階で CSRT の結論が出た後に発見された,拘束を違法とする証拠を追加提出できないこと であると捉えた上で, もしそれが憲法上許されないのであれば, DC控裁での 、かという観点から 審査は, CSRT の手続が合衆国の憲法及び法に違反しな L もなされるのであるから,その段階で DTA が違憲であると裁判所が判断す ればいいことであるし,あるいは裁判所が CSRT に審理を差し戻せばいいの. a t2289-90。 ではないかと論じている C しかし,これでは,極めて迂遠な手続を踏むことなりかねないし,そのよう な違憲判断を認めるのであれば,やはり現時点での人身保護請求を認めるべき であるといえよう O 法廷意見は, DTA の手続を全面排除するといっているの ではない訳で,それとは別に,並行的な途として,人身保護請求の途が聞かれ てなければならないという法廷意見の見解は,その指摘する具体例と相まって, 相当の説得力をもっているといってよかろう。 法廷意見は結語部分で次のように述べている。 「安全は,洗練された情報機関と,我が軍の,行動し,阻止する能力に依存 している O しかし,さらに考えるべきことがある O 安全は,自由の公理への忠 誠にも依存する O それらの中で最も主要なものは,恋意的で不法な拘束からの 自由および権力分立原則を堅持することによって守られる人身の自由である。 人身保護令状による救済を求める申立てを審理する司法的権威は,これらの公 理に由来するものである」。. 1 2 8.
(21) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. 「憲法の権力分立構造の中における司法権の行使について,執行府による人 の拘束の権限についての攻撃を審理する責任ほど,正当あるいは必要なものは ほとんどな L、。上訴人のうちの幾人かは,. 6年間に渡って,拘束の合法性につ. いて明確な司法的決定をうけることもなく拘禁されている O 彼らのおかれた立 場の合法性について決定するためには,令状へのアクセスが,最終的には必ず しも彼らの求める救済がえられないとしても,必要なのである」。 「わが国の過去の軍事的紛争は,時間的に限られたものであったので,戦争 権限の外延をはっきりさせないままにしておくことが可能であった。もし,一 部で恐れられているように,テロリズムが今後何年にも渡って我々に危険な脅 威を及ぼし続けるのであれば,当法廷にはもはやそのような費沢は許されない 。 のかもしれな Lリ 「自由と安全は,調和可能である O そして我々の体制の下では,それらは法. idat2277)。 の枠組みの中において調和される JC 3 . 意義と評価 本判決は,何重もの意味において,これまで先送りにされてきていた憲法判 断を,最高裁が示したものとして,大きな意義を有するものである O ーで述べたように, Guantanamo からの人身保護令状の請求の可能性につ. a z u l判決がこれを肯定していたところであったが,同判決 いては,すでに R は,あくまでも連邦法律の解釈として,下されたものであって,その連邦法律 が改正された場合に,憲法上の管轄がどうなるのかという問題については,判 断されていなかった。 また, Hamdan判決は,軍事審問委員会による処罰を違法と判断したもの であったが,その際も,基準となっていたのはあくまでも連邦法律(およびそ れを経由した国際法)であって,連邦議会が別異の立法をした場合にどうなる のかについては判断されていなかった。また, Hamdan 判決で問題になって ハ 吋υ. 07ム.
(22) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. いたのは,軍事審問委員会によって処罰を行うことの可否であって, Guan-. tanamo に拘束していること自体は問題とされている訳ではなかった。 さらに Hamdi 判決の相対多数意見では,非拘禁者に一定の手続的な保障 を与えることが憲法上要求されていたたが,この事案は,合衆国の国籍を有す る者が拘禁されている事案であって,外国人に関するものではなかった。 本判決は,以上のような状況の下で, Guantanamo で外国人の敵性戦闘員 だとして拘禁されている者について,連邦議会が連邦法律で人身保護令状によ る保護を(少なくとも連邦議会の意図としても部分的には)制限した事案につ いて,憲法上許されない人身保護令状の停止に当たると判断したものである O 本判決の結論を Kennedy 裁判官が左右するであろうことは,. これまで判. 決での各裁判官の立場から推測されるところであった。しかし,先例との関係 で , Kennedyが,果たして,憲法上の人身保護令状の管轄権が Guantanamo に及ぶと判断するだろうか,かりにそう判断するとしても,連邦議会と大統領 が一致して行動している場合に,. しかも,合衆国市民権を有する者についてで. あっても Hamdi の相対多数意見である程度のデュー・プロセスの保護でよ いとされているのに,. DC控裁の排他的な管轄の下で CSRTの手続が合衆国. の憲法及び法に従ったものであったか否かが判断される手続を,憲法上許され ないと判断するだろうかといった点は,疑問であるようにも思われた。実際, 最初の裁量上訴令状の発給拒否の段階では,やはり無理だったかというのが率直 な印象であった。しかし,その後,状況が急に展開し,本判決にいたった。 反対意見も指摘しているように,法廷意見の立場は,それを支持する直接の 先例が見いだせるようなものではな L、。むしろ,かなり精綴な議論を展開する ことを前提にした上で,辛うじて,その立場を直接否定する先例が存在しない いいうるにとどまるものである O にも関わらず本判決の結論に至った最大の理 由は,結局,上にみたとおり, Guantanamo の地位が非常に特殊で,これま での実際上の拘束期聞が長く,また,テロとの戦争の性質上,今後も短縮され. 1 3 0.
(23) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. る見通しが立たないという点に帰着するのであろう O 逆に言うと,本判決の結論は, Guantanamo の特殊性に強く依拠している のであって,一般的に国外での人身保護令状の適用可能性について判断したも 、。法廷意見は, Guantanamo のでの合衆国の支配が,絶対的かっ のではな L 無期限のものであることを強調しており,本件での判断がたとえば, Afghan-. I s t a n の Bagram空軍基地での拘束にも適用されるのか否かは,今後の判例 の展開をみないとわからない*1 : ,)ということになる O. 4 . 政治部門の対応 本判決が下されたのは, 2 0 0 8年の大統領選挙のための民主・共和両党の候補 者が事実上決定した段階のことであった。民主党の Obama上院議員は,判. 0 'Obama候補は,上院での採決の際,. 決を支持する声明を発表した吋. に反対している O 共和党の McCaIn 上院議員は,. MCA. ロノくーツの反対意見に留. 意しつつも,判決を前提に行動する必要性に言及した。 McCaIn上院議員は, 共和党所属であるが,自らの戦争捕虜経験もあり,従来から Guantanamo. *35. TheSupreme Court - LeadingC a s e s,1 2 2H a r v .L .R e v .2 7 6( 2 0 0 8 )a t4 0 0 このコメ. 1能性」が残っており,本判決の支持者はその賞賛を止めるべき ントは,この点で,なお「操作 " t4 0 4 5 )。 だし,批判者は安心して→息つくべきである,とかなりンニカルであるCida onald Dworkin,WhyI tWasaGreatV i r t o r y,TheNewYork Review これに対して. R o fBooks Vol 5 5,No 1 3( 2 0 0 8 ) は,判決は,アメリカ人と外国人との l 孟別,および園内に拘 束されている者ものと国外で拘束されている者との灰別という,多くの法律家が自明規してきた 区別の同検討を迫るものだと受け止めている(最高裁が再検討すると予想しているというよりは, 判決の合意するところをよく考えてみるべきだということのようであるが ) 0Dworkinは , R e i d 判決での H arlan の結果同意二意見が,憲法の l 司外適用について形式主義を送け機能的な考察を する際に,. r 実行ィ、可能かっ異常 JC im p r a c t i c a b l e and anomalous) かどうかを問題にしてい. る点を, Kennedy が参照している点にこそ注目すべきだと考えているようである。ちなみに, l i [外適用を判断しようとするのは, Kennedy の年来の立場である。 この基準で,第 4修正の [ U n i t e dS t a t e sv . Verdugo-Urquidez,4 9 4U . S .2 5 9,2 7 7 2 7 8( 19 9 0 ) (Kennedy,J .,c o n c u r r i n g ). *36. M i r h a e l Abramowitz,A d m i n i s t r a t i o nS t r a t e g yf o rD e t e n t i o n Now i nD i s a r r a y The WashingtonP o s tJune 1 3,2 0 0 8F r i d a y qtu.
(24) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争j. の閉鎖を主張している水 3 7。しかし, McCain は,被拘禁者に裁判所へのアク セスを許すことには反対であると明言した * 3 8 0 その後, Bush政権内でも Guantanamoの閉鎖が検討されたようであるが, 結局,閉鎖後の取扱いなどを検討するためには時間切れということもあり,閉 鎖は断念された。そして,周知の通り,大統領選挙は Obama候補の勝利す るところとなった。 Obama大統領就任に向けて,すでに国防総省では,留任 する予定の Gates長官の指示の下,具体的な閉鎖方法,. とくに閉鎖後の被拘. 禁者の移動等について,検討が行われているとのことである * 3 9 0. 5 . 最高裁判決をうけた下級審の判断 本判決をう付て,下級審で人身保護令状の発給を求める多数の訴訟が審理さ れることになった。 このうち,. まず, In r e Guantanamo Bay Detainee L i t i g .,2008 U.S. Dist . LEXIS 86147(D.D.C.,Oct . 8,2008)では, 1 7名のウイグル人の Guantanamo における被拘禁者について,合衆国国内への釈放が命ぜ、られた。こ 0日の Parhatv .Gates. 532 F.3d 834 ( 2 0 0 8 )で , DC の事件は, 2008年 6月2 控裁が,被拘禁者が. CSRTによる敵性戦闘員であるとの判断が,伝聞証拠に. 基づく誤ったものであるとしたことをうけて,政府も,被拘禁者が,敵性戦闘 員ではないこと認めていた事案に関するものであった。 そして,本判決の直接の差し戻し後の事件である, Boumediene v . Bush, 2008 U.S. D i s t . LEXIS 94473 (November 2 0,2008) では, 1 1名の被拘禁者 のうち, Boumediene を含む 5名について,政府側の証明責任が果たされて. * 3 7I d 3 8 J u l i e tE i l p e r i na n dM i c h a e lD .S h e a r .M c C a i nD e n o u n c e sD e t a i n e eR u l i n g ;V i e w 0 0 8S a t u r d a y . A l i g n sHim W i t hP r e s i d e n tT h eW a s h i n g t o nP o s tJ u n e1 4,2 *3 9P e t e rF i n n .P l a n sB e i n gDrawnt oC l o s eG u a n t a n a m oP r i s o nT h eW a s h i n g t o nP o s t D e c e m b e r1 9 .2 0 0 8F r i d a y. キ. 1 3 2.
(25) 法 科 大 学 院 論 集 第 5号. いないとして,人身保護令状の発給が認められた。. .U n i t e dS t a t e s,5 2 9F . 3 d1 1 1 2( 2 0 0 8 ) (June 2 0, このほか, Khadr v 2 0 0 8 )で , DC 控裁は,軍事審問委員会の予備的な公判前の ( p r e l i m i n a r y p r e t r i al)の認定として不適法な敵性戦闘員とされたことを争った事案につ いて, MCA に基づく管轄を否定したが,. この事件の被拘禁者(15 歳の時. 2歳の Canada 国民)について, から Guantanamo に拘束されている現在 2 Khadrv .Bush,2 0 0 8U . S .D i s t .LEXIS9 5 4 7 3 (November2 4,2 0 0 8 ) では, 軍事審問委員会の手続の進行の差し止めや,少年用の更生プログラムの適用を 求める申立が退けられている O なお. Basardhv .G a t e s,5 4 5F . 3 d1 0 6 8 (November4,2 0 0 8 ) では,人. 身保護請求が可能となったため, DTA に基づく敵性戦闘員の地位に関する判 断についての直接の審査手続は,連邦議会の意図したようにはもはや機能して いないとして,人身保護請求についての判断が下されるまで,直接の審査の子 続の進行が停止されている。. l M a r r iv .P u c c i a r e l l i,5 3 4F . 3 d2 1 3( J u l y1 5,2 0 0 8 ) では,第 また, A. 4巡回区控訴裁判所が,敵性戦闘員としての拘禁が問題となった人身保護請求 事件において,被拘禁者に関する政府の主張が正しいと仮定し,大統領が敵性 戦闘員を拘禁するべく議会によって授権されていると仮定しでも,被拘禁者に 与えられた手続保障が十分でないとの判断を示した。この事件については最高 裁の裁量上訴令状が発給されており叫O,最高裁の判断が再び注目される O ちなみに,前稿で中心的に扱った Hamdan判決の Hamdan その人には, 軍事審問委員会の手続が進行し,これを差し止めようとする訴えは退けられ叫 1,. 0 0 8年 8月 6日,一部有罪の評決が下され,翌 7日,禁固 6 6カ 報道によれば, 2 月の判決が言い渡された。ただし,裁判長の軍判事がすでに,被告がAf-. *40 *41. AI-Marriv .P u c c i a r e l l i .2 0 0 8U . S . LEXIS8 8 8 6C U . S . .D e c .5 .2 0 0 8 ) Hamdanv .G a t e s .5 6 5F .S u p p .2 d1 3 0 ( J u l y1 8 .2 0 0 8 ). 1 3 3一.
(26) 人身保護令状による救済と「テロとの戦争」. g h a n i s t a nで米軍に拘束されてから判決時までの 6 1カ 月 間 余 り は 服 役 期 間 と し て 計 算 さ れ る と の 判 断 を 示 し て い た た め , 実 際 に 刑 に 服 す る の は 約 5カ月と なる。ただし, Bush政 権 は , 軍 事 法 廷 の 判 決 と は 関 係 な く , 同 被 告 を 「 敵 性 戦闘員」とみなして無期限の拘束を続ける方針を示している。求刑は,終身刑. 0年 だ っ た と の こ と で あ る 叫 20 か , 少 な く と も 禁 固3. おわりに 2 0 0 6年 の 中 間 選 挙 で 連 邦 議 会 に お け る 多 数 派 が 民 主 党 と な り , さ ら に , 2 0 0 8 年 の 大 統 領 選 挙 で , イ ラ ク 戦 争 に 一 貫 し て 反 対 し て き た Obama 候 補 が 勝 利 したことによって,合衆国の,テロとの戦争のありょうは大きく変化すること が予想される O それにともない,本稿および前稿で扱った問題の,現在進行中 の問題との関係での意義は多少低下することになるのかもしれないが,とくに, 憲法判断に踏み込んだ,今回の判決の意義は,今後長い目でみた場合に,大き な影響力を,判例法理の展開に及ぼすことになるものと予測される O 最高裁判 決を当然の前提としつつ,新政権が,傷ついた「帝国」の威信をどのように回 復し,そのテロとの戦争の戦略を構築するのか,そして,すでに係属している 次の事件に,最高裁がどのような判断を下すのか,引き続き強い関心をもって み ま も り た い *430. *42. Jerry Markon and Josh White,Bin Laden D r i v e rG e t s5 1 / 2Y e a r s ;U . S . Sought 3 0 TheWashington P o s tAugust8 ,2 0 0 8Friday 国防総省のサイトの軍事審問委員会のページ /news/commissionsHamdan.html に経過が の本件に関する部分 http;//www.defenselink.mil 記載されていっているのであるが,本稿執筆時点 ( 2 0 0 8年1 2月2 6tI)で,本件関係資料が, 2 0 0 8 年 7月2 4日時点のものまでしか掲載されていな L、。なお,次注参照。 *43 本稿脱稿後の l月 8tI,前注本文で言及した Hamdan は,移送先の Yemen で , J f i J 期を満 了し,釈放された。 YemenReleasesFormerBin Laden DrirerfromJ a i l,TheNew York 2,2 0 0 9 . Times,January 1 そして l月初日, Obama大統領が就任し,翌々日の 1月2 2, I t Guantanamo の収容施設の 1年以内の閉鎖等を命じる大統領令が発せられた。 E x e c .OrderN o .1 3, 4 9 2,7 4F e d .R e g .4 , 8 9 7 ( 2 0 0 9 ) 本命令を含む[,,]tI付の大統領令については,再び別稿を予定している。. 1 3 4.
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