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歯根端切除術の教育用模型システムの開発とその評価

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Academic year: 2021

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歯根端切除術の教育用模型システムの開発とその評

著者

?見澤 哲矢

52

学位授与機関

Tohoku University

学位授与番号

歯博第887号

URL

http://hdl.handle.net/10097/00130041

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論 文 内 容 要 旨

【背景】 外科的歯内療法による根尖部の病変除去および根管治療は,非外科的歯内療法による治療により根 尖性歯周炎が治癒せず,根管形態の破壊や根尖に病変が存在する場合に実施される。近年確立された 歯根端切除術のモダンテクニックは治療成績を向上させ,現在では標準治療として実施されているた め,その治療技術に関する教育システムの開発が求められている。これまで大学における外科的歯内 療法の教育は,根尖病変除去から逆根管充填までの一連の術式について座学により行われてきた。し かし実技を習得できる教育システムを構築するためには,実臨床を模倣した歯根端切除術教育用の顎 模型の開発が必要になる。 【目的】 本研究は歯根端切除術に最適な模型システムを構築するため,根尖病変を有する人工歯を付した教 育用顎模型を作製し,講義および実習を行い,その教育効果を評価することを目的とする。 【方法】 1.模型作成 研究に用いた教育用顎模型は,1顎に2歯の根尖病変を有する人工歯を付して新規に作製した。根 管形態を有するニッシン製根管治療用人工歯の根尖部にシリコンを付与することで根尖病変とした。 2.研究方法 東北大学歯学研究科倫理委員会の承認を得て,歯根端切除術未経験者の東北大学病院歯科医師臨床 研修医のボランティアを対象に実施した。実習では日本歯内療法学会監修の先進技能取得教材実習項 目に従った,模型を装着したファントムによる歯根端切除術を行い評価した。実習前及び実習後にそ れぞれテストを行い,内容の理解度を調べた。また対照群として実習を行わず講義のみを聴いた研修 氏 名(本籍)   : 髙た か み さ わ見澤 哲てつ 矢や(長野県) 学 位 の 種 類  : 博 士  ( 歯 学 ) 学 位 記 番 号  : 歯 博 第 8 8 7 号 学位授与年月日  : 令和 2 年 3 月 25 日 学位授与の要件  : 学位規則第4条第1項該当 研 究 科 ・ 専 攻  : 東北大学大学院歯学研究科(博士課程)歯科学専攻 学 位 論 文 題 目  : 歯根端切除術の教育用模型システムの開発とその評価 論 文 審 査 委 員  : (主査)教授 江 草   宏 教授 服 部 佳 功   教授 齋 藤 正 寛

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- 34 - 医にもプレテスト及びポストテストを行い,その理解度を調べた。 3.模型実習比較 実習所要時間は,骨窩洞形成開始時から逆根管充填終了までに要した時間とし,また骨窩洞の大きさ, 病変除去,根尖切除量,根尖切除角度,逆根管形成を被験者及び経験者間で比較検討を行った。また 逆根管充填材の充填状況も評価した。 【結果及び考察】 研究の結果,本教育用模型を用いた反復実習による教育効果が認められた。被験者の骨窩洞面積は 大きく,根尖切除の角度および逆根管形成充填も困難である事が判明した。これらの結果から,歯根 端切除術における術式は複雑であり,技術習得のためには均一化した模型を用いた繰り返しの修練が 必要であることが判明した。 実習を行うことにより,より理解度が高まることが示された。 【結論】 本研究により教育用顎模型システムによる実習がモダンテクニックによる歯根端切除術の術式や理 論を理解するために有益であることが示唆された。また同一規格での教育用模型を用いた教育の継続 性が重要であることが示された。

審 査 結 果 要 旨

外科的歯内療法による根尖部の病変除去および根管治療は,非外科的歯内療法による治療により根 尖性歯周炎が治癒せず,根管形態の破壊や根尖に病変が存在する場合に実施される。近年確立された 歯根端切除術のモダンテクニックは治療成績を向上させ,現在では標準治療として実施されているた め,その治療技術に関する教育システムの開発が求められている。これまで大学における外科的歯内 療法の教育は,根尖病変除去から逆根管充填までの一連の術式について座学により行われてきた。し かし実技を習得できる教育システムを構築するためには,実臨床を模倣した歯根端切除術教育用の顎 模型の開発が必要になる。本論文研究では,歯根端切除術に最適な模型システムを構築するため,根 尖病変を有する人工歯を付した教育用顎模型を作製し,講義および実習を行い,その教育効果を評価 した。 東北大学歯学研究科倫理委員会の承認を得て,歯根端切除術未経験者の東北大学病院歯科医師臨床 研修医のボランティアを対象に実施した。実習を日本歯内療法学会監修の先進技能取得教材の実習項 目に従って実施し,新規作成した歯根端切除用模型を用いて歯根端切除術を行った。実習前後に実習 内容について試験を実施し,その理解度を評価した。また,対照群として実習を行わず講義のみを聴 講した研修医にも同様の試験を実施し,その理解度を評価した。実習内容の評価項目を,実習所要時間, 骨窩洞形成開始時から逆根管充填終了までに要した時間,骨窩洞の大きさ,病変除去の程度,根尖切 除量,根尖切除角度,逆根管形成状況とし,被験者及び経験者間で比較検討を行った。また逆根管充 填材の充填状況も評価した。 評価の結果,本教育用模型を用いた反復実習による教育効果を認めた。また,被験者における骨窩 洞面積は大きく,根尖切除の角度および逆根管形成充填が困難である事が明らかとなった。これらの 結果から,歯根端切除術における術式は複雑であり,技術習得のためには均一化した模型を用いた繰 り返しの修練が必要である可能性が示唆された。本研究で,実際に実習を行うことにより,より歯根 端切除術に関する術式や器具の理解度が高まることが示された。

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本研究の成果は,従来の歯根端切除術用顎模型よりも実践的で手技の理解を得ることができる実習 モデルの開発に繋がるものであり,歯学教育学的な意義を有すると考えられる。本研究の成果は座学 と臨床をつなぐ最適な実習システム構築に寄与するものであり,歯科全般の臨床領域に学術的貢献を し得ることから博士(歯学)の学位論文として相応しいと判断する。

参照

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