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「原子論」教育ノート(上)

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(1)Title. 「原子論」教育ノート(上). Author(s). 倉賀野, 志郎. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 38(2): 119-134. Issue Date. 1988-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/5071. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 「原子論」 教育ノー ト. 倉 賀 野. 志. (上). 郎. 序:今, 何故に 「原子論」 を問いなおし広義化する必要があるのか? かつて板倉聖宣氏は 『物理学入門』 において, 「科学教育の現代化」 と称して 「原子論」 の立場に 〉 基づく 「物理学」 の構成を次のように展開したことがある,1 そこでは, 「原子論」 に基づくものとして, 次のような項目が上げられている. 原子論からみた力学入門 ・原子論と重さの概念 ・重さの概念から力の概念へ ・原子論 と慣性の概念 ・原子論からみた固体と力 ・原子論からみた液体・気体と圧力 これらの 「原子論」 の主張は60年代前半の, いわゆる科学教育の 「現代化」 の流れの中で主張さ れたものであり, 戦前からの伝統である, 「理科」は自然科学を教える教科ではないという考え方に 対抗してのものであっ た. その主張の積極性は今でも理科教育の現状と照らしてみるときに重要で あると考える, しかし, にもかかわらず, 科学教育における 「原子論」 の主張の重要性に甘んずるだけでなく, 我々は従前の視点をも包括する, 現代 科学の視点を踏まえた 「原子論」 教育へ と発展させる必要性 があると考える, ここではその中心的な概念として, 「原子」 の, 階層を代表する 「層子」 (後述) への 一般化と, 「相互作用」 の階層性を考えている 本稿は この視点に基づく 「原子論」 教育の全体構成と課題 , , を整理することを目的としている, このような一般化の必要性を考 えるにたちいたっ た背景には, 北大・教育学部の高村泰雄氏を中 心として, 高校物理の力学, 電磁気学, 熱力学の3領域で 「授業書」 としての教材化を進めてきた ことがある, この3領域の「授業書」は『物理教授法の研究』 (高村泰雄編著 北大図書刊行会 1 987 年)として出版されている, この3領域で 教材化を行なう中で, 辱受業書」 全体がもっ ているまとま りが 『層子・相互作用と階層間移行』 というような観点で統一的に把握できるのではないか, とい う考えが, そこでは提出されている, (詳しくは前掲書を参照されたい.) 例えば, 「力学」 は 「相互作用」 と, その 「相互作用」 をになう粒子とのかかわ1 )の一般論として 考えていくことができる, いわゆる力学の3法則 (慣性の法則, 運動法則, 作用・反作用の法則) もこの観点からは, 物体の 「衝突」 を, 科学の言葉としての 「相互作用」 によ っ て立体的な構造と してとらえていくための枠組みとして把握 していく ことができる, この 「衝突」 は力学の 「授業書」 r. ll9.

(3) . 倉賀野 志. 郎. では教材構成の中心点となっ ている, それに対して, 電磁気学は, その 「相互作用」 の特殊な現れとしての, 「場」 を媒介としての 「相 互作用」 の形式としてとらえていくことができる. この二つの分野は 「相互作用」 についての物理学のうちに組み込むことが可能であるし, この視点 からの「授業書」化は, 「相互作用」が, 現代物理の中心的な概念の 一つであることを考えるならば, これはまた, ,現代物理の先端を高校教育に生かす, ということにもつながっている, 熱力学に関してはいま だ充分 には展開で・ きていないが, いわゆる 「階層」 間移行一般の科学の中 に位置づけていくことが できるのではないかと予想している. ここ での 「相互作用」 を, その 「相互」 作用 しあう 「系」 として 「階層」 と結びつけると, その 「相互作用」 をになう粒子も その 「階層 を代表する 「層子 というように特徴づけることも可 」 」 , 能となる, この 「層子・相互作用」 に基づき 「階層性」 を根拠づけ, 「階層間移行」 というようなこ とを足かがりとして 「生物一 等の科学的分析を行ないうるならば, それらを 「系列」 と称すれば、 その 「系列一 等の生成・発展・消滅もや がては展開しうるようになるであろう. に れが, 今すぐ科 学の対象となりうるほ どには学問は進んではいない. 「非線形・非平衡」 な分野を扱う科学の進歩に よっ て, やっ と問題の糸口が見えはじめてきた段階と言えるであろう,) 山本悟氏らは,「その段階に所属する現象を問題とする限り, ある段階以下の内部構造を考える必 要」がなく, 「現象を指定すれば, それに応 じた考慮すべき物質の段階構造が決まり, したがっ てそ の時の現象を担う基本単位が決まる」 として, それを 「層子」 として名付けている,2観測に対して 相対的に安定した 「相互作用」 が成立していないような過渡的な段階では, このような 「階層を特 徴づける粒子」 というような概念を基礎づけることはできないであろう, しかし, その 「階層」 を 特徴づけるであろう 「相互作用」 がその細部を無視しうる形で使用 できる安定性を有しており, な おかつまた, それが各階層にまたがって、 そのような特徴を抽出しうる条件を満たしている場合は, このような一般化は可能となる. 例えば 「電荷」 という 「質」 をもった粒子は, 「電磁的相互作用」 と, その粒子によっ て一つの「階層」を構成するものとして, 「層子」の一つの具体例となりうるであ ろう, このように 「層子」 としての抽出が可能であることは, 最近の 「素粒子論」 展開にも根拠を見出 すことができる. (菅野礼司氏は, 「物質の階層性とあわせて忘れてはならないこと」 として 「相互 「 作用の階層性」 をあげている, また, 「相互作用」 以外にも, 「対称性の破れの階層構造」 , ゲージ 3 ) 階層構造」 などもある, このような一般化が可能であるならば, 「原子」 概念は 「層子」 概念に発 「 「 「 展させていくことによって, 「相互作用」 , 層子」 , それらに基づく 階層」への発現形態論を各 階 層」 にまたがる普遍的形式として抽出することも可能 であろうと思われる, これらの 「形式」 を 抽出することによ っ て, それが 「同型」 な分野に対しては, 科学教育における教授方法の 「同型性」 を暗示・予測していくことが出来るよう になる, これらの 「層子-相互作用」 論に基づき, 板倉氏の 「原子論か らみた力学入門」 で取り扱われた 領域を組み込んだ形で新 「原子論」 教育の課題を展開するならば, 次のような項目が出てくる. 「原子-相互作用」 論からみた新 「原子論」 入門全体の構成. 〔1〕 新 「原子論」 教育の全体構成と課題. { 1 ) まず, 従前の 「原子論」 を位置づけるものでなけ ればならない,:これを現象論としての 「原子 論」 としておく. ここでは, 「相互作用」 によって認識される 「層子」の質そのものが検討される, 2 ( ) 「原子論」 の 「層子論」 としての 一般化. その際, 「相互作用」 をも同時に位置づける必要があ 120.

(4) . 「原子論」 教育ノート (上). る,:本質論としての 「原子論」 「 A 「層子-相互作用」 論: 「層子論」 に組み込まれる 「原子論」 , ここでは, 層子」 の質から 「相互作用」 と質とのかかわりに焦点が移 る . B r層子-相互作用」 論からみた 「圧力論」 「層子論」 の発展課題: 「階層間移行 における 「偶然性 の発現 」 」 ( 3 ) 歴史科学に組み込まれる 「原子論」: 「原子」 そのものの概念 A 「層子・相互作用」 と 「二元論」 C. B. 「真 空」 の 自 己展 開 の 現 れ と し て の 「原 子 」. 1 1〕 「原子論」 教育の一般化の可能性 〔 「 「 ・「力学論」 , 電磁気学」 , 熱力学」 ・「化学」 教育への展望 ・「圧 力」 の 中 でも, と り わ け 「電 圧」 に か か わ っ て. ・「原子論」 そのものの教育の可能性 以下, 各々 に つ い て 述 べ て い こ う.. 第1章. 新 「原子論」 教育の全体構成と課題. 第1節. 「現象論」 としての 「原子論」. 「われわれのまわりにある物質を限りなく分割していったらどうなるだろう 「おそらく もう , ,一 それ以上分割 しえないもの, 究極物質に到達するにちがいない, そのような最後の物質をギリ シァ ) の哲人がいっ たように, もうそれ以上分割しえないものという意味 で, アトムと呼ぶ」ことにする.4 「 法における このような使用 アトム」 には理念的な意味もこめられている, 一方,「物質に熱エネルギーを加えていくと…原子, 原子核, 陽子というように物質の基本構成粒 子の階層が現れてくる.」 「原子, 原子核, 陽子とつづく物質の階層的構造において, クォ ークは陽 4 } 子のさらに下の階層に属する粒子であるということが できる.」 「 「 これをここでは, 階層」 を代表する粒子ということ で 層子」 と考えていくわけである, それぞ れの時代において, 「アトム」 は各々の 「層子」 という具体的な姿を介して現れてきたわけである, 当然, その階層, 層子にかかわる 「相互作用」 もある, 本間三郎氏は 「物理学の進歩とは常 に, 統一, 言葉をかえていえば, 普遍化 への歩みであるよう に見える」とし, 「究極物質アトムを探るという一見エン ドレスとみえるゲームにも終わりがあるに )「な ぜ な ら こ の ゲ ー ム は 私 に は 宇 宙 の 歴 史 を 逆 に た ど っ て い く も ち がい な い」 と 述 べ て い る.4 , ,. のと思えて仕方ないからである, 宇宙がビックバンにより創世されたというのであれば, その最初 の一点こそわれわれの探し求めている最後の究極物質ではないだろうか」というわけである, 「究極 の 対 象」 が明 確 で あ る と い う こ と と, こ こ でい う 「ゲー ム」 と して の 「物 理 学」 の 「お わ り」 が あ. るということとは別の問題なので, その点については賛同しかねるが, 「アトム」に関する追及の歴 史をこのように特徴づけることは可能であろう.電気と磁気の電磁気学としての統一は,「相互作用」 レベ ルにおける最初の統一ということになる. この点 での教材化も, 「統一理論」を意識した形で展 開していくことも必要 であろう, その 「究極物質」 は 「大きさは無限に小さく, その重さは無限に大きい,」. 原子核の密度は一立 121.

(5) . 倉賀野 志 郎. 2 0グラム以上となるが それ 法センチメートルあたり6億 トンほどにもなり, 電子の密度は2.2×10 , 「 もまだ有限の値である. 究極物質」に有限の大きさがあり, 数種類もあるということは考えにくい, 「そして クオ ーク・レプトン (電子等) を生み出すことができるだけの内部自由度をもつ たっ , , た一種類の粒子, いま, これを仮にコスモンとでも呼ぶならば, クオ ーク・レプトンも陽子・中性 子・原子核も, そして, 原子も今までにいろいろな時代において究極物質と考えられてきたこれら の粒子は, すべてコスモンが膨張し冷却する段階で分化発生した, コスモンの分身であるというこ ) と に な る の で あ る,」4. この 「コスモン」 という究極物質はいわゆる質量を有するフ ェ ルミ粒子として理解してはならな いだろう, これに対して 「アトム」 という表現は分割しえない究極物質としては粒子概念が強いも のであると考える. 本論では, アトムは究極フ ェ ルミ粒子というようなイメージで使用する. また, ギリシャ 自然哲学に依拠するならば, 究極物質としての 「アルケー」 というような表現も 可能であろう, 究極物質としての 「アルケー」 は歴史上での表現を尊重したものであり, ここでの 「コ ス モ ン」 は 現 代 科 学 の 断 面 に 基 づく 表 現 と な っ て い る 従 っ て 「コ ス モ ン」 (ア ル ケ ー) に は , ,. 究極をフェ ルミ粒子としなければならないという根拠はないので,「アトム」は含まれることになる, この 「コスモン」 (アルケー)の自己自身による展開過程のなかで, 無機 自 然 界の 階層 のみ な ら ず, 生物, 意識をも つ物質をも生成してきたわけ である. 従前の質量を有する物体の構成要素としてのアトムを 「原子」 と称するならば, ここでは, その 「原子」 にかかわる従前の 「原子論」 を 「層子論」 の一つの特殊な現れとして把握していく , そもそも, 「原子」 は宇宙全体のある究極的な 「物質」 の展開過程上での産物として捉えることが できる. これは 無規定的段階において, ヘーゲルに従えば 「有」 とでも表現しうる段階であろう, こ れ を 「コ ス モ ン」 と す る な ら ば, そ の 規 定 か ら し て, そ れ は 一 つ で し か あ り え ず, 「コ ス モ ン」 に と っ て は 自 己 と の 作 用 し か お こ り え な い. こ の 「コ ス モ ン」 の 展 開 過 程 上 で, 物 質 の 「質」 は, 他. の 「物質」 の, ある一つの働きかけのレベ ルにおいて発現する, 働きかけのレベ ルによ って発現す 「真空」 がいかにして 「物質」 という 「質」 を獲得していっ たのかは興 る 「質」 は異なっ ている. ( 「 味ある 問題 である, ヒ ッ グス 場」 を 導 入 し, そ れと の 相 互 作用 の産 物 と して 「質量」 を展開 しても, 「そのヒッ グス場の存在原理も, その性質を規定する原理」 もなく, 理 論 の 目的に 合わせ て, 「相互作用を都合のよいように仮定してきた」 ものにしかすぎず, 当の 「真空」 に対していまだ ) 外在的である,5 ) ここでの他者は本来は, 究極物質と自己同一なものの媒介的に展開されて現れた段階のものであ 「有」 の 「質」 としての発現を促すものは 「衝突」 であり 即目的・現象論的段 るといえよう. , 階における 『相互作用』 といえる. 故に 「有一 としての 「物質」 と, 衝突によ って 「質」 として現 れた 「物質」 とは区分される. この 『相互作用』 は自己との作用 が, 自己から派生 した他者との 「作 用」 という形で現れたものであるといえよう, ここでの 『相互作用』 は様々なレベ ルのものを包括 した一般的なものとして使用している, 「化学」教育においてまず, 現象としての化学反応そのもの に着目させることが多いが, これは 「力学」・「電磁気学」 教育において前述のように 「衝突」 にま } ず最初に着目したことと本質的な 「同型性」 を有していると考えられる.6 この 「質」 を 「量」 的に把握し, 質的転化における 「恒常性」 として把握したものが従前の 「原 子論」 に相当する. この 「層子論」 の 一 つの現れとしての原子論は, また, 他方において 「真空論」 を前提にしている. 「原 子」 と して の ア ト ム の 存 在 は そ の い れ も の と して の 「真 空」 を 必 要 と す る こ の 「真 空」 に , . 122.

(6) . 「原子論」 教育ノート (上). )この かかわる議論は ギリ シア 自然哲学では原子にかかわる議論にかならず付随して現れて いる,7 「 ような アトム」 を抽象的に語っ た初期の段階において, 既にアトムが真空と対概念になっ ている ことは着目したい, 真空と物質の 「二元論」 (次節で展開する 「層子」 と 「相互作用」 の 「二元論」 に通ずる) が直感的な形ではあれ, 既に存在していたことになる, 「アトム」 と同等に重要な対概念として 「真空」 を押さえておくことは とりわけ 「密度」 を考 , , えていく際において重要となる. 空虚な空間の中にあるアトムの個数によ って, 物体の質量が決定 され, その単位体積あたりの個数が 「密度」 であるという 原子論的な密度観においては, 「原子論」 は 「空虚」 を媒介とすることによっ て物性と結びついている, このように原子論的に密度を把握し . また 物質中 最大の密度が原子核そのもの ていくと, ニュ ートンの密度に対する定義の意味や, , , ) になっ ていくことも理解しうるものとなろう, 8 アトムの 「原子」 としての現れにおいては, 他者との相互作用を媒介として質が発現しているの であるから, その相互作用の特性を反映した 「質」 が原子に付与されていることになる, このよう な質を有し, 互いに量的にしか区分されていない段階でのアトムが, いわゆる 「原子論」 教育で従 前, 登場してくるものである, この段階では, 質は重力相互作用に基づくいわゆる 「質量」 しか規定されていないので, それ以 外との 「質」 との対比に基づく, 多くの 「質」 一般への相対化は行なわれておらず, 真空と原子が 互いに外在的であるように, 相互作用と原子・質もいまだ外在的である, 第2節. 「原子論」 の 「層子論」 としての一般化:本質論としての 「原子」. 帆 ) 「層子-相互作用論」 〔a〕 「層子一相互作用」 と階層性 「階層」 は常識的には 空間的大きさの順序としてとらえられている これは 多分に直感的な , . , 「階層性」 をどのように規定するのか ものであり, 理論体系上での科学的概念と はなっていない, ( についてはいくつかの議論があるが, 明確に規定できる段階には 達 して い な い, 例 え ば, こ れを 「ホロン」 といってみたところで事態はあまり進展しない 9 「 ) , この意味で そもそも自然の塁層 〔こ こでの階層〕 とは何か, 物質的存在はどのような条件を満たしたとき塁層 〔階層〕 と呼び得るのか」 0 〉 ) は 明 確 では な い,1. この空間的諸構造の配置の 必然性が展開されなければならない. この 「階層」 を多数粒子系の集 まりによる, 新たな 「質」 の発現という面だけで把握していくことはできない, 個々の粒子の 「線 形総和」 に還元することができ ない 「質」 そのものが明確に規定されていかなければならない. ここでは, 「相互作用」 と, その 「作用」 を担うその層を代表する粒子・「層子」 によっ て 「階層」 を考えよう. しかし, ここで留意しておかなければならないのは, 「相互作用一層子」そのものの階 層性が存在することは, このように説明してもしつくされてはいないということである, この意味で 「階層」 を全面的に規定したものとはなっ ていない また 「相互作用」 と 「層子」 はそれ自身 い , . , ま だ 「二 元 論」 であ る.. 「相互作用」 は現在 知られているものとしては 「弱い相互作用」 と 「電磁的相互作用」 とを区 , , 分して考えると, 「クオ ーク間の色の力」 と 「重力相互作用」 を加えて4種類になる. これらの 「相 互作用」 が自然の歴史的な過程においては関連しあっ ていたことが, 「宇宙論」 と 「素粒子論」 との 進展によって解き明かされつつある. また, その高次な階層 への発現を, ある パターンの繰り返し 123.

(7) . 倉賀野 志 郎. として一般的に把握できそう であることも示唆されている. 「相互作用」 と 「層子」 に基づいて 「階層性 を考えていく場合 三つの方向で考察していく 必 」 , , 要がある. 一つは, 「相互作用」 と 「層子」 の 「階層」 としての発現・現象形態の把握で, もう一 つは, それ のより高次な多数層 子系としての現れにおける 「相互作用」・「層子」 とのかかわりである. またさ 「相互作用」・「層子」 からの根拠づけという課題も生 じてくる らに, より下の, . 例えばこれらを具体的に書きあらわすと次のようになる. 「電気の力と色の力が作用する相手は電子とクォ ークで , それらが構成要素となって いるのが 原子 と 陽子・中性子 で, ついでそれから構成されているのが 歴史的に確認されてきている. 分子. と. 分子力 と 1 1 } 基本的な電気の力と色の力のあらわれなのである,」 「 「 今, ある階梯に属する 粒子」 を 層子*」 とする.. 原子核である. 強い核力とは. こ の 「層 子 *」 は, 他 の 「層 子 *」 と の 「相 互 作 用 *」 の 在 り 方 に よ っ て, そ の 「層 子 *」 の 「質. *」 が規定されている, この 「層子*」 と他者との関係は 「相互作用*」 によっ て規定されており, 他者からの一方的な 「作用」 として 「相互作用」 の一面を抽出すると, 「力*」 についての科学が展 開されることとなる, 「相互作用」 の発現形態論として, 「力学」 を位置づけることができる, 「相互作用」 の具体的現れ) が起るためには 両方の物質は互いに 「等質 である まず, 「衝突」 ( 」 , 必 要 が あ る. 今, こ こ で, あ る 「*」 と い う レ ベ ルの 「相 互 作 用 *」 に 基 づ く 「衝 突」 を 考 え る 時 ,. その 「*」 によっ て規定される 「*という物質を規定する質」 (以下 「質*」 と略) と, その 「質*」 を有する 「層子*」 と, その 「相互作用*」 の生ずる空間として「場*」 が展開されてくる , ここでは, 自己の物質としての「質」は二つの側面を区分して考えておく 必要がある, 例えば「電 磁的相互作用」 を例にとるならば, ここでの 「質J としては 「慣性質量」 と 「電荷」 とが出てくる , J (本来的には 「 慣性質量」 は 「重力質量」 とのかかわりもあるはずであるが, これを展開するため には重力理論の発展を待つより仕方がない.) かつて 「自己場」 とのかかわりによ っ て生 じる 「質量」 (電磁気的質量) によって 「慣性質量」 の すべ てが説明できるのではないかと考えられた時期があったが, 電磁気的質量を差し引いてもなお かつのこる 「慣性質量」 の部分があることが示され, うまくはいかなかった, 電磁的相互作用 が, 『物質』 の本来的に有しているであろう 『相互作用』 の全てを含んだものでな いことを考えれば, そのあるレベ ルにのみ着目した 「自己場」 とのかかわりによ って, 『物質』 のす べての 『質』 とのかかわり である 「慣性質量」 を汲みつくすことができなかっ たのは, ある意味 で は当然のことと言えよう。 『物質』 の究極的な 『質』 を想定して 『自己場』 をすべての 『相互作用』 を包括した意味でのそ , れであるとすると, 「衝突」 とは, それが具体的に他者とのかかわりの中で展開され, 特殊的な「相 2 〉 互作用」 (ここでは*) となっ て現れることを意味しているわけである,1 現在の 「相互作用」 に関する素粒子論等の科学に基づくならば, その 「相互作用*」 は, その階 梯*にかかわる 「相互作用*」 を媒介する 「粒子*」 から構成されていることになる, 通常, この 「相互作用」 を媒介する粒子は その 「階層」 の 「層子」 とその反物質である 「反・層子 との対 」 , で構成されていると考えることができそう である, (質量を有する 「層子」 は 「ソリトン」 であると 3 ) いう主張もあり, ポーズ粒子の方が基本的であるという考え方もある.1 「相互作用*」 と 「層子*」 とは それによ っ て影響をおよぼしうる質が規定されているので , , . 124.

(8) . 「原子論」 教育ノート (上). 範囲が規定され, その階梯の 「階層」 を 「相互作用」 の形式という側面から定義しうることになる. この 「層子*」 の複合層子系が, 個々の 「層子*」rと 「相互作用*」 との 「線形総和」 では把握 できない新たな 「質」 を獲得する時, それは 「層子*」 から派生した新たな段階であると規定する, しかし, この新たな 「階層」 は基本的には 「層子*」 と 「相互作用*」 とに基づいているので* から生じた 「準階層」 (ここでは*#で表現) であるとする, 「 「 *#の 「相互作用*# 」 , 層子*#」 がそこに新たに現れる, そこでの 相互作用」 を媒介する粒子 は, その下の階層*によ って特徴づけられている, このように考えていくと, 従前のいわゆる 「原子論」は「層子論」 のうちに組み込むことによ って 「階層」 の 「構造」 を吟味していく手がかりが得られることともなる 最近の 「素粒子論」 の成果 , は, このような組込に一定の根拠を与えているわけである. このように把握していく と, 従前の 「原子論」 はあまりにも狭い領域においてしか語られておら ず, 限界を有するものであることがわかる(歴史的に果たしてきた役割は大きいが) , 限界としては, 「相互作用」の側面が捨象されていることと 「質量」に着目しているということから 重力相互作 , , 用に依拠したて 「質」 にのみ焦点があてられていることがわかる. これらを整理すると次のようになる, 一 つ の 「層 子 *」 に 着 目 し た 場 合 ・「層 子 *」 と 「相 互 作 用 *」 と の 関 係 - - そ の 「発 現 形 態 論」 ・「相 互 作 用 *」 に よ る 「層 子 *」 の 「質 *」 の 規 定. ・「相互作用*」 を媒介する粒子* ・ 上 記 「媒 介 粒 子 *」 に よ っ て 規 定 さ れ て い る 「層 子 *」 の 「場 *」 ・「相 互 作 用 *」 か ら の 論 理 的 に 抽 出さ れ た 「力 *」. ・その 「相互作用*」 を 「不変」 とする 「変換群*」 (ゲージ理論化) 以 上 の こ と に 基 づ い て, そ の 「層 子 *」 が 集 ま る こ と に よ っ て, 「層 子 *」 が 構 成 要 素 と な. っ ている 「集合体」 間の 「相互作用と, そこでの複合された 「層子*」 に基づく 新たな 「質」 が 現 れ てく る,. 「 ・この「層子*」が構成要素となっている複合系における 「相互作用*#」 , 上位 層子*#」 「 「 ・この新たな 層子*# 」 における 質*# 」 と媒介粒子等 (準階層) また, 「層子*」 そのものを構成している 「層子-相互作用」 を考えていくならば, 「層子 *」 に よ っ て 担 わ れ て い る 「階 層」 の, さ ら に 下 の 階 層 へ と移 っ て いく こ と と も な る (「階 . 層 *b」 と 表 現) 「 ・ 層 子 * :相 互 作 用 *」 の よ り 下 位 の 「層 子 *b: 相 互 作 用 *b」 か ら の 規 定. 「 *b , *, *#の 層子」 系列の論理的抽出を根拠づける自然法則性がわかれば, 「階層」 の パター ンの類似を根拠づけることともなろう. 〔b〕 「相互作用」 の発現形態論 「層子」 の 「層子」 としての 「質」 は他者との 「相互作用」 を媒介として発現している これは , , 物質の自立的 「質」 の媒介的発現形態として 「相互作用」 を位置づけることができることを意味し 4 ) ている. その典型として 「力学論」 がある. ここでは 「価値形態論」 での論理が転用さ れている.1 〔力*についての科学:力学〕 125.

(9) . 倉賀野 志 郎. ) 「相互作用*」 の現象的な現れとしての 「衝突*」 によ って, 衝突における一方の 「層子*」 ( 1 の他方に対する 「作用*」 の概念が分離される. これらは本来, ひとつの 「層子*」 の自己作用 の内に含まれていたものの, 外的な他者による展開であると考える, ( ) 他方の 「層子*」 (2と略) の 「作用*」 は, 一方の 「層子*」 に働きかける, この 「作用*」 2 は 「場*」 を媒介として行なわれているが, 「力*」 概念の抽出に基づく 「力学*」 においては, 「力*」 のうちに繰り込まれている ) その 「作用*」 の物理的形態は問われていない, ( , 「 「 ( 3 ) 衝突*」 という他者との 相互作用*」 によ っ て, 「作用*」 の働かない状態が規定され, そ “ ” “ “ 「 「 ,こから 一様な 運動, それに基づく 一様な 時間・空間という運動を把握する *」における 枠」 「 「 が設定される. 慣性*」 , 運動量*」 という概念の形成:運動の第一法則. 当然のことながら, 「枠」 は 「*」 に依存したものとなる あるレベ ル (例えば重力相互作用) の 「相互作用」 によ , る時間・空間概念が, 他のレベ ル (例えば電磁的相互作用) の 「相互作用」 による 「枠」 と矛盾 しないということは, 両者の本質的な連関から解かれなければならない課題となる,「一般相対性 理論」 はこの意味において, 「時間」 をま だ現象的にしか把握していない, という言い方も可能で あろう, 「量子論」 と 「重力論」 との結びつきは, 新たな 「時間」 概念を創出する可能性がある, ( ) 2か ら1への 「作用 *」 の, 二 つ の 「層 子 *」 に 共 通 す る 「時 間」 (T *) による展開, 「力積」 4 概念の形成, ( 5 ). 「層 子 *」 2 か ら の 「作 用 *」 と 「層 子 *」 1 の 「運 動 量 * 変 化 と が 等 置 さ れ る (運 動 の 」 , ,. 第二法則の 「力積」 を用いた表現) △ P (運動量変化)=△工(力積) 「 ( ) 運動の第二法則の 力*」 を用いた表現 6 △ P= △ 1=F (力 *). △ T * 「層 子 *」 2 か ら の 「層 子 *」 1 へ の 「作 用 *」 は 「力 *」 と して 表 現 さ れ る こ れ は 古 典 力 学 ,. 上での 「自己媒介性」 を捨象した段階での 「矛盾」 の現象形態となっ ている. ( ) 「層子*」 1と 「層子*」 2との役割の交換, 1と2との役割は, さらに第三の他の 「層子*」 7 との 「衝突」 を考えていくことによっ て交換される, 運動の 「量」 的側面からみたとき, 「衝突*」 は 「運動量*」 保存という形で理論的に再構成されるし, 他からの 「作用*」 という側面でみた 「作用*・反作用*」 という形で再構成される とき, 「運動の第三法則」 ( , 第三法則は, このような論理構造に基づく 時, 「相互作用*」 の現象としての 「衝突*」 の論理的 再構成としての特別の位置を占めることとなる. で場*」 についての科学 (古典電磁気学段階) 〕 「力学」 を 「相互作用一般にかんする発現形態論であるとするならば 電磁気学はその 「相互作 , 用」 の特殊 「電磁的相互作用」 での現れということになる, 今, ある 「*」 に関する 「相互作用- 層子」 を想定するならば, 「*」 についての 「力」 の発現形態論が展開されることとなる. 「電磁的相互作用」 に着目するならば 「電磁的相互作用」 の論理的抽出においては 「作用」 を , , 把握する方程式そのものが次の二 つに分裂 している. ( 1 ) 運動方程式: 「作用*」 が一方の 「層子*」 の運動状態を変化させる, ( 2 ) 「場 *」 の 方 程 式 : 「層 子 *」 の ま わ り に 「作 用 *」 を 及 ぼ す 「場 *」 が で き る. 「相互作用*」 把握がこのように分裂した二つの方程式によっ て表現されているところに 「力学 」 126.

(10) . 「原子論」 教育ノート (上). にはない特徴が現れることとなる, 「力学」 では, 「力*」 を 「場*」 を媒介として 「作用*」 が及 ぼすということが顕在化していないために, 「場*」 の方程式が表面には出てこないこととなる , 1 )と( 2 )との二つの方程式の展開として 「電磁的相互作用」 においてはマッ クスウェ ル方程 これら{ 式等がある. また, 「力学」 においては, 「衝突J の理論的構成が特別に重要な 位置 を しめ て いた 電磁 気 学 . の場合はどうなのであろうか, 当然のことながら, 「電磁的相互作用」 においても 「第3法則」 は 「場*」 まで考慮に入 れなけれ ばならないことにはなるが成立している, しかし, 「場*」 まで含めた 「作用・反作用の法則」 の成 立や, 「衝突」そのものの論理的構成は実は電磁気学 においては顕在的には展開されていない これ , はなぜであろうか? 実は, 「衝突」 という 「相互作用*」 が起る時, 「場*」 にも変動が生じており それらを完全 に , 表現するためには, それらの物理的プロセ スを規定する 「式」 が必要となるのである しかし 一 , . 方では, マッ クスウェ ル方程式系は先ほどの 「相互作用*」 の 「相互」 の 「作用」 を二項 に分裂さ せた形で把握していない, 「相互作用」の動的な過程が, このように分解されて把握されているとも いえよう, 「力学j における 「力」 にはその動的な過程が繰り込ま れているわけである ここに 「場 . *」.を媒 介とする 「相互作用」 把握の複雑さがあるといえよう このような課題は 「*」 一般 に起 , 5 ) こ り う る だ ろ う,1. この点では, 各 「層子-相互作用」 において, 「相互作用」 の発現形態には 一般性があるととも , に, 特殊性もあ ることに留意しておかなけ ればならない また それは「層子-相互作用 に対する 」 . , 認識が発展するに応 じて深化・発展していく, 「ゲー ジ理論」 に基づく 「相互作用」 把握はその一例 といえよう. そこでは, 「相互作用*」 は 「相互作用*」 を不変とする 「変換群*」 から導出する こ とが可能となる, ( B ) 「層子 」相互作用論」 からみた圧力論 「 「 板倉聖宣氏は前掲『物理学入門』でかつて原子論に基づく「質量」 , 力学論」 に加えて, 圧力」 に ついても「原子論」とかかわらせて展開している.しかし,「質量」は「層子」論に包括することが可能 で あり, 「力学論」も「層子-相互作用論」 に一般化することによ って 「場」 を媒介とする相互 作用を , も包括し, はっ きりと 「層子」 と結びついた形で展開することができる 同様にして 「圧力」 の 一 . 般化もまた可能 であると考える, 板倉氏の「原子論」の主張は, どちらかというと粒々の原子論の主張が前面 に出ており その「相 , 互作用」 にかかわる側面は充分には指摘されてはいない 「層子論」 からみた新 「原子論」 では 「原 , , 子」 はまず, 「層子」 一般に拡大すべきであると考える. そこでは従前の 「原子論」 はその一部分に 組み込まれる. また, その 「相互作用」 の考察は, その層子間の相互作用 の変動過程をも考察すべ きであることをしめしている. 変動過程によっ て 「層子」 間の相互作用 が意識され その 「相互作 , 用」 によっ て 「層子」 の質が規定されている, 「圧力」 は この 「層子 間の相互作用 によっ てつくり出されているものであり その変動の伝 」 , , 播は 「圧力波」 となっ て伝わる, 「層子」 の 「圧力」 として 「圧力」 の考え方を一般化すると 「圧 , , 力」 にも階層性があることがわかる, この場合, その 「層子」 間相互作用の発現形態によっ て 「圧 力J の現れ方が異なることにもなる 「圧力」 は ある特定の相互作用・層子から構成さ れている多 , , 体系一般の問題 として位置づけることができる そこでの 「圧力波」 は その多体系における各層 . , 127.

(11) . 倉賀野 志 郎. 子間の 「相互作用」 の他からの作用に基づく変動・伝播としてとら えることが できる. ある「層子・相互作用」によっ て構成されている多体系は,それ全体として外部に対して一つの「質」 を有している, その 「質」への作用は, その特定の 「相互作用」 に基づかなくてはならない. 「圧力」 を問題とする時, 通常はその多体系の 「質」 は, それ自体としては安定状態に達している. そこに 変動 (衝突) が起るわけである, 変動は外部の作用が比較的小さい場合には線形応答反応として現 れる, 線形応答的に発現する現象としては物質の 「弾性」 などをあげることができる, この典型教 6 )そもそも物質の 「弾 う.1 材として仮説実験授業研究会の授業書 くばねと力〉 をあげることができよ, 「 性」 等の 物性」 は層子の多体系によ ってつく られており, 通常は電磁的相互作用に基づくものを 想定しているが, クォ ーク間力に基づく「核カ」を考えると, 「原子核」という質が現れる, その「圧 力」 の変動・伝播の形式・速度は, 多体系の各々の層子の相互作用の形式によ って異なってくる. 当然のことながら, その形式は温度ともかかわりをもっ ている, その 多体系の 「質」 を破壊するほ どの作用を及ぼした時には, 応答の限界を超えて 「相」 の転移が起る, より下の階層 での 「層子・ 相互作用」 に基 づく 「質」 がそこでは現れる, 極端な例をあげれば, 無理に電線に電子を押しこん でいけば, 中性子となってやがては反発してくるようにである. このように考えていくと, 気圧・水圧・電圧・物体の弾性等は 「層子・相互作用」 によっ て生じ る 「圧力」 として統一的に考察していくことができる, 通常これらは, 電磁的相互作用の多体系に 基づいている (電子と光子との相互作用を扱う 「量子電磁力学」 はこれらの問題をすべて原理的に 解き得る, という意味において) . 「層 子圧力」 として一般化することによっ て 固体の圧力 (抗力・弾性力) 液体の圧力 気体の , , , 圧力 (これについては教材化がなされている, 粒子間の相互作用をイメージ化しやすいためか) な どを統 一的に把握していくことができるわけである. このことは, これらの教材の構成の「同型性」 「三態」 は層子-相互作用の形式の変化であるが 他にも 「相互作用」 の を予測させる, これらの、 , 階層性に基づく 「圧力」 の階層性が存在している, その 一例が 「電圧」 であろう, 電流の 「圧力」 は電子レベ ルでのそれであり, 他の物性 (化学反応に基づく電池, 水圧, 分子間力等) は分子レベ ルのそれであり, 階層が少し異なっ ているが, 形式は同じである, 現在, 「電流」教育に関しては電 子の流れという実体的イメージで把握しやすく なっているが, 「電圧」教育に関してはうまくいっ て いない, 「水圧」 に置き換えてみても事態はあまり進展しない, この場合, 「層子・相互作用」 への 「原子論」 の 一般化 に基づく 「形式」 の類似性は 「電圧」 教育にも一定の示唆を与える (後述) , , 「層子圧力」 としての一般化はクォ ーク間力 重力にまで拡大していくこともできる 前者 (強 , . い相互作用として現れる) では, それは「核」として現象しているし, 後者は銀河系などの重力で結 びついた多体系での 「圧力」 問題 (重力によっ て生ずる 「圧力波」 としては 「銀河」 の渦状 パター ンを典型的なものとしてあげることができよう) として現れてくることになる. また, 恒星が重力 と核融合によっ て生ずる圧力との バランスの上に成立していることは有名 なことであろう. この 一般化を追及していくならば, フェ ルミ粒子一般の 「圧力」 教育を構想していくことも可能 「 であると思われる, 前節での記号法に基づくならば, 「層子*」 に対して 「相互作用*」 、 質*」 が あり, その 「層子」 がいくつか組み合わさ って構成されている物質は, 「圧力*」 という他からの作 用に対して応答する作用をもっている. そこでは 「圧力波*」 が生ずる可能性があるという形でま とめられよう, ◎. 128. 「層子論」 の発展課題: 「階層間移行」 における 「偶然性」 の発現という未解決な課題.

(12) . 「原子論」 教育ノート (上) か つ て K. マ ル ク ス は 「デモ ク リ ト・ス の 自 然 哲 学 と エ ピ ク ロ ス の 自 然 哲 学 と の 差 異」 に お い て,. 「原子」 そのものが内包するのであろう 「偶然性」 を展開したことがあっ た 1 7 ) , 「 「 「 先述の 層子論」 にまで一般 化した 原子論」 において, この 偶然性」 の問題はどのように捉 えかえされるべきなのだろうか, 「偶然性」は本質的にはどこであらわれるのであろうか, というこ とになる, ここでの本質的な 「偶然性」 とは, 認識の限界によ って規定される主体の側の 「偶然性」 を媒介 としたそれではなく, 自然そのものが有すると考えら れる 「偶然性」 の発現機構に基礎をおくもの である. この 「偶然性」 の構造は, 結論から先にのべるならば, 「階層間移行」 が今後, 分析されていく中 において, かなりの程度, 明確に把握されていけるのではないかと想定している. 「非線形・非平衡 熱力学」 等の 「非線形」 な領域を扱う分野では, 「ゆら ぎ」 等のわずかな条件の差が 「平衡」 から著 しく離れたところで力オスとして出現する場合がある. これらは, 一方において新たな「散逸構造」 としての 「層転移」 に関係しているとともに, 他方において力オス等を媒介として本質的な自然そ 8 ) のものの構造のうちにある 「偶 然性」 にも関係 していると考えたいということなのである,1. 9 ) (ニ ュ ー サイ エ ン ス に か か わ る 議 論 の いく つ か の も の は, こ の 「階 層 性」 の 問 題 に 還 元 さ れ る 1 .. 「階層」 の下位方向への分析と 上位方向への総合のいずれに重点をおいた主張をするかという議 , 0 )どちらも重要などとい 論に近いように思われる, そもそも, これらは 「双対的」 なものであろう,2 うありきたりの結論しか現在のところ, 出てこないとすれば, それはまさに 「オール ド」 以外の何 物でもありえないし, 一方の極に対する他方の極の対置という 「振り子の振動」 でしかないことに なる, しかし, にもかかわらず上位方向への 「階層」 の構成が極度の不安定性を媒介としている可 能性があり, そこで 「偶然性」 が関与してくるといっ た視角は, やはり 「ニュ ー」 なものと位置付 けておく必要があろう. このようなことを科学の対象として吟味していく ことが出来る段階に達 し つつあるところに, 過去の歴史の蓄積の上に基づく科学の進歩がある, しかし, それは 「要素」 に 対する「全体」の質を充分に科学的に展開できうる段階には到達してはいない. 「ニューサイエ ンス」 を評価する場合には, 哲学的側面に対する批判に加えて, このような側面にも留意しておく 必要 が あろう, もちろん, このことは, 「近代科学」 の 「要素還元主義」 を軽んずるもの でもないし, いわ 1 } んや 「神秘主義」 とは無縁である,2 ) 「階層間移行」 による偶然性の発現を考えていくためには まず より上位の 「階層 との 「複 」 , , 層システム」 を考察していく 必要があるだろう. 田中一氏は,「自然の変化のなかに, 少なくとも, 一箇所は偶然性が絶えず入ってくる部分がある」 として, いわゆる量子力学の測定の問題をあげている. そこで, 田中氏は 「古典的状態と量子状態 とが互いに直接関連しあう力学システム」 を 「複層システム」 と名づけている. この 「複層システ ム」 に基づく 「偶然性」 の導入を, さらに一般化して, 「主系列 (引用者註:無機物質界) と二次系 列 (有機, 生物界) のなかでは複層システムが絶えず生成さ れて」 いるとするならば, 「自然の変化 2 } のなかに, 偶然性が絶え間なく 忍びこんでいることを見ておかなければならない」 ことになる.2 「目的」 という問題の自然科学的背景も この延長上に把握していかなければならないだろう ) ( , , 二つ以上の 「層」 の含まれている系において, 下位の 「層」 のごくわずかの変化が, 上位の 「層」 に影響をおよ ぼしうるためには, 下位での変化が 「階層」 を超えて大きく成長しうる物理的根拠が しめさ れなければならないだろう, そのためには, 平衡状態から著しくずれた状態 において, ごく わずかの 「ゆらぎ」 が系全体にかかわるまでに成長しうるというようなことがしめされなければな らない, 「非平衡・非線形熱力学」 が 「階層間移行」 に深くかかわりをもっているであろうことを予 129.

(13) . 倉賀野 志 、 郎. 測させるのはこのことによる. 「ゆらぎ」 の成長ということを媒介して, 「偶然性」 も発現するので はないかということである. いま, このことを 「普遍化」 して, 「階層間移行」 において本質的に発現する 「偶然性」 というも のを想定すると, その一 つの現れとして 「量子力学」 における 「観測の問題」 などが含まれるのか 3 )もし そうであるとす るならば 「量子力学 “こおける「偶然性」の問題は より広い もしれない,2 , , , 「階層間移行」 で発現する 「偶然性」 のうちに埋め込むことが可能となる 「量子力学 はその一つ 」 , の現れであるということになる. しかし, このことは, もちろん, すべてが不可知 であることを意 味しない. 量子力学における 「偶然性」 は法則を媒介として発現しており, そこでは 「必然性」 が 4に のことは よく 言わ 存在 している. その 「必然性」 を媒介として 「偶然性」 が発現している,2 , , 「 れていることでもあるのだが, しかし, 階層間」というものに関わらせて展開する時, その自然科 学的背景に関する糸口をやっ とつかまえた段階であるといえよう, このような展開からみた 「偶然性」 は 「階層」 を反映して 「層」 構造をなしていると考えられる, 「原子論」 を 「層子論」 とみていくことによ っ て はじめて 「偶然性」 の問題は科学の対象になり 、 , つつあるといえるだろう. これらが, さらに厳密に展開されていくためには 「非線形・非平衡熱力 学」 を超えて, さらに 「階層間移行」 にかかわる科学といっ たものまでも構想していかなくてはな らないだろう, 第3節. 「歴史科学」 に繰りこまれる 「原子論」. ) 「層子一相互作用論」 と 「二元論」 ( A 「層 子 として発現する物質の 「質 と 「相互作用 とは相互外在的 である ここでは 「質 を J 」 」 」 , .. 有する 「層 子」 と 「相互作用」 とは 「二元論」 になっている. この 「二元論」 の, ある認識段階に おけるあらわれの典型的な例として 「物質」 と 「力」 とか, 「物質」 と 「場」 とかが設定される, 「ア トム」 としての物質の窮極を求めての人間の認識活動は 「有一 としての物質の自立的 「質」 への無 限接近過程としての科学的認識としてとらえていくことができよう, そこでは, 物理的 「質*」 の 発現形態である 「相互作用*」 に対して人間の認識は深化してきた. 「相互作用」 に対する認識の深 化は, 例えば現代の物理学においては,「表現空間Jと, その各時空 点において連続的に変化する「変 換群」 を考えることによっ て, 「場」 における 「相互作用」 の形式が一義的 に決定できるとする 「ゲ ー ジ 論 理」 と い う も の に ま で 進 ん で い る.. この 「相互作用」 に基づく, 「自立性と対象性との現れ方」 について町田茂氏などは, 「古典力学 から相対性理論あるいは量子論へと科学が発展す るごとに質的に異なるより深い段階に達 してい 5 }個々の段階の 「相互作用」 に対して 各段階の把握の仕方に固有な発現形態を る」 と述べている.2 , 見出すことができよう, 例えば, 「力学」 における 「層子」 の 「質」 の 「相互作用」 を媒介としての発現形態の把握と, 「電 磁気学」 のそれとは異なっ ていた, 同様に 「運動学」 における 「相互作用」 把握, 「一般力学」 にお ける 「相互作用」 把握などが考えられる. それぞれは各段階において把握された限りにおける物質 の自立的 「質」 の現れであり, それ故, 他者媒介性という 「二元性」 を有している. 自立的 「質」 の媒介的発現としての 「相互作用」 がどのように把握され, どのような課題を有しているかを特徴 づけることは, 各理論の物質的な 「質」 への接近視角, 認識段階を特徴づける ことともなろう.. 理 論 的 に は, さ ら に 「フ ェ ル ミ オ ン」 と 「ボ ゾ ン」 と の 「超 対 称 性」 を 考 え て い く 「超 重 力 理 論」. 130.

(14) . 「原子論」 教育ノート (上). なども検討されているようである, また, 「一点」 の展開として 「物質」 を把握していく ことのむず かしさから, 「超弦理論」なども検討されている, しかし, 「弦」は二点以上を含んでおり, 「二元性」 6 〉 の 問 題 は そ こ に も 含 ま れ て い る,2. 「二元性」 と 「一元性」 の 「矛盾」 がここにあるといえよう 古典電磁気学における 「場*」 と , 「層子*」 との 「二元性」 はその歴史的段階における位相においてとらえられた限りでの 「二元性」 であるわけである. ギリシァ 自然哲学における 「層子」 にかかわる極限としての 「アトム」 は原子, 原子 核, 陽子, クォ ークと追及されてきた. しかし, それから一元論としての 「アルケー」 への遡源は現代素粒子 論をもっ てしてもなおかつ大きな, 超えがたい 「溝」 があるといわ ざるをえないだろう, しかし, おもしろいことに, 「アトム」 の極限から 「真空」 をも含めた一元論への素粒子の進展は, 古代ギリ シァ自然哲学のミレトス学派の 「原点」 にもどりつつあるようにも見える, この言い方に基づくなら ば, デモクリトスとタレスには超えがたい 「溝」 があるということになろう. 「一元」 をめざしなが ら も, 「二 元」 で あ ら ざる を 得 ず, 一 方, そ の 「二 元」 の 「二」 が 互 い に か か わ ら ざる を え な い 必 然. 性は「一元」からしか展開 しえない, 「原子」が互いに無個性で本質的に同一であるという問題も「一」 とのかかわりを考察せ ざるをえないことをしめしている, この意味では, ギリシァ 原子論と, 現代 素粒子論とは 「多様性」 と 「統一性」 とを追い求めていく形式という点では本質的連関を有してい ると言うことができよう. また, この他者媒介性と一者とのかかわりは, 「層子論」 と 「時間論」 との関係を予測させる, 「層子論」 は その内容的な性格から 「真空論」 「相互作用論」 「力学論」 を含んでいると考え , , , , られた, 例えば 「真空」 と 「原子」 とは対概念を成していた, しかし, 「層子論」 はまた 「時間論」 を内包していると考えられる, まず, 「層子・相互作用」 に基づく 「力」 の発現形態論において, 「力・運動」 を把握する 「枠組 み」 としての 「時間・空間」 が問題となる, この 「相互作用」 によ っ て規定される 「時間」 概念は, 「ネーターの定理」 からするならば 「エネルギー保存則」との本質的関係を有していることが知ら , れている. これらの物理的背景も 「相互作用」 と時間とがどのようにかかわっているのかという視 点から解られなけれ ばならないだろう, これに比して「絶対時間」は, 「相互作用」を無視した段階において成立する時間概念でしかない, 「時間*」 に基づけば 「相互作用」 の性格によっ て 「時間」 概念は 本来異なるはずである 「相互 , . 作用*」 の形式によっ て, その階層における広義の意味での 「時間*」 を考えることができるとす ) 7 るならば, 「時間」 には本来階層性 があるはずである,2 「力学」 においての 「時間」 が 「重力相互作用」 に基づく 「時間」 概念と矛盾 しないのは 「慣性 , 質量」 と 「重力質量」 との本質的同等性を暗示させる。「等価原理」 とともに, 本来解かれるべき課 題である, また, 「一般相対性理論」における時間概念は, 絶対的遅れの形式を説明しており, 本来 的な 「時間」 概念を示唆させる, しかし, ここでも 「時間」 は他者媒介によっ てしか規定されてい ない, その他者媒介性の弱点は 「特殊相対性理論」 においてはっきりと現れる. そこでの 「時間」 は 「一般相対論」 からの論理的抽象物にしかすぎない, 光速度不変原理に基づく ーそう, 見える″ といっ た議論は物理的実在を一面的に考察していることの結果でしかない, 一方, このように考えてくると 「量子力学」 における 「時間」 概念は外から導入されているとい う意味において,本質的にニュートン段階と同じ性格を「時間」に関しては持っている, そこでは「時 8 )「素粒子論」 は 「時間」 の物理的意味を 「反・物質」 間」 は与件として導入されているにすぎない.2 131.

(15) . 倉賀野 志 郎. において問題としている が , おそらく, 「反・物質」 の 「時間・反転性」 は本質的なものであろう , 「一般相 対性理論」 と 「素粒子論」 との結びつきは 「時間 についてのあらたな展開を予想させ る 」 , , しかし, これらには 「時間」 の他者媒介性という限界が存在している, これらは, 一者における 「時間」 概念の展開とかかわっ ており, 「時間」 という概念がもつ他者性 と一者性という問題は, 「層子論」 における 「二元論」 とつながっ ている. ( B ) 「真空」 の自己進化史としての総括 現代科学の進展は, 宇宙の進化史についておぼろげながらのシナリオを書く ことができる段階に 達 しつつある, 【有】 としての宇宙をまず最初に考えると, その 【有】 は 「対称性」 を考慮すると 『真空』 とし て現れる, 【有】 としての物質の自己進化史は, 『真空』 (【無】)の自己進化史からはじまるわけであ る. 【有】 としての 『真空』 (【無】) の全面展開として考えると, 構造化された現在の 「宇宙」 は 『真 空』 の自己展開された姿であるということになる. その 『真空』 の 「熱力学」 的進化にともない , 「物質」としての複雑化が起っ た 『真空 の分裂的現れとして 物質の「質 と「場 ( ) 』 」 」 「相互作用」 . , 『 「 が現れ, その 真空』 は, より安定化するために, 質量」 を獲得した. この時から時空の構造が発 生する, ここでは, 物質の自立的 「質」 は, 他者を媒介として発現しているが それは本来 自己 , , 自身の展開である. ここに物質の自立的 「質」 そのものの自己矛盾性 がある 【有】 と 【無】 との対 . 立への現象はここに位置づく. 【有} としての物質存在は, 他者媒介を経て 「層子」 と 「相互作用」 として現れる, これが本質 「相 論としての 「原子論」 である, 「質」 と 「場」 への物質の 「質」 の他者を媒介としての展開過程 ( 「 互作用」 と 層 子」 ) がそれであり, その過程は 「相互作用」 進化史として現象している, 「層子」 と 「場」 との 「2元論」 に基づく力学の展開, 「層子」 と 「相互作用」 とによって規定される 「時間・ 空間論」 はすべて この他者媒介に基づく 「原子論」 に位置づく. 「真空」 の自己展開として他の層子 という捉え方においては, 「真空」 と 「層子」 という二元性は止揚されている, 「真空」 の内的構造の対象的展開として 「諸構造 を考えるとき 「発現形態論 は本質的意味をも 」 」 , とする課題がた えずそこ っ ていることがわかる. 「二元論」でありながら, その二元性を克服しよう. に つ き ま と っ て い る わ け で あ る.. やがて, 各 「層子」 と各 「相互作用」 の展開過程で, 静的空間構造 における現象として 「階層」 が形成されそ の 「複層システム」 はやがて, 「系列」 (生物・人間 等) という相対的に安定的で定常 な 『散逸構造』 (プリ ゴジーヌ) を生み出すこととなる ゆえに 「階層間移行」 はそもそも 「階層」 , が分離対象化される以前に関係していたことの名残とも言える. 「階層」・「系列」は形成されてきた ものであるし, 歴史的 にも今後進化していく, 「階層性」・「系列」・「歴史性」を現象とすることによ っ て, それらの生成・発展・消滅の必然性を展開しえるようになる. 主系列, 二次系列に基づく 「三次系列」 (人間が関与している自然) の生成過程においては 「階 , 層間移行」 の極度に発達した姿である 「意識」 があらわれる, 「人間は 自然のあらゆる質を次第に認識していくことができ かつその結果にもとづいて自然 , , 9に の働きかけが可能であると の質のすべ ての系列に働きかけ, これを変えていくことができる,」2 いう物理的根拠も, また, 自然の法則性を脳髄のうちに反映することが可能であるということと同 じく自然のうちに存在していると考え ざるをえない,「これを自然の発展という面からみれば 自然 , のあらゆる質は人間を通して互いに連関し合うことができるようになっ たといってよいであろう . 1 32 ‐.

(16) . 「原子論」 教育ノート (上). 2 9 }一方 「人間において極度 自然は人間の存在を通してその相互連関性を一層飛躍させたのである.」 , に発展をとげた意識現象は, …物質系のもつ情報的連関…が極度に発展したものである, この結果, 対象を認識し, この認識にもとづいて目的意識的に行動する人間が, この自然のなかに生まれるに 至ったのである.」 (個人的には 「生物」 の 「二次系列」 に対して, 「三次系列」 の 「生成過程」 の途 上にあると位置づけている,) これは自然の法則性を認識する人間・脳髄もまた自然史の所産であるという意味において 「存在 0 )「宇宙」 そのものが自己でもある 「宇宙」 を認識していく過程であり の自 己運動」 といえよう,3 , 宇宙の進化史は自己認識する物質の生成へとつながっていくこととなる, 自己とのかかわりの分裂 した他者を媒介としての働きの極度に展開された姿をここにみることが できる, 「原子」 そのものの概念としての意味は全体構造を概括するならば ここまでも包括するものと , なろう, これが 「宇宙」 としての 『原子』 (コスモン:本間) の全体の姿ということになる, しかし, 「真空」 は何ゆえ, そのような 「法則性」 を有し, 「構造」 を内的にもっているのか, 「法 則」 の存在の必然性は 「法則」 によ っては規定しえない, この課題は究極的な質問に我々を導く,: 「宇宙」はなぜあるのか ---これ に性急に自己納得を得る形で答えようとするものの一つが『人 . 間原理』 である, しかし, この質問及びその答え方は, 科学が対象的に展開されなければならない 1 ) と いう 一 線 を 既 に 超 え て い る,3. 〔註〕 9 6 4年 1 ) 板倉聖宣 『物理学入門』 国土社 1 2 4年 ) 山本悟 他 『科学と認識構造』 昭和堂 1 98 3 ) 菅野礼司 『素粒子・クォークのはなし』 新日本新書 1 985年 p 1 9 7 . 4 ) 本間三郎 『素粒子の謎を追う』 朝日選書 19 86年 S,Hawki ng. 「理 論 物 理 学に 終 わ り は みえ て いる か」. 『科 学』. l 1981年 Vo 51 NQ5 ,. 5 ) 菅野礼司 前掲 『素粒子・クォークのはなし』 p 1 7 7 . 『高校化学教育--その視点と実践--』 新生出版 19 6 ) 例えば, 盛ロ壌 8 4年 981年 ( 7 ) 田中実 『教師のための自然科学概論』 〔原子と真空〕 新生出版 1 ー 日版1 9 6 0年) 『 6 8 ) 高村泰雄 「理科における〔よい材料〕の基本条件」 p 7 ~ 7 8 鈴木秀一 編 良い教材 ・悪い教材』 所収 .. 日. 9 8 5年 本標準 1 9 ) アーサー・ケストラー. 「原子論とホーリズムを越えて」 『還元主義を越えて』 所収 工作社 1 9 84年 「階 層理論」 を生物進化の分析に活用することを考察している人もある, 山本賠二 『階層理論に基づく生物の進 化』 リサイクルジャーナル社 10 ) 田中一 「科学教育と世界観の教育」 講座 『現代教育の理論』 第2巻 青木書店 1 202 9 82年 p , 『宇宙という名の玉ねぎ』 ズ 1 1 ( 井上健 訳 ) 上 )F クロー 1 0 6 ( ) 吉岡書店 1 9 8 5 年 p , , 1 2 ) 拙稿 「物質の自立的 〔質〕 の媒介的発現形態としての 〔相互作用〕 について」 北大教育学部・教育方法学研 究室編 13 ) 例えば. 『教授学の探求』 第3号 19 8 5年 斉藤 栄. 「ボ ゾ ンか らフ ェ ルミ オン を つく る : 核 子 は ソリ ト ンか」. パ リ ティ Vo l 102 No , ‐ 01 1987年. 『力学の矛盾』 と力学教育」 北海道教育大学紀要 第3 1 4 ) 拙稿 「 2巻第1号 1 9 81年 15 ) 電磁的相互作用についての分析と, その教材については, 詳しくは前掲 高村泰雄 編 『物理教授法の探求』 を 参照されたい, 1 6 ) 板倉聖宣 『仮説実験授業-- 〈ばねと力〉 によるその具体化』 仮説社 1 97 4年 1 ) K.マルクス「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学との差異」マルクス・エンゲルス全集 第40巻 大 7 133.

(17) . 倉賀野 志 郎 月書店 1 8 ) G,ニコ1 jス, 1 ,プリ ゴジーヌ 『散逸構造--自己秩序形成の物理学的基礎--』 ムソン 『不安定性とカタストロフ』 産業図書 19 85年. 岩波書店 1 80年;J 9 .M.ト. 19 ) 例えばC+Fコミュニケーションズ編・著 『パラダイム・ブック』 の生命編, 日本実業出版社 1 86年: 「現 9 代思想」 1 98 4年 Vo l 1 2 -1 特集=ニ ーサイエン ス 青土社 ュ . 2 0 ) 浅田彰 他 『科学的方法とは何か』 中公新書 1 9 86年 p 1 6 . 2 ) 新日本出版社編集部編 『ニューサイエンス--科学と神秘主義』 新日本出版 19 1 8 7年 22 ) 田中一 『未来への仮説』 培風館 1 98 5年 〈決定論の呪縛〉 p 1 88 , 『物理学最前線』 第1 23 ) 並木美喜雄 「マクロ系の量子力学と観測問題」 0巻所収 共立出版社 19 4年 8 24 ) 岩崎允胤・宮原将平 『現代自然科学と唯物弁証法』 〈必然性と偶然性〉 大月書店 1 2年 97 25 )町田茂 他 『現代科学と物質概念--対象性と自立性の弁証法--』 青木書店 19 8 3年 p 1 4 . 26 ) H.E,ハ ー バ ー /G.L .ケイ ン. 「自 然は“超 対禾定 か 」. 『サイ エ ン ス』. 日 経 サイ エ ン ス社 1986年. 8月 号, 11. 『科学』 岩波書店 VOL5 月号所収;吉川圭二 「超弦理論」 7N 87年 Q .1 19 「 27 ) 時間論 “こかかわるものは多数出版されているが, 「時間」の階層性について触れたものは少ない j . .T.フレー ザー 『自然界における五つの時間』 〈時間階層の原理〉 講談社 19 8 4年 「 28 )1 .プリゴジーヌは 時間にあらゆる階層があることを認める」とともに, 演算子としての「時間」を主張している, 『存在から発展へ』 みすず書房 19 プリゴ 1 ジーヌ 8 4年 , 『 一 29 ) 田中 夜空の星はなぜ見える』 第6章自然 北大図書刊行会 1 97 3年 30 ) 梯明秀 『社会の起原』 第1章社会発生の必然性 青木書店 196 9年 31 ) 松田卓矢 「人間は宇宙の中心か:人間原理をめぐって一 『科学』 岩波書店 Vol 1 54 NQ 71984 年 . . 〈本 学助 教 授. 134. 釧 路分 校〉.

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参照

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