幼児のひとりごとに関する研究
18
0
0
全文
(2) . 江口純代:幼児のひとりごとに関する研究. 幼児のひとり ごと に関する研究 江. 口. 問. 純. 代. 題. 子どものひとりごとは, 言語の機能的発達という点において, 従来問題とされてきた, この問題. t に つ い て 体 系 的 に 研 究 した Piage .“) (1926) は, ひと り ごと が 就 学 前 期 に か な り の 割 合 で み ら ,J. れることを示 し, 更に, 本来は個人的な自閉的思考から社会化された思考へ至る過 渡的形態である 幼児の自己中心的思考の特徴をなすものとして, このコトバ をとらえ, 自己中心性言語 と 名 づ け た. その後, 多くの研究がなされたが (中には, 自己に関連した文が全体に占める割合を自己中心 )9 9 ) もあった.), そ 性 係 数と み な し, 本 来 の Pi aget の考え方とは異な った意味に理解した研究6 れらの多くは, 自己中心性言語の存在の確認および係数の年齢的変化を追求することを目的として い た,. i tの見解を これに対し, 自己中心性言語の本質・機能を解明することの重要性を指摘して, P age ) (1934) であ る. 彼 は, コ ト バ l roTcKH童2 批判し, 新しい解釈を実験的検証と共に提出したのが Bb は本 来 コ ミ ュ ニ ケ ー ショ ンの 機 能 を も つ 社 会 的 な も の で あ り, そ こ か ら後 に, 個 人 的 な コ ト バ (内. 言) が機能的に分化するが, その分離が不完全な, 過渡期に位置するものとして, 自己中心性言語 をと らえた. そして, 状況の社会的要素の強弱が係数の増減に影響を与えること, 活動の経過を困. 難にすると係数の増大がもたらされることを実験的に確かめ, 自己中心性言語の本性は社会的言語 にあること, 純粋に表現的な機能・放電的な機能を果たす以外に, 行動の中・で発生した新しい 問題 を解決する機能を果たし, 真の意味での思考の手段となることを示した,. ) ) 4 1 の仮説を 3 l roTc l od ・ そ の 後, Pi ) が, Bb aget 自身 も こ の 批 判 を ほ ぼ 受 け 入 れ た (19483 , 19623 4 ) 彼 の 仮 説 を 裏 付 け る 結 果 を 得 て いる 3 4 実 証 す る 試 み も いく つ か 行な わ れ4 .1 .1 ・2 , . Kohlberg L. et a ! 3 )( l 19 68) ,. は, 自己中心性言語 (私的言語調) ) に関するこれまでの理論をま とめ, 一連の実験的研究を行なっ ているが, その中で, 他人の存在の下で発せ られる子どものひと りごとは, 一つの機能的統 一体を形づくるのではなく, 機能的に異なる幾つかのサ ブカテ ゴリーか らな り, そ れ らは 発 達 的 カ テ ゴ リ ー を な す の で は な い か と の仮説 を 立 て て い る. そ れ らの カ テ ゴリ. i ion) t 2 )非 人 間 的 な 物 に 向 け られ た こ とば ー は, ( 1 )語 の あ そ び と 反 復 (Word pl ay and repet ,{. (Remarks addressed to nonl・un・an objects)(3)自 分 の 活 動 の 叙 述. ibing own act ivi ty) (Desc r. f) f l i t 5 }自 己 指 導 的 コメ ン ト(Se -guidingcomment 4 1自問自答(Que ) { s s onsanswered by the sel , ,{ , ) ing) で あ る註2 lnaudibl t ( 6 }き き と れ な い つ ぶ や き ( e mut er . 彼 らは, 自 然 的な 場 面 や, いく つ か. の課題場面での自己中心性言語を収録し, 上述のカテ ゴリーに関し検討を加えている が, 結果は,. 仮 説 を 立 証 す る に 十 分 な も の と は な っ てい な い. ま た, 発 達 カ テ ゴリ ー と し て 十 分 な も の かに つ い. 5 ては, 疑問を提出している研究もある3 .%) . 更に, これらの研究は4才以降をその対象とし, そ )( 註1) F1 i 1 aveu7 966) にならい, 私的言語 ( t va espeech) と 呼 ん で いる. pr 2 1 )(1961) Mead2 3 ) (1934) に もと づ い たと して い る i lroTc lom, Lur 註2) Kohlberg らは, こ の仮 説 を, Bb a , が, カ テ ゴリ ー( IX2 )は, Bb i lroTcK 曲 と Lur a よ り も Pi aget にもとづいているように筆者は思う, 14.
(3) . ・幼児のひとり ・ごとに関する研究 江口純代:. オ ー以下の年齢でみ られる自己中心性言語がどのような内容をもつかについての分析は行なっ ていな い. 以上 の こ と か ら本 研 究 の 第 1 の 目 的 は, 4才以下の年齢における幼 児のひとり ごとの機能的分 析を行ない, 合わせ, Kohlber らの 発 達 カ テ ゴ リ ー に 関 す る 仮 説 を 検 討 す る こ と で あ る. ・ 他方, 前述したように, 困難な課題場面での自 己中心性言語の内容と性格に関する 諸 研 究 は,. Bb roTcm燈 の 見 解 を 立 証 して い る の で あ る が, こ れ らは 4 才 以 降 を 対 象 と した の が 多く, 3才 代 に l. 71 ) は, 文法的理解に関する発達 的 研 究 の 中 関する詳しい検討はなされていない, 曽我部兜)(19 で, 言語教示と視覚状況の対立が存在する条件を与えた際に, ひとり ごと が増大することを報告し てい る が, こ の 傾 向 は, 4, 5 才 児 で は 明 瞭 で あ る が, 3 才 児で は, は っ き り 示 さ れ て い な い▲ 3. 才代の幼児を困難な課題状況に・ おいた場合, ひとりごとの量と質に変化がみられるかについて検討 を行なうのが, 本研究の第2の目的である, roTc細貧 は, 内 言 の 構 造 上 の 特質 と し て, 音 声 モメ ン トの 縮 少, 単 語 の 文 脈 上 の 意 味 の l ま た, Bb. 語義に対する優越性, 勝着に似た独自な複合語の形成, 個人的な意味をもつ慣用句の形成, 構文法 o 1 9 ) ・ の単純化・省略・断片性などの述 語主義等をあげている, これに対し, 最近のソ ビエト心理 学l ・れ で把握されている内言とは, 「自己観察や言語器官の記録によっ てもみつけ出せられない, かく た 言 語 過 程」 (ra刀bnepHH ,n.“. 1954, 天 野 訳 p .48) で あ り, そ の 特徴 は, ① 語 の 音 声 像と 意 味. との直接的結合, ②過程が自動化し, その際, 言語過程そのものが意識されなくなること, であっ. . 前 掲 書 p 48 roTcKH貴 の い う 内 言と そ の 特徴 は, 「自 分 に 向け た 外 言」 (ra刀mepHH , n.只 て, Bb l. とその特徴としてとらえるべ きとしている. しかし, 内言に関する定義が変化・発展しても, 自己 中心性言語は, 外言が機能的に内言へと転化する際の過渡期の存在であることには変わりはない. l roTCKHH も 述 べ て い る (p そ し て, 年 齢 発 達 に 伴う そ の 構 造 的 変 化 と し て は, Bb .188~189, 218~. 21 9) ように, 発達と共に (機能分化が進むに つれて) 社会的言語との構造的相違も大きくなるこ つ と が予想される. このような流 れに沿っ て, 幼児のひとり ごとの構造的特徴の年齢に伴う変化に , いて検討を加えることが, 本研究の第3の目的である. 方 u). 験. 被. 者. 法 ,. .. -. 月から 6名, 女児24名計50名である. 年齢は, 満2才0 力 被験者は, 函館市内の保育園園児男児2 , 註3 ) 0 5 1 1ヵ月を後半とする ~ 6~ 齢 の で 年 ヵ月を前半 4才6 ヵ月 ま でに わ た っ て お り, こ こ 各 , と, 2才前半, 2才後半, 3才前半, 3才後半, 4才前半各10名である (ただし, 4才前半は4才 6 ヵ月の ものが3名含ま れているが, 便宜上ここに含めて以下 述べていく) , 性別による内訳は,. 2才後半に て男児6名, 女児4名である他はす べて, 男女半数ずつである, なお, 各年齢水準の平 均年齢はそれぞれ, 2才2ヵ月, 2才9 ヵ月, 3 才 2ヵ 月, 3 才9 ヵ月, 4 才 4ヵ月 で ある, 園. 実. 験. 期. 日. 1973年8 月20日 ~10月 2 日. なお, 実験は午前の保育時間中に行なうことを原則とした,. 1 実験場所および場面設定 { 3. 実験に用いた部屋は, 各保育園の保育室または 付 設の集会室であり, 幼児が日常なれ親しんでい るか, またはそれに 近い状態の場所である. 室内 が広かったり, 床が座るのに適 していない部屋に ついては, 3畳位のござを敷き, その上に遊具を置いた. 実験には2種 類の場面を用いた, 両場面に共通する性格は, 大人1名の同席を伴う子ども1名に 勾 とする) よる場面ということである. 場面の一つは (場面( , 自由な遊 び場面であり, もう一つの 註3 ) 以下の叙述の中で, 前半をA, 後半をBと表わしている時もある (例.2Aご2才前半) , . 15.
(4) . 江口純代:幼児のひとりごとに関する研究. 場面 (場面侶 ) は, 課題場面である, ). 場 面 側 で使用 した 遊 具 は, 木 製 の ト ンカ チ 積 木, ま た は (お よ び), プ ラス チ ッ ク 製 の ニ ュ ーフ. ロッ ク (十型や口型な どの比較的大きい単位から成る) である, いずれか一方を用いるように し,. ト ンカ チ 積 木 を 用 い た 場 合 が 多か っ た が, 特 に 年 齢 が 小 さ い 時 に は, ニ ュ ー フ ロ ッ クを 併用 ま た は. それのみ で使用 した,. 場面鰹)で は ピ ク チ ャ ー パ ズ ル を 用 い た. 3 才 代 に お い て は ダ ンポ の 絵 (15片), 4才前半では子. ) 猫2匹が人形と遊んでいる内容の絵 ( 23片) をそれぞれ使用 した註4 , 雑. 手. 続. き. 各保育園で実験を開始する前に, 実験者 (観察者=筆者) は, 最低一日は子どもと共に遊び, ラ. ポ ー ル を つ け て おく よ う 留 意 した,. ) ( ) 場面側; 導入と して遊具の使い方を教える註5 ァ , しば らく 一緒に遊ぶなどの緊張をほどく 工. 夫を行なう. その後, 子どもが遊びに集中 し始めた頃をみはからい, 「先生はこれからここでお仕 事 を して い る か ら一 人 で 遊 ん で ね, 何 を 作 っ て も い い の よ. どん な も の が で き る か し ら,」 と 教 示. を与え, 子 どもから少 し離れた位置に移動 し, 観察を開始する, 観察時間は, トイ レに立つ, 鼻をかむなどの突発的に生じた遊びの中断を除いた時間を10分以上 記 録 でき る よ う 留 意 した た め 一 定 で は な い が, 10~17分 位 で あ っ た.. ”) 場 面 ㈱: 「パ ズ ル で遊 び ま し ょ う ね.」 と 述 べ, 完 成 した 状 態 の パ ズ ル を 提 示 し, 描 か れ て い. る 絵 の内 容 に 対 し注 意 を 促 し, 話 し合 っ た りす る. 次 に, 「こ れ か ら, こ の パ ズ ル を 全 部 と っ て ば らば らに す る け れ ど, 0 0 ち ゃん, ま た も と の と お りに 入 れ て ち ょ う だ い ね, 先 生 は 手 伝 わ な い か. ら一人でやっ てね.」 と教示し, 子どもの目の前でパズルから片を取り出しばらばらにする. 実験者 は数片入れてみせ, やり方を教えた後, 再び一片も入っていない状態に戻してから開始する. その 後, 子どもの遂行度合によっ て次の援助を与える: ① 2分経過 しても2片以下 しか入れることがで. きなかっ た場合には, 見本 (完成した状態の同 -のパズルに ビニールの覆いをかけてあるもの) を 与え, それを見ながら行なうよう指示する (3才代のみ) , 実験者が援助しつつ , または (およ び) 数片を入れ, その後, 独力で行なわせる. ② 更に, 開始後4分経過しても, 4 ,5 片以下の場合に は, 実験者が (再度) 援助を与える, この時点で援助する片数は, ダンポ・猫いずれにおいても, 最低半分位は完成した状態になるまでということを原則と したが, 子どもの遂行度合によっ て若干 変え, 厳密には定めなかった, 記録は, 見本提示および援助に要 した時間を除いた子 どもが独力でおこなっ た時間を6分以上, 可能ならば10分確保するように した.. なお, 2才児は場面凶のみをおこなった. 両場面を経験 した3 ・4才児に ついては, 各年齢水準 科を先におこなうもの, 場面( とも, 場面( B )を先におこなうものをそれぞれ半数ずっと した. ( 5 } 観察方法と観察上の注意事項. 実験者が子どもの行動および言語をできるだけ詳細に自由記述にて遂次記録していっ た, 言語記 録 に つ い て は テ ー プ レコー ダ ー を 併 用 した. な お 実 験 の 一 部を VTR にて合わせ記録した.. ・観察・記録上の注意事項と しては, 言語に関 しては, ①発語内容のすべてを記録す る こ と よ り 註4) 場面卿の遊具の選定は, この他に粘土, ダイヤ ブロックを用いた予備実験の結果と, 担任保母の意見を参 考として行なった. 場面◎のパズルの片数は, 予備実験の結果から, 当該年齢の幼児に一定程度困難と思われる片数と して設定し た.. 註5) この実験以前に, 場面抑の遊具を用いた, 子ども2名による遊び場面を経験しているものと, そうでない ものとがいる. 後者の場 合には使い方 を教えた, 16.
(5) . 江口純代:幼児のひとりごとに関 する研究. も, 発語した時にどのような行動を伴っ ているかに着目しつつ記録する. ② 小声の発語については 特に注意してその内容を記録する. 行動に関 しては, 実験者をみる・笑う・うな づくなどの行動も 記 録 す る, な どで あ る. そ して, ス ト ッ プ ウ オ ッ チ に よ っ て, 1分 毎 の 経 過 をチ ェ ッ ク し て い っ. た.. 実験者からの働きかけはできる限り控え, 子 どもからの働きかけに対し, 最小限に受容的に応答 する (言葉を返す, 笑う, うな づくな ど) ことを原則と した. ただし以下の時は例外と した: ①両 場面にて興味がそれた様子がみ られた時, 場面側で数分経過 しても発語のみ られなかっ た時-・これ )で援助を行なう時. らの場合には最小限の促し, 励まL等の言葉を与える. ②場面旧 ◎ 結 果 の 整 理. ( ) 分析対象: 場面囚では10分間, 燈 )では6分間の記録をそれぞれ分析対象と した, ァ 3 ) ) を参考 の 分析の単位: 基本となる分析の単位 (発語ュニッ トUU) は, 前報告 (江口, 1974. と して, 文章ではなく (後に文章による分析も行なうが) , 時間と意味のまとまりの両方を考慮し がある時には分ける すなわち て決定 した. , ②時間的に連続していて , ①時間的に2秒以上の休止 も, 機能的に異なる (NCU と CU, およ び, NCU ・CU 内 の カ テ ゴリ ー の 点 で) 時 は 分 け る, ことを原則と した. UU は更に伝達的発話 (CU) と非伝達的発話 (NCU) とに分割された. ここ で述べる伝達的発話とは, 「他人に対し表現・伝達の意図が明白である話」, 非伝達的発話 とは, 「他人に対 し表現・伝達する意図 が明白でない発話」 と定義しておく.. berg らの カ テ ゴ リ ー で は, 他 人 が 存 在 す る 状 況に お け る NCU の カ テ ゴ リ ー の 決定: Kohl 8~3 1 4~2 6 0 2 ・ “) を 参 ・1 ・1 ・2 ・2 す べ て の 独 語 を 網 羅 す る に は 不 十 分 で ある. そ こ で, こ れ ま で の 研 究4 ◎. 1 )反復・模倣・語 の あ そ び, 考としつつ, 資料をもとに して次のようなカテ ゴリーを作成した:( 6 1 5 }自己指導的・問題解決的ことを ,( 4旧 問目答, ( )自己およ び状況の叙述,( 3 1物への話しかけ,( { 2 り擬声, 凹無意味な発声, 鰹}うた, 回意味 9 )かけ声, 回 7 }ひとりぱな し,{ 8 )感情・感嘆,{ つぶやき,( 不 明. こ れ らの カ テ ゴリ ー の 定 義 と 例 を 表 1に 示 す.. )までが Kohlberg のカテ ゴリーに相応する部分であるが, 若干の違いもあるので次に筒 1 )から{ 6 ( 番 号. 表I NCU のカテ ゴリーの定義と例 カ テ ゴリ. -名. 定. 義. 繋ず裂参議離筋. 反復・模 1 ( ) 倣・語の 係な内容のことばを反復・模 あそ び. { 2 ). 倣・または単に述べたもの. 物への話 人でない物 (事物, 生物) に. 向けられた行為の促しや命令 のこ と0ま. しかけ. 自分の活動や自分に関係した 自己およ 事柄の叙述・その他 現存す , 3 () び状況の る状況または過去の出来事に 叙述. 関連した叙述. 問. 自. 4 ) (. 目. 答. 自分に対し質問し, 答えも自 らが述べることば. ,. 言 語 ( ) 年 齢 ト ン カ チ … トンカチ … トン カ チ … ト ンカ チ. 例 行. 動. 積木で作品を作っている. ト ンカチは使用していず, その ( (反復) 2:9) 方をみている様子もない べんきょうの…かきくけこ つみきをいじ っている 3:8 ) (語のあそび) ( 怪獣の作品をもちあげて勢い かいじゅう とべえ (3:2) よく動かす どうぞ おやすみ た作品をみている (4:5) 積木で作っ でっかいもの つくった 作品を手にしてみている (4:2). ・ これね, バイバイ ブー, ノ バ ブー (3:0) 作品にくぎをさしこんでいる イ. イ. きこえない?きこえないわ. (2:9). マイクに耳をつける. 積木を集めている (少し前か ら あかはいいです, きいろ どと言いながら集め (2:11) はダメな ていた). いいの.これも.し・い-の? うん. 註6 ) なお, この場合の 「伝達」 という語は, 自分以外の他人に対し何らかの内容を伝達するという意味で用い 9 ) berg ら, Fu l h( ) のいうような 「自己伝達」 の意味は含め・ていない. t 1969 て お り, Kob r 17.
(6) . 江ロ純代:幼児のひとりごとに関する研究. 自己指導 課題または目標に向って行為 ( 5 ). 言ってから ‐ 片をはめる. あれ ないなあ. どこだょ お, あれ むずかしい. 片を押し込もうとしている. これ あかいでしょ. これ あかいの, こうでしょ. 赤のブロックを並 べていく. あれ? もういたくなくな. 足先の傷あとにさわる. 無声音で発声された, 自己指. ここだ, ここだ, ここだ. 片をいろいろの所に置く. もうひとつない, もうひと つ なし-・. (3:2). つみきのはこの中を見回して. 感情・感 自分の感情を述べたり感嘆を. お も しろ -い. (4:2). つみきをとりながら. 喚. あらわすことば. あれ !. ひとり. 一人で物語を作り, その内容. でもさあ, このおヘやにり つみきを床に どんどん並べて こちゃんがすんでいたの. , おとうさんと…りこちゃん とね, おかあさんとね, さ いく - 2:1 1) んにんがいました ( ,. 解決的こ. ( 6 ) つぶやき 導的・問題解決的機能をもつ ささやき. 1 } 8. (3:9). の計画・状況の分析・解決の 探究・自己の無理解. 疑問な どを述べたものを 内 容 と す る,または,自己の感想を疑問 的に自分に向って述べたもの. 的・問題 とば*. ( } 7. あっ こうだ. ぱな し. 9 ) かけ声 (. 種 の 擬 声. を述べたもの. (3:2). ったかな. (4:5). (3:11). (3:0 ). い る.. 王 寺熟) 佳癒霜排撃. 動作の拍子をとったり, 勢い をつけるために出す声. うんしょ, うんしょ( 2:8 ) 車からくぎを抜きながら こ ら し ょ, どっ こ い し ょ 箱の中をかき回し, つみきを. 音や声を真似してあらわ した. ガタ ソ. こ と0ま. P O. 無意味な 一般的な意味をもたない発声 発声. 回. う た. 回 意味不明. (3:7). うた, はなうた (自分で作っ たうたも含める) 非常に小さい声でつぶやいて いるために, または, 単に内 容をききとれなかったことば. ドシ ソ. (4:6). 捜す. (3:0). 作品をもって動かす. ‐ 、- -シ ー、 、ノ、← ー、 ノ、1 シ ノ, ノ シ ノ, イ ノ (2:1) キー ウー. 作った鉄砲で撃つ真似をする (4;2) つみきにくぎをさしこんでい る (3:9). つみきのはこをみている. .. 3 )の違いの基本的性格は, ① ( )は自分に向けられた要素 )と( 5 3 ) も ま他人に向いているともとれるが ( 5 が強い ⑧ ( 5 )は問題解決的機能を果たす, ということである.. 単に説明を加える,. 1 カ テ ゴリ ー( )の 中 で, 模 倣. は他人の言葉の真似であり, 反復とは簡単な語をくり返していう場 合, 語のあそびとは比較的長く述べられたことばで, 子どもにと って難しいことばをその使用訓練 .‐ ● . berg らは こ こ で い う 反 復 の み を 内 容と して い る の た めに 発 して い る と 思 わ れる 場 合 であ る. Kohl. が, これ ら三つは, 共に話すことの楽 しみを目的と しており, n 南語活動の延長的性格をもっと思わ れたのでまとめて考えた, berg らの と は 異 な る. 彼 らの い う 「自 己 の 活 カ テ ゴ リ ー( 3 )は, 状 況 の 叙 述 を 含ま せ た 点 が Kohl. 動」 とは, 自己の活動およびそこから派生した結果・ 状況をも含めた内容をもっと思われるが, こ のような自分に関連 したことを述べる独語がたしかに幼児期には多い, だが, それ以外にも広い意 司一と思われるためここに 味で状況に関連した独語も生ずる, その基本的性格は (表1の註参照)1 含めた. カテ ゴリー{ 6 1をこのように (表1の定義参照) したのは, 本研究で唇の動きによ って推測される. き きと れ な い つ ぶ や き を チ ェ ッ ク して い な い こ と と, き き と れ な い つ ぶ や き に は, 自 己 指 導 的 内 容 18.
(7) . 江 口 純 代: 幼 児の ひと り ごと に 関 する 研 究. 以外 の も の も 含 ま れ う る こ と (Kohl berg ら, p .729) を 考 慮 した た め である. ) で用 い た カ テ ゴリ ー (要 請 ・ 応 待 ・ 報 告) を 基本 と した が註7 ◎ CU の 分 類: 前 報 告3 ) , 実験 者 か らの話 しか け に 始 ま る こ と ば の や りと り の 中 に 含 ま れ る CU お よ び 応 待 は 自 発 的 CU で , ,. はないと し, 分析対象から除いた. ③ 女による分析: NCU・CU の構造的特徴の分析を行なう際 個々の CU を一つまたは複数 , の女に分割した. 文の認定にあたっては, 国語研究所報告50 7 )( ー 19 73 ) を基本と し, 補足的に, 同 5) (1960) 同 報 告231 6 ) (1963) を 参 考 と した 報 告181 , .. 7 ) 評定の信頼性 t. NCU ・CU, お よ び NCU内 の カ テ ゴ リ ー の 評 定 の信 頼 性 を 検 討 す る た め に 3名の被験児 の資 , ,. 料から, 10分間の場面 囚を1つ, 6分間 の場面 旧 ) )を2つ, 計3 つの標本を選び出した註8 , 回は計 97個,.鰹 )は計11 6個 (双方合わせて) の UU か ら 成 て い る こ れ ら の UU を3名の評定者 (実 っ. の反復聴取による補いを経て作成 した行動・言語に関する記録用紙の配布 ③評定者は記録用紙を みながら VTR 記録を1回視聴する. ④テープレコーダーを反復聴取 しながら個々の UU につい て評定を行なう● . 以上の評定は個別に行なわれた, ) を求めた結果ゞ NCU の 一 致 率 は89 9% 実験者を含めた合計3名の評定者の評定の一致率註9 , ,. CU の 一 致 率は64 3% で あ っ た . ま た, NCU 内 の カ テ ゴリ ーに つい て は, カ テ ゴリ 一 団:41 . .2%, カテ ゴ リ ー(5 )二58.6%, カ テ ゴ リ ー( 6 ):61.1%, カ テ ゴリ ー{9 ):61.6% で あ っ た. そ の 他 の カ テ ゴ リ ー に つ い て は,.そ の カ テ ゴリ ー と 評 定 さ れ た UU 数 が 少 な か っ た た め 信 頼 で き る 一 致 率を 求 ,. めるまでには至らなかっ たが, 相対的にその数が多かったものに ついて, みられた傾向 を 述 べ る と, カ テ ゴ リ ー回り 4 1 )は 不 一致 が多 い よ う で あ っ た. NCU の 一致率は高い 8 , 団々ま一 致 が 多 く, ( ,{ が, CU は あ ま り 高く は な い. ま た, 一 致 率 が 算 出 さ れた、NCU の カ テ ゴリ ーに 関 して も 一 致 , 率 は そ う 高く は な い. 特に, カ テ ゴリ ー( }の 一 致 率 が 低 い. こ の 不 一 致 の 多く は, CU ま た は カ テ 3 ゴリ ー{ 5 }と の 評 定 間 で 生 じ て い た, 果. 1 ) 自己中心性係数に関する結果 ( Pi aget の 定 義 に よ る 自 己 中 心 性 言 語は, 本 研 究 に おけ る NCU の う ち, カ テ ゴ リ ー( 1 )~{ 8 )ま で. ・従っ て 自己中心性係数の算出は ( を含むと解釈 し, 以下論を進めたい. )~{ 8 }までの NCU 数を , ,1 分子と し, 分母に はこの NCU 数に自発的 CU 数を足した合計を置 いた比を百倍した式によった . 初. 各年齢水準における自己中心性係数: 値は表2に示すとおり である. 場面値 )での2才から4 才半までにおけるその値は, 4 0~60%の間にあり, 年齢変化に伴うめだっ た傾向はみられな い (分 散分析にて検定したところ, 年齢に有意差はみられなかっ た) .. 臼 ) 性差;場面囚における各年齢群, 場面侶 )での3つの年齢群 の係数の性差に関 して, U. テス ト. ・為の 註7) 物を提示・指示する動作を伴う CU は, その言葉の内容によって, 報告または要請 (呼びかけ, 行 要求など) に分けた. 註8) 3才後半, 4才前半各1名の資料である. なお, この4才前半児の資料は, 場面⑩1つのみで, これは, 結果の分析に用いた資料とは異なり, 別な時に同一条件にて再度行なったものの記録である. 註9) 一致率の算出は次の式によった.. 詩 Fxlm. ー ‘ 1 ● ‘ ● ・ . ● ’ ・ : ● - ‐ ● - ’ ● . - - . ●. - ● . - - -. - - - . - ’ ー : ;. ,. 験者と本分校の心理に関連した教 室の教官2名) が評定 した, 評定 は次の順序で行なわれた: ①カ テ ゴリーの定 義と評定 方法の説明 ②実験中に得た観察記録をもとと し, テー プ レコー ダー・VTR. 結. . ・ ・ . ● . ● : : . ・. a: 評定者間の可能なすべての組合せの中で得られた一致数の合計 b: 評定者間の可能なすべての中で得られた不一致数の合計. 19. . 1 1 ● ● ● . ● … ● ・ ・ ● ’ ● ・ - ● -. 1 - ●. . ′ ● 」.
(8) . 江口純代:幼児のひとり ごとに関する研究. さ製 I. 場 2. A 0. 0 .12. 2. ( 2 ) .2. 3. ( 32 .6). 4. ( 1 ) ,1. 5. (1 3 ,5). 6. ( 1 3 .5). 1 .74. 0 .06. 0 .72. 0 .72. 1~ 6 小 計. 3 .36. ( ) 62 .9 0 ,06. 7. ( 1 ) ,1 0. 8. 1~ 8 小 計. 3.42. ( 64 .0) 0 .18. 9. ( 3 ,4). 10. (2 5 .8). 11. (1 ) .1. 12. ( 2 .3). 13. ( 3 ,4). NC U. 合. 表2 自己中心性係数および NCU のカテ ゴリー別平均数 (%). 1 .38 0 .06. 0 .12. 0.18. 計. 自己中心. 性係 数 (%). 5.34. ( 100 .0) 50 .9. 面. 2. B. 0 ,06. ( 0 ,4) 0 .24. ( 1 .8) 2 .34. 3. A 0. 0 .30. ( 2 .6) 3 .30. 3. B. 0 .06. (0 .5) 0 4.14. (1 7 .4). ( 29 ) .1. (3 2 ,2). 0 .30. 0. 0. ( 2 ,2) 4.98. ( 3 6 ) .9 1 .20. ( 8 ) .9 9 .12. ( ) 67 .6 0,48. (3 ,6) 0 ,06. ( 0 ) .4 9 .66. ( 71 ) .6 0 .78. ( 5 ) .8 1 .80. 4.56. ( 40 .2) 0 .84. ( 7 ) .4 9 .00. ( 79 ) ,4 0 .12. ( 1 ) ,1 0 9 .12. ( 80 ) .5 0 .48. (4 ) .2 1 ,20. (13 ,3). (10 .6). 0 ,06. 0. ( 0 .4) 0 .84. ( 5 .2) 0 .36. ( 2 ,7) 13 .50. ( 100 .0) 46,5. 0 .42. (3 .7) 0 .12. ( 1 ,1) 11 .34. ( 100 .0) 0 43 .O. 場. 側. 4.98. ( 38 ) .8 0,66. ( 5 ) ,2 9 .84. ( 76 .6) 0 ,48. (3 .7) 0 10.32. ( 80 .3) 1 .44. ( 11 ) .2 0 .36. (2 .8) 0 .18. ( 1 .4) 0,18. ( 1 ) ,4 0 .36. ( 2 .8) 12.84. (1 00 .の 46.9. 4. A. 3. A. B ) (. 面 3. B. 4. A. 0. 0. 0. 0. 0 .06. 0. 0. 0. ( 0 .8) 1 .14. 1 .02. ( 1 6 .4). ( 1 7 ) .5. 0 .06. 0. ( 0 .8) 1 .68. ( 24 ) .1 0 .54. ( 7 .8) 3 .48. 4.68. (80 ,4) 0 ,12. ( ) 2 .1 5,82. ( 50 ) ‘0. (1 00 ) ,0. 0 .78. 0. 0. 0. ( 1 1 ) .2. 4,26. 5.82. ( 61 ,2). (100 .0). 1 .32. 0. 0 .36. 0. 0 ,48. 0. 0 ,36. 0. 0 ,18. 0. ( ) 19 ,0 ( 5 ) .2 ( , 6 ) ,9 ( 5 .2) ( 2 .6) 6.96. 5.82. ( 100 .0). 0 ( 10 ) .0. 57 .8. 20.6. 1 .38. ( 8 .7) 0 .43. ( 2 .7) 10 .08. ( 64 ) .1 2 .16. ( 3 1 ,7) 14 .05. 2.40. ( 5 1 .4) 0 9 .18. ( 58 .8) 2 ,94. ( 1 8 .8) 14 .52. ( ) 89 .3. (9 3 ) .1. 0 .12. 0. 0. 0. ( 0 ) .8. 14 .17. (9 ) 0 .2 0 .72. ( 4 .6) 0 0 .12. ( 0 ) .8 0 .60. (3 ) .8 0 .12. ( 0 .8) 15,73. (1 00 ) ,0 46.9. 14 .52. (9 3 .1) 0 .48. (3 ) .1 0 0 .12. ( 0 ,8) 0 .30. (1 ) .9 0 .18. ( 1 ,2) 15.60. ( 00 1 .0) 61 .4. 数字は 6分間に換算した場合の一人当り平均数, ( ) 内は 百分率. にて検定を行なったが, いずれの年齢においても有意な差は認められなかった. 場面 側に ・おいて, 2才代と3・4才代とに分けた場合の係数の平均値 (中央値) を性別に示すと, 2才代では, 男. 14名); 50 51 児 (1 1名):41 . 3・4才代では, 男児 ( . 女児 (8名);50 .3%) .7% ( .8%) .6% ( 43 9 58 15名):3 60 . 女児 ( ,3% ( ,3%) である (人数が減っ ている部分があるのは, 発 .0% ( .7%).
(9) . 江口純代:幼児のひとりごとに関する研究 語 ゼ ロ の も の を除 い たた め であ る) , 3 ・ 4 才 代 で は 女 児に 低 い 傾 向 が あ る が, U テ ス トに よ る 検. 定 結 果 は 共 に 有 意 差 を 示 さ な か っ た (2 才 : U,=51 5, U2=36 5, p>0 05 3・4 才 : U,=75 . . . , , U2=135, p>0 05). 場面 側 に お い て, 2才から4才半までの全年齢をこみに した場合の平均 係数 . と S D は そ れ ぞ れ, 男 児:54 によ る 検 定 の 結 .3%, 20.02, 女 児:43.3%, 26,61で あ る. t テ ス トi. df=46, 0 10くp<0 20) 果 で は, 有 意 差 は 認 め ら れ な か っ た ( t=1 .571, , . . 2 ’ NCU・CU の絶 対 量 の場 面 ・年 齢 に よ る 変 化: NCU と CU の平均数を場面・ 年齢別に示 ( した の が, 表 2, 表 3-a・b で あ る, そ の う ち, 3 才 以 降 に関 しカ テ ゴリ 【( 1 )~( 6 }ま で の NCU お よ び CU を 場面 ・ 年 齢 別 に 示 した の が, 図 1 で あ る, こ の カ テ ゴリ ー( 1 )~{ 6}に つい て, 場 面 ・ 年 齢 に よ る 変 化 を み る こ と と す る, 図 I NC U と CU の場面による変化 (3・4才代) ‐ ..’ ・ ・ . ・ ・ - , . ・ ‐ . ー . ・ ー , . ‐ .・・-・ . ・ ・-.-・ ・ . - ー . --- . - . ・ ・ . ‐ - , . - . - , . - - - - ・ 堪向 . へ ( ’ (B ) . ^ ( ) (B ) . まず ブロック 場 面 (側) に つ い て’. NCU と CU の平均数の年齢 に伴う変化. をみると, 2才前半 で は NCU お よ び CU は共にその値は小さいが, 2才後半. ー - 、 . . - . ‐ ・ . ・ t , . A ( ) (B j . 表紀. 務 獄内闇 雲 )における. \ \ \項 塾目 要 請 朝 報 … 年 齢台\\ 全 〔質 問〕 体 ”質. 止 告. 計 …. に な る と 両 者 は 大 き く 増 加 す る (NCU は. 2 A. NCU は 約2.7倍, CU は3 .1倍), そ の 後 3 才 前 半 か ら 後半 に 至る ま で ほ ぼ 同 じ位. 0 O 8〕 0 .481 〔o .4 ( )1 ( 1 4 ) 14 .8 .8). 6 2 .7 ( 85 .4). 3 .24 ( 10 0 ) .0. 2 B. 2 1 〕 2 .221 〔 .6 ( 21 )1 ( o 1 ) 6 .9 ,0. 7 2 .9 ( 78 1 .). 10 4 .1 (1 00 0 ) .. 3 A. 8 3 o 〔 〕 2 4 .781 .0 ( )1 39 ) ( 6 2 1 4 , .). 5 .76 ( o 60 .4). 9 .54 ( 100 .0). 3 B. 2 1 ) 1 0 ・[ .521 .8 (3 ( 7 8 ) o 7 0 2 . 1 .). 4 ,14 . (6 2 .5). 6 .66 ( 1 00 ) .0. の量を保ち, 4 才 前 半 に な る と 3 才 後半. 時 の 3 分 の 1ほ どに 減 少 す る, 一 方, CU は, 3 才 後 半 頃 か ら 減 少 の 傾 向 を 示 し始 め, 4 才 前 半 に な る と 更 に 減 少 す る (ピ ‐ ク時 の 2 才後 半 と 比 べ そ の40% 位 と な る).. 1 ,. .. 次に, 3才 後半から 4 才 前 半 ま で の 3. つの 年 齢 群 に お け る 側旧)両場 面 の 違 い に. 4. A. 1 ○ 2.82 0 ・ .26! 〔 .72〕 (30 )1 (1 ( 7 69 ) ,9 .6) .1 ‐ ・ 数字は平均数, ( ) 内は%を表わす. 4 .08. ( 100 ,0). ついて検討する (図1) .. )にかけて,3才前半では NCU の量が減少するが,3才後 ま ず, NCU に関しては, 場面囚から鰹. 半と4才前半では逆に増加する傾向を示し,この増加の傾向は,4才前半に特に著しい. 年齢および. /× 文平覆ぢ の式にょっ て 場面別による NCU の値の変化を分散分析 (個々の NCU の平均値側を・ 開平変換 した値を用いた) にて検定を行なった結果は, 表4に示すとおり である, 表からわかるよ 21. . 1 1 ・ : : ー . ・. . : : ● ● - . ● . ● 」 ● 1 . ・.
(10) . ●幼児のひとり ごとに関する研究 江口純代: ) ( B ) における CU の内容別表 表3-b パズル場面 ( \ ・: 目 \. r ,\. 3. A. 3. B. 4. A. 課題に無関連のCU. 〔質 問〕. 請. 要. 報. 告. 請7. 合. 計. ( 2 .8). 0 .48. ー〔 〕 0 .42 (2 5 .). (1 00 ) .0. 3 30 ,.. 10.80. 0 .48. O 8 〕 L .1 (1 ,6). (1 00 ) ,0. 1.20. 〕 [ 0 .48 ( 7.1). ( 100 .0). 7.50. 〕 [ 7 ,20 (63 .8). ( 29 .2). 3,00. 〕 〔 2 .52 ( 35 ) .9. (40 ) .2. ( 4 2 .7). 〔要. 体. (9 7 ,2). 〕 〔 11 .40 ( 8 6.6). ( 66 ,5). 全. (28 .1). 11.82. ( ) 69 .1. 計. C U の. 4.80. 2.82. 16,62. (9 5 .7). ( 4 .3). 5.82. ( 1 7 ,1). (8 2 ) .9. 17・10. 11 ,28. 7.02. 数字は 平均数, ( ) 内の数字は%を示す ′ 表4 変 動 年齢囚. 因 .. 場面( B ) 交互作用 (AR) 個人差( C ) 交互作用 (BC). 全体. NCU の平均数の分散分析表 Ss. df. MS. 3 ,03. 2. 1 .515. 4 ,99. 1, 2. 4.99. 12.02. 6.01. 119 .89. 27. 4.440. 42,38. 27. 1 ,567. 182.31. 59. F 0,341 3,184. * 3 .835. *p<0 05 ,. ぅに, 年齢およ び場面には, それぞれ有意な差は認められず, 年齢×場面の交互作用のみ有意であ っ た. こ の こ と は, ブロ ッ ク場 面 で は, 年 齢 上 昇 に 伴 い, NCU の 量 が 減 少 す る 傾 向 が ある が, パ. ズル場面では, 逆に増加する傾向をもっというように, 年齢に伴う変化が, ブロック場面とパズル 場 面 に お い て は 異 な り, 逆 方 向 で あ る こ と を 示 して い る.. 7 6 9 更に, 場面別に年齢差をみたところ, 両場面とも有意差はなく (場面囚:F=1 , df=2と2 . .6. 4 p〉0,05, 場 面佃): F=3 , df=2と27, p>0 .05), ま た, 各 年齢 に お け る 場 面 差 に つ い て は, .131 F f F d =1と27, 0 才 前 半 に の み 有 意 差 が 認 め られ た ( =4.236, ,01<p<0,05, な お, 3 才前 半 ; = f d F f 7 0 6 9 4 =1と2 d 7 =0 >0 0 5 0 3 3 才 後 半: =1と2 ,p . 5). す な わ ち, 4 才 前 半 に お い て は, , . , . , 場 而 回 か ら旧)に かけ て, NCU の量が有意に増 加しているといえる.. 次 い で, 3才前半以降の3年 齢水準における CU の平均数の場面による変化をみる. いずれの. 年 齢 に お い て も,. パ ズ ル 場 面 の 方 が ブ ロ ッ ク 場 面 よ り, CU の量が増 加している (図1) , 場而. 仰 から 佃 )にかけての増加率をみる と, 3才前半:1 .79倍, 3才後半: 1 ,69倍, 4才前半:1 .71倍 CU /文 : ・年齢別による差を分散分析によ て iar の開平変換値) 検定し の場面 で あ る, こ の っ (、 十 B )にかけて, 平均 CU 数が有意に増加して た結果は, 表5に示すとおりで, 場面囚から( ,いること が才つか る.. 更 に 場 面 に よ る CU 内容の違いをみると, 場面 囚では, いずれの年齢においても相手からの反. 60~85%) (表3 -a) 応を要求すること が明らかでない性格をもつ報告が多い ( . 中でも特に多くみ ‐ られたのは, 自分の 作っ た作品を実験者 に見せたり, 指示したり, あるいは完成の旨を告げるな ど. の, 作品に関する言辞であっ た. -b) )では (表3 一方, 場面侶 , パズルを完成させるという課題に関 連した内容の話しかけ が, ど 22.
(11) . こ関する研究 江口純代:幼児のひとり ごとや 表5 CU の平均数の分散分析表 変動因. Ss. 年齢側 年齢側. 8.52. 場面( ) B. 17,43. 交互作用 (AB). df 2. S n M dS ・. 4 .26 17.43. 2.022 ** 8 .272. <1. 0 .08. 2. 0 .04. 細胞内誤差( ) e. 113.75. 54. 2.107. 全. 136.78. 59. 体. F. **p<0 01 .. の年齢においても大部分を占めている ( 83~97%) . 更に詳しくこの内容をみると, 要請, すなわち 同席する実験者に対して, 何らかの応待を要求・期待する発言が多い. 自 発 的 CU 全体に対する 要請の割合は, 場面側では31~4 0%であったが, 場面旧 )では43~67%と, いずれの年齢におい・ ても 増加し, この傾向は, 年齢の小さい 3 才 代 に て 特 に 著 し い, そ し て, こ の 要 請 の 殆 ん ど (84~96%). は, 質問によっ て占められて いる. 場面 側から旧 )にかけての質問 (平均数) の増加率は, 3才前半 5 .6倍,3才後半:4 .5倍であり, 年齢が低いほど増加率が大きい傾向がみられる. .0倍, 4才前半:3 圏. NCU の カ テ ゴリ ー に つ い て. 各カテ ゴリーの平均数とそれらが NCU 全体に対し占める割合は表2に示してある. また,( 1 )~. ー 6ば で の カ テ ゴリ ー に 限 り, そ れ らの 合計1こ対 し 各 カ テ ゴリ ー の 占 め る 割 合 を 年 齢 ・ 場 面 別 に 示 し た の が 図2-a・ b で あ る. -a 場面囚における NC U の各カテゴリーの形 図2. 図2‐b 場面回におけるNCU の各カ テ ゴリ ー の%. ー ‘ ガテコ 一 秘 1 O( 1 ) ( C--÷ + 2 ) ▲ ▲( 3 1 8 0 U( 4 ) o o< 5 ’ デ 〇 6 0 和 3 0 2 0. 2B 3A 3B 4A →~鴻 2A r 3A 3B 4A 一坪斡 *カテゴリー( 1 6 )の計を1 )~( 00%とした時の各カテゴリーの%. はじめに, 場面側における年齢的変化に ついてみよう, カテ ゴリー( 1 )は, いずれの年齢において もその出現率は著しく低い. カ テゴリー{ 2 )についても, 年齢の小さい方にやや多い よう で も あ る が, いずれにせよ全体的に その出現率は大変小さい. カテ ゴリーt 3 )は, 2才前半 では52%と半数以 上 を 占 め て い る が, 2 才 後 半 に な る と 半 減 し, そ の 後 の 年 齢 に お い て は30~40% 台 に あ る カ テ ゴ .. 4 1の数は大変少ない. カテ ゴリー( リー( 5 }は, 2才前半では全体の5分の1程度 であるが, 2才後半 以降は, ほ ぼ50% 前 後 を 占 め, 以後 最 も 多 い カ テ ゴ リ ーと な っ て い る. カテ ゴ リ ー( }は, 全 年 齢 を 6. 通じて, 20%以下に位置しており, 多いとはいえない が, 2才前半からすでに, ある程度は っきり した形で存在することがわかる. なお, 自己指導的・問題解 決的内容をもつ NCU (カ テ ゴ リ ー(5} 6 ) 十( ) の出現率は, 57~73%の間にあ‐ り, 全体にその割合は大き いといえる.. 23.
(12) . 江口純代:幼児のひとり ごとに関する研究. ” )における結果を場面 囚の結果と比 較しつつ述べる 次いで, 3才前半以降の年齢について, 場面侶. 2 1は, どの 年 齢 に お い て も ゼ ロ であ っ た た め, 図 か ら除 い て あ る. カ 1 )と{ (図2-b). カ テ ゴ リ ー( ) 1に つ い て, 場 面 5 6 テ ゴ リ ー 雑 の 自 問 自 答 も 低 い 割 合 で あ る の で, 多く み られ た カ テ ゴリ 一 団, ( ,{. 囚と比較しつつみていこう,. B )にかけて 4才前半で増加 し て い る (約2倍) }は, 平均数でみると, 場面囚から( 3 カテ ゴリー{. こよ る 結 果 は, し・ずれ も 有 意 では ない). が, 他 の 年 齢 では 約 3 分 の 1 に 減 少 し て い る, (T テ ス トマ 1 }ま で を 全 体 と し た中 で そ れ が 占 め る 割 合 で み る と, 場 面旧)では, 12~18% の間 に )~( 6 カ テ ゴ リ ー( }に 関 し て は, 平 均 数 の 点 で は, 3 才 前 半 は 回 か ら あ り, どの 年 齢 で も 減 少 して い る. カ テ ゴリ ー(5 侶 )にかけて若干減少傾向を示す が, 他年齢では増加を示している (3 B:2.02倍, 4 A:5.46倍). Tテス トによる検定では 4才前半にのみ有意な増加を認めた (3 B: p=0.218, 4 A:p=0,016. ,. }の 全 体 の 中 で 占 め る そ の 割 合 の 点 で み る と, 場 面(却と 比 べ て そ の 値 は 1 6 )~( <0,05). カ テ ゴ リ ー(. 6 }は, )では回に比べると増加する傾向に ある. カテ ゴリー{ 増大し ( 63~83%) , 3年齢とも場面侶 % 3才後半では 向を 1 }の中における) ともに減少する傾 )~( 6 ( 3才前半では, 平均数, % ( , ,平 , 均数とも増加の傾向を, 4才前半は%では差がなく, 平均数では増加の傾向を, それぞれ示してい る. また,%にて全体的傾向をみると,年齢上昇につォ その値は増す傾向がうかがわれる. 自己指導 5 }+{ 1 ) にてみると, まず平均数では, 3才前半に若干減少の傾 向がある ( 6 的内容の NCU の合計 (. 0 9倍) 以外は, 他年齢では増加し, 年齢が増すほど増加率が著しい (3 B: 約2,2倍, (回一旧 ) .8 . が認 め 4A; 約55倍) . 平均数をTテストによっ て検定した結果では, 4才前半にのみ, 有意な差 られた (3 B: p>0,10,、4 A: p=0,016). ま た, % で み る と, どの 年 齢 で も 全 体 の 8 割 以上 (83 科と比べ20~28%の増加を示す. ~86%) を占め, 場面( 4 1 女の長さ { 4 5 ’および( }の部分では, NCU の女の構造的特徴のうち, 文の長さと反復の使用に限って, この( る文節数によっ てとら え, NCU と CU 間, 今回は分析を加える, ここでは, 女の長さを構成す・ お よ び, NCU 内 の 各 カ テ ゴ リ ー 間 に, 女 の 長 さ に 違 い が み られ る か を 検 討 し た. ま た, NCU に 5 }にても共通) )までを分析対象と した (次の( 8 ついては, カテ ゴリー{ , 表6 一文中の文節数の場面・年令別比較 ・ 、 UUの種類 \ \ 「 」 、 \ . 、 ー \ 、項 目. \ 年. \ \\ \ 面. 囚. 平均文節数. C. S. C. U. D. 文 教 の 計沫. S. D. 文 教 の 計*. 2 .016. 0 ,94. 62. 1 .923. 0 .92. 39. 2B. 2,240. 1 ,57. 196. 2.163. 1.12. 178. 3A. 2 ,216. 1.64. 185. 2.532. 1 .47. 173. 3B. 2,005. 1 ,12. 199. 2,208. 0.95. 120. 1 .778. 0 .96. 72. 2 .922. 2.07. 64. 3A. 1 .961. 0,91. 102. 1 .782. 0.96. 229. 3B. 1.681. 0 ,76. 194. 2 .032. 0 .96. 125. 4A. 1 .625. 0.80. 200. 2 .067. 1 .06. 75. .. .r. * 場面仰は1 )は6分間における総 数である. 0分間, 越 24. 平均文節数. U. 2A. 4A. 鴎 (. N.
(13) . , . ● . ・. 江口純代:幼児のひとり ごとに関する研究. ( )NCU と CU の 比 較: NCU・CU の女の長さの平均と SD を表6に示す, ァ は じ めに, 場 面 側 に つい て み ると, 2才代では NCU・CU 間に文の長さの違いはほとん どみら れない. 3才をす ぎると CU は年齢上昇と共に女が長くなる傾向があるが, NCU は, さほど変わ りがなく, むしろ逆に短く なる方向性す ら示唆される. 3才以降の各年齢における両者の平均数の. 差を検定したところ, 4才前半にのみ有意な差が認 められた (t =4,787, df=154, pく0.001、. な お, 3 A :t=0.663, df=356, p<0.60, 3B:t=1.678, df=315, p<0 10), . 次 に 場 面侶)に つ い ては, 3 才 前 半 に お い ては, NCU の方が CU より女が長い傾向があるが有意. f では なく (t=1 .570, d =327, p<0.10), 3 才 後 半 と 4 才 前 半 と で は, 共 に, CU の方が NCU よ A り も有 意に 女 が 長 い (3B:t=3.619, df=317, p<0 001 . ,4 :t=3.746, df=273, p<0 .001), . 両 場 面 を 比 較 す る と, NCU・CU ともに どの年齢においても 場面側の方が場面鰹 , ま た, )より. , , も文節数が多くなっ ている, NCU で は 3 才 後半 に (t=3.306, df=391, pく0.01), CU では3才 前 半 と 4才 前 半 に (3A:t=6 250, df=400, P<0 001, 4 A:t=3 098, df=137 p<0 01) , . . , , ,. それぞれ有意な差が認められた.. ”) NCU の カ テ ゴリ ー 間 に お け る 比 較: こ こ で は, 頻 数 が 多く み られ た カ テ ゴリ ー 圏, ( 5 } 6} ,(. の3つについて比較する, 全年齢・両場面こみにした場合のこれらカテ ゴリ」について, その平均 女節数を表7に示す.. 1 カ テ ゴリ ー( 3 } }の 順 に 女 の長 さ が 次第 に 短 く な っ てい る こ と が わ か る. カ テ ゴリ ー 圏 と( 6 5 } ,(5 ,(. との差に比べ,{ 6 }のつぶやきは平均文節数は1 01と前二者の約6割の長さであって特に短い.,こ .3 のニつの平均の差を Ryan の法にて検定 したところ, それぞれの間にすべて有意な差が認め られた (表7参照) . 表7. NCU のカテゴリー{ 6に おける女の長さ (全年齢・全場面こみ) 3 }・◎・( ・. 項. 目. カ テ ゴリ ー \. 平均 文節 数. S. D. 文教の計. ( 3 ). 2 .193. 1 .32. 260. ( 5 ). 2 .015. 1 .25. 656. ・( 6 ). 1 .301. 0 .58. 133. ( 3 )と◎の比較における t=2.180, df=1046, 0,02<p<0.05 6 ) t=9.231, df=1046, 回と( 〃 P<0 .001 6 ) ( 3 )と( t=11,410, df=1046, P<○ .001. } 反復の使用 { 5 ここでは, 次の2つの反復について分析を加えた. ① 語の反復を含む女( a ): 文中に語の反復を含 i ′ 飾 む文 ( り: 「ほんとはこれ, これだよ」) b ): ) 直前の女のほぼ全体を反 . ② 前文の反復を含む女( i 復 す る 場 合 (例: 「あ っ こ こ だ. こ こ だ. こ こ だ. こ こ だ」)と, i ) 一部分を反復す る場合 (例: 「あ ‐わ か る, こ っ ち...わ か る」) の 2 つ が あ る. ( ) 場面 囚 に おけ る NCU と CU の比較: 自然な状況により近い場面囚についてのみ, 結果を ァ. 述 べ る.. b ) a ) 場面囚での文( a )または( b )である 文 の こ と.( )とす c , 女( , 何 らかの反復を含む女 (少なくも( る) のそれぞれが, 各年齢の NCU・CU の全体に対 し占める割合は表8に示す と お り で あ る, 25. ● . . ● . 1 ・ 1 1 ー 1 ・ . ・ 1 . .. . 1 1 1 ● ● ・. . ・ ‐ ● . . .. . ・ . ・. 1 : , . ー.
(14) . 江口純代:幼児のひとり ごとに関する研究. ミ 洋. 表8 C. 場 a ) (. N CU ・ C U における反復を含む文の割合* N. .U. 面. 囚 ( ) b ) c ( 前文の反 何らかの. 場 ( a ). A. U. 仰 ( ) c 前文の反 何らかの ) ( b. 語の反復 復を含む 反復を含 語の反復 復を含む 反復を含 を含む女 女 む女 む文. 齢 \ を含む女女 2. C. 面. % 30.8. 5 .1. 33 .3. 21 ,O. 30 .7. N. 50 ,O. ) ( a. 場. C. U. B ) ( ( c ) 前文の反復 何らかの反 面 ( ) b. 2. B. 13 .5. 15 .7. 29 ,2. 11.2. 16 ,8. 28.1. 語の反復. 3. A. 9.8. 15.O. 22.6. 9,2. 17.3. 26 ,O. 4 ,9. 23 .5. 27,5. 3. B. 13 ,3. 12 .5. 24 .2. 6 .5. 9 ,1. 15 .1. 3 .I. 13.9. 13.9. 4. A. 9,4. 7.0. 17 ,2. 4.2. 7・0. 11 ,I. 6 ,O. 17,5. 23 .O. を含む. を含む文. 復を含む女. * 場面・年齢別によるそれぞれの女数の計 (表6参照) に対する%. NCU・CU ともに, 年齢上昇に伴い何 らかの反復を含む女の割合は減少していくことがわかる. こ a ) ( b )と も に み ら れ る が, CU で は, そ の どち らに お い て も は っ きり した の減少傾向は, NCU で は( 結果ではない. CU も全体に反復を含む女の割合が大きい. B )では, 場面囚とは異なり, 年 ”) 両 場 面 に お け る NCU の比較: 表8からわかるように, 場面( a ) ( b )い ず れ に お い て も い 齢上 昇 に 伴 い, 反 復 の 減少 す る 傾 向 は み られ な い. そ して, こ の こ と は, ( え る. 考. 察. 1 ( ) 自己中心性係数 と年齢.性との関係について. 0%の間にあることを示した, 本研究の結果は, 2才から4才半までの年齢における係数は40~6 自己中心性係数は年齢によって一義的に決まるものではなく, 場面のもつ性格 (同席する人間との 社会的関係の内 容, 集団の大きさ, 場面の構造化の程度な ど) や子どもの性格によ って異な っ てく びに 近 い 場 面 設 定 )1 4 )3 ) )1 9 )2 2 3 る が2 , 本 研 究 の 場 面 囚 の よ う に, 明 確 な 課 題 を も た な い 自 由遊. で, かつ, 同席する大人が 子どもにとっ てある程度親しみをもっ た関係である状況においては, 対 象とされた年 齢範囲の子どもに 高い係数 が見い出されることは, これまでの 研究でも示 さ れ て い 4 )と 一 致 して い る. る, ま た, 係 数 に 性 差 が み い 出 さ れ な か っ た こ と も他 研 究1 2 1 ひ と り ごと の カ テ ゴリ ← と 年 齢 、 (. berg らの 結 果 で も 頻 度 は 非常 に 少 な か っ た が, よ り 低 い年 齢 を 対 象 と し 1 )は, Kohl カ テ ゴ リ ー(. た本研究においても, 数は少なかっ た, 3才以前の年 齢について独語の機能的 分類を行なっ た他の 6 5 ) から類推すると, 2才未満の年齢に 多くみ られるとも考え られる, また, このカテ )2 研究結果2 ), p 165), 本 研 究 で の ひ と 8 ゴリ ー の 独 語 は, 一 人 で い る 時 に 多く 発 せ られ る よ う で あ り (村 田2 ,. ・であ り ごとは, 他人の存在の下 でi収録されたというこ とも関係してくる, 模倣 が少なかった (ゼロ っ た) のは, 大人からの働きかけを最小限におさえ たこともそ の一因であろう. lberg らの 結 果 で も そ の 頻 度 は 少 な い. 上 述 の 他の 研 究 で 2 1も 大 変 少な か っ た, Koh カ テ ゴ リ ー(. も少ないようであり, 年齢が低い時期に特徴的なカテ ゴリーとはみなすべきではないのかも しれな い が, なお検討を要する, 26.
(15) . ・幼児のひとりごとに関する研究 江口純代:. カテ ゴリー( )に関する本研究の結果は, 2才前半の50%以上を別と して, 他の4年齢の平均は34 3. - . ・ ● - . ・ 一. be % であ り, こ の 値は Kohl rg らの 研 究 3 に お け る 5才児の結果 に近い値であ, って, 高い比率とは. ー 1 ● ● ● ’ :. さ れ る わ け で あ る が, こ のよ う に 低 い 結 果 が 生 み 出 さ れ たこ と の 原 因 と して, ひ と つ には こ の カ , テ ゴ リ ー の 信 頼 性 が 低 い と い う こ と が あ げ られ よ う. こ の 点 に関 しては, Kohlberg ら自 身 によ っ. . ・ .. lberg らの カ テ ゴリ ー が 発 達 的 ヒ エ ラ ル キ ー を な す と す れ ば よ り 高 い 比 率 が 予 想 い え な い. Koh ,. )によっ ても指摘されている 本研究 でも3名の評定者間の一致率は41%と低 5 ても, また他の報告9 . く, また, 実験者がカテ ゴリー( 5 }と して判断した UU を, 他 2 名 の 評 定 者は, こ の カ テ ゴリ ー(3 ) と して 判 断 す る 傾 向 が う か が わ れ た. 同 様 の 傾 向 は Kohl berg ら に おい て も 指 摘 さ れ て お り, こ. . 実際の場面に臨席するか否かの違いが影響しているのかもしれない のことには, . ’の頻度は両場面とも低く, 特に課題場面の結果は, 4才半~5才半児による結果と カテ ゴリー性. 比 べ て も 低 か っ た, こ の カ テ ゴ リ ー の 位 置 づ け は, Mead にも と づ い て い る の で あ る●が Kohl berg ,. らの紹介によると, 彼は, 子 どもは自己に関係した内容のひとり ごとを他人の存在する場面で述べ る中で, 他者の観点から自己をみることを学び始め (カテ ゴリー( 3D,次に自問自答の形 で対話の両 方の部分を行ない (カテ ゴリー陸D,これらの経過を通 してはじめて問答の答の部分のみを行なえる. (カ テ ゴ リ ー( ) 5 ) よ う にな る と い う. しか し, カ テ ゴ リ ー(5熊, “答”-の 部 分 の み で な く 自 分 へ , 問いかける内容も多く 含まれている (本研究 でも場面 ◎の NCU の40~50%は, 疑問文の形式をも. っ ていたが, このことは間接的な証拠となろう) . 本研究 においては,,評定の信頼性 に問題を残し てい る が, こ の カテ ゴリ ー性1を, 必 然 的 に経 過 す る 発 達 カ テ ゴ リ ー の 一 つ と して 想 定 す る には 無 理. 浮気もする ,が今後の検討課題としたい.. カ テ ゴ リ.‐( 6厩, 2 才 後 半 か ら最 も 多 い カテ ゴ リ ー と の 結 果 を 示 した こ の よ う にそ の 比 率 が 年 ,. 齢 の 低 い 時 期 か らす で に 高 い とい う 結 果 を得 た こ と に は, ひと つに は カ テ ゴ リ ー( }の と こ ろ で述 3 ,. べ たように, 実験者の評定の信頼性の問題が考えられる しかし 評定の一致率は5 9%であり, 高 , , い と は い え な い が, 非 常 に 低 い と い う 結 果 でも な い. 村 田2 8 ) によ れ ば , こ の 種 の ひ と り ごと は,. その初期の形態はすでに2才児からみられ, 3 才 期 に は 最 も 盛 ん にな ると 述 べ てい る (p. 169) . 本研究結果も, やや多く判断が与えられた可能性はあるが すでに2才児に おいても : , , 無視できな い割合にて生じることは示唆 されよう. カテ ゴリー{ 6 ’の比率は高くは なかったが, かなり初期の年齢からみられることがわかっ た また , 場面鰹 )で, 年齢の上昇に伴い, 当カテ ゴリーの%が増す傾向がみられたことは, 内言への機能的転 化が進みつつあることの一端を示唆 していよう. 2 ) 困難な状況におけるひとり ごと (. 場面囚との比較における場面侮 )での NCU ・CU・の量と質に関する結果は次 のことを示 した: ①. NCU の量は, 3才後半以降では増加し この差は年齢が大きい程著しいが 3才前半では変化を , , 示さない, ② NCU の内容の面では 自己指導的・問題解決的なひとり ごとが どの年齢において. , , もその比率を増大させる. ③ CU (社会的言語) は, どの年齢にても増加するが, その大部分は課 題に関連 した質問であり, 課題に関 し実験者からの援 助を求める内容のものが多い そ して この , , 援助を求める傾向は, 年少ほど大きくみられ る . . 結果②は, ひとり ごとが自己の行動を方向づけ, 課題に対し, 問題解決的に働くことを示 してい る. 結果①で3才前半については, 明瞭な結果が得られなかったが, この点に関し, ひとつ考え ・ら れ る こ とは, 3才前半児では課題の困難度が他と比べ著しく大きかっ たのかもしれないということ である, パズルの遂行度合をみると, 3才後半, 4才前半, 3才前半の順で難しく受けとめられて い る よ う な 結 果 で あ っ た. だ が, こ れ らの 差 は 大 変 小 さ い も の で (どの 年 齢 にお い て も10分 以内 に 27. - . ・ L r . ● ● 、 . , ; . 1 1 ・. ● r 1 1. 1 ・ ● . 、 . ’.
(16) . 江ロ純代:幼児のひとり ごとに関する研究. 完成しなかっ たものが大部分を占め, かなり 難しい課題 となっ ていたと思われる) , このことより も, 3才前半では, 課題に対し, 独力で向おうとする姿勢が弱く, すぐに実験者に 援助を求めてし ・そのために, 場面旧 )でひとり ごとの量が増大する方向に結びつかなかっ たものと思われる. まい, (3) ひとり ごとの構造的変化と年齢発 達 NCU.CU 間で女の長さを比較 した結果は (場面囚) . 2才代では両者に殆ん ど差はみ られ な い. が, 年齢上昇につれて, 社会的言語は女が長くなる方向にあるのに比べ, ひとり ごとの方は変化が 少なく, 両者の差が増 していくことを示 唆するものであっ た, このことは, 年齢発達が進むにつれ l r oT CK曲 の見解を, 女の長さという 点 て, 社会性言語と自己中心性言語の構造的差が増すとの Bb が大人であるかどうか , 大人の場合でも大人 におい て裏 づけるもの と考え られる. しかし, 同席者 からの積極的な話しかけがあるか どうかな どの状況の性格によっ て, 社会的言語の女の長さはかな り異なっ てくると思わ れる, 他の場面の社会的言語と比較してみる必要があろう,. NCU よ り も短 か っ た こ と に 場面 鎧 )で CU が 囚と比べ 全体的に女が短く, 特に3才前半では U )の特殊性 (NC は質問ばかり多かっ た) による影 は, 今述べ たようなこととかかわっ て, 場面鰹. 響が考え られる.. ’. ゴ ・ )の順で女が短く なっ て 5 } 6 3 ) .いく,ことが示され ,( ま た, NCU の カ テ ゴ リ ー 間 で ,( , カ テ リ ーt. こあることを たこと は, この三者は, 外言か ら内言への機能的変化の途上において, 発達的な関係P 示 唆 して い る の か も しれ な い,. .が, はっ きり ひとり ごとふ 特に問題解決場面でのひとり ごとは, 反復的傾向 が大きいと予想した ・ した結果は得られなかっ た, このことには, 同一場面内の社会的言語と 比較したこと が関 係してい る. すなわち同 席の大人の応答性が乏しかっ たため, CU の反復傾向を増 したかもしれないという こと が考えられる, より一般的な場面で収録された社 会的ことばと比較する必要があろう, 以上, 構造 的特徴に関しては, 他の諸側 面からも今後分析を加える必要 があ る. 要. 約. 本研究は, 幼児のひとり ごとの機能の発達的変化につい て検討を加えることを目 的として行なわ れた. 2才から4才半までの 幼児を対象と し, 大人1名 が同席する条件で, フロッ クを用いた遊び 場面と パズルによる課題場面 (3才 以降) の2つを設 定し, その中で出現 したひとり ごと・社会的 言語の量・内容等を調べた. 結果は次のことを示 した.. この年齢範囲での自己中心性係数は40~60%の間にあり, 性差は認められない. ② 遊 び場面でのひとり ごとの内容は, 2才前半では, 自己と状況に関 し叙述的に述べ たものが 多いが, それ以後においては, 自己指導的・問題解決的な内容の ものが多くなる傾向がある. 反復 ・模倣,語のあそ び, 物への話しかけ, 自問自答は, 対象となっ た年齢においても, その割合は少 ①. な い,. 課題場面を遊び場面と比べ ると3才後半以降ではひとり ごとの数 が増し, 3才前半を含めた 3つの全年齢水準におい て自己指導的・問題解決的なひとり ごとの割合が増す, ④ ひとり ごとを女の長さの 点から, 社会的言語と比較すると, 遊び場面では, 年齢が大きくな ③. るにつれ, 両者の差 が大きくなる傾向 がみ られた.. 28.
関連したドキュメント
実際, クラス C の多様体については, ここでは 詳細には述べないが, 代数 reduction をはじめ類似のいくつかの方法を 組み合わせてその構造を組織的に研究することができる
この数字は 2021 年末と比較すると約 40%の減少となっています。しかしひと月当たりの攻撃 件数を見てみると、 2022 年 1 月は 149 件であったのが 2022 年 3
これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,
ポケットの なかには ビスケットが ひとつ ポケットを たたくと ビスケットは ふたつ.
と言っても、事例ごとに意味がかなり異なるのは、子どもの性格が異なることと同じである。その
Q7
黒い、太く示しているところが敷地の区域という形になります。区域としては、中央のほう に A、B 街区、そして北側のほうに C、D、E
Dには、'方の MOSFET で接温fが 昇すると、 PTC がで R DS がきくなり MOSFET を 流れる流が減します。この結果、 MOSFET