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薬物依存症患者の風景構成法に関する研究:―構成型を中心に―

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Academic year: 2021

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(1)薬物依存症患者の風景構成法に関する研究        一構成型を中心に一 学校教育学専攻 臨床心理学コース. M09093B 吉田聡子. 1 問題と背景、目的. 一スが多い。松井(1996)は、依存症.  我が国の薬物乱用の状況は平成 20年度で検挙者が約1万5千人であ. 患者は言葉のやりとりが上滑りしが ちであると指摘し、非言語的アプロ ーチ、殊に風景構成法を試みる価値. る。また、覚醒剤事犯の再犯率は約. 6割であり、大麻事犯は約6割以上 が20代以下の検挙者が占めている (厚生労働自書2010)。そのため政府. は「第3次薬物乱用防止5カ年戦略ユ (2008)を策定し、薬物依存症患者の. 治療・社会復帰の支援やその家族へ の支援と再乱用防止を推進するとし ている。また、「自殺総合対策大綱」 (2007)で、自殺の危険厨子の一一つで. ある薬物・アルコール依存症につい て調査研究を推進するとともに、継 続的に治療・援助を行うための体制 の整備、自助活動に対する支援等を 推進することを重視している。.  薬物依存症はICD・10において 「薬物依存症候群」、DSM・W・TRに は物質関連障害として記されている。. 依存性薬物には覚醒剤、大麻、有機 溶剤等の非合法薬物の他、市販の鎮 痛薬や鎮咳剤、医療機関で処方され る向精神薬等が含まれる。.  薬物依存症患者はアルコ]ル依存 症患者に比して、乱用を始めてから 依存を形成する期間が短く、社会性 を育み得ないまま成年期に達したケ. があることを示唆している。.  風景構成法は中井が1粥9年に創 案し1970年に報告された描画法の 一つである。当初は統合失調症患者 の箱庭への適応の可否を判断するた めに考え出されたが、現在では他の 精神疾患やさまざまな発達段階に対 しても用いられるようになっている。  ダルクは薬物依存症から回復する ためのリハビリテーション施設であ る。当事者が運営しており、12ステ ップを使ったミーティングを行うな ど、薬物を使わない生活を目指して いる。.  風景構成法に関する研究は、アル コール依存症患者の事例研究や薬物 依存症の少年に対しては散見される。 しかし、成人の薬物依存症患者の研 究はほとんど見あたらない。本研究 では、薬物依存症患者の風景構成法 における特徴を分析し、治療への架 橋とすることを目的とする。 2 方法. 対象者:西日本にあるダルクの利用. 一!72」.

(2) あった(pく.10)。人数が少なく有意. 者 52人 調査期間:2010年6月から9月. 差は検出できなかったが、w一型は. 方法:まず、回答者プロフィル、一. 全体に比してCP低群が、W+型で. 般健康調査票GHQ30項目版、新版 TEG■、Rosenbergの自尊感情尺度 を集団にて施行した。その後、施行 者が個別に被験者の面前で枠づけし、. はAC高群が多い可能性があった。 Fisherの直接検定では、nが小さい ため有意差が検出できなかったため 結論を出せないが、VI一型ではCP. 風景構成法を行った。得られた描画. 低群が、W+型ではAC高群が多い. を高石の構成型を中心に検討する。. 可能性があった。. 3 結果と考察.  尺度間の相関関係については、 GHQ30と自尊感情尺度は1%水準で.  対象者の平均像は、1エ歳の時に.有. 有意差がありトPea−rS01の栂関係数. 機溶剤を使用し、その後13年程他. 一.412の負の相関を示した。同様に. の非合法薬物を使用し続けた後、断 薬するためにダルクに参加、これま でに約3年カ…経過した36歳の男性. 初回薬物使用年齢と薬物使用期間 (通算)は相関係数が一.383の負の相. 関を示し1%水準で負の相関を示し. である。GHQ得点はやや高く、TEG パターンはAC優位型が多かった。. た。薬物使用期間(通算)と断薬期間. 高石による風景構成法の構成型に対 しては、W型が一番多く、次いでV 型となった。VI型の16人のうち㌧. 差が見られた。. は相関係数が.348と5%水準で有意. 検討した。TEGのAC優位型か否か.  描画内容に関しては、皆藤の「誘 目性⊥に着目して検討したαまず対 象者全員が石や岩を描き、特に岩が 多く見られ、前途や生活上の困難を 抱えていることが示唆された。次い で、山では雪を頂く富士山が何枚か. とw±型で描画を比較したところ、. 見られ、それ以外でも稜線の急な山、. AC優位型はそれ以外の描画より、 アイテムが大きく、彩色が濃い傾向 があった。その中でもW+型よりVI 一型のほうがより彩色が濃いことが 認められた。W+型、V1一型共にAC 優位型以外は彩色されていない空白 が目立った。また、丁瓦G自我状態5 因子と構成型の関連について、中央 値で島群と低群に分けて二項検定お よびFiSherの直接検定を行った。二 項検定では、対象者全体に比べてV1 型ではAC高群が優位に高い傾向が. 頂の多いものがあり、乗り越える課 題が多いようであった。幾つかは幹 に傷がある木や切株、枯れ木も見ら れ、心的外傷を抱えていることがう. 松下によるW一型は11人で、一部 のズレにより空間を統合しきれない 傾向があった。多岡による細分類も. 一!73一. かがわれた。川には橋がかかってい るものが極端に少なかったが、過去 と現在や未来、心の内と外等の関連 性や問題解決能力の乏しさを表して いるといえる。. 主任指導教員 岩井圭司   指導教員 岩井圭司.

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