要 旨 能登半島北方沖の海底堆積物の調査(表層堆積物 採取とピストンコアラー及びバイブロコアラーによ る柱状堆積物採取)を行った.結果として,能登半 島西方及び北西方には完新世のシルト質堆積物が広 く分布し,その起源は手取川と考えられること,能 登半島北方には後氷期~完新世の砂質堆積物が分布 し,その下位には3~4万年前の陸成層が分布するこ と,この時期の浅海堆積層は陸棚沖の地形的高まり に認められることが明らかとなった.沖合の砂質堆 積物の一部は淘汰がよく,海流による再移動堆積物 と考えられる.また,沿岸域の多くは礫に富むが, 非常に淘汰のよい細粒砂が分布する場所があり,こ れらは近傍の海岸や河川からの堆積物供給と波浪の 影響が推定される. 1.はじめに 海底堆積物は陸起源の砕屑性粒子と海洋表層で生 産される生物源粒子から主に構成される.どのよう な粒径の,どのような組成を持った堆積物が形成さ れるかはその場に供給される粒子の質と量並びにそ の場から物理的・化学的に除去される粒子の質と量 で決まる.海岸や河川に面した沿岸・陸棚域では, 陸から供給される粒子の質や量に地理的な変化が大 きい.また,その浅い水深のため,波浪や流れによ る堆積物の輸送・再移動も大きい.さらに,第四紀 の100 m 規模の氷河性海水準変動は陸棚域をほぼ完
能登半島北方沖沿岸・陸棚域表層堆積図
Sedimentological Map of Coastal-shelf Area, North of Noto Peninsula
池原 研1
Ken Ikehara1
1地質情報研究部門(AIST, Geological Survey of Japan, Institute of Geology and Geoinformation)
Abstract: Surface sediment samplings by a grab sampler, a piston corer and a vibrocorer were conducted
to understand sediment distribution and sedimentation off Noto Peninsula, central Japan (Japan Sea). Wide distribution of the Holocene silty sediments was recognized at west and northwest off Noto Peninsula. Surface sediment distribution off Hokuriku suggests the silty sediments have been derived from Tedori River. Sandy sediments are found on the shelf at north of the Peninsula. Wave-dominated sediments, which are characterized by better sorting, occur at the coastal areas shallower than around 50 m in water depths. Ocean-current controlled sediments distribute on the eastern part of the study area. Terrestrial deposits such as peat and river gravels of MIS 3 (30-40 ka) were recovered just below the transgressive sand and gravels from a few sites on the shelf. Therefore, sedimentation of the study area is controlled by post-glacial sea level rise, wave and ocean-current actions.
Keywords: marine sediment, shelf, sedimentation, radiocarbon dating, sea-level change, Japan Sea
全に露出/沈水させるほか,海水準下降期には現在 の陸棚の下刻・侵食,海水準上昇期には海進面(ラ ビンメント面)の形成など,現在とは異なる営力下 での堆積作用が起った.現在までも含めた粒子供給, 堆積,侵食の結果として,現在の陸棚上の堆積物は 形成されたと考えられる.しかし,現在の日本周辺 のある海域において,海水準変動に対応してどのよ うに堆積層が形成されてきたかの詳細を明らかにし た研究例はまだ少ない.これは一つには陸棚が砂質 ~砂泥質堆積物で覆われており,表層数十cm より 下位の堆積層の採取が困難であることに起因する. 陸棚上の砂質堆積物は,静的解釈では最終氷期最盛 期からその後の後氷期(海水準上昇期)の堆積物と 解釈されることが多い(例えば,Emery, 1952, 1968; Johnson and Baldwin, 1986)が,日本周辺海域では表 層 堆 積 物 中 の 貝 類 遺 骸 の 年 代 測 定 結 果( 例 え ば, Ikehara, 1993)を除けば,その形成プロセスは必ずし も明らかにされてきていない.これは,陸棚堆積物 の研究のほとんどがグラブ採泥器などによる表層堆 積物試料のみによってなされてきたためである.陸 棚上の砂質堆積物を柱状に採取し,堆積相解析と年 代測定をあわせていけば,陸棚堆積物の堆積過程が より動的に解釈でき,それは地層の堆積相解析にも 貢献できると考えられる. 一方,能登半島の西方沖には,2007 年能登半島地 震を起こした断層が分布し,反射法地震探査の結果 はこの断層が完新世に繰り返し活動してきたことを 示した(井上ほか,2007).さらに,断層近傍から採
取された海底堆積物コアの年代測定結果とあわせる と,この繰り返しがおよそ2000~3000 年の間隔であ ることが推定された(池原ほか,2007).したがって, 活断層の分布が予想される陸棚上から海底堆積物コ アを採取し,堆積年代決定を行い,反射法地震探査 の断面記録とあわせることで,沿岸域に分布する活 断層の活動度評価もできる可能性がある. 以上のような地層形成や活断層の活動度評価のた め,2008 年 9 月に能登半島北方海域において,海底 堆積物の調査を行った.調査は,1)スミス・マッキ ンタイヤー式グラブ採泥器による表層堆積物採取(第 1 表),2)ピストンコアラーによる泥質堆積物の柱 状試料採取(第2 表),3)バイブロコアラーによる 砂質堆積物の柱状試料採取(第3 表),である.ピス トンコアラー及びバイブロコアラーで採取された柱 状試料の岩相記載と年代測定結果は既に報告した(池 原ほか,2009)が,これらのほか今回採取された表 層堆積物試料の粒度分析結果と既に公表されている 沖合域の表層堆積物のデータをあわせて表層堆積図 を作成した. 2.調査・分析方法 表層堆積物試料は,採取面積22×22 cm のスミス・ マッキンタイヤー式グラブ採泥器(第1 図 A)を用 いて採取した.試料採取地点は既存の底質データ(片 山・池原,2001;片山,2007;池原ほか,2007)を 参考にし,後述するピストンコアラー,バイブロコ アラーによる試料採取地点も考慮して,沿岸から沖 合方向へいくつかの測線上に設定した.底質等の状 況により,試料が採取されなかった場合には船を少 し移動させて,再度採取を試みた.3 回の作業で試 料が採取できなかった場合には,その地点での試料 採取を断念した. 採取された試料は表面状況の観察・記録の後,厚 さ1 cm と 5 cm の二つのコの字型容器を張り合わせ た5×6×20 cm のアクリル製の角柱の採泥箱に抜き取 られた.また,表層試料を別にプラスチック容器に 採取した.残りの試料は,2 mm のふるいで洗って, 残渣を保存した.粒度分析はプラスチック容器に採 取された表層試料を用い,適量を採取して乾燥・秤 量後,4~-2φ の区間について 0.25φ 刻みでふるい振 とう法により行った. ピストンコアはパイプ長さ4~8 m,ポリカーボネ イト製インナーチューブの外径7.6 cm のコアラー(第 1 図 B)を用いて採取した.試料採取予定地点は, 既存の底質データ(片山・池原,2001;片山,2007) を参考にし,採取作業の前に行われたショートマル チチャンネル反射法地震探査(岡村ほか,2009)の 断面記録も考慮して以下の6 地点を選定した.1) Noto08-PC01 と Noto08-PC02 は 2007 年度に能登半島 地震緊急研究として実施された反射法地震探査測線 において,完新統と考えられる地層の分布北限に近 い 場 所 で,2)Noto08-PC03,Noto08-PC04, Noto08-PC05 は今年度の反射法地震探査記録におい て,猿山岬沖で完新統と考えられる地層を切る断層 の近傍で,3)Noto08-PC06 は片山(2007)において 表層堆積物の含泥率が高い地点を選定した.なお, 底質条件が悪く,十分な貫入長が得られないなどの ため採取コアが短い場合には,位置をずらして3 回 ま で の 試 料 採 取 を 試 み た. 結 果 と し て,PC01 と PC02 では 1 回ずつ,PC03,PC04,PC05 では 3 回, PC06 では 2 回の試料採取を行った.採取地点の位置 は第2 図に,緯度・経度と水深は第 2 表に,採取試 料の柱状図は第3 図にまとめた.採取地点の位置は D-GPS,水深は音響測深器により求めた. バイブロコアラーは川崎地質株式会社所有のもの で,長さ6 m のパイプの先端に振動を与えるバイブ レータがついたものを使用した(第1 図 C).外径 9.6 cm の ABS 樹脂製インナーチューブがパイプの中 に装着されている.砂質堆積物では一般に点荷重を 与えると堆積物が間隙水を排出して固まるため,ピ ストンコアラーのような重力式コアラーではパイプ が貫入しない.また,海上(水上)でのボーリング は水深によって非常に大きなコストがかかる.この ため比較的簡便な砂質堆積物の長い柱状試料の採取 には,コアラーが海底に着いた後,コアラーを中立 に立てたままパイプに振動を与えながら貫入させる バイブロコアラーが唯一の方法である.今回は片山 (2007)の底質データや反射法地震探査記録を参考に 6 つの予定地点を選定した.能登半島北部海域は, 対馬暖流第一分岐が流れる場所であり,沿岸域も含 めて流れの速い場にある.その結果,着底後のコア ラーの安定の保持が難しく,5 地点から 1.5 m 前後の コアを得たのみであった.試料採取地点の位置は第 2 図に,緯度・経度と水深は第 3 表に,採取試料の 柱状図は第4 図に示した.位置,水深の決定はピス トンコアラーの作業と同様である. 採取されたピストンコア/バイブロコアは現地で 1 m 毎に分割され,両端を密封した状態で産業技術 総合研究所に運んだ.運び込まれたコア試料は,イ ンナーチューブをアクリルカッターにて縦割りにし た後,テグスあるいはピアノ線にて半割し,片側を 研究用(ワーキングハーフ),もう一つを保存用(アー カイブハーフ)とした.半割面の写真撮影の後,ワー キングハーフから肉眼記載,軟X 線写真用スラブ試 料の採取と年代測定用試料(貝殻,ウニの殻,木片, 泥炭など)の採取を行った.スラブからは,軟X 線 発生装置を用いて,軟X 線写真撮影を行った.年代 測定用試料のうちのいくつかについては,(株)地球 科学研究所を通じて,Beta Analytic 社において,加 速器質量分析法により放射性炭素年代を測定した. 測定結果は第4 表及び第 3 図,第 4 図に示した.今 回は,海洋環境の異なる氷期及び後氷期の日本海(例
えば,Oba et al.,1991)の海洋レザバー値が知られ ていないこと,から,暦年較正は行わず,測定値に 同位体分別の効果の補正だけを行った放射性炭素年 代値(conventional radiocarbon age)で議論する.
3.表層堆積物分布 既 存 の 底 質 デ ー タ( 片 山・ 池 原,2001; 片 山, 2007;池原ほか,2007)は水深約 50 m 以深の陸棚域 の堆積物分布の概要を示している.しかし,より陸 からの堆積物供給や波浪などの影響を受けやすく, 露岩の発達も予想される沿岸域の底質情報は非常に 限られている.そこで水深15~60 m 程度を対象に, 一部さらに沖合まで表層試料を採取した. 3.1 沿岸域堆積物 能登半島北部の沿岸域の堆積物は大きく二つに区 分できる.一つは淘汰のよい細粒砂であり,輪島市 門前沖のNoto08-01(水深 17.9 m),輪島市ゾウゾウ 鼻 沖 のNoto08-06(34.0 m), 輪 島 市 曽 々 木 沖 の Noto08-20(26.3 m), 珠 洲 市 長 橋 沖 の Noto08-27 (47.5 m),珠洲市馬緤沖の Noto08-30(22.0 m)がこ れにあたる.もう一つは泥分の少ない砂礫質堆積物 で,輪島市瀬ケ岬沖のNoto08-05-2(52.7 m),輪島 市輪島沖のNoto08-11-3(23.3 m),Noto08-12(35.3 m) がこれにあたる.これらはいずれも波浪の影響を強 く受けた堆積物と考えられる.試料が採取されず, 露岩あるいは礫質の可能性が高い輪島市輪島沖の Noto08-11(15.0 m),Noto08-11-2(15.3 m),輪島市 深見沖のNoto08-17-1(34.4 m),Noto08-17-2(41.3 m), 輪島市名舟沖のNoto08-19-1(18.0 m),Noto08-19-2 (19.3 m),Noto08-19-3(24.0 m),珠洲市片岩沖の Noto08-26-1(31.3 m),Noto08-26-2(30.7 m), Noto08-26-3(39.3 m),珠洲市長橋沖の Noto08-27-1 (47.5 m)も波浪の影響を受けていると考えられるの で,能登半島北岸の水深50 m 付近までは広く波浪の 影響を受けていると考えられる.また,これらの露 岩域と考えられる場所の分布は岡村ほか(2009)に よる反射法音波探査からみた中新統分布域にほぼ一 致するので,これらの分布には地質構造が関係して いる. 能登半島北岸に沿っては,これら波浪の影響を受 けた沿岸堆積物の沖合に含礫率の高い堆積物が分布 す る. 輪 島 市 光 浦 沖 のNoto08-10(74.0 m), Noto08-13(55.4 m),輪島市深見沖の Noto08-17-3 (57.3 m),輪島市曽々木沖の Noto08-21(64.3 m), Noto08-22(72.5 m)がこれにあたるが,珠洲市長橋 沖のNoto08-28(76.8 m)も含礫率が高く,この延長 にあたる可能性がある.より陸側の細粒粒子を動か す営力では沖合の粗粒粒子を動かすことが困難と考 えられるので,この含礫率の高い堆積物の帯の沖合 側では沿岸堆積物に働く波浪の作用はほとんど効い ていないと考えられる. 3.2 細粒陸棚堆積物 珠洲市馬緤沖以東を除き,能登半島西方~北方沖 陸棚上の堆積物は砂質堆積物であっても含泥率が 15%程度以上と高い.能登半島西方~北西方では沿 岸域の斜面域では砂質堆積物の分布や挟在が認めら れるが,沖合の平坦面はシルト質堆積物が覆ってい る.この斜面域には海底谷の存在が報告されており (岡村・井上,2009),ピストンコア Noto08-PC04-2 に挟在する貝殻片を含む砂層は主に暴風時にこれら の海底谷を通じて浅海域から供給されたものである と考えられる.片山・池原(2001)によれば,最も 細粒な堆積物(細粒シルト)は輪島市猿山岬西方沖 の水深70~100 m に分布し,その含泥率は 80%以上 である.今回得られたピストンコアの年代測定結果 (第4 表)や池原ほか(2007)の結果から,このシル ト質堆積物は完新世の堆積物であることが明らかで あり,堆積速度は南から北に向かって減少する.こ のシルト質堆積物は海洋プランクトン遺骸に乏しく, ほとんどが砕屑粒子からなる.池原ほか(2007)は, 片山ほか(2000)と片山・池原(2001)の表層堆積 物分布から,このシルト質堆積物が手取川など能登 半島の南西に河口を有する河川である可能性を示し た.このシルト質堆積物の分布は海底地形の低まり に沿って分布し,輪島市ゾウゾウ鼻沖ではデキノ瀬 の高まりを挟んで南と北に東に向かってはり出す舌 状の分布が認められる.特に北側の凹地での分布は 大きく,七ツ島南方にまで達する.しかし,宇多(1997) は石川海岸の沿岸漂砂について,最大土砂供給源は 手取川とした上で,海岸の地形変化から粗粒分は河 口から南に移動していることを示した.南への堆積 物輸送は主に冬季の卓越風の方向と海岸線の方向と の関係による.そして,細砂分も同様に沿岸漂砂に より南向きに移動・拡散する限り金沢港以北の海岸 や砂丘に土砂供給できないことを示し,千里浜や砂 丘の形成に寄与する土砂移動については今後の研究 課題とした.海岸及び砂丘に対する土砂供給過程は 不明であるが,沖合では洪水時などにもたらされた 砕屑粒子が北東に向かう海流によって輸送され,給 源から下流に向かって輸送できる粒径を減じること で石川沖陸棚の堆積物分布は説明できるかもしれな い.この解決には,通常時並びに洪水時の沖合での 堆積物移動の検討が必要である. 3.3 砂質陸棚堆積物 輪島市ゾウゾウ鼻沖のデキノ瀬と輪島沖の沖ノ瀬 へと続く高まりの南側並びに沖ノ瀬北側以東では砂 質堆積物が広く分布する.二つの地形的高まりの南 側では極細粒砂~細粒砂が分布する.デキノ瀬の南 西に位置するNoto08-08 は,中央粒径値上では細粒 砂となるが,含礫率が高い(10.8%)ことが影響し て お り, 含 泥 率(40.1%)からみれば,より東の Noto08-10(含泥率 28.8%),Noto08-14(45.4%),
Noto08-18(32.7%)に続く堆積物と判断される. Noto08-08 の粗粒部分はやや古い外見を持つ貝殻や 岩片からなっており,デキノ瀬周辺からの粒子の供 給と堆積速度が遅いことを推測させる.二つの高ま りの南側の極細粒砂は20%以上の高い含泥率を有し ており,4φ 以上の粒度範囲では 2.25~3.5φ 程度の範 囲にモードを持つ.すなわち,細粒砂と泥の複合で 堆積物が構成されている.高まりの南側の凹地の入 口にあたるNoto08-07 が泥から構成されていること から,この南側の凹地にも現在は西側から泥が供給 され,より以前の細粒砂からなる砂質堆積物に付加 しているものと考えられる. 同様な泥の付加は高まりの北側の凹地でも認めら れる.この凹地の西半分はシルト質堆積物で覆われ るが,沖ノ瀬北東のNoto08-25 や珠洲市長橋沖の Noto08-29 の含泥率はそれぞれ 33.2%,33.0%と高い. 凹地の西側から海流により泥が輸送されてきて,付 加しているものと推測される. 片山(2007)によれば,珠洲市馬緤沖以東の陸棚 上の砂質堆積物は含泥率が低く,淘汰がよい.また, 珠洲市高屋~狼煙沖の中粒砂分布域では東ないし東 南東方向への堆積物輸送を示す水成デューンが認め られる.以上のことは西側から供給された泥粒子の 影響はこの海域ではまだ少なく,東へ向かう海流に より砂粒子が移動していることを示唆する. この陸棚への海流の流入は後氷期の海水準上昇に 伴い,日本海に対馬暖流が流入した以降と考えられ る.対馬暖流流入初期には陸から供給された泥の付 加も小さいので,輪島市沖に広がる現在は含泥率の 高い砂質堆積物も泥分の少ない比較的淘汰のよい堆 積物であったと考えられる.淘汰のよさは砂が活発 に移動していたことを推測させる.すなわち,後氷 期から対馬暖流流入初期にかけては陸棚上での活発 な堆積物の移動とそれに伴う侵食と堆積がおこって いたと推定される. デキノ瀬から沖ノ瀬へと続く高まりとその周辺で は中粒砂~粗粒砂と粗粒堆積物が分布する.既に述 べたNoto08-08 のほか,二つの瀬の中間に位置する Noto08-15-3 でも含礫率が 41.9%と高く,古い外見を 持つ貝殻と岩片が粗粒部分を構成している.これも これらの瀬を構成する地層からの粒子の供給を推測 させる. 中粒砂からなるやや粗粒な堆積物は輪島市曽々木 沖の水深70~80 m 付近に認められる.ここでは既に 述べたように含礫率が高い.この礫は現在の陸域か ら供給されているとは考えづらいので,海底の地質 構造に規制されている可能性がある.実際,岡村ほ か(2009)の反射法音波探査に基づく地質図によれば, この中粒砂分布域よりも狭いが東西に走る断層の陸 側に中新統が分布しており,このような浅い基盤の 影響が考えられる. 3.4 能登半島北方の砂質堆積物の年代 今回バイブロコアラーで陸棚上から採取された砂 質~砂礫質堆積物には二つのタイプがある.一つは Noto08-V01,Noto08-V03,Noto08-V04-2 の上部や Noto08-V02 の全体に見られるような貝殻片を含むも のである.これらの貝殻片は離弁で破片のものが多 く,死後流れにより輸送されてきたものと考えられ る.これに対してNoto08-V01,Noto08-V03 の下部 やNoto08-V04-2 の柱状部に見られる砂や砂礫は貝殻 片に乏しい.Noto08-V01 ではわずかに貝殻片を含む が,淘汰のよい極細粒砂からなり,明らかに上位の 砂とは異なる.Noto08-V03 では上位は基質として泥 分を含む貝殻片を含む砂礫からなるのに対して,下 部の砂礫や砂は泥分に乏しく,貝殻片を全く含まな い.下部に挟在する砂層は何れも淘汰がよく,上位 のものは平行葉理を示す.このような特徴は,この 砂礫~砂質堆積物が陸上河川の堆積物であることを 示唆する.Noto08-V04-2 でも最上部は貝殻片を含む 細粒砂であるが,その下位には貝殻を含まない砂礫 があり,さらにその下位には植物片を含むシルトが 採取されており,このシルト層とその上位の砂礫層 も陸成層と考えられる.シルト層中の植物遺体で得 られた年代は後氷期の14C 年代値で約 15.9 千年前で ある.Noto08-V03 については現状では年代資料がな いが,陸成と考えられる堆積層と貝殻を含む海成層 の境界が海進面にあたると考えられる.したがって, この地点に海が進入したのは少なくとも15 千年前程 度と考えられる.池原ほか(2007)は能登半島地震 の断層近傍における反射法地震探査断面の最終氷期 の侵食面を平滑化する反射面を海進面(ラビンメン ト面)と考え,表層で得られた堆積速度を外挿して, その年代を計算している.それによれば,11.6~15.8 千年前であり,今回得られた年代値はほぼそれに近 い.能登半島周辺の陸棚では,後氷期の海水準上昇 とともに現在の陸棚に海が侵入を始め,約15 千年前 から砂礫と貝殻に泥の混じった海進期堆積物を形成 した.さらにその後,貝殻を含む海成砂層が場所に よって堆積した. 上 述 の よ う に, バ イ ブ ロ コ ア のNoto08-V03 と Noto08-V04-2 には海成層の下位に陸成層が採取され た.このうち,Noto08-V04-2 のそれは後氷期の海水 準上昇期の堆積物であることが年代測定結果から推 定された.一方,ピストンコアのNoto08-PC06-2 と バイブロコアのNoto08-V05 には,最表層の薄い砂層 あるいは砂礫の下位に粘土と泥炭の互層が採取され た.泥炭や含まれる植物遺体の放射性炭素年代に基 づけば,これらの堆積物は何れも最終氷期最盛期(酸 素同位体ステージ2)より前のおよそ 3~4 万年前の ものである.また,年代値にばらつきは大きいもの のNoto08-PC06-2 ではその堆積速度は 17 cm/ 千年程 度と大きな値を示す.一方,白嶺丸で能登半島西方 沖の西能登堆群周辺の水深150~200 m から柱状試料
が採取されている.これらのコアのうち,地層探査 記録から完新世のシルト層の下位の地層が露出して いると見られる場所から採取されたGH88-4-RC582 (水深148 m)の上部は生物擾乱を受けた貝殻を含む 泥質な未固結砂層であり,明瞭な境界を持ってその 下位にやや固結した貝殻を含む極細粒砂層が認めら れる(第5 図).この下位層を構成する未固結堆積物 中の貝殻片の放射性炭素年代測定値はやはり4 万年 程度の値を示す.これらの貝殻の多くは現在の陸棚 上に生息するものであり,今回の泥炭層堆積時にこ の場所が海(浅海)であったことを示している.こ れらのことは,完新世の貝殻を含む海成層(砂層) の下位には広く酸素同位体ステージ3 の堆積物が分 布する可能性を示唆する.また,最終氷期最盛期を 示す年代の貝殻が得られていないことは,能登半島 周辺での最終氷期最盛期の堆積物の限定的な分布の 可能性が示唆される.今回得られた年代資料の地点 数は限られており,これらの点については,反射法 地震探査断面記録ともあわせて解析することが必要 である. 4.能登半島西方~北方の沿岸・陸棚域の堆積物と 堆積作用 以上のように,能登半島西方~北方の沿岸・陸棚 域の堆積物と堆積作用は,海水準変動と波浪,海流 の影響を受けている.海底表層堆積物は,1)波浪の 影響を受けた沿岸砂質あるいは砂礫質堆積物,2)陸 源砕屑物を主体とする陸棚シルト質堆積物,3)砂質 堆積物に2)のシルト質堆積物が混合した陸棚砂泥 質堆積物,4)シルト質堆積物がおよばず海流による 水成デューンを構成し再生堆積物である陸棚砂質堆 積物,5)陸棚上の地形的あるいは構造的高まりとそ の周辺に分布する陸棚砂礫質堆積物に分類される. また,陸棚シルト質堆積物の起源はより南方からの 広域的な陸棚堆積物の分布状況から手取川などの河 川に求められ,河川から排出された細粒砕屑粒子が 海流により輸送されて,堆積層を形成したものと推 測される.3),4),5)の陸棚上の砂質堆積物もこの ような海流による侵食と粒子輸送の影響を強く受け, 層厚を変化させている可能性が高い.このため,一 部では後氷期から完新世の海成堆積層が薄く,海底 直下にMIS3 の陸成層が存在する.後氷期の海水準 上昇は,陸成層の上に海進面を形成し,さらに続く 対馬暖流の流入により,陸棚上の砂質堆積物は大き く再移動した.さらに,対馬暖流は南から細粒砕屑 物をこの海域にもたらし,能登半島西方~北西方に 厚いシルト質堆積層を形成させた.能登半島沿岸域 には海水準上昇後に陸域からもたらされた砂質な砕 屑物が堆積層を形成しているが,これらは水深40 m 程度以浅に認められ,波浪の影響を強く受けている と考えられる. 謝辞:海域調査は復建調査設計株式会社により行わ れた.同社の市原季彦氏,五十嵐厚夫氏をはじめと する方々には海上での大変な作業を安全かつ効率的 に行っていただいた.バイブロコアラーの使用にあ たっては,川崎地質株式会社の向山建二郎氏,半場 康弘氏に大変お世話になった.また,作業船(第八 東野潜水,第六喜多丸,第八喜多丸,第十喜多丸, 第十二喜多丸,第十七喜多丸)の乗組員・作業員の方々 には調査全般を通じてお世話になった.記してお礼 申し上げる. 文 献
Emery, K. O. (1952) Continental shelf sediments off southern California. Geological Society of America
Bulletin, 63, 1105-1108.
Emery, K. O. (1968) Relict sediments on continental shelves of world. American Association of Petroleum
Geologists Bulletin, 52, 445-464. 池原 研(1989)GH88-4 航海で得られた採泥試料. 有田正史・岡村行信(編),西南日本周辺大陸棚 の海底地質に関する研究,昭和63 年度研究概要 報告書-能登半島周辺海域-,工業技術院地質 調査所,50-65.
Ikehara, K. (1993) Modern sedimentation in the shelf to basin areas around Southwest Japan, with special reference to the relationship between sedimentation and oceanographic conditions. Bulletin of the
Geological Survey of Japan, 44, 283-349.
池原 研・市原季彦・五十嵐厚夫(2009)能登半島 北方陸棚域の海底堆積物.平成20 年度沿岸域の 地質・活断層調査研究報告,産業技術総合研究 所地質調査総合センター,27-36. 池原 研・井上卓彦・村上文敏・岡村行信(2007) 能登半島西方沖の堆積作用・完新世堆積速度と 活 断 層 の 活 動 間 隔. 地 震 研 究 所 彙 報,82, 313−319. 井上卓彦・村上文敏・岡村行信・池原 研(2007) 2007 年能登半島地震震源域の海底活断層.地震 研究所彙報,82,301−312.
Johnson, H. D. and Baldwin, C. T. (1986) Shallow siliciclastic sea. In Reading, H. G. (ed.), Sedimentary
Environments and Facies, 2nd edition, Blackwell,
Oxford, p.229-282. 片山 肇(2007)能登半島東方表層堆積図.海洋地 質図,no. 60(CD). 片山 肇・池原 研(2001)能登半島西方表層堆積 図及び同説明書.海洋地質図,no. 57,48p. 片山 肇・佐藤幹夫・池原 研(2000)ゲンタツ瀬 表層堆積図及び同説明書.海洋地質図,no. 53, 41p.
Oba, T., Kato, M., Kitazato, H., Koizumi, I., Omura, A., Sakai, T. and Takayama, T. (1991) Paleoenvironmental changes in the Japan Sea during the last 85,000 years. Paleoceanography, 6, 499-518. 岡村行信・井上卓彦(2009)能登半島北岸沿岸海域 の断層に沿った高精度地形調査.平成20 年度沿 岸域の地質・活断層調査研究報告,産業技術総 合研究所地質調査総合センター,9-12. 岡村行信・井上卓彦・村上文敏・木村治夫(2009) 能登半島北岸沿岸海域の高分解能音波探査.平 成20 年度沿岸域の地質・活断層調査研究報告, 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 質 調 査 総 合 セ ン タ ー, 1-8. 宇多高明(1997)石川県石川海岸.宇多高明,日本 の海岸浸食,山海堂,177-185. (受付:2009 年 8 月 7 日,受理:2009 年 11 月 30 日)
Core No. Latitude Longitude Water Depth Visual Description
Noto08-01 37 17.009 136 43.298 17.9 f.-v.f.s.
Noto08-02 37 17.395 136 41.907 73.6 sandy silt
Noto08-03 37 18.905 136 42.102 87.3 sandy silt
Noto08-04 37 21.803 136 43.216 96.0 sandy silt
Noto08-05 37 22.897 136 47.209 41.3 rocky bottom
Noto08-05-2 37 23.087 136 47.177 52.7 rocky-gravelly bottom
Noto08-05-3 37 23.311 136 47.207 63.3 gravelly f.s.
Noto08-06 37 24.249 136 50.405 34.0 shell frag. bearing m.-f.s.
Noto08-07 37 25.307 136 49.313 81.3 sandy silt
Noto08-08 37 26.703 136 48.511 82.4 shell frag. bearing m.-f.s.
Noto08-09 37 26.749 136 47.218 97.0 silt
Noto08-10 37 26.496 136 52.998 74.0 m.-f.s.
Noto08-11-1 37 24.303 136 55.501 15.0 rocky bottom
Noto08-11-2 37 24.460 136 55.442 15.3 rocky bottom
Noto08-11-3 37 24.657 136 55.364 23.3 v.c.-c. shell sand
Noto08-12 37 25.289 136 54.985 35.3 v.c.-c. shell sand
Noto08-13 37 25.942 136 54.058 55.4 granule
Noto08-14 37 29.105 136 52.550 86.7 shell frag. bearing m.-f.s.
Noto08-15-1 37 29.797 136 52.010 80.7 rocky bottom
Noto08-15-2 37 29.990 136 52.071 82.0 rocky bottom
Noto08-15-3 37 30.211 136 52.123 88.7 shell frag. bearing c.-f.s.
Noto08-16 37 30.829 136 51.216 99.3 sandy silt
Noto08-17-1 37 26.093 136 58.962 34.4 rocky bottom
Noto08-17-2 37 26.266 136 58.867 41.3 rocky bottom
Noto08-17-3 37 26.445 136 58.730 57.3 pebble & shell frag. bearing c.-f.s.
Noto08-18 37 27.802 136 57.606 77.7 m.-f.s.
Noto08-19-1 37 27.099 137 1.748 18.0 rocky bottom
Noto08-19-2 37 27.271 137 1.790 19.3 rocky bottom
Noto08-19-3 37 27.482 137 1.784 24.0 rocky bottom
Noto08-20 37 28.702 137 4.901 26.3 v.f.s.
Noto08-21 37 29.600 137 4.319 64.3 shell frag. bearing sandy gravel
Noto08-22 37 30.304 137 3.949 72.5 shell frag. bearing sandy gravel
Noto08-23 37 31.303 137 2.113 77.3 granule & shell frag. bearing c.-f.s.
Noto08-24 37 32.749 137 1.203 88.7 granule bearing c.-f.s.
Noto08-25 37 33.888 137 0.505 99.7 silty f.s.
Noto08-26-1 37 29.808 137 6.902 31.3 rocky bottom
Noto08-26-2 37 29.802 137 6.901 30.7 rocky bottom
Noto08-26-3 37 29.965 137 6.935 39.3 rocky bottom
Noto08-27-1 37 30.606 137 9.010 47.5 rocky bottom
Noto08-27-2 37 30.601 137 9.004 47.5 silty v.f.s.
Noto08-28 37 31.400 137 8.611 76.8 granule & shell frag. bearing m.-f.s.
Noto08-29 37 32.210 137 8.199 86.7 silty v.f.s.
Noto08-30 37 31.165 137 12.905 22.0 shell frag. bearing f.-v.f.s.
第1 表.グラブ採泥器による表層堆積物採取地点位置と採取試料の記載一覧. Table 1. List of sampling location and sediment description by a grab sampler.
Core No. Latitude Longitude Water Depth Noto08-PC01 37 19.168 136 37.062 115 Noto08-PC02 37 20.263 136 36.467 123 Noto08-PC03 37 18.715 136 42.565 60 Noto08-PC03-2 37 18.675 136 41.928 88 Noto08-PC04 37 21.182 136 43.970 53 Noto08-PC04-2 37 21.258 136 43.700 73 Noto08-PC04-3 37 21.175 136 42.615 98 Noto08-PC05 37 23.268 136 46.288 85 Noto08-PC05-2 37 23.702 136 46.053 93 Noto08-PC06 37 28.592 137 0.447 80 Noto08-PC06-2 37 28.592 137 0.447 80
Core No. Latitude Longitude Water Depth
Noto08-V01 37 32.787 136 59.562 100 Noto08-V02 37 31.988 137 0.103 78 Noto08-V03 37 29.763 137 2.550 74 Noto08-V04 37 34.782 137 18.633 96 Noto08-V04-2 37 34.782 137 18.633 96 Noto08-V05 37 34.858 137 16.208 97 Noto08-V06 37 36.102 137 14.790 98 第2 表.ピストンコアラーによる堆積物採取地点位置一覧. Table 2. Sampling location by a piston corer.
第3 表.バイブロコアラーによる堆積物採取地点位置一覧. Table 3. Sampling location by a vibrocorer.
第4 表.放射性炭素年代測定結果一覧. Table 4. Results of radiocarbon age determination.
Sample ID Core Depth (cm) Conventional 14C age Material Accession No.
PC1001E Noto08-PC01 95 1510 40 Echinoidea Beta-253222
PC1003E 410 4100 40 Echinoidea Beta-253224
PC2001E Noto08-PC02 202.5 3140 40 Echinoidea Beta-253221
PC3201E Noto08-PC03-2 64 1310 40 Echinoidea Beta-253217
PC3202E 162 1980 40 Echinoidea Beta-253218
PC3203S 303.5 2220 40 Scaphopoda Beta-253219
PC3204E 306.5 2570 40 Echinoidea Beta-253220
PC4301E Noto08-PC04-3 227.5 2470 40 Echinoidea Beta-253225
PC4302E 243 2590 40 Echinoidea Beta-253226
PC4303S 263 2810 40 Scaphopoda Beta-253227
PC4304E 353.5 3470 40 Echinoidea Beta-253228
PC4305S 386.5-387.5 4280 40 Scaphopoda Beta-253229
PC5001S Noto08-PC05 71.5 3340 40 Scaphopoda Beta-253552
PC5001W 23-26 1880 40 Wood Beta-253556
PC5002W 92.5-93 4710 40 Wood Beta-253557
PC5201S Noto08-PC05-2 154 3370 40 Scaphopoda Beta-253551
PC6201P Noto08-PC06-2 6-8 29870 220 Peat Beta-253560
PC6204P 20-22 33980 280 Peat Beta-255861
PC6205P 87-87.5 41500 630 Peat Beta-255862
PC6202W 141-142 > 44000 Wood Beta-253561
PC6207P 196-198 39340 480 Peat Beta-255863
PC6203P 263-265 44840 820 Peat Beta-253562
V00101B Noto08-V01 165 10260 50 Bivalvia Beta-253550
V4201W Noto08-V04-2 61-62 15890 80 Wood Beta-253553
V4202G 91-93 510 40 Gastropoda Beta-253554
V4203W 102.5-104.5 14990 70 Wood Beta-253555
V5001P Noto08-V05 60-62 31090 230 Peat Beta-253558
V5003P 103-105 30820 220 Peat Beta-255864
A
C
B
第1 図.海底堆積物コア採取使用機材.A: スミス・マッキンタイヤー式グラブ採泥器, B: ピストンコアラー,C: バイブロコアラー.
136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' -200 -200 -200 -200 -150 -150 -150 -150 -150 -150 -150 -150 -150 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -100 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 -50 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 300 300 300 300 300 300 300 300 300 300 300 400 400 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' -1200 -1200 -1200 -1200 -1000 -1000 -800 -800 -600 -600 -400 -400 -400 -400 -200 -200 -200 -200 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' 136˚30' 136˚30' 136˚40' 136˚40' 136˚50' 136˚50' 137˚00' 137˚00' 137˚10' 137˚10' 137˚20' 137˚20' 137˚30' 137˚30' 37˚10' 37˚10' 37˚20' 37˚20' 37˚30' 37˚30' 37˚40' 37˚40' N101 N101 N102 N102 N103 N103 N1-2 N1-2N1-3 N1-3 N14 N14 N15 N15 N15-2 N15-2 N16 N16 N16S N16S N17 N17 N17-2 N17-2 N18 N18 N18-2 N18-2 N19 N19 N19-2 N19-2 N19-3 N19-3 N19-4 N19-4 N19S N19S N20 N20 N204 N204 N204-2 N204-2 N204-3 N204-3N204-4 N204-4 N205 N205 N21 N21 N21-2 N21-2 N22-2 N22-2 N23 N23 N24 N24 N25 N25 N25-2 N25-2 N26 N26N26-2 N26-2 N27 N27N27-2 N27-2 N28 N28 N29 N29 N3 0 N30 N31 N31 N32 N32 N33 N33 N34 N34 N34-2 N34-2 N35 N35 N36 N36 N36-2 N36-2 N37 N37 N38 N38 N38S N38S N39 N39 N39S N39S N4 N4 N40 N40 N5 N5 N6 N6 N7 N7 N102-2 N102-2 N102-3 N102-3 N102-4 N102-4 N102-5 N102-5 N102-6 N102-6 N3 N3 N2 N2 N201 N201 N13 N13 N13-2 N13-2 N13-3 N13-3 N12 N12 N1 1 N11 N11-2 N11-2 N11-3 N11-3 N102-7 N102-7 N201-2 N201-2 N202 N202 N202-2 N202-2 N203 N203 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 6063 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 6062 1 5 10 15 2022 1 5 10 15 1 5 9 1 5 10 15 20 24 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 47 1 5 10 15 20 1 5 10 15 20 23 1 5 10 15 20 25 30 32 1 5 10 15 20 25 30 35 1 57 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 56 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 57 1 5 9 1 5 10 15 20 22 1 5 10 15 20 1 5 10 1516 1 5 15 20 25 30 35 40 45 50 52 1 5 10 15 20 1 5 10 15 20 25 29 1 5 10 15 20 25 30 35 36 1 5 10 15 20 25 30 35 38 1 5 10 15 20 25 30 35 37 1 5 10 15 20 25 30 35 37 1 5 10 15 20 1 5 10 15 20 25 30 35 40 43 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 77 1 5 10 1 5 10 15 20 1 5 10 15 20 1 5 10 15 20 25 30 35 40 42 1 5 10 15 2022 1 5 10121 5 10 1516 1 5 10 15 20 21 1 5 10 15 20 25 30 35 39 1 5 10 15 20 25 30 35137 5 10 15 20 23 1 5 10 15 19 1 5 10 15 20 25 3031 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 48 5 1 10 15 20 25 30 3536 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 51 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 48 1 5 10 15 20 25 3031 1 5 10 15 20 21 1 5 10 15 17 1 5 10 15 20 25 27 1 5 1 5 10 15 20 24 1 5 10111 5 10 15 1 5 10 15 20 24 1 5 10 15 20 25 26 1 5 10 13 1 5 10 14 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 78 1 5 10 15 1 5 10 15 1 5 10 15 20 25 30 35 36 1 5 10 15 20 25 30 31 1 5 10 15 20 25 3031 1 5 10 15 20 25 30 33 1 5 10 15 171 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 62 1 5 10 15 20 2527 1 5 10 15 20 25 28 1 5 10 15 20 25 3031 1 5 10 15 20 25 30 31 1 5 10 15 17 1 5 10 15 20 25 30 34 1 5 10 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 53 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 54 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 5053 1 5 10 15 20 24 1 5 10 15 20 25 30 35 4041 1 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 64 Noto1 Noto2 Noto3 Noto4 Noto5-1 Noto5-2 Noto5-3 Noto6 Noto7 Noto8 Noto9 Noto10 Noto11-1 Noto11-2 Noto11-3 Noto12 Noto13 Noto14 Noto15-1 Noto15-2 Noto15-3 Noto16 Noto17-1 Noto17-2 Noto17-3 Noto18 Noto19-1 Noto19-2 Noto19-3 Noto20 Noto21 Noto22 Noto23 Noto24 Noto25 Noto26-a Noto26-b Noto26-c Noto27-a Noto27 Noto28 Noto29 Noto30 NP1 NP2 NP3 NP3-2 NP4 NP4-2 NP4-3 NP5 NP5-2 NP6 NP6-2 NV1 NV2 NV3 NV4 NV4-2 NV5 NV6 GH87-2-253 GH88-2-8 RC582 GH88-2-153 GH88-2-154 GH88-2-155 GH88-2-140 GH88-2-141 GH88-2-142 GH88-2-143 GH88-2-144 GH88-2-145 Noto07-PC-A Noto07-PC-B Noto07-PC-C Noto07-PC-D Noto07-PC-E RC584 GH88-2-121 GH88-2-122 GH88-2-123 GH88-2-124 GH88-2-125 GH88-2-126 GH88-2-127 GH88-2-128 GH88-2-105 GH88-2-106 GH88-2-107 GH88-2-108 GH88-2-109 GH88-2-110 GH88-2-305 GH88-2-88 GH88-2-89 GH88-2-90 GH88-2-91 RC583 GH88-2-306 GH88-2-71 GH88-2-72 GH88-2-146 GH88-2-147 GH88-2-148 GH88-2-149 GH88-2-129 GH88-2-130 GH88-2-131 GH88-2-111 GH88-2-112 Noto08-V05 Noto08-V04-2 Noto08-30 Noto08-29 Noto08-28 Noto08-27-1 Noto08-27-2 Noto08-26-1 Noto08-26-2 Noto08-26-3 Noto08-25 Noto08-24 Noto08-23 Noto08-22 Noto08-21 Noto08-20 Noto08-19-1 Noto08-19-2 Noto08-19-3 Noto08-18 Noto08-17-1 Noto08-17-2 Noto08-17-3 Noto08-V03 Noto08-V02 Noto08-V01 Noto08-PC06-2 Noto08-16 Noto08-15-1 Noto08-15-2 Noto08-15-3 Noto08-14 Noto08-13
Noto08-12 Noto08-11-3 Noto08-11-2 Noto08-11-1
Noto08-10 Noto08-09 Noto08-08 Noto08-07 Noto08-06 Noto08-05-1 Noto08-05-2 Noto08-05-3 Noto08-PC05 Noto08-PC05-2 Noto08-04 Noto08-PC04-3 Noto08-PC04-2 Noto08-03 Noto08-02 Noto08-01 Noto08-PC03-2 Noto08-PC01 Noto08-PC02 門前 猿山岬 輪島 光浦 ゾウゾウ鼻 富来 曽々木 長橋 馬緤 瀬ケ岬 深見 名舟 片岩 狼煙 禄剛埼 デキノ瀬 中ノ瀬 高屋 七ツ島 輪島市 珠洲市 志賀町 穴水町 能登町
細粒シルト Fine silt 粗粒シルト Coarse silt 極細粒砂 Very fine sand 細粒砂 Fine sand 中粒砂 Medium sand 粗粒砂 Coarse sand 極粗粒砂 Very coarse sand 露岩 Rock exposure
グラブ採泥点(2008
年沿岸調査)
Sampling location by grab sampler (2008 survey) グラブ採泥点(GH87-2, GH88-2
航海)
Sampling location by grab sampler (GH87-2 and GH88-2 cruises) 他機関による採泥点 Sampling location by the other institutes ピストンコア採泥点(2008
年沿岸調査)
Sampling location by piston corer (2008 survey) 重力式コア採泥点(GH88-2, GH88-4
航海)
Sampling location by gravity corer (GH88-2 and GH88-4 cruises) ピストンコア採泥点(2007
年地震調査)
Sampling location by piston corer (2007 survey) バイブロコア採泥点(2008
年沿岸調査)
Sampling location by vibrocorer (2008 survey)
中央粒径値(φ)Median diameter (mm) 4 (0.063) 3 (0.125) 2 (0.25) 1 (0.5) 0 (1.0) -1 (2.0) 凡例 (Legend) 第 2図. 表 層 堆 積 物 分 布 図. Fi g. 2. S ur fa ce s ed im en t d is tr ib ut io n o f t he s tu dy a re a.
0 1 2 3 4 5 6 (m) Sub-bottom Depth Noto08-PC04-2 105cm Silt Shell frag. rich very coarse sand Very coarse shell sand
Muddy fine sand Shell frag. rich very coarse sand Noto08-PC02 526.5cm Bioturbated silt shell frag. scattered 3.1 Noto08-PC03-2 357.5cm Bioturbated coarse silt shell frag. scattered 1.3 2.0 2.2 2.6 Noto08-PC01 545.5cm Bioturbated silt shell frag. scattered 1.5 4.1 Noto08-PC04-3 492.5cm Highly bioturbated silt-coarse silt shell frag. scattered 2.5 2.6 2.8 3.5 4.3 Noto08-PC05 164cm Bioturbated muddy very fine sand- coarse silt shell frag. scattered 4.7 1.9 3.3 Noto08-PC05-2 279cm Bioturbated silt shell frag. scattered 3.4 Noto08-PC06-2 265cm 29.9 >44 44.8 Muddy very fine sand Clay Peat Peat Peat Peat Peat Peat Peat Clay Clay Clay Clay Clay Clay Clay 39.3 41.5 34.0 Noto08-V02 156cm Shell frag. rich fine sand Noto08-V04-2 150.5cm Shell&granule bearing fine sand Pebbles Silt plant debris bearing Shell&pebble bearing fine sand Angular pebbles 15.9 0.5 15.0 Noto08-V01 144cm Shell frag. bearing very fine- fine sand Well-sorted very fine sand
10.3
Noto08-V03 148.5cm
Granule-pebble & shell frag. bearing muddy fine sand Granule-pebble bearing poorly-sorted medium-coarse sand Well-sorted fine sand Pebble-granule bearing medium-coarse sand Fine sand 0 1 2 (m) Sub-bottom Depth Noto08-V05 155cm Granule-pebble bearing very fine sand Clay Peat Peat Peat Clay Clay 31.1 30.2 30.8 第3 図.ピストンコアラーによる採取コア柱状図と年代.
Fig. 3. Columnar sections of piston cores and obtained depositional ages in 14C ky BP.
第4 図.バイブロコアラーによる採取コア柱状図と年代.
Transgressive surface Holocene mud 0 100 200 Water Depth (m) 300 Core GH88-4 RC582 SSE NNW
Line 118
0 100 200 300Consolidation boundary= transgressive surface
41.5
42.7
40.8
44.3
46.0
Dark olive gray Muddy very fine sand Dark olive gray Very fine sand semi-consolidated Dark olive gray silt Dark olive gray Very fine sand with granules
GH88-4-RC582
Depth (m)
14C ages of molluscan shells
(14C ky BP) 第 5図. GH 88 -4航 海 で 採 取 さ れ たコ ア RC 58 2の 採 取 地 点 の 地 層 探 査 記録 及 び 柱 状 図 と 年 代 .柱 状 図 は 池 原 ( 19 89)に よ る . Fi g. 5 . S ub -b ot to m p rofi le a nd c ol um na r s ec tio n o f c or e G H 88 -4 -R C5 82 w ith r ad io ca rb on a ge s ( 14 C k y B P) . C olu m na r s ec tio n a ft er I ke ha ra ( 19 89 ).